JP5010945B2 - ナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層、これを含む複合金属材料及び燃料電池 - Google Patents
ナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層、これを含む複合金属材料及び燃料電池 Download PDFInfo
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Description
図2は、腐食性の強いフッ素イオンが最表面の金めっき、中間層のニッケルめっき中を拡散、銅基板に到達し、基板が腐食したため、膜剥離が発生した写真である。
(i)該金属薄膜層は、層厚が5nm(0.005μm)乃至35000nm(35.0μm)であり、
(ii)該ダイヤモンド粒子は、前記金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘ってほぼ均一に分散しており、
(iii)該金属薄膜層中の該ダイヤモンド粒子の含有率が1乃至12%であり、
(iv)該ダイヤモンド粒子はその粒径分布が、等価円換算で、粒径が16nm以下の粒径の粒子の数平均存在率が50%以上であり、
(v)50nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、
(vi)2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、
(vii)該ダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有し、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがなく、比表面積が1.50×105m2/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC25H11.2N2.8O9.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m3/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする金属薄膜層」を提案(特開2004−018909号公報(特許文献10)参照)した。
(2)「前記ナノダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有するものであることを特徴とする前記第(1)項に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(3)「前記ナノダイヤモンド粒子は、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(4)「前記ナノダイヤモンド粒子は、比表面積が1.50×105m2/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC25H11.2N2.8O9.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m3/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする前記第(1)乃至第(3)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(5)「前記貴金属が、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、それらの合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(6)「前記貴金属が、金または金合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする前記第(5)項に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
(7)「層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
(8)「前記ナノダイヤモンド粒子は、前記貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(9)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層が前記母材面上に接合されてなる複合金属材料」、
(10)「前記第(9)項に記載の複合金属材料を使用した燃料電池部材」、
(11)「前記第(10)項に記載の燃料電池部材を利用した燃料電池」、
(12)「めっき液中にナノダイヤモンド微粒子を懸濁した複合めっき浴を用いて、電解複合めっき法により、ナノダイヤモンド粒子を分散した金属薄膜層を形成する方法であって、該めっき浴に、
(i)100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であるナノダイヤモンド粒子を貴金属めっき液1リットル中に1〜36gの濃度で懸濁させ、
(ii)前記ナノダイヤモンド粒子を該貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って、結晶粒界に分散析出している該金属薄膜層の層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)になるまで電解を行なう各段階を含み、
(iii)層中にナノダイヤモンド粒子の0.01 wt%から6 wt%を分散した貴金属の薄膜層であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた金属材料、又はニッケルの下引層を有するセラミック材料若しくは樹脂材料の母材面の腐食による膨れを生じないナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層を形成する方法」。
本発明の該「層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属薄膜層」は、粒度分布が狭い特定の超微粒ナノダイヤモンド(UDD)粉体、及び、このUDDを含み分散安定性に優れた水性懸濁液を用い、めっき法(電解又は無電解めっき)により達成することができる。UDD粒子が、貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散しているものが得られる。
前記のように、本発明のUDD−貴金属複合膜は、めっき法により前記UDD懸濁液を添加しためっき浴を用いて母材金属上、樹脂材料上又はセラミック上に、洗浄後直接、さらに活性化処理後、または下地層(アンカー層)を介して、めっき薄層を作製し、複合金属材料とすることができる。
母材金属としては、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた材料を用いることができる。アルミ合金等の場合、めっき処理に耐えうる例えば貴金属のアンカー層を介してめっき処理することが好ましく、また、チタンやチタン合金、モリブデン、タンググステンなどの強固な酸化皮膜が形成されめっき困難な金属の場合には、粗面化処理をも併用することが好ましい。
また、セラミック材料や樹脂材料の場合にも、導電性アンカー層を介して本発明のUDD−貴金属の複合膜を設けることができる。導電性アンカー層は、耐酸性、めっき浴非反応性の金属層であることが好ましい。本発明により、例えば、セラミック表面に、Ni下引き施して金−コバルト、軟質金をメッキすることが出来る。軟質金にUDDを入れたものは既に出来ており、硬度(2割程度アップ)、耐磨耗性(3−4倍)が向上している。金−コバルトにUDDを入れることも可能である。
母材金属上のアンカー層が保護めっき層である場合(貴金属薄膜層と保護めっき層を有する場合)、金属複合めっき膜ともいうことができるが、これは、本発明における「複合金属材料」ではなく、めっき膜である。
以下、本発明によるめっき浴について具体的に説明する。
これら各めっき浴には、むろん、本発明においては、前記のようなUDD濃度即ち、めっき液1リットル中1〜36g、好ましくは1.5〜15gの濃度になるようにUDDを添加する。本発明の典型的な1リットルのめっき液中におけるUDD濃度は、Auめっきの場合実務上は1g以上であることが好ましく、より好ましくは1.5g〜15gである。1リットルのめっき液中におけるUDD濃度が1g未満の低濃度のUDD懸濁液では、めっき膜中のUDD含有率を低下させ、1リットルのめっき液中におけるUDD濃度が36gを越えた高濃度のUDD懸濁液は、UDDの沈殿、または凝集を生じ易く、安定性に欠けることは前に述べたとおりである。
(実施例1)
強固且つ水溶液中に分散する粒子として、爆発合成法で生成されたナノサイズのダイヤモンド粒子(以下UDDと省略)を使用した。単一UDDの寸法は約4〜6nm、メディアン径(D50)が130nmであり、100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であった。形状は球形、比表面積は250〜350m2/gである。中心は非常に硬いダイヤモンド核(SP3構造)があり、その周囲はカーボン非結晶(SP2構造)となっている。このUDDは爆発合成後、化学洗浄され、カーボン非結晶の外郭に、様々な官能基(カルボルシル基、エステル基、水酸基等)を修飾することができる。この官能基により、UDDは親水性を示し、水分散が可能となる。
当該UDDのゼータ電位は、pH7付近の0を境にpHの低いほうでは、約+30mV、pHの高いほうでは、約−40mV程度を示し、酸性側、アルカリ側でUDDは安定に水分散できることが理解される。
<光沢厚付純金めっきの液組成>
KAu(CN)2:15g/L,
K3C6HO7・H2O:14g/L,
H3CH5O7・H2O:36g/L、
pHは4.0
であった。
表1から、耐食性レーティング5〜10,好ましくは8〜10を満足する金メッキ中のナノダイヤ含有量は、0.01〜6wt%、好ましくは0.02〜0.24wt%で有ることが理解される。腐食評価レーティングとめっき液1L中のUDD添加量の関係は、めっき時間によって変わりうるが、本実験の30分のめっき時間では、使用されるUDD懸濁液の濃度は、めっき液1リットル中1〜36gが良く、好ましくは1.5〜15gの濃度である。1g/L未満の濃度ではめっき金属膜の特性を改善するに充分な割合のUDDを金属膜中に含有させることが困難であり、36g/Lを超える濃度ではUDD含有量が急激に増加し、耐食性は逆に悪化した。
表1に金メッキ液(KAu(CN)2:15g/L)中のUDD添加量と、膜中のUDD含有量、腐食レーティングの関係を示す。
当該銅基板上の厚さ3μmニッケル−リンめっき皮膜上に実施例1と同じメッキ条件で、膜厚を10nmと50μmのUDD分散金メッキ膜を作り、金属複合めっき膜を作製した。同じように5%HF溶液による100時間耐食性試験を行なった。
その結果を表2に示す。
金メッキ膜厚を10nm成膜させるために、成長速度の遅い金含有量の少ない、KAu(CN)2:5g/Lの金メッキ浴を用い、30秒間メッキを行なった。
UDDを添加しない金メッキ膜は、100時間後に膨れが発生し、レーティング1となった。UDDを1g/L以上入れた場合、膜厚が薄いためレーティング10とはならなかったが、レーティングは5となり、UDD添加の効果は見られた。但し、36g/L添加量の場合は、レーティングは5であって耐食性は合格であった。
表2に金めっき膜厚と腐食レーティングの関係を示す。
実施例1に準じて、金メッキのKAu(CN)2を5g/L,10g/L,15g/L,20g/Lで、同じようなUDD濃度を変えた場合の耐食性試験結果を表3に示す。金メッキ厚は1μmである。金めっき中の金濃度差により、成長速度は異なるため、5g/Lの場合は45分,10g/Lは23分,15g/Lは15分間,20g/Lは11分間メッキして膜厚が同じ1μmになるようめっきした。
UDD濃度が1g/L未満では、金メッキの金濃度に関わらず、レーティングは悪く、これは同じように、金メッキ膜中にUDDを析出させるには、金メッキ浴の金濃度に関わらず、1g/L以上のUDD濃度が必要であることが推察される。
表3に金濃度におけるUDD濃度と腐食レーティングの関係を示す。
硬質金メッキであるAu-1%Co合金めっき、Au-3%Ni合金めっきについても、UDD添加による、耐食性改善が見られるか実験をおこなった。めっき実験工程、UDD添加量及び評価方法は、実施例1の金メッキ実験に従った。銅基板上に中間層としてニッケルーリン化学めっきを3μmつけ、その中間層上に、1μmのAu-1%Co合金めっき、またはAu-3%Ni合金めっき処理を行なった。次に、5%HF溶液に沈積し、耐食性試験を行なった。めっき中のUDD含有量は、燃焼法炭素分析器を用いて測定された。
耐食性試験結果は、表1に見られる金メッキ評価結果とほぼ同じであり、金合金めっきに関してもUDD添加による耐食性改善効果が確認された。
金合金めっきの場合でも、UDD懸濁液の濃度がめっき液1リットル中1〜36g、好ましくは1.5〜15gの濃度で耐食性が改善されることがわかった。
基板にBeCu合金、中間層の無電解ニッケルメッキを施し、UDDを1.5g/L,15g/L,36g/Lをそれぞれ添加した膜厚3μmの金メッキを付けた後、金メッキ膜内のUDD分散状態を調べた。このとき使用のUDDは、実施例1と同様100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であった。図5は、UDD添加濃度が1.5g/L、図6はUDD添加濃度が15g/L、図7はUDD添加濃度が36g/Lで、金めっきした膜の、10万倍のFE−SEM反射電子像による断面写真である。白いマトリックスの部分が金めっき、黒い点がカーボンつまりUDDを示す。反射電子像で取っているため、白いマトリックス上の濃淡は一つ一つの金結晶粒子であり、数ナノから数十ナノメートルのUDDが、主に金の結晶粒界に偏析していることがわかる。UDD粒径サイズも、UDD添加量が1.5g/Lの場合、UDDのサイズが最大でも40nm以下であり、多くは10nm以下で存在し、それらが膜中の結晶粒界上に均一に分散していた。15g/L添加量の場合、UDDの最大サイズは100nm程度であり、多くは数十ナノサイズのUDDで存在し、それらは結晶粒界に析出していた。
Claims (12)
- 層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属の複合メッキで形成された薄膜層(以下単に「貴金属複合薄膜層」という)であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、該ナノダイヤモンド粒子は貴金属複合薄膜層中に0.01 wt%から6 wt%含有され、該貴金属薄膜層は5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた金属材料、又はニッケルの下引層を有するセラミック材料若しくは樹脂材料の母材面の腐食による膨れを生じないものであることを特徴とするナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記ナノダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記ナノダイヤモンド粒子は、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記ナノダイヤモンド粒子は、比表面積が1.50×105m2/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC25H11.2N2.8O9.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m3/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記貴金属が、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、それらの合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記貴金属が、金または金合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする請求項5に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 前記ナノダイヤモンド粒子は、前記貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層が前記母材面上に接合されてなる複合金属材料。
- 請求項9に記載の複合金属材料を使用した燃料電池部材。
- 請求項10に記載の燃料電池部材を利用した燃料電池。
- めっき液中にナノダイヤモンド微粒子を懸濁した複合めっき浴を用いて、電解複合めっき法により、ナノダイヤモンド粒子を分散した金属薄膜層を形成する方法であって、該めっき浴に、
(i)100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であるナノダイヤモンド粒子を貴金属めっき液1リットル中に1〜36gの濃度で懸濁させ、
(ii)前記ナノダイヤモンド粒子を該貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って、結晶粒界に分散析出している該金属薄膜層の層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)になるまで電解を行なう各段階を含み、
(iii)層中にナノダイヤモンド粒子の0.01 wt%から6 wt%を分散した貴金属の薄膜層であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた金属材料、又はニッケルの下引層を有するセラミック材料若しくは樹脂材料の母材面の腐食による膨れを生じないナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層を形成する方法。
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