JP3043948B2 - 作業車両の操向装置 - Google Patents

作業車両の操向装置

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JP3043948B2
JP3043948B2 JP6104914A JP10491494A JP3043948B2 JP 3043948 B2 JP3043948 B2 JP 3043948B2 JP 6104914 A JP6104914 A JP 6104914A JP 10491494 A JP10491494 A JP 10491494A JP 3043948 B2 JP3043948 B2 JP 3043948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコンバイン等の作業車
両の操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来コンバイン等のように主に左右クロ
ーラ走行体によって走行する作業車では、左右のクロー
ラに回転速度差を与えて操向旋回をするが、このうち片
側のみ停止させて他を通常回転させて旋回する方法を信
地旋回、左右を相互に逆方向に回転させて旋回する方法
を超信地旋回(又はスピンターン)、左右ともに同方向
に回転させるが、一方を他方より緩速に回転させる方法
を緩旋回(又はソフトターン)と称し、これらの機能を
備えたものとして特開平1−101272号,特開平1
−114578号公報に示されるものが公知である。ま
たこれらの操向操作を行う油圧又は電気系の操作装置と
して特開平4−321473号,同38275号,実開
平4−59577号公報に示されるものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の装置
では、特に緩旋回をする時の摩擦式クラッチやブレーキ
の数も多く、操作も複雑であるほか、摩擦式クラッチ等
の取付スペースを多く必要とし、トランスミッション内
の他の伝動系の設計上の制約やメンテナンスの困難性等
があった。
【0004】また摩擦式ブレーキ等を伝動系の下流側に
設けると、高トルク容量のブレーキを設ける必要があ
り、大型化する等の欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するための本発明の装置は、第1に左右の車軸29,
30を駆動する左右の操向軸25,26に回転動力を入
力する中間軸41と、該中間軸41に対し、逆転動力を
入力する逆転伝動系と、緩速正転動力を入力する緩速伝
動系とを設けたことを特徴としている。
【0006】また第2の特徴は、上記構成に加えて、上
記中間軸41の入力側に中継軸16を設け、該中継軸1
6に中間軸41への緩速正転動力又は制動のいずれかを
切り換える緩速切換装置61を設けた点にある。
【0007】
【作用】正逆切換装置43を緩速正転側,逆転側に切り
換えることにより、中間軸41には緩速伝動系より緩速
正転又は停止制動力が入力され、若しくは逆転する。こ
れらの入力を左右いずれかの操向軸25又は26に伝
え、他方の操向軸25又は26を正転させることで、機
体は超信地旋回若しくは緩旋回あるいは信地旋回する。
【0008】また緩速切換装置61は中継軸16を正転
させ若しくは停止制動させて、中間軸41に緩速正転動
力又は停止制動力として伝達する。
【0009】
【実施例】以下一実施例について、図面に基づいて詳説
する。第1図は例えばコンバインなどのクローラ走行装
置を有する移動農機の走行動力伝達装置(トランスミッ
ション)1の内部機構を示す断面図である。
【0010】ケース3内には入力軸5が支持され、入力
軸5の突出部分には入力プーリ6が固定されている。入
力軸5の他端は、ケース3の外側に取り付けられた油圧
無段変速装置7(HST)内に及び、入力プーリ6を介
して伝えられた入力軸5の回転は、油圧無段変速装置7
で変速されて作業部入力軸8に伝動される。油圧無段変
速装置7は主変速レバーにより変速操作され、無段階に
変速することができるものである。
【0011】ケース3内に支持されている軸8にはギヤ
9が固定され、ギヤ9と噛合しているギヤ11を介して
ギヤ軸12に駆動力が伝達される。ギヤ軸12にはギヤ
軸12と一体回転する副変速ギヤ(ドッグギヤ)13a
が、軸方向スライド自在に、またその左右両側にドッグ
ギヤ13aによって選択噛合するギヤ13b,13cが
フリー回転可能に取り付けられている。ギヤ13a〜1
3cは、変速軸を兼ねた操向系への入力駆動軸14に固
定されている径の異なる複数の変速ギヤ15a〜15c
と噛合する。
【0012】上記駆動軸14の上記ギヤ15a,15b
は入力ギヤとともに出力ギヤを兼ねており、ドッグギヤ
13aと噛み合う最小径のギヤ15aは後述するセンタ
ーギヤ20と噛合して正転動力を伝動し、大径のギヤ1
5bは後述する中継軸16の入力ギヤ17に噛合して緩
速正転用動力を伝動する。さらに駆動軸14には両ギヤ
15a,15bの中間位の径をなす逆転動力伝動用のギ
ヤ15dが嵌合され、後述する中間軸41のギヤ42
噛合している。
【0013】次に正転伝動系について説明すると、セン
ター軸19に一体的に軸支されたセンターギヤ20の左
右両側面には内歯が形成され、サイドクラッチギヤ2
3,24が係脱自在に噛み合っている。サイドクラッチ
ギヤ23,24はセンター軸19に同一軸心上に外装さ
れた左右の操向軸25,26に一体回動及びスライド自
在に取り付けられ、該操向軸25,26上を左右にスラ
イドすることによって、センターギヤ20の内歯との噛
合が係脱される。
【0014】54,56はそれぞれ左右に回動してサイ
ドクラッチギヤ23,24を左右スライド係脱せしめる
サイドクラッチである。左右各サイドクラッチギヤ2
3,24には左右車軸29,30に設けられている出力
ギヤ27,28が噛合している。従って、センターギヤ
20の駆動力は左右サイドクラッチギヤ23,24が内
歯と係合している場合に車軸29,30に伝達される。
車軸29,30はケース3から左右方向に延び、先端に
はスプロケット31が取り付けられており、スプロケッ
ト31にはクローラ帯32が巻き掛けられている。
【0015】以上の正転伝動系によれば、サイドクラッ
チギヤ23,24を入状態とし、中間軸41の両端の摩
擦式の選択クラッチ46,47を切状態とすれば、駆動
軸14、ギヤ15a、センターギヤ20、サイドクラッ
チギヤ23,24、出力ギヤ27,28、車軸29,3
0の順で動力が伝達されて、機体は前方に直進する。
【0016】次に、逆転(後進)伝動系について説明す
る。左右の操向軸25,26はケース3の左右外側まで
達し、突出端には逆転伝動ギヤ35,36がそれぞれ嵌
着固定されている。また該左右逆転伝動ギヤ35,36
の内側にはベアリンク軸受けからなる支持部33,34
が設けられており、操向軸25,26とセンター軸19
を同時に且つ同一軸心上に支持している。
【0017】一方、駆動軸14のギヤ15dには中間軸
41に回動自在に支持されたフリー回転ギヤ42が噛合
している。また、同じく逆転軸41にはフリー回転ギヤ
44が嵌合され、両ギヤ42,44の間には、切換(ド
ッグ)クラッチ43が正逆切換装置(手段)として軸支
され、切換クラッチ43は逆転軸41と一体回転し且つ
ギヤ42,44の側面の爪に係脱するように軸方向スラ
イド自在に設けられている。
【0018】切換クラッチ43がフリー回転ギヤ44の
クラッチ爪と係合している場合には、駆動軸14の動力
がフリー回転ギヤ44を介して中間軸41に正転伝動
れ、切換クラッチ43が逆転ギヤ42と係合している場
合には、中間軸41は転することとなる。
【0019】中間軸41の両端はケース3の外側まで達
し、該両端には摩擦式の選択クラッチ46,47の入力
側が取り付けられている。選択クラッチ46,47は本
実施例の装置では、スプリングで常時切状態となってい
る摩擦式の多板クラッチで、選択クラッチ46,47の
外側にはクラッチケース50,51が形成されて、選択
クラッチ46,47及び逆転伝動ギヤ35,36が覆わ
れている。さらにクラッチケース50,51内には、上
記選択クラッチ46,47の外側よりクラッチ内のディ
スクを押接して、クラッチの入切を左右同時又は各別に
行う油圧シリンダ46a,47aが設けられている。
【0020】上記選択クラッチ46,47の出力側に
は、中間軸41上でフリー回転するギヤ48,49が形
成され、上述の逆転伝動ギヤ35,36がそれぞれ噛合
している。クラッチケース50の外側にはクラッチレバ
ー52が揺動自在に設けられ、クラッチレバー52の揺
動操作によって、左側の選択クラッチ46が内部のカム
を介して入切操作され、この時選択クラッチ46は駐車
ブレーキとして機能する。
【0021】以上の逆転伝動系によれば、切換クラッチ
43をフリー回転ギヤ42側に係合させ、サイドクラッ
チギヤ23,24をセンターギヤ20に対して切状態と
し、選択クラッチ46,47を入状態とすれば、駆動軸
14、フリー回転ギヤ42、切換クラッチ43、中間軸
41、選択クラッチ46,47、ギヤ48,49、逆転
伝動ギヤ35,36、操向軸25,26、サイドクラッ
チギヤ23,24、出力ギヤ27,28、車軸29,3
0の順で動力が伝達されて、機体は後方に直進する。
【0022】次に緩速伝動系について説明すると、駆動
軸14のギヤ15bと中継軸16側のギヤ17は常時噛
み合っているが、ギヤ17は中継軸16に対してフリー
回転しており、次に述べる緩速切換装置61側にクラッ
チを介して連結されて、緩速切換装置61に対する入力
ギヤとなっている。
【0023】即ち、緩速切換装置61はトランスミッシ
ョン1内の中継軸16の右端に軸装されており、軸16
側に嵌合固着されたドラム状の可動ディスクホルダ62
と、クラッチケース51側に固着されたドラム状の固定
ディスクホルダ63とを備えている。そして可動ディス
クホルダ62の筒状の内端内周とギヤ17の外端外周間
には相互に離接することによってギヤ17の回転を可動
ディスクホルダ62及び軸16に入切する多板摩擦式ク
ラッチ64が形成されている。
【0024】他方、可動ディスクホルダ62の外端内周
と固定ディスクホルダ63の内端外周との間には、多板
摩擦式のブレーキ66が形成されており、上記ブレーキ
66とクラッチ64の間にはクラッチ64を常時切方向
に、ブレーキ66を常時入方向に付勢している皿ばねか
らなる付勢部67が介挿されている。
【0025】そして前記固定ディスクホルダ63の外端
外周のクラッチケース51には、油圧シリンダ68が形
成されるとともに、該シリンダ68と固定ディスクホル
ダ63との間にはリング状のピストン69が嵌合され、
可動ディスクホルダ62外端に嵌合している筒状のプッ
シャー71を油圧により上記ピストン69で押圧するこ
とにより、付勢部67が圧縮され、ブレーキ66が切操
作され、さらにクラッチ64が入操作される。その結
果、中継軸16はギヤ15b,17及び緩速切換装置6
1を介して入切自在に回転駆動される。
【0026】また上記中継軸16には前述した中間軸4
1側のフリー回転ギヤ44と常時噛合している小径のギ
ヤ18が固定的に軸支されており、駆動軸14の回転
を、上記緩速切換装置61,ギヤ18,44及び切換ク
ラッチ43を介して、中間軸41に減速して緩速正転さ
せる機構となっている。
【0027】なお上記緩速切換装置61はブレーキ66
を常時入状態とし、クラッチ64を常時切状態のものと
したが、これを逆にしてクラッチ64を常時入、ブレー
キ66を常時切とし、油圧シリンダ68を入作動させる
ことによってブレーキ66を入,クラッチ64を切の機
構にすることも可能である。図2における丸印内の数字
は数字が近接する各歯車又はホイルの歯数を表してい
る。
【0028】次に、上記走行動力伝達装置1に基づいて
操向操作する場合の各部の作用について説明する。前後
進については既述の通りである。駐車ブレーキをかける
場合は、いずれの場合もセンターギヤ20に対しサイド
クラッチギヤ23,24を噛合して正転方向に保持し、
選択クラッチ46をレバー52により入操作した状態と
するが、第1の方法は切換クラッチ43をフリー回転ギ
ヤ42側に噛合させて逆転伝動系を接続し、選択クラッ
チ46をレバー52により入操作することにより、駆動
軸14と、操向軸25,26との間で、正転及び逆転伝
動系のループを形成し、左右の出力ギヤ27,28,車
軸29,30をロックする方法である。
【0029】この場合には正転伝動系と逆転伝動系の変
速比が同じであることが望ましく、選択クラッチ46を
駐車ブレーキとしても利用できることとなり、特別な駐
車ブレーキ構造が不要となる。これにより、機構の簡略
化,軽量化及びコストの低減などを図ることができる。
【0030】第2の方法は、緩速切換装置61のブレー
キ66を入状態(常時入)で、切換クラッチ43をフリ
ー回転ギヤ44側に噛合させることにより、ブレーキ6
6によりロックされた中継軸16と左右の操向軸25,
26の間で、緩速伝動系と正転伝動系との間でループを
形成し、左右の車軸29,30をロックさせる方法であ
る。
【0031】また緩速切換装置61のクラッチ64が常
時入状態のものも上記と同様の操作で足りるが、この場
合の伝動系のループは、駆動軸12と左右の操向軸2
5,26の間で形成され、いずれも正転方向のループで
あるが、正転伝動系と緩速正転伝動系の歯車比の違いに
よりループ内の回転がロックされ、左右の車軸29,3
0がロックされるものである。
【0032】次に片側のクローラ32を停止させ、他方
のクローラを前進させる信地旋回する場合につき説明す
ると、既述の前進状態から例えば図面上で左信地旋回す
る場合、左サイドクラッチギヤ23のみを切操作し、緩
速切換装置61のブレーキ66を入状態として中継軸1
6をロックし、切換クラッチ43をフリー回転ギヤ44
側に噛合させて中間軸41をロックさせた状態とし、左
側の選択クラッチ46を油圧シリンダ46aにより入操
作すると、右車軸30が正転し、左車軸29がロックさ
れて機体は左側へ信地旋回する。同様に右サイドクラッ
チギヤ24のみを切操作して右側選択クラッチ47のみ
を入操作すると右信地旋回する。
【0033】また片側のクローラを正転させ他方のクロ
ーラを逆転させる超信地旋回(スピンターン)を、左超
信地旋回を行う場合について説明すると、先ず前進状態
から左側のサイドクラッチギヤ23のみをセンターギヤ
20に対して切操作し、切換クラッチ43をフリー回転
ギヤ42に入操作して油圧シリンダ46aにより選択ク
ラッチ46を入操作すると、ギヤ15d,42,中間軸
41,選択クラッチ46,ギヤ48,35,操向軸2
5,ギヤ23,27を介して左側車軸29が逆回転し、
超信地旋回が行われる。右超信地旋回の場合は、上記左
サイドクラッチギヤ23と左選択クラッチ46の入操作
の代わりに、右サイドクラッチ24,右選択クラッチ4
7をそれぞれ入操作すれば良い。
【0034】さらに緩旋回(ソフトターン)をする場合
を左緩旋回について説明すると、先ず前進状態からサイ
ドクラッチギヤ23をセンターギヤ20に対して切操作
し、選択クラッチ43をフリー回転ギヤ44側に入操作
した状態で、油圧シリンダ68を入作動してブレーキ6
6を切、クラッチ64を入操作し、緩速伝動系を作動さ
せ、中間軸41を緩速正転させる。
【0035】そして油圧シリンダ46aを入作動させて
左選択クラッチ46を入操作することにより、左操向軸
25を緩速正転させ、右の車軸30を通常速度で回転さ
せ、左の車軸29を低速度で緩速正転させることによ
り、機体は緩やかなカーブで左方に緩旋回させる。この
時油圧シリンダ68は後述する可変リリーフ弁88を作
動させることにより、操向レバー91の操作量に応じて
作動し、クラッチ64の摩擦量調整により緩速正転速度
も無段階調整でき、旋回カーブも無段階調節可能であ
る。
【0036】これに対し、右緩旋回を行う場合は、上記
左緩旋回に比し、左サイドクラッチギヤ23の代わりに
右サイドクラッチギヤ24を切作動させ、左選択クラッ
チ46の代わりに右選択クラッチ47を入作動させれば
良い。尚、中間軸41を逆転伝動系に接続し、摩擦式選
択クラッチ46又は47を半クラッチ状態にすること
で、左右の車軸29又は30に制動をかけることも可能
である。
【0037】図4は上記伝動装置を作動させる油圧装置
とその配管図で、油圧供給用の主配管71には左右の操
向切換弁72を介した左右の操向回路73a,73b
と、籾排出用オーガ(図示しない)切換弁74を介した
オーガ回路76と、前処理部(図示しない)昇降切換弁
77を介した前処理部回路78とが並列に接続されてい
る。79,81はそれぞれオーガ昇降用シリンダ,前処
理部昇降(リフト)シリンダを示しており、左右の操向
回路73a,73bとオーガ回路76及び前処理部回路
は、それぞれ切換弁74,77を介してドレン回路82
に切換可能に接続され、主配管71とドレン回路82は
リリーフ弁83を介して接続され且つドレン管85に接
続されている。
【0038】また左右の操向回路73a,73bには、
左右のサイドクラッチ54,56を入切するトランスミ
ッション外のクラッチシリンダ84a,84bがそれぞ
れ分岐接続され、さらにしぼり弁86a,86bを介し
て左右の切換クラッチシリンダ46a,46bが分岐接
続され、サイドクラッチ54,56が優先作動した後
に、左右の選択クラッチ46,47がスプリングに抗し
て入作動する機構となっており、上記操向回路73a,
73bの下流はともに緩速切換回路87に並列に接続さ
れ、該緩速切換回路87の下流側は可変リリーフ弁88
を介してドレン回路82に接続されている。また緩速切
換回路87には前述した緩速切換シリンダ68を付勢部
67に抗して入切作動させる緩速切換弁89が接続され
ている。
【0039】上記構成により、可変リリーフ弁88を後
述する操向レバー91の2段階目の揺動によって調節し
て左右の選択クラッチシリンダ46a,47aの作動量
を調節し、摩擦板の摩擦力を変化させてギヤ35,3
6,車軸29,30の回転速度を任意に調節できるほ
か、緩速切換シリンダ68の作動をも同様に変化させる
ことができる。
【0040】図5(A),(B)は前後左右に揺動可能
なマルチ式の操向レバー91の取付及び作動状態を示
し、機体の運転席前方の運転席パネルに立設されてい
る。上部にヘッド92を付したレバー91は下端の取付
ブラケットを備えた取付部94において、前後回動支点
(軸)93と、左右回動支点95を介して運転席パネル
(図示しない)側に左右揺動自在に軸支されている。
【0041】そして上記レバー91を左右に揺動するこ
とにより、最初の回動によってレバー回動に伴って回動
する取付部94内に取り付けられたロータリースイッチ
96が作動し、切換弁72を切り換えて左右いずれかの
サイドクラッチシリンダ84a,84bを作動させ、さ
らにレバー91を2段階目に揺動動させることにより可
変リリーフ弁88をしぼり作動させ、左右の選択クラッ
チシリンダ46a,47aを入作動させて片側のサイド
クラッチ54又は56の切作動の状態で、選択クラッチ
46又は47の入作動をさせる。
【0042】また上記レバー91が2段階の揺動状態に
入った状態で、レバーヘッド92上の押ボタンスイッチ
97を押圧作動させると、あるいは予め押圧しておいて
2段階の揺動に入ると、緩速切換弁89を電気的手段
(ソレノイド)により切り換えて緩速切換シリンダ68
を入作動させ、緩速切換装置のブレーキ66を切り、続
いてクラッチ64の入作動をさせる機構となっている。
【0043】さらに上記操向レバー91を回動支点93
を中心にして前後に揺動すると、取付部94に設けたロ
ータリースイッチ98をON,OFFさせて前処理部切
換弁77を切換作動させ、前処理部シリンダ81によっ
て前処理部を下降又は上昇させる。
【0044】図6は操向伝動装置の操作を行う電気制御
回路の要部を示し、全体の操向制御はマイコンユニット
99によって行われ、該マイコンユニット99は電源回
路100に接続されて作動するが、電源回路100には
マイコンユニット99を介して前述した操向レバー91
の押ボタンスイッチ97,ロータリースイッチ96,9
8,左右のサイドクラッチ切換弁72の切換スイッチ7
2a,72b,緩速切換弁作動用のスイッチ89a,前
処理部切換バルブ77の切換用スイッチ77a,77b
等が接続されており、これらのスイッチの入切をマイコ
ン制御して図4に示す油圧装置の駆動制御を行う。
【0045】図7は操向伝動装置の他の例を示し、図に
おける符号はいずれも図1の符号及び構成部品等と対応
するものであるが、この例では図1における中継軸16
と中継軸16のギヤ17,18,切換装置61等の軸製
品が省略される代わりに一方のフリー回転ギヤ44がセ
ンターギヤ20と噛合している。
【0046】その結果例えば、右側サイドクラッチギヤ
24を正転方向に噛合わせた状態で左側サイドクラッチ
ギヤ23を切操作し、正逆切換クラッチ43をフリー回
転ギヤ44に噛合わせしめて左側選択クラッチ46をO
N操作すると、フリー回転ギヤ44によって減速された
正転回転力が左側車軸29に伝達され、左側への緩旋回
が可能となり、この時左側選択クラッチ46の伝達摩擦
を調節することにより、緩旋回そのものの曲率を調節で
きる。
【0047】また左側に超信地旋回(スピンターン)す
る場合は、図1の場合と同様に切換クラッチ22を逆転
伝動用のフリー回転ギヤ42側に係合させて左選択クラ
ッチ46を入操作せしめて行う。
【0048】さらに左側に信地旋回する場合は、上記同
様中間軸41を逆転させながら左側選択クラッチ46を
半クラッチ状態として左車軸29へのブレーキとして使
用し、左車軸29を停止させて右側車軸30を正転させ
ればよい。右旋回時は上記の左右操作を逆に行う。本例
における操作のための油圧系及び電気系の装置は概ね図
4〜図5に示すものの使用が可能であるが、緩速切換装
置61に関する操作系及びそのための諸装置が不要とな
る。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるので、
操向軸に対する逆転方向の入力軸である中間軸を利用し
て緩速伝動系からの緩速正転入力又は停止制動入力が可
能なため、摩擦式のクラッチやブレーキの設置数又は設
置場所を最小限にでき、信地旋回と緩旋回が機体走行中
であっても一系統の操作で連続的に行い得るため、操作
も簡単で且つ作動も円滑である。
【0050】また緩速切換装置は、中間軸に対し入力側
の低トルク位置に設けられているため、摩擦式クラッチ
やブレーキにした場合は低容量で小型化できる利点があ
るとともに、単一装置としてのユニット化も行い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】操向伝動装置の全体断面図である。
【図2】緩速切換装置の拡大断面図である。
【図3】操向伝動装置の全体略図である。
【図4】操向伝動装置作動用の油圧回路図である。
【図5】(A),(B)は操向伝動装置の操作レバー部
の背面図及び側面図である。
【図6】装置の操作用電気回路図である。
【図7】操向伝動装置の他の例を示す全体断面図であ
る。
【符号の説明】
1 トランスミッション 14 駆動軸 16 中継軸 20 センターギヤ 23,24 サイドクラッチギヤ 25,26 操向軸 29,30 車軸 41 中間軸 43 切換装置(クラッチ) 46,47 選択クラッチ 54,56 サイドクラッチ 61 緩速切換装置 64 摩擦クラッチ 66 摩擦ブレーキ 68 シリンダ 88 可変リリーフ弁 89 緩速切換弁 91 操向レバー 97 切換スイッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の車軸(29),(30)を駆動す
    る左右の操向軸(25),(26)に回転動力を入力す
    る中間軸(41)と、該中間軸(41)に対し、逆転動
    力を入力する逆転伝動系と、緩速正転動力を入力する緩
    速伝動系とを設けてなる作業車両の操向装置。
  2. 【請求項2】 左右の車軸(29),(30)を駆動す
    る左右の操向軸(25),(26)に回転動力を入力す
    る中間軸(41)と、該中間軸(41)に対し、逆転動
    力を入力する逆転伝動系と、緩速正転動力を入力する緩
    速伝動系と、上記中間軸(41)の入力側に中継軸(1
    6)を設け、該中継軸(16)に中間軸(41)への緩
    速正転動力又は制動のいずれかを切り換える緩速切換装
    置(61)を設けた作業車両の操向装置。
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