JP5014855B2 - 光電気集積配線基板およびその製造方法並びに光電気集積配線システム - Google Patents

光電気集積配線基板およびその製造方法並びに光電気集積配線システム Download PDF

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Description

本発明は、電気配線層を具備し電子回路部品を実装する基板に、光半導体デバイスを実装するための光配線層を組み込んだ光電気集積配線基板およびこれを用いた光電気集積配線システムに関する。
近年、コンピュータの処理能力向上を図るべく、マイクロプロセッサとして用いられる半導体大規模集積回路(LSI)等の電気素子ではトランジスタの集積度が高められ、その動作速度はクロック周波数でGHz領域に達している。それに伴い、電気素子間を電気的に接続する電気配線は高密度化・微細化の一途をたどっている。
マイクロプロセッサの高速化に伴う電気配線の微細化は、クロストークや伝播損失を増すこととなるため、高密度化の限界あるいは駆動と受信回路の複雑化といった問題をもたらしており、それらの問題がコンピュータの高性能化の障害となっている。
これらの問題を解決する技術として、従来のプリント配線基板上の銅からなる配線導体による電気配線の一部を光ファイバまたは光導波路による光配線に置き換えて、素子間の配線に電気配線に代えて光配線を利用することが行なわれている。光配線は無誘導であり、信号線となるコア部はマルチモードでも断面が50μm角程度のサイズであるため、光配線を用いれば信号伝送の高速化が可能なだけでなく、信号間のクロストークの低減や配線の微細化・高密度化が可能になる。
しかしながら、光配線として光ファイバを用いる場合には、その屈曲性に限界があることから、複雑な形状の光配線には対応しきれず、配線の設計の自由度が低くなってしまい、高密度配線や基板の小型化に十分には対応できないという問題がある。そのため、光配線としては、設計の自由度が大きい光導波路を用いた構成が有効である。
光導波路は、光信号が伝搬する信号線となるコア部と、コア部の周囲に配置されて光信号をコア部に閉じ込めるクラッド部とで構成され、基板の表面に平行な方向に形成されている。コア部の形成方法はフォトリソグラフィ技術によるドライエッチングや感光性のコア材料を使用した露光および現像による形成方法等があるが、いずれもその形状や寸法精度はフォトマスクパターンで決定されるため、設計の自由度は高くなる。
このような光導波路を光配線に用いた光導波路基板に受発光素子等の光部品や電気部品を実装する際には、従来の電気部品に用いられている表面実装技術を用いて実装できることが望ましい。そのため光部品としては、例えば、発光素子に省電力化や面アレイ化に有利な面発光型の縦キャビティ型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)が、受光素子に面受光型の半導体受光素子(PD:Photo Diode)が使用される。
基板表面に平行な方向に形成されている光導波路とその基板の表面に実装されるVCSELやPD等の光部品とを光結合させるには、ミラー等の光路変換手段を用いて、基板表面に平行な方向と基板表面に垂直な方向との間でほぼ90度に光路を曲げる必要がある。その光路変換手段の形成方法には、これまでいくつかの提案がなされており、半導体チップ切り分け用のダイシングソーやレーザにより光導波路端面に45度の切れ込みを入れる方法や、別途ミラー部材を用意して配設する方法などがある。
また、基板表面に垂直な方向の構造としては、光導波路の直上に受発光素子を配設する場合は垂直方向に特別な構造を必要としないが、基板表面上に光導波路を形成しその直上に受発光素子を設ける場合は、同じ基板表面上に電気配線と光導波路とを共存配置させることとなり互いの配線が制約されることとなっていた。そこで、特許文献1では、多層基板の上面に面型発光素子と面型受光素子とを実装し、各素子の実装位置において多層基板に光路となる貫通穴をそれぞれ穿設し、多層基板の下面において一方の貫通穴と他方の貫通穴の下端位置に光路変換ミラーをそれぞれ配置し、一対の光路変換ミラーの間に光導波路を形成した光電気集積配線基板が開示されている。
また、その他に特許文献2〜4にも同様の技術が開示されている。
また、特許文献5には、このような光路変換ミラーを備えた光導波路の光路変換ミラー部においてコアの幅を緩やかに変化させた光導波路の例が開示されている。
特開2000−81524号公報 特開2000−298216号公報 特開2001−188150号公報 特開2004−54003号公報 特開平6−174954号公報
しかしながら、基板上に形成されたコア部およびクラッド部からなる光配線層と、基板内であって光配線層に対して垂直方向に設けられた貫通孔と、光配線層のコア部と貫通孔との間で光路を変換する光路変換ミラーとを含む、特許文献1〜4に開示されている従来の光電気集積配線基板では、貫通孔の大きさは基板の厚みによっても制限されるため、設計上貫通孔を小さくしたい場合でも小さくできないという問題があり、特許文献1ではそれが光路変換部での損失増加の原因となり、特許文献2では貫通孔部分の作製が困難になるという問題があった。また、これらの文献に開示されている構成においては水平方向と垂直方向のコアを90度で正確に結ぶ必要があるため光路変換するミラー角度の精度が厳しく、ミラー面の表面荒れなどによる光の散乱に対する許容量も小さいという問題があった。またVCSELやPDなどの光半導体受発光素子との結合部において、光がある放射角を持って広がることにより損失が大きくなるという欠点があった。
また、特許文献5の光導波路装置では、機能部品を用いて基板の面内方向のみで光路変換を行う構造となっているため、光導波路配線の設計自由度や光部品や電気部品の実装位置の自由度が制限され、自由な光配線の引き回しや高速電気配線に不可欠な短い配線長の電気部品の高集積化が困難であるという問題があった。
さらに、特許文献1〜特許文献4に開示されているような従来の光電気集積配線基板では、光路変換部において、コア部と貫通孔の開口部との間の領域の全体にわたってクラッド部が挟まることとなり、光路変換部におけるそのクラッド部が光を放射させてしまうために光路変換部での光の伝搬損失を増大させてしまうという問題点があった。
また、このような従来の光電気集積配線基板では、製造においては、貫通孔を設けた基板に対し通常はプレーナ技術を用いて光配線層が形成されるために、特許文献5に開示されているようなテーパ状の光導波路を例えばパターニングのような技術を用いて製造することは困難であるという問題点があった。
本発明は以上のような従来の技術における問題を解決すべく案出されたものであり、その目的は、より高効率に基板の面内方向と垂直方向の光路変換を行うことができ、かつ容易に製造することができる、光電気集積配線基板およびその製造方法並びに光電気集積配線システムを提供することにある。
上記の目的を達成する本発明は以下の通りの構成である。
本発明による光電気集積配線基板は、基板と、コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記基板の少なくとも一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記貫通孔の延在方向から前記光配線層の配線方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加て変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる
また、本発明の光電気集積配線基板は、基板と、コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記基板の少なくとも一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記光配線層の配線方向から前記貫通孔の延在方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる。
さらに、本発明の光電気集積配線基板は、前記光配線層のコア部が、前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア高さ移行領域を具備し、前記コア高さ移行領域において前記光路変換ミラーの位置へ向かってコア部の高さが単調増加にて変化して前記基板側に向かって延び、前記クラッド部を貫通して前記貫通孔の開口面まで到達する。
本発明による光電気集積配線システムは、基板と、コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記基板の一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、前記基板の一方の面上における前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、前記基板の他方の面上における前記貫通孔の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された発光素子とを有し、前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる。
また、本発明による光電気集積配線システムは、基板と、コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記基板の一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、前記基板の一方の面上における前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、前記基板の他方の面上における前記貫通孔の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された受光素子とを有し、前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる。
さらに、本発明の光電気集積配線システムは、前記光配線層のコア部の高さが、前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア高さ移行領域を具備し、前記コア高さ移行領域において前記光路変換ミラーの位置へ向かってコア部の高さが単調増加にて連続的に変化して前記基板側に向かって延び、前記クラッド部を貫通して前記貫通孔の開口面まで到達する。
本発明による、コア高さ移行領域を有する光電気集積配線基板の製造方法は、前記基板の両面間を貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔内に透明樹脂を充填し前記透明樹脂にコア部とその周囲のクラッド部とを形成する工程と、前記基板の少なくとも一方の面上に下部クラッド部を形成し、前記貫通孔のコア周縁から前記貫通孔の延長方向にすり鉢状に拡がる空間を形成するべく前記下部クラッド部を部分的に除去し、前記下部クラッド部上、および前記下部クラッド部を部分的に除去した空間内にコア部を形成し、前記コア部上に上部クラッド部を形成することにより光配線層を形成する工程と、前記貫通孔の開口位置において前記光配線層に前記光路変換ミラーを形成する工程とを含む。
本発明による光電気集積配線基板のさらに別の形態では、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された第1の基板と第2の基板を備え、第1の基板にはコア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填された貫通孔が設けられ、第2の基板には、上記の光電気集積配線システムと同様の光配線層が設けられる。第2の基板の一方の面上の光配線層は、第1の基板の貫通孔の開口位置に対向する位置を含む領域に設けられ、この貫通孔の開口位置に対向する位置に光路変換ミラーを設けられる。光路変換ミラーにより、光配線層の配線方向と貫通孔の延在方向の間で光路変換可能である。光配線層のコア部は、光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、コア幅移行領域において光配線層のコア部の幅が光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加または単調減少にて変化する。単調増加する場合は光路変換ミラーの位置において光配線層のコア部の幅が貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となり、単調減少する場合は光路変換ミラーの位置において光配線層のコア部の幅が貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる。この光電気集積配線基板を用いた光電気集積配線システムにおいては、第1の基板の他方の面上において貫通孔の他方の開口位置に発光素子または受光素子が配設される。
本発明の光電気集積配線基板によれば、基板と、その両面間を貫通しコア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填された貫通孔と、一方の面上の貫通孔開口位置を含む領域に設けられる光配線層と、貫通孔開口位置にて光配線方向と貫通孔延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、光配線層のコア部が、光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域においてコア部の幅が光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加または単調減少にて変化する。このように、必要に応じて選択的にコア部の幅を変化させることでより、貫通孔の大きさに関わらず低損失で高効率な光路変換を可能にするとともに、光配線パターンの設計の自由度が大きく光配線の高密度化にも有利な光電気配線基板が実現される。
さらに、コア幅移行領域を必要十分な長さとすることにより光配線層のコア部の幅を貫通孔のコア部の大きさにあわせて緩やかに変化させることができるから、光路変換部において光を滑らかに曲げる作用がある。加えて、光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをするので、光路変換部で伝搬損失を小さくすることができる。
また、本発明の光電気集積配線基板によれば、貫通孔の延在方向から光配線層の配線方向へ進む光路の場合に、光配線層のコア幅が光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化しており、光路変換ミラーの位置において貫通孔のコア部の幅以上の幅となる。これにより、基板の厚みや貫通孔のコア部の大きさによらず、貫通孔のコア部の大きさにあった最適な光配線層のコア幅に移行させることができる。このことは、結果的に光路変換ミラー面も貫通孔のコア部に合わせて大きくすることとなる。これにより、高効率に光を基板の垂直方向から基板の面内方向へと光路変換することができ、光路変換部での損失を小さくできる。
また、本発明の光電気集積配線基板によれば、光配線層の配線方向から貫通孔の延在方向に進む光路の場合に、光配線層のコア幅が光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化しており、光路変換ミラーの位置において貫通孔のコア部の幅以下の幅となる。このことは、結果的に、基板の厚みや貫通孔のコア部の大きさによらず、光路変換ミラーで反射された光の広がりを考慮して光路変換ミラーを小さくすることとなる。これにより、高効率に光を基板の面内方向から垂直方向へと光路変換することができ、光路変換部での損失を小さくできる。
また、本発明の光電気集積配線基板によれば、光配線層のコア部が、光路変換ミラーの位置を一端とするコア高さ移行領域において光路変換ミラーの位置へ向かってコア部の高さが単調増加にて変化し、クラッド部を貫通して貫通孔の開口面まで到達する。これにより、光路変換部において貫通孔の開口部に接続されるコア部が、光配線層と貫通孔との接続部で光を閉じ込める働きをする。従って、従来のような、光路変換部においてクラッド部が介在することによる放散がなく、損失を小さくできる。
また、本発明の光電気集積配線基板によれば、貫通孔の内部に透明樹脂が設けられていることにより、貫通孔開口部における反射を少なくし光路変換部での光の散乱を少なくする働きをする。これにより、隣接する他のコア部との光のクロストークを小さくすることができるので、光配線の高密度化に有利となる。
本発明の光電気集積配線システムによれば、発光素子から発せられた光が貫通孔を基板に対し垂直方向に通り、光路変換ミラーを介して光配線層のコア幅が貫通孔のコア部の幅と同じまたは貫通孔のコア部の幅より広い光配線層のコア幅移行領域の一端へと基板面内方向に光路変換される。
あるいは、本発明の光電気集積配線システムによれば、光配線層のコア部を通ってきた基板面内方向の光が、光配線層のコア幅が貫通孔のコア部の幅と同じまたは貫通孔のコア部の幅より狭い、光配線層のコア幅移行領域の一端にて光路変換ミラーを介して貫通孔のコア部へと基板に対し垂直方向に光路変換され、貫通孔を通って受光素子で受光される。これにより、全体の損失が小さくなり、良好な光伝送が可能となる。
本発明の光電気集積配線基板の製造方法によれば、基板の両面間を貫通する貫通孔を形成する工程と、基板の少なくとも一方の面上に下部クラッド部を形成し、貫通孔の開口周縁から貫通孔の延長方向にすり鉢状に拡がる空間を形成するべく下部クラッド部を部分的に除去し、下部クラッド部上、および下部クラッド部を部分的に除去した空間内にコア部を形成し、コア部上に上部クラッド部を形成することにより光配線層を形成する工程と、貫通孔の開口位置において前記光配線層に前記光路変換ミラーを形成する工程とを含む。この製造方法では、下部クラッド部の一部を除去後にその除去した空間内にコア部を埋め込むため、除去する下部クラッド部の形状を制御することにより基板に対し垂直方向に所望形状のコア部を容易に形成することができる。また、貫通孔の形成後にコア部を形成すべき領域の下部クラッド部を除去するから、貫通孔の中心等を基準にその下部クラッド部の除去領域の位置合わせができる。従って、例えば貫通孔を設ける位置にずれが生じていても位置を補正することができ、コア部を適切に形成することができる点で有利である。
また、この製造方法では、貫通孔の開口部までコア部が接続されるから、製造の際に光路変換ミラーの位置が多少ずれても光路変換部においてコア部に光が閉じ込められる構成であるため、光路変換部における損失の増加に対してそのずれは寛容となるので光路変換部の製造が容易であるという利点もある。
また、この製造方法によれば、光配線層を形成する前に貫通孔の内部に透明樹脂を充填することにより、下部クラッド部を除去する際に、その形成面の凹凸が小さくなるため、光が乱反射する等の露光への悪影響を小さくすることができる。従って、下部クラッド部を除去する際のその領域の形状の制御性が良好になるという利点がある。
本発明における光電気集積配線基板及び光電気集積配線システムにおいて、第1の基板と第2の基板の2枚の基板を有する形態では、種々の用途に適用される光電気配線混載回路を実現できる。
以下、本発明の光電気集積配線基板、光電気集積配線システムおよび光電気集積配線基板の製造方法について、実施形態の一例を示す図面を参照しつつ説明する。
(1)光電気集積配線基板の第1の実施形態
図1(a)、(b)はそれぞれ本発明の光電気集積配線基板の第1の実施形態の一例を示す平面図(上部クラッド部を透明として内部のコア部を示したもの)およびA−A’線断面図である。図2(a)、(b)はそれぞれ図1の平面図およびA−A’線断面図のB部分拡大図であり、図3(a)、(b)はそれぞれ図1の平面図およびA−A’線断面図のC部分拡大図である。なお、各断面図は、平面図に示された面を上面に向けて示している。これらの図では、基板の一般的な面積に対して、厚さを誇張して描いている(以下の図において同じ)。
図1〜図3において、1は基板であり、1aは基板の第1の面、1bは基板の第2の面である。また、2は貫通孔であり、2aは第1の面上の開口部、2bは第2の面上の開口部である。また、3は光配線層であり、3aはコア部(密な斜線を付している)、3bはクラッド部(下部クラッド部)、3cはクラッド部(上部クラッド部)、3a1はコア部の幅を緩やかに拡げたコア幅移行領域、3a2はコア部の幅を緩やかに狭めたコア幅移行領域である(コア幅移行領域3a1、3a2は明示するためにコア部とは異なる模様を付している)。また、4は光路変換ミラーであり、特に、4aはコア幅移行領域3a1に対応する光路変換部、4bはコア幅移行領域3a2に対応する光路変換部である。10は光電気集積配線基板である。
図1に示すように、本発明の光電気集積配線基板10は、第1の面1aと第2の面1bとを有する基板1を本体とする。基板1内には、第1の面1aから第2の面1bまでほぼ垂直に貫通する貫通孔2が設けられる。貫通孔2の第1の面1a上には開口部2aが、第2の面1b上には開口部2bが形成される。基板1の両面のうち一方の面(図1の例では第1の面1a)上には、光配線層3が設けられる。光配線層3と貫通孔2とは、光学的に結合させられるので、光配線層3は第1の面1a上において貫通孔2の開口部2aの位置を含む領域に設けられる。光配線層3は、コア部3aとコア部3aを囲む下部クラッド部3b、上部クラッド部3cの3層よりなる。
基板1としては、例えばプリント配線基板として一般に用いられているエポキシ樹脂等よりなるプリント配線基板を用いればよい。一般的なエポキシ樹脂等のプリント配線基板は安価であるが、機械的強度は低くまた熱に弱く反りやすい。これに対しては、基板厚みが厚いほど反りは発生しにくいことに加えて、例えば両面に同じ厚さの樹脂絶縁層を形成した対称層構造を有するものとすれば、安価な基板であっても反りを効果的に防止できる。また、例えば樹脂絶縁層の厚さは、光配線層を形成できる厚さ(例えば、70〜100μm)とすれば、通常のソルダーレジストの厚さ(例えば、30μm)よりも厚くなるため基板の機械的強度がさらに補強される。
基板1内の貫通孔2は、後述する光電気集積配線システムを構成する際に発光素子の発光部および受光素子の受光部にそれぞれ対向する位置に形成される。貫通孔2の形成は、通常のプリント板の穴あけ工程に使用されるドリルやレーザを用いて形成できる。貫通孔2は通常、円柱状であり、「貫通孔の開口部の幅」とは一般にこの直径を示している。貫通孔2のサイズは、発光素子および受光素子の各々の受発光径に合わせて光の広がりを考慮して決定する。発光素子の発光部に対応する貫通孔2は発光部より大きくし、受光素子の受光部に対応する貫通孔2は受光部より小さくするのが最も好適である。しかしながら、貫通孔2の大きさは基板1の厚みによって制限されており、一般に基板厚みが厚いほど作製できる貫通孔2の大きさは大きくなる。例えば厚みが0.8mmの基板1を用いる場合は、貫通孔2の直径は150μmが最小サイズとなる。また、貫通孔2の大きさを、発光部と受光部とで異ならせて作製することは基板作製プロセスを煩雑とする。本発明では、貫通孔2の大きさを所望の大きさに設計できない場合においても、後述するコア幅移行領域により調整できるため、貫通孔2の大きさに関わらず効率的な光伝送が可能となる。
貫通孔2内には光路として適した透明樹脂を充填することが望ましい。透明樹脂としては、光配線層3のコア部3aまたはクラッド部3b、3cとして用いる材料が好適である。貫通孔2の充填樹脂と光配線層3の樹脂を同一材料とすることにより、密着性が良く熱や圧力などの応力によるクラックの発生も少なく、信頼性の高いものとなる。
さらに光電気集積配線基板10では、光路変換ミラー4が、貫通孔2の開口部2aの位置にて光配線層3に設けられる。光路変換ミラー4は、光の進行方向を基板1の垂直方向と基板1の面内方向との間で相互に変換可能である。
光路変換ミラー4は、光配線層3を形成後、貫通孔2の開口位置に対応した部分に形成する。その場合、光配線層3のコア部3a(開口位置近傍ではコア幅移行領域3a1または3a2)の中心軸と貫通孔2の中心軸とが光路変換ミラー4の面上で交わるように作製するのが最も好適である。光路変換ミラー4の形成方法としては、一般的には先端が45度または90度に加工されたブレードを用いてダイシングソーで溝入れ加工する方法がある。それ以外にも、光配線層3のパターニング時にグレイマスクや斜め露光等により斜面を形成する方法や、プリント基板切り分け時に使用するケガキ機などを用いる方法、先端が45度斜面をもつ治具を押し当てて型押しする方法、レーザ加工方法などもあるが、安定性や加工精度、生産性を考慮した場合、ダイシングソーが最も好適である。
図2および図3の部分拡大図に示すように、光路変換ミラー4は、光配線層3の途上の表面に形成された斜面の角度が基板表面に対し45°であるV溝によって構成されている。V溝の表面は、空気層のままであってもよいが、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)等のように光配線層3を導波する光に対して反射率の高い膜を形成することが望ましい。実質的には、V溝の2面のうち光路と交わる一方の面が光路変換ミラーとして機能する。
図1および図2に示すように、本発明においては、光配線層3のコア部3aが、光路変換部4aの光路変換ミラー4を一端とするコア幅移行領域3a1を有しており、このコア幅移行領域3a1においては光路変換ミラー4へ向かってコア部3aの幅wが単調増加にて変化しており、光路変換ミラー4の位置において貫通孔2の開口幅と同じか開口幅より広くなっている。なお、「コア部の幅」ないし「コア幅」における「幅」とは、基板1の面に平行な方向であって光配線層3の配線方向に垂直な方向の幅をいう。すなわち、コア幅移行領域3a1においては、コア部3aの幅が貫通孔2の開口幅に応じて緩やかに広げられている。光路変換部4aでは、光の進行方向が貫通孔2の延在方向から光配線層3の配線方向へと変換される。なお、「単調増加」とは減少傾向とならないことを意味し、コア幅移行領域3a1の一部にコア幅の均一な部分があってもよい。
また、貫通孔2内での光の進行方向は、貫通孔の軸方向が望ましいが、軸に対して斜めに入射しても、信号光が貫通孔を通過できる範囲であれば斜めでも良い。従って、信号光が貫通孔を通過する方向を示す「貫通孔の延在方向」には、貫通孔の軸方向並びに貫通孔の軸に対して傾斜した方向の双方が含まれるものとする(以下の各実施形態においても同じ)。
図2(a)、(b)のB部分拡大図に示すように、コア幅移行領域3a1は、光を基板に垂直な方向から基板の面内方向へと変換する光路変換部4aの光路変換ミラー4を一端とし、コア部3aの幅を貫通孔2の開口部2aの幅に合わせて滑らかに接続するように、光路変換ミラー4へ向かってその幅を広げている。
図2(b)に示すように、光が貫通孔2から光配線層3へ進む場合には、光配線層3のコア幅を拡大して貫通孔2の開口幅より光配線層3のコア幅の方を同じかまたは大きくする方が好ましい。
なお、図示しないが別の例として、貫通孔2内にコア部とその周囲のクラッド部とを設けた場合には、貫通孔2のコア部の幅(直径)より光配線層のコア幅の方を同じかまたは大きくする方が好ましい。
さらに図1および図3に示すように、本発明においては、光配線層3のコア部3aが、光路変換部4bの光路変換ミラー4を一端とするコア幅移行領域3a2を有しており、このコア幅移行領域3a2においては光路変換ミラー4へ向かってコア部3aの幅wが単調減少にて変化しており、光路変換ミラー4の位置においては貫通孔2の開口幅と同じか開口幅より狭くなっている。すなわち、コア幅移行領域3a2においては、光配線層3のコア部3aは幅が貫通孔2の開口幅に応じて緩やかに狭められている。光路変換部4bでは、光の進行方向が光配線層3の配線方向から貫通孔2の延在方向へと変換される。なお、「単調減少」とは増加傾向とならないことを意味し、コア幅移行領域3a1の一部にコア幅の均一な部分があってもよい。
図3(a)、(b)のC部分拡大図に示すように、コア幅移行領域3a2は、光を基板の面内方向から基板に垂直な方向へと変換する光路変換部4bの光路変換ミラー4を一端とし、コア部3aの幅を貫通孔2の開口部の幅よりも小さくなるように滑らかに接続するように、光路変換ミラー4へ向かってその幅を狭めている。
図3(b)に示すように、光が光配線層3から貫通孔2へ進む場合には、光配線層3のコア幅を縮小して貫通孔2の開口幅より光配線層3のコア幅の方を同じかまたは小さくする方が好ましい。
なお、図示しないが別の例として、貫通孔2内にコア部とその周囲のクラッド部とを設けた場合には、貫通孔2のコア部の幅(直径)より光配線層のコア幅の方を同じかまたは小さくする方が好ましい。
再び図1を参照すると、コア部3a全体は、幅広部分を含むコア幅移行領域3a1から幅狭部分を含むコア幅移行領域3a2まで滑らかに接続されている。コア幅移行領域3a1および3a2は、コア部3aの全体にわたっていなくともよく、光路変換部4a、4bを一端とする必要十分な長さの領域であればよい。それ以外の領域ではコア幅は一定の幅でよい。コア幅移行領域3a1および3a2の長さは、適切な緩やかさの幅の変化が得られるように設定する。コア幅の変化の適切な緩やかさは、後述する作用効果が得られることを考慮して設定する。また、コア幅移行領域3a1および3a2のそれぞれと、一定幅の領域とはできるだけ滑らかに接続させる方が望ましく、好適には曲線とする。例えば、直線の傾きで1度以下になるような直線を順次連結して幅の変化を形成してもよい。このように、コア幅移行領域と一定幅の領域との境界は必ずしも明確である必要はない。
一般的に、光配線層3はコア部3aおよびクラッド部3b、3cのそれぞれの屈折率を調整することで良好な光伝搬が可能となる。光配線層3のコア部3aおよびクラッド部3b、3cの形状や寸法は、例えば、マルチモード光導波路を考えた場合であれば、コア部3aの厚みを約50μmとし、下部クラッド部3bおよび上部クラッド部3cの厚みをそれぞれ約30μmおよび20μmとして、約100μmの厚みの光配線層3とすればよい。
光配線層3として、クラッド部3b、3cの間に所定の形状および寸法のコア部3aを作製する材料としては、一般に光導波路用材料として用いられるポリシラン、アクリル、ポリイミド、エポキシ、シロキサン、ポリシラン、ベンゾシクロブテン(BCB)、メタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のポリマー材料が好適に使用できる。このようなポリマー材料は、低温プロセスによる光配線層3の作製が可能で、大面積化への対応も容易であり、しかも低コストで作製することができるため、種々の基板に形成できる点で好適である。
特にエポキシ樹脂を用いた場合、基板1として一般的に用いられるガラスエポキシ基板と同系列の材料であることから、密着性が良く、剥がれなどの不良が無く、信頼性が高いものとなる。エポキシ樹脂には感光性材料も多く、後述する直接露光法により効率的な作製プロセスを採用できるという点からも樹脂絶縁層の材料として適している。
感光性エポキシの他に、感光性ポリイミドもまた、耐久性に富み、従来、保護膜や封止樹脂として用いられ、後述する直接露光法による作製プロセスを適用できることから好適である。
なお、光配線層3を作製する方法としては、直接露光法、反応性イオンエッチング法、屈折率変化法(フォトブリーチング法)等がある。いずれの方法でも作製可能であるが、最も簡便で安定した作製方法として直接露光法があげられる。直接露光法では、コア部3aおよびクラッド部3b、3cに相当する材料を塗布・露光・現像することにより必要なパターンを得ることができる。例えばネガ型の感光性エポキシ樹脂を用いた場合、材料を塗布し、必要な箇所を露光する形のマスクを用意して露光することにより、露光された部分の樹脂は硬化され、露光されていない部分の樹脂は現像により除去されることにより、所望のパターンが得られる。この方法をそれぞれ所定の屈折率を有する感光性エポキシ材料を用いて、クラッド部3b、3cとコア部3aの両方に適用することにより、基板全体で必要な箇所にのみ光配線層3を形成することができる。
同様に、本発明におけるコア幅移行領域3a1、3a2においてコア幅を緩やかに変化させることもフォトマスクパターンの設計のみで行えるため、従来の技術で非常に簡便に作製できる。また、光配線層3のコア部3a、3a1、3a2のパターンは必要に応じて曲げることもできる。この場合、曲げによる損失が発生することになるが、曲率半径をできるだけ大きくしたり、コアとクラッドの材料の比屈折率差を調整したりすることにより、曲げ損失を小さくできる。光配線層のコア部を曲げることにより、基板設計の自由度は向上する。また、光配線層3内でコア幅だけでなくコアピッチを変化させることにより、光配線層3の占有面積を調整でき、電気素子の実装に必要な実装部分や電気配線の面積も確保できるという利点がある。
図1〜図3に示す光電気集積配線基板10によれば、上記構成とすることから次のような作用効果が得られる。
光路変換部4aにおいては、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア幅移行領域3a1が、貫通孔2から出た光を効率的にコア部3aへと導く。コア幅移行領域3a1では、貫通孔2の幅以上の広い幅からコア部3aの幅まで緩やかに変化しているから、光を滑らかに曲げ、かつ光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをする。この結果、光路変換部4aで伝搬損失を小さくすることができる。
また、光路変換部4bにおいては、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア幅移行領域3a2が、光配線層3のコア部3aからきた光を貫通孔2の開口部2aの位置へと導く。コア幅移行領域3a2では、コア部3aの幅から貫通孔2の幅以下の狭い幅まで緩やかに変化しているから、光を滑らかに曲げ、かつ光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをする。この結果、光路変換部4bで伝搬損失を小さくすることができる。
また、この例のように貫通孔2の内部に透明樹脂が設けられていると、透明樹脂は貫通孔2の開口部2bにおける反射を少なくし光路変換部4a、4bでの光の散乱を少なくする作用があるため、隣接する他のコア部との光のクロストークを小さくすることができるので光配線の高密度化に有利である。
(2)光電気集積配線基板の第2の実施形態
図4(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の光電気集積配線基板の第2の実施形態の一例を示す平面図、E1−E1’線断面図およびE2−E2’線断面図である。図5(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の光電気集積配線基板の第2の実施形態の別の例を示す平面図、F1−F1’線断面図およびF2−F2’線断面図である。図1〜図3と共通する構成要素は同じ符号を用いている。さらに、3a’は延長コア部であり、2cは貫通孔内のコア部、2dは貫通孔内の周囲部である。
図4に示す第2の実施形態の一例は、図1に示した光電気集積配線基板10のコア幅移行領域3a1と光路変換部4aの構成に対し、さらにコア高さ移行領域3a3を設けている。図5に示す実施形態の別の一例は、図1に示した光電気集積配線基板10のコア幅移行領域3a2と光路変換部4bの構成に対し、さらにコア高さ移行領域3a3を設けている。コア高さ移行領域3a3以外の構成については、図1に示した光電気集積配線基板10と同様である。なお、「コア高さ」とは、基板の面に垂直な方向のコアの厚さをいう。
図4(a)の平面図は、基板1の第1の面1a上の光路変換部4a近傍を示している。図4(b)のE1−E1’線断面図に示すように、光配線層3のコア部3aが、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア高さ移行領域3a3を有する。コア高さ移行領域3a3においては、光路変換ミラー4の位置へ向かってコア部3aの高さhが単調増加にて変化しかつ基板1側に向かって延びている。そして、基板1側に向かって延びた延長コア部3a’は、下部クラッド部3bを貫通し、光路変換ミラー4の位置において貫通孔2の開口部2aの面まで到達している。図4の形態は、光路変換部4aにおけるものであり、光は貫通孔2の延在方向から光路変換ミラー4により光配線層3のコア部3aへ光路を変換させられる。この光路変換の途上の大部分は、貫通孔2のコア部2c、光配線層3の延長コア部3a’および光配線層3のコア部3aによって占められ、下部クラッド部3bはほとんど介在しない。なお、図4の例では、下部クラッド部3bがちょうど貫通孔2のコア部2cの周縁上で終端しているが、下部クラッド部3bが、多少、貫通孔2のコア部2cの周縁の内外にずれても、本発明の作用効果は得られる。
また図4(c)のE2−E2’線断面図は、貫通孔2の軸を含むコア幅方向の断面を示している。
なお、図4では、光が貫通孔2から光配線層3へ進む場合であるから、前述の図2の例と同様のコア幅移行領域3a1が設けられているが、この場合、貫通孔2内にコア部2cとその周囲のクラッド部2dが設けられているため、貫通孔2のコア部2cの幅(直径)より光配線層のコア部3aの幅を同じかまたは大きくする方が好ましい。
図5(a)の平面図は、基板1の第1の面1a上の光路変換部4b近傍を示している。図5(b)のF1−F1’線断面図に示すように、光配線層3のコア部3aが、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア高さ移行領域3a3を有する。コア高さ移行領域3a3においては、光路変換ミラー4の位置へ向かってコア部3aの高さhが単調増加にて変化しかつ基板1側に向かって延びている。そして、基板1側に向かって延びた延長コア部3a’は、下部クラッド部3bを貫通し、光路変換ミラー4の位置において貫通孔2の開口部2aの面まで到達している。図5の形態は、光路変換部4bにおけるものであり、光は光配線層3のコア部3aから光路変換ミラー4により貫通孔2の延在方向へ光路を変換させられる。この光路変換の途上の大部分は、光配線層3のコア部3a、光配線層3の延長コア部3a’および貫通孔2のコア部2cによって占められ、下部クラッド部3bはほとんど介在しない。なお、図5の例では、下部クラッド部3bがちょうど貫通孔2のコア部2cの周縁上で終端しているが、下部クラッド部3bが、多少、貫通孔2のコア部2cの周縁の内外にずれても、本発明の作用効果は得られる。
また図5(c)のF2−F2’線断面図は、貫通孔2の軸を含むコア幅方向の断面を示している。
なお、図5では、光が光配線層3から貫通孔2へ進む場合であるから、前述の図3の例と同様のコア幅移行領域3a2が設けられているが、この場合、貫通孔2内にコア部2cとその周囲のクラッド部2dが設けられているため、貫通孔2のコア部2cの幅(直径)より光配線層のコア部3aの幅を同じかまたは小さくする方が好ましい。
図4および図5の形態では、光配線層3は、貫通孔2の開口部2aの位置の下部クラッド部3bが除去されており、延長コア部3a’が貫通孔の開口部2aと接している。加えて、光配線層3のコア幅については、図1に示した形態と同様に貫通孔2の開口幅に応じて図4の形態では光路変換ミラー4の方へ向かって緩やかに広がるように、そして図5の形態では光路変換ミラー4の方へ向かって緩やかに狭まるように変化している。
さらに、貫通孔2はその内部に透明樹脂を充填することが好適である。さらに好適には、図4および図5に示すように、屈折率が高い円筒状のコア部2cが中心軸近傍に配置され、その外側をそれよりも屈折率が低い筒状の周囲部2dで取り囲むようにして構成する。貫通孔2にコア部2cが設けられる場合は、光配線層3の延長コア部3a’が、貫通孔2の開口部2aの面内においてコア部2cと接続されることが好適である。
貫通孔2のコア部2cおよびクラッド部2dは、紫外光を照射すると屈折率が低下するフォトブリーチング現象を生じるポリシラン、あるいは光を照射した部分が硬化する感光性のアクリル系樹脂やエポキシ樹脂等を用いて形成することができる。例えば、ポリシランを使用する場合は貫通孔2にこれらの感光性ポリマー材料を充填し、加熱硬化させた後、フォトマスク(貫通孔より小さい径の円形パターンの遮光部を具備する)を介して紫外光を照射して紫外光照射部の屈折率を低下させ、最後にポストベークを行うことにより貫通孔2内の透明樹脂に屈折率の異なったコア部2cとクラッド部2dを形成することができる。
図4および図5に示す光電気集積配線基板によれば、上記構成とすることから、光路変換部4aおよび4bにおいて貫通孔2の開口部2aに接する延長コア部3a’が、貫通孔2と光配線層3との接続部である光路変換部4aおよび4bで光を閉じ込める働きをする。また、光路変換部4a、4bにおいて下部クラッド部をほぼ介在させないようにすることも可能であるため、光が放散せず損失が小さい。さらに、図1に示した形態と同様にコア幅が貫通孔2のコア部2cの幅にあわせて緩やかに変化しているから、光を滑らかに曲げ、かつ光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをするので、光路変換部4aおよび4bで伝搬損失を小さくすることができる。
また、この例のように貫通孔2の内部に透明樹脂が設けられていると、透明樹脂は貫通孔2の開口部において反射を少なくし光路変換部4aでの光の散乱を少なくする働きをするため、隣接する他のコア部との光のクロストークを小さくすることができるので光配線の高密度化に有利である。
また、この例にように貫通孔2の内部に充填されている透明樹脂の屈折率が貫通孔2の中心軸近傍において周辺部近傍よりも高いと、貫通孔2における光の閉じ込めが良好となるため、貫通孔2における光の伝搬損失を小さくできる他、貫通孔2近傍からの光の漏洩を少なくすることができるので光配線の高密度化に一層有利である。
(3)光電気集積配線基板(第2の実施形態)の製造方法
図6(a)〜(f)は、図4および図5に示した光電気集積配線基板の製造方法の一例の各工程を示す基板の部分断面図であり、基板1の第1の面1aを含む部分を示している。以下、図4および図5中の符号を用いて説明する。
図6(a)に示すように、基板1の第1の面1aと第2の面1bとをほぼ垂直に貫通する貫通孔2を形成する。図示のように、貫通孔2の内部に透明樹脂を充填することが好適であり、さらに、透明樹脂の中心部に高屈折率のコア部2cを、その周囲に低屈折率の周囲部2dを形成することが好適である。
次に、図6(b)に示すように、前記基板1の第1の面1a上に下部クラッド部3bを形成する。貫通孔2の開口部2a上も下部クラッド部3bにより被覆する。
次に図6(c)に示すように、貫通孔2の開口部2aのコア部2c周縁から貫通孔2の延長方向にすり鉢状に拡がる空間を形成する。これは、下部クラッド部3bの一部を除去した除去部3b1を設けることにより行う。下部クラッド部3bの除去部3b1は、上面から見て円形状であって断面が下に凸の台形状であるすり鉢状とする。また、除去部3b1を除去した後の下部クラッド部3bの表面は、断面で見て上に凸の滑らかな曲線となるような曲面とする。
下部クラッド部3bがすり鉢状となるように除去部3b1を除去するには、周知のテーパ状のエッチング技術を用いればよい。また、このような除去部3b1のパターン形成には、貫通孔2の位置を基準にマスク露光してもよいし、反対面である第2の面1b側から貫通孔2を通して露光するようにしてもよい。後者であれば、マスク位置合わせなしに正確に除去部3b1に位置決めをすることができるという利点がある。マスク露光によりパターン形成する材料としては、下部クラッド部3b自体を感光性樹脂として直接、露光および現像を行うか、またはフォトレジスト等の感光性樹脂を下部クラッド部3b上に形成し、パターン形成されたそのフォトレジスト等の感光性樹脂をマスクに下部クラッド部3bをエッチングすればよい。
また、除去部3b1を除去した後の下部クラッド部3bの表面を、断面で見て上に凸の曲線からなるテーパ形状とするには、下部クラッド部3b自体を感光性樹脂とする場合には、そのようなテーパ形状に現像されるような露光強度分布で露光すればよい。例えば、透過率が除々に変化する遮光部を有するフォトマスク(例として、グレイマスク)を用いればよい。また、下部クラッド部3b上にフォトレジスト等を設ける場合には、エッチングの際のフォトレジストのパターンの端部の後退を利用して下部クラッド部3bをエッチングすればよい。
次に、図6(d)に示すように、下部クラッド部3b上と、下部クラッド部3bから除去部3b1を除去した空間内に、コア部3aおよび延長コア部3a’の材料を被覆しまたは充填する。この工程で、コア部3aは所望する形状に加工される。コア幅移行領域3a1、3a2およびコア高さ移行領域3a3の形状を含め、コア部3aの全体形状が形成される。
次に、図6(e)に示すように、コア部3a上に上部クラッド部3cを形成することにより光配線層が完成する。
最後に、図6(f)に示すように、貫通孔2の開口部2aの位置において光配線層3に光路変換ミラー4を形成する。
図6に示す光電気集積配線基板の製造方法によれば、上記構成とすることから、次のような作用効果がある。図6(c)及び(d)の工程において、下部クラッド部3bの一部を除去してから、その除去された空間内に延長コア部3a’を埋め込むため、除去する下部クラッド部3bの形状を制御することにより、基板1の垂直方向に所望する形状の延長コア部3a’を容易に形成することができる。また、貫通孔2を形成してから延長コア部3a’を形成すべき領域の下部クラッド部3bを除去するから、貫通孔2の中心等を基準にその下部クラッド部3bの除去部3b1の位置合わせができる。従って、例えば貫通孔2を設ける位置にずれが生じていても位置を補正する等してそのような延長コア部3a’を適切に形成することができる。
また、貫通孔2の開口部2aまで延長コア部3a’が接続されるから、製造の際に光路変換ミラー4の位置が多少ずれても光路変換部4a、4bにおいて延長コア部3a’に光が閉じ込められる構成である。従って、光路変換部4a、4bにおける損失の増加に対してそのずれが寛容となるので光路変換部4a、4bの製造が容易であるという利点もある。
また、図6(a)の工程において貫通孔2の内部に透明樹脂を充填すると、下部クラッド部3bを除去する際に、その形成面の凹凸が小さくなるため、光が乱反射する等の露光への悪影響を小さくすることができる。従って、下部クラッド部3bを除去する際のその除去部3b1の形状の制御性が良好になるという利点がある。
(4)光電気集積配線基板のその他の構成要素
図示しないが、本発明の光電気集積配線基板においては、その他の構成要素として基板1の第1の面1aおよび/または第2の面1bに電気配線層が設けられる。さらに、基板1として電気配線層と絶縁層とが交互に積層された多層基板を用い、基板1の内部に電気配線層が形成されていてもよい。多層基板を用いる際、基板1は内部の電気配線を通じて両面で電気的な接合が得られている。高速化や高集積化が求められている基板では必然的に電気配線が複雑になり、基板は多層化され、基板厚みも増すことになる。基板1の第1の面1aおよび第2の面1b上の電気配線層の配線パターンは、通常のプリント基板製造工程中に、銅箔や銅箔付き樹脂のフォトリソグラフィ工程やエッチング工程により形成される。
これも図示しないが、電気配線層上には、ソルダーレジストが形成される場合がある。通常は一般的なソルダーレジスト材料でよいが、ソルダーレジストとしての機能と光導波路としての機能を兼用させる場合には透明な樹脂絶縁材料とする。透明な樹脂絶縁層の材料としては、一般に光導波路用材料として用いられるポリシラン、アクリル、ポリイミド、エポキシ、シロキサン、ポリシラン、ベンゾシクロブテン(BCB)、メタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のポリマー材料が好適に使用できる。
これらのポリマー材料は、低温プロセスによる光配線層3の作製が可能で、大面積化への対応も容易であり、しかも低コストで作製することができるため、種々の基板1に形成できる点で好適である。特にエポキシ樹脂を用いた場合、基板として一般的に用いられるガラスエポキシ基板と同系列の材料であることから、密着性が良く、剥がれなどの不良が無く、信頼性が高いものとなる。また、エポキシ樹脂は、ソルダーレジスト材料でも一般的に用いられており、光導波路とソルダーレジストの双方の機能を兼ね備えたものを比較的容易に見出せる。加えて、エポキシ樹脂には感光性材料も多く、効率的な作製プロセスを採用できるという点からも樹脂絶縁層の材料として適している。
感光性エポキシの他に、感光性ポリイミドもまた、耐久性に富み、従来、保護膜や封止樹脂として用いられていることから好適である。
(5)光電気集積配線システムの一実施形態
図7(a)、(b)は、それぞれ図1〜図3に示した本発明の光電気集積配線基板10を用いた光電気集積配線システムの実施形態の一例を示す平面図およびD−D’線断面図である。図1〜図3と共通する構成要素については同じ符号を用いている。さらに、5は発光素子、6は受光素子である。20は光電気集積配線システムである。
発光素子5は、第2の面1b上の貫通孔2の開口部2bに対してその発光部を対向させて配置されている。発光素子5の対向する貫通孔2の第1の面1a上の開口部2aの位置には光路変換部4aと、光配線層3のコア幅移行領域3a1が設けられている。一方、受光素子6は、第2の面1b上のもう1つの貫通孔2の開口部2bに対してその発光部を対向させて配置されている。受光素子6の対向する貫通孔2の第1の面1a上の開口部2aの位置には光路変換部4bと、光配線層3のコア幅移行領域3a2が設けられている。発光素子5および受光素子6はまた、第2の面1b上の電気配線(図示せず)と接続されている。
第2の面1b上の発光素子5から発せられた光が貫通孔2を基板に垂直方向に通り、光路変換部4aの光路変換ミラー4を介してコア幅が貫通孔の開口幅と同じかまたは開口幅より広い光配線層のコア幅移行領域3a1の一端へと基板面内方向に光路変換される。このとき、貫通孔2の大きさに関わらず、効率的に光配線層へ光路変換できる。そして、光配線層3のコア部3aを通ってきた基板面内方向の光が、コア幅が貫通孔の開口幅と同じかまたは開口幅より狭い光配線層3のコア幅移行領域3a2の一端から光路変換部4bの光路変換ミラー4を介して貫通孔2のコア部へと基板に垂直方向へ光路変換され、貫通孔2を通って受光素子6で受光される。このとき、貫通孔2の大きさに関わらず、受光素子6の受光部で効率的に受光される。これにより、全体の損失が小さくなり、良好な光伝送が可能となる。
例えば、発光素子5に発光部が直径100μmで250μmピッチの4チャンネルアレイのVCSELを使用し、受光素子6に受光部が直径60μmで250μmピッチの4チャンネルアレイのPDを使用する場合は、厚さ0.8mmの基板上に直径150μm、ピッチ250μmとして各々発光部および受光部に対して貫通孔2を形成すればよい。
前述の図3および図5に示した構成は、特に、図7において光配線層3から光路変換部4bを介し、貫通孔2を通って受光素子6で受光される場合に有利である。一般的に受光素子は、高速仕様のものほど受光径が小さくなる傾向があり、その径に入らない光は無駄となる。そこで受光素子の受光径に近づけるように信号光の径を絞り、単位面積当たりのエネルギーを大きくすることが効果的である。その方法として、本発明のようにコア幅移行領域3a2および/またはコア高さ移行領域3a3において予め集光して貫通孔に導入してやれば、必然的に反対側から出射する光の径も絞られるため、信号光の損失を低減できる。なお、この場合、貫通孔内がコア/クラッド構造であるのがさらに好ましいが、コア/クラッド構造でなくても効果は得られる。
(6)光電気集積配線基板及び光電気集積配線システムのその他の実施形態
図8(a)、(b)はそれぞれ、本発明の光電気集積配線基板及びこれを用いた光電気集積配線システムのさらに別の実施形態の一例を示す平面図およびG−G’線断面図である。
図8に示す光電気集積配線システム30は、複数の光電気集積配線基板11、40、50を用いて構成されている。2枚の光電気集積配線基板40、50は、1枚の光電気集積配線基板11の一方の面に対して所定の間隔を空けて平行に配設されている。光電気集積配線基板11は、例えばマザーボードであり、2枚の光電気集積配線基板40、50は、例えばドーターボードである。図示しないが、光電気集積配線基板11、40、50の両面上には適宜電気配線が配設されている。
光電気集積配線基板40は、第1の基板41を備え、その2つの面41a、41b間を貫通する貫通孔42を設けている。さらに、光電気集積配線基板11に対向する面41b上には適宜の半田ボールが設けられ、一方、光電気集積配線基板11上には、対応する位置に半田ボール実装用開口部(図示せず)が設けられている。これにより、光電気集積配線基板40上の電気配線と光電気集積配線基板11上の電気配線とを電気的に接続することができる。
同様に、光電気集積配線基板50は、第1の基板51を備え、その2つの面51a、51b間を貫通する貫通孔52を設けている。さらに、光電気集積配線基板11に対向する面51b上には適宜の半田ボールが設けられ、一方、光電気集積配線基板11上には、対応する位置に半田ボール実装用開口部(図示せず)が設けられている。これにより、光電気集積配線基板50上の電気配線と光電気集積配線基板11上の電気配線とを電気的に接続することができる。
貫通孔42、52は、それぞれ光路となるので、上述の図1〜図3に示した光電気集積配線基板10の貫通孔2と同様に、透明樹脂を充填されることが好適である。
光電気集積配線基板11は、第2の基板1を具備し、2つの面1a、1bのうち第1の基板41、51と対向する面1a上に、光配線層3を設けている。光配線層3は、上述の図1〜図3に示した光電気集積配線基板10の光配線層3と同じ構成である(但し、図8では、図1〜図3に示した貫通孔2は設けられていない)。すなわち、3aはコア部、3bはクラッド部(下部クラッド部)、3cはクラッド部(上部クラッド部)、3a1はコア部の幅を緩やかに拡げたコア幅移行領域、3a2はコア部の幅を緩やかに狭めたコア幅移行領域である。また、4は光路変換ミラーであり、特に、4aはコア幅移行領域3a1に対応する光路変換部、4bはコア幅移行領域3a2に対応する光路変換部である。
光電気集積配線基板11の光配線層3は、光電気集積配線基板40、50の貫通孔42、52の一方の開口部42b、52bの位置に対向する位置を含む領域に設けられている。そして、光路変換部4aは、貫通孔42の開口部42bに対向する位置に配置され、光路変換部4bは、貫通孔52の開口部52bに対向する位置に配置されている。これにより、光電気集積配線基板40、50の貫通孔42、52の各々と、光配線層3とが、光学的に結合させられる。
図8(a)(b)に示すように、コア幅移行領域3a1は、光を、基板41に対し垂直な方向から基板1の面内方向へと変換する光路変換部4aの光路変換ミラー4を一端とする。コア幅移行領域3a1は、コア部3aの幅を、貫通孔42の開口部42bの幅に合わせるように、光路変換ミラー4へ向かってその幅を広げている。図8(b)に示すように、光が貫通孔42から光配線層3へ進む場合には、光配線層3のコア幅を拡大して貫通孔42の開口幅より光配線層3のコア幅の方を同じかまたは大きくする方が好ましい。
なお、図示しないが別の例として、貫通孔42内にコア部とその周囲のクラッド部とを設けた場合には、貫通孔42のコア部の幅(直径)より光配線層のコア幅の方を同じかまたは大きくする方が好ましい。
また、図8(a)(b)に示すように、コア幅移行領域3a2は、光を、基板1の面内方向から基板51に対し垂直な方向へと変換する光路変換部4bの光路変換ミラー4を一端とする。コア幅移行領域3a2は、コア部3aの幅を、貫通孔52の開口部52bの幅に合わせるように、光路変換ミラー4へ向かってその幅を狭めている。図8(b)に示すように、光が光配線層3から貫通孔52へ進む場合には、光配線層3のコア幅を縮小して貫通孔52の開口幅より光配線層3のコア幅の方を同じかまたは小さくする方が好ましい。
なお、図示しないが別の例として、貫通孔52内にコア部とその周囲のクラッド部とを設けた場合には、貫通孔52のコア部の幅(直径)より光配線層のコア幅の方を同じかまたは小さくする方が好ましい。
図8に示す光電気集積配線基板11、40及び50を上記構成とすることから次のような作用効果が得られる。
光路変換部4aにおいては、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア幅移行領域3a1が、貫通孔42の開口部42bから出た光を効率的にコア部3aへと導く。コア幅移行領域3a1では、貫通孔42の開口幅以上の広い幅からコア部3aの幅まで緩やかに変化しているから、光を滑らかに曲げ、かつ光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをする。この結果、光路変換部4aで伝搬損失を小さくすることができる。
また、光路変換部4bにおいては、光路変換ミラー4の位置を一端とするコア幅移行領域3a2が、光配線層3のコア部3aからきた光を貫通孔52の開口52bの位置へと導く。コア幅移行領域3a2では、コア部3aの幅から貫通孔52の開口幅以下の狭い幅まで緩やかに変化しているから、光を滑らかに曲げ、かつ光を閉じ込める領域の幅が異なっていても滑らかに伝送モードを変換する働きをする。この結果、光路変換部4bで伝搬損失を小さくすることができる。
光電気集積配線システム30は、光電気集積配線基板11、40及び50を用いて構成されている。発光素子5が、光電気集積配線基板40の他方の面41a上に配置され、その発光部は、貫通孔42の他方の開口部42aに対向している。発光素子5は、面41a上の電気配線(図示せず)と接続されている。さらに、受光素子6が、光電気集積配線基板50の他方の面51a上に配置され、その受光部は、貫通孔52の他方の開口部52aに対向している。受光素子6は、面51a上の電気配線(図示せず)と接続されている。
発光素子5から発せられた光は、貫通孔42を基板41に対し垂直方向に通り、光路変換部4aの光路変換ミラー4を介して、光配線層3のコア幅移行領域3a1の一端へと基板1の面内方向に光路変換される。このとき、貫通孔42の大きさに関わらず、効率的に光配線層3へ光路変換できる。そして、光配線層3のコア部3aを通ってきた基板1の面内方向の光が、光配線層3のコア幅移行領域3a2の一端から光路変換部4bの光路変換ミラー4を介して、貫通孔52へと基板51に対し垂直方向に光路変換される。このとき、貫通孔52の大きさに関わらず、効率的に貫通孔52へ光路変換できる。そして、貫通孔52を通って受光素子6で受光される。これにより、全体の損失が小さくなり、良好な光伝送が可能となる。
光電気集積配線システム30の作製方法は、例えば次の通りである。
第1工程では、第2の基板1と電気配線とを備えた光電気集積配線基板11の一方の面1a上に光配線層3を作製した後、光路変換ミラー4を作製する。第2工程では、第1の基板41、51と電気配線とを備えた光電気集積配線基板40、50にそれぞれ貫通孔42、52を設ける(必要に応じて透明樹脂を充填する)。なお、第1工程と第2工程は、独立して行えるため順不同である。第3工程では、光電気集積配線基板40、50に光素子5、6をそれぞれを実装する。最後に、第4工程で、光電気集積配線基板40、50を光電気集積配線基板11上に搭載する。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、ここで示す例は、本発明の一例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
図1に示した本発明の光電気集積配線基板10の具体的な作製プロセスの実施例を説明する。必要に応じて図1〜図3中の符号を用いる。
(i)基板における電気配線層の作製工程
まず、基板1として、厚み0.8mmのガラスエポキシ基板を用いる。基板には必要な電気配線層が基板最表面の銅箔にフォトリソグラフィを行いエッチングすることで、すでに形成されている。また、基板は多層構造となっており、基板作製時には所定の穴あけおよびめっき工程などを経ており、基板内部のビアを通して基板の両面で電気的な接合が得られた形となっている。本基板を用意する工程は、従来のプリント配線板作製時となんら変わりなく、通常の工程を経て形成される。
(ii)貫通孔の作製工程
次に、この基板1に貫通孔2を穿設する工程を行う。実施例の光電気集積配線基板に実装する予定の発光素子5、受光素子6は、それぞれ受発光部の直径100μm、250μmピッチの4チャンネルアレイとする。穴あけ工程は従来のビア形成時のドリルを用いて、受発光素子の受発光部に対応した位置に、それぞれ直径150μmの穴を250μmピッチで4つずつ開けて貫通孔2を形成した。
(iii)貫通孔内の透明樹脂の充填工程
次に、形成された貫通孔2内部に透明樹脂を充填する。透明樹脂には、絶縁層および光配線層3として用いるものと同じエポキシ樹脂を使用する。貫通孔2に樹脂充填後紫外光照射およびベークを行い、樹脂を硬化させる。
(iv)下部クラッド部の形成工程
次に、第1の面1aにおけるソルダーレジストおよび光配線層3と、第2の面1bにおけるソルダーレジストとを形成する。まず、第1の面1a上(図示しない電気配線層上)に下部クラッド部3bとなるエポキシ樹脂を55μm塗布する。第1の面1a上に形成されている電気配線層は厚みが25μmであり、一方、下部クラッド部3bは第1の面1aからの厚みが55μmであるため、電気配線層は下部クラッド部3bで覆われた形となる。電気配線層の存在する部分では下部クラッド部3bの厚みは30μmとなり、下部クラッド部3bの上面は平坦に形成される。
下部クラッド部3b塗布後、プレベークを行い、露光を行う。適宜のフォトマスクを用いて、光配線層3およびソルダーレジストとして残す部分のみが露光し、それ以外のソルダーレジストを設けず開口部とすべき部分は露光しないようにする。その後、露光しなかった部分を現像により除去する。これにより下部クラッド部3bが形成される。同時に、ソルダーレジストの全厚のほぼ半分が形成される。
(v)コア部の形成工程
ついで、下部クラッド部3b上およびその除去部の内部にコア部3aを形成するべく、屈折率が下部クラッド部3bよりわずかに高いエポキシ樹脂を50μm塗布する。プレベーク後、フォトマスクを用いてコア部3aとして残す場所に露光を行い、コア部3a以外は露光されずに現像により除去される。この際、コア幅移行領域3a1では、貫通孔2の位置でのコア幅が150μmであり、そこから緩やかにコア幅が狭められていく。一方、コア幅移行領域3a2では、貫通孔2の位置でのコア幅が35μmとなっている。
パターンの一例では、150μmから35μmまで幅が一律に緩やかに減少する場合もある。この場合、コア幅移行領域3a1とコア幅移行領域3a2の境界はなく連続的に移行する。
別のパターン例では、コア幅移行領域3a1においてコア幅が150μmから50μmまで狭められ、この一定の50μmのコア幅で基板1上を引き回したのちコア幅移行領域3a2において50μmから35μmまでコア幅を狭めた。このとき、連続的にコア幅が変化するコア幅移行領域3a1、3a2の長さをそれぞれ10mmとした場合、コア幅を変化させたことによる損失増加はみられなかった。コア幅を変化させる部分の長さは更に短くすることも可能である。また、コア部3aとクラッド部3b、3cの屈折率を調整することでその長さを調整することも可能である。
(vi)上部クラッド部の形成工程
次に、上部クラッド部3cとして下部クラッド部3bと同じエポキシ樹脂を20μmの厚みで塗布し、プレベークを行い、下部クラッド部3bと同様にフォトマスクを用いて露光・現像を行う。これにより上部クラッド部3cが形成され、第1の面1aにおける光配線層3が完成する。同時に、第2の面1b側のソルダーレジストも形成される。光配線層3およびソルダーレジストの厚さは100μmとなる。
(vii)光路変換ミラーの形成工程
次に、第1の面1aの光配線層3の中途の貫通孔2の開口部2aの開口位置に対応する光配線層3の表面に対しダイシングソーにより断面がV字型の加工を行う。ダイシングソーには、ブレードとして先端が90度に加工された厚みが200μmのものを使用し、深さは光配線層3の表面より約85μm未満とする。従って、仮に電気配線層(厚さ約25μm)が加工ライン上に形成されているとしても断線されず、自由な電気配線の引き回しが可能となる。
以上により、本発明の光電気集積配線基板10が得られる。
さらに、本発明の光電気集積配線システム20は、光電気集積配線基板10を用いて次のようにして形成される。上記により形成された光電気集積配線基板10に、発光素子5を光路変換部4aに対応した貫通孔2の第2の面1b上の開口部2b上に、その発光部と開口部2bが対向する形で実装する。またさらに、受光素子6を光路変換部4bに対応した貫通孔2の第2の面1b上の開口部2b上に、その受光部と開口部2bが対向する形で実装する。これにより光電気集積配線システム20が完成する。
本発明によれば、より高効率に基板の面内方向と垂直方向の光路変換を行うことができ、かつ容易に製造することができる光電気集積配線基板および光電気集積配線システムを提供することができる。
(a)、(b)は、それぞれ本発明の光電気集積配線基板の第1の実施の形態の一例を模式的に示す平面図(上部クラッド部を透明として内部のコア部を示したもの)およびA−A’線断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の光電気集積配線基板の実施の形態の一例を模式的に示す平面図およびA−A’線断面図のB部分拡大図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の光電気集積配線基板の実施の形態の一例を模式的に示す平面図およびA−A’線断面図のC部分拡大図である。 (a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の光電気集積配線基板の第2の実施形態の一例を示す平面図、E1−E1’線断面図およびE2−E2’線断面図である。 (a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の光電気集積配線基板の第2の実施形態の別の例を示す平面図、F1−F1’線断面図およびF2−F2’線断面図である。 (a)〜(f)は、図4および図5に示した光電気集積配線基板の製造方法の一例の各工程を示す基板の部分断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の光電気集積配線システムの実施の形態の一例を模式的に示す平面図およびD−D’線断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ本発明の光電気集積配線システムの実施の形態の別の例を模式的に示す平面図およびG−G’線断面図である。
符号の説明
1 基板
1a 第1の面
1b 第2の面
2 貫通孔
2a 第1の面の開口部
2b 第2の面の開口部
2c 貫通孔内コア部
2d 貫通孔内周囲部
3 光配線層
3a コア部
3a1 コア幅移行領域(光路変換ミラー方向へコア幅拡大)
3a2 コア幅移行領域(光路変換ミラー方向へコア幅縮小)
3a3 コア高さ移行領域(光路変換ミラー方向へコア高さ拡大)
3a’ 延長コア部
3b 下部クラッド部
3c 上部クラッド部
4 光路変換ミラー
4a 光路変換部
4b 光路変換部
5 発光素子
6 受光素子
10、11 光電気集積配線基板
20、30 光電気集積配線システム
40、50 光電気集積配線基板

Claims (11)

  1. 基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記基板の少なくとも一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記貫通孔の延在方向から前記光配線層の配線方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる、光電気集積配線基板。
  2. 基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記基板の少なくとも一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記光配線層の配線方向から前記貫通孔の延在方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる、光電気集積配線基板。
  3. 前記光配線層のコア部が、前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア高さ移行領域を具備し、前記コア高さ移行領域において前記光路変換ミラーの位置へ向かってコア部の高さが単調増加にて変化して前記基板側に向かって延び、前記クラッド部を貫通して前記貫通孔の開口面まで到達する、請求項1又は2に記載の光電気集積配線基板。
  4. 基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記基板の一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記基板の一方の面上における前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、
    前記基板の他方の面上における前記貫通孔の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された発光素子とを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる、光電気集積配線システム。
  5. 基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記基板の一方の面上において前記貫通孔の開口位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記基板の一方の面上における前記貫通孔の開口位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、
    前記基板の他方の面上における前記貫通孔の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された受光素子とを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる、光電気集積配線システム。
  6. 前記光配線層のコア部の高さが、前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア高さ移行領域を具備し、前記コア高さ移行領域において前記光路変換ミラーの位置へ向かってコア部の高さが単調増加にて連続的に変化して前記基板側に向かって延び、前記クラッド部を貫通して前記貫通孔の開口面まで到達する、請求項またはに記載の光電気集積配線システム。
  7. 請求項に記載の光電気集積配線基板の製造方法において、
    前記基板の両面間を貫通する貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔内に透明樹脂を充填し前記透明樹脂にコア部とその周囲のクラッド部とを形成する工程と、
    前記基板の少なくとも一方の面上に下部クラッド部を形成し、前記貫通孔のコア周縁から前記貫通孔の延長方向にすり鉢状に拡がる空間を形成するべく前記下部クラッド部を部分的に除去し、前記下部クラッド部上、および前記下部クラッド部を部分的に除去した空間内にコア部を形成し、前記コア部上に上部クラッド部を形成することにより光配線層を形成する工程と、
    前記貫通孔の開口位置において前記光配線層に前記光路変換ミラーを形成する工程とを含むことを特徴とする光電気集積配線基板の製造方法。
  8. 第1の基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記第1の基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記第1の基板に対して平行に配置された第2の基板と、
    前記第2の基板の一方の面上にて前記第1の基板の前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記貫通孔の延在方向から前記光配線層の配線方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる、光電気集積配線基板。
  9. 第1の基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記基板の両面間を貫通する貫通孔と、前記第1の基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記第1の基板に対して平行に配置された第2の基板と、
    前記第2の基板の一方の面上にて前記第1の基板の前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーとを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記光路変換ミラーが前記光配線層の配線方向から前記貫通孔の延在方向へと光路を変換する場合、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる、光電気集積配線基板。
  10. 第1の基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記第1の基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記第1の基板に対して平行に配置された第2の基板と、
    前記第2の基板の一方の面上にて前記第1の基板の前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、
    前記第1の基板における前記第2の基板と反対側の面上にて前記貫通孔の他方の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された発光素子とを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調増加にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより広い幅となる、光電気集積配線システム。
  11. 第1の基板と、
    コア部とその周囲のクラッド部とを形成した透明樹脂を充填されかつ前記第1の基板の両面間を貫通する貫通孔と、
    前記第1の基板に対して平行に配置された第2の基板と、
    前記第2の基板の一方の面上にて前記第1の基板の前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置を含む領域に設けられかつコア部と前記コア部を囲むクラッド部とを具備する光配線層と、
    前記貫通孔の一方の開口位置に対向する位置にて前記光配線層に設けられかつ前記光配線層の配線方向と前記貫通孔の延在方向の間で光路を変換可能な光路変換ミラーと、
    前記第1の基板における前記第2の基板と反対側の面上にて前記貫通孔の他方の開口位置に前記貫通孔の開口に向けて配設された受光素子とを有し、
    前記光配線層のコア部が前記光路変換ミラーの位置を一端とするコア幅移行領域を具備し、前記コア幅移行領域において前記光配線層のコア部の幅が前記光路変換ミラーの位置へ向かって単調減少にて変化し、前記光路変換ミラーの位置において前記貫通孔のコア部の幅またはこれより狭い幅となる、光電気集積配線システム。
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