JP2008214672A - ナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層、これを含む複合金属材料及び燃料電池 - Google Patents

ナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層、これを含む複合金属材料及び燃料電池 Download PDF

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Abstract


【課題】ナノダイヤモンド微粒子を薄膜層中の結晶粒界上に分散した、耐水素脆性、耐食性に優れたナノダイヤモンド微粒子−金属共析膜を提供すること、また、電気めっき浴を用いて、めっき法により、耐水素脆性、耐食性に優れたナノダイヤモンド微粒子−金属共析膜を作製する改善された方法を提供すること。
【解決手段】層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属の薄膜層(以下単に「貴金属複合薄膜層」という)であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、該ナノダイヤモンド粒子は貴金属複合薄膜層中に0.01 wt%から6 wt%含有され、該貴金属薄膜層は5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上腐食しないものであることを特徴とするナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水性懸濁液に安定に懸濁可能な粒径ナノメーター単位の超微粒状のナノダイヤモンド(一般的に4nmから100nm、特に限定的には4nmから40nmの粒径を有し、ここではUltra Dispersed Diamond又はUDDとも云う)を分散した燃料電池等水素環境下での耐水素脆性、腐食環境下での耐食性を備えた貴金属薄膜層(以下単に「貴金属複合薄膜層」という)、及び該薄膜層を母材上に有する複合金属材料に関する。
従来技術においては、いくつかの問題があり、例えば、燃料電池のセパレータとして、ステンレス、チタン、銅等の母材金属に金、白金、パラジウム等の貴金属をめっきし、導電性の向上、耐食性を付与している。しかし燃料電池の燃料として使用される水素が、水素分子、プロトンとして金属薄膜層に拡散し、母材金属と金属薄膜層の界面に水素分子として蓄積し、燃料電池の断続運転中、金属薄膜層にふくれが発生し、剥離の不具合を生じる問題を抱えている。また、塩素イオン、フッ素イオン等の腐食性の強い元素イオンが金属薄膜層に拡散し、基板に到達した場合、基板が腐食され、保護めっきと基板間で剥離が発生し、問題となっている。
燃料電池の耐久性は、国の開発目標である4万時間の寿命が目標とされており、燃料電池用セパレータ等金めっきされた部品の耐水素拡散性、耐食性を調べるための加速試験として、フッ酸の5%水溶液中に室温で浸漬し、100時間以上持てば問題ないレベルと判断されている。なお、燃料電池実用化戦略研究会(経済産業省資源エネルギー庁長官の私的研究会、1999年12月設置)において「固体高分子形燃料電池/水素エネルギー利用技術開発戦略」が策定され、4万時間の寿命が開発目標とされ、産学が一体となって燃料電池実用化のための技術開発等に積極的に取り組むべきことが提言されている。
フッ酸による耐食試験は、Fイオンが金めっき内の粒界、粒内拡散して基板へ到達し、基板を腐食させ、剥離を生じさせる。めっき膜の水素脆性は、プロトン拡散により、めっき金属膜−母材間に達した後、水素分子となり、ガス発生圧力によって、めっき金属膜−母材界面で剥離が生じる。どちらの場合も、元素イオンの、金めっき内の粒内、粒界拡散が原因となってめっき剥離が生じるため、フッ酸水溶液を使った耐食性加速試験で、めっき膜の耐水素脆性の評価ができる。
そこで実際、銅基板に従来法で金めっきした試料では、5%フッ酸水溶液試験において耐食性試験を行なったところ、30時間(燃料電池耐久性で言う約1万時間相当)で、金めっき膜の剥離が生じた。
図1は、最表面の金めっきと中間層のニッケルめっき間に金めっき膜から拡散した元素イオンが蓄積され、ガス化し、その圧力で剥離が生じた不具合写真である。
図2は、腐食性の強いフッ素イオンが最表面の金めっき、中間層のニッケルめっき中を拡散、銅基板に到達し、基板が腐食したため、膜剥離が発生した写真である。
ところで、超微粒ダイヤモンド粒子を、例えば金メッキ膜のような貴金属薄膜中に含有させること自体は従来から知られており、また、超微粒ダイヤモンド粒子により貴金属薄膜の物理的強度を増大させようとする試み、潤滑性を向上させて耐摩耗性を改善すること、低誘電率を利用して各種電子部品に用いようとする試みも行われている。
例えば「空気清浄」第38巻第4号(平成12年)第238頁(非特許文献1)には、コンピュータ用デバイスとしてのULSI基板の低誘電率化を意図して粒径5nmのダイヤモンド粒子を水コロイド化しこれに界面活性剤としてポリエチレングリコールを加えたものをシリコン基板上に塗布乾燥し得た薄膜はエリプソメトリーによる屈折率測定から2.7程度の誘電率のものであることが記載されており、「塑性と加工」第41巻第474号(2000−7月)第716頁(非特許文献2)には、固体複合潤滑材料の開発の目的でクラスタダイヤモンド紛をアルミニウムマトリックス材中に分散燒結して複合材料とした場合にはクラスタダイヤモンドの含有率が1 vol %のときが摩擦係数が最小であるが摩擦係数は意外に改善されなかった点が今後の課題であることが記載されており、「Diamond and Related Materials Vol.9(2000)pp.1600-1603」(非特許文献3)には、Si基板上に設けた粒径6nm程度のダイヤモンド微粒子の導電性は温度に依存し273°Fまでの温度上昇に伴って低下しその後は温度上昇に伴って上昇して10−8Ω cm程度になることが記載されており、「J.Appl.Phys.Vol.87,No.11(2000)pp.8187-8191」(非特許文献4)には、50nm径の超微粒子ダイヤモンド粒子を基板上に印刷により設ける技術について記載されており、「New Diamond and Frontier Technology(in Russia) Vol.9,No.4(1999) pp.273-282」(非特許文献5)には、高爆薬の爆発(爆射法)により製造した超分散ダイヤモンド(UDD)の金メッキ浴を用いて作製した金―ダイヤモンド複合膜の場合、金中のUDD濃度は1wt.% を超える濃度になることはなく、金薄膜層の深部よりも表面の方がUDD濃度が高いという問題があるものであるが、それでも金の単一薄膜に比較して、金―UDD複合膜は一応の高硬度を示し、耐摩耗性がある程度向上したことが記載されており、「Diamond films technology Vol. 7,No.5/6 (1997)pp.273-276」(非特許文献6)には、粒径5〜10nmのダイヤモンドナノ粒子を分散させたコロイド溶液(0.01ct/リットルという希薄液)中で、n型(100)Si基板を陽極、Ptを陰極とし、電極間距離8mm、印加電圧25〜100Vで、0〜30分間電気泳動を行い、ダイヤモンドナノ粒子を基板上に核生成させたところ、基板上のダイヤモンド種結晶は電気泳動時間と共に増加し、30分で核密度が70個/10cmとなったことが記載されており、「Journal of Chemical vapor deposition Vol.6,No.1 (1997)pp.35-39」(非特許文献7)には、UDD粉末を蒸留水中に超音波を用いて分散させて遠心分離してコロイド液体を得、これを平滑基板上に塗布乾燥させて作製したヒドロゾルのコロイド薄膜の場合には150℃に加熱しても水がとれず、UDD粉末の長期保存のため有効な方法であることが記載されている。
このようなナノダイヤモンド粒子、その懸濁液は、例えば[Science,Vol.133,No.3467(1961), pp1821-1822] (非特許文献8)、特開平1−234311号公報(特許文献1)、特開平2−141414号公報(特許文献2)、[Bull.Soc. Chim.Fr.Vol.134(1997).pp875-890] (非特許文献9)、[Diamond and Related materials Vol.9(2000),pp861-865] (非特許文献10)、[Chemical Physics Letters,222(1994) pp343-346] (非特許文献11)、[Carbon,Vol.33, No.12(1995), pp1663-1671](非特許文献12)、[Physics of the Solid State,Vol.42,No.8(2000),PP1575-1578](非特許文献13)、[Carbon Vol.33, No.12(1995), pp1663-1671](非特許文献14)、[K.Xu.Z.Jin,F.Wei and T.Jiang,Energetic Materials, 1,19(1993)(in Chinese)](非特許文献15)、特開昭63−303806号公報(特許文献3)、特開昭56−26711号公報(特許文献4)、英国特許第1154633号公報(特許文献5)、特開平3−271109号公報(特許文献6)、特表平6−505694号(WO93/13016号)公報(特許文献7)、[炭素],第22巻,No.2,189〜191頁(1984)(非特許文献16)、Van Thiei. M. & Rec.,F. H.[J. Appl. Phys. 62, pp. 1761〜1767(1987)](非特許文献17)、特表平7−505831号(WO94/18123号)公報(特許文献8)又は米国特許第5861349号明細書(特許文献9)に記載の、爆薬を用いた爆射法により製造することができる。
しかしながら、このようなナノダイヤモンド(UDD)含有の貴金属めっき層、例えば金めっき層は、前記非特許文献5にも記載されるように、金中のUDD濃度を1wt.% を超える濃度にすることができず、また、金薄膜層の深部よりも表面の方がUDD濃度が高いという問題があるものであった。
これら従来技術に対し、我々は先に、「層中にダイヤモンド粒子を分散した金属薄膜層であって、
(i)該金属薄膜層は、層厚が5nm(0.005μm)乃至35000nm(35.0μm)であり、
(ii)該ダイヤモンド粒子は、前記金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘ってほぼ均一に分散しており、
(iii)該金属薄膜層中の該ダイヤモンド粒子の含有率が1乃至12%であり、
(iv)該ダイヤモンド粒子はその粒径分布が、等価円換算で、粒径が16nm以下の粒径の粒子の数平均存在率が50%以上であり、
(v)50nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、
(vi)2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、
(vii)該ダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有し、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがなく、比表面積が1.50×10/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC2511.22.89.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする金属薄膜層」を提案(特開2004−018909号公報(特許文献10)参照)した。
この特許文献10記載の金属薄膜層中に含有されるナノダイヤモンド粒子は、爆射法により得られた粗ダイヤモンド(BD)の表面部分を覆う非ダイヤモンド炭素、ダイヤモンド表面の1部を形成している非ダイヤモンド炭素を徹底的な酸化分解及び酸化エッチングで除去した後、更に、粗ダイヤモンド(BD)粒子凝集体のクラック内や凝集界面に存在する非ダイヤモンド質炭素のより完全な除去のため、小規模爆発を系内で伴う中和精製を行なうことにより得ることができ、このような強力な精製処理の結果、非ダイヤモンド炭素の含有率が従来のものに比し極端に少なく、また、ナノダイヤモンド粒子表面の炭素原子がカルボニル基やカルボキシル基で修飾されているため、活性度が高く、比表面積が比較的大きいこともあって、めっき浴中での分散性に優れ、その結果、めっき層中に均一分散される点が特長の1つである。
特開平1−234311号公報 特開平2−141414号公報 特開昭63−303806号公報 特開昭56−26711号公報 英国特許第1154633号公報 特開平3−271109号公報、 特表平6−505694号(WO93/13016号)公報 特表平7−505831号(WO94/18123号)公報 米国特許第5861349号明細書 特開2004−018909号公報 「空気清浄」第38巻第4号(平成12年)第238頁、 「塑性と加工」第41巻第474号(2000−7月)第716頁、 Diamond and Related Materials Vol.9(2000)pp.1600-1603 J.Appl.Phys.Vol.87,No.11(2000)pp.8187-8191 New Diamond and Frontier Technology(in Russia) Vol.9,No.4(1999) pp.273-282 Diamond films technology Vol. 7,No.5/6 (1997)pp.273-276 Journal of Chemical vapor deposition Vol.6,No.1 (1997)pp.35-39 Science,Vol.133,No.3467(1961), pp1821-1822 Bull.Soc. Chim.Fr.Vol.134(1997).pp875-890 Diamond and Related materials Vol.9(2000),pp861-865 Chemical Physics Letters,222(1994) pp343-346 Carbon,Vol.33, No.12(1995), pp1663-1671 Physics of the Solid State,Vol.42,No.8(2000),PP1575-1578 Carbon Vol.33, No.12(1995), pp1663-1671 K.Xu.Z.Jin,F.Wei and T.Jiang,Energetic Materials, 1,19(1993)(in Chinese) [炭素],第22巻,No.2,189〜191頁(1984) Van Thiei. M. & Rec.,F. H.[J. Appl. Phys. 62, pp. 1761〜1767(1987)
本発明は、前記特許文献10記載の技術の更なる改良に関する。すなわち我々は、耐腐食性、靭性に優れ、かつ水素の浸透を可及的に抑制するナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層のために検討を続けた結果、5%フッ化水素水による腐食試験において100時間以上腐食しないナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層が、粒度分布範囲が極く限られた特定性状のナノダイヤモンドの比較的低含有率で達成できること、つまり、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であるナノダイヤモンド粒子を0.01 wt%から6 wt%を該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出、分散した貴金属の薄膜層により達成されることを新たに見出した。粒径が小さく、かつ粒度が揃っていて、めっき浴中での分散性に優れるので、これを均一に分散しており、耐水素脆性、耐食性に優れためっき層になるためと思われる。
本発明は、ダイヤモンド微粒子を貴金属薄膜層の結晶粒界上に、均一に分散した複合めっきを提供することにより、水素分子、プロトン拡散、腐食性元素イオンの拡散を貴金属薄膜層内でトラップして、貴金属薄膜層内、母材金属、セラミック又は樹脂材料と貴金属薄膜層の界面の耐水素脆性、耐食性を向上させようとすることにある。
したがって、本発明の目的は、上記従来技術に鑑み、ナノダイヤモンド微粒子を薄膜層中の結晶粒界上に分散した、耐水素脆性、耐食性に優れたナノダイヤモンド微粒子−金属共析膜を提供することにある。また、電気めっき浴を用いて、めっき法により、耐水素脆性、耐食性に優れたナノダイヤモンド微粒子−金属共析膜を作製する改善された方法を提供することにある。
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属の薄膜層(以下単に「貴金属複合薄膜層」という)であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、該ナノダイヤモンド粒子は貴金属複合薄膜層中に0.01 wt%から6 wt%含有され、該貴金属薄膜層は5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上腐食しないものであることを特徴とするナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(2)「前記ナノダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(3)「前記ナノダイヤモンド粒子は、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(4)「前記ナノダイヤモンド粒子は、比表面積が1.50×10/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC2511.22.89.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(5)「前記貴金属が、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、それらの合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(6)「前記貴金属が、金または金合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする前記第(5)項に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(7)「層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(8)「前記ナノダイヤモンド粒子は、前記貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層」、
(9)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層が母材金属面上又はセラミック面上に接合されてなる複合金属材料」、
(10)「前記母材金属が、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする前記第(9)項に記載の複合金属材料」、
(11)「前記セラミックが、ニッケル下引き層を有するものであることを特徴とする前記第(9)項に記載の複合金属材料」、
(12)「前記第(10)項又は第(11)項に記載の複合金属材料を使用した燃料電池部材」、
(13)「前記第(12)項に記載の燃料電池部材を利用した燃料電池」、
(14)「めっき液中にナノダイヤモンド微粒子を懸濁しためっき浴を用いて、電解めっき法によリ、ナノダイヤモンド粒子を分散した金属薄膜層を形成する方法であって、該めっき浴に、
(i)100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であるナノダイヤモンド粒子を貴金属めっき液1リットル中に1〜36gの濃度で懸濁させ、
(ii)前記ナノダイヤモンド粒子を該貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って、結晶粒界に分散析出している該金属薄膜層の層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)になるまで電解を行なう各段階を含み、
(iii)層中にナノダイヤモンド粒子の0.01 wt%から6 wt%を分散した貴金属の薄膜層であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上腐食しないナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層を形成する方法」によって解決される。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により、従来の金属薄膜に較べて、特定のナノダイヤモンドを貴金属薄層中に特定量含有させることにより、飛躍的に耐食性が向上したという極めて優れた効果を奏するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の該「層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属薄膜層」は、粒度分布が狭い特定の超微粒ナノダイヤモンド(UDD)粉体、及び、このUDDを含み分散安定性に優れた水性懸濁液を用い、めっき法(電解又は無電解めっき)により達成することができる。UDD粒子が、貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散しているものが得られる。
本発明のUDD−貴金属複合膜は、撮影したSEM画像の画像解析による層厚が好ましくは10nm(0.010μm)乃至50000nm(50.0μm)であり、より好ましくは30nm(0.030μm)乃至30000nm(30.0μm)である。10nmより薄い貴金属薄膜、例えば5nmより薄い貴金属薄膜は、蒸着法やスパッタ法では制御可能であるがめっき法では制御することが難しく、即ち、作製手段に限りがある。また、50.0μmを超える膜厚の貴金属膜も、無論、長時間めっきや電鋳により作製することができるけれども、50.0μmを超える膜厚の貴金属膜の場合には膜の物理的強度、耐摩耗性向上が期待されない。
本発明のUDD−貴金属複合膜を構成する貴金属としては、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、それらの合金からなる群から選ばれた材料が挙げられる。水素分子、プロトン拡散、腐食性元素イオンの拡散を貴金属薄膜層内でトラップして、貴金属薄膜層内、母材金属、セラミック又は樹脂と貴金属薄膜層の界面の耐水素脆性、耐食性を向上させた貴金属薄膜層とするためには、金及び金合金が好ましい。金合金としては、90%以上金を含むAu-Co,Au-Ni,Au-Ni-In,Au-Pd-Cu等が挙げられ、前記特定のUDDをめっき法により簡単に前記特定量含有させることができ、かつ該UDDを該特定量含有させることにより耐水素脆性、耐食性、物理的強度が著しく改善されるので実用的である。
本発明で用いる前記特定のUDDは、他材料に混合して、粒径がナノオーダーと小さく、均一に分散しているので外観上ほとんどその存在を目視できず、また、固形組成物中に分散されていてもほとんど肉眼でその存在を確認することができない。そのため電気導電性等の機能物性を劣化させず、燃料電池のセパレータ等の耐剥離性、耐食性の改善をはかることができる。このUDDは、基本的な利点として、懸濁液、特に水性懸濁液とした場合に優れた分散安定性を示す。
これらUDDは、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有するナノダイヤモンド粒子ものであることが好ましい。
また、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることが、より好まししい。
また、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることが、更に好ましい。このようなUDDは、例えば、前記特許文献10の特開2004−018909号公報に開示されている。
即ち、貴金属−ナノダイヤモンド複合めっき膜は、工具製造、電子工学、電気技術、宝石、宝飾産業分野等で、要求される諸特性を満足する可能性を秘めており、使用が検討されて来たが、所望の性質を有する貴金属−ナノダイヤモンド複合めっき膜を旨く作製することが出来なかった。
本発明で好ましく使用されるUDD水性懸濁液の場合は、界面活性剤の添加は、必要不可欠ではない。界面活性剤を添加しても分散安定が保持されることもあるが、多くの場合、界面活性剤を添加すると、UDD水性懸濁液の分散安定性を損なう。したがって、本発明で好ましく使用されるUDD水性懸濁液は、電解めっきに好適に使用することができる。
[UDD−貴金属の複合膜、その作製法]
前記のように、本発明のUDD−貴金属複合膜は、例えばめっき法により前記UDD懸濁液を添加しためっき浴を用いて母材金属上、樹脂材料上又はセラミック上に、洗浄後直接、さらに活性化処理後、または下地層(アンカー層)を介して、めっき薄層を作製し、複合金属材料とすることができる。
母材金属としては、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた材料を用いることができる。アルミ合金等の場合、めっき処理に耐えうる例えば貴金属のアンカー層を介してめっき処理することが好ましく、また、チタンやチタン合金、モリブデン、タンググステンなどの強固な酸化皮膜が形成されめっき困難な金属の場合には、粗面化処理をも併用することが好ましい。
また、セラミック材料や樹脂材料の場合にも、導電性アンカー層を介して本発明のUDD−貴金属の複合膜を設けることができる。導電性アンカー層は、耐酸性、めっき浴非反応性の金属層であることが好ましい。本発明により、例えば、セラミック表面に、Ni下引き施して金−コバルト、軟質金をメッキすることが出来る。軟質金にUDDを入れたものは既に出来ており、硬度(2割程度アップ)、耐磨耗性(3−4倍)が向上している。金−コバルトにUDDを入れることも可能である。
母材金属上のアンカー層が保護めっき層である場合(貴金属薄膜層と保護めっき層を有する場合)、金属複合めっき膜ともいうことができるが、これは、本発明における「複合金属材料」ではなく、めっき膜である。
そして、本発明はまた、このような複合金属材料を使用した燃料電池部材、この燃料電池部材を利用した燃料電池を提供する。
本発明におけるめっきには、電解めっき、無電解めっき、及び電鋳が含まれ、めっき浴(めっき液)には、本発明で好ましく使用されるUDD水性懸濁液を、めっき液1リットル中のUDDの濃度が1g〜36g、好ましくは1.5g〜15gになるように加える。このようなUDD濃度は、本発明で好ましく使用されるUDD懸濁液の上記濃度からみて、非常に簡単に調整可能である。本発明のめっき液は、低濃度の場合、めっき処理中に電極近傍に発生するガス泡によってUDDの沈殿が回避され、また、めっき処理中に通常施される撹拌によっても沈殿がより確実に回避される。めっきによる膜厚は、めっき条件、めっき膜の使用目的及び被めっき支持体にもよるが、通常0.01〜50μmの範囲が、好ましくは0.03〜30μmの範囲であり、例えば電解めっきではAuめっきの場合0.01〜5μmである。
しかしながら、極めて高濃度のUDD懸濁液は、UDDの沈殿、または凝集を生じ易く、安定性に欠け、また、低濃度のUDD懸濁液は、めっき膜中のUDD含有率を低下しがちであるので、本発明で好ましく使用されるUDD懸濁液の濃度は、めっき液1リットル中1〜36g、好ましくは1.5〜15gの濃度である。1g/L未満の濃度ではめっき金属膜の特性を改善するに充分な割合のUDDを金属膜中に含有させることが困難であり、36g/Lを超える濃度では懸濁液の安定性に支障を生じる。
[UDD−貴金属の複合膜、その作製]
以下、本発明によるめっき浴について具体的に説明する。
これら各めっき浴には、むろん、本発明においては、前記のようなUDD濃度即ち、めっき液1リットル中1〜36g、好ましくは1.5〜15gの濃度になるようにUDDを添加する。本発明の典型的な1リットルのめっき液中におけるUDD濃度は、Auめっきの場合実務上は1g以上であることが好ましく、より好ましくは1.5g〜15gである。1リットルのめっき液中におけるUDD濃度が1g未満の低濃度のUDD懸濁液では、めっき膜中のUDD含有率を低下させ、1リットルのめっき液中におけるUDD濃度が36gを越えた高濃度のUDD懸濁液は、UDDの沈殿、または凝集を生じ易く、安定性に欠けることは前に述べたとおりである。
実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[UDD−金の複合膜]
(実施例1)
強固且つ水溶液中に分散する粒子として、爆発合成法で生成されたナノサイズのダイヤモンド粒子(以下UDDと省略)を使用した。単一UDDの寸法は約4〜6nm、メディアン径(D50)が130nmであり、100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であった。形状は球形、比表面積は250〜350m/gである。中心は非常に硬いダイヤモンド核(SP3構造)があり、その周囲はカーボン非結晶(SP2構造)となっている。このUDDは爆発合成後、化学洗浄され、カーボン非結晶の外郭に、様々な官能基(カルボルシル基、エステル基、水酸基等)を修飾することができる。この官能基により、UDDは親水性を示し、水分散が可能となる。
図3には、UDD水分散液のゼータ電位の等電図を示す。一般にゼータ電位は水溶液中で、±30mV以内あれば安定に分散できるといわれている。
当該UDDのゼータ電位は、pH7付近の0を境にpHの低いほうでは、約+30mV、pHの高いほうでは、約−40mV程度を示し、酸性側、アルカリ側でUDDは安定に水分散できることが理解される。
上述したUDD濃度が5wt%である縣濁水溶液を、次の組成を有する光沢厚付純金めっきに添加し、UDD濃度が1g/L〜50g/Lの金−UDDめっき液を建浴した。
<光沢厚付純金めっきの液組成>
KAu(CN):15g/L,
HO・HO:14g/L,
CH・HO:36g/L、
pHは4.0
であった。
UDD添加後、超音波ホモジナイザーを金−UDDめっき液にかけ、金めっき液内の凝集したUDDを更に分散させた。
被めっき基板には、銅基板を使用した。基板は、予め、脱脂処理、アルカリ洗浄、活性化処理を行なった後、無電解Niめっき浴で、90℃、5分間めっきを行い、3μm厚みのニッケル−リンめっき皮膜処理を行なった。
陽極はチタンメッシュに白金を2μmめっきした電極を使用し、陰極には、めっきされる銅基板を取り付けた。金錯体イオン、プラスのゼータ電位を持つUDDは、陰極側にひきつけられ、UDDは金めっき膜の中へ共析する。または、金属イオンによって凝集したUDDも、機械攪拌されている水流に乗って銅基板に当たり、破砕されて、微細粒子として金めっき膜中に共析される。
めっき条件は0.5A/dm、電極間距離40mm、液温度50℃に設定し、めっき時間30分でめっき厚約1μmの金めっき膜を、当該銅基板上の厚さ3μmニッケル−リンめっき皮膜上にめっきして金属複合めっき膜を作製した。
めっき厚約1μmのUDD−金の複合膜中に含まれるUDD含有量の測定方法は、銅基板上に、濃度を変えたUDD添加量メッキ液で、めっき厚約1μmのUDD−金の複合膜つけた後、銅基板を過硫酸アンモニウムで溶かし、燃焼法炭素分析器を使って金メッキ膜中の炭素量を測定して、UDD含有量を算出した。
次に5%HF水溶液に各めっき膜を浸漬させ100時間後の膜の腐食状態を調べた。腐食の度合いを、全面に膜の膨れが見られたものを1,膜に全く膨れが見られないものを10とレーティングを規定し、1〜4は使用に耐えないもの、5〜10は使用に耐えるものとして評価を行なった。レーティング5は実用特性4万時間に対応し、十分に使用に耐え得る物である。
100時間 5%HF水溶液による耐食性試験を行なった後、UDDを添加していない金めっき膜と、UDDを2g/L,8g/L,36g/L,50g/L添加した金めっき膜の表面写真を図4に示す。ナノダイヤモンドを添加していない金めっき膜は、100時間後には、全面に膜の膨れが見られ、レーティングは1となった。それに対して、UDDを2g/L添加したメッキ液で作った金メッキ膜は、レーティング評価は10となった。36g/L添加した金メッキ膜は、レーティングは5で、実用特性4万時間に対応し、十分に使用に耐え得た。50g/L添加した金メッキ膜では、4となり使用に耐え得なかった。耐食性は、金メッキ中のナノダイヤ含有量によって一義的に決まる。めっき液中のナノダイヤの濃度が一定であっても、めっき時間の長短に依っては、金メッキ中のナノダイヤモンド含有量が異なる。従って、金めっき中のナノダイヤモンド含有量が0.01〜6wt%、好ましくは0.02〜0.24wt%を満足するめっき液1リットル中のUDDの濃度は、めっき時間によっては変わりうるが、30秒から10時間のめっき時間内では、めっき液1リットル中のUDDの濃度は、1g〜36g、好ましくは1.5g〜15gが採用される。
100時間、5%HF水溶液による耐食性試験で、レーティング5の場合サンプルの重量の変化は100ppm以下であり、これは、実用耐久特性4万時間に相当し、実用上4万時間の使用が可能である。また、レーティング10の場合、2000時間でもサンプルの重量変化は100ppm以下であった。UDD添加量を最適化することにより、金メッキ膜の耐食性は大幅に改善した。
表1にめっき液中のUDD添加量、膜中のUDDの重量%及び腐食試験のレーティングナンバーの関係を示す。
表1から、耐食性レーティング5〜10,好ましくは8〜10を満足する金メッキ中のナノダイヤ含有量は、0.01〜6wt%、好ましくは0.02〜0.24wt%で有ることが理解される。腐食評価レーティングとめっき液1L中のUDD添加量の関係は、めっき時間によって変わりうるが、本実験の30分のめっき時間では、使用されるUDD懸濁液の濃度は、めっき液1リットル中1〜36gが良く、好ましくは1.5〜15gの濃度である。1g/L未満の濃度ではめっき金属膜の特性を改善するに充分な割合のUDDを金属膜中に含有させることが困難であり、36g/Lを超える濃度ではUDD含有量が急激に増加し、耐食性は逆に悪化した。
40g/Lを超える濃度では耐食性が悪化する理由は、UDD濃度増加による、凝集UDDが増加し、この凝集UDDが膜生成でのピンホールの原因となり、耐食性が悪くなったと推定される。
通常の金めっき膜を有するサンプルが、HFに浸漬すると膜に膨れが発生する原因は、膜のピンホール等の膜欠陥を通してHF液が母材まで浸透、あるいはHF→H+Fに電解した腐食性の高いFハロゲンイオンが粒界を通って拡散して行き、母材を腐食し、膜の剥離が生じ脹れとなって現れると考えられる。
これに対してUDDが金めっき膜の結晶粒界に共析した場合、粒界拡散するフッ素イオンがUDDでトラップされるため耐食性が向上すると考えられる。最大UDDサイズが40nmである、平均粒径が小さいUDD粒子が微細に分散した金めっき膜(UDD添加量2g/L)は、最大UDDサイズが100nmである、平均粒径が大きいUDD粒子が分散した金めっき膜(UDD添加量15g/L)よりも、耐食性が向上する。より微細なUDDを結晶粒界中に均一に分散させるほうが、耐食性向上に好ましい結果が得られた。
金めっきへのFハロゲンイオン拡散による耐食性試験は、金めっき中の水素、プロトン拡散の加速試験である。HF5%溶液による100時間耐食性試験は、燃料電池の水素環境下での耐水素脆性に対する4万時間の耐久性と同等である。
表1に金メッキ液(KAu(CN):15g/L)中のUDD添加量と、膜中のUDD含有量、腐食レーティングの関係を示す。
Figure 2008214672
(実施例2)
当該銅基板上の厚さ3μmニッケル−リンめっき皮膜上に実施例1と同じメッキ条件で、膜厚を10nmと50μmのUDD分散金メッキ膜を作り、金属複合めっき膜を作製した。同じように5%HF溶液による100時間耐食性試験を行なった。
その結果を表2に示す。
金メッキ膜厚を10nm成膜させるために、成長速度の遅い金含有量の少ない、KAu(CN):5g/Lの金メッキ浴を用い、30秒間メッキを行なった。
UDDを添加しない金メッキ膜は、100時間後に膨れが発生し、レーティング1となった。UDDを1g/L以上入れた場合、膜厚が薄いためレーティング10とはならなかったが、レーティングは5となり、UDD添加の効果は見られた。但し、36g/L添加量の場合は、レーティングは5であって耐食性は合格であった。
膜厚が50μmの場合、成長速度を速めるため金濃度の高いKAu(CN):20g/Lを使用し、10時間メッキを行なった。その結果UDDを入れない膜は、レーティング4となり、耐食性評価は、不可となったが、UDDを添加すると、レーティングは、広い添加量範囲で、10の評価がされた。しかしながら、UDD添加量が36g/Lでは5であったが、36g/Lを越えると、レーティングが4になった。
UDD添加量1g/L、2g/Lの場合、30秒で、30nm金メッキを付けた膜より、10時間で50μmめっきした膜のほうが、UDD含有重量%がわずかに増加した。これは、時間によってUDDのめっき液中での移動度が変化するためだと推察される。
表2に金めっき膜厚と腐食レーティングの関係を示す。
Figure 2008214672
(実施例3)
実施例1に準じて、金メッキのKAu(CN)を5g/L,10g/L,15g/L,20g/Lで、同じようなUDD濃度を変えた場合の耐食性試験結果を表3に示す。金メッキ厚は1μmである。金めっき中の金濃度差により、成長速度は異なるため、5g/Lの場合は45分,10g/Lは23分,15g/Lは15分間,20g/Lは11分間メッキして膜厚が同じ1μmになるようめっきした。
耐食性試験の結果より、金メッキ膜の耐食性は、その成長速度に関わらず、めっき液1リットル中1〜36g間でレーティングが5以上、1.5〜15g間でレーティング8以上と、金メッキの成膜速度に寄らず、同じUDD添加量で同等の耐腐食特性を示した。
UDD濃度が1g/L未満では、金メッキの金濃度に関わらず、レーティングは悪く、これは同じように、金メッキ膜中にUDDを析出させるには、金メッキ浴の金濃度に関わらず、1g/L以上のUDD濃度が必要であることが推察される。
また、UDD濃度が、30g/L,36g/Lに、レーティングは悪くなる原因は、UDD濃度が30g/L近くになると、UDDの凝集が生じるため、金めっきの成長速度に関わらず、大きなUDDの凝集粒子が析出するために、腐食のレーティングは金の成長速度に依存せず悪くなったと思われる。
表3に金濃度におけるUDD濃度と腐食レーティングの関係を示す。
Figure 2008214672
(実施例4)
硬質金メッキであるAu-1%Co合金めっき、Au-3%Ni合金めっきについても、UDD添加による、耐食性改善が見られるか実験をおこなった。めっき実験工程、UDD添加量及び評価方法は、実施例1の金メッキ実験に従った。銅基板上に中間層としてニッケルーリン化学めっきを3μmつけ、その中間層上に、1μmのAu-1%Co合金めっき、またはAu-3%Ni合金めっき処理を行なった。次に、5%HF溶液に沈積し、耐食性試験を行なった。めっき中のUDD含有量は、燃焼法炭素分析器を用いて測定された。
耐食性試験結果は、表1に見られる金メッキ評価結果とほぼ同じであり、金合金めっきに関してもUDD添加による耐食性改善効果が確認された。
金合金めっきの場合でも、UDD懸濁液の濃度がめっき液1リットル中1〜36g、好ましくは1.5〜15gの濃度で耐食性が改善されることがわかった。
(実施例5)
基板にBeCu合金、中間層の無電解ニッケルメッキを施し、UDDを1.5g/L,15g/L,36g/Lをそれぞれ添加した膜厚3μmの金メッキを付けた後、金メッキ膜内のUDD分散状態を調べた。このとき使用のUDDは、実施例1と同様100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であった。図5は、UDD添加濃度が1.5g/L、図6はUDD添加濃度が15g/L、図7はUDD添加濃度が36g/Lで、金めっきした膜の、10万倍のFE−SEM反射電子像による断面写真である。白いマトリックスの部分が金めっき、黒い点がカーボンつまりUDDを示す。反射電子像で取っているため、白いマトリックス上の濃淡は一つ一つの金結晶粒子であり、数ナノから数十ナノメートルのUDDが、主に金の結晶粒界に偏析していることがわかる。UDD粒径サイズも、UDD添加量が1.5g/Lの場合、UDDのサイズが最大でも40nm以下であり、多くは10nm以下で存在し、それらが膜中の結晶粒界上に均一に分散していた。15g/L添加量の場合、UDDの最大サイズは100nm程度であり、多くは数十ナノサイズのUDDで存在し、それらは結晶粒界に析出していた。
UDDが金めっき膜の結晶粒界に共析した場合、粒界拡散するフッ素イオンがUDDでトラップされるため耐食性が向上すると考えられる。今回のHF5%濃度による耐食性試験結果から、最大UDDサイズが40nmである、平均粒径が小さいUDD粒子が微細に分散した金めっき膜(UDD添加量2g/L)のほうが、最大UDDサイズが100nmである、平均粒径が大きいUDD粒子が分散した金めっき膜(UDD添加量15g/L)よりも、耐食性が向上した。より微細なUDDを結晶粒界中に均一に分散させるほうが、耐食性向上に寄与すると思われる。36g/L添加した場合は、100nm程度のUDDが凝集して多数析出していることがわかる。メッキ液中に過剰のUDDを入れすぎると、液内でUDDが凝集し、100nm程度のUDD凝集体が析出しやすくなる。このようなメッキ膜を耐食性試験すると、粒界拡散阻止による、耐腐食性の強化が見られず、逆にピンホールの原因となって耐食性は悪くなる。粒界拡散による腐食イオン、腐食液の阻止効果を高めるためには、1.5g/L〜15g/Lの分散濃度で、できるだけUDDを凝集させず、100nmより細かいUDD粒子を均一に粒界析出させるほうが、耐腐食性効果には望ましい。
最表面の金めっきと中間層のニッケルめっき間に金めっき膜から拡散した元素イオンが蓄積され、ガス化し、その圧力で剥離が生じた不具合写真である。 腐食性の強いフッ素イオンが最表面の金めっき、中間層のニッケルめっき中を拡散、銅基板に到達し、基板が腐食したため、膜剥離が発生した写真である。 UDD水分散液のゼータ電位とPHの関係を示す。 UDD無添加及び添加した場合の金メッキ膜の水素ガスによる耐食性試験結果の顕微鏡像である。 UDD添加濃度が、1.5g/Lで、金めっきした膜の、10万倍のFE−SEM反射電子像による断面写真である。 UDD添加濃度が15g/Lで、金めっきした膜の、10万倍のFE−SEM反射電子像による断面写真である。 UDD添加濃度が36g/Lで、金めっきした膜の、10万倍のFE−SEM反射電子像による断面写真である。

Claims (14)

  1. 層中にナノダイヤモンド粒子を分散した貴金属の薄膜層(以下単に「貴金属複合薄膜層」という)であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、該ナノダイヤモンド粒子は貴金属複合薄膜層中に0.01 wt%から6 wt%含有され、該貴金属薄膜層は5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上腐食しないものであることを特徴とするナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  2. 前記ナノダイヤモンド粒子は、炭素が73.86〜86.48%の範囲、水素が0.81〜1.46%の範囲、窒素が1.18〜2.22%の範囲、酸素が10.49〜23.14%の範囲で、かつ炭素、水素、窒素、酸素の合計で100%以下の元素組成比を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  3. 前記ナノダイヤモンド粒子は、Cu、Kα線を線源とするX線回析スペクトル(XD)におけるブラッグ(Bragg)角(2θ±2°)が43.9°に最も強いピークを有し、(220)結晶に帰属するピーク、(311)結晶に帰属するピーク、17°にグラフィンまたはベンゼン環構造に帰属するハローがあり、グラファイト(002)結晶に帰属する26.5°のピークがないものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  4. 前記ナノダイヤモンド粒子は、比表面積が1.50×10/kg以上で、表面炭素原子Cに対するH、N及びOからなるヘテロ原子の組成比がC2511.22.89.1であって、全ての表面炭素原子が、H、N及びOからなるヘテロ原子と結合していると計算され、0.5m/kg以上の全吸収空間を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  5. 前記貴金属が、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、それらの合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  6. 前記貴金属が、金または金合金からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする請求項5に記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  7. 層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  8. 前記ナノダイヤモンド粒子は、前記貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って分散していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層が母材金属面上又はセラミック面上に接合されてなる複合金属材料。
  10. 前記母材金属が、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅、アルミニウム−マグネウム合金、アルミニウム−マグネウム−シリコン合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛−マグネウム合金、マンガン鋼、マンガン−クロム鋼、クロム鋼、ニッケル−クロム鋼、モリブデン鋼、ニッケル−クロム−モリブデン鋼、アルミ−クロム−モリブデン鋼、ジュラルミン、クロム−バナジウム−モリブデン鋼、タングステン鋼からなる群から選ばれた材料であることを特徴とする請求項9に記載の複合金属材料。
  11. 前記セラミックが、ニッケル下引き層を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の複合金属材料。
  12. 請求項10又は11に記載の複合金属材料を使用した燃料電池部材。
  13. 請求項12に記載の燃料電池部材を利用した燃料電池。
  14. めっき液中にナノダイヤモンド微粒子を懸濁しためっき浴を用いて、電解めっき法によリ、ナノダイヤモンド粒子を分散した金属薄膜層を形成する方法であって、該めっき浴に、
    (i)100nmを超える粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径の粒子の数平均存在率が実質零%であるナノダイヤモンド粒子を貴金属めっき液1リットル中に1〜36gの濃度で懸濁させ、
    (ii)前記ナノダイヤモンド粒子を該貴金属薄膜層の層厚方向の各レベルに亘って、結晶粒界に分散析出している該金属薄膜層の層厚が10nm(0.01μm)乃至50000nm(50.0μm)になるまで電解を行なう各段階を含み、
    (iii)層中にナノダイヤモンド粒子の0.01 wt%から6 wt%を分散した貴金属の薄膜層であって、該ナノダイヤモンド粒子は、100nmを超える粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、2nm未満の粒径のダイヤモンド粒子の数平均存在率が実質零%であり、該貴金属薄膜層の結晶粒界に析出したものであり、5%フッ化水素水による腐食試験において、100時間以上腐食しないナノダイヤモンド−貴金属複合薄膜層を形成する方法。
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