JP5009941B2 - 袋状分離膜および袋状分離膜の製造方法 - Google Patents

袋状分離膜および袋状分離膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、袋状分離膜および袋状分離膜の製造方法に関する。
従来、浸透圧で水を浄化する膜分離装置に用いられる袋状分離膜は、一対の分離膜を重ね合わせて、その3辺の縁部を接着剤によって接着することにより製造されるようになっている(例えば、特許文献1参照)
特開平10−341号公報
このような袋状分離膜においては、分離膜の透過孔が接着剤によって塞がれてしまうので、その接着部分では水の透過機能が無くなり分離膜の透過有効面積が小さくなる。そこで、分離膜の接着による接合部分は、接合強度を維持する規定の範囲内にすることが望ましいが、上記従来の袋状分離膜の製造にあっては、一対のうちの一方の分離膜に接着剤を塗布して、この分離膜に他方の分離膜を押し当て、接着剤を一対の分離膜で挟み込むことでこれら一対の分離膜を接着するため、分離膜間で接着剤が規定の範囲を超えて広がってしまい、一対の分離膜の接合部の面積の管理が困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、袋状分離膜において、一対の分離膜の接合部の面積の管理を容易に行うことができるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様は、接合手段が、一対の押さえ板部と、これら一対の押さえ板部の一縁部同士を連結した連結部と、各押さえ板部の他縁部に固定された封止部とを備えたクリップ部と、このクリップ部に固定された自己癒着樹脂シートとからなり、前記一対の押さえ板部間に挿入された一対の分離膜の縁部を前記クリップ部のばね力により狭持し、この状態では前記一対の分離膜に封止部が接触し、前記一対の分離膜間に前記自己癒着樹脂シートを介在して前記一対の分離膜同士を接合することを特徴とする。
本発明の第2の態様は、第1の態様の袋状分離膜において、一対の前記分離膜は、つづら折りされた一枚の素材の対向部であり、一対の前記分離膜は、複数組設けられていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、第の態様の袋状分離膜の製造方法において、一対の前記分離膜は、つづら折りされた一枚の素材の対向部であり、一対の前記分離膜は、複数組設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、袋状分離膜において、一対の分離膜の接合部の面積の管理を容易に行うことができる。
本発明の第1の実施形態にかかる袋状分離膜を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態にかかる袋状分離膜を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかる挟持部材を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本発明の第1の実施形態にかかる挟持部材が分離膜を挟持した状態を示す側面図である 図1のV部の拡大図である。 本発明の第1の実施形態にかかる変形例の挟持部材を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる袋状分離膜を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第3の実施形態にかかる袋状分離膜を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第4の実施形態にかかる袋状分離膜を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第5の実施形態にかかる袋状分離膜を示す縦断側面図である。 本発明の第5の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第6の実施形態にかかる袋状分離膜を示す縦断側面図である。 本発明の第6の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第7の実施形態にかかる袋状分離膜を示す平面図である。 本発明の第7の実施形態にかかる袋状分離膜の製造方法を説明するための説明図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。
図1に示す本実施形態の袋状分離膜1は、浸透圧で水を浄化する膜分離装置に用いられて、水を浄水(透過水)と濃縮水とに分離する逆浸透膜である。
袋状分離膜1は、図1および図2に示すように、相互に接続された一対の分離膜2,3と、これら一対の分離膜2,3間に介在するスペーサー4と、一対の分離膜2,3同士を接合する接合手段としての挟持部材5A,5B,5Cを備え、袋状に形成されている。即ち、袋状分離膜1は、一端が開口されている。この袋状分離膜1は、例えばスパイラル状に巻回された状態で膜分離装置に取り付けられる。袋状分離膜1では、スペーサー4が一対の分離膜2,3間に介在することで、一対の分離膜2,3間に流路が確実に確保されるようになっている。
一対の分離膜2,3およびスペーサー4は、それぞれ別部品として形成されている。一対の分離膜2,3およびスペーサー4は、長方形に形成されているとともに、複数の透過孔が形成されている。これらの分離膜2,3およびスペーサー4は、樹脂によってシート状に形成されており、スペーサー4は、分離膜2,3よりも小さく形成されている。
一対の分離膜2,3同士は、挟持部材5A,5B,5Cによって、3辺の縁部を挟持されて相互に接合されている。なお、以後では、これらの挟持部材5A,5B,5Cを、説明の便宜上、単に符号5を用いて説明する場合もある。
挟持部材5は、図3に示すように、クリップ部6と、このクリップ部6に固定された自己癒着樹脂シート7とを備えて構成されている。クリップ部6は、一対の押さえ板部6aと、これら一対の押さえ板部6aの一縁部同士を連結した連結部6bと、各押さえ板部6aの他縁部に固定された封止部6cと、を備えて構成されている。本実施形態の挟持部材5による挟持の挟み込み有効部分は、封止部6cの幅aの範囲となっている。自己癒着樹脂シート7は、一対の押さえ板部6a間に位置しているとともに連結部6bに固定されている。自己癒着樹脂シート7は、他の自己癒着樹脂シート7と癒着可能な周知のシートである。
かかる構造の挟持部材5は、図4に示すように、クリップ部6の一対の押さえ板部6a間に挿入された一対の分離膜2,3の縁部を、クリップ部6のバネ力によって挟持している。このとき、一対の分離膜2,3には、封止部6cが接触しているとともに、一対の分離膜2,3間に、自己癒着樹脂シート7が介在している。スペーサー4はクリップ部6によって挟持されていない。そして、隣合う挟持部材5同士の連結部では、自己癒着樹脂シート7同士が重なり合ってそれら2枚の自己癒着樹脂シート7同士が癒着して癒着部bが形成されている。この挟持部材5は、分離膜2,3の縁部から分離膜2,3の間に水が浸入するのを封止部6c、自己癒着樹脂シート7および癒着部bによって阻止している。
以上説明したように、本実施形態の袋状分離膜1では、一対の分離膜2,3を接合する接合手段が、一対の分離膜2,3同士を挟持する挟持部材5であることにより、挟持部材5による挟持面積は変わらないので、一対の分離膜2,3の接合部の面積の管理を容易に行うことができる。よって、分離膜2,3の透過有効面積が減少するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、挟持部材5の挟持によって一対の分離膜2,3同士を接合しているので、一対の分離膜2,3同士の接合に接着剤を用いる必要が無く、接着剤で必要な乾燥工程が不要であるので、製造時間の短縮を図ることができる。
次に、本実施形態にかかる変形例の挟持部材105について図6を参照して説明する。この変形例の挟持部材105は、クリップ部106の一対の封止部6d,6eの形状が挟持部材5に対して異なる。一方の封止部6dは、側面視半円状に形成されている一方、他方の封止部6eは、封止部6dが嵌るように凹状に形成さており、これらの封止部6d,6eは相互に嵌合するようになっている。この構造では、一対の封止部6d,6eが相互に嵌合するので、より強固に分離膜2,3同士を挟持することができる。また、この構造では、外部から水圧が作用することにより、より強い嵌合状態となり、より強固に分離膜2,3同士を接合することができる。
なお、スペーサー4を一対の分離膜2,3とともにクリップ部6によって挟持しても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図7および図8を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜201は、一対の分離膜2,3を接合する接合手段が第1の実施形態の袋状分離膜1に対して異なる。
本実施形態では、図7および図8に示すように、スペーサー4は、分離膜2,3と略同じ大きさに形成されており、接合手段としてのスペーサー4の溶融部4aによって一対の分離膜2,3が接合されている。即ち、本実施形態では、一対の分離膜2,3の接合部にスペーサー4の溶融部4aが介在している。ここで、スペーサー4および分離膜2,3は、樹脂で形成されているが、スペーサー4の溶融温度は、分離膜2,3の溶融温度よりも低くなっている。
この袋状分離膜201の製造方法について説明する。図8に示すように、まず、一対の分離膜2,3同士の間にスペーサー4を入れてこれら一対の分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。なお、図8は、説明の便宜上、分離膜2,3およびスペーサー4間に隙間がある図としてあるが、実際には、隙間がないように状態に分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。
次に、スペーサー4を加熱装置211によって外側から加熱して溶融し、一対の分離膜2,3同士を接合し、袋状分離膜201を得る。このとき、本実施形態では、一方の分離膜2の表面に加熱装置211を分離膜2の3辺に沿って移動させることで、分離膜2を介してスペーサー4を外側から加熱して熔融させている。このスペーサー4の溶融部4aが分離膜2,3に付着し、溶融部4aが冷えて固化することで、分離膜2,3が溶融部4aによって接続される。ここで、加熱装置211は、例えば熱を放射する加熱装置である。加熱装置211による加熱温度は、スペーサー4の溶融温度以上、且つ分離膜2,3の溶融温度未満に設定されている。ここで、図8中の矢印は、加熱装置211の移動経路を示している。
以上説明したように、本実施形態では、スペーサー4を外側からの加熱によって溶融して一対の分離膜2,3同士を接合し、袋状分離膜201を得ている。外側からの加熱によるスペーサー4の溶融面積は比較的容易に管理できるので、一対の分離膜2,3の接合部の面積の管理を容易に行うことができる。よって、分離膜2,3の透過有効面積が減少するのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、スペーサー4を溶融させて一対の分離膜2,3同士を接合させる例を説明したが、これに限ることなく、分離膜2,3の少なくとも一方を溶融させて分離膜2,3同士をスペーサー4を介さずに接合させても良い。また、加熱装置211は、超音波によってスペーサー4や分離膜2,3を振動させることで加熱するものであっても良いし、加熱した板を分離膜2,3に押し付けてスペーサー4や分離膜2,3を加熱するものであっても良い。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図9および図10を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜301は、一対の分離膜2,3を接合する接合手段が第1の実施形態の袋状分離膜1に対して異なる。
本実施形態では、図9および図10に示すように、一対の分離膜2,3が、接合手段としての接着部310によって接合されている。この接着部310は、マイクロカプセルが破壊されてマイクロカプセルから露出した接着剤を含んで構成されている。その接着剤が一対の分離膜2,3同士を接着している。
この袋状分離膜301の製造方法について説明する。図10に示すように、まず、一対の分離膜2,3同士の間にスペーサー4を入れてこれら一対の分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。なお、図10は、説明の便宜上、分離膜2,3およびスペーサー4間に隙間がある図としてあるが、実際には、隙間がないように状態に分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。
次に、一対の分離膜2,3間に、接着剤入りの複数のマイクロカプセルを配置する。具体的には、分離膜2,3のうちのどちらか一方(図10では、分離膜3)にマイクロカプセルを塗布する。ここで、図10の符号12は、マイクロカプセルが配置される領域を示している。
次に、一対の分離膜2,3同士を外側から加圧装置311によって加圧して、マイクロカプセルを潰して、マイクロカプセルから露出した接着剤によって分離膜2,3同士を接合して袋状分離膜1を得る。このとき、本実施形態では、一方の分離膜2の表面に加圧装置311を押し当てながら分離膜2の3辺に沿って移動させることで、分離膜2,3同士を外側から加圧装置311によって加圧している。ここで、図10中の矢印は、加圧装置311の移動経路を示している。
以上説明したように、本実施形態では、一対の分離膜2,3同士を外側から加圧して、マイクロカプセルを潰してマイクロカプセルから露出した接着剤によって分離膜2,3同士を接合して袋状分離膜301を得ている。マイクロカプセルの接着剤は、前記従来構造の接着剤に比べて、ほとんど広がらないので、分離膜2,3同士の接合部の面積を比較的容易に管理できる。よって、分離膜2,3の透過有効面積が減少するのを抑制することができる。また、マイクロカプセルの接着剤は、固化や乾燥させる必要が無いので、袋状分離膜301の製造時間の短縮を図ることができる。
なお、一対の分離膜2,3同士の加圧として、加圧装置311を移動させながらの加圧を例に説明したが、これに限ることなく、分離膜2,3の加圧が必要な部位全体を加圧板によって一度に加圧しても良い。また、一対の分離膜2,3の接合は、接着テープによって行っても良い。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について図11および図12を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜401は、一対の分離膜2,3の面積が相互に異なる点と、これら一対の分離膜2,3を接合する接合手段410が第1の実施形態の袋状分離膜1に対して異なる。
本実施形態では、一対の分離膜2,3のうちの一方の分離膜3は、他方の分離膜2よりも面積が大きい。そして、面積が大きい方の分離膜3を折り曲げて、面積が小さい方の分離膜2に、面積が大きい方の分離膜3を被せ、この被せ部分の一対の分離膜2,3同士を接合手段410によって接合している。ここで、図12中の二点差線は、面積が大きい方の分離膜3の折り曲げ線を示している。
接合手段410としては、第2の実施形態で説明した、加熱によって分離膜2,3のうち少なくとも一方を溶融することでこれら分離膜2,3を接合するものや、第3の実施形態で説明した、マイクロカプセルを破壊してマイクカプセルから露出した接着剤によるものが適用される。
以上説明したように、本実施形態の袋状分離膜401では、一対の分離膜のうちの一方の分離膜3が、他方の分離膜2よりも面積が大きく、面積が大きい方の分離膜3を折り曲げて、面積が小さい方の分離膜2に面積が大きい方の分離膜3を被せ、この被せ部分の一対の分離膜2,3同士を接合する。したがって、面積が大きい方の分離膜3のうち分離膜2側とは反対側の面の全領域が水の透過が可能な領域となるので、分離膜3の透過有効面積を大きくすることができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について図13および図14を参照して説明する。なお、第2の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜501は、図13に示すように、一対の分離膜2,3の接合範囲を規制する規制部520がスペーサー4の縁に一体に連設されている点が第2の実施形態の袋状分離膜201に対して異なる。
また、本実施形態では、スペーサー4において一対の分離膜2,3を接合する溶融部4aが突形状をなしている。
規制部520は、溶融部4aの外周側に位置しているとともに、図14に示すように、その高さが溶融前の溶融部4aの高さよりも低くなっている。また、規制部520の溶融温度は、スペーサー4の溶融温度よりも高くなっている。
そして、袋状分離膜501の製造方法は、第2の実施形態と同じく、スペーサー4の溶融部4aを加熱装置211によって外側から加熱して溶融し、一対の分離膜2,3同士を接合し、袋状分離膜501を得る。この際、加熱によってスペーサー4の溶融部4aが溶けて潰れ、これにより、一対の分離膜2,3間の間隔が狭くなっていくが、本実施形態では、溶融部4aが規定の量潰れた段階で、規制部520が一対の分離膜2,3に挟まれ、それ以上の分離膜2,3同士の接近が規制部520によって阻止される。これにより、溶融部4aのそれ以上の潰れも規制部520によって阻止され、一対の分離膜2,3の接合範囲が規制部520によって規制される。
以上説明したように、本実施形態では、規制部520が、一対の分離膜2,3の接合範囲を規制することにより、一対の分離膜2,3の接合部の面積の管理をより容易に行うことができる。また、これにより、一対の分離膜2,3を接合した後に、分離膜2,3の接合部の面積の検査を特段に行う必要がなくなる。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第の実施形態について図15および図16を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜601は、一対の分離膜2,3が一枚の素材630から形成されている点が、第1の実施形態の袋状分離膜1に対して異なる。
一対の分離膜2,3は、つづら折りされた一枚の素材630の対向部であり、一対の分離膜2,3は、複数組(図面では4組)設けられている。そして、つづら折りされた一枚の素材630の対向部(一対の分離膜2,3)間にスペーサー4が挿入されている。各分離膜2,3を接合する接合手段は、上記各実施形態で説明したいずれの接合手段であっても良い。ただし、本実施形態では、一対の分離膜2,3の3辺のうち袋状の底部となる一辺は、素材630の折り曲げ部によって構成されて予め相互に接続されているので、別途接合手段を設ける必要はない。かかる構造の袋状分離膜601は、複数の袋部601aが形成された袋状をなしている。
以上説明したように、本実施形態の袋状分離膜601では、一対の分離膜2,3は、つづら折りされた一枚の素材630の対向部であり、一対の分離膜2,3は、複数組設けられている。したがって、複数の袋部601aを有する袋状分離膜601を容易に低コストで製造することができる。
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7の実施形態について図17および図18を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
本実施形態の袋状分離膜601は、図17に示すように、一対の分離膜2,3同士を接合する接合手段710が接着剤731(図18参照)によって構成されている点が第1の実施形態の袋状分離膜1に対して異なる。
この袋状分離膜1の製造方法を説明する。図18に示すように、まず、一対の分離膜2,3同士の間にスペーサー4を入れてこれら一対の分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。なお、図18は、説明の便宜上、分離膜2,3およびスペーサー4間に隙間がある図としてあるが、実際には、隙間がないように状態に分離膜2,3およびスペーサー4を重ねる。
次に、相互に重ねた一対の分離膜2,3およびスペーサー4を、上面開口の容器730に収納された液状の接着剤731に浸して、その接着剤731によって一対の分離膜2,3を接合し、袋状分離膜701を得る。詳しくは、相互に重ねた一対の分離膜2,3およびスペーサー4の3辺を、容器730内の接着剤731に順次浸した後、一対の分離膜2,3およびスペーサー4の3辺に含浸した接着剤731を乾燥させる。こにより、袋状分離膜701が得られる。ここで、液状の接着剤731は、比較的粘度の低いものを採用することにより、毛細管現象によって一対の分離膜2,3およびスペーサー4に容易に浸入させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、相互に重ねた一対の分離膜2,3およびスペーサー4を液状の接着剤731に浸して、その接着剤731によって一対の分離膜2,3を接合し、袋状分離膜701を得ることにより、接着剤が広がることを抑制することができるので、一対の分離膜2,3の接合部の面積の管理を容易に行うことができる。よって、分離膜2,3の透過有効面積が減少するのを抑制することができる。
また、一対の分離膜2,3の接合品質を、一対の分離膜2,3への接着剤731の含浸量や、一対の分離膜2,3を接着剤731に浸す時間、接着剤731の温度などによって管理することができ、一対の分離膜2,3の接合品質の検査を不要とすることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
1,201,301,401,501,601 袋状分離膜
2,3 分離膜
4 スペーサー
5 挟持部材(接合手段)
630 素材

Claims (2)

  1. 接合手段が、一対の押さえ板部と、これら一対の押さえ板部の一縁部同士を連結した連結部と、各押さえ板部の他縁部に固定された封止部とを備えたクリップ部と、このクリップ部に固定された自己癒着樹脂シートとからなり、
    前記一対の押さえ板部間に挿入された一対の分離膜の縁部を前記クリップ部のばね力により狭持し、この状態では前記一対の分離膜に封止部が接触し、前記一対の分離膜間に前記自己癒着樹脂シートを介在して前記一対の分離膜同士を接合することを特徴とする袋状分離膜。
  2. 一対の前記分離膜は、つづら折りされた一枚の素材の対向部であり、一対の前記分離膜は、複数組設けられていることを特徴とする請求項1に記載の袋状分離膜。
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