JP2009026894A - 機器用筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気口から取り入れられ、排気口から昇温した空気を排出する、発熱量の大きい発熱素子を内蔵する機器用筐体において、排気口から排出される排気の温度むらを抑制し、排気口の局所加熱を防止することができる機器用筐体を提供する。
【解決手段】外気を取り入れる吸気口と、内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口と、排気口の風上側近傍に配置されて、排気口を通過する前に昇温した空気の熱を分散する均熱部材とを備えた機器用筐体。均熱部材は、前記排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっている。均熱部材の少なくとも一部に熱的に接続されたヒートパイプを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】外気を取り入れる吸気口と、内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口と、排気口の風上側近傍に配置されて、排気口を通過する前に昇温した空気の熱を分散する均熱部材とを備えた機器用筐体。均熱部材は、前記排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっている。均熱部材の少なくとも一部に熱的に接続されたヒートパイプを備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、外気を取り込み、内蔵されている各種発熱素子を冷却し、昇温した空気を排気口から排出する機器用筐体に関し、特に排気口を形成する部材の局所加熱、排気の温度むらを抑制する機器用筐体に関する。
基板に搭載されるCPU、素子等の発熱量、発熱密度が増大し、これらを収納する機器用筐体の内部を効率的に冷却することが求められている。この種の筐体では、一方の側面に外気を取り入れる吸気口が設けられて、冷たい空気が吸気口を通って筐体内に内蔵された発熱素子の間に流れる。発熱素子の間を流れる空気は、発熱素子の熱によって温度が上昇し、筐体の吸気口と反対側の排気口から筐体外部に排出される。
図8は、従来の機器用筐体を説明する図である。図8(a)および(b)に示すように、筐体100内に基板105が内蔵されている。筐体100には外気を取り入れる吸気口101および筐体内の空気を排出するための排気口102がそれぞれ設けられている。基板105には複数個の発熱量の大きい発熱素子106が搭載されている。筐体の中にはその他に図示しない発熱素子が内蔵されている。発熱素子106に一方の端部が熱的に接続され、他方の端部に放熱フィン部108が熱的に接続されたヒートパイプ107が設けられている。放熱フィン部108は金属製のベースプレートに複数枚の薄板フィンが並列して配置されて接合されている。筐体内の中央部分に配置された発熱素子の熱がヒートパイプによって筐体の排気口近傍に配置された放熱フィン部に移動される。
筐体の一方の側面に設けられた吸気口101から矢印103に示すように冷たい外気が取り入れられて、筐体100の中を流れ、ヒートパイプ107によって発熱素子106から熱が移動された放熱フィン部108を通過して温度が上昇する。このように温度が上昇した空気が排気口102から矢印104に示すように筐体外に排出される。吸気口101から取り入れられた外気は、筐体内の部品の間を縫って複数の経路を経て筐体内の熱によって昇温した状態で排気口から排出される。
特開2001−57492号公報
上述したように、吸気口から取り入れられた冷たい外気が、複数の経路を経由して筐体内の発熱素子等の熱によって高温になり、昇温した空気が直接排気口102を通って排出されると、放熱フィンの近傍等において局所的に排気温度が高くなったり、排気口の一部が高温の空気によって加熱されるという状態が起きることがある。
従って、この発明の目的は、吸気口から取り入れられ、排気口から昇温した空気を排出する、発熱量の大きい発熱素子を内蔵する機器用筐体において、排気口から排出される排気の温度むらを抑制し、排気口の局所加熱を防止することができる機器用筐体を提供することにある。
発明者は従来の問題点を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果筐体の側面に設けられた排気口の風上側に熱伝導性に優れたたとえば格子状の金属製の板材を均熱部材として配置すると、筐体内の複数の経路を経由して排気口まで流れてきた局部的に高温の空気が金属製の板材に当り、金属製の板材の全体にわたって高温の空気の熱が分散して均熱化された後、排気口から筐体外に排出されるので、排気の温度むらおよび排気口が局部的に高温になることが抑制されることが判明した。なお、ここで均熱化とは、完全な均熱状態を意味するのではなく、空気の熱が分散して排気の温度むらが抑制されることをいう。
更に、均熱部材が、それ自体の表面積を大きくする加工、たとえば、エンボス加工、ルーバー、グルーブを施された部分を備えていると、より均熱効果が高まることが判明した。この発明は、上述した研究結果によってなされたものである。
この発明の機器用筐体の第1の態様は、外気を取り入れる吸気口と、内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口と、前記排気口の風上側近傍に配置されて、前記排気口を通過する前に前記昇温した空気の熱を分散させる均熱部材とを備えた機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第2の態様は、前記均熱部材は、前記排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっていることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第3の態様は、前記均熱部材が、それ自体の表面積を大きくする加工を施された部分を備えていることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第4の態様は、前記均熱部材が、前記排気口の側面に対応する側面部を備え、前記排気口との間に所定の間隙を隔てて前記排気口に取り付けられることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第5の態様は、前記均熱部材の少なくとも一部に熱的に接続されたヒートパイプを備えていることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第6の態様は、第二均熱部材を前記吸気口の内側近傍に備え、前記均熱部材と前記第二均熱部材とを熱的に接続していることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第7の態様は、均熱部材と前記第二均熱部材とをヒートパイプまたは伝熱部材伝熱部材によって熱的に接続していることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体の第8の態様は、前記伝熱部材が、金属格子板、スリットを備えた伝熱部材、または、複数の円形部分を穿孔した伝熱部材からなっていることを特徴とする機器用筐体である。
この発明の機器用筐体によると、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材によって分散されて、温度が低下した状態で、排気口を通過する。従って、たとえ、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した空気が高温であっても、均熱部材本体によって均熱化されて温度が低下する。その結果、排気口に直接当って排気口周辺を過度に加熱し、あるいは高温の空気が排気口を通って筐体外に直接排出されることはない。
均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部を使用するので、均熱部材と排気口との間の間隙から高温の空気が流れ込み、排気口およびその周辺の一部に、局部的に熱い空気が当り加熱状態になることはない。従って、高温の空気が排気口から直接排出されることを確実に抑制することができる。
均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部を使用するので、均熱部材と排気口との間の間隙から高温の空気が流れ込み、排気口およびその周辺の一部に、局部的に熱い空気が当り加熱状態になることはない。従って、高温の空気が排気口から直接排出されることを確実に抑制することができる。
この発明の機器用筐体を図面を参照しながら説明する。
図1にこの発明の機器筐体の1つの態様の断面図を示す。
この発明の機器用筐体の1つの態様は、外気を取り入れる吸気口8と、内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口9と、排気口の風上側近傍に配置されて、排気口を通過する前に、基板15に搭載された発熱素子16、放熱フィン部18、それらを熱的に接続するヒートパイプ17等を通過して昇温した空気の熱を分散させる均熱部材1とを備えた機器用筐体11である。均熱部材は、排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっている。なお、均熱部材は、排気口の全体にわたって取り付けられる必要は無く、一部分に取り付けられていてもよい。
図1にこの発明の機器筐体の1つの態様の断面図を示す。
この発明の機器用筐体の1つの態様は、外気を取り入れる吸気口8と、内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口9と、排気口の風上側近傍に配置されて、排気口を通過する前に、基板15に搭載された発熱素子16、放熱フィン部18、それらを熱的に接続するヒートパイプ17等を通過して昇温した空気の熱を分散させる均熱部材1とを備えた機器用筐体11である。均熱部材は、排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっている。なお、均熱部材は、排気口の全体にわたって取り付けられる必要は無く、一部分に取り付けられていてもよい。
図2は、この発明の機器用筐体における均熱部材の1つの態様を説明する斜視図である。この発明の機器用筐体は、以下に説明する均熱部材を備えている筐体のすべてである。
図2に示すように、この発明の1つの態様の均熱部材1は、熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体2からなっており、均熱部材本体2には複数の穿孔3が形成されている。更に、均熱部材本体2には取り付け用肩部4が備えられている。図2に示す均熱部材1は、矢印の方向に排気口に取り付けられる。穿孔3の数およびそれらの大きさは、穿孔を通過する高温の空気の熱が均熱部材によって拡散される機能を発揮することができれば、特に限定されない。大小の大きさの穿孔を組み合わせてもよい。
図2に示すように、この発明の1つの態様の均熱部材1は、熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体2からなっており、均熱部材本体2には複数の穿孔3が形成されている。更に、均熱部材本体2には取り付け用肩部4が備えられている。図2に示す均熱部材1は、矢印の方向に排気口に取り付けられる。穿孔3の数およびそれらの大きさは、穿孔を通過する高温の空気の熱が均熱部材によって拡散される機能を発揮することができれば、特に限定されない。大小の大きさの穿孔を組み合わせてもよい。
吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によってたとえば高温になって、排気口に向かって流れていく。排気口の筐体内の風上側には、図1に示す均熱部材1が配置され、排気口の一部に取り付け用肩部4によって取り付けられている。高温の空気の一部は、均熱部材本体2に直接当り、均熱部材本体2の全体にわたって熱が伝わり、空気の温度が低下する。
更に、高温の空気の一部は均熱部材本体2に形成された穿孔を通過する。穿孔を通過する際に孔の周辺部の金属に同様に熱が伝わる。このようにして、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材本体2によって分散され、温度が低下した状態で、排気口を通過する。
従って、たとえ、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した空気が高温であっても、均熱部材本体によって熱が分散されて温度が低下する。その結果、排気口に直接当って排気口周辺を過度に加熱したり、高温の空気が排気口を通って筐体外に直接排出されることはない。図2に示した均熱部材は、矩形の均熱部材本体に複数の穿孔を施して形成されている。しかしながら、均熱部材の形状は矩形に限定されることはなく、排気口の形状に対応して、適宜選定することができる。
なお、穿孔の形状も円形に限定されることなく、三角形、四角形、多角形等適宜選択することができる。穿孔の大きさは、孔部を通過する高温の空気から孔部周辺部に熱が伝わりやすく、且つ、排気口からの空気の排気を容易にするものであればよい。均熱部材を排気口に取り付けるための取り付け用肩部の形状、大きさ、および、数は、排気口の形状および大きさに対応して、適宜選定することができる。
図6は排気口の風上側に取り付けられた均熱部材による空気の流れを説明する部分拡大断面図である。図6に示すように、空気が通過する穿孔3等を備えた均熱部材1が、取り付け用肩部4によって排気口6に取り付けられている。筐体5の側壁部に設けられた排気口6には、空気が排出されるスリット7等が設けられている。
吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体5内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温して高温の空気となり、符号番号51に示すように、金属製の均熱部材1に当る。その一部は符号番号52に示すように、均熱部材1の穿孔部3を通過後、排気口6のスリット7等を通って筐体外に排出される。金属製の均熱部材1に当った空気はその後、均熱部材1の穿孔部3を通過後、排気口6のスリット7等を通って筐体外に排出される。
高温の空気は、金属製の均熱部材1に当ったとき、および、均熱部材1の穿孔部3を通過時に、均熱部材1に熱を移動して、温度が低下する。それ以外に、金属製の均熱部材1の周囲をすり抜けて、排気口6のスリット7等を通って筐体外に排出される空気の流れがある。この空気の流れも、金属製の均熱部材1の周囲をすり抜けるときに、金属製の均熱部材1に熱を移動して温度が低下する。このようにして、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した高温の空気の熱は、金属製の均熱部材1によって拡散されて均熱化する。その結果、排気口6の一部が、局部的に熱い空気によって加熱されることは回避される。また、排気口6から高温の空気が直接吹き出されることも抑制される。
図3は、この発明の機器用筐体における均熱部材の他の1つの態様を説明する斜視図である。
図3に示すように、この発明の他の1つの態様の均熱部材10は、熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体12からなっており、均熱部材本体12には複数のスリット13が形成されている。更に、均熱部材本体12には、排気口への取り付け用肩部14が備えられている。取り付け用肩部の数および大きさは均熱部材の大きさによって適宜設定することができる。図3に示す均熱部材10は、矢印の方向に排気口に取り付けられる。スリット13の数およびそれらの大きさは、スリットを通過する高温の空気の熱が均熱部材によって拡散される機能を発揮することができれば、特に限定されない。大小の幅の大きさのスリットを組み合わせてもよい。
図3に示すように、この発明の他の1つの態様の均熱部材10は、熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体12からなっており、均熱部材本体12には複数のスリット13が形成されている。更に、均熱部材本体12には、排気口への取り付け用肩部14が備えられている。取り付け用肩部の数および大きさは均熱部材の大きさによって適宜設定することができる。図3に示す均熱部材10は、矢印の方向に排気口に取り付けられる。スリット13の数およびそれらの大きさは、スリットを通過する高温の空気の熱が均熱部材によって拡散される機能を発揮することができれば、特に限定されない。大小の幅の大きさのスリットを組み合わせてもよい。
この態様の均熱部材を使用したときの冷却空気の流れについて説明する。吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によってたとえば高温になって、排気口に向かって流れていく。排気口の筐体内の風上側には、図3に示す複数のスリットを備えた均熱部材10が配置され、排気口の一部に、取り付け用肩部14によって取り付けられている。高温の空気の一部は、均熱部材本体12に直接当り、均熱部材本体12の全体にわたって熱が伝わり、空気の温度が低下する。
更に、高温の空気の一部は均熱部材本体12に形成された複数のスリット13を通過する。スリット13を通過する際にスリットの周辺部の金属に同様に熱が伝わる。このようにして、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材本体12によって分散され、温度が低下した状態で、排気口を通過する。
従って、たとえ、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した空気が高温であっても、均熱部材本体によって均熱化されて温度が低下するので、排気口に直接当って排気口周辺を過度に加熱したり、高温の空気が排気口を通って筐体外に直接排出されることはない。図3に示した均熱部材は、縦方向のスリットが複数個並列して配置されているので、スリットを通る空気の流れは容易である。スリットの数、大きさは、排気口の形状に対応して、適宜選定するが、スリットの数および、大きさは、スリットを通過する高温の空気からスリット周辺部に熱が伝わりやすく、且つ、排気口からの空気の排気を容易にするものであればよい。
図4は、この発明の機器用筐体における均熱部材の他の1つの態様を説明する斜視図である。
図4に示すように、この発明の他の1つの態様の均熱部材20は、格子状の熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体22からなっており、均熱部材本体22には格子を形成する複数の開口23を備えている。更に、均熱部材本体22には、他の態様において使用した排気口への取り付け用肩部の代わりに、均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部24が備えられている。勿論、周側面部の代わりに他の態様において使用したと同じように、取り付け用肩部を使用してもよい。
図4に示すように、この発明の他の1つの態様の均熱部材20は、格子状の熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体22からなっており、均熱部材本体22には格子を形成する複数の開口23を備えている。更に、均熱部材本体22には、他の態様において使用した排気口への取り付け用肩部の代わりに、均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部24が備えられている。勿論、周側面部の代わりに他の態様において使用したと同じように、取り付け用肩部を使用してもよい。
均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部24を使用することによって、均熱部材と排気口との間の間隙から高温の空気が流れ込み、排気口およびその周辺の一部に、局部的に熱い空気が当り加熱状態になること、および、高温の空気が排気口から直接排出されることを確実に抑制することができる。
周側面部24の幅(風上方向の長さ)は、排気口から排出される空気の量、排気口と均熱部材との間の間隙の大きさを考慮して、適宜設定することができる。図4に示す均熱部材20は、矢印の方向に排気口に取り付けられる。均熱部材本体22の格子を形成する複数の開口23の数およびそれらの大きさは、開口を通過する高温の空気の熱が均熱部材によって拡散される機能を発揮することができれば、特に限定されない。
この態様の均熱部材を使用したときの冷却空気の流れについて説明する。吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によってたとえば高温になって、排気口に向かって流れていく。排気口の筐体内の風上側には、図4に示す複数のスリットを備えた均熱部材20が配置され、排気口を覆うように取り付けられている。高温の空気の一部は、均熱部材本体22に直接当り、均熱部材本体22の全体にわたって熱が伝わり、空気の温度が低下する。
更に、高温の空気の一部は均熱部材本体22に形成された複数の開口23を通過する。開口23を通過する際に開口の周辺部の金属に同様に熱が伝わる。このようにして、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材本体22によって分散され、温度が低下した状態で、排気口を通過する。
従って、たとえ、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した空気が高温であっても、均熱部材本体によって均熱化されて温度が低下するので、排気口に直接当って排気口周辺を過度に加熱したり、高温の空気が排気口を通って筐体外に直接排出されることはない。図4に示した均熱部材は、全周を周側面部によって覆われているので、昇温した空気の全てが均熱部材に当って均熱部材との間に熱移動が行われる。周側面部を設ける他に、均熱部材の側面を覆うように部材を絞り、曲げ、または、バーリング加工等によって立ち上げてもよい。
図5はこの発明の機器用筐体における均熱部材の他の1つの態様を説明する斜視図である。
図5に示す態様の均熱部材は、表面積を拡大するためにエンボス加工を備えた熱伝導性に優れた金属製の均熱部材30からなっている。即ち、均熱部材本体32は、表面積を拡大するためにエンボス加工35および穿孔33を備えている。更に、均熱部材本体32には、他の態様において使用したと同様に、排気口への取り付け用肩部34が備えられている。取り付け用肩部34の代わりに、図4を参照して説明したように、周側面部の代わりに他の態様において使用したと同じように、均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部を使用してもよい。
図5に示す態様の均熱部材は、表面積を拡大するためにエンボス加工を備えた熱伝導性に優れた金属製の均熱部材30からなっている。即ち、均熱部材本体32は、表面積を拡大するためにエンボス加工35および穿孔33を備えている。更に、均熱部材本体32には、他の態様において使用したと同様に、排気口への取り付け用肩部34が備えられている。取り付け用肩部34の代わりに、図4を参照して説明したように、周側面部の代わりに他の態様において使用したと同じように、均熱部材と排気口との間を全周にわたって覆う周側面部を使用してもよい。
この態様の均熱部材によると、均熱部材本体32には、表面積を拡大するためのエンボス加工35が施されているので、高温の空気が当ると、高温の空気と均熱部材との間で熱の移動が容易になり、筐体内を循環した空気を均熱化することが容易になる。
吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によってたとえば高温になって、排気口に向かって流れていく。排気口の筐体内の風上側には、図5に示すエンボス加工および穿孔を備えた均熱部材30が配置されているので、高温の空気の一部は、均熱部材本体32に直接当り、効率よく均熱部材本体32の全体にわたって熱が伝わり、空気の温度が低下する。
吸気口から取り入れられた冷たい外気は、筐体内の一部に取り付けられたファンによって筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によってたとえば高温になって、排気口に向かって流れていく。排気口の筐体内の風上側には、図5に示すエンボス加工および穿孔を備えた均熱部材30が配置されているので、高温の空気の一部は、均熱部材本体32に直接当り、効率よく均熱部材本体32の全体にわたって熱が伝わり、空気の温度が低下する。
更に、高温の空気の一部は均熱部材本体32に形成された複数の穿孔33を通過する。穿孔33を通過する際に開口の周辺部の金属に同様に熱が伝わる。このようにして、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材本体32によって分散され、温度が低下した状態で、排気口を通過する。
均熱部材本体の表面積を拡大するために、エンボス加工の他、ルーバー、グルーブ等を、均熱部材本体に施してもよい。更に、均熱部材の均熱機能を向上するため、均熱部材に対して着色し、また、良熱伝導体の蒸着をしてもよい。
図7は、この発明の機器用筐体における均熱部材の他の1つの態様を説明する斜視図である。
図7に示す態様においては、図4を参照して説明した態様の均熱部材にヒートパイプ45が熱的に接続されている。即ち、均熱部材40は、格子状の熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体42からなっており、均熱部材本体42には格子を形成する複数の開口43を備えている。この態様の均熱部材は、排気口が大きくて、大きい均熱部材を使用する場合に適しており、均熱化をより一層効果的にするために、ヒートパイプ45を均熱部材に熱的に接続して、高温の熱を均熱部材の全体に速やかに拡散する。ヒートパイプ45を接続した以外は、図4を参照して説明した態様の均熱部材と概ね同一である。
図7に示す態様においては、図4を参照して説明した態様の均熱部材にヒートパイプ45が熱的に接続されている。即ち、均熱部材40は、格子状の熱伝導性に優れたたとえば金属製の均熱部材本体42からなっており、均熱部材本体42には格子を形成する複数の開口43を備えている。この態様の均熱部材は、排気口が大きくて、大きい均熱部材を使用する場合に適しており、均熱化をより一層効果的にするために、ヒートパイプ45を均熱部材に熱的に接続して、高温の熱を均熱部材の全体に速やかに拡散する。ヒートパイプ45を接続した以外は、図4を参照して説明した態様の均熱部材と概ね同一である。
ヒートパイプは、真空脱気した密閉金属管などの容器内の内部に、凝縮性の流体を作動流体として封入したものであり、温度差が生じることにより自動的に動作し、高音部で蒸発した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮することにより、作動流体の潜熱として熱輸送する。
ヒートパイプの内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた被冷却部品が発する熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は冷却され再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が速やかに行われる。
均熱部材の形状は、図7に示す形状に限定されることはなく、既に説明した形状の均熱部材にヒートパイプを熱的に接続させればよい。
更に、均熱効果および冷却効果を高めるために、図示しないが、第二均熱部材を筐体の吸気口の内側近傍に備え、均熱部材と第二均熱部材とを熱的に接続してもよい。その際には、均熱部材と第二均熱部材とをヒートパイプまたは伝熱部材によって熱的に接続することが好ましい。
更に、均熱効果および冷却効果を高めるために、図示しないが、第二均熱部材を筐体の吸気口の内側近傍に備え、均熱部材と第二均熱部材とを熱的に接続してもよい。その際には、均熱部材と第二均熱部材とをヒートパイプまたは伝熱部材によって熱的に接続することが好ましい。
上述したように、この発明の機器用筐体によると、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって高温になって、排気口に向かって流れてきた空気の熱は、均熱部材によって分散され、温度が低下した状態で、排気口を通過する。従って、たとえ、筐体内を循環して、発熱素子から発せられる熱によって昇温した空気が高温であっても、均熱部材本体によって均熱化されて温度が低下する。その結果、排気口に直接当って排気口周辺を過度に加熱し、あるいは高温の空気が排気口を通って筐体外に直接排出されることはない。
1 均熱部材
2 均熱部材本体
3 穿孔
4 取り付け用肩部
5 筐体
6 排気口
7 スリット
8 吸気口
9 排気口
10 均熱部材
11 筐体
12 均熱部材本体
13 スリット
14 取り付け用肩部
15 基板
16 発熱素子
17 ヒートパイプ
18 放熱フィン部
20 均熱部材
22 均熱部材本体
23 開口
24、44 周側面部
30、40 均熱部材
32、42 均熱部材本体
33、43 穿孔
34 取り付け用肩部
35 エンボス加工
45 ヒートパイプ
2 均熱部材本体
3 穿孔
4 取り付け用肩部
5 筐体
6 排気口
7 スリット
8 吸気口
9 排気口
10 均熱部材
11 筐体
12 均熱部材本体
13 スリット
14 取り付け用肩部
15 基板
16 発熱素子
17 ヒートパイプ
18 放熱フィン部
20 均熱部材
22 均熱部材本体
23 開口
24、44 周側面部
30、40 均熱部材
32、42 均熱部材本体
33、43 穿孔
34 取り付け用肩部
35 エンボス加工
45 ヒートパイプ
Claims (8)
- 外気を取り入れる吸気口と、
内部を通過することによって昇温した空気を外部に排出する排気口と、
前記排気口の風上側近傍に配置されて、前記排気口を通過する前に前記昇温した空気の熱を分散させる均熱部材とを備えた機器用筐体。 - 前記均熱部材は、前記排気口と概ね同形状の熱伝導性に優れた部材からなっていることを特徴とする、請求項1に記載の機器用筐体。
- 前記均熱部材が、それ自体の表面積を大きくする加工を施された部分を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の機器用筐体。
- 前記均熱部材が、前記排気口の側面に対応する側面部を備え、前記排気口との間に所定の間隙を隔てて前記排気口に取り付けられることを特徴とする、請求項2または3に記載の機器用筐体。
- 前記均熱部材の少なくとも一部に熱的に接続されたヒートパイプを備えていることを特徴とする、請求項2から4の何れか1項に記載の機器用筐体。
- 第二均熱部材を前記吸気口の内側近傍に備え、前記均熱部材と前記第二均熱部材とを熱的に接続していることを特徴とする、請求項2から5の何れか1項に記載の機器用筐体。
- 均熱部材と前記第二均熱部材とをヒートパイプ、または金属製やグラファイト製等の伝熱部材によって熱的に接続していることを特徴とする、請求項6に記載の機器用筐体。
- 前記伝熱部材が、金属格子板、スリットを備えた伝熱部材、または、複数の円形部分を穿孔した伝熱部材からなっていることを特徴とする、請求項2から7の何れか1項に記載の機器用筐体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007187431A JP2009026894A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 機器用筐体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007187431A JP2009026894A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 機器用筐体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5017470B1 (ja) * | 2011-03-11 | 2012-09-05 | 株式会社東芝 | テレビジョン受像機、及び電子機器 |
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-
2007
- 2007-07-18 JP JP2007187431A patent/JP2009026894A/ja active Pending
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