JP5151560B2 - 紫外線蛍光画像可視化方法 - Google Patents

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本発明は、紫外線吸収無色トナーを用いた紫外線蛍光画像可視化方法に関する。
紫外線吸収剤をトナーに含有させる方法は以前から試みられている。(例えば、先行文献1及び2参照。)
ただし、先行文献1及び2の、トナーに紫外線吸収剤を含有させる目的は、トナー中の着色剤が光、特に紫外線によって劣化することを抑えることであった。つまり、この紫外線吸収剤を含有するトナーは有色トナーであった。
これら先行文献1及び2の技術思想の中では、紫外線吸収剤を含有する無色のトナーなどというものは、実現することはもちろん用途も考えられていなかったのである。
また、セキュリティー用トナーのひとつとして、トナーに紫外線を照射すると可視光を発光する蛍光材を含有させた蛍光トナーが既に知られている。(例えば、先行文献3及び4参照。)
蛍光トナーをセキュリティー用トナーとして用いる方法は有効な方法であり、また既に商品化もされている。しかし、このような蛍光トナーに用いられる蛍光材は、通常高価な材料であるため、蛍光トナーの製造費用が極めて高額になってしまうという欠点がある。
また、このような不可視光の機能を利用する方法としては、赤外線を吸収する材料によって、位置を特定するパターン印刷を、紙上にあらかじめドット印刷で行っておき、赤外線光源と赤外線センサを備えたペン(電子ベン)により、ドットパターン印刷された紙上に筆記を行いながら、一方で赤外線センサでドットパターンを読み取ることにより電子ペンの位置および動きをデジタル的に特定し、紙上の筆記と同時にその筆記データが電子データとして記録されるシステムが開発されている。(例えば、先行文献5参照。)
このシステムは、アナログ情報である人の手書き情報を、デジタル情報としてコンピュータに認識させることができる方法として有効である。
しかしながら、このシステムは、紙上に印刷してある赤外線吸収剤によるドット印刷が無色ではなく、目視で確認できるほどの有色であり、このため紙が白くなく黒っぼく見えるという欠点がある。
特開平06−118684号公報 特開平09−080797号公報 特開2003−107803号公報 特開2007−017719号公報 特表2003−0511761号公報(段落[0115])
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、蛍光材を含有する見た目に無色の通常の記録媒体上に不可視光を吸収するトナー材で文字または画像を記録し、この記録した文字または画像を可視化するための紫外線吸収無色トナーを用いた紫外線蛍光画像可視化方法を提供することである。
先ず、本発明に用いられる紫外線吸収剤含有無色トナーは、紫外線吸収剤を含有し且つ無色であるように構成される。上記紫外線吸収剤は、例えばベンゾトリアゾール系化合物からなることが好ましく、また、例えば、最大吸収波長が250nm以上、420nm以下であることが好ましく、さらには、最大吸収波長が300nm以上、400nm以下であることが好ましい。
発明の紫外線蛍光画像可視化方法は、透明シートに紫外線吸収剤含有無色トナーにより陰陽反転画像を印刷し、前記透明シートを、紫外線蛍光材を全面塗布した印刷媒体面に重ね、前記透明シート側から紫外線を照射し、前記透明シートの前記紫外線吸収剤含有無色トナーによる印刷部分を除く部分の前記印刷媒体面から蛍光を発光させて、前記透明シート側から陽画像として視認するように構成される。
本発明によれば、蛍光材を含有する見た目に無色の透明シート上に不可視光を吸収するトナーで文字または画像を記録し、紫外線蛍光材を全面塗布した印刷媒体面に重ねて紫外線を照射するだけで、記録した文字または画像を可視化するための紫外線吸収無色トナーを用いた紫外線蛍光画像可視化方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
先ず、実施形態1の、通常は無色であり紫外線を照射されると、その紫外線を吸収する紫外線吸収剤含有無色トナーの製造方法について説明する。
先ず、実施例1として、
1.結着樹脂としてポリエステル樹脂(花王製)94質量%
2.帯電制御剤としてLR−147(日本カーリット製)1質量%
3.ワックスとしてNPO56(三井化学製)3質量%
4.紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール系化合物からなるTINUVIN900(チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ製)2質量%
をミキサーにて混合した後、2軸押出混練機にて高温下で混練を行い、得られた混練物を冷却後、フェザーミルにて2mm以下程度のサイズまで粗粉砕する。その後、さらに粉砕機により微粉砕を行ってから、気流式分級機により分散して、小粒子径まで粉砕し、目的の粒子径に分級を行った。
これで得られた微粒子100質量部に対して疎水化表面処理をしたシリカ2質量部、アルミナ1質量部を外添し、得られた外添トナーをふるいにて異物を除去して、最終のトナーを得た。
次に実施例2として、
1.結着樹脂としてポリエステル樹脂(花王製)91質量%
2.帯電制御剤としてLR−147(日本カーリット製)1質量%
3.ワックスとしてNPO56(三井化学製)3質量%
4.紫外線吸収剤としてTINUVIN900(チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ製)5質量%
を、実施例1と同様の過程を経て最終のトナーを得た。
更に比較例1として、
1.結着樹脂としてポリエステル樹脂(花王製)96質量%
2.帯電制御剤としてLR−147(日本カーリット製)1質量%
3.ワックスとしてNPO56(三井化学製)3質量%
4.紫外線吸収剤は無添加
を実施例1と同様の過程を経て採取のトナーを得た。
これら「実施例1、実施例2、比較例1」の3種類のトナーについての物性評価では、粒度分布、軟化点、ガラス転移点については、3種利いずれのトナーも同等の結果であった。
次に、透明シートに上記3種類のトナーをそれぞれ印刷して、その印刷部分について、300nmから700nmの光の透過率を測定した。
図1は、実施例1、実施例2、比較例1の3種類のトナーについて300nmから700nmの光の透過率を測定した結果を示す図表である。同図では、TINUVIN900の最大吸収波長が346nmであるため、346−348nmの範囲の透過率を調べたことになる。
同図に示すように、実施例1では透過率47%、実施例2では透過率24%で、その結果からは吸収が測定され、比較例1ではピーク無しで、吸収が見られなかった。また、実施例1と実施例2を比較すると、TINUVIN900の添加量が多い実施例2の方が透過率が低く、紫外線の吸収性能が強かったことがわかる。
続いて、紫外線の吸収性能が弱かった実施例1のトナーを用いて所定のパターン印刷を行って紫外線反射強度測定を行う。
図2は紫外線反射強度測定において用いられるパターン印刷に使用されたカシオ計算機株式会社製(以下、カシオ製と言う)の電子写真式のカラー画像形成装置の構成を示す断面図である。
図3はそのカラー画像形成装置によって印刷されたパターンの例を示す図である。
図4はその印刷されたパターンを対象として紫外線の反射測定を行った測定装置を模式的に示す図である。
先ず、図2のカラー画像形成装置1から説明する。同図に示すカラー画像形成装置(以下、単にプリンタという)1は、同図に示すように、画像形成部2、両面印刷用搬送ユニット3、及び給紙部4で構成されている。上記の画像形成部2は、4個の画像形成ユニット5(5−1、5−2、5−3、5−4)を多段式に並設した構成からなる。
上記4個の画像形成ユニット5のうち用紙搬送方向上流側(図の右側)の3個の画像形成ユニット5−1、5−2及び5−3は、通常の使用状態では、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット5−4は、主として文字等のブラック(K)のトナーによるモノクロ画像を形成する。
上記の各画像形成ユニット5は、現像容器に収容された現像剤(の色)を除き同じ構成である。したがって、以下、画像形成ユニット5−3を例にしてその構成を説明する。
画像形成ユニット5は、感光体ドラム6と、この感光体ドラム6の周面に沿って配設されたクリーナ7、帯電器8、現像容器9、この現像容器9の下部側面の開口部に組み付けられている現像ローラ11を備えている。
感光体ドラム6の帯電器8と現像容器9の間に位置する上面に近接して、本体装置側の印字ヘッド12が配置され、感光体ドラム6の下面に近接して搬送ベルト13が配設されている。そして、この搬送ベルト13を間に挟んで転写器14が感光体ドラム6の下面に向けて押圧されている。
搬送ベルト13は、駆動ローラ15と従動ローラ16に掛け渡されて、駆動ローラ15により駆動され、図の反時計回り方向に循環移動する。
感光体ドラム6は、図の時計回り方向に回転する。そして先ず帯電器8からの電荷付与により感光体ドラム6の周面が一様に帯電して初期化される。次に、印字情報に基づく印字ヘッド12からの光書き込みにより、感光体ドラム6の周面に静電潜像が形成される。
そして、この静電潜像は、現像ローラ11による現像処理によって、現像容器9に収納したトナーによりトナー像化(現像)される。
このようにして感光体ドラム6の周面に現像されるトナー像は、感光体ドラム6の回転に伴われて、感光体ドラム6と転写器14とが対向する転写部に到達する。
他方、給紙部4の給紙カセット17には多枚数のカット状の用紙18が収容されている。用紙18は、給紙コロ19の一回転によって給紙カセット17から搬出され、搬送案内路21を通って待機ローラ対22に給送される。あるいは、開成された装着部23に装着されたMPFトレイ24上から給紙コロ25によって待機ローラ対22に給送される。
待機ローラ対22は、用紙18の印字開始位置が紙搬送方向最上流の画像形成ユニット5−1の感光体ドラム6のトナー像の先端に一致するタイミングで搬送ベルト13上に給送する。
用紙18は、循環移動する搬送ベルト13の上面に静電的に吸着されて搬送され、感光体ドラム6の直下を用紙搬送方向上流側から下流側へ搬送ベルト13と共に移動する。
そして、用紙18は、画像形成ユニット5−1の転写部で最初の色のトナー像を転写され、画像形成ユニット5−2の転写部で次に色のトナー像を転写され、画像形成ユニット5−3の転写部で3番目のトナー像を転写され、そして、画像形成ユニット5−4の転写部で、必要に応じて黒のトナー像を転写される。
このように3色または4色のトナー像を重ねて転写された用紙18は、定着ユニット26に搬入される。定着ユニット26は、熱ローラ26a、押圧ローラ26b、及びクリーナ26cで構成され、用紙18を上述の熱ローラ26aと押圧ローラ26b間に挟持して搬送しながら、トナー像を溶融し紙面に圧着して定着する。また、クリーナ26cは熱ローラ26aに残留するトナーを除去する。
このように、定着ユニット26によってトナー像を定着された用紙18は、切換板27が上に回動しているときは、搬出ローラ28によって画像形成面を上にして機外に排出され、切換板27が下に回動しているときは、搬送ローラ29により上に案内され排紙ローラ31によって画像形成面を下にして排紙部32に排出される。
また、両面印刷用搬送ユニット3は、装置本体に対して着脱自在に構成され、本例のプリンタ1によって両面印刷を行う際に装着されるユニットである。この両面印刷用搬送ユニット3は、内部に複数の搬送ローラ33a〜33eが配設されている。
両面印刷の場合には、上記切換板27によって一旦上方に用紙18が送られ、例えば用紙18の後端が搬送ローラ29に達した時、用紙18の搬送を停止し、更に用紙18を逆方向に搬送する。
この制御によって、用紙18は点線で示す位置に設定された切換板27の左側を下方に搬送され、両面印刷用搬送ユニット3の用紙搬送路に搬入され、搬送ローラ33a〜33eによって用紙が返送される。
返送られた用紙18は、再び搬送案内路21を通って待機ローラ対22に達し、前述と同様トナー像と一致するタイミングで転写部に送られ、トナー像が用紙の裏面に転写される。
本例では、上記4個の画像形成ユニット5−1、5−2、5−3及び5−4のうち、ブラックの画像形成ユニット5−4の現像容器9に、前述した実施例2の紫外線吸収剤を含有する無色トナー(以下、紫外線吸収無色トナーという)を収容して、その紫外線吸収無色トナーによる実験用のパターン印字(印刷)を行う。
図3は、上記のプリンタ1によって印刷されたパターンを示す図である。なお、同図は横にA〜Mまで13個、縦に1〜9まで9個、全部で117個の2cm四方の大きさの升目を示している。
そして、本例では、これらの升目の一部をハッチングで埋めてCEMと読める印刷パターンを示している。また、この印刷に用いられた用紙18としては、International Paper Company 製のHAMMERMILL 241b 紙が用いられている。
また、同図には印刷パターンを判りやすく升目をハッチングで埋めて示しているが、実際には、紫外線吸収「無色」トナーで印刷しているので、見た目では、この印刷パターンは見えない。本例では、この印刷パターンを測定対象として紫外線の反射測定を行うことにした。
図4に示す測定装置35は、測定台36の上に上記のパターンを印刷した用紙18を固定し、これから上方に1cm離れた位置に透明ガラスのカバー37を配置して用紙18からの測定距離を固定する。
このカバー37に接して、紫外線照射ランプ38により、ピーク波長365nmの紫外線を照射しながら縦横に走査し、この紫外線照射ランプ38に連設されている紫外線センサ39により、用紙18の面から図の矢印aで示すように反射される紫外線を検出して、2cm角に区切った紫外線吸収トナーの印刷部と非印刷部の紫外線反射強度をそれぞれ測定した。
検出結果は、電気信号として配線41を介してコンピュータ42に送られて、解析される。図3の横にA〜Mまで13個、縦に1〜9まで9個、全部で117個の升目に示されている白地の升目の数字27.4、26.5、27.0等は、紫外線吸収トナーの非印字部の紫外線反射強度をμW/cm^2で示している。
また、ハッチング地の升目の数字7.9、6.1、5.6等は、紫外線吸収トナーの印字部の紫外線反射強度をμW/cm^2で示している。その結果を総合すると、紫外線吸収トナー印字部の紫外線反射強度の平均値は6.4μW/cm^2、非印字部の紫外線反射強度の平均値は24.5μW/cm^2であった。
すなわち、紫外線吸収トナー印字部の紫外線反射強度に対して、非印字部の紫外線反射強度の比率は約4倍であった。
このように、目視ではいずれも白色で区別が困難ではあるが、紫外線反射強度を測定することで、紫外線吸収トナー印字部と非印字部を、容易にデジタル的に識別することができた。
(実施形態2)
以下に、上記の紫外線吸収トナーの利用方法の一例を実施形態2として説明する。
先ず、蛍光材を含有している用紙を用意する。このような蛍光材を含有している用紙は普通紙として安価に用意に手に入れることができる。
次に、この蛍光材を含有している用紙に、上述した紫外線吸収剤を含有する無色トナーを用いてプリンタで適宜の文字または画像を印刷する。この状態では、印刷された文字または画像は肉眼ではほとんど視認できない。
しかし、その用紙にピーク波長365nmの紫外線を照射すると、文字や画像の印刷部分は、紫外線吸収剤を含有する無色トナーが紫外線を吸収するため蛍光発光強度が弱くなって印字部と非印字部の蛍光発光強度が異なるため、蛍光で浮き出る背景地の中に沈んだ無色の印字部を容易に識別することができるようになる。
また、印刷用紙自体が紫外線を吸収して強く蛍光発光する印刷用紙を用いるほど、これらの印刷用紙に紫外線吸収剤含有無色トナーで印刷を行った場合、トナーが無色であるため印刷していることを目視で確認することは困難であるものの、ピーク波長365nmの紫外線を照射すると、紫外線吸収剤含有無色トナーによる印刷部分と非印刷部分のコントラストがはっきりとしており、紫外線照射時の視認性が良好であった。
印刷用紙の中では特に International Paper Company製 HAMMERMILL 241b紙、および富士ゼロックス製P紙を用いた場合に視認性が良好であった。また、これらの印刷用紙を予め例えば選別するに際して行った蛍光強度測定には、日本分光製FP−6500を用い、励起光365nm、測定範囲は400nmから700nmの範囲で測定を行った。
このことを利用して、通常は視認できない隠し文字などを印刷しておくことができる。なお、紫外線吸収剤は、プラスチックの添加剤として大量に使用されており、材料費としては安価なものである。
尚、上述した実施形態においては、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系化合物であるのTINUVIN900を用いたが、他のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を用いてもよい。
更に、他のものとしては、ヒドロキシベンゾフェノン系、フェニルベンゾエート系、シアノアクリレート系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、などの紫外線吸収剤を用いても良い。
また、紫外線吸収剤で位置を特定するパターンをドット印刷した用紙を用意し、更に紫外線光源と紫外線センサを搭載した電子ペンを用意し、この電子ペンに、電子ペンに使用している紫外線センサ感度の範囲内の紫外域に吸収を持たない、または紙上にドット印刷してある紫外線吸収剤の吸収よりも弱い吸収特性となる材料を用いた着色剤をインクとして用いて、電子ペンで用紙に記録しながら、その用紙の記録位置を紫外線光源で照射した紫外線の反射を紫外線センサで検出することによって認識する電子ペンシステムが実現できる。
従来技術で述べた赤外線吸収剤で特定パターンをドット印刷した用紙と、赤外線センサを取り付けた電子ペンによる記録システムでは、赤外線吸収材料が有色であるために、用紙のドット印刷が目視ではっきりと確認でき、用紙としても黒っぽい色の用紙とならざるを得なかった。
それに対して、本例の紫外線吸収剤で特定パターンをドット印刷した用紙と、紫外線センサ取り付けた電子ペンによる記録システムでは、ほとんど無色の紫外線吸収剤を使用することで、ドット印刷がほとんど目視できず、濁りの無い白地の用紙を使用することが可能となり、使い勝手がよくなる。
尚、紫外線吸収剤として異なる材料を用いると、紫外線の吸収波長が変化する。そのため、紫外線吸収波長に合った紫外線センサを用いるのが良い。
また、紫外線は短波長になるほど人体に有害であり、また、長波長になるほど紫外線吸収剤として有色のものを使用せざるを得なくなる。そのため、最大吸収波長が250nm以上、420nm以下、好ましくは300nm以上、400nm以下の紫外線吸収剤を用いるのが良い。
また、本例においては紫外線吸収剤を乾式電子写真方式のプリンタによって印刷するようにしているが、他の印刷方法でもよい。例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、インクジェット方式、熱転写方式、液体現像電子写真方式、シルク印刷などであっても良い。
(実施形態3)
続いて、上記の紫外線吸収トナーの利用方法の他の例を実施形態3として説明する。
先ず、用紙、白壁、その他の印刷媒体面に紫外線蛍光材を全面塗布する。次に、透明シートに上述した紫外線吸収剤含有無色トナーにより適宜の文字又は画像を陰陽反転させて印刷する。
この透明シートを、紫外線蛍光材を全面塗布した上記の印刷媒体面に重ねて透明シート側から紫外線を照射する。これにより、透明シートの紫外線吸収剤含有無色トナーによる陰画印刷部分が紫外線を吸収し、残りの陽画部分が紫外線を通すため、下に重なっている印刷媒体面の紫外線蛍光材が蛍光発光して、陽画部分が蛍光画として浮き出る。
これにより、何も描かれていない印刷媒体面に、これもまた何も描かれていないように見える透明のシートを重ねて、これも目には見えない紫外線を照射するだけで、印刷媒体面に蛍光画像が浮き出る。
異なる画像を陰陽反転印刷した複数の透明シートを用意して、上記のことを行えば、例えば「不思議館」などの催し物に使用できる。
実施形態1においける実施例1、実施例2、比較例1の3種類のトナーについて300nmから700nmの光の透過率を測定した結果を示す図表である。 紫外線吸収剤を含有する無色トナーを用いて行われた紫外線反射強度測定において用いられるパターン印刷に使用されたカシオ製のプリンタの構成を示す断面図である。 カシオ製のプリンタにより紫外線吸収剤を含有する無色トナーを用いて印刷されたパターンを示す図である。 印刷されたパターンを対象として紫外線の反射測定を行った実験装置を模式的に示す図である。
符号の説明
1 プリンタ
2 画像形成部
3 両面印刷用搬送ユニット
4 給紙部
5(5−1、5−2、5−3、5−4) 画像形成ユニット
6 感光体ドラム
7 クリーナ
8 帯電器
9 現像容器
11 現像ローラ
12 印字ヘッド
13 搬送ベルト
14 転写器
15 駆動ローラ
16 従動ローラ
17 給紙カセット
18 用紙
19 給紙コロ
21 搬送案内路
22 待機ローラ対
23 装着部
24 MPFトレイ
25 給紙コロ
26 定着ユニット
26a 熱ローラ
26b 押圧ローラ
26c クリーナ
27 切換板
28 搬出ローラ
29 搬送ローラ
31 排紙ローラ
32 排紙部
33a〜33e 搬送ローラ
35 測定装置
36 測定台
37 透明ガラスカバー
38 紫外線照射ランプ
39 紫外線センサ
41 配線
42 コンピュータ

Claims (4)

  1. 透明シートに紫外線吸収剤含有無色トナーにより陰陽反転画像を印刷し、
    前記透明シートを、紫外線蛍光材を全面塗布した印刷媒体面に重ね、
    前記透明シート側から紫外線を照射し、
    前記透明シートの前記紫外線吸収剤含有無色トナーによる印刷部分を除く部分の前記印刷媒体面から蛍光を発光させて、前記透明シート側から陽画像として視認する
    ことを特徴とする紫外線蛍光画像可視化方法。
  2. 前記紫外線吸収剤はベンゾトリアゾール系化合物からなることを特徴とする請求項1記載の紫外線蛍光画像可視化方法
  3. 前記紫外線吸収剤は、最大吸収波長が250nm以上、420nm以下であることを特徴とする請求項1記載の紫外線蛍光画像可視化方法
  4. 前記紫外線吸収剤は、最大吸収波長が300nm以上、400nm以下であることを特徴とする請求項1記載の紫外線蛍光画像可視化方法
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