JP5009954B2 - ポリアセタール樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]ポリアセタール樹脂100質量部と、平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウム5〜50質量部と、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、を含有し、前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たし、前記軽質炭酸カルシウムに対する前記脂肪酸の質量比が0.020〜0.060であり、前記脂肪酸カルシウム塩に対する前記脂肪酸の質量比が3〜15である、ポリアセタール樹脂組成物。
1≦X−Y≦4 (1)
[2]前記軽質炭酸カルシウムの最多確率空隙半径が、0.12μm以上0.16μm以下である、[1]のポリアセタール樹脂組成物。
[3]前記ポリアセタール樹脂は、164℃以上173℃以下の融点を有するポリアセタールコポリマーを含む、[1]又は[2]のポリアセタール樹脂組成物。
[4]前記ポリアセタール樹脂は、167℃以上173℃以下の融点を有するポリアセタールコポリマーを含む、[1]〜[3]のいずれか一つのポリアセタール樹脂組成物。
[5]前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ポリアミド樹脂を0.01〜3質量部含有する、[1]〜[4]のいずれか一つのポリアセタール樹脂組成物。
[6][1]〜[4]のいずれか一つのポリアセタール樹脂組成物を製造する方法であって、平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウムと、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、を固相状態でブレンダーにより混合して混合物を得る工程と、前記混合物と、ポリアセタール樹脂と、を、それぞれ異なるフィーダーから押出機のバレル内に連続的に供給し溶融混練して溶融混練物を得る工程と、前記溶融混練物を前記押出機のダイから連続的に押し出す工程と、を有し、前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たす、ポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
1≦X−Y≦4 (1)
[7][5]のポリアセタール樹脂組成物を製造する方法であって、平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウムと、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、ポリアミド樹脂を含む樹脂と、を固相状態でブレンダーにより混合して混合物を得る工程と、前記混合物と、ポリアセタール樹脂と、を、それぞれ異なるフィーダーから押出機のバレル内に連続的に供給し溶融混練して溶融混練物を得る工程と、前記溶融混練物を前記押出機のダイから連続的に押し出す工程と、を有し、前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たす、ポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
1≦X−Y≦4 (1)
[8]前記ポリアミド樹脂を含む樹脂は、前記ポリアミド樹脂と前記ポリアセタール樹脂との溶融混練物である、[7]のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[9][1]〜[5]のいずれか一つのポリアセタール樹脂組成物を含む射出成形体。
[10][1]〜[5]のいずれか一つのポリアセタール樹脂組成物を含む歯車。
1≦X−Y≦4 (1)
ここで、炭酸カルシウムのpHは下記試験法(A)により得られるものである。すなわち、炭酸カルシウムの試料5.0gを三角フラスコにはかり取り、そこに蒸留水100mLを加えて栓をし、1分間振り混ぜる。次いで、30分間静置後、10秒間更に振り混ぜて得られる懸濁液についてpHを測定する。
ここで、式(2)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基における少なくとも1個の水素原子が炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は、炭素数6〜20のアリール基における少なくとも1個の水素原子が炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基で置換されたアルキルアリール基を示し、置換又は非置換のアルキル基は直鎖状、分岐状、若しくは環状である。上記置換アルキル基における置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基である。また、上記非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基において水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。nは1〜3の整数を示す。Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、ハロゲン化水素以外の水素酸、オキソ酸、無機チオ酸若しくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を示す。
P×14/Q (3)
ここで、式(3)中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリアセタールコポリマーに対する濃度(質量ppm)を示し、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を示す。
〈融点の測定方法〉
示差熱量計(パーキンエルマー社製、商品名「DSC−2C」)を用いて、ポリアセタール樹脂の融点を測定した。その際、まず、室温から200℃まで昇温し1分間その温度で保持し、完全にポリアセタール樹脂を融解させた。その後、ポリアセタール樹脂を100℃まで冷却し、再度2.5℃/分の速度にて昇温し、その時の発熱スペクトルのピークの温度を融点とした。
東芝機械(株)製の射出成形機(商品名「IS−100GN」)を用いて、シリンダー温度205℃、金型温度90℃、射出圧力100MPa、射出時間35秒、冷却15秒の射出条件でポリアセタール樹脂組成物を射出成形し、評価用のISOダンベルを試験片として得た。得られたISOダンベルについて、ISO527に準じて引張弾性率、引張伸度を測定した。また、同じ試験片を140℃のギアオーブンで168時間アニールした後に、同様に引張弾性率、引張伸度を測定した。
ファナック(株)製の射出成形機(商品名「α50i−A射出成形機」)を用いて、シリンダー温度190℃、金型温度80℃、射出圧力120MPa、射出時間10秒、冷却時間15秒の射出条件でポリアセタール樹脂組成物を射出成形し、モジュール0.8、歯数50、歯幅5mmの平歯車を得た。その平歯車を、東芝機械(株)製の歯車耐久試験機に同材同士の歯車を編み合わせて設置した。(片方の歯車を駆動側、もう一方の歯車を従動側とした。次に、駆動側の歯車をトルク176N/m、回転数800rpmの条件で回転させ、歯車が破壊するまでの時間を測定した。また、同じ歯車を120℃の高温高圧水槽中に168時間浸漬した後に、同様の試験を行い、歯車が破壊するまでの時間を測定した。
ポリアセタール樹脂組成物を、2軸押出機(東芝機械(株)製、商品名「TEM−48SS押出機」、L/D=58.4、ベント付き)を用いて製造した。この押出機100の概略図を図1に示す。この押出機100は、上流側から下流側にかけて各々独立したバレルの領域1〜14と、その最下流側に配置されたダイヘッド15と、バレル内のスクリュー(図示せず)を駆動するための押出機モータ16と、最上流側のバレルの領域1に連結した定量フィーダー17と、それとは異なる定量フィーダー18と、その下流のバレルの領域10に連結した定量フィーダー(サイドフィーダー)19と、更に下流のバレルの領域13から延びている脱気ベント20とを備える。バレルの領域6は、系内のガスを排出するために大気中に開放されている。ポリアセタール樹脂組成物を、図1に示す押出機100を用いて、下記の製造方法A、B、C及びDのいずれかにより製造した。
押出機100のバレルの領域1を冷却水により冷却し、バレルの領域2〜4を200℃に、バレルの領域5〜9を210℃に、バレルの領域10を200℃に、バレルの領域11〜14を180℃に、ダイヘッド15を190℃に設定した。この温度条件で、ポリアセタール樹脂(I)を定量フィーダー17から、軽質炭酸カルシウム(II)と脂肪酸(III)と脂肪酸カルシウム塩(IV)とポリアミド樹脂(V)との固相状態での混合物を定量フィーダー18からそれぞれ供給した。それと共に、脱気ベント20より真空ポンプ(図示せず)を用いて脱気しながら、スクリュー回転数300rpm、押出量200kg/hの条件で混合物を溶融混練し、ダイヘッド15でダイから溶融混練物を押し出してポリアセタール樹脂組成物を得た。
軽質炭酸カルシウム(II)と脂肪酸(III)と脂肪酸カルシウム塩(IV)とポリアミド樹脂(V)との固相状態での混合物を定量フィーダー19に代えて定量フィーダー19から供給した以外は製造方法Aと同様にして、ポリアセタール樹脂組成物を得た。
ポリアセタール樹脂(I)と、軽質炭酸カルシウム(II)と、脂肪酸(III)と、脂肪酸カルシウム塩(IV)と、ポリアミド樹脂(V)との供給方法を、上述に代えて、それら全ての固相状態での混合物を定量フィーダー17から供給する方法に代えた以外は製造方法Aと同様にして、ポリアセタール樹脂組成物を得た。
〈ポリアセタール樹脂(I)〉
(ポリアセタール樹脂(I−i))
熱媒を通すことができるジャッケット付きの2軸セルフクリーニングタイプの重合機(L/D=8)を80℃に調整し、そこにトリオキサンを4kg/時間、コモノマーとして1,3−ジオキソランを42.8g/時間(トリオキサン100mol%に対して、1.3mol%)、連鎖移動剤としてメチラールを重合後のポリアセタール樹脂のJIS K7210に基づく190℃でのメルトフローレート(以下同様。)が13g/10分となるような量、それぞれ添加した。さらに重合触媒として三フッ化硼素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1molに対して1.5×10-5molとなる量で、連続的に重合機に添加し重合を行った。重合機より排出されたポリアセタールコポリマーをトリエチルアミン0.1%水溶液中に投入し重合触媒の失活を行った。重合触媒の失活したポリアセタールコポリマーを遠心分離機でろ過した後、ポリアセタールコポリマー100質量部に対して、第4級アンモニウム化合物として水酸化コリン蟻酸塩(トリエチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムフォルメート)を含有した水溶液1質量部を添加して、均一に混合した後、120℃で乾燥した。水酸化コリン蟻酸塩の添加量は、添加する水酸化コリン蟻酸塩を含有した水溶液中の水酸化コリン蟻酸塩の濃度を調整することにより行い、上記式(3)で表される窒素量に換算して20質量ppmとした。乾燥後のポリアセタールコポリマーをベント付き2軸スクリュー式押出機に供給し、押出機中の溶融しているポリアセタールコポリマー100質量部に対して水を0.5質量部添加し、押出機設定温度200℃、押出機における滞留時間7分間の条件で、その不安定末端部分の分解除去処理を行った。不安定末端部分の分解されたポリアセタールコポリマーは、ベント真空度20Torrの条件下で脱揮され、押出機のダイス部よりストランドとして押し出され、ペレット化された。ペレット化したポリアセタールコポリマー(ポリアセタール樹脂)100質量部に対し、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]0.35質量部を添加し、ベント付2軸押出機で溶融混練することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。このようにして得られたポリアセタール樹脂(I−i)の融点は169.5℃であった。
1,3−ジオキソランの添加量を42.8g/時間から128.3g/時間(トリオキサン100mol%に対して、3.9mol%)に代え、メチラールの添加量を、重合後のポリアセタール樹脂のメルトフローレートが13g/10分となるような量から10g/10分となるような量に変更した以外はポリアセタール樹脂(I−i)の重合と同様にして、ポリアセタール樹脂のペレット化までを行った。ペレット化されたポリアセタール樹脂100質量部に対し、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]0.35質量部を添加し、ベント付2軸押出機で溶融混練することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。このようにして得られたポリアセタール樹脂(I−ii)の融点は164.5℃であった。
攪拌羽根の付いた連続式にモノマー等を供給できるタンクに脱水したホルムアルデヒドガス100質量部、触媒としてジメチルジステアリルアンモニウムアセテート0.1質量部を投入した。次いで、そこに、分子量調節剤として無水酢酸を、重合後のポリアセタール樹脂のメルトフローレートが10g/10分となるような量で連続的に供給しながら、58℃で重合した。得られた粗ポリオキシメチレン重合体をヘキサンと無水酢酸との1対1混合溶媒に入れ、140℃で2時間、末端基を化学処理した。得られた重合体を120℃、3時間、1mmHgの条件で真空乾燥した。次に、乾燥したポリオキシメチレン重合体100質量部に対して、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を0.35質量部添加し、ベント付2軸押出機で溶融混練することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。このようにして得られたポリアセタール樹脂(I−iii)の融点は175.0℃であった。
(II−i):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.4、最多確率空隙半径0.13μm
(II−ii):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.7、最多確率空隙半径0.14μm
(II−iii):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.2、最多確率空隙半径0.12μm
(II−iv):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=10.0、最多確率空隙半径0.13μm
(II−v):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.4、最多確率空隙半径0.10μm
(II−vi):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.4、最多確率空隙半径0.17μm
(II−vii):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=9.1、最多確率空隙半径0.12μm
(II−viii):白石工業(株)製、平均粒径150nm、表面未処理、pH=10.2、最多確率空隙半径0.14μm
(II−ix):白石工業(株)製、商品名「Vigot−15」(平均粒径150nm、表面脂肪酸処理、pH=9.0、最多確率空隙半径0.12μm)
(II−x):白石工業(株)製、商品名「白艶華O」(平均粒径30nm、表面ロジン酸(樹脂酸)処理、pH=8.5、最多確率空隙半径0.02μm)
(II−xi):白石工業(株)製、商品名「PC−700」(平均粒径1.2μm、表面未処理、pH=9.9)
(A)緻密質石灰石を焼成炉で焼成し、二酸化炭素と生石灰とに分解した。
(B)得られた生石灰に水を加えて水化精製し、スラリー状の消石灰とした。
(C)(A)で得られた二酸化炭素を(B)で得られたスラリー状の消石灰に吹き込んで反応させ、炭酸カルシウムを生成した。
(III−i):川研ファインケミカル(株)製ステアリン酸、商品名「F−3」(融点64℃、炭素数18)
(III−ii):ベヘン酸(融点76℃、炭素数22)
(IV−i):パルミチン酸カルシウム(炭素数16)
(IV−ii):日東化成(株)製ステアリン酸カルシウム(炭素数18)
(IV−iii):日東化成(株)製ベヘン酸カルシウム(炭素数22)
(V−i):ナイロン6,6(10%)−コポリマーアセタール
メルトフローレートが30g/10分のポリアセタールコポリマーと、ギ酸相対粘度VRが22のポリアミド6,6とを質量比9:1で混合し、シリンダー温度が260℃に設定された二軸押出機でそれらの混合物の溶融混練を行った。押し出されたストランドはストランドカッターでペレット化し、これをポリアミド樹脂(V−i)とした。
各成分(I)〜(V)を表1に示す割合で配合し、それぞれ表1に示された製造方法により溶融混練を行った。押し出されたポリアセタール樹脂組成物をストランドカッターでペレット化した。得られたペレットについて上述の方法により引張弾性率、引張伸度を測定し、また、歯車耐久試験を行った。結果を表2に示す。
各成分(I)〜(V)を表3に示す割合で配合し、それぞれ表3に示された製造方法により溶融混練を行った。押し出されたポリアセタール樹脂組成物をストランドカッターでペレット化した。得られたペレットについて上述の方法により引張弾性率、引張伸度を測定し、また、歯車耐久試験を行った。結果を表4に示す。なお、比較例2については、脂肪酸(III)をポリアセタール樹脂(I)100質量部に対して1.5質量部配合し、比較例7〜9、23及び24については、脂肪酸カルシウム塩(IV)をポリアセタール樹脂(I)100質量部に対して0.15質量部配合した。
Claims (10)
- ポリアセタール樹脂100質量部と、平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウム5〜50質量部と、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、を含有し、前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たし、前記軽質炭酸カルシウムに対する前記脂肪酸の質量比が0.020〜0.060であり、前記脂肪酸カルシウム塩に対する前記脂肪酸の質量比が3〜15である、ポリアセタール樹脂組成物。
1≦X−Y≦4 (1) - 前記軽質炭酸カルシウムの最多確率空隙半径が、0.12μm以上0.16μm以下である、請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記ポリアセタール樹脂は、164℃以上173℃以下の融点を有するポリアセタールコポリマーを含む、請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記ポリアセタール樹脂は、167℃以上173℃以下の融点を有するポリアセタールコポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物
- 前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ポリアミド樹脂を0.01〜3質量部含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物を製造する方法であって、
平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウムと、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、を固相状態でブレンダーにより混合して混合物を得る工程と、
前記混合物と、ポリアセタール樹脂と、を、それぞれ異なるフィーダーから押出機のバレル内に連続的に供給し溶融混練して溶融混練物を得る工程と、
前記溶融混練物を前記押出機のダイから連続的に押し出す工程と、
を有し、
前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たす、ポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
1≦X−Y≦4 (1) - 請求項5に記載のポリアセタール樹脂組成物を製造する方法であって、
平均粒径が50nm以上500nm以下であり、pHが9.2以上10.0以下であり、かつ表面処理されていない軽質炭酸カルシウムと、炭素数12〜30の脂肪酸と、脂肪酸カルシウム塩と、ポリアミド樹脂を含む樹脂と、を固相状態でブレンダーにより混合して混合物を得る工程と、
前記混合物と、ポリアセタール樹脂と、を、それぞれ異なるフィーダーから押出機のバレル内に連続的に供給し溶融混練して溶融混練物を得る工程と、
前記溶融混練物を前記押出機のダイから連続的に押し出す工程と、
を有し、
前記脂肪酸の炭素数Xと前記脂肪酸カルシウム塩の炭素数Yとが下記式(1)で表される条件を満たす、ポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
1≦X−Y≦4 (1) - 前記ポリアミド樹脂を含む樹脂は、前記ポリアミド樹脂と前記ポリアセタール樹脂との溶融混練物である、請求項7に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物を含む射出成形体。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物を含む歯車。
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