JP5008988B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一定誤警報確率で物標を探知するレーダ装置に関する。
レーダ装置では、一般に送信機から発生された送信信号をアンテナを介して外部へ送信し、外部の物標やクラッタなどからの反射信号をアンテナで受信して受信信号とする。この受信信号を検波した検波信号の振幅に対して判定を実行し、物標での反射による信号であると判定されたもののみの振幅を出力し、雑音であると判定されたものをゼロに置き換えて出力する物標探知処理を行う。
レーダ装置のアンテナが物標の方向に向いたとき、物標等で反射した受信信号を検波した結果 (パルス圧縮レーダやFMCWレーダの場合は、パルス圧縮処理やフーリエ変換など必要な信号処理を実行した結果)、検波信号の振幅が時間軸上に現れる。この検波信号はクラッタ(不要反射成分)等による雑音成分も含んでいるため、従来からレーダ装置は、検波信号から雑音成分を取り除き、物標信号のみを抽出するための物標探知処理を実行している。
レーダで頻繁に用いられる物標探知手法では、雑音振幅がレイリー分布(Rayleigh分布)に従うという仮定のもとで、しきい値を算出するための重みを固定すると、雑音振幅に関わらず物標探知の誤り率が理論的に一定になることが知られているため、レーダにおける物標探知処理のことを、慣習的に「一定誤警報確率」を意味する英語Constant False Alarm Rateの頭文字をとってCFARと呼んでいる。
従来技術として、Cell Averaging CFAR(CA−CFAR) という方式がある(非特許文献1)。CA−CFARは、中央に注目セルを有し、その両側にそれぞれ複数個の参照セルを有するシフトレジスタ、参照セルの値を平均する平均値演算部、及び、平均値演算部の平均値と注目セルの振幅値とを比較するしきい値判定部を含んで構成される。
レーダ装置の検波信号の振幅値は一定の標本化周期にてシフトレジスタに順次入力さる。新しく検波信号の振幅が入力されるたびに、それ以前に入力された振幅値はシフトレジスタの一端側(例、左)から他端側(右)のセルへ1つずつ移動する。また、入力タイミングと同期して、参照セルの値は平均値演算部で平均される。得られた平均値はしきい値算出部で規定の重みを乗じられてしきい値に変換され、しきい値判定部に入力される。しきい値判定部は、注目セルの値がしきい値より大きいときに注目セルの値をそのまま出力し、そうでない場合には0を出力する。そのような手法によって探知結果が得られる。
この参照セルの平均値からしきい値を算出するCA−CFARに対し、参照セルのメディアン (中央値)、あるいは、小さい順に並べ替えたときの規定番目の値からしきい値を得るOrder Statistic CFAR(OS−CFAR) という手法がある(非特許文献2)。OS−CFARは、中央に注目セルを有し、その両側にそれぞれ複数個の参照セルを有するシフトレジスタ、参照セルの値を並べ替えるソート回路、及び、ソート回路の規定番目の振幅値と注目セルの振幅値とを比較するしきい値判定部を含んで構成される。
レーダ装置の検波信号の振幅値は、CA−CFARと同様、一定の標本化周期にてシフトレジスタに順次入力される。新しく検波信号の振幅が入力されるたびに、それ以前に入力された振幅値はシフトレジスタの一端側(例、左)から他端側(右)のセルへ1つずつ移動する。また、入力タイミングと同期して、参照セルの値はソート処理部によって小さい順に並べ替えられる。並べ替えた値から規定の位置 (小さいほうから所定番目) の値を取り出して、その値に規定の重みを乗じることによってしきい値が得られる。しきい値判定部は、注目セルの振幅値が算出された しきい値より大きいときに注目セルの振幅値をそのまま出力し、そうでない場合にはゼロを出力する。
関根松夫著、「レーダ信号処理技術」、社団法人 電子情報通信学会、平成9年6月1日初版第3刷、p.96−103 関根松夫著、「レーダ信号処理技術」、社団法人 電子情報通信学会、平成9年6月1日初版第3刷、p.150−155
CA−CFARでは、アルゴリズムの性質上、複数の物標が近接している場合、物標の近傍ではしきい値が大きくなってしまうから、十分な振幅をもっているにも関わらず、いくつかの物標が探知できないことがある。同様に、クラッタの段差がある場合、そのクラッタ段差の近傍でもしきい値が上昇するから、クラッタ段差の近傍にある小さな物標が探知されないことがある。
一方、OS−CFARは、CA−CFARにおける近接物標とクラッタ段差の近傍に関する問題点を解決する手法である。CA−CFARにおける物標近傍でのしきい値上昇は、物標に対応する信号振幅がしきい値計算に入れられてしまったことに起因している。本来、CFARとは雑音振幅の統計に基づく手法であるので、物標信号は除外するべきである。OS−CFARはソートした振幅値の規定位置 (小さい順の所定番目)の値からしきい値を算出することにより、物標信号がしきい値算出に影響を与えることを防いでいる。その結果、OS−CFARでは物標近傍でもしきい値の上昇が抑えられている。当然、同じ理屈で、クラッタの段差付近のしきい値上昇も抑えられている。
このように、OS−CFARは物標やクラッタ段差の近傍における探知性能が良好であるが、参照セル数が多くなるとソート回路が膨大になるため実現できる規模に制限がある。また、多くの物標が広いレンジ (距離) の範囲で点在する場合に、局在するクラッタと見分けがつかずにしきい値が上昇する場合がある。
そこで、本発明は、一定誤警報確率で物標を探知するレーダ装置において、OS−CFARほど大きな回路規模を必要とせず、CA−CFARにおける近接目標のマスクを防ぐとともに、点在する物標と局在するクラッタの識別が可能である反射信号探知回路を有することを特徴とするレーダ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のレーダ装置は、一定誤警報確率で物標を探知する反射信号探知回路を有するレーダ装置において、前記反射信号探知回路は、
アンテナから受信した受信信号を検波した検波信号の振幅値を一定の標本化周期にて入力する入力部と、
一端から入力された振幅値を先入れ先出し方式で他端へ流すために設けられ、1つの注目セルを有し、該注目セルの前方と後方に合わせて複数Ng個のガードセルと、さらにそれらガードセルの前方と後方に合わせて複数Nb*Mb個の参照セルとから構成されるシフトレジスタと、
前記ガードセルの前方の連続する複数Mb個の参照セルをブロックとして集めたセルの振幅値を平均した複数(Nb/2)個の平均値及び前記ガードセルの後方の連続する複数Mb個の参照セルをブロックとして集めたセルの振幅値を平均した複数(Nb/2)個の平均値とを得る複数Nb個の平均値演算部と、
該複数Nb個の平均値演算部のそれぞれから1つずつ出力される複数Nb個の平均値を小さい順に並べ替えるソート処理部と、
並べ替えられた複数Nb個の平均値から規定位置m番目の平均値を選択するデータ選択部と、
前記データ選択部へ前記規定位置m番目を変更可能に設定するための設定手段と、
選択された規定位置m番目の平均値に規定の重みを演算することによってしきい値を得るしきい値算出部と、
前記注目セルの振幅値が前記しきい値を超えるときに反射信号ありと判定して前記注目セルの振幅値を変更せずに出力する一方、前記注目セルの振幅値が前記しきい値を超えないときには反射信号なしと判定してゼロを出力するしきい値判定部と、を含むことを特徴とする。
請求項に記載のレーダ装置は、請求項に記載のレーダ装置において、前記しきい値算出部へしきい値を算出するために用いる重みを設定値として設定する設定手段を有し、該設定手段の設定値として前記しきい値が実質的にゼロもしくはマイナスになる特別な設定値を設定可能とすることを特徴とする。
本発明のレーダ装置によれば、OS−CFARにソート規模が小さくなることにより回路規模を縮小することができ、しかもOS−CFARとほぼ同等の機能を実現できる。
また、点在する物標と局在するクラッタを識別し、点在する物標のみを選択的に探知することができる。
しきい値が実質的にゼロもしくはマイナスになる特別な設定値を設定可能とするから、本反射信号探知回路の機能を任意に無効化することができる。したがって、本反射信号探知回路の機能を無効化する際に、従来必要としていた遅延時間調整用の遅延回路を含むバイパス回路を不要とすることができる。
以下、本発明の一定誤警報確率で物標を探知するレーダ装置を実施するための実施例について説明する。
図1は、本発明のレーダ装置の第1実施例の全体構成を示すブロック図である。この図1では、パルスレーダ装置について記載しているが、本発明はこれに限ることなく、パルス圧縮レーダ装置やFM−CWレーダ装置など他のレーダ装置に広く適用することができる。
図1において、レーダ装置の送信機1からバースト状の送信パルスが送受切替器2、アンテナ3を経由して、外部に送信される。送信パルスが外部の物標や海面、地表面などで反射された反射信号がアンテナ3に入力され、アンテナ3から送受切替器2を介して受信機4に入力される。受信機4からの受信信号が検波部5に入力される。
検波部5では、パルスレーダ装置においては受信信号の包絡線検波が行われて検波信号が得られる。パルス圧縮レーダ装置であれば、受信信号にパルス圧縮処理を施した上で包絡線検波が行われて検波信号が得られる。FM−CWレーダ装置であれば、ビート周波数抽出とフーリエ変換処理が検波部5に含まれる。本発明では、検波部5から、時間軸上に各物標からの反射信号が振幅として現れている検波信号を、本発明の反射信号探知回路10に入力すれば良い。反射信号探知回路10の出力は、検波信号から雑音とみなされた成分を除いた出力信号であるから、この出力信号を例えば表示装置6に送って映像表示させればよい。
図2は、本発明のレーダ装置における反射信号探知装置10の第1実施例の主要部を示す処理ブロック図である。
図2において、検波回路4からの検波信号を、図示省略している入力部で一定の標本化周期でサンプリングし、サンプリングされた検波信号の振幅値をシフトレジスタ11に入力する。
シフトレジスタ11では、一端から入力された振幅値を先入れ先出し方式で他端へ流すものであり、振幅値の入力タイミングに同期して入力された振幅値は、左セルから右のセルへ入力タイミング毎に1つずつ移動する。シフトレジスタ11の中央には判定の対象となる注目セルが位置し、その両側に合わせて複数Ng個の判定に用いられないガードセルが設けられ、さらにそのガードセルの両外側(前方と後方)に合わせて複数Nb*Mb個の参照セルが設けられている。複数Nb*Mb個の参照セルは、複数Nb個のブロックに分割され、各ブロックごとに複数Mb個の参照セルが含まれる。なお、この例では、ガードセルと参照セルの数は、注目セルを挟んで左右対称としているが、左右非対称の構成を採っても構わない。
レーダの検波信号には、レーダ送信波の周波数帯域幅によって決まるレンジ分解能がある。言い換えると、小さな物標であっても、レーダに映る大きさは1セルではなく複数セルにまたがることがある。また、ある程度の大きさをもつ物標は、当然、複数セルにまたがる。したがって、CFARしきい値を算出する際に、注目セルの近傍をしきい値算出に使用した場合、注目セルの振幅値が物標の反射信号である時にはしきい値計算に物標の反射を含めていることとなり、不都合である。そのため、CFARのしきい値を算出する範囲は注目セルの近傍を除外することが好ましい。そのために、ガードセルを、注目セルの両側に設けている。本発明では、ガードセルはブロック数とは無関係に任意の値を設定することでよい。ガードセルの設定値の目安としては、当該レーダが通常の目的として探知する物標の大きさと同程度 (船舶レーダなら数十メートル) に対するレンジ数を考えればよい。
平均値演算部12は、シフトレジスタ11の各ブロックに対応して複数Nb個設けられる。各平均値演算部12は、シフトレジスタ11への入力タイミングに同期して、各ブロック内の参照セル、即ちシフトレジスタ内の連続する複数Mb個の参照セルの振幅値を入力し、それらを平均して平均値を得る。
ソート処理部13は、シフトレジスタ11への入力タイミングに同期して、複数Nb個の平均値演算部12のそれぞれから1つずつ出力される複数Nb個の平均値を小さい順(または大きい順)に並べ替える。
データ選択部14は、並べ替えられた複数Nb個の平均値から規定位置m番目の平均値を選択する。規定位置m(m≦Nb)は、図示省略されている選択位置設定手段から任意に、例えば複数Nb個の平均値のメディアン(中央値)等の規定番目の値が選択される。この規定番目は、安定したしきい値を得るために突発的なデータに左右されない位置であることや適切な大きさのしきい値が得られるように決定される。また、その規定位置mは、例えば表示装置6の表示画面を見ながら、操作員によって調整される。つまり、規定位置mは変更可能に設定される。
しきい値算出部15は、データ選択部14で選択された規定位置m番目の平均値に、規定の重みwを演算することによって、物標探知のためのしきい値を得る。この例では、重みwの演算は、乗算器16により規定位置m番目の平均値に規定の重みwを乗算して、しきい値を得ている。
この重みwは、図示省略している重み設定手段により設定値として設定されるものであり、任意に例えば表示装置6の表示画面を見ながら、調整される。つまり、重みwは、変更可能に設定される。
また、重み設定手段の設定値、即ち重みwは、しきい値算出部15からのしきい値が実質的にゼロもしくはマイナスになる特別な設定値を設定可能となっている。この特別な設定値を設定可能とすることで、本反射信号探知回路の機能を任意に無効化することができる。したがって、本反射信号探知回路の機能を無効化する際に、従来必要としていた遅延時間調整用の遅延回路を含むバイパス回路を不要とすることができる。
しきい値判定部17は、注目セルの振幅値が、しきい値算出部15のしきい値を超えるときに反射信号ありと判定して注目セルの振幅値を変更せずに出力するとともに、注目セルの振幅値がしきい値算出部15のしきい値を超えないときには反射信号なしと判定してゼロを出力する。
さて、本発明のレーダ装置について、特に反射信号探知回路を中心として、以下、図面を参照して、説明する。
本発明では、シフトレジスタ11のNb*Mb個の参照セルをNb個のブロックに分割し、それら各ブロックにはMb個の参照セルがそれぞれ含まれる。そして、図2に示すように、検波信号の振幅値をブロックごとに平均して取り出す。平均値演算部12から取り出されたNb個の平均値はソート処理部13に入力されて小さい順に並べ替えられる。
その並べ替えた平均値の規定位置 (小さい順のm番目) の値をデータ選択部14から取り出し、しきい値算出部15でその規定位置の平均値に重みwを乗じることによってしきい値を算出する。ここで、規定位置mおよび重みwはあらかじめ、もしくは、随時設定可能である。
このように算出されたしきい値と注目セルの振幅値をしきい値判定部17で比較し、注目セルの振幅値が大きければその振幅値を変更せずに出力し、そうでなければゼロを出力する。
図3は、複数の物標が近接している場合の、本発明のCFARと、従来のCA−CFAR、OS−CFARとについて、物標近傍におけるしきい値の振る舞いをシミュレーションした結果を示している。図3の縦軸は正規化された振幅値をデシベルで表し、横軸はレンジをセル数で表している。なお、従来のCA−CFAR、OS−CFARにおいても、本発明と同様に、注目セルの両側にガードセルを配置したものとして、シミュレーションしている。この点は、以下の図4、図5でも同様である。
図3を参照すると、検波信号におけるレンジ480付近とレンジ490付近に見られる2つの振幅値の山は物標信号を想定しており、その他は雑音である。CA−CFARでは、一点鎖線で示されるように、物標の近傍ではしきい値が大きくなってしまうから、十分な振幅をもっている物標が探知できないことがある。一方、OS−CFARでは、ソートした振幅値の規定位置 (小さい順の所定番目)の値からしきい値を算出しているから、破線で示すように、物標信号がしきい値算出に影響を与えることを避けて、物標近傍でもしきい値の上昇が抑えられている。その結果、近接物標もそれぞれ検出される。
本発明では、ブロックごとに平均して取り出したNb個の平均値を小さい順に並べ替え、その並べ替えた平均値の規定位置 (小さい順のm番目) の値をしきい値算出に用いているから、実線で示すように、OS−CFARのしきい値とほぼ同様なしきい値が得られている(図3では、本発明のしきい値とOS−CFARのしきい値とはほとんど重なっているように見える)。したがって、本発明では、近接物標もそれぞれ検出される。
図4は、本発明のCFARと、従来のCA−CFAR、OS−CFARとについて、クラッタ段差の近傍におけるしきい値の振る舞いをシミュレーションした結果を示している。
図4を参照すると、検波信号におけるレンジ490付近に見られる振幅値の山は物標信号を想定しており、その他は雑音であり、レンジ510付近に雑音の段差(クラッタ段差)を想定している。CA−CFARでは、一点鎖線で示されるように、クラッタ段差から離れた場所 (レンジ460付近) でしきい値が上昇しており、クラッタ段差近傍の物標が探知されないことがある。一方、OS−CFARでは、破線で示すように、しきい値はクラッタ段差の近傍において徐々に上昇しており、その結果、クラッタ段差近傍の物標が探知される。
本発明では、実線で示すように、クラッタ段差近傍でのしきい値の立ち上がりはOS−CFARのしきい値と若干様相は異なるものの、似たようなしきい値の特性が得られている。したがって、本発明でも、クラッタ段差近傍の物標が探知される。
本発明では、参照セルをブロックに分割し、ソートするデータ数を少なくしているが、全体的にはOS−CFARと同様の処理になっているため、CA−CFARのように物標の近傍でのしきい値上昇が抑えられている。図3、図4の例において、本発明の設定値として、ブロック数Nb=8、ブロック1つ当たりのセル数Mb=8としている。これに対するCA−CFARとOS−CFARの参照セル数Nr=64である。本発明では、ソートデータ数を、OS−CFARの8分の1に縮小しているにも拘わらず、OS−CFARと同様なしきい値特性が得られている。
また、本発明では、参照セルをブロック化することによって、ソートするデータ数が減少するため、ソート処理部14(ソート回路)の規模を大幅に抑えることができる。ソート回路の実現には、いくつもの手法があるため特に指定はしないが、ハードウェアによる実現例としてバイトニックソートという手法がよく用いられる(例えば、特許第2509929号)。バイトニックソート実現に関しては、ソートするデータの数をNとした場合、回路規模はN・(logN)2に比例するため、データ数が少なければ回路規模は小さくなる。他の方式にてソート回路を実装した場合も、データ数に関する依存性はそれぞれ異なるだろうが、データ数が少なければ回路規模は小さくできる。
さらに、本発明は、小さな回路規模でOS−CFARの性能を実現するだけでなく、OS−CFARでは識別できない点在する物標と局所的に分布するクラッタの識別を可能にする。図5は、点在する物標および局在するクラッタに対する物標探知のしきい値を表す模式図である。同図 (a)は、レンジ (距離) にわたって点在する物標の例を示しており、これは、 多くの船舶が停泊する主要な港を観測した場合に相当する。同図 (b)は、局在するクラッタの例を示しており、このような現象は、地形などに依存する局所的な潮流によって発生し得る。点在する物標および局在するクラッタの両者に対する効果を比較するため、参照セル全体における振幅平均値が同図(a)と同図(b)で等しくなるようなデータを用いている。また、図5では、説明を簡単にするために1物標が1セルに収まるように表現しているが、物標が複数セルに対応する場合にも同様の結果が得られる。
図5の水平軸上に並んだ数値を記したセルはシフトレジスタの値を表す。レンジ中央のセルが注目セルである。太線で囲まれたセルが参照セルであり、太線の囲みはそれぞれが分割されたブロックである。この状態における物標探知のしきい値を、CA−CFAR、OS−CFAR、本発明の方法に基づいて算出し、図に記載している。ここで、しきい値算出時に乗じる重みをwとしている。さらに、OS−CFARと本発明の方法では、データ選択部14が選択するデータの位置mによって、異なるしきい値が得られるので、想定されるしきい値の組み合わせをすべて挙げている。
図5の例において、従来技術であるCA−CFARでは算出されるしきい値が(a)図と(b)図で等しくなっている。言い換えると、局在するクラッタを除去するようにしきい値w等でしきい値を調整すると、点在する目標が探知できなくなる可能性がある。また、点在する目標を探知できるように調整すると局所的なクラッタ分布を除外できなくなってしまう。この問題点は、OS−CFARにおいても同様である。すなわち、従来の方法ではしきい値算出において、振幅値の分布形態に関する情報が使われていない。
それに対して、本発明によると、点在する物標に対するしきい値が、局所的に集中するクラッタに対するしきい値よりも小さくできることがわかる。すなわち、点在する物標を探知でき、かつ、同等の振幅をもつ局在するクラッタを除外するという選択性を有していることを意味する。
しきい値について、具体例に基づいて説明すると、図5(a)、(b)のレンジ中央のセル(値6)は注目セルであり、図5(b)のレンジ中央のセル(値6)の右隣の値(6)のセルはガードセルである。残りの太線で囲まれたセルが参照セルである。図5(a)、(b)において、CA−CFARのしきい値はwである。
図5(a)、(b)において、OS−CFARのしきい値は、規定番目mが上位6番以内の場合には振幅値6のセルが選ばれるためしきい値が6wになり、規定番目mが上位7番以下の場合には振幅値0のセルが選ばれるためしきい値が0になる。
本発明では、図5(a)では、しきい値は、規定番目mが上位6番以内の場合には振幅値の平均値1が選ばれるためしきい値がwになり、規定番目mが上位7番以下の場合には振幅値の平均値0が選ばれるためしきい値が0になる。一方、図5()の本発明では、規定番目mの設定にしたがって、しきい値は振幅値の平均値3,2,1,0のいずれかがが選ばれるため、それに応じて、しきい値は3w,2w,w,0のいずれかとなる。
このように、CA−CFARとOS−CFARでは図5(a)と図5(b)におけるしきい値が必ず同じ値になっている。これは、CA−CFARとOS−CFARが点在する物標と局在するクラッタを識別できないと考えることができる。
これに対して、本発明の方法では、CFARのしきい値算出に用いる「規定番目m」を適切に選べば、局在するクラッタのしきい値 (図5(b)) を、点在する物標 (図5(a)) のしきい値よりも高くすることができる。その場合、点在する目標が探知され、局在するクラッタが除去できる。すなわち、本発明は、点在する物標と局在するクラッタを識別し、点在する物標のみを選択的に探知することができる。
このように、本発明において重要なことは、「規定番目m」を適切に選ぶことによって図5(b)のしきい値を、図5(a)のしきい値よりも大きな値にできることである。CA−CFARとOS−CFARにはそのような機能はない。振幅値の分布状況によって、算出されるしきい値が変化することこそ、物標とクラッタの選択性であるといえる。
そのような選択性を有効に得るには、ブロックの大きさが重要である。船舶レーダなど、本発明の用途が決まれば、物標間の距離(例えば、数百メートル)がおおよそ規定できるので、その物標間の距離がブロックの大きさになるようにブロック内のセル数Mbを決めればよい。局在するクラッタの場合、一つの物標しか存在できない距離範囲 (ブロック) に大きな振幅が複数入っている(例えば、数十メートルの周期で現れる)ため、ブロック内の振幅平均が大きくなる。ブロック内の振幅平均が大きくなるので、しきい値が上昇し、局在するクラッタを探知しないようにすることができる。
図6は、本発明のレーダ装置の第2実施例の全体構成を示すブロック図である。この図6では、反射信号探知回路10Aに入力する検波信号が、その前段に配置され、検波部5の出力を対数増幅する対数増幅器7から得られている。また、反射信号探知回路10Aからの信号を逆対数増幅器8で逆対数増幅し、表示装置6への出力信号を供給している。即ち、対数増幅器7、反射信号探知回路10A、及び逆対数増幅器8で、本発明のLOG−CFARを構成している。その他の構成は、図1と同様である。
図7は、反射信号探知回路10Aの主要部を示す処理ブロック図である。この反射信号探知回路10Aでは、しきい値算出部15Aにおいて、データ選択部14で選択された規定位置m番目の平均値に、規定の重みw´を演算することによって、物標探知のためのしきい値を得る。この例では、重みw´の演算は、加算器(もしくは減算器)16aにより規定位置m番目の平均値に規定の重みw´を加算(もしくは減算)して、しきい値を得ている。
この重みw´は、図示省略している重み設定手段により設定値として設定されるものであり、任意に例えば表示装置6の表示画面を見ながら、調整される。つまり、重みw´は、変更可能に設定される。
また、重み設定手段の設定値、即ち重みw´は、しきい値算出部15Aからのしきい値が実質的にゼロもしくはマイナスになる特別な設定値を設定可能となっている。この特別な設定値を設定可能とすることで、本反射信号探知回路の機能を任意に無効化することができる。したがって、本反射信号探知回路の機能を無効化する際に、従来必要としていた遅延時間調整用の遅延回路を含むバイパス回路を不要とすることができる。
この図6、図7に示される本発明のLOG−CFAR構成のレーダ装置によっても、図1,図2の第1実施例と同様の作用及び効果を得ることができる。
本発明のレーダ装置の第1実施例の全体構成を示すブロック図 反射信号探知装置の第1実施例の主要部を示す処理ブロック図 物標近傍におけるしきい値のシミュレーション クラッタ段差の近傍におけるしきい値のシミュレーション 点在する物標及び局在するクラッタに対する物標探知のしきい値を示す図 本発明のレーダ装置の第2実施例の全体構成を示すブロック図 反射信号探知装置の第2実施例の主要部を示す処理ブロック図
符号の説明
1・・送信機、2・・送受切替器、3・・アンテナ、4・・受信機、5・・検波部、
6・・表示装置、7・・対数増幅器、8・・逆対数増幅器、
10,10A・・反射信号探知回路、11・・シフトレジスタ、12・・平均値演算部、
13・・ソート処理部、14・・データ選択部、15,15A・・しきい値算出部、
16,16a・・重み演算器(乗算器、加算器)、17・・しきい値判定部

Claims (2)

  1. 一定誤警報確率で物標を探知する反射信号探知回路を有するレーダ装置において、前記反射信号探知回路は、
    アンテナから受信した受信信号を検波した検波信号の振幅値を一定の標本化周期にて入力する入力部と、
    一端から入力された振幅値を先入れ先出し方式で他端へ流すために設けられ、1つの注目セルを有し、該注目セルの前方と後方に合わせて複数Ng個のガードセルと、さらにそれらガードセルの前方と後方に合わせて複数Nb*Mb個の参照セルとから構成されるシフトレジスタと、
    前記ガードセルの前方の連続する複数Mb個の参照セルをブロックとして集めたセルの振幅値を平均した複数(Nb/2)個の平均値及び前記ガードセルの後方の連続する複数Mb個の参照セルをブロックとして集めたセルの振幅値を平均した複数(Nb/2)個の平均値とを得る複数Nb個の平均値演算部と、
    該複数Nb個の平均値演算部のそれぞれから1つずつ出力される複数Nb個の平均値を小さい順に並べ替えるソート処理部と、
    並べ替えられた複数Nb個の平均値から規定位置m番目の平均値を選択するデータ選択部と、
    前記データ選択部へ前記規定位置m番目を変更可能に設定するための設定手段と、
    選択された規定位置m番目の平均値に規定の重みを演算することによってしきい値を得るしきい値算出部と、
    前記注目セルの振幅値が前記しきい値を超えるときに反射信号ありと判定して前記注目セルの振幅値を変更せずに出力する一方、前記注目セルの振幅値が前記しきい値を超えないときには反射信号なしと判定してゼロを出力するしきい値判定部と、を含むことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記しきい値算出部へしきい値を算出するために用いる重みを設定値として設定する設定手段を有し、該設定手段の設定値として前記しきい値が実質的にゼロもしくはマイナスになる特別な設定値を設定可能とすることを特徴とする、請求項1に記載のレーダ装置。
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