JP5018376B2 - 冷凍システム - Google Patents

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Description

本願発明は、エンジンで駆動される圧縮式冷凍装置とエンジンの排熱で駆動される吸収式冷凍装置とを組み合わせた冷凍システムに関するものである。
従来の空冷吸収式冷凍装置は、吸収器で冷媒蒸気を吸収しながら溶液を空冷フィンで冷却する直接空冷方式であり、吸収器では、冷媒蒸気の吸収と吸収溶液の冷却を同時に行うことからその性能向上には気液界面の拡大が重要である。しかし、そのためには、上下の吸収器ヘッダーや吸収器伝熱管の壁面に流れる溶液に吸収させる冷媒蒸気の圧力損失を低下させるための大口径伝熱管、また蒸発器との冷媒蒸気連絡管の大口径化等が必要であって、装置の小型化への制約が大きい。
これに対して、吸収器に流入する溶液を空冷冷却器で過冷却し、吸収器内では単に冷媒蒸気を吸収させるだけで、吸収熱は過冷却された溶液の顕熱で取り去る間接空冷(溶液分離冷却)方式は、吸収器が従来よりも小型化されるので、小型の空冷吸収式冷凍装置では最も有利な方式と考えられる。
そして、この間接空冷方式の空冷吸収式冷凍装置をエンジンの排熱を利用して駆動すれば、装置の小型化と低コスト化が図れるので、従来の単に温熱を利用する形態から、温熱を冷熱に変換して利用する形態へ簡単に変更でき、排熱の有効利用が促進され、省エネ、CO2削減に大きく寄与できるものと考えられる。
ところで、この間接空冷方式の空冷吸収式冷凍装置の従来例としては、例えば、特許文献1に示されるものがあるが、この従来例のものでは、吸収器としては溶液を噴霧する方式のものを採用しているが、2重効用サイクルで、且つバーナにより溶液を加熱する従来の直火方式であり、排熱を利用した例は見当たらない。
また、エンジンで圧縮式冷凍装置を駆動し、その排熱で吸収式冷凍装置を駆動し、その冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却することで圧縮式冷凍装置の性能を向上させるようにした吸収式冷凍装置と圧縮式冷凍装置と組み合わせた冷凍システムの従来例としては、例えば、特許文献2に示されるものなど、多数の例がある。
特開平7−98163号公報 特開平9−53864号公報
ところで、エンジンで駆動される圧縮式冷凍装置と、その排熱で駆動される吸収式冷凍装置を組み合せたシステムにおいて、上掲の従来例では、単にその排熱を利用した吸収式冷凍装置の冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却するようにしたものである。
ところが、外気温度が低下した場合とか、圧縮式冷凍装置が部分負荷となった場合には、該圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度(即ち、凝縮温度)が低下することから、特に外気温度の低下と圧縮式冷凍装置の部分負荷とが重なった場合には、この圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度の低下が大きくなるため、吸収式冷凍装置の冷熱で圧縮式冷凍装置側の冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置の性能向上の割合が大きく低下することになる。この結果、冷熱の利用期間(即ち、圧縮式冷凍装置による冷房運転期間)において、吸収式冷凍装置のイニシャルコストに対して、エンジン駆動の圧縮式冷凍装置のランニングコストの低減効果が少なくなるという問題がある。
さらに、上述のようなエンジンで圧縮式冷凍装置を駆動し、その排熱で吸収式冷凍装置を駆動し、この吸収式冷凍装置で得られた冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却して該圧縮式冷凍装置の性能を向上させるシステムにおいては、熱源側より排出される排熱を、単に排熱を利用する機器側(排熱吸収式冷凍装置)のためだけで熱排出を停止させる等は熱源側(エンジン利用側機器)に与える影響も大きいことから、その機能を持たせる事自体、緊急時を除いて困難な事でもある。
また、排熱量のコントロールとして、吸収式冷凍装置の出力をその蒸発器における被冷却流体の出口や出入口の温度差等で検知し、吸収式冷凍装置の発生器に流入する温水量(排熱量)を吸収式冷凍装置の出力(冷凍負荷)に応じて三方弁で制御する従来の方式は、当初より三方弁等を熱源側の装置に組み込んでおく必要があることや、より高価なものとなってしまう等の問題があるが、それ以前に、吸収式冷凍装置の能力制御に直結する蒸発器や吸収器でのコントロールではなく、発生器でのコントロールであるため、コントロールにタイムラグがあるだけではなく、低外気温とか圧縮式冷凍装置の部分負荷時のような該圧縮式冷凍装置の冷媒の凝縮温度が低い状態下における吸収式冷凍装置の冷凍能力の制御は、かなりの温度の余裕を必要とすることから、どうしても吸収式冷凍装置の蒸発器の被冷却流体温度(即ち、圧縮式冷凍装置の冷媒の過冷却温度)を、限界値(即ち、吸収液としてLiBrを、冷媒として水を用いた吸収式冷凍装置において冷媒としての水の凍結を回避できる限界温度)よりも高く設定するため、この高く設定した分だけ、圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、吸収式冷凍装置の冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置の性能改善効果が減殺される要因ともなっていた。
これらのことからして、圧縮式冷凍装置の効率を向上させるためには、その冷媒の過冷却度を限界まで低下させることが有効であるといえる。
しかしながら、圧縮式冷凍装置の冷媒の過冷却度を限界まで低下させ、少しでも圧縮式冷凍装置の効率を向上させようとすると、外気温の低下とエンジン駆動の圧縮式冷凍装置の負荷の低下が重なったような場合には、吸収式冷凍装置の能力を最小に制御したとしてもタイムラグや吸収式冷凍装置の冷凍能力が過大となってその蒸発器に流入する冷媒(水)が凍結する可能性があることから、吸収式冷凍装置の能力を早急に低下させることが必要であり、この点についても考慮することが必要である。
そこで本願発明は、エンジンで駆動される圧縮式冷凍装置とエンジンの排熱で駆動される吸収式冷凍装置とを組み合わせた冷凍システムにおいて、冷媒の凍結を回避しつつ、蒸発器出口の被冷却流体の温度を限界まで低下させ得るようにし、これによって吸収式冷凍装置の冷熱を利用する圧縮式冷凍装置の効率の向上を図ることを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、エンジン26によって駆動される圧縮機21と凝縮器23と蒸発器22とからなる圧縮式冷凍装置Xと、上記エンジン26の排熱で駆動される発生器と凝縮器と流下液膜式の吸収器と該吸収器に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器と上記吸収器と一体の躯体15内に収められて冷媒を一過性で蒸発させる蒸発器3とからなる吸収式冷凍装置Zとを備え、上記圧縮式冷凍装置Xにおける凝縮器23から出る液冷媒である被冷却流体が上記吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器3を構成する熱交換器3a内に流入するように構成した冷凍システムにおいて、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は流量を変化させることで上記吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとし、上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度が所定温度以下となった場合に上記吸収式冷凍装置Zにおける凝縮器から蒸発器に至る管路52に設けた冷媒電磁弁10を閉として上記蒸発器への冷媒の流入を停止させ、上記被冷却流体の温度が所定温度以上となったときに上記冷媒電磁弁10を開として上記蒸発器に上記凝縮器からの冷媒を流入させるとともに、上記冷媒電磁弁10が閉作動中は上記凝縮器2からの冷媒を直接に上記吸収器4の下部に形成された希溶液溜まり16に流入させるように構成したことを特徴としている。
係る構成によれば、
(1) 上記吸収器に流入する過冷却した吸収溶液の過冷却温度及び/又は流量を変化させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものであることから、例えば、従来例の如く排熱の入力制御によって発生器での冷媒発生量を増減し吸収式冷凍装置の冷凍能力の増減を行なう制御のように制御にタイムラグが生じることが無く、冷凍能力の増減制御を応答性良く迅速に行なうことができる
(2) 上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度は吸収式冷凍装置によって低い温度に制御されているにもかかわらず更に所定温度以下となった場合には、該蒸発器に流入する冷媒が凍結する可能性があるが、このとき上記凝縮器から上記蒸発器に至る管路52に設けた冷媒電磁弁10を閉として上記蒸発器への冷媒の流入を停止させることで冷凍能力を早急に低下させて冷媒の凍結に至ることを防止することができ、また上記温度が所定温度以上となり冷媒が凍結する可能性が無くなったときには上記冷媒電磁弁10を開として上記蒸発器に上記凝縮器からの冷媒を流入させることで冷凍能力の向上を図ることができる。
これらの相乗効果として、冷媒の凍結を防止しつつ、被冷却流体の温度を限界まで低くして圧縮式冷凍装置の性能を最大限度まで向上させることが可能となる。
また、上記冷媒電磁弁10が閉作動中は上記凝縮器からの冷媒を上記吸収器下部の希溶液溜まり16に流入させることにより、溶液の濃度変化を防止するとともに吸収器での吸収能力が過大になって冷媒がより凍結しやすくなるのを防止している。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置の冷凍能力が、該吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器の出口における被冷却流体の温度と目標温度との偏差、又は上記蒸発器の出口と入口における被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差であることを特徴としている。
ここで、上記「目標温度」又は「目標温度差」は、圧縮式冷凍装置Xの運転状態に基づく温度又は温度差(例えば、外気温とか運転負荷に応じて設定される圧縮式冷媒の過冷却後の温度又は過冷却の温度差)である。従って、吸収式冷凍装置の冷凍能力が、この「被冷却流体の温度と目標温度との偏差」又は「被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差」に対応する能力に規制されることで、過度の冷凍能力によって、例えば被冷却流体の温度が目標温度よりさらに低下して冷媒の凍結に至るというようなことが確実に防止される。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る冷凍システムにおいて、上記所定温度が、上記吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器の出口における被冷却流体の目標温度と同等又は該目標温度より低い温度であることを特徴としている。
ここで、「目標温度」とは、圧縮式冷凍装置Xの運転時の目標温度であり、「目標温度より低い温度」とは上記の目標温度より更に低い限界温度である。従って、上記「所定温度」、即ち、冷媒の凍結の可能性のある限界温度を「目標温度と同等又は該目標温度より低い温度に設定する」ことで、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することができる。
本願の第4の発明では、第1、第2又は第3の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器に備えられたファンの発停又は風量の増減によって上記吸収器に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御するようにしたことを特徴としている。
係る構成によれば、過冷却溶液の温度を変化させての冷凍能力の制御が、間接空冷方式の特性を生かして、上記ファンの発停又は風量の増減によって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第5の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器の入口側又は出口側に設けた流量制御弁11又は12によって上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、又は上記流量制御弁11又は12による過冷却溶液の流量の変化と同時に上記ファンの発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、冷凍能力の制御が、流量調整弁11又は12による過冷却溶液の流量調整、又は上記ファンの発停又は風量増減によって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第6の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る冷凍システムにおいて、冷媒蒸気を吸収した上記吸収式冷凍装置Zにおける吸収器からの希溶液と上記吸収式冷凍装置Zにおける発生器で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器での熱交換によって温度が低下した濃溶液とを混合するもので、これらの混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプの流量を増減させて上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、又は上記溶液ポンプの流量の増減と同時に上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器6に備えられたファンの発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、溶液ポンプの流量を増減させることで、又は上記溶液ポンプの流量増減と同時に上記ファンの発停又は風量を増減させることで、容易且つ迅速に冷凍能力を制御できることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第7の発明では、エンジン26によって駆動される圧縮機21と凝縮器23と蒸発器22とからなる圧縮式冷凍装置Xと、上記エンジン26の排熱で駆動される発生器と凝縮器と流下液膜式の吸収器と該吸収器に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器と上記吸収器と一体の躯体15内に収められて冷媒ポンプ13により冷媒を循環させながら蒸発させる蒸発器3とからなる吸収式冷凍装置Zとを備え、上記圧縮式冷凍装置Xにおける凝縮器23から出る液冷媒である被冷却流体が上記吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器3を構成する熱交換器3a内に流入するように構成した冷凍システムにおいて、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は流量を変化させることで上記吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとし、上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度が所定温度以下となった場合に上記吸収式冷凍装置Zにおける冷媒ポンプ13を停止させ、上記被冷却流体の温度が所定温度以上となったときに上記冷媒ポンプ13を運転して冷媒を循環させるように構成したことを特徴としている。
係る構成によれば、
(1) 上記吸収器に流入する過冷却した吸収溶液の過冷却温度及び/又は流量を変化させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものであることから、例えば、従来例の如く、排熱の入力制御によって発生器での冷媒発生量を増減し吸収式冷凍装置の冷凍能力の増減を行なう制御のように制御にタイムラグが生じることが無く、冷凍能力の増減制御を応答性良く迅速に行なうことができる
(2) 上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度は吸収式冷凍装置によって低い温度に制御されているにもかかわらず更に所定温度以下となった場合には、該蒸発器に流入する冷媒が凍結する可能性があるが、このとき上記冷媒ポンプ13を停止させて上記蒸発器への冷媒の流入を停止させることで冷凍能力を早急に低下させて冷媒の凍結に至ることを防止でき、更に上記温度が所定温度以上となり冷媒が凍結する可能性が無くなったときには上記冷媒ポンプ13を運転して冷媒を循環させることで冷凍能力の向上を図ることができる。
これらの相乗効果として、冷媒の凍結を防止しつつ、被冷却流体の温度を限界まで低くして圧縮式冷凍装置Xの性能を最大限度まで向上させることが可能となる。
本願の第8の発明では、上記第7の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置の冷凍能力が、該吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器の出口における被冷却流体の温度と目標温度との偏差、又は上記蒸発器の出口と入口における被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差であることを特徴としている。
ここで、上記「目標温度」又は「目標温度差」は、圧縮式冷凍装置Xの運転状態に基づく温度又は温度差(例えば、外気温とか運転負荷に応じて設定される圧縮式冷凍装置の過冷却後の冷媒温度又は過冷却の温度差)である。従って、吸収式冷凍装置の冷凍能力が、この「被冷却流体の温度と目標温度との偏差」又は「被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差」に対応する能力に規制されることで、過度の冷凍能力によって例えば、被冷却流体の温度が目標温度よりさらに低下して冷媒の凍結に至るというようなことが確実に防止される。
本願の第9の発明では、上記第7又は第8の発明に係る冷凍システムにおいて、上記所定温度が、上記吸収式冷凍装置Zにおける蒸発器の出口における被冷却流体の目標温度と同等又は該目標温度より低い温度であることを特徴としている。
ここで、「目標温度」とは、圧縮式冷凍装置Xの運転時の目標温度であり、「目標温度より低い温度」とは上記の目標温度よりも更に低い限界温度である。従って、上記「所定温度」、即ち、冷媒の凍結の可能性のある限界温度を「目標温度と同等又は該目標温度より低い温度に設定する」ことで、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することができる。
本願の第10の発明では、上記第7、第8又は第9の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器に備えられたファンの発停又は風量の増減によって上記吸収器に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御するようにしたことを特徴としている。
係る構成によれば、過冷却溶液の温度を変化させての冷凍能力の制御が、間接空冷方式の特性を生かして、上記ファンの発停又は風量の増減によって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第11の発明では、上記第7、第8又は第9の発明に係る冷凍システムにおいて、上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器の入口側又は出口側に設けた流量制御弁11又は12によって上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、又は上記流量制御弁11又は12による過冷却溶液の流量の変化と同時に上記ファンの発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、冷凍能力の制御が、流量調整弁11又は12による過冷却溶液の流量調整、又は上記ファンの発停又は風量増減入力よって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第12の発明では、上記第7、第8又は第9の発明に係る冷凍システムにおいて、冷媒蒸気を吸収した上記吸収式冷凍装置Zにおける吸収器からの希溶液と上記吸収式冷凍装置Zにおける発生器で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器での熱交換によって温度が低下した濃溶液とを混合するもので、これらの混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプの流量を増減させて上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、又は上記溶液ポンプの流量の増減と同時に上記吸収式冷凍装置Zにおける空冷過冷却器6に備えられたファンの発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、溶液ポンプの流量を増減させることで、又は上記溶液ポンプの流量の増減と同時に上記ファンの発停又は風量を増減させることで、容易且つ迅速に冷凍能力を制御できることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
以上の結果、本願発明の冷凍システムによれば、その冷媒の凍結を防止しつつ、被冷却流体の温度を限界まで低くして圧縮式冷凍装置Xの性能を最大限度まで向上させることが可能となる。特に、上記圧縮式冷凍装置の凝縮器23からの冷媒を吸収式冷凍装置の蒸発器で得られる冷熱によって過冷却するようにしたものにあっては、該圧縮式冷凍装置の性能向上が図れる。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
I:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
上記吸収式冷凍装置Zは、冷媒として水(H2O)を、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を採用するとともに、排温水を加熱源として用いた排熱駆動式の空冷吸収式冷凍装置であって、吸収希溶液を熱交換器1aにおいて排温水で加熱して冷媒蒸気と吸収濃溶液を生成させる発生器1と、該発生器1から管路51を通して流入される冷媒蒸気を凝縮させて冷媒液とする凝縮器2と、該凝縮器2から管路52を通して流入される冷媒液を被冷却流体(即ち、次述の圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23から出る冷媒)が内部に流れているプレート式熱交換器3aのプレート面に散布して一過性でこれを蒸発させる蒸発器3と、上記発生器1からの吸収濃溶液に対して上記蒸発器3で生成された冷媒蒸気を吸収させて吸収希溶液を生成させる流下液膜式の吸収器4と、上記発生器1へ管路53を通して流入される吸収希溶液と該発生器1から管路54を通して流出する吸収濃溶液をプレート式熱交換器5aにおいて熱交換させる溶液熱交換器5と、上記溶液熱交換器5からの吸収濃溶液と上記吸収器4の下部に設けた希溶液溜り16の吸収希溶液との混合溶液を管路55を通して流入させてこれを過冷却して上記吸収器4に流入させるファン7を備えた空冷式の冷却器6と、上記吸収器4からの吸収希溶液を上記溶液熱交換器5を介して上記発生器1に流入させる溶液ポンプ9を備えて構成される。
ここで、上記蒸発器3と吸収器4は一体の躯体15内に収められており、上記蒸発器3の下部に流下する未蒸発冷媒はそのまま上記躯体15の底壁を流れて上記吸収器4の下部に設けられた希溶液溜り16に流入し、該希溶液溜り16内の吸収希溶液に混合される。これによって、上記発生器1で発生する冷媒量の増減で溶液濃度が大きく変化するのが防止される。
また、上記凝縮器2と上記蒸発器3を接続する管路52には、冷媒電磁弁10が備えられており、該冷媒電磁弁10の開作動で上記凝縮器2からの冷媒が上記吸収器4側に供給され、該冷媒電磁弁10の閉作動で上記冷媒の上記蒸発器3側への供給が停止される。
さらに、上記管路52の上記凝縮器2と冷媒電磁弁10の中間位置と上記吸収器4の希溶液溜り16は、バイパス管路56を介して接続されており、上記冷媒電磁弁10の閉作動中、上記凝縮器2からの冷媒はバイパス管路56を介して直接、上記希溶液溜り16に流入される。
上記圧縮式冷凍装置Xは、エンジン26によって駆動される圧縮機21と蒸発器22と凝縮器23と膨張弁24及び四路弁25を管路で接続して構成される。そして、上記凝縮器23で凝縮して流出する液冷媒は、管路61を介して上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3のプレート式熱交換器3aにその下端側から流入し、その上端側から管路62を介して上記蒸発器22側へ流出するが、その際、上記吸収式冷凍装置の蒸発器3のプレート式熱交換器3aにおいて過冷却される。
そして、上記吸収式冷凍装置Zを上記圧縮式冷凍装置Xのエンジン26の排温水を熱源として駆動させるために、上記エンジン26の冷却水循環系と上記発生器1の熱交換器1aとが管路57,58によって接続されている。
以上のように構成された冷凍システムは以下のように作動する。
先ず、上記圧縮式冷凍装置Xにおいては、上記エンジン26によって上記圧縮式冷凍装置Xの圧縮機21を駆動し、該圧縮機21から吐出されたガス冷媒を上記凝縮器23において凝縮させて液冷媒とするとともに、該液冷媒をさらに上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3において過冷却し、この過冷却冷媒を上記蒸発器22において蒸発させて室内の冷房を行なう。この場合、上記凝縮器23からの液冷媒を過冷却することで、その冷凍能力の向上が図られるものである。
一方、上記吸収式冷凍装置Zにおいては、上記エンジン26からの排温水を受けて、上記発生器1で上記吸収器4からの吸収希溶液が加熱され、冷媒蒸気と吸収濃溶液が生成される。上記発生器1で発生した冷媒蒸気は、ファン8を備えた空冷式の上記凝縮器2において凝縮され、液冷媒とされる。
ここで、上記冷媒電磁弁10が開作動中である場合は、上記凝縮器2からの液冷媒は、上記蒸発器3の上部に流入され、散布器(図示省略)から上記プレート式熱交換器3aの上部に均等に散布され、該熱交換器3aの表面に沿って流下する間に蒸発して冷媒蒸気を発生する。また、このとき、その蒸発熱によって上記プレート式熱交換器3a内を流れる上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒を過冷却する。これに対して、上記冷媒電磁弁10の閉作動中は、上記凝縮器2からの液冷媒は、直接、上記吸収器4側の上記希溶液溜り16に流入され、上記蒸発器3側への供給が停止される。
一方、上記吸収器4においては、上記空冷過冷却器6において過冷却された吸収希溶液が散布器(図示省略)からプレート4aに均等に散布され、該プレート4aにそって流下する間に上記蒸発器3からの冷媒蒸気を吸収して吸収希溶液とされ、上記希溶液溜り16に貯留される。
上記希溶液溜り16には、上記吸収器4において冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液と、上記蒸発器3から流入する未蒸発冷媒、及び上記冷媒電磁弁10の閉作動中に上記バイパス管路56を通って流入する上記凝縮器2からの冷媒からなる混合溶液が貯留されるとともに、この混合溶液は上記溶液ポンプ9によって上記発生器1側へ供給される。この際、上記溶液熱交換器5において、上記吸収器4側からの吸収希溶液と上記発生器1で生成された吸収濃溶液との間での熱交換によって熱回収が行なわれる。
そして、この吸収式冷凍装置Zにおいては、その冷凍能力が、上記吸収器4における吸収能力の調整によって増減制御される。即ち、上記吸収器4の吸収能力を高めて吸収希溶液への冷媒蒸気の吸収作用を高めることで、上記蒸発器3における蒸発能力(即ち、圧縮式冷凍装置X側の冷媒に対する過冷却能力)が高められ、結果的に吸収式冷凍装置Z全体としての冷凍能力が高められるものである。
ところで、既述のように、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力は、上記凝縮器23から出た冷媒の過冷却度によって変化し、過冷却度が高いほど冷凍能力が高くなる関係にある。従って、圧縮式冷凍装置Xの能力向上という点では、上記吸収式冷凍装置Zの冷熱によって上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒をできるだけ過冷却すればよいことになり、そのためには、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力に対応した過冷却温度を達成できるような能力の吸収式冷凍装置Zを組み合わせれば良いことになる。
ところが、外気温度が低下した場合とか、圧縮式冷凍装置Xが部分負荷となった場合には、該圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23の出口の冷媒温度(即ち、凝縮温度)が低下することから、特に外気温度の低下と圧縮式冷凍装置Xの部分負荷とが重なった場合には、この圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23の出口の冷媒温度の低下が大きくなるため、吸収式冷凍装置Zの冷熱で圧縮式冷凍装置X側の冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置の性能向上の割合が大きく低下することになる。この結果、冷熱の利用期間(即ち、圧縮式冷凍装置による冷房運転期間)において、吸収式冷凍装置Zのイニシャルコストに対して、エンジン駆動の圧縮式冷凍装置Xのランニングコストの低減効果が少なくなる。
また、低外気温とか圧縮式冷凍装置Xの部分負荷時のような該圧縮式冷凍装置Xの冷媒の凝縮温度が低い状態下における吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の制御は、かなりの温度の余裕を必要とすることから、どうしても吸収式冷凍装置Zの蒸発器3の被冷却流体温度(即ち、圧縮式冷凍装置Zの冷媒の過冷却温度)を、限界値(即ち、吸収液としてLiBrを、冷媒として水を用いた吸収式冷凍装置において冷媒としての水の凍結を回避できる限界温度)よりも高く設定するため、この高く設定した分だけ、圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、吸収式冷凍装置Zの冷熱で圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置Xの性能改善効果が減殺される要因でもある。
以上のことから考えて、圧縮式冷凍装置Xの効率を向上させるためには、その冷媒の過冷却度を限界まで低下させることが有効であるといえる。
その一方で、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却度を限界まで低下させ、少しでも圧縮式冷凍装置Xの効率を向上させようとすると、外気温の低下とエンジン駆動の圧縮式冷凍装置Xの負荷の低下が重なったような場合には、吸収式冷凍装置Zの冷凍能力が過大となってその蒸発器3に流入する冷媒(水)が凍結する可能性があることから、吸収式冷凍装置Zの能力を早急に低下させることが必要となる。
そこで、この実施形態においては、これらの事情を考慮して、吸収式冷凍装置Zの蒸発器3における冷媒の凍結を回避しつつ、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却度を限界まで低下させることで、該圧縮式冷凍装置Xの能力改善を図るようにしている。
係る制御を実現するために、この実施形態では、蒸発器3の出口の冷媒温度、即ち、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度の制御を、間接空冷方式の上記吸収器4の特性を活用して、該吸収器4に流入する吸収希溶液の過冷却温度もしくは流量を変化させることで行なうとともに、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度が限界値に達したときに上記蒸発器3への冷媒の供給を停止して蒸発器3の出口の冷媒温度が更に低下して冷媒の凍結が発生するのを未然に回避することで、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度を限界まで低くして該圧縮式冷凍装置Xの効率を限界まで高めるようにしている。
具体的には、上記蒸発器3の出口側に温度センサ18を設けて該出口側における上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度を検出し、この検出温度を制御器30に入力するとともに、該制御器30からの制御信号によって上記冷媒電磁弁10の開閉制御、及び上記溶液ポンプ9の発停やポンプの回転数で制御を行なうようにしている。
これらの制御における思想は、以下の通りである。
即ち、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力(吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力)を、外気温とか圧縮式冷凍装置Xの負荷状態で決まる該圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23における冷媒の凝縮温度に対応して求められる目標とすべき冷媒の過冷却温度(即ち、目標温度)と、上記温度センサ18によって検出される実際の過冷却温度との偏差で規定する。
そして、この吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力を、上記空冷過冷却器6に設けられた上記ファン7の発停によって、あるいは該ファン7の風量を増減させることによって上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を変化させることで、又は上記溶液ポンプ9の流量を増減させて上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を増減させることで実現するものである。係る制御によって、上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度を目標温度まで低下させて該圧縮式冷凍装置Xの運転効率を限界まで高めることができるものである。
一方、上記吸収式冷凍装置Zにおいては水を冷媒として使用していることから、上記蒸発器3の蒸発温度、即ち、上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度が過度に低下すると上記冷媒が凍結する恐れがある。このため、このような冷媒の凍結を防止すべく、上記冷媒が凍結する恐れのある限界の蒸発温度を「所定温度」として設定し、上記温度センサ18によって検出される上記蒸発器3の出口側の冷媒温度が上記所定値以下に低下したときには、上記冷媒電磁弁10を閉作動させて上記凝縮器2からの冷媒の上記蒸発器3側への供給を停止し、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を低下させ、蒸発温度がさらに低下するのを防止する。また、上記蒸発器3の出口側の冷媒温度が上記所定値以上に回復したときには、上記冷媒電磁弁10を開作動させて上記凝縮器2からの冷媒を上記蒸発器3側に供給し、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を高める。
このような蒸発器3側における冷媒の供給・停止制御によって、上記蒸発器3における冷媒の凍結が未然に防止されるものである。
なお、上記冷媒電磁弁10の閉作動中、上記凝縮器2からの冷媒は、上記バイパス管路56を通って上記蒸発器3の下部に設けられた上記希溶液溜り16に直接流入される。これによって、溶液濃度の大きな変化が抑制され、冷凍能力の安定化が図られると同時に溶液濃度が過度に濃くならないことから吸収器の能力が制御されて冷媒の凍結防止の効果も高められる。
以上のように、この実施形態の冷凍システムにおいては、上記吸収式冷凍装置Z側での冷媒の凍結を防止しつつ、上記圧縮式冷凍装置Xの運転効率を限界まで高めることができるものである。
なお、この実施形態では、吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を上記蒸発器3の出口における冷媒温度と上記目標温度の偏差に基づいて制御するようにしているが、他の実施形態では、この冷凍能力を、例えば、上記蒸発器3の出口と入口の温度差と目標温度差の偏差に基づいて制御することもできる。
II:第2の実施形態
図2には、本願発明の第2の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、上記第1の実施形態に係る冷凍システムと基本構成を同じにするものであって、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
そして、この実施形態に係る冷凍システムが上記第1の実施形態に係る冷凍システムと異なる点は、上記空冷過冷却器6の上流側に流量調整弁11を設け、又は下流側に流量調整弁12を設けた点である。
このように上記流量調整弁11又は流量調整弁12を設けることで、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を、上記空冷過冷却器6に備えられたファン7の発停、又は該ファン7の風量を増減させて上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を変化させることによる吸収能力の制御、又は上記溶液ポンプ9の流量を増減させて上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を増減させることによる吸収能力の制御に代えて、又はこれらの制御と同時に、上記流量調整弁11又は流量調整弁12によって上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を増減調整することによる吸収能力の制御が可能となり、その結果、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の制御が、より一層精度良く且つ迅速に行なえるものである。
尚、上記以外の構成及び作用効果は上記第1の実施形態の場合と同様であるので、ここでは図2の各構成部材に図1の各構成部材に対応させて同一の符号を付した上で、該第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
III:第3の実施形態
図3には、本願発明の第3の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
上記吸収式冷凍装置Zは、冷媒として水(H2O)を、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を採用するとともに、排温水を加熱源として用いた排熱駆動式の空冷吸収式冷凍装置であって、吸収希溶液を熱交換器1aにおいて排温水で加熱して冷媒蒸気と吸収濃溶液を生成させる発生器1と、該発生器1から管路51を通して流入される冷媒蒸気を凝縮させて冷媒液とする凝縮器2と、該凝縮器2から管路52を通して蒸発器3の下部に設けられた冷媒溜り17に流入される冷媒液を被冷却流体(即ち、次述の圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23から出る冷媒)が流れているプレート式熱交換器3aのプレート面に散布させるべく循環させる冷媒ポンプ13と、該冷媒ポンプ13によって循環される冷媒液を上記プレート式熱交換器3aのプレート面に散布させてこれを蒸発させる循環式の蒸発器3と、上記発生器1からの吸収濃溶液に対して上記蒸発器3で生成された冷媒蒸気を吸収させて吸収希溶液を生成させる流下液膜式の吸収器4と、上記発生器1へ管路53を通して流入される吸収希溶液と該発生器1から管路54を通して流出する吸収濃溶液をプレート式熱交換器5aにおいて熱交換させる溶液熱交換器5と、上記溶液熱交換器5からの吸収濃溶液と上記吸収器4の下部に設けた希溶液溜まり16の吸収希溶液との混合溶液を管路55を通して流入させてこれを過冷却して上記吸収器4に流入させるファン7を備えた空冷式の溶液冷却器6と、上記吸収器4からの吸収希溶液を上記溶液熱交換器6を介して上記発生器1に流入させる溶液ポンプ9を備えて構成される。
ここで、上記蒸発器3と吸収器4は一体の躯体15内に収められており、上記蒸発器3の下部に流下する未蒸発冷媒は上記冷媒ポンプ13によって上記蒸発器3の上部に循環されるが、該冷媒溜り17に溜まり切らずここから溢れた未蒸発冷媒は上記躯体15の底壁を流れて上記吸収器4の下部に設けられた希溶液溜り16に流入し、該希溶液溜り16内の吸収希溶液に混合される。これによって、上記発生器1で発生する冷媒量の増減で溶液濃度が大きく変化するのが防止される。
上記圧縮式冷凍装置Xは、エンジン26によって駆動される圧縮機21と蒸発器22と凝縮器23と膨張弁24及び四路弁25を管路で接続して構成される。そして、上記凝縮器23で凝縮して流出する液冷媒は、管路61を介して上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3のプレート式熱交換器3aにその下端側から流入し、その上端側から管路62を介して上記蒸発器22側へ流出するが、その際、上記蒸発器3のプレート式熱交換器3aにおいて過冷却される。
そして、上記吸収式冷凍装置Zを上記圧縮式冷凍装置Xのエンジン26の排温水を熱源として駆動させるために、上記エンジン26の冷却水循環系と上記発生器1の熱交換器1aとが管路57,58によって接続されている。
以上のように構成された冷凍システムは以下のように作動する。
先ず、上記圧縮式冷凍装置Xにおいては、上記エンジン26によって上記圧縮式冷凍装置Xの圧縮機21を駆動し、該圧縮機21から吐出されたガス冷媒を上記凝縮器23において凝縮させて液冷媒とするとともに、該液冷媒をさらに上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3において過冷却し、この過冷却冷媒を上記蒸発器22において蒸発させて室内の冷房を行なう。この場合、上記凝縮器23からの液冷媒を過冷却することで、その冷凍能力の向上が図られるものである。
一方、上記吸収式冷凍装置Zにおいては、上記エンジン26からの排温水を受けて、上記発生器1で上記吸収器4からの吸収希溶液が加熱され、冷媒蒸気と吸収濃溶液が生成される。上記発生器1で発生した冷媒蒸気は、ファン8を備えた空冷式の上記凝縮器2において凝縮され、液冷媒とされる。
上記凝縮器2からの液冷媒は、上記冷媒溜り17に流入した後、上記冷媒ポンプ13によって上記蒸発器3の上部に流入され、散布器(図示省略)から上記プレート式熱交換器3aの上部に均等に散布され、該熱交換器3aの表面に沿って流下する間に蒸発して冷媒蒸気を発生する。また、このとき、その蒸発熱によって上記プレート式熱交換器3a内を流れる上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒を過冷却する。
一方、上記吸収器4においては、上記空冷過冷却器6において過冷却された吸収希溶液が散布器(図示省略)からプレート4aに均等に散布され、該プレート4aにそって流下する間に上記蒸発器3からの冷媒蒸気を吸収して吸収希溶液とされ、上記希溶液溜り16に貯留される。
上記希溶液溜まり16には、上記吸収器4において冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液と、上記蒸発器3から流入する未蒸発冷媒からなる混合溶液が貯留されるとともに、この混合溶液は上記溶液ポンプ9によって上記発生器1側へ供給される。この際、上記溶液熱交換器5において、上記吸収器4側からの吸収希溶液と上記発生器1で生成された吸収濃溶液との間での熱交換によって熱回収が行なわれる。
そして、この吸収式冷凍装置Zにおいては、その冷凍能力が、上記吸収器4における吸収能力の調整によって増減制御される。即ち、上記吸収器4に流入する溶液の過冷却温度を大きくし吸収能力を高めて吸収溶液への冷媒蒸気の吸収作用を高めることで、上記蒸発器3における蒸発能力(即ち、圧縮式冷凍装置X側の冷媒に対する過冷却能力)が高められ、結果的に吸収式冷凍装置Z全体としての冷凍能力が高められるものである。
ところで、既述のように、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力は、上記凝縮器23から出た冷媒の過冷却度によって変化し、過冷却度が高いほど冷凍能力が高くなる関係にある。従って、圧縮式冷凍装置Xの能力向上という点では、上記吸収式冷凍装置Zの冷熱によって上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒をできるだけ過冷却すればよいことになり、そのためには、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力に対応した過冷却温度を達成できるような能力の吸収式冷凍装置Zを組み合わせれば良いことになる。
ところが、外気温度が低下した場合とか、圧縮式冷凍装置Xが部分負荷となった場合には、該圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23の出口の冷媒温度(即ち、凝縮温度)が低下することから、特に外気温度の低下と圧縮式冷凍装置Xの部分負荷とが重なった場合には、この圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23の出口の冷媒温度の低下が大きくなるため、吸収式冷凍装置Zの冷熱で圧縮式冷凍装置X側の冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置の性能向上の割合が大きく低下することになる。この結果、冷熱の利用期間(即ち、圧縮式冷凍装置による冷房運転期間)において、吸収式冷凍装置Zのイニシャルコストに対して、エンジン駆動の圧縮式冷凍装置Xのランニングコストの低減効果が少なくなる。
また、低外気温とか圧縮式冷凍装置Xの部分負荷時のような該圧縮式冷凍装置Xの冷媒の凝縮温度が低い状態下における吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の制御は、かなりの温度の余裕を必要とすることから、どうしても吸収式冷凍装置Zの蒸発器3の被冷却流体温度(即ち、圧縮式冷凍装置の冷媒の過冷却温度)を、限界値(即ち、吸収液としてLiBrを、冷媒として水を用いた吸収式冷凍装置において冷媒としての水の凍結を回避できる限界温度)よりも高く設定するため、この高く設定した分だけ、圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却できる温度幅が少なくなり、吸収式冷凍装置Zの冷熱で圧縮式冷凍装置Xの冷媒を過冷却することによる該圧縮式冷凍装置Xの性能改善効果が減殺される要因でもある。
以上のことから考えて、圧縮式冷凍装置Xの効率を向上させるためには、その冷媒の過冷却度を限界まで低下させることが有効であるといえる。
その一方で、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却度を限界まで低下させ、少しでも圧縮式冷凍装置Xの効率を向上させようとすると、外気温の低下とエンジン駆動の圧縮式冷凍装置Xの負荷の低下が重なったような場合には、吸収式冷凍装置Zの冷凍能力が過大となってその蒸発器3に流入する冷媒(水)が凍結する可能性があることから、吸収式冷凍装置Zの能力を早急に低下させることが必要となる。
そこで、この実施形態においては、これらの事情を考慮して、吸収式冷凍装置Zの蒸発器3における冷媒の凍結を回避しつつ、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却度を限界まで低下させることで、該圧縮式冷凍装置Xの能力改善を図るようにしている。
係る制御を実現するために、この実施形態では、蒸発器3の出口の冷媒温度、即ち、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度の制御を、間接空冷方式の上記吸収器4の特性を活用して、該吸収器4に流入する吸収希溶液の過冷却温度を変化させることで行なうとともに、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度が限界値に達したときには、上記吸収希溶液の過冷却温度を変化させること、及び上記蒸発器3への冷媒の供給量を調整することによって、該蒸発器3の出口の冷媒温度がそれ以上に低下して冷媒の凍結が発生するのを未然に回避し、圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度を限界まで低くして該圧縮式冷凍装置Xの効率を限界まで高めるようにしている。
具体的には、上記蒸発器3の出口側に温度センサ18を設けて該出口側における上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度を検出し、この検出温度を制御器30に入力するとともに、該制御器30からの制御信号によって上記ファン7及び冷媒ポンプ13、溶液ポンプ9の作動を制御するようにしている。
これらの制御における思想は、以下の通りである。
即ち、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力(吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力)を、外気温とか圧縮式冷凍装置Xの負荷状態で決まる該圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23における冷媒の凝縮温度に対応して求められる目標とすべき冷媒の過冷却温度(即ち、目標温度)と、上記温度センサ18によって検出される実際の過冷却温度との偏差で規定する。
そして、この吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力を、上記空冷過冷却器6に設けられた上記ファン7の発停によって、あるいは該ファン7の風量を増減させることによって上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を変化させることで、または溶液ポンプの流量を増減させることで上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を増減させることで実現するものである。係る制御によって、上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度を目標温度まで低下させて該圧縮式冷凍装置Xの運転効率を限界まで高めることができるものである。
一方、上記吸収式冷凍装置Zにおいては水を冷媒として使用していることから、上記蒸発器3の蒸発温度、即ち、上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度が過度に低下すると上記冷媒が凍結する恐れがある。このため、このような冷媒の凍結を防止すべく、上記冷媒が凍結する恐れのある限界の蒸発温度を「所定温度」として設定し、上記温度センサ18によって検出される上記蒸発器3の出口側の冷媒温度が上記所定値以下に低下したときには、上記空冷過冷却器6の上記ファン7を停止させるか、その風量を減少させて過冷却溶液の温度を低下させて吸収能力を抑制するとともに、上記冷媒ポンプ13を停止して上記蒸発器3側への冷媒の供給を停止させることで、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を低下させ、蒸発温度がさらに低下するのを防止する。また、上記蒸発器3の出口側の冷媒温度が上記所定値以上に回復したときには、上記冷媒ポンプ13の運転を再開し、上記蒸発器3側へ冷媒を供給するとともに、上記ファン7を運転し、又はその風量を増大させて上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を高める。
このような蒸発器3側における冷媒の供給・停止制御と上記吸収器4側における過冷却溶液の温度制御によって、上記蒸発器3における冷媒の凍結が未然に防止されるものである。
以上のように、この実施形態の冷凍システムにおいては、上記吸収式冷凍装置Z側での冷媒の凍結を防止しつつ、上記圧縮式冷凍装置Xの運転効率を限界まで高めることができるものである。
なお、この実施形態では、吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を上記蒸発器3の出口における冷媒温度と上記目標温度の偏差に基づいて制御するようにしているが、他の実施形態では、この冷凍能力を、例えば、上記蒸発器3の出口と入口の温度差と目標温度差の偏差に基づいて制御することもできる。
IV:第4の実施形態
図4には、本願発明の第4の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、上記第3の実施形態に係る冷凍システムと基本構成を同じにするものであって、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
そして、この実施形態に係る冷凍システムが上記第3の実施形態に係る冷凍システムと異なる点は、上記空冷過冷却器6の上流側に流量調整弁11を設け、又は下流側に流量調整弁12を設けた点である。
このように上記流量調整弁11又は流量調整弁12を設けることで、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を、上記空冷過冷却器6に備えられたファン7の発停、又は該ファン7の風量を増減させて上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を変化させることによる吸収能力の制御に代えて、又はこれと同時に、上記流量調整弁11又は流量調整弁12によって上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を増減調整することによる吸収能力の制御が可能となり、その結果、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の制御が、より一層精度良く且つ迅速に行なえるものである。
尚、上記以外の構成及び作用効果は上記第3の実施形態の場合と同様であるので、ここでは図4の各構成部材に図3の各構成部材に対応させて同一の符号を付した上で、該第3の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
本願発明の第1の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。 本願発明の第2の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。 本願発明の第3の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。 本願発明の第4の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。
1 ・・発生器
2 ・・凝縮器
3 ・・蒸発器
4 ・・吸収器
5 ・・溶液熱交換器
6 ・・空冷過冷却器
7 ・・ファン
8 ・・ファン
9 ・・溶液ポンプ
10 ・・冷媒電磁弁
11 ・・流量調整弁
12 ・・流量調整弁
13 ・・冷媒ポンプ
15 ・・躯体
16 ・・希溶液溜まり
17 ・・冷媒溜まり
18 ・・温度センサ
21 ・・圧縮機
22 ・・蒸発器
23 ・・凝縮器
24 ・・膨張弁
25 ・・四路弁
26 ・・エンジン
30 ・・制御器
X ・・圧縮式冷凍装置
Z ・・吸収式冷凍装置

Claims (12)

  1. エンジン(26)によって駆動される圧縮機(21)と凝縮器(23)と蒸発器(22)とからなる圧縮式冷凍装置(X)と、上記エンジン(26)の排熱で駆動される発生器(1)と凝縮器(2)と流下液膜式の吸収器(4)と該吸収器(4)に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器(6)と上記吸収器(4)と一体の躯体(15)内に収められて冷媒を一過性で蒸発させる蒸発器(3)とからなる吸収式冷凍装置(Z)とを備え、上記圧縮式冷凍装置(X)における凝縮器(23)から出る液冷媒である被冷却流体が上記吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)を構成する熱交換器(3a)内に流入するように構成した冷凍システムであって、
    上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の温度及び/又は流量を変化させることで上記吸収式冷凍装置(Z)の冷凍能力を制御するものとし、
    上記蒸発器(3)の出口における被冷却流体の温度が所定温度以下となった場合に上記吸収式冷凍装置(Z)における凝縮器(2)から蒸発器(3)に至る管路(52)に設けた冷媒電磁弁(10)を閉として上記蒸発器(3)への冷媒の流入を停止させ、上記被冷却流体の温度が所定温度以上となったときに上記冷媒電磁弁(10)を開として上記蒸発器(3)に上記凝縮器(2)からの冷媒を流入させるとともに、上記冷媒電磁弁(10)が閉作動中は上記凝縮器(2)からの冷媒を直接に上記吸収器(4)の下部に形成された希溶液溜まり(16)に流入させるように構成したことを特徴とする冷凍システム
  2. 上記吸収式冷凍装置(Z)の冷凍能力が、該吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)の出口における被冷却流体の温度と目標温度との偏差、又は上記蒸発器(3)の出口と入口における被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム
  3. 上記所定温度が、上記吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)の出口における被冷却流体の目標温度と同等又は該目標温度より低い温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍システム
  4. 上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)に備えられたファン(7)の発停又は風量の増減によって上記吸収器(4)に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の冷凍システム
  5. 上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)の入口側又は出口側に設けた流量制御弁(11)又は(12)によって上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、
    又は上記流量制御弁(11)又は(12)による過冷却溶液の流量の変化と同時に上記ファン(7)の発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項1、2又は3記載の冷凍システム
  6. 冷媒蒸気を吸収した上記吸収式冷凍装置(Z)における吸収器(4)からの希溶液と上記吸収式冷凍装置(Z)における発生器(1)で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器(5)での熱交換によって温度が低下した濃溶液とを混合するもので、
    これらの混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプ(9)の流量を増減させて上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、
    又は上記溶液ポンプ(9)の流量の増減と同時に上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)に備えられたファン(7)の発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項1、2又は3記載の冷凍システム
  7. エンジン(26)によって駆動される圧縮機(21)と凝縮器(23)と蒸発器(22)とからなる圧縮式冷凍装置(X)と、上記エンジン(26)の排熱で駆動される発生器(1)と凝縮器(2)と流下液膜式の吸収器(4)と該吸収器(4)に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器(6)と上記吸収器(4)と一体の躯体(15)内に収められて冷媒ポンプ(13)により冷媒を循環させながら蒸発させる蒸発器(3)とからなる吸収式冷凍装置(Z)とを備え、上記圧縮式冷凍装置(X)における凝縮器(23)から出る液冷媒である被冷却流体が上記吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)を構成する熱交換器(3a)内に流入するように構成した冷凍システムであって、
    上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の温度及び/又は流量を変化させることで上記吸収式冷凍装置(Z)の冷凍能力を制御するものとし、
    上記蒸発器(3)の出口における被冷却流体の温度が所定温度以下となった場合に上記吸収式冷凍装置(Z)における冷媒ポンプ(13)を停止させ、上記被冷却流体の温度が所定温度以上となったときに上記冷媒ポンプ(13)を運転して冷媒を循環させるように構成したことを特徴とする冷凍システム
  8. 上記吸収式冷凍装置(Z)の冷凍能力が、該吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)の出口における被冷却流体の温度と目標温度との偏差、又は上記蒸発器(3)の出口と入口における被冷却流体の温度差と目標温度差との偏差であることを特徴とする請求項7記載の冷凍システム
  9. 上記所定温度が、上記吸収式冷凍装置(Z)における蒸発器(3)の出口における被冷却流体の目標温度と同等又は該目標温度より低い温度であることを特徴とする請求項7又は8記載の冷凍システム
  10. 上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)に備えられたファン(7)の発停又は風量の増減によって上記吸収器(4)に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御するようにしたことを特徴とする請求項7、8又は9記載の冷凍システム
  11. 上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)の入口側又は出口側に設けた流量制御弁(11)又は(12)によって上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、
    又は上記流量制御弁(11)又は(12)による過冷却溶液の流量の変化と同時に上記ファン(7)の発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項7、8又は9記載の冷凍システム
  12. 冷媒蒸気を吸収した上記吸収式冷凍装置(Z)における吸収器(4)からの希溶液と上記吸収式冷凍装置(Z)における発生器(1)で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器(5)での熱交換によって温度が低下した濃溶液とを混合するもので、
    これらの混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプ(9)の流量を増減させて上記吸収器(4)に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御し、
    又は上記溶液ポンプ(9)の流量の増減と同時に上記吸収式冷凍装置(Z)における空冷過冷却器(6)に備えられたファン(7)の発停又は風量を増減させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項7、8又は9記載の冷凍システム
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