JP5007204B2 - インジェクタドライバ回路 - Google Patents
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Description
このようなピエゾインジェクタのドライバ回路におけるコモンモードフィルタを用いたラジオノイズの対策にあっては、従来、ドライバ回路と、気筒数に応じて設けられる複数のピエゾインジェクタとの間を接続する配線毎に、それぞれコモンモードフィルタを設ける構成が最も一般的である。
複数のインジェクタの弁駆動用電気素子が並列接続されて、当該複数の弁駆動用電気素子を選択的に通電駆動するよう構成されてなるインジェクタドライバ回路であって、
共通する磁性部材に巻回された第1巻線と第2巻線とが、一方の巻線の巻始めが他方の巻線の巻終わりに位置するよう配設されてなるコモンモードチョークコイルが設けられ、
前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子の電源側の相互に接続された接続点と電源との間に前記第1巻線が、前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子のグランド側の相互に接続された接続点とグランドとの間に前記第2巻線が、それぞれ接続されて設けられてなるものである。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるインジェクタドライバ回路の第1の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この第1の構成例におけるインジェクタドライバ回路S1は、特に、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4を駆動するに適した構成を有するもので、バッファコンデンサ5と、第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2と、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14と、電流検出用抵抗器10と、比較器3と、コモンモードチョークコイル6とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
なお、この第1の構成例は、4気筒の場合の例である。
このバッファコンデンサ5の正極とグランドとの間には、第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2が直列接続されて設けられている。
なお、本発明の実施の形態においては、第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14には、Nチャンネル型MOS型電界効果トランジスタが用いられているが、勿論、トランジスタはこれに限定されるものではない。
なお、第1、第2の駆動用トランジスタ1、2は、保護用ダイオード1a、2aが、ソース・ドレイン方向で導通方向となるように、それぞれ並列接続されている。
本発明の実施の形態におけるコモンモードチョークコイル6は、第1巻線7と第2巻線8と、この第1及び第2巻線7,8が共通に巻回される磁性部材9とを有してなる公知・周知の構成を有してなるものである。かかるコモンモードチョークコイル6の第1巻線7の巻始め(図1において黒丸が付された箇所)と、第2巻線8の巻始め(図1において黒丸が付された箇所)は、反対位置となるように、すなわち、第1巻線7の巻始めの部位に、第2巻線8の巻終わりの部分が位置し、第1巻線7の巻終わりの部分に、第2巻線8の巻始めの部位が位置するように設けられたものとなっている。
かかる構成において、第1巻線7の巻始めは、電流制限用コイル4に接続されており、第1巻線7の巻終わりには、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の一方の端部がそれぞれ接続されたものとなっている。
しかして、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の各々一方の端部は、上述のように電流制限用コイル4及びコモンモードチョークコイル6の第1巻線7を介して第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2の相互の接続点に接続される一方、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の各々の他方の端部は、各ピエゾインジェクタ21−1〜21−4に対応して設けられた第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14を介してグランドに接続されるようになっている。
すなわち、第1巻線7は、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の一方の端部の相互の接続点よりも上流側、すなわち、より電源側に近い位置に設けられるのが好適である。
一方、コモンモードチョークコイル6の第2巻線8は、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14の下流側の相互の接続点、若しくは、それより下流、すなわち、よりグランド側に設けられるものとなっている。
この電流検出用抵抗器10の両端は、比較器3の入力端子に接続されており、比較器3の出力は、図示されない制御部に入力されるようになっており、制御部による第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2並びに第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14の制御信号の生成、出力処理に供されるものとなっている。
また、ピエゾ素子21−1a〜21−4aの電圧検出のため、第1巻線7の巻終わりとグランドとの間に、分圧抵抗器24,25が直列接続されて設けられると共に、この分圧抵抗器24,25の相互の接続点が一方の入力端子に接続される比較器23が設けられている。そして、比較器23の他方の入力端子には、所定の基準電圧が印加されており、比較結果に応じた信号が図示されない制御部へ入力されるようになっており、特に、第1の駆動用トランジスタ1、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14の非導通のタイミングの判定に供されるものとなっている。
上述の構成のインジェクタ回路の基本的な動作は、従来装置における動作と基本的に同様のものであり、以下、概括的に説明することとする。
まず、ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の駆動は、そのコンデンサに等価な特性に起因して、第1の駆動用トランジスタ1の導通による充電期間と、その後の、必要とされるインジェクタ動作時間に応じた保持期間と、第2の駆動用トランジスタ2による放電期間とに大別されるものとなっている。
第1、第2の駆動用トランジスタ1,2の動作タイミングや、各ピエゾインジェクタ21−1〜21−4の選択は、比較器3により検出されるピエゾインジェクタ21−1〜21−4の通電電流の変化に基づいて、図示されない制御部によって決定されるものとなっている。
そして、所定のタイミングで第1の駆動用トランジスタ1のオン・オフが繰り返されて、ピエゾインジェクタ21−1への充電動作が行われることとなり、充電電流が、バッファコンデンサ5から第1の駆動用トランジスタ1、電流制限用コイル4及びコモンモードチョークコイル6の第1巻線7を介してピエゾインジェクタ21−1へ流れ込むこととなる。そして、この充電電流は、第1の選択用トランジスタ11、コモンモードチョークコイル6の第2巻線8及び電流検出用抵抗器10を介してグランドへ流れ込む。
すなわち、ピエゾインジェクタ21−1の放電電流が、グランド側から電流検出用抵抗器10、第2巻線8、第1の選択用トランジスタ11、インジェクタ21−1、第1巻線7、電流制限用コイル4及び第2の駆動用トランジスタ2を順に流れて再びグランド側へ流れ込むようになっている。
ピエゾインジェクタ21−2も、上述したピエゾインジェクタ21−1同様に、第1及び第2の駆動用トランジスタ1,2のオン・オフにより充放電されることにより、インジェクタ動作が実現されるものとなっている。
以下、同様にして他のピエゾインジェクタ21−3、21−4についてもインジェクタ動作がなされるようになっている。
図2には、マグネチックインジェクタドライバ回路におけるコモンモードチョークコイルの設け方の例が示されており、以下、同図を参照しつつ、この例について説明する。
なお、図1に示された構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
すなわち、第1の駆動用トランジスタ1のソースに、コモンモードチョークコイル6の第1巻線7を介して、マグネチックインジェクタ22−1〜22−4の各々の一方の端部が接続される一方、各々の他端側は、図1に示された構成例と同様、それぞれ対応する第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14を介して、第2巻線8の巻始めに接続されたものとなっている。
したがって、この構成例にあっても、車両に搭載されたラジオ受信機に対するコモンモードノイズの発生は殆どなく、ラジオ受信機の良好な受信状態が確保できるものとなっている。
図3には、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14をハイサイド側に設けた構成例が示されており、以下、同図を参照しつつ、その構成例について説明する。なお、図1又は図2に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
一方、第1乃至第4の選択用トランジスタ11〜14のソースは、対応するマグネチックインジェクタ22−1〜22−4の一方の端部に接続されており、マグネチックインジェクタ22−1〜22−4の他方の端部は、相互に接続されて第2巻線8の巻始めに接続されている。
そして、第2巻線8の巻終わりは、第1の駆動用トランジスタ1のドレインに接続され、第1の駆動用トランジスタ1のソースがグランドに接続されたものととなっている。
2…第2の駆動用トランジスタ
6…コモンモードチョークコイル
7…第1巻線
8…第2巻線
9…磁性部材
21−1〜21−4…ピエゾインジェクタ
Claims (4)
- 複数のインジェクタの弁駆動用電気素子が並列接続されて、当該複数の弁駆動用電気素子を選択的に通電駆動するよう構成されてなるインジェクタドライバ回路であって、
共通する磁性部材に巻回された第1巻線と第2巻線とが、一方の巻線の巻始めが他方の巻線の巻終わりに位置するよう配設されてなるコモンモードチョークコイルが設けられ、
前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子の電源側の相互に接続された接続点と電源との間に前記第1巻線が、前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子のグランド側の相互に接続された接続点とグランドとの間に前記第2巻線が、それぞれ接続されて設けられてなることを特徴とするインジェクタドライバ回路。 - 前記電源と第1巻線との間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な直列接続された第1及び第2の駆動用トランジスタが設けられ、
前記第1及び第2の駆動用トランジスタは、それぞれの一端が相互に接続されて、その相互の接続点には、前記第1巻線が接続される一方、前記第1の駆動用トランジスタの他端は電源に、また、前記第2の駆動用トランジスタの他端はグランドに、それぞれ接続され、
複数のインジェクタの弁駆動用電気素子のグランド側の相互に接続された接続点と、前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子の各々の端部との間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な選択用トランジスタがそれぞれ接続されて設けられてなることを特徴とする請求項1記載のインジェクタドライバ回路。 - 前記電源と第1巻線との間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な駆動用トランジスタが直列接続されて設けられる一方、
複数のインジェクタの弁駆動用電気素子のグランド側の相互に接続された接続点と、前記複数のインジェクタの弁駆動用電気素子の各々の端部との間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な選択用トランジスタがそれぞれ接続されて設けられてなることを特徴とする請求項1記載のインジェクタドライバ回路。 - 前記第1の巻線と複数のインジェクタの弁駆動用電気素子との間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な選択用トランジスタがそれぞれ接続されて設けられる一方、
第2巻線とグランドとの間には、外部からの制御信号に応じて断続可能な駆動用トランジスタが接続されて設けられてなることを特徴とする請求項1記載のインジェクタドライバ回路。
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