JP5019263B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、刈払機等の可搬型の機器の動力に用いられる作業機に関し、特に、作業機に外部からの衝撃などが加わった際にスターターを効果的に保護できる作業機に関する。
従来、携帯可能な作業機として、草刈り用の刈払機、エンジンチェーンソー、エンジンヘッジトリマ、エンジンブロワ等が知られている。刈払機では、例えば、特許文献1に記載のように、メインパイプの先端に設けられる刈刃やナイロンカッタが、例えば2サイクルのエンジンによって駆動される。このエンジンは、メインパイプの後端側に設けられる。
一般に、作業機においては可搬性や携帯性が必要とされる場合が多く、できるだけ小さくて軽くすることが重要である。そのため、内燃機関として構造がシンプルで軽量な2サイクルエンジンが広く使われる。従来の装置では、シリンダ部分など高温になる部分のみをカバーで覆うが、冷却効果をできるだけ高めるため燃料タンクなどはむき出し状態のままエンジンの下側に取り付けられる。
携帯用の作業機は、頻繁に持ち運ばれ、移動時に車に積載したり、床に置いたりする。また、誤って落としたり、作業時にエンジン本体部をぶつけたりすることがあり得る。従って、上述の燃料タンクがむき出しの構造においては、燃料タンクを破損しないように考慮する必要がある。また、燃料タンクはエンジンの下側に取付けられることが多いため、燃料タンクの下部に緩衝材による脚部を形成したり、燃料タンクを保護するカバーをつけたりする構造が用いられている。
特開2004−28059号公報
作業機のエンジンは、構造のシンプルさから、牽引ひもを巻回するリールをクラッチを介してエンジンのクランク軸に連結し、この牽引ひもを引くことによってエンジンを始動する、手動式のエンジン始動装置が広く用いられる。手動式のエンジン始動装置は、エンジンのクランク軸と同軸上に取り付けられるため、作業機の外部に露出する位置に配置され、作業中にぶつけやすい位置にある。その結果、ぶつけたりした際に、外部からの力が直接エンジン始動装置に働き、内部の部品に大きな衝撃が伝わることでエンジン始動装置の寿命を縮める恐れがあった。
一方、エンジン始動装置を保護する構造として、エンジン全体をカバーで覆った作業機が知られているが、その場合、必然的に重量が重くなり、使用目的によっては適当でない場合が生ずる。特に、全体をカバーで覆う場合は放熱の問題もある。
本発明の主な目的は、軽量化を達成しつつ、シンプルな構造でエンジン始動装置を保護することができる作業機を提供することである。
本発明の他の目的は、最小限の保護部材と少ない締結部材にてエンジン始動装置と燃料タンクを外部からの衝撃から保護することのできる作業機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、エンジンと、エンジンの燃料を貯蔵する燃料タンクと、エンジンのクランク軸と同軸に取り付けられ該クランク軸に動力を伝達するエンジン始動装置とを備えた作業機において、エンジン始動装置の一部又は全部に加えて燃料タンクの一部又は全部を覆う保護カバーを設け、保護カバーは前記エンジン始動装置とは別の取付部材によってエンジンに取り付けられるように構成した。また、保護カバーは、保護カバー以外の部材を前記エンジンに取付ける取付部、例えば燃料タンクのエンジンへの取り付け部材を併用するようにして取り付ける。このように構成すれば、保護カバーの取り付けのために新たにボルト穴等の締結部を形成する必要がない。保護カバーは、エンジン始動装置との間に間隔が空くように取り付けるのが好ましく、燃料タンクとの間にも間隔が空くように取り付けられるとより好ましい。以上の構成により、保護カバーは作業機の底部の少なくとも一部を構成することになる。
上記本発明のさらに他の特徴によれば、シリンダと、クランクケースと、ピストンと、クランク軸を有するエンジンと、クランク軸の一端側にクランク軸と同軸に取り付けられるエンジン始動装置と、クランクケースに取り付けられる燃料タンクを有し、クランク軸の他方から出力を取り出して、作業用の機器を稼働させる作業機において、エンジン始動装置と燃料タンクの少なくとも一部を覆う保護カバーを、クランクケースに取り付けた。 保護カバーは、その断面が略J字状の合成樹脂により構成され、エンジン始動装置の全体を覆うとともに燃料タンクの少なくとも一部分を覆い、保護カバーの両端部において締結部材によりクランクケースに固定される。燃料タンクは、クランクケースの下側に設けられ、保護カバーは、その一端側においてクランクケースに締結部材にて鉛直方向に固定され、他端側にてクランクケースのエンジン始動装置の上側部分に、クランク軸と平行な方向に締結部材にて固定される。保護カバーの外側又は内側は、強度を増すためのリブ又は窪みが形成され、保護カバーのエンジン始動装置と対面する領域に、エンジン始動装置の外径よりやや大きい程度の平坦部が形成される。また、保護カバーには、これを貫通するように設けられた通風のための穴部を有するようにしても良い。
請求項1の発明によれば、作業機において、エンジン始動装置の少なくとも一部及び燃料タンクの少なくとも一部を覆う保護カバーを設け、保護カバーはエンジン始動装置とは別の取付部材によってエンジンに取り付けられるので、エンジン始動装置付近において作業機の外側から強い力を受けたとしても、その力からエンジン始動装置や燃料タンクを保護することが可能となる。また、燃料タンクがエンジンの下型に取り付けられる場合、保護カバーを足部として使用することが可能となり、作業機を安定して地面などに置くことが可能となる。
請求項の発明によれば、保護カバーは、保護カバー以外の部材を前記エンジンに取り付ける取付部を併用して取り付けられるので、保護カバー用の新たなる取付部をエンジンに設けることなく保護カバーを取付けることが可能となる。
請求項の発明によれば、保護カバーは、エンジン始動装置との間に間隔が空くように取り付けられるため、保護カバーに加わった力が直接エンジン始動装置に伝わることが無く、エンジン始動装置を有効に保護することができる。
請求項の発明によれば、保護カバーは、作業機の底部の少なくとも一部を構成するので、作業機を安定して地面に置くことが可能となる。
請求項の発明によれば、エンジンを用いる作業機において、エンジン始動装置と燃料タンクの少なくとも一部を覆う保護カバーを、クランクケースに取り付けたため、一つの保護カバーで2つの機器を保護することができる。
請求項の発明によれば、保護カバーはその断面が略J字状の合成樹脂により構成され、エンジン始動装置の全体を覆うとともに燃料タンクの少なくとも一部分を覆い、保護カバーの両端部において締結部材によりクランクケースに固定されるので、保護カバーの形状がシンプルとなり、少ない固定箇所にて保護カバーを取付けることができる。
請求項の発明によれば、燃料タンクは、クランクケースの下側に設けられ、保護カバーは、その一端側においてクランクケースに締結部材にて鉛直方向に固定され、他端側にてクランクケースのエンジン始動装置の上側部分に、クランク軸と平行な方向に締結部材にて固定されるため、固定方向と平行の向きの外力には非常に強い保護カバーを実現できる。
請求項の発明によれば、保護カバーの外側又は内側に、強度を増すためのリブ又は窪みが形成されるので、重量を重くせずに単純な構造で保護カバーの強度を増すことができる。
請求項の発明によれば、保護カバーには、これを貫通するように設けられた通風のための穴部を有するので、冷却効果を得ながら作業機を保護することが可能となる。
請求項10の発明によれば、保護カバーのエンジン始動装置と対面する領域に、エンジン始動装置の外径よりやや大きい程度の平坦部が形成されるので、この平坦部に商標名、型番、注意書きなどの各種表示をすることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本実施例において、前後、上下方向は、図3の矢印に記載する向きを示すものとして説明をする。
図1は、本発明に係る作業機1を、刈払機に適用した例の外観を示す斜視図である。図1において、パイプ状の操作棹5に図示しない駆動軸を通し、この駆動軸を、操作棹5の一端に設けた作業機1にて回転させることで、操作棹5の他端に設けた回転刃6を回転させる。回転刃6の近傍には、刈り払った草の飛散防止のための飛散防御カバー7が設けられる。作業機1は図示しない肩掛け用吊りベルト等で携帯されるもので、操作棹5の長手中央部付近に作業者が操作するための正面視略U字状を呈するハンドル2が取り付けられる。作業機1の回転数は、ハンドル2に取り付けられたスロットルレバー3により作業者により制御される。スロットルレバー3の操作は、ワイヤー4にて作業機1の図示しない気化器に伝達される。
作業機1は、例えば2サイクルの小型のエンジンを含み、エンジンの下部には燃料タンク9が、側部には気化器をカバーすると共に吸入する空気を濾過するエアクリーナー10が、上部にはエンジンカバー13と点火プラグカバー11aが設けられる。燃料タンク9の一部に、ガソリン等の燃料を補給するための燃料供給口が設けられ、燃料供給口には燃料キャップ9aが装着される。燃料タンク9の下部は、衝突の衝撃などからスターターを守るための保護カバー8が取り付けられる。
図2は、本発明に係る作業機1を、後方、下側から見た斜視図である。作業機1は、その上部に、エンジンのシリンダ部分を覆い、作業者が高温のシリンダでやけどをしないようにするためのエンジンカバー13を有し、側方にエアクリーナー10を有し、下方に燃料タンク9を有する。作業機1の前方、出力軸側は出力伝達機構をカバーする出力軸ハウジング29が取り付けられる。エンジンの後方、即ち、出力軸と反対側には、牽引ひもを巻回するリールをクラッチを介してエンジンのクランク軸に連結し、この牽引ひもに取り付けられるグリップ14aを引くことによってエンジンを始動させる手動式のエンジン始動装置たるスターター14が設けられる。スターター14は、例えば4本のボルト(図4の31参照。但し、図4では1本しか見えない。)によって、保護カバー8とは独立してエンジンに固定される。
さらに、本実施形態においては、スターター14をすっぽり覆い、燃料タンク9の横方向の約半分程度、或いは、燃料タンクの平坦な底面部を覆う保護カバー8が設けられる。保護カバー8は、例えば強化プラスチックなどの強固な樹脂、あるいは金属にて形成することができ、その下部には、補強及び載置時の安定性のためにリブ8aが形成され、作業機1の底部の少なくとも一部を構成することになる。本実施形態においては、保護カバー8の屈曲部に窪み8cが形成される。保護カバー8の、スターター14に対面する位置には、スターター14の後端面とほぼ同形の平坦部8bが形成され、この平坦部8bに作業機1の商品名、型番などを記載したり、それらを示すシールを貼付することができる。平坦部8bの外周側は、スターター14の外形に沿ってなだらかに曲線を描く形状であり、スターター14の後方をほぼすっぽりと覆うような形状である。外周部には複数の放射状にリブ8dが形成され、外周部のグリップ14aが位置する部分は、切り欠き8eが形成される。
ここで、図2から理解できるように、保護カバー8は燃料タンク9の平坦な底面部分を覆い、燃料タンク9の側方の緩いカーブを描く部分15は覆っていない。これは、この部分の保護が不要というわけではなく、エンジンの冷却効率との兼合いで設定したものである。放熱効果が悪くなっても燃料タンク9の保護の方が重要というのであれば、保護カバー8が燃料タンク9全体をすっぽりと覆う形状としても良い。保護はしたいが、エンジンの放熱性を良くしたいというのであれば、本実施形態に示す形状が好適である。
図3は、本発明に係る作業機1の断面図である。作業機1の主要な部分であるエンジンは、2サイクルの単気筒エンジンであり、クランクケースは、クランク軸24の軸方向前後に、前側クランクケース20と後側クランクケース21に分割できる分割タイプである。但し、シリンダの分割構造や、クランクケースの分割構造などは任意であり、例えば、クランクケースをクランク軸の上下で分割するタイプとしても良い。クランク軸24にはコンロッド22を介してピストン23が連結され、ピストン23がシリンダ19の内部で上下動する。エンジンの吸入−圧縮−爆発−排気の行程は、公知の2サイクルエンジンと同じであるので、詳細な説明は省略する。本実施形態では、シリンダ19は、シリンダ本体部、ヘッド部分、放熱フィンが、例えばアルミニウム合金で一体鋳造で形成され、シリンダ19の上部には点火プラグ11が取り付けられる。
クランク軸24の前側(出力側)には、遠心クラッチ機構27を介して駆動軸18の一端部が連結される。遠心クラッチ27の取り付け部であるフライホイール25には、エンジン冷却ファン26が一体に形成される。遠心クラッチ27は、その詳細構造の図示は省略しているが、クランク軸24の回転数が一定以上になると遠心力によってクラッチが接続される公知の遠心クラッチを用いることができ、例えばフライホイール25側に取付けた遠心式の揺動子と、揺動子を収納するとともに駆動軸18側に連結したカップ状のクラッチドラムとからなる。フライホイール25の外周側には、その回転位置を検出することによって点火プラグ11への高圧電流の供給を行うタイミングを決定する点火装置28が設けられる。点火装置28から点火プラグ11までは、図示しないハイテンションコードにて接続される。尚、遠心クラッチ27、操作棹等の挿入部30は出力側ハウジング29により覆われる。出力側ハウジング29はボルトにて前側クランクケース20の下部とエンジンカバー13に固定される。
エンジンカバー13は、例えばプラスチック製の覆いであり、運転時に高温になるシリンダ19と、シリンダ19の脇に取り付けられる共に図示しない気化器と排気装置を覆い、作業者がそれらに直接触れないようにしている。そのため、断面がハニカム状の多数の通風口が形成され、エンジンカバー13の後方側は締結部材たるボルト32a(図4)により後側クランクケース21に取り付けられる。
クランク軸24の後方には、牽引ひもを巻回するリールをクラッチを介してエンジンのクランク軸24に連結し、この牽引ひもを引くことによってエンジンを始動する手動式のスターター14が取り付けられる。図3ではその内部構造の記載を省略しているが、スターター14としては、手動式のスターターだけでなく、リコイルスターターを用いるもの、バッテリによって電動モーターを駆動するもの等、任意の公知の始動装置を使用することができる。
前側及び後側クランクケース20、21の下部には、プラスチック等の樹脂或いは金属にて製造される燃料タンク9が取り付けられる。さらに、本実施形態においては、スターター14の後端付近をすっぽり覆うとともに、燃料タンク9の底部平坦面を覆う保護カバー8が取り付けられる。図3の断面図から理解できるように、保護カバー8はスターター14の後方付近から下に伸び、燃料タンク9の下方を経由して前方に伸びるが、保護カバー8は燃料タンク9の下部で燃料タンク9に接触していない。従って、操作者が作業機1を乱暴に置いたときなどでも、保護カバー8が受ける衝撃が燃料タンク9の内部に伝わりにくく、燃料タンクを破壊するおそれが激減する。さらに、保護カバー8は、後側クランクケース21への取り付け部がスターター14の上部にあり、スターター14と保護カバー8の間には空間があるため、操作者が作業機1の後端を誤って他の物体にぶつけてしまって際にも、スターター14を破壊するおそれが激減する。尚、本実施例ではスターター14と保護カバー8の間は隙間としているが、ここに緩衝材を入れても良い。また、仮にスターター14と保護カバー8を接触させたとしても、二重構造であるのでスターター14を保護するに必要な効果が得られる。
保護カバー8の取り付け状態を図4に示す。保護カバー8は、強化プラスチック製などの樹脂などで成型可能であり、強度を一層高めるために平坦部や屈曲部の外面側及び/又は内面側に複数のリブ8aを形成することができる。また、平坦部8bの外周部に放射状にリブ8dが形成される。リブ8a、8dの本数や、リブの走る方向は、保護カバー8の軽量性を損なわずに強度を向上させることができるなら、任意である。また、リブ8aは、地面などに載置した際の脚部となるように考慮した形状であっても良い。さらに、リブ8a、8dの窪みの部分を切り抜いて通風構造にして、エンジンの冷却効果を向上させても良い。
本実施形態のような構造にすれば、保護カバー8の強度は、その重量に対してきわめて強固であるので、図4において締結部材たるボルト33a、34aによって前側クランクケース20に、ボルト32aによって後側クランクケース21に取り付ければ十分である。しかし、本実施形態では、燃料タンク9を保持するためと、横方向の位置決めをするために、さらなるボルト35aによって、燃料タンクのフランジに形成された貫通孔35cを貫通させてスターター14の底部に固定している。
次に、図5を用いて保護カバー8についてさらに詳述する。保護カバー8は、主に、スターター14を覆う部分を形成する第1の鉛直部と、燃料タンクの底部水平面(置いたときに床に接する面)を覆う水平部、前側クランクケースに取り付けるための貫通孔33b、34bを形成するための第2の鉛直部の3つの部分により形成され、図3において理解できるようにその断面形状は、略J字状をしている。保護カバー8の第1の鉛直部の端部(第1の端部、上端)には、保護カバー8を後側クランクケース21に取り付けるための貫通孔32bが形成される。ここで重要なことは、貫通孔32bはクランク軸24の中心位置よりも上方であって、そのボルト32aをクランク軸24と平行になるように配置されることである。ボルト32aは、保護カバー8の貫通孔32bと、エンジンカバー13に形成された貫通孔32c(図4)を、貫通して後側クランクケース21の雌ねじに締結される。これによって保護カバー8はスターター14を覆うことができ、スターター14を外力から保護することができる。また、保護カバー8を取付けるためのねじが、エンジンカバー13を取付けるためのねじと兼用できるので部品点数の増加を防止できる。尚、図4の実施形態では、1本のボルト32aで固定しているが、複数のボルトによって固定しても良い。
保護カバーの第1の鉛直部の後方側には、水平部からの立ち上がりの部分に対して、段差が形成され、平坦部8bが立ち上がり部分から後方に突出する形状になる。これは、エンジンの後方に突出するスターター14の後端部付近を収容するためであるが、その段差部に、リブ8d(図4)を形成して剛性をさらに高める構造とした。このリブ8dの形成によって、保護カバー8の剛性を更に高めることができる。
一方、真下からの外力に対しては保護カバー8の水平部により受け止めることができる。保護カバーの他方の端部(第2の端部)、第2の鉛直部に形成された貫通孔33b、34bを介して、ボルト33a、34aが鉛直方向(上方向)に挿入される。尚、このボルトの締結においては、燃料タンク9に形成されるフランジ部を挟むようにしてボルトによって固定される。このように構成することにより、燃料タンク9と保護カバー8の固定を共通のボルト33a、34aによって固定することができ、組み立て性の向上と部品点数の増加を防止できる。
図5において、保護カバー8の幅は、燃料タンクの幅方向をすべて覆うのが理想的であるが、すべてを覆ってしまうとエンジンの放熱性を阻害する。また、軽量化と生産コストとの兼合いから、燃料タンク9の底面平坦部を覆う程度の幅、即ち、本実施形態では燃料タンク9の幅方向の約半分程度を覆う程度の幅としている。
保護カバー8の第1の鉛直部と水平部の屈曲部には、窪み8cが形成される、この窪み8cにより保護カバー8をより強固にでき、保護カバー8の第1の鉛直部と水平部の曲げによる変形を効果的に防止できる。さらに窪み8cに形成した貫通孔35bにより、ボルト35aを、燃料タンクの形成されたフランジ部の貫通孔を貫通させて、スターター14の下部に取り付けられたねじ穴に固定する。このボルト締めによって、実質的に燃料タンク9をエンジンに取付けることができる。尚、本実施形態では、ボルト35aはスターター14と固定しているが、後側クランクケース21に直接固定するように構成しても良い。そのように構成することにより、スターター14への外部からの衝撃の影響をさらに低下できる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、保護カバー8によりスターター14部を覆うようにしたので、エンジン始動装置を作業機の外側からの力から保護することが可能となる。また、保護カバー8は、燃料タンク9をも覆うようにしたので、燃料タンクも保護することができる。
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、作業機を刈払機に適用した例で説明したが、本発明の作業機は、刈払機だけでなく、草刈り機、エンジンチェーンソー、エンジンヘッジトリマ、エンジンブロワ、エンジンドリル、エンジンオーガー等、任意の可搬型或いは携帯型の機器に適用できる。
さらに、上述の実施形態では、2サイクルエンジンを使用した作業機を説明したが、4サイクルエンジンであってもよいし、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等、液体燃料を使用する他の内燃機関でも同様に適用できる。
本発明に係る作業機1を、刈払機に適用した例の外観を示す斜視図である。 本発明に係る作業機1を、後方、下側から見た斜視図である。 本発明に係る作業機1の断面図である。 本発明に係る作業機1への保護カバー8の取り付け状態を示す斜視図である。 作業機1の保護カバー8の構成を説明するための斜視図である。
符号の説明
1 作業機 2 ハンドル 3 スロットルレバー 4 ワイヤー
5 操作棹 6 回転刃 7 飛散防御カバー 8 保護カバー
8a、8d リブ 8b 平坦部 8c 窪み 8e 切り欠き
9 燃料タンク 9a 燃料キャップ 10 エアクリーナー
11 点火プラグ 11a 点火プラグカバー 13 エンジンカバー
14 スターター 14a グリップ 18 駆動軸
19 シリンダ 20 前側クランクケース 21 後側クランクケース
22 コンロッド 23 ピストン 24 クランク軸
25 フライホイール 26 エンジン冷却ファン 27 遠心クラッチ
28 点火装置 29 出力側ハウジング 30 挿入部
31、32a、33a、34a、35a ボルト
32b、33b、34b、35b、35c 貫通孔


Claims (10)

  1. エンジンと、前記エンジンの燃料を貯蔵する燃料タンクと、
    前記エンジンのクランク軸と同軸に取り付けられ、該クランク軸に動力を伝達するエンジン始動装置とを備えた作業機であって、
    前記エンジン始動装置の少なくとも一部と前記燃料タンクの少なくとも一部を覆う保護カバーを設け、
    前記保護カバーは前記エンジン始動装置とは別の取付部材によって前記エンジンに取り付けられることを特徴とする作業機。
  2. 前記保護カバーは、前記保護カバー以外の部材を前記エンジンに取付ける前記取付部を併用して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
  3. 前記保護カバーは、前記エンジン始動装置との間に間隔が空くように取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記保護カバーは、前記作業機の底部の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機。
  5. 前記エンジンは、シリンダとクランクケースとピストンと前記クランク軸を有し、
    前記エンジン始動装置は前記クランク軸の一端側に、前記クランク軸と同軸に取り付けられ、
    前記クランクケースに取り付けられる燃料タンクを有し、前記クランク軸の他方から出力を取り出し、
    前記保護カバーは、前記クランクケースに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
  6. 前記保護カバーはその断面が略J字状の合成樹脂により構成され、前記エンジン始動装置の全体を覆うとともに前記燃料タンクの少なくとも一部分を覆い、
    前記保護カバーの両端部において締結部材により前記クランクケースに固定されることを特徴する請求項5に記載の作業機。
  7. 前記燃料タンクは、前記クランクケースの下側に設けられ、
    前記保護カバーは、その一端側においてクランクケースに締結部材にて鉛直方向に固定され、他端側にてクランクケースの前記エンジン始動装置の上側部分に、クランク軸と平行な方向に締結部材にて固定されることを特徴とする請求項に記載の作業機。
  8. 前記保護カバーの外側又は内側に、強度を増すためのリブ又は窪みが形成されることを特徴とする請求項に記載の作業機。
  9. 前記保護カバーは、前記保護カバーを貫通するように設けられた通風のための穴部を有することを特徴とする請求項に記載の作業機。
  10. 前記保護カバーの前記エンジン始動装置と対面する領域に、前記エンジン始動装置の外径よりやや大きい程度の平坦部が形成されることを特徴とする請求項に記載の作業機。
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