JP5016939B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の、複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
画像形成装置において、形成される画像の品質を安定させることは非常に重要である。一般に、電子写真方式の画像形成装置では、画像形成処理中の各部(例:色材の電荷保持量等)の変動や、設置環境(例:温度と湿度等)の変動に起因して、画像を形成する濃度(例:色材量等)が不安定となる。また、感光体の感度の変動や、転写体の環境による変化によっても、画像の形成濃度が不安定となる。
ところで、形成される画像を安定化させる方式として、現像条件を制御する方式と(特許文献1参照)、画像データを変更する方式(特許文献2参照)とが主流となっている。
現像条件を制御する方式では、まず、感光体または転写体の上にパッチ像が形成される。次に、形成されたパッチ像のトナー濃度が検出される。そして、検出されたトナー濃度に応じて、現像器内の磁性粉とトナーとの割合が制御される。
画像データを変更する方式でも、同様に、形成されたパッチ像のトナー濃度が検出される。そして、検出されたトナー濃度に応じて、γLUT(ガンマルックアップテーブル)の内容が変更される。γLUTは、画像データを1次元変換するためのテーブルである。入力されたデータ(主に0から255)をどのような出力値で出力させるか(こちらも0〜255)を、このγLUTによって決定することができる。
また、上記パッチ像を検出するセンサは、トナーやほこり等によるセンサの窓の汚れを防止するため、窓にシャッターを設けたり、清掃部材を設けていた(特許文献3参照)。
一般的な汚れ、ごみの付着防止策としては、光触媒を用いた技術がよく知られている。特に建設業界では、光触媒コーティング剤を外壁や窓ガラス等の室外に使用するのはもちろん、屋内にも使用する。光触媒コーティング剤は、各種細菌、カビ菌等の繁殖を抑える効果もあり空気清浄機として使用される。さらに車のコーティング等、使用用途は幅広い(特許文献4参照)。
画像形成装置においても光触媒を用いた技術が多数提案されており、例えばトナーに含まれる結着樹脂を分解し、紙とトナーを剥がしやすくすることで紙の再生を可能にしたもの等が提案されている(特許文献5参照)。
特開平09−319270号公報 特開2003−228201号公報 特開平5−322760号公報 特開平11−347418号公報 特開平11−338184号公報
しかしながら、センサのシャッター部材は、通常画像形成時には開いており、その間にトナーや汚れが付着してしまう。付着した汚れ等は、清掃部材である程度剥ぎ取ることが可能だが、清掃の繰り返しによって、センサの保護フィルムに擦りつけられてしまう状況が発生していた。
さらに、清掃部材は、粒子を持つトナー、大きなほこりや紙粉にはある程度の効果があるが、画像形成装置内で発生する揮発性物質(シリコーンオイルやトナー中のワックス成分等)が付着した場合には剥ぎ取ることができない。その場合、サービスマンによるエタノール拭きを行うか、もしくはセンサを交換するしかなかった。
しかし、エタノール拭きを行うと、耐薬品性の弱い保護層やLEDカバー等の透明なパーツで白濁化と呼ばれる濁り現象が起き、センサ出力を低下させ濃度検出が困難になる。また、上記センサ部に光触媒機能のあるフィルムを配置もしくはコート剤を塗布し、汚れの分解を狙ったとしても、従来の状態では光の利用効率が悪く、効果を発揮するためには相当な時間が必要で実運用されていなかった。
光触媒反応を加速させるため、センサクリーニング専用の光源を用意する場合には、新たな光源配置スペースの確保とコストが障害となる。光検出手段の多くは、検出距離が数mmでありスペース的に余裕がない。そのため、現段階でセンサクリーニング専用の光源を有する光検出手段を有している画像形成装置は製品化されていない。
本発明の目的は、光触媒材料とその利用効率を向上させ、清掃部材でも取りきれなかった物質を分解もしくは付着させないようにすることで、故障比率を低減させることができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、照射対象物に対して光を照射する発光部と、前記照射対象物からの反射光を受光する受光部とを備え、前記発光部及び前記受光部が光触媒層で覆われてなる光検出手段を有する画像形成装置において、前記照射対象物からの反射光の非検出時に前記照射対象物からの反射光の検出時よりも前記受光部への入射光量が増加するように設けられた反射体を有し、前記発光部は、前記光触媒層のバンドギャップ幅に適合した波長帯の光を発光し、かつ前記受光部は、前記発光部から発光される光の前記波長帯に感度を有することを特徴とする。
本発明によれば、光触媒材料とその利用効率を向上させ、清掃部材でも取りきれなかった物質を分解もしくは付着させないことで、故障比率を低減させる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、光触媒を用いた光センサの汚れ回避技術に関するものである。特に、現在一般的に使用できる紫外線発光装置は太陽光に比べ光量(放射束)が低い。その低い光量をいかに利用するかが本発明の目的であり、以下に詳細に説明を行う。
[第1の実施の形態]
<画像形成装置の説明>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。ここでは、画像形成装置の一例として、電子写真方式のカラーレーザービームプリンタ100を取り上げる。
プリンタ100は、所謂ロータリ型の画像形成ステーションを採用している。尚、本発明は、タンデム型の画像形成ステーションに対しても同様に適用できることはいうまでもない。タンデム型の画像形成ステーションは、一般に、並列に配置された複数の画像形成ユニットと、中間転写ベルトとによって構成される。尚、タンデム型の画像形成ステーションの構成は、周知であるので詳細な説明は省略する。
以下、図1の画像形成装置の構成をその動作と併せて説明する。
図1において、スキャナ部101は、光源、ポリゴンミラー等により構成される。光源(例:レーザーダイオードやLED等)からの出力光102は、印刷データに基づいて得られる色成分毎の画像データにより変調されている。
ポリゴンミラーによって感光ドラム103を走査することで静電潜像が形成される。感光ドラム103は、図示しない駆動モータの駆動力が伝達され、画像形成動作に応じて反時計回り方向に回転する。
この静電潜像が色材(例:トナー等の現像剤)により現像されると、可視画像(トナー像)が得られる。ロータリ現像器104は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の現像を行う3個のカラー現像器を備えている。ロータリ現像器104が回転することで、感光ドラム103へ転写されるト尚選択することができる。この例では、黒色の現像器105は、ロータリ現像器104とは別体で設けられている。
感光ドラム103上に形成された可視画像は、順次、中間転写体106へ多重転写される。こうしてカラー可視画像が形成される。中間転写体106へト尚転写させた感光ドラム103は、ブレードクリーニング装置112で不要な転写残ト尚回収し、ローラ帯電装置113で帯電を行い、次の潜像形成に備える。
用紙カセット107に積載されている転写材(用紙等)Pは、複数のローラを含む給紙部108によって転写部109へ搬送される。カラー可視画像は、転写部109において、転写材Pへ転写される。さらに、定着ユニット110において、転写材Pにカラー可視画像が定着される。
濃度センサ111(以下、単にセンサと呼ぶこともある)は、中間転写体106に形成される可視画像の濃度(色材量)を検出するセンサである。第1の実施の形態は、この濃度センサ111の汚れ防止についての発明である。詳細な構成については後述する。濃度センサ111の向きは、特開2002−72574号公報記載のように、ローラの中心に向かって光を照射させる向きであり、本体下方45度での配置である。
図2は、図1の画像形成装置のコントローラのブロック図である。
図2において、CPU201は、コントローラ200の各部を統括的に制御する制御回路である。ROM202は、制御プログラム等を記憶するための不揮発性の記憶部である。RAM203は、CPU201のワークエリアとして機能する揮発性の記憶部である。HDD(ハードディスクドライブ装置)204は、種々のデータを記憶する大容量の記憶部である。
インターフェース部205は、PC(パーソナルコンピュータ)や他のコントローラ等から送信されてきた印刷対象データ(例:ページ記述言語(PDL)により記述されたデータ等)、PDF形式やTiff形式等の画像データを入力する。ハーフトーン判別部206は、入力された画像データに予めハーフトーン処理がなされているか否かを判別したり、また、ハーフトーン処理の内容を判別する。
RIP(Raster Image Processor)部207は、入力された画像データをビットマップ画像等に変換する(ラスタ処理)。色変換部208は、入力された画像データの色空間を変換する。例えば、RGB、L*a*b*等の色空間を、プリンタ部の色空間であるCMYK等に変換する。
尚、ラスタ処理及び色変換された画像データは、プリンタインターフェース制御部210を介してエンジン制御部(図3)へ送信される。
表示部209は、液晶表示装置等の表示回路である。例えば、プリンタ100のステータス状態、コントローラ200のステータス状態等を表示する。尚、表示部209を、タッチパネル方式の操作部としてもよい。
図3は、図1の画像形成装置のエンジン制御部とプリンタエンジン部のブロック図である。
プリンタ100は、コントローラ200、エンジン制御部300及びプリンタエンジン部350に区分される。
エンジン制御部300は、主に次のようなユニットを備えている。ビデオインターフェース301は、コントローラ200と接続するためのインターフェース回路である。メイン制御部310は、例えば、メイン制御CPU311、画像処理ゲートアレイ312及び画像形成部313を備えている。
メイン制御CPU311は、プリンタエンジン部350の各部を統括的に制御するとともに、サブCPUとしてのメーカー制御CPU320を制御する制御回路である。画像処理ゲートアレイ312は、ビデオインターフェース301により受信された画像データにγ補正等を施す画像処理回路である。
画像形成部313は、レーザーの露光量や発光時間を制御する。メーカー制御CPU320は、プリンタエンジン部350の駆動部351と、第1のセンサ部352、給紙制御部353、及び高圧制御部354等をそれぞれ制御する。
駆動部351は、モータ、クラッチ、ファン等である。センサ部352は、転写材Pの位置検出センサ等である。給紙制御部353は、転写材Pの供給を制御する。高圧制御部354は、感光ドラム103の帯電量や転写ローラの転写バイアス等を制御する。
また、プリンタエンジン部350は、上記駆動部351、第1のセンサ部352、給紙制御部353、高圧制御部354の他、定着ユニット110及び第2のセンサ部355を含む。尚、第2のセンサ部355は、温度センサ、湿度センサ、トナー残量検出センサ等である。
図4は、図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第1の実施形態のブロック図である。
図4において、濃度センサ111は、第2のセンサ部355に含まれているものとする。濃度センサ111は、LED(発光ダイオード)等の発光部400と、PD(フォトディテクタ)等の受光部401で構成される。
発光部400から中間転写体106に照射された光Ioは、中間転写体106の表面で反射する。反射光Irは、受光部401で受光され、受光部401から受光光量が出力される。
受光部401で計測された反射光Ioの光量は、LED光量制御部402でモニタされる。さらに、LED光量制御部402は、反射光Ioの光量をメイン制御CPU311に通知する。メイン制御CPU311は、照射光Ioの発光強度と、反射光Irの受光光量(測定値)に基づいて、パッチ像の濃度を算出する。また、画像出力時以外では、シャッター駆動制御部403を制御してシャッター404を動作させる。
この濃度センサ111は、形成される画像の色調を安定化させるための制御に使用される。即ち、濃度センサ111は、中間転写体106上に試験的に形成されたパッチ像を検出する。
安定化制御の代表例は、Dmax制御とハーフトーン制御である(特開平7−92385号公報参照)。所謂、Dmax制御では、まず、露光量、現像電圧及び帯電電圧を変えながら、複数の色材画像を試験的に作成する。作成された各色材画像の濃度が計測され、計測値に基づいて、各色の目標最大濃度に対応した露光量、現像電圧及び帯電電圧値が算出される。
一方、ハーフトーン制御では、例えば、Dmax制御で算出された露光量、現像電圧、帯電電圧値が使用される。また、スクリーン等のハーフトーン処理を行った数段階の色材画像が試験的に作成される。作成された色材画像の濃度が測定され、測定された濃度に基づいて、γLUT(ガンマルックアップテーブル)が作成される。
γLUTは、入力信号に対する出力結果が目標濃度特性を満たすように入出力の関係を補正するためのテーブルである。このγLUTは、画像処理ゲートアレイ312に保存され、次の画像形成の際に使用される。
<濃度センサ111の詳細>
図5は、図4における濃度センサの構成図である。
図5において、濃度センサ111において、発光部400と受光部401の関係は乱反射光(散乱光ともいう)の関係である。さらに防塵用の保護シート502により発光部400並びに受光部401への塵、ほこり、トナー、磁性体等の混入を防いでいる。
図6は、濃度センサの第1の実施の形態に係る光学的な配置図である。
図6において、画像形成中の上記Dmax制御並びにハーフトーン制御時、発光部400は中間転写体106に向かって45°の角度から照射し、受光部401は0°の角度で受光している。ミラーを貼り合わせたシャッター404は、受光部401の窓に対して光が正反射(全反射ともいう)で結像するような光学配置である。
保護シート502から中間転写体106までの距離は6mmであり、保護シート502とシャッター404の距離は3mmとなる。尚、保護シート502は光触媒フィルムであり、シャッター404もミラー型の光触媒フィルムで構成されている。
本実施の形態で使用しているミラー型光触媒フィルムは、特開2000−285716号公報に記載のような光触媒機能を有する薄膜ミラーを採用した。センサとシャッターとの間が狭いため上記構成を取ったが、焦点距離が保てる場合は傷に強いガラスでも構わない。
ガラスを採用する場合は、厚さを考慮しなければならない。ガラスは数mmと厚く、正反射光を計算する場合は保護層の表面ではなく、金属(アルミニウム)の表面で計算されるべきである。さらに、ガラス表面には光触媒コート等を行い、照射された紫外光で汚れを分解できるような構成が望ましい。
また、本実施の形態ではミラーにアルミニウムを使用したが、ミラーの特性を保てれば他の金属でも構わない。
尚、ミラーの特性とは、ミラー面での光量とセンサ受光窓部での光量の比で10%未満と定義する。このような材料を用いて受光部の窓を効率よく照射できるシャッターを配置し、汚れの影響を回避する。
尚、特許文献3のように、シャッターには清掃部材が搭載されているが、従来技術であるので説明を省略する。大きなトナーや汚れを清掃し、ミクロな汚れやこびりついたトナー等を光触媒分解する。
発光部400で使用しているLEDは、UVLEDである。本実施の形態では光触媒層に酸化チタン(TiO2)を採用しており、そのバンドギャップ幅は約3.2eVで、その対応波長は約387.5nmの光以下である。
よって、紫外線のLEDが最適となる。但し、紫外線も発光できる白色光源も使用は可能であるが、上記紫外線を発光する光量が実施の形態に適合するか判断しなければならない。
本実施の形態では、発光部400に日亜化学工業社製の砲弾型LED(NSHU590B)を使用した。より光量が高い面発光型(I−LED NCCU03)を使用しても構わないが、光束や光路を規定するよう窓の配置等の工夫が必要となる。
受光部401で使用しているセンサも、紫外線域に感度を持つセンサを採用しなければならない。本実施の形態では、浜松ホトニクス株式会社GaAsPフォトダイオードG5842を採用している。本構成においては、なるべく他の波長域を感知させないために、UVセンサが最適である。例えば、京セミ株式会社SMD−Type GaN UV Sensor KPDU34PSI等も使用可能である。
可視光域センサで387nm付近の感度を有するセンサであれば使用しても構わない。例えば、浜松ホトニクス株式会社Si PINフォトダイオードS5973−02等がそれに当たる。
<光触媒フィルム>
光触媒フィルムとは、特開平10−278168号公報に記載されているような、有機系の基層とバリアー層、光触媒層とで構成される、一般的な光触媒フィルムである。
基層はプラスチック材料(例えばポリエステル、ポリエチレン等)が多く採用されている。基本的には有機材料であり、そのまま光触媒層を接着させると、光触媒反応が起きてしまうため、各社バリアー層(蒸着層ともいう)を設けて必要がある。
バリアー層には、酸化物系セラミックスやケイ素、アルミニウム、シリカ等を使用する場合が多い。
光触媒層の主成分として、圧倒的に酸化チタンを採用しているメーカーが多い。酸化力、還元力の双方の特性をバランスよく持っていること、自己融解性がなく耐久性がよいこと等がその理由である。
しかし、本実施の形態の用途に性能が合えばTiO2の他に、ZnO、SrTiO3 、CdS、CaP、InP、GaAs、BaTiO3 、K2 TiO3 、K2 NbO3 、Fe2 O3 、Ta2 O3 、WO3等を使用できる。
同様に、SnO2 、Bi2 O3 、NiO、Cu2 0、SiC、SiO2 、MoS2 、InPb、RuO2 、CeO2 等を使用できる。また、これらにPt、Rh、RuO2 、Nb、Cu、Sn、Ni、Fe等の金属を混合した物を使用できる。
近紫外光や紫外光で光触媒効果がある材料を選択すればよい。但し、その波長によって光触媒反応域(バンドギャップ幅)が異なるため、光触媒材料に適した波長の光を照射できる光源を選択しなければならない。
また、特開2006−68683号公報に開示されているように、可視光における光触媒効果のある材料を用いて保護層にしても構わない。尚、酸化チタンは二酸化チタンとも呼ばれ、正式には酸化チタン(IV)と呼ばれるチタンと酸素からなる白色の金属酸化物である。
本実施の形態では、光が透過する濃度センサ111の保護層等に使用するため、透過率は重要な項目である。透過率を重視した光触媒フィルムの例は、特開11−348172号公報に記載されている。
本実施の形態では、透過率と抗菌性が高い特開11−348172号公報の実験例4を採用した。抗菌性(コ)、密着性(n)は、数値が低ければ低いほど好ましい。菌が少なければ光触媒効果が高い。密着性が高ければ、サービスマンによる清掃等でも剥れ難い。
本画像形成装置に使用する光触媒フィルムは、
基層:ポリエチレンテレフタレート
蒸着層(バリアー層):アルミニウム
光触媒層:酸化チタン+シリカ(シリカゾル)
を主原料にした、光触媒フィルムである。このとき、透過率の目安は90%以上であると望ましい。
酸化チタンは、紫外線が当たらなくなると光触媒の効果である超親水性を発揮できなくなる。一方シリカは、超親水性をある程度維持することができるため、本実施の形態でも酸化チタンとシリカの混合物を光触媒層に採用した。
この技術は、車のサイドミラーのコーティングにも採用されており、夜でも曇り止め効果が発揮できているのはシリカを混入させたためである。
<光触媒フィルムの効果>
光触媒は、建築、自動車、もちろん画像形成装置等で多数採用されており、公知の技術なので詳細は省略するが、本実施の形態での光触媒効果をここでは説明する。
上記光触媒フィルムは、以下の特性を持つ。
(1)有機物を分解する。
(2)超親水性。
本実施の形態についても上記2つの光触媒効果を利用する。
<センサに付着する画像形成装置内の不用物>
センサに付着する不要物として、トナー、シリコーンオイルやワックス、紙粉、塵やほこり等が挙げられる。トナー、紙粉、塵やほこりは静電気で付着し、シリコーンオイルは揮発されたオイルが冷えたセンサに付着することで固着する。
トナーは機内での飛散によりセンサを汚す。主要因は静電気であるが、センサ窓の向き等によっても汚れの度合いは変化するため、質量的な問題である重力についても考慮する必要がある。
一般的に、センサの窓を下向きにすればするほど、重力的な観点は回避できる。画像形成装置のスペースや見るべき位置によって上向きにせざるを得ない場合や下向きでも飛散トナーが多い機種等では、清掃部材やシャッターを設ける等の工夫をしてきた。
シリコーンオイルは、定着器と紙(トナー)との離形性や定着器に付着したトナー等のクリーニングするために使用されている。ワックスはトナー内に含まれ、同じように離形性を保つために配合されている。そのシリコーンオイルやワックスが画像形成装置内で揮発し、センサ類に付着、冷却され固着するといった現象が発生していた。
本実施の形態に使用しているシリコーンオイルは、メチルフェニルポリシロキサンであるが、ジメチルポリシロキサン等の有機系オイルを使用できる。ワックスについても有機物であり、詳細は後述する。
紙のコバ(紙を所定サイズに裁断したときの繊維の破壊)等から浮遊した紙粉がセンサに付着していた。
塵やほこりは、静電気によってセンサの窓に付着し、さらにトナーやシリコーンオイルを付着させやすくする。特にシリコーンオイルは、再度塵やほこり等も付着させ、その繰り返しになっていた。
上記のような付着物があると、センサの光量が不足する。また受光量が変化することで、同じパッチ画像を検出したとしても検出値が異なり、結果的に検出濃度が変わってしまう。当然、制御している最大濃度(Dmax)や階調性が変化してしまう。
尚、トナーは有機物と無機物を含む。シリコーンオイル、ワックス並びに紙粉は有機物である。塵やほこりは、画像形成装置内で発生させているわけではないので特定は難しいが、有機物であることが多い。
本実施の形態では、NOxやオゾン等の放電生成物が発生しにくい、ローラ帯電方式を採用したが、コロナ帯電方式を採用しても構わない。その場合、NOxやオゾンの影響を避けるため、特開2006−251738号公報記載のような放電生成物を分解するための光触媒材料、高湿下における硝酸塩の付着防止のためのシャッター等を設ける。そして、センサに硝酸塩(放電生成物と水分によって生成されたもので無機物)等が付着しない構成にすればよい。
NOxであれば有機物であり、トンネルの外壁にも光触媒が使用され実績があるが、水分と反応することにより硝酸や硝酸塩になると無機物に変化してしまう。その場合は光触媒の効果を得られないので、放電生成物は放電した直後の気体を気流で誘導させ、フィルターで回収させることが望ましい。
<トナーの物性>
各社、製品安全データシート(MSDS)に記載されているように、トナーに含有している成分とその重量%が記載されている。
Figure 0005016939
表1はC社製NPG−33トナーのMSDSの抜粋であり、ポリエステル樹脂が多いことがわかる。
ポリエステル樹脂は、結着樹脂とも言われ、紙との接着性を高めるために配合され、最も重量比率が高い。
本実施の形態に係るトナーの結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体が単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレシ−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体が単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体が単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体が単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレートが単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂が単独或いは混合して使用できる。
また、同様に、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックス等が単独或いは混合して使用できる。しかし、トナーに含まれる重量比が高いことから、光触媒での分解を考慮し有機化合物であることが望ましい。
顔料は発色するために必要な材料であって、以下のような有機顔料が単独もしくは混合され、使用されている。
本実施の形態に用いられる着色剤は、黒色着色剤として無機物のカーボンブラックで,イエロー/マゼンタ/シアンは有機顔料を使用している。
一般的な顔料としては、ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ、キノリンエローレーキ、マラカイトグリーンレーキ、アリザリンレー、カーミン6B、レーキレットC、ジスアゾエロー、レーキレット4R等の有機顔料を用いることができる。
また、同様に、クロモフタルエロー3G、クロモフタルスカーレットRN、ニッケルアゾエロー、ペンズイダゾロンアゾ、パーマネントオレンジHL、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、フラバンスロンエロー等の有機顔料を用いることができる。
また、同様に、チオインジゴボルドー、ペリノンレッド、ジオキサドンバイオレット、キナクリドンレッド、ナフトールエローS、ピグロントグリーンB 、ルモゲンエロー、シグナルレッド 、アルカリブルー等の有機顔料を用いることができる。
また、同様に、アニリンブラック、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、カーミン、キナクリドン、ローダミン、銅フタロシアニン等の有機顔料を用いることができる。
トナーに使用される顔料では、イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。特に、C.I.ピグメントイエローを使用する場合が多い。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。特に、C.I.ピグメントレッドを使用する場合が多い。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルーを使用する場合が多い。
ブラック着色剤は、表中のカーボンブラックであり、無彩色を表現するための無機顔料である。光触媒との反応性を考慮し、アニリンブラックや色材を混合して黒色の有機顔料を使用しても構わない。
建築業界では、光触媒のコートむらを防ぐため光触媒溶液に有機顔料を含ませ、壁等に吹き付けている。色でコートむらを防ぎ、着色部は太陽光によって自然に光触媒分解され、無色透明になるのを利用している。
黒色着色剤としてカーボンブラックを使用する場合が多いが、磁性体を用いた場合もある。磁性体としては、鉄,コバルト,ニッケル,銅,マグネシウム,マンガン,アルミニウム,珪素等の元素を含む金属酸化物等がある。但しこれらは無機物であり、光触媒での分解は期待できない。
固形パラフィンとは所謂ワックスであり、定着器との離形性を保つために配合されている。その他のワックスとして、炭化水素系ワックス、官能基を有するワックス、ビニルモノマーでグラフトされたワックスでもよいが、光触媒反応を考慮し有機化合物であることが好ましい。
炭化水素系ワックスとしては、以下の脂肪族炭化水素系ワックスがある。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等である。
官能基を有するワックスとしては、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;または、それらのブロック共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろうが挙げられる。
また、同様に、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムの如き鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックスが挙げられる。
また、同様に、カスターワックスの如き脂肪族エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪族エステルを一部または全部を脱酸化したものが挙げられる。
更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、或いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコールが挙げられる。
また、同様に、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールが挙げられる。更に長鎖のアルキル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪族アミド;メチレンビスステアリン酸アミドが挙げられる。
また、同様に、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪族ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミドが挙げられる。
また、同様に、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミドが挙げられる。
また、同様に、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛が挙げられる。
また、同様に、ヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。これは、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんと言われているもの);ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られる。
ビニルモノマーでグラフトされたワックスとしては、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックスがある。
非晶シリカは帯電制御剤とも言われる。トナーの電荷を規定の値にするための補助剤である。シリカの他にアルミニウム元素等の金属元素を含有していてもよい。基本的に無機化合物であり、光触媒分解はされない。
<光触媒で分解される物質>
光触媒反応で分解可能な材料は、有機物(有機化合物)に限られる。有機物とは、その成分にC(カーボン)を含む化合物や酸化還元反応を起こす物質と言われるが、一酸化炭素や二酸化炭素といった炭素化合物、炭酸塩等の単純な化合物は有機物に分類されない。よって、カーボンブラックは分子式でCであり、無機物である。
表1でトナーに含まれる無機物(カーボンブラック並びに非結晶シリカ等)の割合は、1〜8%であり、その他の有機材料は分解可能である。従って、トナーに含まれる重量90%以上、シリコーンオイル、紙粉、塵やほこりの大部分は光触媒によって分解することが可能である。
光触媒による分解とは、酸化還元反応のことで、酸化チタンに紫外線を照射すると、酸化チタンの結晶内の電子紫外線を吸収する。そのとき、光子が酸化チタン結晶内の電子にぶつかり励起する(マイナスの電荷を帯びた電子)。またこのとき、プラスの電荷を持つ正孔も発生する。
酸素分子が酸化チタンの表面に吸着されると、励起したマイナスの電荷を帯びた電子(e−)や正孔(h+)がこの酸素と反応する(酸素の還元反応)。
O2 + e− → O2−
次に、正孔と反応される(酸化反応)。
O2− + h+ → 2O
生成された酸素原子Oは、別の励起したマイナスの電荷を帯びた電子(e−)と反応する。
O + e− → O− (原子状酸素)
さらに、原子状酸素は空気中の酸素と反応する。
O− +O2 → O3−
上記 O−、O2−、O3−は活性酸素種と呼ばれ、非常に不安定であり、化学反応を起こしやすい。上記と特性を強い酸化力ともいう。この酸化力によって、有機物を分解し、最終的には無機物にまで分解する。
画像形成装置内のセンサに付着する不要物のなかで、トナーの90%以上、シリコーンオイル、紙粉、塵やほこり等は有機物であるため、最終的にはH2OとCO2等の無機物に分解される。
トナーの含有量の最も多い、ポリエステル樹脂(ここではポリエチレンテレフタレートで考える)は、テレフタル酸と、エチレングリコールの重縮合によって得られることが知られている。分子式では以下のようになり、有機物であることが理解できよう。
Figure 0005016939
実際の光触媒反応(分解)に要する時間を予測するには、光子の量、光の波長、光触媒のバンドギャップ、フィルムの表面に出ている光触媒の面積率、汚れ成分の詳細(分子式、質量、形状、表面特性)、接着面積等を正確に把握する必要がある。しかし、それは不可能に近い。
また、上記の条件が把握できたとしても、励起が発生してもすぐに別の正孔と再結合して反応に使用されないケース等、使用環境によって量子利用効率が変化してしまうため、正確な反応時間の把握は難しい。
そのため、従来の光触媒フィルムやコート剤の試験方法でも相対比較や実験結果を用いてその効果を説明するものが多かった。本実施の形態においても、光触媒コートされたセンサと光触媒コートされていないセンサとで比較実験を行った。
<検証の準備 光源について>
正確な分解時間は把握しにくいが、酸化チタンを用いて利用効率を高めるためには、バンドキャップに適した波長の多く光を酸化チタンに当てるべきである。多くの光とは、放射束(ワット)が高いことを意味する。光密度を高め、多くの酸化チタンに光子を与えることが重要である。
よって、まずは波長を考慮し、UV LEDである日亜化学工業社製の砲弾型LED(NSHU590B)を使用した。多くのセンサの光源に上記砲弾型の赤外光もしくは白色光のLEDが採用されており、本実施の形態でも砲弾型を採用した。砲弾型は光の広がりが少なく、光束を上げることができるのも採用理由のひとつである。
上記UV LED(NSHU590B)は、ピーク波長365nm、スペクトル半値幅も10nmであり、十分酸化チタンを励起させることができる波長帯(387.5nm以下)でピークを有している。
光の強度特性を表すためには、放射量(例えばW:ワット)と測光量(例えばlm:ルーメン)とに分かれる。測光量は、基本的に可視領域での表現方法であるため、ここでは放射量での表現を採用する。
日亜化学工業製UV LED(NSHU590B)のLED標準仕様書には、1000から2000μWとの記載があり、放射量は1.0から2.0mW(0.001〜0.002W)である。
照射角度が5度変化すると光量は40%ほどダウンすることを考慮し、照射面における放射量は1.1mW/cm2程度と想定できる(放射量を中心値の1.5mW、単位面積当たりの放射量をピークの75%で計算)。
1.1mW/cm2(平方cm;cmの2乗、以下同様)とは、1cm2で1秒あたり2.2×10^15(10の15乗、以下同様)個の光子を照射していることになる。尚、正確な光子数を把握する場合は、浜松ホトニクス株式会社製 二次元光子計数分光測光装置 PMA−100等を使用すればよい。
太陽光に含まれる紫外線放射量は3mW/cm2程度、蛍光灯は0.01mW/cm2程度であるから、太陽光に比べれば1/3程度だが、蛍光灯に比べれば110倍近い放射量に相当する。従って、一般的にも知られている光触媒による分解力とセルフクリーニング力は十分備えていると考えられる。
<検証の準備 効率よく光を当てるために>
光触媒効果を得るためには、多くの紫外線を酸化チタンに照射しなければならない。図7は、図5の濃度センサにおいて、紫外線を中間転写体に当てたときの概略反射特性を示す図である。
図7において、矢印や点線で囲まれた部分は反射光分布を示す。このように、発光部の400窓に関してはUV LEDの照射光を十分に受け、光触媒反応が期待できるが、受光部401側の光は非常に少ないことがわかる。トナーの飛散や各種汚れは窓の位置に関係なく付着するため、受光部401側の窓にどのようにして強い紫外線を与えるかがポイントとなる。
図7で示しているように、中間転写体106のような粗い表面では乱反射成分が多く含まれ、正反射光の損失も大きい。なるべく乱反射光を抑え正反射方向に全反射させるためには、ミラーが効果的である。
表面性が平滑で、金属による全反射を実現できるミラーであれば、正反射光のロスも少ない。そのため、図6に示したようなUV LEDから照射光を受光部401の窓に結像できる位置にミラー型のシャッター404を配置した。
<検証 耐久試験>
濃度センサ111として、2種類のセンサを用意した。保護シート502のみが違っており、ひとつは上記光触媒フィルム、もうひとつは光触媒フィルムと同じ基材であるポリエチレンテレフタレートのみの構成である。この2つのセンサを主走査方向中央部に並べて配置し、実験を行った。両者ともに清掃部材をシャッター404に取り付けている。
LED光量制御部402は下地となる中間転写体106の検出値が一定値(例えば1.5V)となるように、LEDに印加する電圧を制御している。
図8は、図4における濃度センサのLED出力電圧と出力枚数との関係を示す図である。
図8において、初期、中間転写体106の検出値が1.5VになるLED光量(LED出力電圧)は、2.0Vであった。出力枚数が多くなるにつれてLED光量が増加しているのがわかる。
本実施の形態では、LEDの定格、汚れと濃度算出精度等を考慮し、3.0Vを上限と定めた。図8の点線円で囲んだ部分は、LEDが規定値を超えたため、センサの清掃(エタノール拭き)を行ったタイミングを示している。この清掃は通常サービスマンが定期的もしくはセンサエラー発生時に実施している。
尚、濃度センサ111を清掃しても濃度センサ111や中間転写体106には、清掃部材では落としきれない汚れや傷があり、初期値(0K時のLED光量)に戻ることは少ない。
図8からわかるように、光触媒フィルムを用いたセンサの方がLED光量増加の割合が少なく、おおよそ300Kまでサービスマンによる清掃が不要であった。
中間転写体106の経時変化要因を排除するため、濃度センサ111の位置を入れ替えてみたが、LED光量はほぼ先ほどの値に推移したため、濃度センサ111の汚れが図8のグラフの主要因であることが判明した。
以上の結果から、光触媒フィルムを濃度センサ111のフィルムに採用し、UV LEDを一定時間照射させることで、センサ出力の低下を抑え、サービスマンによる清掃間隔を伸ばせる効果があることがわかった。
<超親水性効果の利用>
光触媒フィルムも万能ではなく、センサ光量が初期値である1.5Vで安定していない理由として、汚れに対して分解力が追いついていないことが言える。また、どちらも清掃部材(シャッター404に取り付けられている)を有していることから、シリコーンオイル等、清掃部材では取りきれない汚れが付着していると考えられる。従来、このような汚れはエタノールで落としていたが、耐薬品性の弱いセンサ部品や保護部材等では白濁化が問題となる。サービスマン等から水での清掃を要望されていた。
光触媒は強い酸化分解力と超親水性を持つことが知られている。超親水性は、酸化チタン表面の性質が光照射によって変化することにより発生しており、光固体表面反応とも言われている。
紫外線を照射すると、一様な疎水性だった表面の一部に親水性のドメイン(微小領域)が形成されていく。特開2002−234105号公報等に記載されているように、原子間力顕微鏡で表面を観察すると、数十nmの大きさのドメイン(探針)が観察できる。
原子間力顕微鏡で現れる像は、小さな針と表面との摩擦力の違いを画像化している。このような状態では、毛管力(液体の表面張力により、固体の微細な隙間に働く力)が働き親水性が高くなる。光照射によって生じた正孔が酸化チタンの結晶を構成する酸素を酸化し、その結果酸素欠陥を生じ、ここに水が吸着する。
毛細力の一例としては、ガラスの毛細管での例がわかり易い。ガラス毛細管を水面に静かに立てると、水は管内を上昇し、ある一定の高さまで上昇する。
酸化チタンに紫外光を照射することで、ドメインを形成し、微細等メインによって、毛管力が生じ、結果として親水性が高くなっている。
この超親水性を利用することで、酸化分解力よりも汚れ付着量が多かったとしても、エタノール等の薬品を使わず、水のみで付着した汚れを落とすことができる。例えば、所謂綿棒に水を浸み込ませ、センサ表面を拭き取ればよい。強い酸化分解力で有機物を分解し、超親水性で汚れを浮き上がらせることができるのである。
順番に整理すると、第1に、シャッター404に配置された清掃部材で大きな汚れを剥ぎ取る。第2に、光触媒の酸化力で付着した有機物を分解し、付着力を低下させ、清掃部材で剥ぎ取る。第3に、第2の処理でも取れない汚れを超親水力で汚れを剥ぎ取る。
この3段階に分け、清掃が行われる。第3の処理についてはサービスマンによる清掃が前提になるが、光触媒フィルムでない場合と比べ3倍程度の汚れ抑止効果があることがわかった。さらに、エタノール等を使用せずに汚れを除去できるので、耐薬品性の弱い部材の白濁化等、悪影響のない清掃システムを確立することができる。
<タイミング>
図9は、図1の画像形成装置における初期の通常連続画像形成動作と一定時間経過後の連続画像形成動作のタイミング図である。
画像形成とは、A3の画像サイズにおける画像形成タイミングを概略的に示したもので、ON部でのひと山でCMYKの4色が形成されている。3つの山があるが、3枚画像を形成していることを示す。
LED発光とは、文字通りLEDを発光しているタイミングである。(2)はLEDが安定する時間を待つ区間で、(3)は、LEDの光量を調整する区間である。(3)は、受光部401の(4)の検出値が規定値になるように光量(電圧)を変更させている区間である。(3)以降は(2)でコントロールされた光量を用いて発光を続ける。
図9において、シャッターとは、シャッター404の開閉を示しているところで、初期時はLED発光と連動している。
受光部は、検出タイミングを示している。(4)はLED光量調整用のために、中間転写体106の下地を検出する。(5)は紙間に印字されたパッチ像を検出してγLUTにフィードバックしている。
上記LEDの光量調整フローのように、下地を読み取って規定値になるようにLED光量を変化させている。
図10は、図4における濃度センサのLED光量と時間との関係を示す図である。
図10に示したように、センサの窓が汚れた場合、検出値は下がるため、LED光量を上げようとする。グラフの左側の右上がり部分である。ある閾値Aを超えた場合は、光触媒効果を積極的に利用する。
図11は、図1の画像形成装置において光触媒効果を利用しているときの初期の通常連続画像形成動作と一定時間経過後の連続画像形成動作のタイミング図である。
図11において、先ほどの初期のシーケンス時にどのような変化があるかをわかり易く示した。LED発光はシャッター404が閉まっているのにもかかわらず、発光しているのがわかる。シャッター404を閉じた(6)から次にシャッター404が開くまでが光触媒効果を積極的に利用する区間である。
(4)で検出した下地に適する光量が閾値Aを超えた場合、(6)のタイミングでもLEDを発光させる。また、(7)に示したように、光触媒効果を利用する区間は、LEDの最大光量で発光を行うことが初期との変更点である。
一定時間経過後(図11の右側)、(4)で閾値A以下となる光量になった場合は、光触媒効果を利用しない、初期の動作に戻る。LED光量も(8)に示すように通常光量に設定する。
<本実施の形態の効果>
以上説明したように、濃度センサ111の汚れを防止するために光触媒フィルムを用いた画像形成装置において、受光部401の窓に正反射光が結像される位置にミラーを配置し、汚れ分解時間並びに汚れ移動時間を短縮させることができた。
また、シャッター404を閉めた光触媒反応中は、通常の濃度制御時よりも光量(放射量)を高く設定することで、より早い汚れの分解と移動を可能にした。
[第1の実施の形態の変形例1]
第1の実施の形態では、受光部401の汚れを考慮し、シャッター404にミラーを配置して光触媒反応をさせたが、スペース的な問題やコスト面等でシャッター404が入らない場合がある。
シャッター404やミラーが配置できなくても、保護部材(保護シート502)に光触媒フィルムやコートを配置し、紫外線を照射することで、発光部400については光触媒反応によって汚れが分解、抑制される。発光部400だけであってもセンサに付着した汚れの半分を抑制できる。それによりサービスマンの出動回数等を減らすことができる。上記簡易構成においても本発明の課題を解決することができる。
但し、上記実施の形態で説明したように、発光部400の発光波長帯、光触媒のバンドギャップ幅、受光部の感度波長帯を適合させなければならない。
[第1の実施の形態の変形例2]
上記変形例1で述べたスペース的な問題であるが、金属シャッターではなくフィルムタイプの遮蔽部材を使用してもよい。フィルムタイプの遮蔽部材は、曲がりやうねり等により、狙った受光部401の部分に正反射光を結像できない場合が多い。
このような材料を用いる場合、鏡面反射体よりも白色の拡散反射体の方が受光部401に光が届く。鏡面反射体の場合は角度のずれ弱いため、このような構成にしても構わない。
また、正反射光がスペースの関係上当てられないシャッター等にも、白色の拡散反射体は有効である。正反射光に比べ受光される光量は低いが、受光部に紫外線を照射することができるため光触媒効果はある。
ここでの注意点は、紫外線(387nm付近)の光を吸収しない白色の拡散フィルムを採用しなければならない点である。拡散光で受光部に入射させるため、黒色等の紫外線を吸収する色であると光利用効率が低下してしまうためである。
[第1の実施の形態の変形例3]
第1の実施の形態では、シャッター404が閉まっているときに、紫外線を照射させるか否かを決定するために、受光部401の検出結果を用いて判断していた。光触媒効果は瞬時に発揮できるわけではないので、LEDを照射し続けてもよい。LEDの温度上昇は他の光源と比べ低いが、周りの部材に影響がないか、LEDの累積発光時間に問題はないか等を考慮した上で採用することが重要である。
[第1の実施の形態の変形例4]
さらに、変形例1で述べたように、閾値A以下であったとしてもUV LEDの照射は超親水力を維持し、汚れの防止に効果的である。本体の寿命(ここでは年数)とLEDの寿命を考慮して問題が無ければ、メイン電源が切られたとき、入力ジョブが一定時間来ないとき等に実行される低電力モード(スリープモードともいう)のとき等でもLEDの照射を実行し続けることで汚れ防止効果が高い。
[第1の実施の形態の変形例5]
LEDを照射し続けることで汚れ防止効果が高くなるが、ユーザーの中には待機電力の消費的な問題からコンセントを抜いている場合がある。通常ではコンセントを抜かれた場合LEDを照射できないが、特開2006−262681号公報に示されるように、キャパシタと呼ばれる蓄電装置を用いればLEDをオンできる。
第1の実施の形態に使用したUV LEDは、電圧3.6V、電流20mA程度であり、電圧を調整する抵抗等を設ければ、通常の電池(充電式を含む)を複数個つなげることでも対応可能である。
図12は、図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第1の実施の形態の変形例5のブロック図である。
図12に示す構成では、図4に示す構成の他、蓄電装置405と電源装置406が追加されている。
画像形成動作を終了した画像形成装置は、シャッター404を閉じる。その後ユーザーによって電源がオフされ、コンセントが抜かれる。コンセントが抜かれた場合、電源装置406内部に設けられた電流センサでこれが検出され、蓄電装置405の電流を開放する。
尚、コンセントが抜かれたことを検出する技術として、特開2005−210823号公報や実開平5−8470号公報記載記載の技術があり、それらの技術を使用すればよい。コンセントを差し込まれた電源装置406は、蓄電装置405の電流の開放を停止させる。その後は、通常のメイン制御CPU311からの制御に切り替える。
[第2の実施の形態]
図13は、濃度センサの第2の実施の形態に係る光学的な配置図である。
本実施の形態では、図13のような1発光2受光(2窓)タイプのセンサを用いて説明を行う。このようなセンサも画像形成装置では多く使用される。このセンサにおいて、光触媒効果を促進させる光学的配置を説明する。
受光部401は、正反射光を受光する受光部401Pと、乱反射光を受光する受光部401Sを有する。基本的に、正反射光は1方向にしか進まないため、2窓タイプの場合は入射光を2つに分岐する必要がある。
分岐には一般的によく知られるキューブ型ビームスプリッター504を用いる。入射した光は、90度の異なる方向とそのまま透過する方向とに1:1の割合で分岐される。角度調整されたミラー505は、配置性を考慮し、プリズム型のミラーでも構わない。ミラー505の反射光を受光部401Sの受光窓に照射させる。
このように、2受光タイプの濃度センサ111においても、ハーフミラーもしくはビームスプリッターのような光学部品で光を分岐させ、正反射光が各窓に照射されるようすることができる。第1の実施の形態同様、汚れを検出したとき、シャッター404を閉じたとき等に、光触媒効果を活用し汚れによるセンサ検出値の不具合を解消することができた。
尚、上記ハーフミラーやビームスプリッターは紫外線をカットしない材料を用いることは言うまでもない。
[第2の実施の形態の変形例]
上記第2の実施の形態ではハーフミラーを用いて説明を行った。ハーフミラーで初期の光量は減ってしまう(分割される)。
図13の受光部401Pと401Sでどちらかが汚れた場合を想定する。例えば同じ下地を検出しているのに、初期からの変動が受光部401Pの方が大きかった場合、受光部401Pの窓に汚れが付いていることになる。
このような場合を想定し、ハーフミラーをミラーに変更しても構わない。但し、その受光部401Pに反射するミラーを退避できる別稼動手段(ソレノイド等)を用意する必要がある。
[第3の実施の形態]
ここでは、センサのコストアップが少ない、簡易な構成を示す。
図14は、濃度センサの第3の実施の形態に係る光学的な配置図である。
図14において、第1の実施の形態と異なる1発光1受光タイプの濃度センサを示す。(a)は通常動作時のセンシングの様子を表しており、(b)はシャッターが閉まっているときの様子を示す。
発光部400から照射された紫外線は、偏光板504Pにて一方向の波が通過される。通過した紫外線は、中間転写体106に照射され、パッチ等のトナー像や中間転写体106の表面を反射し、受光部401へ入射される。
ハーフミラー505、発光部400と同じ方向の偏光板504P、正反射光の受光部401Pがある。一方、ハーフミラー505で反射された反射光は、偏光板504Pとは逆方向の偏光板504Sを通過し、その乱反射光を受光部401Sで検出する。
このようなセンサの場合、そもそも正反射光を入射する位置に配置されているため、この6mmの位置に光触媒つきミラー型シャッター404を配置しなければならない。
そこで、(a)示したように、センサを2mm移動させる構成をとる。シャッター自体は焦点距離である6mmに配置し、そのシャッター404を閉じるときには濃度センサ111全体が2mm上方に移動する。
図15は、図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第3の実施の形態のブロック図である。
図15に示す構成では、図2に示す構成の他、濃度センサ111を移動するためにセンサ駆動制御部407が追加されている。このセンサ駆動制御部407もメイン制御CPU311が管理している。
シャッター404が中間転写体106にぶつからないように、濃度センサ111を2mm移動させるセンサ駆動制御部407を設けた。シャッター404の開閉タイミングについても重要で、シャッター404を閉めるときには、センサを2mm移動させてからシャッター404を閉める動作を実行させる。反対に、あけるときには、シャッター404を先に開け、その後にセンサを元の場に戻すことが重要である。上記順序を守らなければ中間転写体106に傷を付けることになる。
[第4の実施の形態]
本実施の形態では、第3の実施の形態で使用したセンサを使用して、別の方法で受光窓に正反射光を照射させる。
図16は、濃度センサの第4の実施の形態に係る光学的な配置図である。
図16に示したように、濃度センサ111を回転させる。シャッター404は中間転写体106の反対側に設けられる。このため、中間転写体106にシャッター404がぶつかることはない。
第3の実施の形態同様、本実施の形態の特徴である濃度センサ111の回転動作並びにシャッター404の開閉タイミングは、濃度センサ111を回転させてからシャッター404を閉じるようなタイミングにするべきである。反対に、開けるときには、シャッター404を先に開け、その後にセンサを回転させて元の位置に戻すことが重要である。上記順序を守らなければ中間転写体106に傷を付けることになる。
[その他の実施の形態]
以上の実施の形態では、トナー濃度センサと呼ばれる中間転写体、もしくはドラム上のトナー載り量を検出するセンサで説明を行ってきた。画像形成装置のなかで光学センサは多数使用されており、その他の光学センサにおいて上記実施の形態の構成を取っても十分効果が発揮され、本発明の範疇である。
例えば、特開平9−15922号公報記載の紙つまりを検出するセンサについても光学センサであり、一般的にシャッターは付いていないが、汚れに関しては同様の問題点がある。センサが汚れた場合には通紙できなくなるため、サービスマンが出動し、清掃もしくは交換を行っていた。
本実施の形態で述べてきた、光触媒フィルムもしくはコート剤を発光部並びに受光部に塗布し、シャッター型のミラーで放射量の多い正反射光を受光させれば、紙粉等の有機物の汚れを分解することができる。
尚、上記紙検出センサ等は保護フィルムがない場合が多い。その場合には発光部の表面、受光部の表面に光触媒コート剤を塗布すればよい。
さらに言うと、特開2000−285716号公報に記載のような光触媒機能を有する薄膜ミラーは、曲げることが可能である。曲げながら発光部からの紫外線を受光部に反射させることができれば、薄膜ミラーを曲げても構わない。工夫の仕方によっては省スペース化に有効である。
以上説明してきたように、光触媒フィルムもしくはコート剤を塗布された光学センサを使用して汚れの問題を解決することができた。課題であった光の利用効率をミラーやハーフミラー、拡散板を使用することで、検出に使用している光源で光触媒効果を発揮し、汚れの影響の少ない画像形成装置を提供することができた。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 図1の画像形成装置のコントローラのブロック図である。 図1の画像形成装置のエンジン制御部とプリンタエンジン部のブロック図である。 図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第1の実施形態のブロック図である。 図4における濃度センサの構成図である。 濃度センサの第1の実施の形態に係る光学的な配置図である。 図5の濃度センサにおいて、紫外線を中間転写体に当てたときの概略反射特性を示す図である。 図4における濃度センサのLED出力電圧と出力枚数との関係を示す図である。 図1の画像形成装置における初期の通常連続画像形成動作と一定時間経過後の連続画像形成動作のタイミング図である。 図4における濃度センサのLED光量と時間との関係を示す図である。 図1の画像形成装置において光触媒効果を利用しているときの初期の通常連続画像形成動作と一定時間経過後の連続画像形成動作のタイミング図である。 図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第1の実施の形態の変形例5のブロック図である。 濃度センサの第2の実施の形態に係る光学的な配置図である。 濃度センサの第3の実施の形態に係る光学的な配置図である。 図1における濃度センサとそれに関連するユニットの第3の実施の形態のブロック図である。 濃度センサの第4の実施の形態に係る光学的な配置図である。
符号の説明
100 プリンタ
102 出力光
102 スキャナ部
103 感光ドラム
104 ロータリ現像器
105 黒色の現像器
106 中間転写体
107 用紙カセット
108 給紙部
109 転写部
110 定着ユニット
111 濃度センサ(光検出手段)
112 ブレードクリーニング装置
113 ローラ帯電装置
200 コントローラ
201 CPU
202 ROM
203 RAM
205 インターフェース部
206 ハーフトーン判別部
207 RIP部
208 色変換部
209 表示部
210 プリンタインターフェース制御部
300 エンジン制御部
301 ビデオインターフェース
310 メイン制御部
311 メイン制御CPU
312 画像処理ゲートアレイ
313 画像形成部
320 メカ制御CPU
350 プリンタエンジン部
351 駆動部
352 第1のセンサ部
353 給紙制御部
354 高圧制御部
355 第2のセンサ部
400 発光部
401 受光部
402 LED光量制御部
403 シャッター駆動制御部
404 シャッター
405 蓄電装置
406 電源装置
411 センサ駆動制御部
502 保護シート

Claims (10)

  1. 照射対象物に対して光を照射する発光部と、前記照射対象物からの反射光を受光する受光部とを備え、前記発光部及び前記受光部が光触媒層で覆われてなる光検出手段を有する画像形成装置において、
    前記照射対象物からの反射光の非検出時に前記照射対象物からの反射光の検出時よりも前記受光部への入射光量が増加するように設けられた反射体を有し、
    前記発光部は、前記光触媒層のバンドギャップ幅に適合した波長帯の光を発光し、かつ前記受光部は、前記発光部から発光される光の前記波長帯に感度を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記光触媒層は、光触媒フィルムで構成され、又は、光触媒コート剤を塗布することにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記光触媒層は少なくともTiOを含み、前記発光部は387nm以下の波長帯の光を発光できることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記反射体は、拡散反射体又は鏡面反射体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記光検出手段は、前記照射対象物からの反射光の非検出時に、前記発光部に前記反射体に対して光を照射させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記反射体は、前記照射対象物からの反射光の検出時は前記発光部からの光が照射されない位置に移動し、前記照射対象物からの反射光の非検出時には前記発光部からの光が照射される位置に移動することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記光検出手段は、前記発光部からの光を前記反射体に照射させる際、前記照射対象物からの反射光の検出時の位置とは異なる位置に移動することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記光検出手段は、前記照射対象物からの反射光の非検出時に前記発光部を発光させるか否かの判断を行う非検出時発光判断部をさらに有することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記非検出時発光判断部が前記発光部を発光させると判断したときに、前記発光部は、通常画像形成時以上の光量にて発光することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  10. 前記照射対象物からの反射光の検出時に前記光検出手段への電力供給に使用されている電源が停止したときに、前記発光部からの光の照射を継続できるように前記光検出手段への電力供給を行う蓄電器をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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