JP5017470B1 - テレビジョン受像機、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract


【課題】筐体の温度上昇の抑制を図ることができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、開口領域と閉塞領域とが設けられた筐体と、前記筐体に収容されたファンと、前記ファンから前記開口領域に向かう第1の領域と前記ファンから前記閉塞領域に向かう第2の領域とが異なるように、前記第2の領域に設けられた風除け部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、テレビジョン受像機及び電子機器に関する。
いくつかの電子機器は、発熱体と、ヒートシンクと、ファンとを備える。
特開2009−26894号公報
筐体の温度上昇の抑制を図ることができる電子機器が要望されている。
本発明は、筐体の温度上昇の抑制を図ることができるテレビジョン受像機及び電子機器を提供することである。
実施形態によれば、電子機器は、開口領域と閉塞領域とが交互に設けられた筐体と、前記筐体に収容されたファンと、前記開口領域及び前記閉塞領域に面し、複数のフィンを有したヒートシンクと、前記ファンから前記開口領域に向かう複数の第1の領域と、前記ファンから前記閉塞領域に向かう複数の第2の領域とが異なるように、前記複数の第2の領域にそれぞれ設けられて前記フィンとフィンとの間の隙間の少なくとも一部を塞ぐ風除け部とを備える。
第1の実施形態に係る電子機器の斜視図。 図1中に示された電子機器の断面図。 図2中に示されたヒートシンクを分解して示す斜視図。 図2中に示された電子機器内部の空気の流れを模式的に示す断面図。 第2の実施形態に係る電子機器内部を一部断面で示す斜視図。 図5中に示された電子機器内部を別方向から見て一部断面で示す斜視図。 図5中に示された電子機器の断面図。 第3の実施形態に係る電子機器の内部を一部断面で示す斜視図。 第4の実施形態に係る電子機器の内部を一部断面で示す斜視図。 第5の実施形態に係る電子機器の断面図。 第6の実施形態に係る電子機器の断面図。 第7の実施形態に係る電子機器の断面図。 第8の実施形態に係る電子機器の断面図。 第9の実施形態に係るテレビジョン受像機の断面図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1乃至図4は、第1の実施形態に係る電子機器1を開示している。電子機器1は、例えばノートブック型ポータブルコンピュータ(ノートPC)である。なお本実施形態が適用可能な電子機器は、上記に限定されるものではない。本実施形態は、例えばテレビジョン受像機や、携帯電話、スマートフォン、電子書籍端末、ゲーム機などを含む種々の電子機器に広く適用可能である。
図1に示すように、電子機器1は、第1のユニット2と、第2のユニット3と、ヒンジ部4a,4bとを有する。第1のユニット2は、例えばメインボードを搭載した本体部である。第1のユニット2は、第1の筐体5を備えている。第1の筐体5の一例は、例えばマグネシウム合金のような金属製である。第1の筐体5は、上壁6、下壁7、及び周壁8を有し、扁平な箱状に形成されている。
下壁7は、電子機器1を机の上に置いた時、その机上面Sに向かい合う。下壁7には、例えば机上面Sに接する複数の脚部9が設けられている。上壁6は、下壁7との間に空間を空けて、下壁7と略平行に広がる。上壁6には、入力部10が設けられている。入力部10の一例は、キーボードである。なお入力部10は、上記に限定されるものではなく、タッチパネルやその他の入力装置であってもよい。
周壁8は、下壁7の周縁部と上壁6の周縁部との間を繋いでいる。なお下壁7及び上壁6の両方、またはいずれか一方は、周壁8に向いて曲がり、周壁8に略円弧状に繋がっていてもよい。
図1に示すように、第2のユニット3は、例えば表示部であり、第2の筐体11と、この第2の筐体11に収容された表示装置12とを備えている。表示装置12は、例えば液晶ディスプレイであるが、これに限定されるものではない。表示装置12は、画像や映像が表示される表示画面12aを有する。
第2の筐体11は、ヒンジ部4a,4bによって、第1の筐体5に回動可能(開閉可能)に連結されている。これにより第1のユニット2と第2のユニット3とが重ねられる第1の位置と、第1のユニット2と第2のユニット3とが開かれる第2の位置との間で、第2のユニット3は回動可能である。第2の位置では、第1のユニット2の入力部10と、第2のユニット3の表示画面12aとが電子機器1の外部に露出される。
次に、電子機器1の冷却構造について説明する。なお説明の便宜上、以下では「第1の筐体5」を、単に「筐体5」と読み替える。
図1及び図2に示すように、筐体5の周壁8には、排気口部14が設けられている。なお排気口部14が設けられる位置は、周壁8に限らず、例えば下壁7やその他の場所でもよい。排気口部14は、複数の開口部15と、複数の閉塞部16とを有する。開口部15と閉塞部16とは、1つずつ交互に設けられている。
筐体5は、外部に露出された外壁17を有する。外壁17は、「壁部」の一例である。開口部15は、例えば外壁17に設けられた貫通穴であり、筐体5の外部に開口している。閉塞部16は、例えば開口部15と開口部15との間に残された外壁17の一部であり、開口部15と開口部15との間の領域を塞いでいる。閉塞部16の一例は、例えば複数の開口部15の間を区切る梁(縦格子)である。
後述するように、筐体5内には、排気口部14に隣接してヒートシンクが設けられている。上記梁は、例えば、熱くなったヒートシンクをユーザーが直接触れることがないように設けられている。なお「開口領域」の一例は、開口部15が設けられた筐体5の部分(領域)である。「閉塞領域」の一例は、閉塞部16が設けられた筐体5の部分(領域)である。
図2に示すように、外壁17は、筐体5の内部に露出された内面17a(第1の面)と、筐体5の外部に露出された外面17b(第2の面)とを有する。内面17aと外面17bとの間が、外壁17の厚さT1となる。本実施形態の閉塞部16の厚さT2は、外壁17の厚さT1と略同じである。
ここで説明のため、第1の方向Xと、第2の方向Yとを定義する。第1の方向Xは、後述するファンからの冷却風の流れ方向であり、外壁17と略直交する方向である。第2の方向Yは、外壁17と略平行な方向であり、第1の方向Xと略直交する。本実施形態の閉塞部16の第1の方向Xの幅W1(すなわち閉塞部16の厚さT2)は、第2の方向Yの幅W2よりも小さい。
図2に示すように、筐体5には、回路基板21が収容されている。回路基板21は、例えばメインボードであるが、これに限定されるものではない。回路基板21には、発熱体22が実装されている。発熱体22は、電子機器1の使用中に熱を発する電子部品である。発熱体22の一例は、例えばCPUであるが、これに限定されるものではなく、ノース・ブリッジ(登録商標)やグラフィックチップなど多くの電子部品が適宜該当する。
筐体5には、ファン23、ヒートシンク24、及びヒートパイプ25が収容されている。ファン23は、例えば遠心式の冷却ファンであるが、これに限定されるものではなく、その他の方式のファンでもよい。ファン23は、ファンケース26と、このファンケース26の中で回転駆動されるインペラ23aとを有する。ファンケース26には、吸込口26aと、吐出口26bとが設けられている。ファン23は、吸込口26aから筐体5内の空気を取り込み、その空気を吐出口26bから吐出する。
図2に示すように、本実施形態のファン23は、ヒートシンク24及び排気口部14に向かい合っている。なお、ファン23の設置場所は、上記に限定されるものではない。ファン23は、例えばヒートシンク24及び排気口部14から離れるとともに、ヒートシンク24及び排気口部14とは異なる方向に向けて空気を吐出するものでもよい。このように配置されたファン23でも、ファン23から吐出された空気は、筐体5内を流れる間に、ヒートシンク24及び排気口部14に向かうように流れ方向が変わり、ヒートシンク24を通過して排気口部14から筐体5の外部に排気される。
図4に模式的に示すように、ファン23と、排気口部14との間には、それぞれ複数の第1の領域C1と、第2の領域C2とが存在する。第1の領域C1は、開口部15に対応して存在し、ファン23から開口部15に向かう第1の流路(第1の冷却風路)である。第2の領域C2は、閉塞部16に対応して存在し、ファン23から閉塞部16に向かう第2の流路(第2の冷却風路)である。図4に示すように、第1及び第2の領域C1,C2は、例えば交互に位置されている。
なお、第1の領域C1及び第2の領域C2は、筐体5内で物理的に仕切られているわけではない。第1の領域C1の一例は、ファン23から開口部15までの領域(すなわち、ファン23と開口部15との間の領域)である。第2の領域C2の一例は、ファン23から閉塞部16までの領域(すなわち、ファン23と閉塞部16との間の領域)である。
図2に示すように、ファン23と排気口部14との間には、ヒートシンク24が設けられている。ヒートシンク24は、例えば排気口部14の近く(近傍)に配置され、排気口部14に隣り合っている。ヒートシンク24は、筐体5の外壁17と略平行に配置され、複数の開口部15と複数の閉塞部16とにそれぞれ対向している。ヒートシンク24と発熱体22との間には、ヒートパイプ25が設けられている。このヒートパイプ25を介して、ヒートシンク24は、発熱体22に熱的に接続されている。
次に、ヒートシンク24について説明する。
本実施形態に係るヒートシンク24は、発熱体22に熱的に接続された複数のフィン27を有する。図2に示すように、上記複数のフィン27は、第1の領域C1に位置された複数の第1のフィン28と、第2の領域C2に位置された複数の第2のフィン29とを含む。第1のフィン28は、開口部15に対応して設けられ、第1の方向Xにおいて、開口部15に隣り合っている(例えば対向している)。第2のフィン29は、閉塞部16に対応して設けられ、第1の方向Xにおいて、閉塞部16に隣り合っている(例えば対向している)。
図3は、ヒートシンク24を分解して示す。図3に示すように、第1のフィン28は、例えば標準的なフィンである。第2のフィン29は、例えば特殊なフィンであり、第1のフィン28とは外形が異なる。本実施形態の第2のフィン29は、ヒートシンク24の空気導入口に、空気を遮断のための形状を有する。
詳しく述べると、第1のフィン28は、主部31(第1の部分)と、第1の折曲部32(第2の部分)と、第2の折曲部33(第3の部分)とを有する。主部31は、ヒートパイプ25とは略直交した板状に形成され、ヒートパイプ25に貫通されている。第1のフィン28の主部31には、穴は設けられていない。
主部31は、第1の端部31a(例えば上端部)と、この第1の端部31aとは反対側に位置された第2の端部31b(例えば下端部)とを有する。第1の折曲部32は、主部31の第1の端部31aから略水平方向に折り曲げられ、ヒートパイプ25と略平行に延びている。第2の折曲部33は、主部31の第2の端部31bから略水平方向に折り曲げられ、ヒートパイプ25と略平行に延びている。第1及び第2の折曲部32,33は、隣のフィン27に当接し、フィン27とフィン27との間の隙間を規定している。
図3に示すように、第2のフィン29は、主部35(第1の部分)、第1の折曲部36(第2の部分)、第2の折曲部37(第3の部分)、及び第3の折曲部38(第4の部分)を有する。主部35は、ヒートパイプ25とは略直交した板状に形成され、ヒートパイプ25に貫通されている。図2及び図3に示すように、第2のフィン29の主部35は、第1のフィン28の主部35よりも外形が小さいとともに、例えば複数の穴39を有する。
これにより、第2のフィン29は、第1のフィン28よりも面積(放熱面積)が小さく、第1のフィン28よりも放熱性が小さい。なお、第2のフィン29は、第1のフィン28と略同じ面積を有し、第1のフィン28と略同じ放熱性を有してもよい。
第2のフィン29の主部35は、第1の端部35a(例えば上端部)と、この第1の端部35aとは反対側に位置された第2の端部35b(例えば下端部)とを有する。
第1の折曲部36は、主部35の第1の端部35aから略水平方向に折り曲げられ、ヒートパイプ25と略平行に延びている。第2の折曲部37は、主部35の第2の端部35bから略水平方向に折り曲げられ、ヒートパイプ25と略平行に延びている。第1及び第2の折曲部36,37は、隣のフィン27に当接し、フィン27とフィン27との間の隙間を規定している。
主部35は、さらに第1の端部35aの縁部と第2の端部35bの縁部との間に延びた第3の端部35cと、この第3の端部35cとは反対側に位置された第4の端部35dとを有する。第3の端部35cは、ファン23の吐出口26bに隣り合う。第4の端部35dは、排気口部14に隣り合う。
つまり、ファン23からの冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、第3の端部35cは、上流側の端部であり、第4の端部35dは、下流側の端部である。なお、第3の端部35cは、別の観点から見た、第2のフィン29の「第1の端部」の一例である。第4の端部35dは、別の観点から見た、第2のフィン29の「第2の端部」の一例である。
第3の折曲部38は、冷却風が衝突する壁部41の一例を構成している。壁部41は、「風除け部」の一例であり、「閉塞部16に向いて流れる冷却風の少なくとも一部の流れを第1の領域C1に向ける部分」の一例である。第3の折曲部38は、主部35の第3の端部35cから、主部35とは略直交する方向に折り曲げられた(折り返された)部分であり、ヒートパイプ25と略平行に延びている。換言すると、本実施形態の壁部41は、第2のフィン29の端部が折り曲げられることで構成されている。第3の折曲部38は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)とは交差する方向(例えば略直交する方向)に延びている。
第3の折曲部38は、隣のフィン27に当接し、該第3の折曲部38が設けられたフィン27と、隣のフィン27との間の隙間を塞いでいる。なお、本実施形態の第3の折曲部38は、フィン27とフィン27との間の隙間の全部を塞いでいるが、これに限定されるものではなく、上記隙間の少なくとも一部を塞いでいればよい。
以上を換言すると、図2に示すように、ヒートシンク24の複数のフィン27は、それらの間に、第1の隙間g1と、第2の隙間g2とを規定している。第1の隙間g1は、例えば第1のフィン28によって少なくとも一面が規定されている。第2の隙間g2は、例えば第2のフィン29によって少なくとも一面が規定されている。
第1の隙間g1は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、開口部15に向かい合う。第2の隙間g2は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、閉塞部16に向かい合う。すなわち、第1の隙間g1を流れる冷却風は、そのまま開口部15から筐体5の外部に排気される。第2の隙間g2を流れる冷却風は、閉塞部16に衝突する。第1の隙間g1は、第1の領域C1に位置される。第2の隙間g2は、第2の領域C2に位置される。
図2及び図4に示すように、本実施形態では、第2のフィン29の第3の折曲部38によって、第2の隙間g2を塞ぐ壁部41の一例が構成されている。壁部41は、複数の第2の領域C2にそれぞれ設けられ、複数の第2の隙間g2を塞いでいる。壁部41が設けられることで、第2の領域C2は、第1の領域C1とは異なる構成になっている。
これにより、ファン23から閉塞部16に向いて流れる冷却風の少なくとも一部は、壁部41に衝突する。壁部41に衝突した冷却風の少なくとも一部は、閉塞部16に向かう流れから、第1の領域C1に向かう流れに変化する。すなわち、冷却風の少なくとも一部は、壁部41に衝突して流れ方向が変わり、第1の領域C1に流入する。そして、その冷却風は、第1の領域(すなわち第1の隙間g1)を通過して、閉塞部16に実質的に衝突することなく、開口部15から筐体5の外部に排気される。
次に、電子機器1の作用について説明する。
図2に示すように、ファン23から開口部15に向いて流れる冷却風は、そのままヒートシンク24の第1の隙間g1を通る。そして、その冷却風は、第1の隙間g1を通る過程でフィン27から熱を奪い、暖められるとともに、開口部15から筐体5の外部に排気される。
図2及び図4に示すように、本実施形態では、ヒートシンク24の一部によって、第2の領域C2に壁部41が設けられている。すなわち、壁部41は、閉塞部16に対応して設けられている。このため、ファン23から閉塞部16に向いて流れる冷却風の少なくとも一部は、壁部41に衝突することでヒートシンク24の第2の隙間g2に入ることができず、流れ方向を変えて第1の隙間g1に流入する。そして、その冷却風は、第1の隙間g1を通る過程でフィン27から熱を奪い、暖められるとともに、開口部15から筐体5の外部に排気される。このため、閉塞部16には、暖められた空気が実質的に衝突することがなく、閉塞部16の温度が上昇しにくい。閉塞部16の温度上昇を抑制することができると、筐体5の温度上昇を抑えることができる。
このような構成の電子機器1によれば、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
ここで比較のため、壁部41(第3の折曲部38)が設けられていない電子機器を考える。この場合、ファンからの空気は、ヒートシンクのフィンとフィンとの間を流れ、その過程でフィンから熱を奪い、暖められる。そして暖められた空気の一部は、ヒートシンク24を通過した後に、筐体5の閉塞部(梁)に衝突し、これにより閉塞部の温度が上昇する。閉塞部の温度が上昇すると、筐体の壁面を介して、筐体の他の部分(例えばパームレスト)の温度も上昇する。筐体の温度上昇が大きいと、ユーザーに不快感を与える可能性がある。
そこで、本実施形態の電子機器1は、開口部15と、閉塞部16とが設けられた筐体5と、筐体5に収容されたファン23と、ファン23から開口部15に向かう第1の領域C1とファン23から閉塞部16に向かう第2の領域C2とが異なるように、第2の領域C2に設けられた壁部41(風除け部)とを備える。この壁部41が設けられているため、閉塞部16に向かって暖められた空気が流れにくく、閉塞部16に暖められた空気が衝突しにくい。このため、閉塞部16の温度上昇を抑えることができ、筐体5の温度上昇を抑えることができる。
本実施形態では、開口部15と閉塞部16とが交互に設けられた筐体5と、開口部15及び閉塞部16に対向するとともに、発熱体22に熱的に接続されたヒートシンク24と、複数の第2の領域C2にそれぞれ設けられ、閉塞部16に向いて流れる冷却風の少なくとも一部の流れを、第1の領域C1に向ける壁部41とを備える。
この構成によれば、壁部41によって流れが止められた冷却風の少なくとも一部は、第1の領域C1に流入し、開口部15から筐体5の外部に排気される。このため、暖められた空気が閉塞部16にさらに当たりにくく、筐体5の温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施形態では、壁部41の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向とは交差する方向に延びている。この構成によれば、閉塞部16に向かう冷却風の流れ方向をさらに確実に変えることができ、筐体5の温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施形態では、壁部41は、ヒートシンク24のフィン27とフィン27との間の隙間g2の少なくとも一部を塞ぐ。これによれば、閉塞部16に向かう冷却風の流れをさらに確実に減らすことができ、筐体5の温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施形態では、壁部41は、ヒートシンク24のフィン27の端部が折り曲げられることで構成されている。これによれば、特別な追加部材を設けることなく、壁部41を設けた構成を実現することができる。なお、本実施形態では、フィン27の上流側の端部(第3の端部35c)に折曲部38を設けているが、これに代えて、フィン27の下流側の端部(第4の端部35d)に折曲部を設けてもよい。ただし、フィン27の上流側の端部に折曲部38を設けた方が、ヒートシンク24で暖められた空気が筐体5内で滞留しにくいので、放熱性が向上する。
本実施形態では、ヒートシンク24は、第1の領域C1に位置された第1のフィン28と、第2の領域C2に位置された第2のフィン29とを有する。そして、第2のフィン29は、第1のフィン28よりも面積(放熱面積)が小さい。これによれば、第2のフィン29は、第1のフィン28よりも放熱性が小さくなり、第2のフィン29の周囲の空気を暖めにくくなる。このため、壁部41から漏れて第2の領域C2を流れる冷却風があっても、この冷却風は第2のフィン29で暖められにくい。そのため、壁部41から漏れて第2の領域C2を流れる冷却風は、十分に温度上昇しない状態で閉塞部16に衝突する。このため、閉塞部16の温度上昇が抑制され、筐体5の温度上昇がさらに抑制される。
次に、筐体5内の圧力勾配について説明する。
まず、比較のため、壁部41が設けられていない電子機器について考える。この場合、ファンとヒートシンクとの間の圧力をP、ヒートシンクと排気口部との間の圧力をP、筐体外部の圧力をPとすると、P>P>Pの間係が成り立つ。これは、ヒートシンクを通過した空気の一部が閉塞部に衝突し、閉塞部16の前で空気が淀むことで、PがPよりも大きくなるためである。
一方で、壁部41が設けられた電子機器について考えると、ファンとヒートシンクとの間の圧力をP、ヒートシンクと排気口部との間の圧力をP、筐体外部の圧力をPとすると、P>P≒Pの間係が成り立つ。これは、ヒートシンクを通過した空気が閉塞部に衝突しにくいことで、PとPとが近い値になるためである。
ここで重要なことは、Pの値とPの値は、壁部41の有無に関わらず、ファンの性能と大気圧によって決まる。そのため、同じファンを用いた場合、壁部41が設けられた電子機器のPとPとの間の落差(圧力勾配)は、壁部41が設けられていない電子機器のPとPとの間の落差(圧力勾配)よりも大きくなる。これは、壁部41が設けられた場合の方が、ヒートシンクを冷却風が流れやすく、ヒートシンクから大きな熱を奪うことができることを意味する。つまり、壁部41を設けることで、電子機器1の冷却性能を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電子機器1について、図5乃至図7を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図5乃至図7に示すように、冷却風の流れ方向(第1の方向X)の長さにおいて、第2のフィン29は、第1のフィン28よりも短い。ここで、第1のフィン28の上流側の端部と、第2の上流側の端部は、略同じ位置に揃えられている。このため、第2のフィン29の下流側の端部は、第1のフィン28の下流側の端部よりも、筐体5の外壁17の内面17aから離れている。つまり、ヒートシンク24は、第2のフィン29が第1のフィン28よりも小さいことで、閉塞部16に対向した凹部45が設けられている。
図5乃至図7に示すように、本実施形態の閉塞部16は、筐体5の外壁17に対して、例えば略90度ねじられた方向に延びている。すなわち、閉塞部16は、外壁17に略直交する方向(第1の方向X)に延びている。閉塞部16は、開口部15よりも、筐体5の内側に延びている。すなわち、閉塞部16は、外壁17の内面17aよりも、筐体5の内側に突出している。
閉塞部16は、開口部15に隣り合う第1の部分16aと、開口部15よりも筐体5の内側に位置された第2の部分16bとを有する。第2の部分16bは、別の観点で見れば、閉塞部16の一部として筐体5の内部に設けられたリブである。第2の部分16bは、例えば筐体5の上壁6及び下壁7の少なくともいずれか一方に繋がり、上壁6または下壁7に支持されている。
閉塞部16は、筐体5の外壁17からヒートシンク24の凹部45に向いて延びている。閉塞部16の一部は、凹部45の内側(すなわちヒートシンク24の領域内)に入り込んでいる。すなわち、閉塞部16の一部は、フィン27とフィン27との間の隙間に入り込んでいる。換言すれば、閉塞部16の一部は、外壁17に略平行な方向(第2の方向Y)で、第1のフィン28に対向している。
図7に示すように、閉塞部16の第1の方向Xの幅W1は、閉塞部16の第2の方向Yの幅W2よりも大きい。閉塞部16の第2の方向Yの幅W2は、例えば筐体5の外壁17の厚さT1と略同じである。第2の方向Yの幅W2の一例は、例えば約1mmである。第1の方向Xの幅W1の一例は、例えば約2〜3mmである。
すなわち、本実施形態の閉塞部16は、幅狭で奥行き方向に長く延びている。このため、例えば第1の実施形態に比べて、開口部15の大きさを大きくすることができる。このため、例えば第1の実施形態に比べて、第2の領域C2を小さくし、第1の領域C1を拡張することができる。そして本実施形態では、第1の実施形態に比べて、一つの開口部15に対して第2のフィン29を1枚減らすとともに、第1のフィン28を1枚増やしている。このため、本実施形態のヒートシンク24は、第1の実施形態のヒートシンクに比べて、放熱性が良好である。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
さらに本実施形態では、閉塞部16は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)の幅W1が、冷却風の流れ方向とは略直交する方向(第2の方向Y)の幅W2がよりも大きい。このため、ファン23から見て、空気の流れを遮る閉塞部16の面積が小さく、暖められた空気が閉塞部16にさらに衝突しにくくなっている。このため、筐体5の温度上昇がさらに抑制される。
本実施形態では、閉塞部16は、開口部15よりも、筐体5の内側に延びている。これにより、冷却風の流れ方向とは略直交する方向(第2の方向Y)の幅W2をある程度小さくしても、梁として必要な十分な強度を確保することができる。これにより、空気の流れを妨げにくい構造において、筐体5に十分な強度を確保することができる。
本実施形態では、ヒートシンク24は、第2のフィン29が第1のフィン28よりも小さいことで、閉塞部16に対向した凹部45が設けられている。そして、閉塞部16は、ヒートシンク24の凹部45に向いて延びるとともに、該閉塞部16の一部が凹部45の内側に入り込んでいる。すなわち、第2のフィン29を第1のフィン28よりも小さくすることで生じた筐体5内のデッドスペースが有効活用され、閉塞部16が延ばされている。これにより、閉塞部16を筐体5の内側に突出させても、筐体5のサイズを大きくする必要がない。すなわち、上記構成を備えた電子機器1は、高密度実装や小型化を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る電子機器1について、図8を参照して説明する。なお上記第1及び第2の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図8に示すように、本実施形態のヒートシンク24は、第2のフィン29は設けられていない。ヒートシンク24は、1種類のフィン27が複数並べられることで構成されている。すなわち、本実施形態のヒートシンク24は、第3の折曲部38(壁部41)を有しない。なお、ヒートシンク24は、閉塞部16に対応した部分に、第1のフィン28よりも面積が小さな第2のフィン29を有してもよい。
図8に示すように、本実施形態では、ヒートシンク24に、フィルム部材51が取り付けられている。フィルム部材51の一例は、例えばインシュレータであり、プラスチック製である。フィルム部材51は、ヒートシンク24に例えば両面テープなどで固定された後に、筐体5内に収容される。
ヒートシンク24は、筐体5の上壁6に向かい合う第1の面24aと、筐体5の下壁7に向かい合う第2の面と、ファン23の吐出口26bに向かい合う第3の面24cとを有する。フィルム部材51は、ヒートシンク24の第1の面24aに取り付けられた第1の部分52と、ヒートシンク24の第2の面に取り付けられた第2の部分と、ヒートシンク24の第3の面24cに取り付けられた複数の第3の部分54とを有する。
図8に示すように、フィルム部材51の第1の部分52は、ヒートシンク24の長手方向に延びた板状に形成されている。フィルム部材51の第2の部分は、ヒートシンク24の長手方向に延びた板状に形成され、第1の部分52と略同じ形状を有する。
フィルム部材51の複数の第3の部分54は、それぞれ第1の部分52と、第2の部分との間に延びている。第3の部分54は、筐体5の閉塞部16に対応して設けられている。つまり、各第3の部分54の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、閉塞部16に対向している。第3の部分54は、冷却風の流れ方向とは交差する方向(例えば略直交する方向)に延びている。本実施形態では、フィルム部材51の第3の部分54によって、ヒートシンク24の第2の隙間g2を塞ぐ壁部41の一例が構成されている。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
さらに本実施形態では、壁部41は、ヒートシンク24に取り付けられたフィルム部材51の一部で構成されている。このような構成によれば、ヒートシンク24に、壁部41としての折曲部38を設ける必要が無くなる。すなわち、ヒートシンク24を、1種類のフィン27によって構成することができる。このような1種類のフィン27によって構成されたヒートシンク24は、2種類以上のフィンによって構成されたヒートシンク24に比べて、電子機器1の低コスト化に寄与することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る電子機器1について、図9を参照して説明する。なお上記第1乃至第3の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図9に示すように、本実施形態のヒートシンク24は、第3の実施形態と同様に、1種類のフィン27のよって構成されている。本実施形態では、ヒートシンク24に、風除け部材55が取り付けられている。風除け部材55は、例えばプラスチック製であり、剛性を有する。
風除け部材55は、例えば櫛状に形成され、ヒートシンク24の第1の面24aまたは第2の面に取り付けられる第1の部分56と、この第1の部分56から突出し、フィン27とフィン27との間に挿入される複数の第2の部分57とを有する。第2の部分57は、それぞれ筐体5の閉塞部16に対応して設けられている。つまり、各第2の部分57の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、閉塞部16に対向している。第2の部分57は、冷却風の流れ方向とは交差する方向(例えば略直交する方向)に延びている。
風除け部材55の第2の部分57は、ヒートシンク24の第2の隙間g2に挿入されている。本実施形態では、風除け部材55の第2の部分57によって、第2の隙間g2を塞ぐ壁部41の一例が構成されている。なお、上記風除け部材55に代えて、ヒートシンク24の第2の隙間g2に、例えばゴムのような弾性部材を挟んでもよい。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。さらに本実施形態では、第3の実施形態と同様に、電子機器1の低コスト化を図ることができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る電子機器1について、図10を参照して説明する。なお上記第1乃至第4の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第2の実施形態と同じである。
図10に示すように、本実施形態のヒートシンク24は、第1乃至第3のフィン28,29,61を有する。第1のフィン28は、開口部15に対応して設けられ、開口部15に向かい合う第1の隙間g1を規定している。第2及び第3のフィン29,61は、閉塞部16に対応して設けられ、閉塞部16に向かい合う第2の隙間g2を規定している。
図10に示すように、第2のフィン29は、第1のフィン28よりも短い。そして、第3のフィン61は、第2のフィン29よりも長い。第3のフィン61の端部は、第2のフィン29と閉塞部16との間の領域に入り込むように折り曲げられている。換言すると、第3のフィン61は、ヒートシンク24の長手方向(第2の方向Y)において、第2のフィン29に並ぶ第1の部分61aと、この第1の部分61aから折れ曲がった第2の部分61bとを有する。
第2の部分61bは、冷却風の流れ方向(第1の方向X)に交差する方向に延びている。第2の部分61bは、第2のフィン29と閉塞部16との間に位置され、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、第2の隙間g2に対向している。第2の部分61bは、第1のフィン28との間に冷却風が流れることができる隙間を空けている。
本実施形態では、第3のフィン61の第2の部分61b(折曲部)によって、第2の隙間g2に向かい合う壁部41の一例が構成されている。壁部41は、複数の第2の領域C2にそれぞれ設けられている。
これにより、第2の隙間g2を流れる冷却風の少なくとも一部は、壁部41に衝突する。壁部41に衝突した冷却風の少なくとも一部は、閉塞部16に向かう流れから、開口部15に向かう流れ(第1の領域C1に向かう流れ)に変化する。そして、その冷却風は、閉塞部16に実質的に衝突することなく、開口部15から筐体5の外部に排気される。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
さらに本実施形態によれば、閉塞部16に冷却風が衝突することを回避しつつ、閉塞部16に向かい合う第2の隙間g2にも冷却風を流すことができる。このため、第2及び第3のフィン29,61も、第1のフィン28と同様に、放熱に寄与することができる。このような構成では、例えば第1乃至第4の実施形態に比べて、放熱に寄与するフィン27の数が増えるため、ヒートシンク24の放熱効率が高まる。これは、電子機器1の冷却性能を向上させる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る電子機器1について、図11を参照して説明する。なお上記第1乃至第5の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第2の実施形態と同じである。
図11に示すように、本実施形態の第2のフィン29は、第3の折曲部38を有しない。筐体5は、ヒートシンク24とファン23との間に設けられた複数のリブ65を有する。複数のリブ65は、それぞれ筐体5の閉塞部16に対応して設けられている。つまり、各リブ65の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、閉塞部16に対向している。リブ65は、冷却風の流れ方向とは交差する方向(例えば略直交する方向)に延びている。本実施形態では、リブ65によって、ヒートシンク24の第2の隙間g2を覆う壁部41の一例が構成されている。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。なおヒートシンク24は、1種類のフィン27によって構成されてもよい。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係る電子機器1について、図12を参照して説明する。なお上記第1乃至第6の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
本実施形態では、筐体5の外壁17の内面17aに、断熱材71が取り付けられている。断熱材71は、例えばプラスチック製、またはゴム製である。断熱材71は、筐体5の開口部15に対応した開口部72(第1の部分)と、閉塞部16に対応した閉塞部73(第2の部分)とを有する。断熱材71の閉塞部73は、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、筐体5の閉塞部16に対向している。
本実施形態では、断熱材71の閉塞部16によって、筐体5の閉塞部16を覆う壁部41の一例が構成されている。筐体5の閉塞部16に向いて流れる冷却風の少なくとも一部は、壁部41に衝突する。壁部41に衝突した冷却風の少なくとも一部は、閉塞部16に向かう流れから、開口部15に向かう流れ(第1の領域C1に向かう流れ)に変化する。そして、その冷却風は、閉塞部16に実質的に衝突することなく、開口部15から筐体5の外部に排気される。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係る電子機器1について、図13を参照して説明する。なお上記第1乃至第7の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第2の実施形態と同じである。
図13に示すように、本実施形態のヒートパイプ25は、第1の領域C1に位置された第1の部分25aと、第2の領域C2に位置された第2の部分25bとを有する。第1の部分25aは、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、開口部15に向かい合う。第2の部分25bは、冷却風の流れ方向(第1の方向X)において、閉塞部16に向かい合う。
図13に示すように、本実施形態のヒートシンク24は、ヒートパイプ25の第1の部分25aに取り付けられたフィン28(第1のフィン)を有する。フィン28は、第1の領域C1に位置されている。一方、ヒートパイプ25の第2の部分25bは、フィンは取り付けられていない。すなわち、ヒートシンク24は、第2の領域C2にフィンを有しない。ヒートパイプ25の第2の部分25bには、例えば断熱性を有したスペーサ75が設けられている。スペーサ75は、例えばプラスチック製、またはゴム製である。スペーサ75は、第1の領域C1に位置されたフィン28に当接し、フィン28の位置を規制している。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
さらに本実施形態では、ヒートシンク24は、第2の領域C2にフィン27を有しない。このため、ファン23から閉塞部16に向かって流れる冷却風は、ヒートシンク24を通過する過程で十分に温度上昇しない状態で、閉塞部16に衝突する。このため、閉塞部16の温度上昇が抑制され、筐体5の温度上昇が抑制される。このような構成によれば、壁部41を設けることなく、筐体5の温度上昇を抑制することができる。なお、ヒートシンク24は、第1のフィン28よりも面積が小さな第2のフィン29を第2の領域C2に有してもよい。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態に係るテレビジョン受像機81について、図14を参照して説明する。なお上記第1乃至第8の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図14に示すように、テレビジョン受像機81は、ディスプレイ本体82と、スタンド83とを備える。ディスプレイ本体82は、筐体5を備えている。筐体5内には、ファン23、ヒートシンク24、及びヒートパイプ25を含む第1の実施形態と同じ構成の冷却構造84が設けられている。なお冷却構造84は、第2乃至第8の実施形態のいずれかの冷却構造と同じ構造でもよい。
このような構成の電子機器1によれば、第1の実施形態と同様に、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
以上説明した第1乃至第9の実施形態によれば、筐体5の温度上昇の抑制を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1及び第2の領域C1,C2は、それぞれ1つだけでもよい。壁部41(風除け部)は、複数の第2の領域C2の少なくとも1つに設けられていればよい。壁部41は、フィン27とフィン27との間の隙間の全部を塞ぐ(または覆う)必要はなく、少なくとも一部を塞いで(または覆って)いればよい。
壁部41は、ヒートシンク24の上流側に設けられる必要は無く、ヒートシンク24の下流側に設けられてもよい。すなわち、第1、第2、第3、第4の実施形態の壁部41は、ヒートシンク24の下流側の端部に設けられてもよい。第3及び第4の実施形態のフィルム部材51及び風除け部材55は、ヒートシンク24に取り付けられるものに限られず、ファン23や筐体5に取り付けられてもよい。上述した全ての実施形態において、第2の実施形態のように、外壁17に対して略直交する方向に延びた閉塞部16を設けてもよい。
「閉塞部に向いて流れる冷却風の少なくとも一部の流れを第1の領域に向ける部分」及び「風除け部」は、壁部41に限定されるものではない。上記「部分」及び「風除け部」は、それぞれ筐体内に設けられたいかなる部材で構成されてもよく、または筐体の一部によって構成されてもよい。上記「部分」及び「風除け部」は、それぞれ冷却風の流れに影響を与えるものであればその具体的な構成は問わない。
以下、いくつかのテレビジョン受像機及び電子機器を付記する。
[1]:(i)ファンと、(ii)開口部と閉塞部とが交互に設けられるとともに、前記ファンが収容され、前記ファンから前記開口部までの複数の第1の領域と、前記ファンから前記閉塞部までの複数の第2の領域とが設けられた筐体と、(iii)前記筐体に収容され、発熱体が実装された回路基板と、(iv)前記開口部及び前記閉塞部に対向するとともに、前記発熱体に熱的に接続された複数のフィンを有したヒートシンクと、(v)前記複数の第2の領域にそれぞれ設けられ、前記閉塞部に向いて流れる冷却風の少なくとも一部の流れを、前記第1の領域に向ける部分と、を備えたテレビジョン受像機。
[2]:[1]の記載において、前記部分の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向とは交差する方向に延びたテレビジョン受像機。
[3]:[1]または[2]の記載において、前記部分は、前記ヒートシンクのフィンとフィンとの間の隙間の少なくとも一部を塞ぐ壁部を有したテレビジョン受像機。
[4]:[3]の記載において、前記壁部は、前記ヒートシンクに取り付けられたフィルム部材であるテレビジョン受像機。
[5]:[3]の記載において、前記壁部は、前記ヒートシンクのフィンの端部が折り曲げられることで構成されたテレビジョン受像機。
[6]:[1]、[4]及び[5]のいずれかの記載において、前記ヒートシンクの複数のフィンは、前記第1の領域に位置された第1のフィンと、前記第2の領域に位置された第2のフィンとを含み、前記第2のフィンは、前記第1のフィンよりも面積が小さいテレビジョン受像機。
[7]:[6]の記載において、前記閉塞部は、前記開口部よりも、前記筐体の内側に延び、前記冷却風の流れ方向の幅が、前記冷却風の流れ方向とは略直交する方向の幅がよりも大きいテレビジョン受像機。
[8]:[7]の記載において、前記ヒートシンクは、前記第2のフィンが前記第1のフィンよりも小さいことで、前記閉塞部に対向した凹部が設けられ、前記閉塞部は、前記凹部に向いて延びるとともに、該閉塞部の一部が前記凹部の内側に入り込んだテレビジョン受像機。
[9]:(i)開口領域と、閉塞領域とが設けられた筐体と、(ii)前記筐体に収容されたファンと、(iii)前記ファンから前記開口領域に向かう第1の領域に第1のフィンを有するとともに、前記ファンから前記閉塞領域に向かう第2の領域に、フィンを有しない、または前記第1のフィンよりも面積が小さな第2のフィンを有したヒートシンクと、を備えた電子機器。
[10]:(i)開口領域と、閉塞領域とが設けられた筐体と、(ii)前記筐体に収容されたファンと、(iii)前記ファンから前記開口領域に向かう第1の領域と、前記ファンから前記閉塞領域に向かう第2の領域とが異なるように、前記第2の領域に設けられた風除け部と、を備えた電子機器。
C1…第1の領域、C2…第2の領域、1…電子機器、5…筐体、15…開口部、16…閉塞部、21…回路基板、22…発熱体、23…ファン、24…ヒートシンク、27…フィン、28…第1のフィン、29…第2のフィン、41…壁部(風除け部)、45…凹部、51…フィルム部材、71…断熱材、81…テレビジョン受像機。

Claims (10)

  1. ファンと、
    開口部と閉塞部とが交互に設けられるとともに、前記ファンが収容され、前記ファンから前記開口部までの複数の第1の領域と、前記ファンから前記閉塞部までの複数の第2の領域とが設けられた筐体と、
    前記筐体に収容され、発熱体が実装された回路基板と、
    前記開口部及び前記閉塞部に対向するとともに、前記発熱体に熱的に接続された複数のフィンを有したヒートシンクと、
    前記複数の第2の領域にそれぞれ設けられ、前記ヒートシンクのフィンとフィンとの間の隙間の少なくとも一部を塞ぐ壁部を有して前記閉塞部に向いて流れる冷却風の少なくとも一部の流れを前記第1の領域に向ける部分と、
    を備えた電子機器
  2. 請求項1の記載において、
    前記部分の少なくとも一部は、冷却風の流れ方向とは交差する方向に延びた電子機器
  3. 請求項1または請求項2の記載において、
    前記壁部は、前記ヒートシンクに取り付けられたフィルム部材である電子機器
  4. 請求項1または請求項2の記載において、
    前記壁部は、前記ヒートシンクのフィンの端部が折り曲げられることで構成された電子機器
  5. 請求項1、請求項及び請求項のいずれかの記載において、
    前記ヒートシンクの複数のフィンは、前記第1の領域に位置された第1のフィンと、前記第2の領域に位置された第2のフィンとを含み、前記第2のフィンは、前記第1のフィンよりも面積が小さい電子機器
  6. 請求項の記載において、
    前記閉塞部は、前記開口部よりも、前記筐体の内側に延び、前記冷却風の流れ方向の幅が、前記冷却風の流れ方向とは略直交する方向の幅がよりも大きい電子機器
  7. 請求項の記載において、
    前記ヒートシンクは、前記第2のフィンが前記第1のフィンよりも小さいことで、前記閉塞部に対向した凹部が設けられ、
    前記閉塞部は、前記凹部に向いて延びるとともに、該閉塞部の一部が前記凹部の内側に入り込んだ電子機器
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子機器の構成を有したテレビジョン受像機。
  9. 吐出口が設けられたファンと、
    それぞれ前記吐出口に面した開口領域と閉塞領域とが交互に設けられ、前記ファンが収容された筐体と、
    記ファンから前記開口領域に向かう複数の第1の領域にそれぞれ第1のフィンを有するとともに、前記ファンから前記閉塞領域に向かう複数の第2の領域に、それぞれ、フィンを有しないまたは前記第1のフィンよりも面積が小さな第2のフィンを有したヒートシンクと、
    を備えた電子機器。
  10. 開口領域と閉塞領域とが交互に設けられた筐体と、
    前記筐体に収容されたファンと、
    前記開口領域及び前記閉塞領域に面し、複数のフィンを有したヒートシンクと、
    前記ファンから前記開口領域に向かう複数の第1の領域と、前記ファンから前記閉塞領域に向かう複数の第2の領域とが異なるように、前記複数の第2の領域にそれぞれ設けられて前記フィンとフィンとの間の隙間の少なくとも一部を塞ぐ風除け部と、
    を備えた電子機器。
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