JP5014350B2 - 太陽電池素子およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池素子およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5014350B2
JP5014350B2 JP2008539732A JP2008539732A JP5014350B2 JP 5014350 B2 JP5014350 B2 JP 5014350B2 JP 2008539732 A JP2008539732 A JP 2008539732A JP 2008539732 A JP2008539732 A JP 2008539732A JP 5014350 B2 JP5014350 B2 JP 5014350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
cell element
silicon substrate
electrode
element according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008539732A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008047580A1 (ja
Inventor
直也 小波本
智成 坂元
和徳 細見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2008539732A priority Critical patent/JP5014350B2/ja
Publication of JPWO2008047580A1 publication Critical patent/JPWO2008047580A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5014350B2 publication Critical patent/JP5014350B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0224Electrodes
    • H01L31/022408Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier
    • H01L31/022425Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier for solar cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/18Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof
    • H01L31/1804Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof comprising only elements of Group IV of the Periodic Table
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、太陽電池素子およびその製造方法に関する。
太陽電池素子は太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。
従来の太陽電池素子は、受光面と裏面とを有するシリコン基板と、シリコン基板の表面に形成されたアルミニウムを主成分とする電極とを有する。
このような太陽電池素子に用いられるシリコン基板は、近年、薄型化が図られている。シリコン基板は薄いほど、シリコン基板とアルミニウムからなる電極との熱膨張差に起因した反りがシリコン基板に生じやすい。
特開2003−223813号公報
上述の太陽電池素子は、さらなる普及が期待されている中において、高い変換効率を有することが重要となっている。この変換効率の向上に関しては、シリコン基板の反りを低減し、シリコン基板と電極との接着強度を向上させることが重要である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、高性能な太陽電池素子を提供することを目的とする。
本発明の太陽電池素子は、シリコン基板と、亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなり、前記シリコン基板に形成された第1の電極と、を有する。
本発明の太陽電池素子は、亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなり、シリコン基板に形成された電極を有する。このような太陽電池素子とすることによって、シリコン基板とアルミニウムとの熱膨張係数の差に起因したシリコン基板の反りを緩和し、電極とシリコン基板との接着強度の低下を抑制することができる。
本発明の太陽電池素子とその製造方法の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<太陽電池素子>
図1は太陽電池素子の一実施形態を示す断面図であり、図2(a)は、図1に示した太陽電池素子の第1の面(受光面)の平面図であり、図2(b)は、図1に示した太陽電池素子の第2の面(受光面の裏面)の平面図である。
本実施の形態の太陽電池素子は、第1の面(受光面)と第2の面(裏面)とを有するシリコン基板1と、亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなり、シリコン基板1に形成された第1の電極とを有する。図1において、第1の電極はシリコン基板1の第2の面に形成されている。これにより、例えば200μm以下の薄いシリコン基板1を用いる場合であっても、シリコン基板1の反りを低減することが可能である。
図1において、太陽電池素子は、第1の導電型を有するシリコン基板1は表面電極4と裏面電極5とを有する。裏面電極5は、集電部(第1の電極)5aと集電部5aで集められた電気を取り出す出力取り出し部(第2の電極)5bとからなる。また、シリコン基板1の第1の面側には、第2の導電型を有する拡散層2と反射防止膜3が形成されている。また、シリコン基板1の第2の面側には、裏面電界領域6が形成されている。
ここで、図1に示す太陽電池素子の作用について簡単に説明する。
太陽電池素子の受光面側から光が入射すると、主にp型半導体であるシリコン基板1のバルク領域で吸収・光電変換されて電子−正孔対(電子キャリアおよび正孔キャリア)が生成される。この光励起起源の電子キャリアおよび正孔キャリア(光生成キャリア)によって、太陽電池素子の内部で光起電力を生じる。
反射防止膜3は、反射防止膜となる膜の屈折率と膜厚とによって所望の光波長領域で反射率を低減させて、光生成キャリア量を増大させる役割を果たし、太陽電池素子の光電流密度Jscを向上させる。
本発明の太陽電池素子は、上述した図1のような構造の場合、アルミニウムを主成分とする焼成電極である集電部5a(第1の電極)を備えたシリコン基板1を有する太陽電池素子である。そして、集電部5aには、アルミニウムよりも融点の低い無機粒子が外添加されてなる。このような無機粒子は亜鉛を含む金属である。
ここで、集電部5aについてアルミニウムを主成分とするとは、集電部5aの構成のうち、無機粒子の重量よりアルミニウムの重量の方が大きいことをいう。また、集電部5aに無機粒子が外添加されてなるとは、電極材料である導電性ペーストに無機粒子が含有されていることをいう。
係る太陽電池素子によれば、シリコン基板1と集電部5aとの熱膨張係数の差異に起因した太陽電池素子の反りを低減できるだけでなく、集電部5aとシリコン基板1との接着強度の低下を抑制することができる。
また、無機粒子が、亜鉛又は亜鉛合金である場合、集電部5aにおける抵抗損失を、SiOやAlなどを添加した従来のアルミペーストからなる電極よりも、低く抑えることができ、FF値(曲線因子)の低下抑制により出力特性の低下を抑えることができる。この理由としては、出力取出部5bと集電部5aとの接触面における劣化を低減できたために、FF値の低下を抑制することができたと考えられる。それゆえ、従来の電極と比較して素子効率の低下を抑制した太陽電池素子を提供することができる。ここで、本実施の形態における亜鉛を含む無機粒子は、酸化亜鉛などのガラス成分を含まない。
また、集電部5aは、図2においてシリコン基板の一主面の出力取り出し部5bを除く略全面に形成されている。シリコン基板1の裏面側に、p型不純物元素であるアルミニウムが充分に拡散することにより、裏面電界領域6(BSF領域)を太陽電池素子の裏面側の略全面に形成できるため、BSF効果により開放電圧Vocの向上が可能となり、より素子効率を向上させることができる。
また、集電部5aが、ガラスフリットをさらに含む場合、シリコン基板1と集電部5aとの接着強度を高めることができる。このため、シリコン基板1から集電部5aが剥がれることに起因した出力特性の低下をより一層抑制できる。
また、集電部5aは、アルミニウム100重量部に対して、3重量部以上50重量部以下の亜鉛又は亜鉛合金を含むものであることが好ましい。上述の効果に加え、シリコン基板1の反りを充分抑制でき、さらに充分な裏面電界領域6(BSF領域)が形成できるため、接着強度、電気伝導性、及び出力特性を同時に好適な値とすることができる。
さらに、亜鉛又は亜鉛合金の純度は、97%以上であれば、特に特性に影響を与えることなく、シリコン基板の反りを低減することができる。
なお、電極中の亜鉛又は亜鉛合金の含有の有無を確かめる手法として、例えばEPMAにより亜鉛元素を測定することが挙げられる。
<太陽電池素子の製造方法>
以下、太陽電池素子の製造方法について説明する。
本実施の形態に用いられるシリコン基板1は、例えば、ボロン(B)などの半導体不純物を含有する単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどからなる。シリコン基板1として多結晶シリコン基板が用いられる場合、大量生産が可能である。このようなシリコン基板1は、引き上げ法や鋳造法によって形成されたインゴットが10cm×10cm〜25cm×25cm程度の大きさに切断され、500μm以下、より好ましくは250μm以下の厚みにスライスされ製造される。シリコン基板1の切断面は、NaOHやKOHあるいは、フッ酸やフッ硝酸などでごく微量エッチングされて清浄される。
次に、太陽光が入射する側のシリコン基板1の表面に、ドライエッチング方法やウェットエッチング方法などにより、凹凸(粗面化)構造を形成する。特にシリコン基板1の受光面側が粗面化され微小な突起が形成された場合、シリコン基板1の受光面における太陽光の反射を低減することができる。
次に、シリコン基板1の受光面側に第2の導電型を有する拡散層2を形成し、バルク領域との間にpn接合部を形成する。第1の導電型がp型である場合、拡散層2は、n型の層2となる。n型化ドーピング元素は、例えば、リン(P)などの5属元素が挙げられ、シート抵抗が30〜300Ω/□程度のn+型とされる。また、第1の導電型がn型である場合、拡散層2は、p型の層2となる。p型化ドーピング元素は、例えば、ホウ素(B)などの3属元素が挙げられる。なお、p+及びn+は、不純物濃度が高いことを意味している。
拡散層2は、ペースト状態にしたPをシリコン基板1表面に塗布して熱拡散させる塗布熱拡散法、ガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)を拡散源とした気相熱拡散法、及びp+イオンを直接拡散させるイオン打ち込み法などによって形成される。この拡散層2は0.2〜0.5μm程度の深さに形成される。なお、目的とする面と反対側の面にも拡散領域が形成される場合には、その部分に予め拡散防止膜を形成したり、その部分を後からエッチングして除去すればよい。例えば、このシリコン基板1の表面側以外の拡散層2の除去は、シリコン基板1の表面側にレジスト膜を塗布し、フッ酸又はフッ酸と硝酸の混合液を用いてエッチング除去した後、レジスト膜を除去することにより行う。
なお、拡散層2の形成方法は上記方法に限定されるものではなく、例えば薄膜技術及び条件を用いて、水素化アモルファスシリコン膜や、微結晶シリコン膜を含む結晶質シリコン膜などを形成してもよい。さらに、シリコン基板1と拡散層2との間にi型シリコン領域を形成してもよい。
次に、シリコン基板1の拡散層2の表面に反射防止膜3を形成する。反射防止膜3の材料は、SiNx膜(Si34ストイキオメトリを中心にして組成比(x)には幅がある)、TiO2膜、SiO膜、MgO膜、ITO膜、SnO2膜、ZnO膜などを用いることができる。シリコン基板1上に屈折率が1.8〜2.3程度、厚みが500〜1200Å程度の反射防止膜3が形成された場合、光反射を効果的に低減できる。このような反射防止膜3の形成方法は、PECVD法、蒸着法、スパッタ法などにより形成される。なお、反射防止膜3は、表面電極4が後述するファイヤースルー法により形成されない場合は、表面電極4を形成するために所定のパターンでパターニングしておく。パターニング法としてはレジストなどマスクを用いたエッチング法(ウェットあるいはドライ)や、反射防止膜3形成時にマスクを予め形成しておき、反射防止膜3形成後にこれを除去する方法が挙げられる。一方、反射防止膜3の上に表面電極4の電極ペーストを直接塗布し焼き付けることによって表面電極4と拡散層2を電気的に接触させる、いわゆるファイヤースルー法を用いる場合はパターニングの必要はない。なお、図2(a)ではファイヤースルー法を用いるためパターニングを行っていない。
また、シリコン基板1の裏面側に、シリコン基板1よりも不純物濃度が高い裏面電界領域(BSF領域)6を形成する。第1の導電型がp型である場合、不純物元素は、ボロンやアルミニウムを用い、p+型とする。これにより、シリコン基板1の裏面近くでのキャリアの再結合損失を低減できる。シリコン基板1の裏面近くで発生した光生成キャリアが、電界によって加速される結果、電力が有効に取り出されることとなり、特に長波長の光感度が増加する。この結果、光電流密度Jscが向上し、またこの裏面電界領域6(BSF領域)では少数キャリア(電子)密度が低減されるので、裏面電極5に接する領域でのダイオード電流量(暗電流量)を低減する働きをすることで、開放電圧Vocが向上する。
このような裏面電界領域6は、第1の導電型の不純物をシリコン基板1内に高濃度に拡散させることで形成できる。例えば、まず、拡散層2に酸化膜などの拡散バリアをあらかじめ形成する。次に、BBr(三臭化ボロン)を拡散源とした熱拡散法を用いて温度800〜1100℃程度することで裏面電界領域6を形成できる。また、特にアルミニウムが用いられる場合は、アルミニウム粉末と、有機ビヒクルなどからなる導電性ペーストを印刷法で塗布したのち、温度700〜850℃程度で熱処理(焼成)してアルミニウムをシリコン基板1に拡散することで裏面電界領域6を形成できる。また、導電性ペーストを印刷法で塗布し焼成する場合、印刷面だけに所望の拡散領域を形成することができるだけではなく、既に述べたように拡散層2形成時に同時に裏面側にも形成されているn型の逆導電型の拡散層を除去する必要もない。
次に、シリコン基板1の表面に表面電極4と、集電部5a(第1の電極)及び出力取出部5b(第2の電極)とから構成される裏面電極5を以下のようにして形成する。なお、本実施の形態において、裏面電極5は、BSF層4とオーミックコンタクトしている。
表面電極4は、例えば銀等からなる金属粉末と有機ビヒクルとガラスフリットを銀100重量部に対してそれぞれ10〜30重量部、0.1〜5重量部を添加してペースト状にした銀ペーストを図2(a)に示される、格子状等の所定の電極形状に塗布し、最高温度が600〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより電極を形成する。塗布法としては、スクリーン印刷法を用いることができ、塗布後、所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させたほうが好ましい。
集電部5aは、亜鉛を含む金属の材料とアルミニウムと有機ビヒクルとを含有する導電性ペーストを図2(b)に示されるように、出力取出部5bを形成する部位を除いて裏面のほぼ全面に塗布する。塗布法としては、スクリーン印刷法を用いることができ、塗布後、所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させることが好ましい。
出力取出部5bは、表面電極4と同様に、例えば銀粉末などからなる金属粉末と有機ビヒクルとガラスフリットを銀100重量部に対してそれぞれ10〜30重量部、0.1〜5重量部を添加してペースト状にした導電性ペーストを図2(b)に示される、電極形状となるように塗布する。なお、導電性ペーストの一部と接する位置に、銀ペーストを塗布して、集電部5aと出力取出部5bとの一部が重なり交差するように形成する。塗布法としては、スクリーン印刷法などの周知の方法を用いることができ、塗布後、所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させることが好ましい。
有機ビヒクルは、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂およびメチルメタクレートなどのアクリル樹脂およびブチラール樹脂等から選択される少なくとも1種類の樹脂をブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ターピネオール、水素添加ターピネオール、水素添加ターピネオールアセテート、メチルエチルケトン、イソボニルアセテート、ノピルアセテート等の有機溶剤に溶解させたものを用いることができる。
ガラスフリットは、PbO、B、SiO、ZnO、等を含むものなどから構成したガラスを用いることにより、電極とシリコン基板1との接着強度をさらに高めることができるため好ましい。ガラスフリットは、アルミニウム100重量部に対して0.1〜5重量部ほど添加すればよいが、ガラスフリットの添加量が増えると、反りが増大する傾向があるため、より好ましくは1.5重量部以下であることが好ましい。
そして、シリコン基板1に導電性ペースト及び銀ペーストを塗布した後、乾燥炉で乾燥させ、次に焼成炉内にて最高温度が700〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより裏面電極5(集電部5a、出力取出部5b)を形成する。
このような裏面電極5の形成方法について詳細に説明する。
本発明で用いる導電性ペーストは、無機の材料とアルミニウムとを含有してなるものである。無機の材料は、アルミニウムよりも融点が低く、亜鉛を含む金属の材料である。ここで、亜鉛を含むとは、亜鉛から成る場合と、亜鉛合金からなる場合とをいう。例えば、アルミニウムの融点は660.4℃であり、無機材料として用いることが可能な亜鉛の融点は419.6℃である。
また、無機材料が亜鉛又は亜鉛合金からなる場合、その粒径は、例えば75μmの開口径を持つふるいを通過する粒径であればよく、平均粒径が30μm以下、さらには平均粒径15μm以下であることが好ましい。また、導電性ペーストの含まれるアルミニウム及び無機材料の形状は、球状、フレーク状、不定形状等の粉末を用いることができる。このようなアルミニウムは、例えば平均粒径が3〜20μm程度の粉末が用いられ、有機ビヒクルはアルミニウム100重量部に対して10〜30重量部ほど添加すればよい。また、ペースト中にガラスフリットを添加してもよく、アルミニウム100重量部に対して0.1〜5重量部ほど添加すればよい。
太陽電池素子の製造方法は、導電性ペーストをシリコン基板1に塗布する第1工程を有している。塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコーター方式及びディスペンサー方式など種々の手法を用いることができる。
その後、この導電性ペーストを無機材料の融点以上で焼成する第2工程を経てなる。具体的には、焼成炉内にて最高温度が700〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより集電部5aを形成する。このとき、導電性ペースト中の亜鉛を含む金属の材料は、第2工程において融点以上で焼成されて液相状態となる。したがって、この亜鉛を含む金属の材料は、その融点以上、焼成時の最高温度以下では液相状態を維持する。この焼成時の最高温度から亜鉛を含む金属の材料の融点までの冷却過程の間、液相状態の亜鉛を含む金属の材料は、アルミニウムの体積収縮を補うように流れ込む(広がる)ことによって、冷却過程で生じる導電性ペースト全体での収縮量を緩和することができると考えられる。その際、溶融したアルミニウム粉末間は、無機材料により互いが接合される。それゆえ、シリコン基板とアルミニウムとの熱膨張係数の差に起因したシリコン基板の反りを緩和することができる。
また、太陽電池の出力特性向上の観点から、高速焼成による急昇温、急冷却であることが好ましく、例えば、昇温速度、降温速度が20℃/秒以上であり、ピーク温度の保持時間が数秒間である。特に、降温速度が30℃/秒以上の急冷却の場合、焼成後のシリコン基板がより大きく反ることとなるが、本発明によれば、急冷却を行っても反りを十分に低減することが可能である。なお、昇温速度、降温速度とは、シリコン基板1に熱電対を取り付けて温度プロファイル(温度−時間)をとり、ピーク温度前後の温度プロファイルの傾きから算出されるものである。
また、導電性ペーストは、SiOやAlなどが添加されたアルミペーストと比較して、第2工程を経た後の亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなる電極は、集電部5aとシリコン基板1との接着強度の低下を抑制することができる。
また、導電性ペーストは、アルミニウム粉末100重量部に対して、3重量部以上50重量部以下の亜鉛粉末又は亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含むものが好ましい。3重量部以上とすれば、上述した効果をより好適に得ることができる。
ここで、上述した製造方法に用いられる焼成炉について説明する。
焼成炉は、内部空間を有する炉体21と、炉体内部を搬入口23から搬出口24まで被熱処理部材を積載して搬送する搬送機構25と、搬送機構25の上部に被熱処理部材を加熱するための加熱手段(例えば、赤外線ランプ)27とを有する。また焼成炉は、被熱処理部材から蒸発した溶媒を炉体21の外部に排気するための排気装置28が炉体21の天井面に備え、さらに炉体21の天井面及び排気装置28を加熱するための加熱手段27を設けることが望ましい。
炉体21は、例えばステンレスなどの耐熱性と耐腐食性のある金属で2重構造に作製され、2重構造の間隙部分にはグラスウールなどの断熱材が配置される。
搬入口23および搬出口24においては、搬送機構25のベルトが炉体21の内部と外部空間を周回して被熱処理部材22を載置搬送するために炉体21が一部開口しており、搬送機構25のベルトによって貫通されている。またベルトは炉体外部に突出した位置において回転ローラーにより、その周回方向を折り返している。また、搬入口23と搬出口24の近傍には、例えばフォトインターラプタや近接センサ等からなり、作業者に被熱処理部材22の搬入・搬出物の有無を知らせるセンサやブザーなどが配設されることもある。
搬送機構25は、例えばステンレス合金やNi−Cr合金あるいはマンガン、モリブデン、チタン、アルミニウム、ニオブ、クロム、ジルコニウム、ホウ素等の合金組成物等からなる網目状メッシュベルトあるいは帯状ベルトと、ベルトの周回方向両端部でベルトを折り返すための回転ローラー31、ベルトに送り駆動力を伝達する駆動ローラー32、駆動力を発生するサーボモータ(不図示)、駆動ローラー32とサーボモータとを連結する連結チェーン(不図示)等からなり、ベルトは搬送方向にエンドレス周回するよう終端同士を連結されてリング状とされている。サーボモータまたは/および駆動ローラー32または/および回転ローラー31には例えばロータリーエンコーダ等からなる角速度センサが配設され、各軸の角速度ひいてはベルトの搬送速度が逐次検出され得る。また、サーボモータおよび/または角速度センサは、図示しない信号線によって演算処理装置と電気的に接続され、演算処理装置からの入力信号および/または演算処理装置への出力信号によってベルトの搬送速度を逐次検出しつつベルトの搬送速度を所定の速度に制御するものである。
加熱手段である赤外線ランプ27は、炉体21外部に配設された電源と電源ケーブル(不図示)によって電気的に接続され、電源から交流電力もしくは直流電力を印加され、自身が発熱されることによって例えば遠赤外線や近赤外線等の赤外線を放射するものである。この赤外線ランプは、少なくとも1つ以上炉体内部空間に配設され、例えば直線状に、あるいはアレイ状に、あるいはアーチ状に配列されて配設され得る。
この赤外線ランプ27は例えば、通電して発熱あるいは発光する、カーボンやモリブデン、タングステン、Ni−Cr等からなる発熱発光体を真空容器に内包したものからなる。また、発熱発光体の背面に放射された赤外線を反射して前面に照射する反射板等からなる赤外線電球でもよく、あるいは発熱発光体を例えば炭化珪素、アルミナ、コージェライト等のセラミックス材に埋設して焼き固め、その表面層には赤外線の放射効率を高めるためにセラミックス材等がコーティングされ得た赤外線ヒーター等でもよい。赤外線ランプ27の表面あるいは内部には例えばアルメル、クロメルや白金、ロジウム等からなる熱電対や白金測温抵抗体等からなるランプ温度センサが配設されている。温度センサは、温度センサ自身や周辺の温度を検出し、この検出された温度に基づき、赤外線ランプ27への印加電圧をドライバー回路あるいはインバータ回路等を介して制御し、被熱処理部材22が所定の温度で熱処理、乾燥されるようにされている。印加電圧を制御する回路は、サイリスタやパワートランジスタ、パワーFET(電界効果トランジスタ)等を有する。
排気装置28は、炉体21の天井面に備えられ、一部開口した炉体21の内部空間と密に連結された排気ダクトと、ブロアモータやベンチュリ管等からなる負圧発生装置等(不図示)とからなる。排気装置28は、このような負圧発生装置によって、排気ダクト内、炉体内部の上部空間が相対的に負圧とされ、炉体21の内部空間に発生した蒸気を排気するものである。
熱風供給装置29は、炉体21外部より取り込まれた空気や窒素ガス等の気体の不純物やゴミ等を除去するフィルター装置、フィルター装置を通過した気体の流量や圧力を測定する流量計、圧力計、フィルター装置を通過した気体を所定の温度まで加温するヒーター装置、ヒーター装置を通過した気体の温度や圧力を計測する温度センサ、圧力計、ヒーター装置を通過した気体を、熱風配管を通して炉体内部に送風する送風ブロア、送風ブロアからの熱風を炉体内部の所定の位置まで導入する熱風配管等から構成されている。
熱風配管30に、炉体21内部の所定の位置において熱風を噴射するための噴射ノズルを設置するための孔が1箇所以上開口しており、熱風は噴射ノズルから噴射されることによって炉体21の天井面および排気装置28のダクト周辺部を加熱するものである。また噴射ノズルは、その噴射方向や噴射形状を微調整できるよう噴射方向・形状調整機構が内蔵しておくことが望ましい。また、噴射ノズルには、噴射される熱風の温度を計測するための温度センサや、噴射ノズルの詰まりにより熱風が噴射されないことがないよう噴射の有無を検出する噴射検出センサ等を取り付けておいてもよい。また熱風配管30は、赤外線ランプ27に比して上方に取り付けられることが望ましい。これにより赤外線ランプ27は被熱処理部材22が搬送装置に載置されて搬送される鉛直方向下方に向かって取り付けられているために、熱風配管30が赤外線ランプから発せられた赤外線が被熱処理部材22に照射されることを妨げることがない。
本実施形態の焼成炉は、内部空間を有する炉体21と炉体の内部を搬入口23から搬出口24まで被熱処理部材22を積載して搬送する搬送機構25とを有し、さらに炉体21の内部において被熱処理部材22が積載・搬送される部位とは対向する位置に、通電することで赤外線を発して被熱処理部材22を加熱処理する加熱手段である赤外線ランプ27とを有する。これにより被熱処理部材22は、搬送機構25に載置されることで搬入口23から搬出口24まで搬送され、炉体21の内部に配設された赤外線ランプ27から発せられた赤外線を照射され、加熱されて、被熱処理部材22自身に内包する有機溶媒や水等の溶媒や有機ビヒクルが加熱されて蒸発され、焼成されるものである。
この赤外線ランプ27からの放射を受けて蒸発させられた溶媒や有機ビヒクルの蒸気は、排気装置28に向かって流動し、炉体21内部から排気される。このとき、炉体21天井面および排気装置周辺部は熱風供給装置の熱風配管から噴射される熱風を受けて加温されているために溶媒蒸気は露点に達することがなく、炉体21内部より排気される。したがって、その滴が被熱処理部材22に滴下して被熱処理部材22を汚染しにくい。
またこの熱風配管30からの熱風温度は、熱風配管から噴射される部位において溶媒の露点温度以上で、かつ、溶媒や有機ビヒクルが可燃性であるような場合には引火点未満であることが好ましい。このような熱風温度は、例えば50〜350℃程度である。また、熱風のトータルの噴射量は、排気装置から排気される排気量の10〜300%程度であることが好ましい。また、熱風が噴射ノズルから噴射される熱風の噴射速度は、熱風が炉体天井面および排気ダクト周辺部まで到達して該部位を加温するのに十分な速度であることが好ましい。このような噴射速度は、例えば0.1〜100m/s程度である。また、噴射ノズルから噴射される熱風の噴射形状は、例えば縦断面形状は三角錐状や扇状等が好適に選択され得、横断面形状は円形状、楕円形状や矩形状等が好適に選択され得る。また、噴射ノズルが取付られる位置は、熱風が炉体天井面および排気ダクト周辺部まで到達して該部位を加温するのに十分であることが好ましい。炉体天井面および排気ダクト周辺部までの距離は、例えば10〜300mm程度である。また、排気量はその単位時間当たりの体積換算で、炉内において発生する炉内温度、炉内気圧における溶媒蒸気の単位時間当たり体積の1〜1000倍程度であり、例えばそれは1〜1000リットル/分程度である。
このように構成すれば、炉体天井面および排気ダクト周辺部は熱風供給装置の熱風配管から噴射される熱風を受けて加温されているために溶媒蒸気は露点に達することなく炉体内部より排気され、したがって、その滴が被熱処理部材22に滴下して被熱処理部材2を汚染しにくい。
また図5は本発明に係る焼成炉の別の実施例の一例を示す横断面図である。
これにおいて赤外線ランプは、被熱処理部材を加熱する第1の赤外線ランプ27aと炉体を加熱する第2の赤外線ランプ27bとから成る。これらは、第1の赤外線ランプ27aは相対して鉛直方向下方に配設され、第2の赤外線ランプ27bは相対して鉛直方向上方に配設され、両者は互いに背面を向けたように配置される。このような配置とすることで、第1の赤外線ランプ27aから発せられた赤外線が被熱処理部材22に到達することを妨げず、また、第2の赤外線ランプ27bから発せられた赤外線が炉体21の天井面に到達することを妨げない。
このように構成すれば、炉体21天井面および排気ダクト周辺部は、第2の赤外線ランプ27bから発せられた赤外線を受けて加温されているために、溶媒や有機ビヒクルの蒸気は露点に達することなく炉体21内部より排気される。したがって、その滴が被熱処理部材22に滴下して被熱処理部材22を汚染しにくい。
さらに図6は、本発明に係るまた別の焼成炉の一例を示す横断面図である。
炉体加熱用ヒーター33は、面状電熱ヒーター、巻線状電熱ヒーター、電磁誘導ヒーターが挙げられる。電磁誘導ヒーターは、炉体21壁面に近接されたコイルに交流電流を印加することで磁性導電性材料からなる炉体壁面、あるいは、炉体壁面に当接された磁性導電性材料に渦電流を生じさせてジュール熱を発生する構成を有する。また、炉体加熱用ヒーター33としては、例えば、流体配管を埋設して加熱された流体を流動せしめて熱交換を行う等の加熱源が挙げられ、炉体21壁面や排気装置28の排気ダクトに埋設あるいは当接されて配設される。
このような構造にすれば、加熱手段である赤外線ランプ27からの放射を受けて蒸発させられた溶媒や有機ビヒクルの蒸気は、排気装置28に向かって流動し、炉体21内部から排気される。一方炉体21天井面および排気装置28の排気ダクト周辺部は、炉体21壁面あるいは/および排気ダクト壁面に埋設あるいは当接された炉体加熱用ヒーター33によって直接的あるいは/および間接的に加温されているために溶媒や有機ビヒクルの蒸気は露点に達することなく炉体21内部より排気される。したがって、その滴が被熱処理部材22に滴下して被熱処理部材22を汚染することがない。
また上述した構造の焼成炉は、導電ペーストを塗布した後の乾燥炉として用いることも可能であり、また銀ペーストのみでなくアルミニウムペーストの乾燥や焼成にも応用可能である。
また、上記被加熱処理部材を加熱する上記加熱手段は赤外線ランプ以外に、加熱できる他の加熱装置を用いても同様な効果が得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることが出来る。たとえば太陽電池素子の構造は、上述した構造に限定されるものではなく、焼成電極が片面にしかない太陽電池素子に使用することも可能であるし、結晶系シリコン太陽電池素子に限定されるものでもない。
本発明の導電性ペーストを塗布・焼成して集電部5aを形成し、銀ペーストを塗布・焼成して出力取出電極5bを形成する際に、焼成工程を別々に行っても構わない。
また、導電性ペーストを塗布して、集電部5aを形成した後に銀ペーストを塗布して出力取出部5bを形成してもよいし、またその逆であっても本発明の効果を得ることができる。
さらに、導電性ペーストを塗布した後の乾燥は、次の導電性ペーストを塗布するときに印刷機の作業テーブルやスクリーンに前の導電性ペーストが付着するといった問題がなければ省略しても構わない。
そして、亜鉛合金とは、後述する実施例の亜鉛アルミニウム合金に限定されるものではない。
厚みが150μmで、外形が15cm×15cmの多結晶シリコンのp型のシリコン基板1表面にリン原子を拡散させて、シート抵抗が70Ω/□となるn型の拡散層2を形成した。その上に窒化シリコン膜からなる反射防止膜3を形成した。そして、裏面側に導電性ペーストを14.5cm×14.5cmの面積で1600mg塗布した後、最高温度が790℃、降温速度30℃/秒で焼成し、さらに、表面側と裏面側に銀ペーストを塗布・焼成して太陽電池素子を作製した。
試料番号1〜10は、アルミニウム粉末100重量部に対して、有機ビヒクル20重量部、ガラスフリット0.5重量部含有し、さらに、亜鉛粉末を1重量部〜60重量部含有して集電部5aを形成したものである。
試料番号11〜20は、アルミニウム粉末100重量部に対して、有機ビヒクル20重量部、ガラスフリット0.5重量部含有し、さらに、亜鉛アルミニウム合金粉末を1重量部〜60重量部含有して集電部5aを形成したものである。
試料番号21〜24は、アルミニウム粉末100重量部に対して、有機ビヒクル20重量部、ガラスフリット0.5重量部含有し、さらに、錫粉末を3重量部〜15重量部含有して集電部5aを形成したものである。なお、錫の融点は約231.97℃である。
なお、比較例として、試料番号25〜28は、アルミニウム粉末100重量部に対して、有機ビヒクル20重量部、ガラスフリット0.5重量部含有し、さらに、SiO2粉末を3重量部〜15重量部含有して集電部を形成したものである。また、試料番号29は、アルミニウム粉末100重量部に対して有機ビヒクル20重量部、ガラスフリット0.5重量部を含有させて集電部を形成したものである。
上述のように作製した太陽電池素子について、太陽電池素子の反り量および出力特性、集電部5aとシリコン基板1との接着強度を評価した。図3は、本実施例にかかる太陽電池素子の反り量の評価方法について説明するための図である。本実施の形態においては、シリコン基板1の厚みを含んだ値で反り量を評価した。具体的には、図3に示すように、水平面に載置した場合の最低部(水平面)と最高部との高さの差で反り量を評価した。評価結果を表1に示す。また、出力特性の測定は、ソーラーシミュレーターを用いたAM1.5条件下で行った。また、集電部5aの接着強度は、接着テープによる引き剥がし試験で評価した。接着テープには、住友スリーエム社製、耐熱マスキングテープ2142を使用して、剥がれのひどいものを、接着強度が充分ではないとして不可と判定することとした。なお、表1中において、○は接着テープに付着がないもの、△は接着テープの付着面積に5分の1未満の付着があるもの、×は接着テープの付着面積に5分の1以上の付着があるものとした。
Figure 0005014350
表1に示すように、比較例である試料番号29では、反りの値が4.66mmであったが、本実施例である試料番号1〜24においては、反りの値が4.49mm以下であった。
また、比較例である試料番号25〜28では、SiO2の添加量の増加により反りは抑制できるものの接着強度の低下を生じていたが、試料番号1〜24では接着強度の低下は見られなかった。
さらに、試料番号1から20によれば、試料番号29よりも反りを抑制しつつ、接着強度及び出力特性を同等な値に維持することができた。
また、本実施例において、試料番号2〜9、及び試料番号12〜19のように、アルミニウム100重量部に対して、3重量部以上50重量部以下の亜鉛又は亜鉛合金の少なくともいずれかを含むものであれば、比較例である試料番号29の反りの値より0.3mm以上低減することができ、さらに、10重量部以上であれば、0.5mm以上低減することができた。
実施例1における試料番号3〜5,22〜24,26〜29の太陽電池素子を耐湿性試験に投入してFF値(曲線因子)の低下率の評価を行った。耐湿性試験は、通常、「JIS C 8917」に準拠した温度85℃、湿度85%の条件下で行われるが、本実施例においては、より過酷条件となる温度90℃、湿度95%を採用した。また、本実施例における評価は、「(耐湿性試験後のFF値/耐湿性試験前のFF値)−100」を%表示で表した相対比により行っている。耐湿性試験の時間は1000時間行い、途中200時間、500時間、840時間の際にFF値を確認した。
Figure 0005014350
表2より、Alを主成分とする焼成電極中にZnを含む無機粒子が含有されることにより、FF値の低下率が低減されることがわかる。従って、長期信頼性が向上することを確認できた。
太陽電池素子の一実施形態を示す図である。 図1に示す太陽電池素子の電極形状の一例を示す図であり、(a)は受光面側(表面)、(b)は非受光面側(裏面)である。 シリコン基板の反り量の評価方法について説明するための図である。 熱処理、乾燥装置の一例を示す横断面図である。 熱処理、乾燥装置の他の例を示す横断面図である。 熱処理、乾燥装置の他の例を示す横断面図である。
符号の説明
1・・・シリコン基板
4・・・表面電極
5・・・裏面電極
5a・・集電部(第1の電極)
5b・・出力取出部(第2の電極)
6・・・裏面電界領域(BSF領域)

Claims (18)

  1. シリコン基板と、
    亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなり、前記シリコン基板に形成された第1の
    電極と、
    を有する太陽電池素子。
  2. 前記シリコン基板は、太陽光を受光する第1の面と、前記第1の面の裏側の第2の面とを有し、前記第1の電極は、前記シリコン基板の前記第2の面側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  3. 銀からなり、前記第1の電極と交差して前記シリコン基板の前記第2の面に形成された第2の電極を有することを特徴とする請求項2に記載の太陽電池素子。
  4. 前記第1の電極の前記亜鉛を含む金属は、前記アルミニウムと接合されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  5. 前記第1の電極の前記金属は、亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  6. 前記第1の電極の前記亜鉛は、前記焼成電極の前記アルミニウム100重量部に対して、3重量部以上50重量部以下であることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池素子。
  7. 前記金属は、亜鉛合金であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  8. 前記第1の電極の前記亜鉛合金は、アルミニウム100重量部に対して、3重量部以上50重量部以下であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池素子。
  9. 前記亜鉛合金は、亜鉛アルミニウム合金であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池素子。
  10. 前記第1の電極は、ガラスフリットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  11. シリコン基板と、亜鉛を含む金属とアルミニウムとからなる導電性ペーストを準備する工程と、
    前記導電性ペーストを前記シリコン基板上に塗布する工程と、
    前記シリコン基板上に塗布された前記導電性ペーストを、前記亜鉛を含む金属の融点よりも高い温度で加熱し溶融する工程と、
    前記溶融した導電性ペーストを冷却し電極とする工程とを有することを特徴とする太陽電池素子の製造方法。
  12. 前記導電性ペーストを冷却する工程において、前記溶融した亜鉛を含む金属が、前記アルミニウム内を広がることを特徴とする請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  13. 前記導電性ペーストを冷却する工程において、前記溶融した亜鉛を含む金属が、前記アルミニウムと接合することを特徴とする請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  14. 前記導電性ペーストを700〜850℃に加熱することを特徴とする請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  15. 前記導電性ペーストを30℃/秒以上で冷却することを特徴とする請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  16. 前記シリコン基板の表面を粗面化する工程をさらに有することを特徴とする請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  17. 前記粗面化されたシリコン基板の表面に反射防止膜を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項16に記載の太陽電池素子の製造方法。
  18. 前記シリコン基板の表面を洗浄した後、前記シリコン基板の表面が粗面化されることを特徴とする請求項16に記載の太陽電池素子の製造方法。
JP2008539732A 2006-09-28 2007-09-28 太陽電池素子およびその製造方法 Expired - Fee Related JP5014350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008539732A JP5014350B2 (ja) 2006-09-28 2007-09-28 太陽電池素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006264009 2006-09-28
JP2006264009 2006-09-28
JP2006292394 2006-10-27
JP2006292394 2006-10-27
JP2007144025 2007-05-30
JP2007144025 2007-05-30
PCT/JP2007/069050 WO2008047580A1 (fr) 2006-09-28 2007-09-28 Élément de batterie solaire et procédé de fabrication associé
JP2008539732A JP5014350B2 (ja) 2006-09-28 2007-09-28 太陽電池素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008047580A1 JPWO2008047580A1 (ja) 2010-02-25
JP5014350B2 true JP5014350B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=39313825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008539732A Expired - Fee Related JP5014350B2 (ja) 2006-09-28 2007-09-28 太陽電池素子およびその製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20100071761A1 (ja)
EP (1) EP2077585A4 (ja)
JP (1) JP5014350B2 (ja)
WO (1) WO2008047580A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8076570B2 (en) 2006-03-20 2011-12-13 Ferro Corporation Aluminum-boron solar cell contacts
US8575474B2 (en) * 2006-03-20 2013-11-05 Heracus Precious Metals North America Conshohocken LLC Solar cell contacts containing aluminum and at least one of boron, titanium, nickel, tin, silver, gallium, zinc, indium and copper
KR101139459B1 (ko) 2009-08-27 2012-04-30 엘지전자 주식회사 태양전지 및 그 제조방법
JP2011066353A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Noritake Co Ltd 太陽電池用アルミニウムペースト
JP5477180B2 (ja) * 2010-06-10 2014-04-23 信越化学工業株式会社 太陽電池素子の電極焼成用焼成炉、太陽電池素子の製造方法及び太陽電池素子
US20120260982A1 (en) * 2011-04-14 2012-10-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. Paste composition for electrode, photovoltaic cell element, and photovoltaic cell
US20120260981A1 (en) * 2011-04-14 2012-10-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. Paste composition for electrode, photovoltaic cell element, and photovoltaic cell
JP6094392B2 (ja) * 2013-06-11 2017-03-15 株式会社デンソー 半導体装置
JP6135857B2 (ja) * 2013-07-29 2017-05-31 セイコーエプソン株式会社 乾燥方法
JP2016164969A (ja) * 2015-02-26 2016-09-08 京セラ株式会社 太陽電池素子およびその製造方法
JP6495713B2 (ja) * 2015-03-30 2019-04-03 京セラ株式会社 太陽電池素子およびその製造方法
KR20170014734A (ko) * 2015-07-31 2017-02-08 엘지전자 주식회사 태양 전지 및 이의 제조 방법
CN117059303B (zh) * 2023-09-05 2024-04-16 江苏飞特尔通信有限公司 一种ltcc滤波器外部电极的导电铝浆及其制备方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS629680A (ja) * 1985-07-08 1987-01-17 Hitachi Ltd 太陽電池の製造方法
JPH0773731A (ja) * 1993-09-06 1995-03-17 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 厚膜導電性ペースト組成物
JPH08148447A (ja) * 1994-11-25 1996-06-07 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペースト及び該導電性ペーストを用いて形成された電極を備える太陽電池
JPH10335267A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2001313402A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Kyocera Corp 太陽電池用ペースト材料
JP2003069056A (ja) * 2001-08-22 2003-03-07 Toyo Aluminium Kk ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池
JP2003223813A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Toyo Aluminium Kk ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池
JP2004134775A (ja) * 2002-09-19 2004-04-30 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペースト
JP2005050983A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Kyocera Corp 太陽電池素子およびその製造方法
WO2006003830A1 (ja) * 2004-07-01 2006-01-12 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池素子
JP2006066748A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Osaka Univ 半導体装置、太陽電池およびそれらの製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4392010A (en) * 1979-01-16 1983-07-05 Solarex Corporation Photovoltaic cells having contacts and method of applying same
US4315097A (en) * 1980-10-27 1982-02-09 Mcdonnell Douglas Corporation Back contacted MIS photovoltaic cell
US4492812A (en) * 1981-07-08 1985-01-08 Solarex Corporation Electrical contacts for a solar cell
JPH0656883B2 (ja) * 1986-03-03 1994-07-27 鐘淵化学工業株式会社 半導体装置
JP3957461B2 (ja) * 2001-01-22 2007-08-15 シャープ株式会社 太陽電池セルおよびその製造方法
JP4272414B2 (ja) * 2002-11-26 2009-06-03 京セラ株式会社 太陽電池素子の形成方法
US20050172996A1 (en) * 2004-02-05 2005-08-11 Advent Solar, Inc. Contact fabrication of emitter wrap-through back contact silicon solar cells
JP4578123B2 (ja) * 2004-03-05 2010-11-10 京セラ株式会社 太陽電池モジュール
JP2006066802A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Shin Etsu Handotai Co Ltd 太陽電池の製造方法および太陽電池

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS629680A (ja) * 1985-07-08 1987-01-17 Hitachi Ltd 太陽電池の製造方法
JPH0773731A (ja) * 1993-09-06 1995-03-17 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 厚膜導電性ペースト組成物
JPH08148447A (ja) * 1994-11-25 1996-06-07 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペースト及び該導電性ペーストを用いて形成された電極を備える太陽電池
JPH10335267A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2001313402A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Kyocera Corp 太陽電池用ペースト材料
JP2003069056A (ja) * 2001-08-22 2003-03-07 Toyo Aluminium Kk ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池
JP2003223813A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Toyo Aluminium Kk ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池
JP2004134775A (ja) * 2002-09-19 2004-04-30 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペースト
JP2005050983A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Kyocera Corp 太陽電池素子およびその製造方法
WO2006003830A1 (ja) * 2004-07-01 2006-01-12 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha ペースト組成物およびそれを用いた太陽電池素子
JP2006066748A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Osaka Univ 半導体装置、太陽電池およびそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2077585A4 (en) 2017-04-26
WO2008047580A1 (fr) 2008-04-24
JPWO2008047580A1 (ja) 2010-02-25
US20100071761A1 (en) 2010-03-25
EP2077585A1 (en) 2009-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5014350B2 (ja) 太陽電池素子およびその製造方法
JP5152407B2 (ja) 太陽電池セルおよびその製造方法
US9153730B2 (en) Solar cell front contact doping
US8975172B2 (en) Solar cell element and method for manufacturing solar cell element
WO2006025203A1 (ja) 太陽電池およびその製造方法
JP2008135565A (ja) 太陽電池素子、及びそれを用いた太陽電池モジュール
US20110277812A1 (en) Photovoltaic device conducting layer
TWI673883B (zh) 太陽電池元件及太陽電池元件之製造方法
CN107112378B (zh) 太阳能电池及其制造方法、以及太阳能电池模块
JP2007266327A (ja) 太陽電池素子
JP2007281023A (ja) 太陽電池素子用導電性ペースト及びそれを用いた太陽電池素子の製造方法。
US20200176623A1 (en) Solar cell element and solar cell module
JP2014011246A (ja) 太陽電池素子および太陽電池モジュール
JP5430773B2 (ja) 光起電力装置およびその製造方法
Nagel et al. Inline processes for the stabilization of p-type crystalline Si solar cells against potential-induced degradation
JP5127273B2 (ja) 太陽電池素子の製造方法
TWI415280B (zh) Light power device and manufacturing method thereof
JP2005347444A (ja) 光起電力素子
US20120064659A1 (en) Method for manufacturing solar cell
JP5501549B2 (ja) 光電変換素子、およびそれから構成される光電変換モジュール
JP4903531B2 (ja) 太陽電池素子
JP5869318B2 (ja) 太陽電池パネル
JP4154446B2 (ja) 多結晶シリコン基板の製造方法、光電変換素子の製造方法及び光電変換モジュールの製造方法
JP2011249494A (ja) 光電変換装置
TW201822362A (zh) 高光電變換效率太陽電池胞及高光電變換效率太陽電池胞之製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120605

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5014350

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees