JPH10281979A - 光計測装置およびその汚損防止方法 - Google Patents

光計測装置およびその汚損防止方法

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JPH10281979A
JPH10281979A JP9082397A JP9082397A JPH10281979A JP H10281979 A JPH10281979 A JP H10281979A JP 9082397 A JP9082397 A JP 9082397A JP 9082397 A JP9082397 A JP 9082397A JP H10281979 A JPH10281979 A JP H10281979A
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JP
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light
thin film
optical
photocatalytic
outside
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JP9082397A
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Hiroto Takesue
浩人 武末
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Original Assignee
NEC Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/15Preventing contamination of the components of the optical system or obstruction of the light path

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物などの汚損物質のセンサ部への付着を、
装置の大型化、複雑化を招くことなく、さらには長期に
渡って保守メンテナンスを必要とすることなく防止す
る。 【解決手段】 測定対象である水中溶解物質1を含む液
体と直接接触される窓材20の外面に、所定波長の光成
分に対して光触媒反応が誘起される光触媒薄膜21が形
成されている。光源10a,10bによる光照射により
光触媒薄膜21に光触媒反応を誘起させ、薄膜表面へ付
着する物質を分解除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中(液体中)で
使用される光計測装置およびその汚損防止方法に関し、
特に被汚損率が高く長期間継続して使用される光計測装
置およびその汚損防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】海洋および湖沼などの水中における照度
測定や溶存物質、生物種等の定性・定量等を目的とした
光計測技術が広く実施されている。光計測方法として
は、計測装置全体または一部(先端)を水中に浸漬さ
せ、そこから入手される光情報を検知することによって
行われる。
【0003】これらの光計測には、数カ月から数年単位
にわたる長期の連続測定が待望されて久しいが、現実に
はセンサ部分への生物や汚損物質等の付着や、それに起
因する汚損が大きな問題となって容易には実現できな
い。
【0004】従来、水中における測定部位の汚損防止方
法としては、各種有機スズ、亜酸化銅などの汚損防止塗
料の塗装や物理的手法を用いた付着物の除去などの対策
が実施されており、また海水の電気分解により発生する
次亜塩素酸の酸化力を利用して生物の付着を防止する装
置も提案されている(特開昭61-143587号公報、実開昭5
8-103345号公報参照)。
【0005】また、センサ部端面に絶えず淡水を滞留さ
せる機構を備え、繁殖環境の劣化によって海生生物の付
着を防止する生物付着防止装置も報告されている(特開
平8-247930号公報、実開平2-23673号公報、実開昭62-17
6217号公報参照)。
【0006】上記の他、センサ部端面に対して圧縮空気
を流入させることにより付着した汚損物質を除去する手
法も報告されている(特開平4-198703号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術のう
ちで効果が実証されている汚損防止塗料は、その使用に
際して環境への影響が懸念されるものが多く、近年の環
境保全機運の高まりからその使用は困難となっており、
最近は無公害型汚損塗料としてシリコーン樹脂系のもの
が検討されている(海生生物汚染対策マニュアル、電気
化学協会編、技報堂出版)。また仮に使用できるものが
あったとしても、光透過性の点からセンサのセンシング
部位への直接塗布はできない。
【0008】付着物を物理的(機械的)に取り除く手法
においては、付着物を除去するための装置が水中にあっ
て保守困難な環境にあるだけに、装置そのものに対する
信頼に欠けるという問題がある。
【0009】海水の電気分解により発生する次亜塩素酸
の酸化力を利用する手法においては、海水中で使用する
限りは非常に有効であるが、装置構成や防水仕様がやや
複雑になる他、淡水中ではその効果を得られないなどの
問題がある。
【0010】淡水を利用して生物の付着を防止するもの
においては、淡水の供給を安定的かつ継続的に行うため
の制御装置が必要となる上、長期の実施に際してはその
ような環境下に適用できる生物の出現およびそれらの装
置への付着が十分に考えられる。
【0011】圧縮空気の噴射による付着物の除去を行う
装置においては、気相中で使用する計測装置への適用を
前提としており、液相中ではその効果は期待できない。
【0012】本発明の目的は、生物などの汚損物質のセ
ンサ部への付着を、装置の大型化、複雑化を招くことな
く、さらには長期に渡って保守メンテナンスを必要とす
ることなく防止することができ、長期連続使用に対して
も高い信頼性を有する光測定装置および汚損防止方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光計測装置は、測定部位の測定対象である
液体と直接接触される面に、所定波長の光成分に対して
光触媒反応が誘起される光触媒薄膜が形成されている。
【0014】上記の構成において、前記測定部位は、外
部へ光が照射されるとともに外部からの光が受光される
窓材を備え、該窓材の測定対象である液体と直接接触さ
れる外面に、前記光触媒薄膜が形成された構成としても
よい。この場合、前記窓材を介して外部へ照射される光
および外部から入射する光を伝送する光導波路を備える
ものとしてもよい。この光導波路は、照射光および入射
光を伝送する1つ以上の光ファイバよりなるものとして
もよく、また、前記光触媒薄膜に光触媒反応を誘起させ
るための励起光を伝送する第1の光ファイバと、前記測
定対象である液体中に溶解された物質に蛍光発光を誘起
させるための励起光を伝送する第2の光ファイバと、前
記溶解物質から発せられた蛍光を伝送する第3の光ファ
イバとからなるものとしてもよい。
【0015】また、前記測定部位は、外部へ光が照射さ
れるとともに外部からの光が受光される光ファイバより
なり、該光ファイバの測定対象である液体と直接接触さ
れる端面に前記光触媒薄膜が形成された構成としてもよ
い。
【0016】本発明の汚損防止方法は、測定部位の測定
対象である液体と直接接触される面に、所定波長の光成
分に対して光触媒反応が誘起される光触媒薄膜を形成
し、該光触媒薄膜に付着する物質を光触媒反応により分
解除去することを特徴とする。
【0017】上記の場合、外部へ照射される光の一部を
用いて前記光触媒薄膜に光触媒反応を誘起させるように
してもよい。
【0018】<作用>上記のとおりの本発明によれば、
測定部位の測定対象である液体と直接接触される面にコ
ーティングされた光触媒薄膜は、光触媒反応により薄膜
に付着する物質を分解除去することができるので、従来
のように液体中の生物等が測定部位に付着して装置の信
頼性が著しく低下するといった問題は生じない。この光
触媒反応による付着防止は淡水、海水に関係無く有効に
作用する。
【0019】また、光触媒薄膜の光触媒反応の誘起は外
部へ照射される光の一部を用いて行うことができ、光触
媒反応を起こさせるための特別な装置は必要としないの
で、装置の大型化や複雑化を招くこともなく、長期に渡
る保守メンテナンスも必要としない。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0021】<実施形態1>図1は、本発明の第1の実
施形態の光計測装置のセンサ部の構成図である。同図に
示すセンサ部(測定部位)は水中溶解物質1が含まれた
液体と直接接触する石英などからなる窓材20を備え、
光源10a,10bからこの窓材20を介して外部に光
が照射され、外部からの光(蛍光)がこの窓材20を介
して蛍光検出素子15で検出されるようになっている。
窓材20の外面には、所定波長の光成分に対して光触媒
反応が誘起される光触媒薄膜21が形成されている。光
源10a,10bから発せられる光には、測定対象であ
る水中溶解物質1の蛍光発光を誘起させるための第1の
光成分と光触媒薄膜21の光触媒反応を誘起させるため
の第2の光成分とが含まれる。また、各光源10a,1
0bには、それら第1および第2の光成分を含む波長範
囲が透過されるバンドパスフィルタ30a,30bが設
けられている。
【0022】本形態の光計測装置では、上記センサ部が
測定対象である水中溶解物質1が含まれた液体中に浸漬
され、窓材20を介して水中溶解物質1に光が照射され
る。光照射が行われると、その照射光の第2の光成分に
よって光触媒薄膜21が光触媒反応を起こし、これによ
り窓材20に対する汚損物質等の付着が抑制されるとと
もに付着した物質が分解除去される。一方、照射光の第
1の成分は光触媒薄膜21を透過して水中溶解物質1に
照射される。この光照射により水中溶解物質1の蛍光発
光が誘起され、水中溶解物質1から発せられた蛍光が光
触媒薄膜21および窓材20を介して蛍光検出素子15
で検出される。ここで、光触媒薄膜21は蛍光の入射を
妨げない(すなわち、蛍光を透過する)ものとする。
【0023】以下、具体例として、測定対象である水中
溶解物質1として植物性プランクトンを使用し、これに
由来する蛍光を計測する場合を説明する。
【0024】ここでは、光源10a,10bに波長成分
が380〜520nmの青色LED、蛍光検出素子15
としてフォトダイオードを使用し、光触媒薄膜21とし
て膜厚が約4μmの二酸化チタン薄膜を形成してある。
この二酸化チタン薄膜は、380〜400nmの波長成
分に対して光触媒反応が誘起される。
【0025】この構成の場合、青色LEDからの光のう
ちの380〜400nmの波長成分が窓材に形成された
二酸化チタン薄膜によって吸収されて、光触媒反応が生
じる。一方、400nm以上の波長成分は二酸化チタン
薄膜を透過して植物性プランクトンに照射される。植物
性プランクトンから発せられる蛍光は、二酸化チタン薄
膜には吸収されないことから、蛍光検出素子にて精度良
く検出される。
【0026】<実施形態2>図2は本発明の第2の実施
形態の光計測装置のセンサ部の構成図である。本形態の
センサ部(測定部位)は、図1に示したような光触媒薄
膜21が形成された窓材20を備え、さらに窓材20を
介して外部へ照射される光および外部から入射する光を
伝送する光導波路を備えている。この光導波路は、単一
光ファイバ構造としてもよいが、ここでは、光触媒薄膜
21の光触媒反応を誘起させるための励起光を伝送する
光触媒励起光伝送用光ファイバ51と、測定対象である
水中溶解物質の蛍光発光を誘起させるための励起光を伝
送する検知物質励起光用光ファイバ52と、水中溶解物
質1から発せられた蛍光を伝送するための蛍光伝送用光
ファイバ53とから構成されている。各ファイバ51〜
53はそれぞれ複数本あり、窓材20との界面(結合
面)でランダムな配置となるように設けられている。各
ファイバの本数は、設計に応じて任意に設定される。
【0027】光触媒励起光伝送用光ファイバ51は光触
媒薄膜21の光触媒反応を誘起させる光波長成分を有す
る第1の光源へと続いており、検知物質励起光用光ファ
イバ52は水中溶解物質1の蛍光発光を誘起させる光波
長成分を有する第2の光源へと続いている。蛍光伝送用
光ファイバ53は、水中溶解物質1から発せられた蛍光
を検出する光検出素子へと続いている。例えば、前述の
第1の実施形態で説明した実施例のように、光触媒薄膜
21として二酸化チタン薄膜を用い、植物性プランクト
ンに由来する蛍光を計測する場合は、第1の光源として
二酸化チタン薄膜の光触媒反応を誘起させる光波長成分
を選択できる光源(青色LED、水銀ランプ等)を使用
し、第2の光源として植物性プランクトンの蛍光発光を
誘起させる光波長成分を選択できる光源(青色LED)
を使用する。また、光検出素子としては図1に示した蛍
光検出素子を使用できる。
【0028】上記のように構成されるセンサ部(測定部
位)では、第1の光源から出射された励起光は光触媒励
起光伝送用光ファイバ51にて伝送されて窓材20に達
し、窓材20を透過する。窓材20を透過した励起光は
光触媒薄膜21に照射され、この照射部分において光触
媒反応が誘起されて、汚損物質等の付着が抑制されると
ともに付着した物質が分解除去される。ここでは、光触
媒励起光伝送用光ファイバ51から出射した励起光は拡
がりを持つため、窓材20を透過する間にある程度拡が
り、この光触媒励起光伝送用光ファイバ51に隣接する
光ファイバ52,53の部分の光触媒薄膜をも光触媒反
応を誘起することになる。この結果、光触媒薄膜21は
各光ファイバ51〜53の全体に渡る部分において一様
に光触媒反応が誘起されることになり、光ファイバ5
2,53の部分で汚染物質が付着するといったことは生
じない。
【0029】第2の光源から出射された励起光は検知物
質励起光用光ファイバ52にて伝送されて窓材20に達
し、窓材20および光触媒薄膜21を透過する。窓材2
0および光触媒薄膜21を透過した励起光は水中溶解物
質1に照射され、水中溶解物質1の蛍光発光を誘起させ
る。水中溶解物質1から発せられた蛍光は、光触媒薄膜
21、窓材20を介して蛍光伝送用光ファイバ53の端
面に入射し、この蛍光伝送用光ファイバ53により光検
出素子へ導かれる。
【0030】本形態では、各光ファイバ51〜53はそ
の使用がそれぞれ区別されているが、水中溶解物質1の
蛍光発光を誘起させる光成分と光触媒薄膜21の光触媒
反応を誘起させる光成分とが一致する場合、または光触
媒と検知対象物質の双方を励起することができる波長範
囲を有する単一光源を使用する場合には、光ファイバ5
1,52は区別する必要はない。この場合、第1および
第2の光源に同じ光源を使用することができ、複数の光
源から出射された励起光が複数の光ファイバ51,52
にて伝送される。さらに、この場合、水中溶解物質1か
ら発せられた蛍光が各光ファイバ51,52によっても
光検出素子へ導かれるようにし、複数の光源から出射さ
れた励起光が光ファイバ53によっても伝送されるよう
にすれば、各光ファイバ51〜53を区別する必要はな
くなる。このように各光ファイバ51〜53を励起光お
よび蛍光を伝送するように構成することにより、センサ
部(測定部位)をよりコンパクトな構成にすることがで
きる。
【0031】また、単に水中照度を測定するような場合
は、水中溶解物質1の蛍光発光を誘起させる光を伝送す
る必要がなくなるので、光ファイバ51,52を区別す
る必要はなくなる。この場合、複数の光源から出射され
た励起光が各光ファイバ51〜53によって伝送され、
窓材20から入射する光が各光ファイバ51〜53によ
っても光検出素子へ導かれるようにすることもできる。
【0032】<実施形態3>図3は本発明の第3の実施
形態の光計測装置のセンサ部の構成図である。本形態の
センサ部(測定部位)は、光ファイバ50を有し、該光
ファイバ50の端面から測定対象である水中溶解物質に
光11が照射されるとともに水中溶解物質にて発せられ
た蛍光30がその端面から入射する構成となっている。
水中溶解物質を含む液体と直接接触する光ファイバ50
の端面には図1に示したものと同様の光触媒薄膜21が
形成されている。
【0033】光ファイバ50の他方の端面からは光源1
0から出射した光が入射するようになっている。光ファ
イバ50と光源10との間にはミラー60が配されてお
り、このミラー60にて光ファイバ50により導かれた
蛍光30が蛍光検出素子15の方向へ反射される。この
ミラー60にて反射された蛍光30の進行方向には、レ
ンズ65、波長選択のためのフィルタ70、蛍光検出素
子15が順次配置されており、蛍光検出素子15の受光
面に蛍光30がレンズ65により集光される。ミラー6
0はハーフミラーとしてもよいが、ここでは、一部(例
えば、中央部)に光源10から出射した光が通過する穴
が形成された構成となっている。また、光源10は、測
定対象である水中溶解物質の蛍光発光を誘起させるため
の第1の光成分と光触媒薄膜21の光触媒反応を誘起さ
せるための第2の光成分とが含まれる波長範囲を有す
る。
【0034】本形態の光計測装置では、光ファイバ50
が測定対象である水中溶解物質中に浸漬されて、光源1
0から出射された光が光ファイバ50を介して水中溶解
物質中に照射される。光照射が行われると、その照射光
の第2の光成分によって光ファイバ50の端面に形成さ
れた光触媒薄膜21が光触媒反応を起こし、これにより
該光ファイバ50の端面に対する汚損物質等の付着が抑
制されるとともに、付着した物質が分解除去される。一
方、照射光の第1の成分は光触媒薄膜21を透過して水
中溶解物質に照射され、水中溶解物質の蛍光発光が誘起
される。水中溶解物質から発せられた蛍光はファイバ5
0の端面から入射し、該ファイバ50の他方の端面から
出射される。ファイバ50の他方の端面から出射された
蛍光30はミラー60にて反射され、レンズ65により
蛍光検出素子15の受光面に集光される。
【0035】以下、具体例として、測定対象である液体
として有機物質アントラセンが溶解されたものを使用
し、これに由来する蛍光を計測する場合を説明する。
【0036】ここでは、光ファイバ50の端面に光触媒
薄膜21として膜厚が約4μmの酸化チタン系光触媒薄
膜を形成し、光源10に酸化チタン系光触媒および水中
に溶解された有機物質アントラセンの双方を励起するこ
とができるHe−Cdレーザ(325nm)が使用され
ている。
【0037】この実施例の場合、He−Cdレーザから
のレーザ光は光ファイバ50を介して有機物質アントラ
センが溶解している液体中に照射される。照射されたレ
ーザ光の一部は光ファイバ50の端面に形成された酸化
チタン系光触媒薄膜に吸収されて、光触媒反応に利用さ
れる。酸化チタン系光触媒薄膜を通過したレーザ光は、
有機物質アントラセンの蛍光発光に利用される。この有
機物質アントラセンから発せられた蛍光は、酸化チタン
系光触媒薄膜には吸収されない。
【0038】本実施形態のように光導波路として光ファ
イバを使用する場合は、光触媒反応を生じる薄膜を窓材
を介することなく、光ファイバの端面に直接コーティン
グすることができるため、装置は図2に示したものより
さらにシンプルなものとなる。また、光ファイバの素材
は酸化シリコンであるため、酸化チタン光触媒系の薄膜
を光触媒性を失うことなく光ファイバの端面へ直接コー
ティングすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように構成される本発明で
は、光触媒反応により薄膜に付着する物質が分解除去さ
れるので、課題とされている汚損物質の付着防止を確実
に行うことができる。これにより、長期間連続使用して
も高い信頼性を有することができる。
【0040】加えて、測定部位の測定対象である液体と
直接接触する面に光触媒薄膜を形成するだけで汚損物質
の付着を防止できるので、既存の光計測装置にも容易に
適用できる。また、光触媒反応を起こさせるための特別
な装置は必要としないので、装置の大型化や複雑化、保
守メンテナンスを考える必要がなく、低コストで信頼性
の高い光計測装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光計測装置のセンサ
部の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の光計測装置のセンサ
部の構成図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の光計測装置のセンサ
部の構成図である。
【符号の説明】
1 水中溶解物質 10,10a,10b 光源 15 蛍光検出素子 20 窓材 21 光触媒薄膜 30 蛍光 30a,30b バンドパスフィルタ 50 光ファイバ 51 光触媒励起用光ファイバ 52 検知物質励起用光ファイバ 53 蛍光伝送用光ファイバ 60 ミラー 65 レンズ 70 フィルタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部へ光が照射されるとともに外部から
    の光が受光される測定部位を有する光計測装置におい
    て、 前記測定部位の測定対象である液体と直接接触される面
    に、所定波長の光成分に対して光触媒反応が誘起される
    光触媒薄膜が形成されていることを特徴とする光計測装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光計測装置において、 前記測定部位は、外部へ光が照射されるとともに外部か
    らの光が受光される窓材を備え、該窓材の測定対象であ
    る液体と直接接触される外面に、前記光触媒薄膜が形成
    されていることを特徴とする光計測装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光計測装置において、 前記窓材を介して外部へ照射される光および外部から入
    射する光を伝送する光導波路を備えることを特徴とする
    光計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光計測装置において、 前記光導波路は、照射光および入射光を伝送する1つ以
    上の光ファイバよりなることを特徴とする光計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の光計測装置において、 前記光導波路は、前記光触媒薄膜に光触媒反応を誘起さ
    せるための励起光を伝送する第1の光ファイバと、前記
    測定対象である液体中に溶解された物質に蛍光発光を誘
    起させるための励起光を伝送する第2の光ファイバと、
    前記溶解物質から発せられた蛍光を伝送する第3の光フ
    ァイバとからなることを特徴とする光計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の光計測装置において、 前記測定部位は、外部へ光が照射されるとともに外部か
    らの光が受光される光ファイバよりなり、該光ファイバ
    の測定対象である液体と直接接触される端面に前記光触
    媒薄膜が形成されていることを特徴とする光計測装置。
  7. 【請求項7】 外部へ光が照射されるとともに外部から
    の光が受光される測定部位を有する光計測装置の汚損防
    止方法であって、 前記測定部位の測定対象である液体と直接接触される面
    に、所定波長の光成分に対して光触媒反応が誘起される
    光触媒薄膜を形成し、該光触媒薄膜に付着する物質を光
    触媒反応により分解除去することを特徴とする汚損防止
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の汚損防止方法におい
    て、 外部へ照射される光の一部を用いて前記光触媒薄膜に光
    触媒反応を誘起させることを特徴とする汚損防止方法。
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