JP2006348265A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

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徳孝 谷村
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Abstract

【課題】熱安定性と機械的特性を低下させることなく、導電性を付与し、更に、金属メッキ、特に直接電気メッキ可能とする。
【解決手段】
(A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して、(B)導電性カーボンブラックを1〜20重量部、(C)エポキシ化合物及び/またはフェノール樹脂を1〜10重量部、(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤並びに/またはトリフェニルホスフィン、メチル置換トリフェニルホスフィン及びメトキシ置換トリフェニルホスフィンよりなる群から選ばれる有機リン化合物の少なくとも1種を0.1〜10重量部、(E)平均粒子径1〜5μmの炭酸カルシウムを1〜20重量部添加してなるポリアセタール樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱安定性と機械的特性に優れた、導電性を有し、且つメッキ可能なポリアセタール樹脂組成物に関する。
ポリアセタール樹脂は、バランスのとれた機械的性質、優れた耐摩擦磨耗性を有しており、自動車、電気・電子機器、建材等の諸分野で広範囲の用途に使用されている。
しかしながら、これを摺動部材として使用する場合などは摩擦にともなう静電気が発生する。また、ポリアセタール樹脂は耐有機溶剤性に優れるため自動車燃料タンクに代表される種々の容器やタンク及びそれらに付属する部品用の材料として広く用いられているが、有機溶剤同士及び有機溶剤とポリアセタール樹脂との摩擦による静電気が発生し蓄積する。そして、これら静電気の発生、蓄積によって、種々の使用上、安全上の障害が発生する。これを防止する目的で、ポリアセタール樹脂にカーボンブラックを配合し導電性を付与することが行われるが、熱安定性の低下、機械物性の低下など種々の問題が発生する。これを解決する方法として、エポキシ化合物や有機リン化合物を添加することが開示されている(特許文献1、2参照)。この方法により、熱安定性は大きく改良されるが十分でない。
また、一般にプラスチック、特にポリアセタール樹脂は化学的に安定で射出成形等による成形品の表面は平滑である為、表面活性に乏しく、印刷、塗装、蒸着などによる表面加飾や接着剤による接着、金属メッキなどの表面被覆は施しにくい。ポリアセタール樹脂のメッキに関しては、ABS樹脂のメッキと同様に、成形品の表面をエッチング粗化し、還元触媒を付着させて化学メッキを行い、これを電極として電気メッキを施すという基本原理で可能なことが知られている。しかしながら、単純にこの基本原理のみを適用することによって得られるポリアセタール樹脂製の金属メッキ製品のメッキ密着強度や外観性は十分満足できるものではない。
これら問題点を改良する方法として、アルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩の少なくとも1種が添加混合されたポリアセタール樹脂を用い、エッチング粗化前に特定の条件範囲で温水浸漬処理する方法が開示されている(特許文献3、4参照)。この方法により、実用に耐え得るポリアセタール樹脂製メッキ部品を得ることが可能になり、従来どうしても金属材料に頼らざるを得なかった装飾的機能部品についても該ポリアセタール樹脂製メッキ部品の適用により軽量化が可能となった。さらに、ABSメッキ部品では、強度、剛性、耐熱性、耐疲労性などが不十分であった装飾的機能部品にも該ポリアセタール樹脂製メッキ部品を適用することにより機能アップが可能となった。
しかしながら、従来のポリアセタール樹脂メッキ方法では、金属に直接電気メッキするのと異なり、まず化学メッキした後に電気メッキすることが必要で、そのためメッキ工程が複雑且つ高コストであり、このことがポリアセタール樹脂製メッキ部品の使用が拡大しない要因の一つであった。また、メッキ特性やメッキ工程改善の為ポリアセタール樹脂を改良すると、熱安定性や機械物性の低下が生じることが多く、このことがポリアセタール樹脂製メッキ部品の使用が拡大しないもう一つの要因であった。
特開昭63−210161号広報 特開昭63−210162号公報 特公昭63−67491号公報 特公平1−42295号公報
本発明は、熱安定性と機械的特性を低下させることなく、導電性が付与され、更に、金属メッキ、特に直接電気メッキ可能なポリアセタール樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリアセタール樹脂に、導電性カーボンブラック、エポキシ化合物またはフェノール樹脂の少なくとも1種、エポキシ樹脂硬化剤または有機リン化合物の少なくとも1種、及び炭酸カルシウムを各々特定量添加することによりその目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、以下に記載のポリアセタール樹脂組成物及びポリアセタール樹脂製メッキ部品に関する。
(1)(A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して、(B)導電性カーボンブラックを1〜20重量部、(C)エポキシ化合物及び/またはフェノール樹脂を1〜10重量部、(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤並びに/またはトリフェニルホスフィン、メチル置換トリフェニルホスフィン及びメトキシ置換トリフェニルホスフィンよりなる群から選ばれる有機リン化合物の少なくとも1種を0.1〜10重量部、(E)平均粒子径1〜5μmの炭酸カルシウムを1〜20重量部添加してなるポリアセタール樹脂組成物。
(2)更に(F)熱安定剤としホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体及び/またはホルムアルデヒド反応性窒素を有する化合物を0.05〜5重量部、(G)酸化防止剤として立体障害性フェノールの少なくとも1種を0.05〜5重量部添加してなる上記(1)記載のポリアセタール樹脂組成物。
(3)更に(H)フッ素樹脂を0.05〜5重量部添加してなる上記(1)又は(2)記載のポリアセタール樹脂組成物。
(4)更に(I)ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル基を含有する樹脂、ポリエステルコポリマー及びポリアルキレングリコール類からなる群より選ばれる少なくとも1種を0.5〜20重量部添加してなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(5)更に、(J)潤滑剤として、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル及びアルコールとジカルボン酸とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を0.05〜5重量部添加してなる上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(6)(A)ポリアセタール樹脂がオキシメチレンコポリマーである上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(7)(B)導電性カーボンブラックのフタル酸ジブチル吸油量が200ml/100g以上である上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(8)(C)エポキシ化合物がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であり、フェノール樹脂がノボラック型フェノール樹脂である上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(9)混練時に、(E)予め表面処理剤で処理された炭酸カルシウムを添加するか、または、炭酸カルシウムと表面処理剤とを同時に添加して得られた上記(1)〜(8)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(10)(E)炭酸カルシウムの表面処理剤として炭素数12〜30の飽和脂肪酸及び/またはその金属塩を炭酸カルシウム100重量部に対して0.1〜5重量部用いる上記(9)記載のポリアセタール樹脂組成物。
(11)(H)フッ素樹脂が四フッ化エチレン樹脂(PTFE)である上記(3)〜(10)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
(12)上記(1)〜(11)のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物を成形して得られる部品にメッキをほどこすことによって得られるポリアセタール樹脂製メッキ部品。
(13)化学メッキを経ずに直接電気メッキのみによって得られる上記(12)に記載のポリアセタール樹脂製メッキ部品。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、熱安定性、機械的特性に優れ、且つ導電性が付与されている。その為、帯電防止性が必要な用途や、導電性が必要な軸受け、自動車燃料ポンプモヂュールなどの自動車タンク回り部品や二色成形部品などに好適である。また、金属メッキ、特に安価な直接電気メッキが可能であるため、メッキして用いられるドアハンドルなどの自動車部品、各種レバー、スイッチなどの電気部品、例えばパーソナルコンピューターや携帯電話などに用いられる電磁波シールド部品、水道バルブなどの建築・インテリア部品、カメラ部品、時計部品、玩具部品、プレスボタンなどに好適である。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明で用いられる(A)成分のポリアセタール樹脂とは、ホルムアルデヒド単量体又は、その3量体(トリオキサン)若しくは4量体(テトラオキサン)等の環状オリゴマーを原料として製造された実質的にオキシメチレン単位の繰り返しよりなるポリオキシメチレンホモポリマーまたは、上記原料とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、グリコールのホルマール、ジグリコールのホルマール等の環状エーテルとから製造された、炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%含有するオキシメチレンコポリマー、更に架橋や分岐状分子鎖を有するものや、オキシメチレン単位とオキシエチレン単位やオキシプロピレン単位、メチレン単位、プロピレン単位などのオキシメチレン単位と異なる繰り返し単位を有するポリオキシメチレンブロックコポリマーなどを包含する。また、上記した種々のポリアセタール樹脂の混合物であってもよい。本発明においては、熱安定性の観点から、特にオキシメチレンコポリマーが好ましい。また、ポリアセタール樹脂のメルトフローインデックス(ASTM D1238−57Tの条件で測定)に特に制限はないが、0.5〜100g/10分の範囲が一般的であり、好ましくは2〜80g/10分、より好ましくは5〜60g/分である。
本発明の(B)導電性カーボンブラックは、粒子径が小さいか、または、表面積が大きく鎖状構造の発達したものが好ましい。特に、フタル酸ジブチル(以下、DBPと略記する)吸油量が200ml/100g以上のものが好ましく、特に300ml/100g以上であることが好ましい。このDBP吸油量はカーボンブラックのストラクチャーの発達の度合いを示す尺度となるもので、ストラクチャーの発達に伴いDBP吸油量は高くなり導電性が高くなる。DBP吸油量はニーダーミキサーでかき混ぜている一定量のカーボンブラックを自動ビュレットを用い、DBPにより滴定することにより求めることができる。
この滴定において、カーボンブラックのDBP最大吸収(空隙の充填)時に自由に移動していた粉体が半塑性物性に転換し、ニーダーのトルクが急激に増大するが、この際のカーボンブラック100g当りの所要DBP量(ml)がDBP吸油量であり、ASTM D2415−65Tのストラクチャー指数として認められている。DBP吸油量が低いと、所定の導電性を付与する為に大量の導電性カーボンブラックの添加が必要で、機械物性並びに熱安定性が悪化するため好ましくない。本発明において、導電性カーボンブラックの添加量は、(A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して1〜20重量部であり、特に3〜10重量部が好ましい。1重量部未満では、導電性の付与が十分でなく、20重量部を超えると熱安定性及び機械物性が悪化する。
本発明の(C)エポキシ化合物またはフェノール樹脂のうち、エポキシ化合物としては、モノ又は多官能グリシジル誘導体が望ましく、2−エチルヘキシルジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの縮合物などが挙げられる。中でも、クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの縮合物であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、特にオルソクレゾールとホルムアルデヒドの重縮合物のポリグリシジルエーテル化物であるオルソクレゾール型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明のフェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドを反応させて得られるもので、特に酸性触媒を用いて反応させたノボラック型のフェノール樹脂が好ましい。分子量としては500〜10000の重量平均分子量を有するものが好ましい。また、パラキシリレンあるいはアルキルベンゼンで変性したものが好ましく、特に変性率40%以上のアルキルベンゼン変性品が好ましい。更に、含有される未反応フェノールは5重量%以下が好ましく、2重量%以下であることがより好ましい。
本発明において、(C)エポキシ化合物またはフェノール樹脂の添加量は、(A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して、1〜10重量部である。1重量部未満では、熱安定性が悪化し、10重量部を超えると機械的特性が悪化する。エポキシ化合物、フェノール樹脂は、1種類を単独で用いても良いし、また、数種類を組み合わせて用いても良い。
本発明の(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤またはトリフェニルホスフィン、メチル置換トリフェニルホスフィン、メトキシ置換トリフェニルホスフィンの中から選ばれる有機リン化合物のうち、エポキシ樹脂硬化性添加剤としては、慣用されているエポキシ樹脂硬化剤やエポキシ樹脂の硬化を促進する物質を用いることができる。前者のエポキシ樹脂硬化剤としては、主として脂肪族及び変性ポリアミン、変性芳香族アミン、酸及び酸無水物が用いられる。これらのエポキシ樹脂硬化剤の例としては、ジエチレントリアミン、ジシアンジアミド、イミダゾール、無水マレイン酸などが挙げられるが、特にこれらに限定されることはない。後者の、エポキシ樹脂の硬化を促進する物質としては、1−ヒドロキシエチル−2−メチルイミダゾールなどの置換イミダゾール化合物、オクチルジメトイルアミンなどの第三級アミン化合物、オクチルモルホリンなどのモルホリン化合物、ジシアンジアミドへのエチレンオキサイド4モル付加物などのジシアンジアミド誘導体などを挙げることができるが特にこれらに限定されることは無い。本発明におけるトリフェニルホスフィン、メチル置換トリフェニルホスフィン、メトキシ置換トリフェニルホスフィンの中から選ばれる有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−メトキシフェニルホスフィンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されることはない。
本発明において、(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤または有機リン化合物の添加量は、(A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部である。0.1重量部未満では、熱安定性が悪化し、10重量部を超えると機械的特性が悪化する。エポキシ樹脂硬化性添加剤または有機リン化合物は、1種類を単独で用いても良いし、また、数種類を組み合わせて用いても良い。
本発明の(E)炭酸カルシウムは、平均粒子径が1〜5μmであることが必要である。1μm未満であると、メッキの密着強度が十分でない。また、5μmを超えると、機械的特性が低下し好ましくない。炭酸カルシウムの粒子径は、光透過法を用いて、50%メジアン径で算出できる。炭酸カルシウムの結晶形態として、カルサイト、アラゴナイト、バテライトのいずれであってもよく、また製法、種類においても、天然に存在する重質炭酸カルシウムや人工的な合成法によって得られる軽質炭酸カルシウム(またはコロイド状炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、活性炭酸カルシウム等で呼ばれることもある)であってもよい。また、粒子形も立方体、紡錘形、柱状、球状、不定形いずれであってもかまわない。本発明において、炭酸カルシウムは、表面処理されたものも、また、表面処理されていないものも用いることができるが、表面処理されたものを用いることが好ましい。
表面処理剤としてはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤などを用いることができる。また、アミノシラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、さらには脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸)、脂肪酸の金属塩、脂環族カルボン酸及び樹脂酸をあげることができる。これら表面処理剤の内、特に炭素数12〜30の飽和脂肪酸またはその金属塩が好ましく、ステアリン酸を代表例として挙げることができる。表面処理剤は炭酸カルシウム100重量部に対して0.1〜5重量部用いられ、ヘンシェルミキサー等で予め混合した後に用いるのが一般的であるが、例えば押出機などでポリアセタール樹脂を混練する際に炭酸カルシウムと表面処理剤を同時に添加混練する方法も可能である。炭酸カルシウムの添加量はポリアセタール樹脂100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜10重量部である。1重量部未満であるとメッキの密着強度が不足する。また、20重量部を超えると熱安定性及び機械的特性が悪化する。
本発明のポリアセタール樹脂組成物には(F)熱安定剤として、ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体及び/またはホルムアルデヒド反応性窒素を有する化合物がポリアセタール樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部添加されていることが好ましい。より好ましい添加量は0.1〜1重量部である。ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体または化合物の例としては、ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12などのポリアミド樹脂、及びこれらの共重合物、例えば、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12などが挙げられる。
また、アクリルアミドおよびその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとの共重合体やアミノ置換基を有するホルムアルデヒド反応性窒素原子を含む化合物を挙げることができる。アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとの共重合体の例としては、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとを金属アルコラートの存在下で重合して得られたポリ−β−アラニン共重合体を挙げることができる。また、アミノ置換基を有するホルムアルデヒド反応性窒素原子を含む化合物の例としては、メラミン、グアナミンなどのトリアジン誘導体が挙げられる。また、尿素及びヒダントイン、アラントインなどの尿素誘導体、スクシンイミドなどの酸イミド、ジシアンジアミド、ヒドラジド化合物なども本発明の(F)熱安定剤として用いることができる。これら熱安定剤は単独で用いてもよいし、また、数種類を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポリアセタール樹脂組成物には(G)酸化防止剤として、立体障害性フェノールの少なくとも1種がポリアセタール樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部添加されていることが好ましい。より好ましい添加量は0.1〜1重量部である。具体的には、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。これら酸化防止剤は単独で用いてもよいし、また、数種類を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポリアセタール樹脂組成物には、(H)フッ素樹脂がポリアセタール樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部添加されていることが好ましい。より好ましくは0.1〜1重量部である。本発明においては、フッ素樹脂の種類に特に制限はないが、数平均分子量は数百万が好ましく、特に四フッ化エチレン樹脂(PTFE)が好ましい。フッ素樹脂を添加することにより、カーボンブラックの分散性が改良され、より少ない添加量で良好な導電性を確保することが可能になる。フッ素樹脂は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いても良い。
本発明のポリアセタール樹脂組成物には、(I)ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル基を含有する樹脂、ポリエステルコポリマー、ポリアルキレングリコール類の少なくとも1種がポリアセタール樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部添加されていることが好ましい。より好ましい添加量は1〜10重量部である。これらの添加により、(B)導電性カーボンブラックの添加によって生じる靭性の低下を抑制することができる。添加量が0.5重量部より少ないと、靭性改良効果が不十分であり、20重量部を超えると靭性改良は十分であるものの、剛性が低下するため好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂としては、下記一般式(1)で示されるオレフィン系化合物の単独及び共重合体もしくはその変性体である。
Figure 2006348265
〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、2〜5個の炭素原子を含むアルキルカルボキシル基、2〜5個の炭素原子を有するアシルオキシ基、又はビニル基を意味する。〕
具体的には、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレン−ブテン共重合体、ポリブテン、ポリブタジエンの水添物、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。変性体としては、他のビニル化合物の1種以上をグラフトさせたグラフト共重合体、α,β−不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸等)/又はその酸無水物で(必要により過酸化物を併用して)変性したもの、および、上記オレフィン類と酸無水物を共重合したものが挙げられる。これらポリオレフィン系ポリマーのメルトフローインデックス(ASTM D1238−57Tの条件で測定)に特に制限はないが、0.5〜120g/10分の範囲が一般的であり、好ましくは3〜120g/10分、より好ましくは5〜100g/分である
ポリエーテル基を含有する樹脂としては、ポリアルキレンオキサイド(ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド及びこれらの共重合体、ブロック共重合体)、ポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミド、他の樹脂にポリエーテルをグラフトしたグラフト重合体などである。
ポリエーテルエステルアミドは、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドとポリエーテルまたはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物とからなるブロック共重合体である。両末端にカルボキシル基を有するポリアミドは(1)ラクタムの開環重合体、(2)アミノカルボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジアミンの重縮合体であり、(1)のラクタムとしてはカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタム等が挙げられる。(2)のアミノカルボン酸としてはω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。(3)のジカルボン酸としてはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イソフタル酸等が挙げられ、また、ジアミンとしてはヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。
これらポリアミド形成用モノマーとして例示したものは2種以上を併用しても良い。両末端にカルボキシル基を有するポリアミドは、炭素数4〜20の酸成分を分子量調整剤として使用し、これの存在下にこれらポリアミド形成モノマーを常法により開環重合あるいは重縮合させることによって得られる。炭素数4〜20のジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリウム等のイソフタル酸アルカリ金属塩、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸等である。かかるポリアミドの数平均分子量は、300〜15000、好ましくは500〜5000である。
一方ポリエーテルブロック単位としては、(1)炭素数2〜4の開環されたアルキレンオキサイドを構成単位とするポリアルキレンオキサイドと(2)ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物である。(1)炭素数2〜4の開環されたアルキレンオキサイドを構成単位とするポリアルキレンオキサイドは、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリ(1,2−ブチレンオキサイド)、ポリ(1,4−ブチレンオキサイド)、ポリ(テトラメチレンオキサイド)またはこれらの混合物もしくは共重合体である。(2)ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物はビスフェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)および4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン等が挙げられ、このビスフェノール類にアルキレンオキサイドを付加させることにより得られる。また、アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイドが好ましく、他のアルキレンオキサイドを併用することのできるが、他のアルキレンオキサイドはエチレンオキサイドの10重量%以下が好ましい。かかるポリエーテルまたはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物ポリエーテルブロック単位の分子量は200〜8000、好ましくは500〜3000である。
このポリエーテルエステルアミドは、特開昭59−191752号公報、特開平7−10989号公報に示されている方法で製造できる。
ポリエーテルアミドは(1)ポリアミド形成モノマー、(2)アミノ末端基及び/またはカルボキシル末端基を有するポリエーテル、(3)(2)の末端基に実質的等量の脂肪族、脂環族および芳香族ジカルボン酸及び/またはジアミンを出発原料として重縮合により製造される。
(1)ポリアミド形成モノマーとしては、ラクタム、アミノカルボン酸およびジアミンとジカルボン酸との塩が例示される。ラクタムとしてはカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタム等が挙げられる。アミノカルボン酸としてはω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。ジアミンとジカルボン酸との塩の具体例としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンメチレンジアミン、1,3−/1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4,4’アミノシクロヘキシル)メタン、m−/p−キシリレンジアミンのようなジアミンとセバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸のようなジカルボン酸との塩が挙げられる。
(2)アミノ末端基またはカルボキシル末端基を有するポリエーテルとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフランなどのポリエーテル形成用モノマーから生成されるポリエーテルの末端にアミノ基、カルボキシル基を導入したものが用いられ、具体例としてはポリオキシメチレンアミノプロピルエーテル、ポリオキシプロピルアミン、ビス(3−アミノプロピル)ポリテトラヒドロフラン、末端カルボキシポリオキシエチレン(ポリオキシアルキレン部分はnは2〜60)などが挙げられる。
(3)脂肪族、脂環族及び芳香族ジカルボン酸としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸及びダイマー酸(オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等をカップリングするかあるいはカップリングとそれに続く水素添加によって得られる二量化脂肪酸)が挙げられる。脂肪族、脂環族および芳香族ジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ダイマージアミン(オレイン酸、リノール酸、リノレン酸のような不飽和脂肪酸の二量体のアミノ化物)が挙げられる。このポリエーテルアミドの製造方法は特開平4−168145号公報に示されている。
かくして得られるポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドの分子量は、本発明の目的からは特に制限されるものではないが、一般的には1000〜100000、好ましくは5000〜70000、さらに好ましくは10000〜50000である。1000未満では靭性改良効果が十分でなく、100000を超えるとポリオキシメチレン樹脂への分散が不良になるため好ましくない。
本発明におけるポリエステルコポリマーは、2〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジオールの中からの選ばれる1種以上のアルコール成分と4〜8個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸の中から選ばれる1種以上を少なくとも20モル%以上有する酸成分からなる。酸成分は30モル%以上であることがより好ましい。脂肪族ジオールとしては、特にエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオールが好ましい。また、脂肪族ジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。これらポリエステルコポリマーは、例えば、ジカルボン酸またはジメチルエステル形のジカルボン酸とジオールとを有機チタネート触媒の存在下に150〜260℃の温度に加熱する方法により製造できる。また、製造時に触媒として残留するチタン成分はできるだけ少ないものが好ましい。チタン化合物は著しくポリオキシメチレン樹脂の成形時の熱安定性を損ねるため、チタンとして0.05重量%以下のものが好ましい。より好ましくは0.03重量%以下である。ポリエステルコポリマーの数平均分子量は2000〜50000が好ましく、5000〜30000がより好ましい。
本発明におけるポリアルキレングリコール類としては、3種類の化合物が挙げられる。
第1のグループとしてはアルキレングリコールをモノマーとする重縮合物が挙げられる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマー等が挙げられる。これらの重合モル数の好ましい範囲は5〜1000、より好ましい範囲は10〜500である。
第2のグループは、第1のグループと脂肪族アルコールとのエーテル化合物である。例えば、ポリエチレングリコールオレイルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜50)、ポリエチレングリコールセチルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜50)、ポリエチレングリコールステアリルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールラウリルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数2〜100)、ポリエチレングリコールオキチルフェニルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数4〜50)等が挙げられる。
第3のグループは、第1のグループと高級脂肪酸とのエステル化合物である。例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜30)、ポリエチレングリコールモノステアレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜50)、ポリエチレングリコールモノオレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜50)等が挙げられる。
本発明のポリアセタール樹脂組成物には、(J)潤滑剤として、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル、アルコールとジカルボン酸とのエステルの少なくとも1種がポリアセタール樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部添加されていることが好ましい。これら潤滑剤を添加することによって、本発明のポリセタール樹脂組成物を押出機による溶融混練で製造するときの樹脂の発熱が抑制され、得られるポリアセタール樹脂組成物の熱安定性が改良される。ただし、5重量部を超えて添加すると、得られるポリアセタール樹脂組成物の機械物性が低下したり、潤滑剤のブリードアウト等が発生するため好ましくない。好ましい潤滑剤としては、DBPに代表されるフタル酸系の可塑剤やステアリン酸、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ユニリンアルコール、エチレングリコールジステアレート、ミリスチン酸セチル、アジピン酸ジラウリルなどが挙げられる。
本発明の組成物には、公知の蟻酸捕捉剤、耐候(光)安定剤、及び本願発明の効果を損なわない限りにおいて、潤滑剤、タルク、窒化硼素などの結晶核剤、顔料、補強材、導電材、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーなどを添加することができる。蟻酸捕捉剤としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩が挙げられる。また、耐候(光)安定剤としては、ベンゾトリアゾール系や、トリアジン系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤とベンゾエート系やヒンダードアミン系の光安定剤が代表例である。
本発明のポリアセタール樹脂組成物を製造する方法に特に制限はないが、各成分を混合し、溶融混練する方法が一般的である。(A)ポリアセタール樹脂としては、パウダー状やペレット状いずれも使用可能であるが、パウダー状がより好ましい。(A)ポリアセタール樹脂と(B)〜(E)成分、及び必要に応じて(F)〜(J)とその他添加剤をともにヘンシェルミキサーや、タンブラー、V字型ブレンダーなどで混合後1軸や2軸の押出機などで溶融混練する方法が採用可能である。混合時に、極少量の流動パラフィンや脂肪酸エステルなどの添着剤を用いてもよい。また、予め混合することなく、定量フィーダーなどで各成分を単独であるいは数種類ずつまとめて押出機に連続フィードすることにより本発明のポリアセタール樹脂組成物を製造することも可能である。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、射出成形、ガスインジェクション成形、押出成形、ブロー成形、圧縮成形いずれにも使用できる。また、導電性に優れる為、帯電防止性が必要な用途や、導電性が必要な軸受けなどに好適である。また、金属メッキ性にも優れ、且つ導電性をも有する為、化学メッキ(無電解メッキ)を経ずに直接安価な電気メッキが可能で、特にメッキ部品用の材料として好適である。
本発明を実施例、比較例に基づいて説明する。
まず、実施例、比較例において用いた評価方法を以下に示す。
(1) 曲げ弾性率(GPa)、引張伸度(%)
住友重機(株)製SH−75射出成形機を用い、シリンダー温度200℃、射出圧力80MPa、射出速度30%、射出時間25秒、冷却時間15秒、金型温度70℃にて試験片を作成し、ASTM−D790及びASTM−D638に基づき測定した。
(2) 熱安定性:ホルムアルデヒド発生量(ppm)
窒素気流下において、220℃で1.5時間ポリアセタール樹脂をホールドし、発生したホルムアルデヒドガスを水で吸収した後滴定し、ホルムアルデヒド総発生量をppmで求めた。値が小さいほど熱安定性に優れる。
(3) 導電性:表面電気抵抗(Ω)
市販のテスターを用いて上記(1)の曲げ試験片の表面抵抗をほぼ等間隔に5点測定しその平均値を表面電気抵抗とした。
(4) メッキ性:メッキ剥離強度(kg/cm)
上記(3)で用いた成形片をまず、メッキ用アルカリ脱脂剤(奥野製薬工株式会社製 エースクリーンA−220の5wt%水溶液)で60℃で5分間処理する。その後、96%硫酸/85%リン酸/水=40/25/35重量部からなる溶液に40℃で15分間浸漬してエッチングを行い、3wt%水酸化ナトリウムで中和後水洗した。ここで、通常のプラスチックメッキでは触媒付与、活性化後、化学メッキ(無電解メッキ)され、その後電気メッキされるが、本発明においては、水洗後直接硫酸銅メッキ(40μm)を行った。このメッキ済の成形片のメッキ面に10mm幅の平行な切れ目を入れ、切れ目の間の部分のメッキ膜を面に直角方向に引っ張り、剥離に要した応力をメッキ剥離強度として求めた。剥離強度が大きいほどメッキ性に優れる。
[実施例1〜11、比較例1〜4]
実施例、比較例において(A)〜(J)成分としては具体的には下記のものを用いた。これらを表1、表2に示した配合割合でヘンシェルミキサーで混合した後シリンダー温度190℃に設定したベント付き30mmφ2軸押出機でスクリュー回転数150rpmで混練しペレットを得た。このペレットを各種評価に用いた。曲げ弾性率、引張伸度(%)、熱安定性、導電性、メッキ性評価結果を表1、表2にまとめて示した。
(A)ポリアセタール樹脂:
旭化成ケミカルズ(株)製 テナック−C 7520ペレット粉砕パウダー
(B)導電性カーボンブラック:
(B−1)ケッチェンブラックEC(DBP吸油量350ml/100g;ライオンアクゾ(株)製)
(B−2)ケッチェンブラックEC―DJ600(DBP吸油量480ml/100g;ライオンアクゾ(株)製)
(C)エポキシ化合物またはフェノール樹脂
(C−1)AER ECN−280(クレゾールノボラックとエピクロルヒドリン縮合物 エポキシ当量;230 軟化点;80℃;旭化成ケミカルズ(株)製)
(C−2)PR−50731(ノボラック型、重量平均分子量7600、未反応フェノール2%;住友デゥレズ(株)製)
(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤または有機リン化合物
(D−1)ジシアンジアミド
(D−2)トリフェニルホスフィン
(E)炭酸カルシウム
(E−1)ホワイトンP−10(50%メジアン径2μm;白石工業(株)製)表面処理品(炭酸カルシウム100重量部に対して1重量部のステアリン酸を添加しヘンシェルミキサーにて混合)
(E−2)白艶華PZ(50%メジアン径3.3μm;白石工業(株)製)表面処理品(E−1と同じ表面処理法)
(F)熱安定剤
(F−1)ポリ−β−アラニン(粒径2.5μm)
(F−2)メラミン
(G)酸化防止剤
(G−1)エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]
(H)フッ素樹脂

(H−1)四フッ化エチレン樹脂 フルオンPTFE CD1(旭硝子(株)製)
(I)ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル基を含有する樹脂、ポリエステルコポリマー、ポリアルキレングリコール類
(I−1)ポリブテンDP8510(サンアロマ−(株)社製)
(I−2)タフマーMH7010(エチレン・1−ブテン共重合物の無水マレイン酸付加物;三井化学(株)製)
(I−3)JSR T7741P(エチレン・プロピレン共重合物の無水マレイン酸付加物;JSR(株)製)
(I−4)以下の方法により得られたポリエーテルエステルアミド
3リットルのステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム105重量部、アジピン酸17.1重量部、酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティケミカルズ社製)0.3重量部および水6重量部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉下に4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドオリゴマーを117部得た。次に数平均分子量2000のビスフェノールAエチレンオキサイド付加物225重量部および酢酸ジルコニウム0.5重量部を加え、245℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合し、粘ちょうなポリマーを得た。このポリマーをベルト上にストランド状に取り出し、ペレタイズして、ポリエーテルエステルアミドを得た。このものの相対粘度は2.2(0.5重量%、m−クレゾール溶液、25℃)であり、NMRによる共重合組成は以下のとおりであった。
ε−カプロラクタムの残基 28.3重量部
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の残基 67.2重量部
アジピン酸の残基 4.5重量部
(J)潤滑剤
(J−1)DBP(フタル酸ジブチル)
(J−2)ベヘニルアルコール
Figure 2006348265
Figure 2006348265
Figure 2006348265
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、帯電防止性が必要な用途や、導電性が必要な軸受け、自動車燃料ポンプモヂュールなどの自動車タンク回り部品などに好適である。また、安価な直接電気メッキが可能であるため、メッキ部品用とし特に好適である。

Claims (13)

  1. (A)ポリアセタール樹脂100重量部に対して、(B)導電性カーボンブラックを1〜20重量部、(C)エポキシ化合物及び/またはフェノール樹脂を1〜10重量部、(D)エポキシ樹脂硬化性添加剤並びに/またはトリフェニルホスフィン、メチル置換トリフェニルホスフィン及びメトキシ置換トリフェニルホスフィンよりなる群から選ばれる有機リン化合物の少なくとも1種を0.1〜10重量部、(E)平均粒子径1〜5μmの炭酸カルシウムを1〜20重量部添加してなるポリアセタール樹脂組成物。
  2. 更に(F)熱安定剤としホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体及び/またはホルムアルデヒド反応性窒素を有する化合物を0.05〜5重量部、(G)酸化防止剤として立体障害性フェノールの少なくとも1種を0.05〜5重量部添加してなる請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. 更に(H)フッ素樹脂を0.05〜5重量部添加してなる請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 更に(I)ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル基を含有する樹脂、ポリエステルコポリマー及びポリアルキレングリコール類からなる群より選ばれる少なくとも1種を0.5〜20重量部添加してなる請求項1〜3のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. 更に、(J)潤滑剤として、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル及びアルコールとジカルボン酸とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を0.05〜5重量部添加してなる請求項1〜4のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  6. (A)ポリアセタール樹脂がオキシメチレンコポリマーである請求項1〜5のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. (B)導電性カーボンブラックのフタル酸ジブチル吸油量が200ml/100g以上である請求項1〜6のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  8. (C)エポキシ化合物がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であり、フェノール樹脂がノボラック型フェノール樹脂である請求項1〜7のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  9. 混練時に、(E)予め表面処理剤で処理された炭酸カルシウムを添加するか、または、炭酸カルシウムと表面処理剤とを同時に添加して得られた請求項1〜8のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  10. (E)炭酸カルシウムの表面処理剤として炭素数12〜30の飽和脂肪酸及び/またはその金属塩を炭酸カルシウム100重量部に対して0.1〜5重量部用いる請求項9記載のポリアセタール樹脂組成物。
  11. (H)フッ素樹脂が四フッ化エチレン樹脂(PTFE)である請求項3〜10のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物を成形して得られる部品にメッキをほどこすことによって得られるポリアセタール樹脂製メッキ部品。
  13. 化学メッキを経ずに直接電気メッキのみによって得られる請求項12に記載のポリアセタール樹脂製メッキ部品。
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