JP5019281B2 - 光学活性イミダゾリジン化合物とそのポリマー固定化複合体並びに不斉合成触媒 - Google Patents
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で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体。
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体。
−(CH2)n(OCH2CH2)m(CH2)l−
(式中のnおよびmは、正の整数を、lは、0または正の整数を示す。)
で表わされる上記の光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体。
RfO−Rg−、
RfCO−O−Rg−、
HO−Rg
(Rfは置換基を有していてもよい炭化水素基を、Rgは炭化水素鎖または含酸素炭化水素鎖を示す)のいずれであることを示す。)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物。
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固体化複合体の製造方法であって、
次式(2)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体を、塩素化反応剤と反応させ、次いでRc−NH2(Rcは前記のものを示す)で表わされるアミン化合物と反応させるポリマー固定化複合体の製造方法。
のいずれかで表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体の製造方法であって、
次式(3)
RfO−Rg−、
RfCO−O−Rg−、
HO−Rg
(Rfは置換基を有していてもよい炭化水素基を、Rgは炭化水素鎖または含酸素炭化水素鎖を示す)
のいずれかであることを示す。)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物をポリマーと反応させるポリマー固定化複合体の製造方法。
Urea5(0.35g,1.39mmol)にtetrabutylammonium iodide(50mg,0.14mmol,0.1Meq)、toluene(3ml)及びNaH(60% in mineral oil,80mg,2.00mmol.1.4Meq.)を加えoil bath 80℃にて30min攪拌。このものにbenzyl2−bromoethyl ether(0.25ml,d=1.360,1.58mmol,1.1Meq.)を加えoil bath 80℃にて1h攪拌。反応終了後5% HCl aq.を加えAcOEtで抽出。AcOEt層はsat.NaHCO3 aq.,H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しyellow oil(0.70g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:5g,hexane:AcOEt=30:1→5:2)にて精製し、6をcolorless oil(0.54g,quant.)として得た。
Benzyloxyurea6(0.72g,1.85mmol)をAcOEt(6ml)に溶解したものにconc.HCl aq.(1drop)及び20%Pd(OH)2/C(0.10g,0.14mmol as Pd,0.08Meq.)を加え、H2置換後20h接触還元。反応終了後、反応液をCHCl3で希釈後セライトろ過し、セライト層は更にCHCl3で洗浄する。濾洗液をsat.NaHCO3aq.,H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しyellow oil(0.65g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:3.5g,CHCl3:MeOH=20:1)にて精製し、7をcolorless oil(0.55g,quant.)、mp107−109℃、として得た。
Hydroxyurea7(0.44g,1.48mmol)にDMAP(cat.),pyridine(2.5ml)及びBzCl(0.2ml,d=1.211,1.72mmol,1.2Meq.)を加え室温にて2h攪拌。反応終了後、反応液をAcOEtで希釈し10% HCl aq.,sat.NaHCO3 aq.,H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しyellow oil(0.98g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:4g,hexane:AcOEt=16:1→3:1)にて精製し、8をcolorless oil(0.61g,quant.)、として得た。
Hydroxyurea7(1.40g,4.71mmol)にDMAP(cat.),pyridine(10ml)及びAc2O(0.6ml,d=1.080,6.35mmol,1.3Meq.)を加え室温にて5h攪拌。反応終了後、反応液をAcOEtで希釈し10% HCl aq.,sat.NaHCO3 aq.,H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しyellow oil(1.56g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:10g,hexane:AcOEt=5:2)にて精製し、9をcolorless oil(1.48g,92.6%)として得た。
Acetoxyurea9(0.99g,2.93mmol)にxylene(3.0ml)及びPOCl3(2.5ml,d=1.645,26.82mmol,8.8Meq.)を加えoil bath 120℃にて20h攪拌。反応液をoil bath 60−70℃にて減圧留去することによりbrown hard oilを得た。このものを、CH2Cl2(60ml)に溶解させ、氷冷下(S)−phenylalaninol(1.03g,6.81mmol,2.3Meq.)、Et3N(2.0ml,d=0.726,14.35mmol.4.9Meq.)及びCH2Cl2(4.0ml)の混合物下に滴下し、室温にて2.5h攪拌する。反応終了後、10% HCl aq.を加えCHCl3で抽出。CHCl3層はsat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しbrown oilを得た。このbrown oilはMeOH(8ml)に溶解させた後に20% NaOH aq.(12ml)を加えて室温にて攪拌。2h後反応液をtolueneで抽出。Toluene層はH2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後K2CO3で乾燥。溶媒を減圧留去しpale brown oilを得た。このものをカラムクロマトグラフィー(Al2O3:10g,AcOEt:acetone=100:1→AcOEt:MeOH=2:1)にて精製し、pale brown oil(0.39g,30.8%)を得た。このものの一部をhexane−AcOEtより再結晶することで13をcolorless powder、mp144−145℃、として得た。
Benzoyloxyurea8(0.19g,0.47mmol)にxylene(1.5ml)及びPOCl3(0.2ml,d=1.645,2.15mmol,4.6Meq.)を加えoil bath 120℃にて20h攪拌。反応液をoil bath 60−70℃にて減圧留去することによりbrown hard oilを得た。このものを、CH2Cl2(3.0ml)に溶解させ、氷冷下(S)−phenylalaninol(80mg,0.538mmol,1.1Meq.)、Et3N(0.3ml,d=0.726,2.15mmol.4.6Meq.)及びCH2Cl2(2.0ml)の混合物下に滴下し、室温にて1h攪拌する。反応終了後、10% HCl aq.を加えCHCl3で抽出。CHCl3層はsat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しbrown oilを得た。このbrown oilは氷冷下20% NaOH aq.を加えてtolueneで抽出。Toluene層はH2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後Na2SO4で乾燥。溶媒を減圧留去し、pale brown oilを得た。このものをカラムクロマトグラフィー(Al2O3:10g,hexane:AcOEt=3:2→AcOEt→AcOEt:MeOH=4:1)にて精製し、10をpale brown oil(0.11g,43.1%)として得た。
Benzoyl-prptected guanidine10(0.60g,1.12mmol)、imidazole(0.10g,1.47mmol,1.3Meq.)、DMAP(26mg,0.21mmol,0.2Meq.)及びCH2Cl2(2ml)の混合物にTBSCl(0.26g,1.73mmol,1.5Meq.)のCH2Cl2(4ml)溶液を加え室温にて16h攪拌。反応終了後、10%クエン酸 aq.を加えCHCl3で抽出。CHCl3層はsat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しbrown oilを得た。このものに20% NaOH aq.を加えてtolueneで抽出。Toluene層はH2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後Na2SO4で乾燥。溶媒を減圧留去し、crude oilを得た。このcrude oilをTHF(4ml)、MeOH(1ml)に溶解させ氷冷下NaH(60% in mineral oil, ca. 100mg,2.5mmol,2.2Meq.)を加え、その後室温にて2h攪拌。反応終了後、20% NaOH aq.を加えてtolueneで抽出。Toluene層はH2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後Na2SO4で乾燥。溶媒を減圧留去し、brown oilを得た。このものをカラムクロマトグラフィー(Al2O3:8g,hexane:AcOEt=4:1→AcOEt→AcOEt:MeOH=4:1)にて精製し、12をpale brown oil(0.27g,44.2%)として得た。
Urea5(1.03g,4.09mmol)にLawesson's reagent(2.15g,5.28mmol,1.3Meq)およびtoluene(14ml)を加え14h加熱還流。反応終了後MeOH(5ml)、10% HCl aq.(10ml)を加え室温にて1d攪拌。このものにH2Oを加えtolueneで抽出。Toluene層はsat.NaHCO3aq.H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しbrown oil(1.23g)を得た。このものをAcOEt−hexaneにて再結晶し、16をcolorless prisms(0.89g,81.3%)、mp177−178℃、として得た。
Thiourea16(0.12g,0.44mmol)にDMF(0.8mg)及びCs2CO3(0.28g,0.87mmol,2.0Meq)を加え、室温にて30min攪拌。ここに、(2−tert-butyldimethylsilyloxye)bromoethane(0.1ml,d=1.115,0.47mmol,1.1Meq.)を加え、室温にて更に16h攪拌。反応終了後H2Oを加えAcOEtで抽出。AcOEt層はH2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しbrown oil(0.24g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:2.5g,hexane:AcOEt=40:1→20:1)にて精製し、colorless prisms(0.80g,42.8%)、mp78−81℃、を得た。このものの一部をhexane−Et2Oにて再結晶し、17をcolorless prisms、mp77−78℃、として得た。
TBS−protected urea17(0.58g,1.37mmol)にTHF(4ml)及びTBAF(1.0M solution in THF,1.5ml,1.50mmol,1.1Meq.)を加え、室温にて18h攪拌。反応終了後10% HCl aq.を加えAcOEtで抽出。AcOEt層はsat.NaHCO aq.,H2O,sat.NaCl aq.にて洗浄後MgSO4で乾燥。溶媒を減圧留去しyellow oil(0.52g)を得た。このものをカラムクロマトグラフィー(SiO2:4.0g,hexane:AcOEt=20:1→4:1)にて精製し、colorless prisms(0.41g,95.7%)、mp108−111℃、を得た。このものの一部をhexane−AcOEtにて再結晶し、18をcolorless prisms、mp120−121℃、として得た。
Thiourea18(0.70g,2.24mmol)をDMF(8ml)に溶解したものにNaH(60% in mineral oil,0.13g,3.25mmol)を加え室温にて3h攪拌。このものにHypoGel(R)200−Br(loading:0.8mmol of Br/g,0.80g,ca.0.65mmol)を加え2d超音波照射する。反応終了後、10% HCl aq.を加え、グラスフィルター(G−3)で濾過。残渣はH2O(×4)、MeOH(×4)、AcOEt(×4)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、19をyellow powder(0.82g)、mp>300℃、として得た。
TBS−protected guanidine12(0.17g,0.31mmol)をtoluene(4ml)に溶解したものにNaH(60% in mineral oil,45mg,1.14mmol)を加えoil bath 80℃にて1h攪拌。このものにHypoGel(R)200−Br(loading:0.8mmol of Br/g,0.24g,ca.0.19mmol)を加え1d攪拌する。反応終了後、H2Oを加え、グラスフィルター(G−2)で濾過。残渣はH2O(×4)、MeOH(×4)、10% HCl aq.(×2)、20% NaOH aq.(×2)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、yellow powder(0.18g)、mp>300℃、を得た。
1.Dihydroxyguanidine13を直接ポリマーに結合させる方法
Dihydroxyguanidine13(0.64g,1.49mmol)をtoluene(5ml)に溶解したものにNaH(60% in mineral oil,0.11mg,2.75mmol)を加えoil bath 80℃にて1h攪拌。このものにHypoGel(R)200−Br(loading:0.8mmol of Br/g,0.49g,ca.0.39mmol)を加え1d攪拌する。反応終了後、H2Oを加え、グラスフィルター(G−2)で濾過。残渣はH2O(×4)、MeOH(×4)、10% HCl aq.(×2)、20% NaOH aq.(×2)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、15(n=5)をyellow powder(0.50g)、mp>300℃、として得た。
Resin−bound TBS−protected guanidine(0.15g)をTHF(0.8ml)に懸濁させたものにTBAF(1.0M solution in THF,0.2ml,0.2mmol)を加え1d攪拌する。反応終了後、H2Oを加え、グラスフィルター(G−2)で濾過。残渣はH2O(×4)、MeOH(×4)、10% HCl aq.(×2)、20% NaOH aq.(×2)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、15(n=5)をyellow powder(0.13g)、mp>300℃、として得た。
Resin−bound thiourea(19:n=5)(0.20g)に(COCl)2(0.5ml,d=1.455,5.73mmol)を加え、20h加熱還流。反応混合物から減圧下(COCl)2を留去後、残渣をCH2Cl2(0.5ml)に懸濁させる。このものに氷冷下(S)−phenylalaninol(0.13mg,0.86mmol)及びEt3N(0.5ml,d=0.726,3.59mmol)のCH2Cl2(1.0ml)溶液を加え1d超音波照射する。反応終了後H2Oを加え、グラスフィルター(G−3)で濾過。残渣は10% HCl aq.(×2)、20% NaOH aq.(×2)、H2O(×4)、MeOH(×4)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、15(n=5)をbrown powder(0.22g)、mp>300℃、として得た。
Thiourea18(0.62g,1.99mmol)をDMF(7ml)に溶解したものにNaH(60% in mineral oil,0.15mg,3.75mmol)を加え室温にて3h攪拌。このものにTentaGel(R)200−Br(loading:0.125mmol of Br/g,1.53g,ca.0.37mmol)を加え3d超音波照射する。反応終了後、10% HCl aq.を加え、グラスフィルター(G−3)で濾過。残渣はH2O(×4)、MeOH(×4)、AcOEt(×4)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、19(n=60−80)をyellow powder(1.45g)、mp>300℃、として得た。
Resin−bound thiourea19(n=60−80)(0.22g)に(COCl)2(0.8ml,d=1.455,9.17mmol)を加え、20h加熱還流。反応混合物から減圧下(COCl)2を留去後、残渣をCH2Cl2(1.0ml)に懸濁させる。このものに氷冷下(S)−phenylalaninol(85mg,0.56mmol)及びEt3N(0.3ml,d=0.726,2.15mmol)のCH2Cl2(1.5ml)溶液を加え1d超音波照射する。反応終了後H2Oを加え、グラスフィルター(G−3)で濾過。残渣は10% HCl aq.(×2)、20% NaOH aq.(×2)、H2O(×4)、MeOH(×4)、CH2Cl2(×8)、MeOH(×8)にて洗浄後、減圧乾燥し、brown powder(0.18g)、mp>300℃、を得た。
Claims (8)
- 次式(1)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体。 - R0は、−(CH2)n−、または
−(CH2)n(OCH2CH2)m(CH2)l−
(式中のnおよびmは、正の整数を、lは、0または正の整数を示す。)
で表わされる請求項1記載の光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体。 - 次式(3)
RfO−Rg−、
RfCO−O−Rg−、
HO−Rg
(Rfは置換基を有していてもよい炭化水素基を、Rgは炭化水素鎖または含酸素炭化水素鎖を示す)のいずれであることを示す。)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物。 - 次式(1)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固体化複合体の製造方法であって、
次式(2)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体を、塩素化反応剤と反応させ、次いで、Rc−NH2(Rcは前記のものを示す)で表わされるアミン化合物と反応させることを特徴とするポリマー固定化複合体の製造方法。 - 次式(1)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物のポリマー固定化複合体の製造方法であって、
次式(3)
RfO−Rg−、
RfCO−O−Rg−、
HO−Rg
(Rfは置換基を有していてもよい炭化水素基を、Rgは炭化水素鎖または含酸素炭化水素鎖を示す)のいずれかであることを示す。)
で表わされる光学活性イミダゾリジン化合物をポリマーと反応させることを特徴とするポリマー固定化複合体の製造方法。 - 請求項1記載のポリマー複合体を少なくともその構成の一部としていることを特徴とする不斉合成触媒。
- マイケル反応、エポキシ化反応、シリル化反応用の請求項6記載の不斉合成触媒。
- 請求項6または7記載の触媒によることを特徴とする不斉合成反応方法。
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