JP5006819B2 - 浸透印 - Google Patents

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本発明は、連続して繰り返し捺印を行える浸透印、なかでもインクカートリッジを備えている浸透印に関する。
連続捺印が可能な浸透印は例えば特許文献1に公知である。そこでは、図6に示すように主ケース40と、主ケース40の内部に装着される印字ユニット41と、印字ユニット41の下部に組み付けられるゴム印字体42およびインク吸蔵体43と、主ケース40に対して着脱可能に装着されるキャップ44などで浸透印を構成している。この浸透印では、キャップ44を主ケース40から取り外したのち、印字ユニット41の上端に装着した栓体45を取り外した状態で、補充用インクをインク吸蔵体43に直接滴下供給する。
上記の浸透印ではインク吸蔵体に所定量のインクを吸蔵するが、浸透印におけるインクの保有量を増加するために、インクカートリッジを併用することが公知である(特許文献2)。そこでは、フェルトなどで形成した丸棒状のインク含浸体と、インク含浸体の上端に固定されるキャップと、キャップを上下スライド可能に案内支持するホルダーと、キャップとホルダーとの間に設けた樹脂ばねなどでインクカートリッジを構成している。樹脂ばねはキャップと一体に線ばね状に成形してあり、例えば波形、花弁形、X字形などに形成してある。インクカートリッジを印字ユニットに装着した状態では、樹脂ばねのばね力でインク含浸体を印字ユニット側のインク吸蔵体に押し付けることができる。
浸透印におけるインクの保有量をさらに増加するために、インクタンク型のインクカートリッジを併用する浸透印が公知である(特許文献3)。そこでは、補充用インクが充填されたインクタンクを印字ユニットに差し込み装着して、補充インクを印字ユニット側のインク吸蔵体に補給できるようにしている。インク吸蔵体は、発泡ゴムやスポンジなどの弾性変形可能な素材で形成してあり、捺印時にインク吸蔵体が捺印圧力を受けて圧縮変形することで、吸蔵しているインクをゴム印字体に補給する。インクが過剰に供給されるのを防ぐために、インクタンクの連結部分にはインクの流出を規制するチェック弁が配置してある。
インクタンク型のインクカートリッジを併用する浸透印において、捺印動作を利用して蛇腹形の空気ポンプを圧縮変形させ、そのとき生じる圧縮圧力によってインクタンク内のインクを強制的にゴム印字体へ供給する浸透印が提案されている(特許文献4)。
特開2003−54100号公報(段落番号0021、図2) 実公平6−12943号公報(第2頁右欄20〜35行、第1図) 特開平7−214883号公報(段落番号0015、図1) 特開2007−283534号公報(段落番号0020、図2)
特許文献1の浸透印は、インクの補充を適切に行う限り印面がかすれたり、印面が滲むようなことはない。しかし、補充用インクをインク吸蔵体に滴下供給するため、インク補充時期と、インク補充量に個人差が生じるのを避けられない。また、インク吸蔵体に吸蔵できるインク量が限られるので、一日あたり数百回もの捺印を行うヘビーユーザーの場合には頻繁にインク補充を行う必要があり、インクの補充間隔を長期化することが望まれている。
その点、特許文献2のインクカートリッジを併用する浸透印は、丸棒状のインク含浸体の分だけインク保有量を増加できる。しかし、一度インクカートリッジを交換したのちは、インク含浸体に含浸されたインク量しか保有できないことになり、インクの補充間隔に関して特許文献1の浸透印と大差はない。
また、特許文献2の浸透印では、線ばね状の樹脂ばねでインク含浸体を押し付け付勢するので、インク含浸体をインク吸蔵体に確実に密着できる。しかし、インク含浸体の上下寸法が標準寸法より大きい側へばらつくとき、インク含浸体とインク吸蔵体の接触圧が過剰になるのを避けられない。インク含浸体の接触圧が過剰であると、捺印時におけるゴム印字体の捺印圧力が、印面中央部分と印面周縁部分とで差を生じるため、印面中央部分の印影が潰れ、あるいは印面周縁部分の印影がかすれるなど、印字品質に関して問題を生じやすい。
特許文献3のインクタンク型のインクカートリッジを併用する浸透印によれば、インク含浸型のインクカートリッジに比べてより大量のインクを保持できるので、インクの補充間隔を確実に長期化できる。問題は、インクの過剰供給を防ぐために、チェック弁やチェック弁を閉じ付勢するばねを印字ユニットに組み込む必要があり、その分だけ浸透印の構造が複雑になり、浸透印のコストが嵩むのを避けられない。また、捺印時にインク吸蔵体が圧縮変形することでインクをゴム印字体に補給するので、ゴム印字体に含浸保持されるインク量が過剰になって印影全体が潰れやすく、すっきりした印影が得られにくい傾向がある。
本発明の目的は、インクの補充間隔を長期化してヘビーユーザーの要望に応えることができ、しかもインクカートリッジをより簡単な構造でインク吸蔵体に密着させて的確にインクを供給し、印影の潰れやかすれを伴うことなく常に好適な状態で印字できる浸透印を提供することにある。本発明の目的は、インクカートリッジの印字ユニットに対する差し込み寸法が大小にばらつく場合でも、インクカートリッジとインク吸蔵体との接触圧を常に好適化して過不足なくインクを供給でき、したがって潰れやかすれを伴うこともなく常にすっきりした印字を行なえる浸透印を提供することにある。
本発明の浸透印は、主ケース1と、主ケース1の内部に装着される印字ユニット2と、印字ユニット2に着脱可能に装着されるインクカートリッジ3とを備えている。印字ユニット2は、インクカートリッジ3を装着するための装着穴15を備えた印字ケース9と、印字ケース9に装着固定されるインク吸蔵体10およびゴム印字体11とを含む。インクカートリッジ3は、補充インクを収容するタンク本体22と、タンク本体22のタンク開口24に装着されるタンク栓23と、タンク本体22の上下中途部に設けられて上下方向へ伸縮変形できる弾性部25とを含む。以て、インクカートリッジ3を装着穴15に差し込み装填した状態において、弾性変形した弾性部25の変形応力でタンク栓23をインク吸蔵体10に押し付ける。
インクカートリッジ3の弾性部25より上側に、装着穴15に設けた係合穴15aと嵌係合する取付軸部26を設ける。インクカートリッジ3を装着穴15に差し込み装填した状態において、取付軸部26と係合穴15aとの係合摩擦力が、タンク栓23がインク吸蔵体10に適正な接触圧で密着するときの接触圧力と釣り合うように設定する。
インク吸蔵体10およびタンク栓23は、それぞれ硬質の多孔質プラスチック材で形成する。
係合穴15aの開口周縁壁と接当して、インクカートリッジ3の差し込み限界を規定する規制段部27をタンク本体22に設ける。
蛇腹構造の弾性部25を含むタンク本体22を、一端のみが開口する有底筒状の透明ないし半透明のブロー成形品で形成する。
本発明においては、主ケース1、印字ユニット2、および印字ユニット2に装着されるインクカートリッジ3などで浸透印を構成した。また、印字ユニット2は、インクカートリッジ3の装着穴15を備えた印字ケース9と、インク吸蔵体10およびゴム印字体11などで構成した。さらに、インクカートリッジ3は、タンク本体22と、タンク栓23と、上下方向へ伸縮変形できる弾性部25などで構成した。以上のように、タンク本体22の上下中途部に弾性部25を設けたインクカートリッジ3によれば、インクカートリッジ3を印字ユニット2に装填した状態において、弾性部25の変形応力によってタンク栓23を印字ユニット2のインク吸蔵体10に押し付けて、タンク本体22内のインクをタンク栓23を介してインク吸蔵体10に確実に供給できる。
したがって、本発明の浸透印によれば、タンク本体22内のインクを消費し終わるまでインク補充を行う必要がなく、インク含浸型のインクカートリッジに比べて、インクの補充間隔を長期化してヘビーユーザーでも満足できる浸透印とすることができる。また、タンク本体22の上下中途部にタンク栓23を密着付勢する弾性部25を設けるので、空間の無駄がなく、より大量のインクをタンク本体22に収容できる。なお、インク含浸体に隣接して線ばね状の樹脂ばねを設ける従来のインクカートリッジの場合には、インク含浸体が占める空間とは別に、キャップや樹脂ばねが占める空間を確保する必要があり、インク保持量を大きくできない。さらに、タンク本体22内のインクをタンク栓23を介してインク吸蔵体10に供給するので、チェック弁を介してインクの過剰供給を防ぐ従来のインクタンク型のインクカートリッジに比べて、より簡単な構造で、しかも過不足のない状態でインクを的確に供給して、印影の潰れやかすれを伴うことなく好適な状態で印字できる。インク供給構造が簡単な分だけ浸透印の製造に要するコストを削減できる利点もある。
インクカートリッジ3を装着穴15に差し込み装填した状態において、取付軸部26と係合穴15aとの係合摩擦力が、タンク栓23がインク吸蔵体10に適正な接触圧で密着するときの接触圧力と釣り合うように設定した浸透印によれば、インクカートリッジ3の印字ユニット2に対する差し込み寸法が大きい場合に、弾性部25の過剰な変形応力の一部を開放して、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧を適正化できる。詳しくは、弾性部25の変形応力が過剰であると、タンク栓23の接触圧が先の係合摩擦力を越えて大きくなる。そのため、取付軸部26は係合摩擦力とタンク栓23の接触圧とが釣り合う位置まで係合穴15aの外方へ押し出され、その分だけ弾性部25の変形応力が低下する。これにより弾性部25の変形応力の一部が開放され、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧を好適化して過不足なくインクを供給でき、したがって潰れやかすれを伴うこともなく常にすっきりした印字を行なえる。
インク吸蔵体10およびタンク栓23のそれぞれを硬質の多孔質プラスチック材で形成すると、タンク栓23とインク吸蔵体10とが密着する状態において、いずれかが弾性変形するのを防止しながら、両者10・23を適正な接触圧で密着させることができる。このことは、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触面積、および接触圧力が常に一定であることを意味しており、したがって、タンク本体22からタンク栓23を介してインク吸蔵体10へ供給されるインクの供給量を一定にできる。とくに、インクが過剰に供給されるのを確実に防止できる。
タンク本体22に規制段部27を設けると、規制段部27を係合穴15aの開口周縁壁で受け止めて、インクカートリッジ3が適正位置を越えて装着穴15に過剰に差し込まれるのを防止できる。したがって、インクカートリッジ3を印字ユニット2に組み付けるとき、インク吸蔵体10およびゴム印字体11が過剰な力を受けて位置ずれし、あるいは変形するのを確実に防止できる。
蛇腹構造の弾性部25を含むタンク本体22を、一端のみが開口する有底筒状の透明ないし半透明のブロー成形品で形成すると、タンク本体22を成形する過程で弾性部25も同時に形成することができるので、タンク本体22の製造に要するコストを削減し、その分だけインクカートリッジ3を安価に提供できる。また、弾性部25を蛇腹構造とすることにより、弾性部25の変形応力をタンク栓23に均等に作用させることができる。透明ないし半透明のプラスチック材でタンク本体22を形成することにより、インクの減り具合を目視によって確認でき、インクカートリッジ3の交換時期を明確に知ることができる利点もある。
(実施例) 図1ないし図4は本発明に係る浸透印をネーム印に適用した実施例を示す。図2および図3において、ネーム印は、主ケース1と、主ケース1の内部に装着される印字ユニット2と、印字ユニット2に着脱可能に装着されるインクカートリッジ3と、主ケース1の上下の着脱自在に装着されるキャップ4および印面キャップ5などで構成する。主ケース1は上下が開口する円筒状のプラスチッケ成形品からなり、その内部に印字ユニット2を装着するための内筒6が同心状に形成してある。
印字ユニット2は、プラスチック成形品からなる印字ケース9と、印字ケース9に組み付けられるインク吸蔵体10およびゴム印字体11と、インク吸蔵体10およびゴム印字体11を抜け外れ不能に固定する固定リング12などで構成する。印字ケース9の内部には、インク吸蔵体10およびゴム印字体11を収容するソケット部14と、インクカートリッジ3を装着するための装着穴15とが上下貫通状に形成してある。ソケット部14は、インク吸蔵体10を収容する上側のソケット穴と、このソケット穴より大径に形成されてゴム印字体11を収容する下側のソケット穴とで多段穴状に形成する。装着穴15は上側のソケット穴に連通する状態で形成してあり、その上端に後述する取付軸部26と係合する係合穴15aが形成してある。印字ケース9の上部外面には、先の内筒6に内嵌装着される連結軸16と、抜止めリブ17とが形成してある。
インク吸蔵体10は円柱状に形成するが、インク吸蔵体10自身が弾性変形するのを避けるために、硬質の多孔質プラスチック材を素材にして形成してある。ゴム印字体11は連続気孔を有するポーラスゴムで形成してあり、その下側の印面11aに氏名、あるいは姓などの印字キャラクターが形成してある。インク吸蔵体10およびゴム印字体11をソケット部14に嵌め込んだのち、下側のソケット周壁に固定リング12を圧嵌装着することにより、インク吸蔵体10およびゴム印字体11を抜け外れ不能に固定保持できる。
印字ケース9のソケット部14に浮動リング19を上方から嵌め込み、さらに印字ケース9の筒軸外面に圧縮コイル形のばね20を組み付け、この状態で先の連結軸16を主ケース1の内筒6に下方から圧嵌係合することにより、印字ユニット2を主ケース1と一体化できる。この組み付け状態における浮動リング19は、ばね20で下向きに移動付勢されて、その下端がゴム印字体11の印面11aより下方に突出している。なお、ばね20の上端は内筒6に連続するフランジ壁で受け止められている。使用時には、図3に示すようにばね20の付勢力に抗して主ケース1を押し下げ操作することにより、印字ユニット2が下降移動して印面11aを紙面に押し付けて捺印することができる。
インクカートリッジ3は、補充インクを収容するタンク本体22と、タンク本体22の下端開口に装着される通気可能なタンク栓23とで構成する。タンク本体22は、上端が半球状に丸められて下端のみが開口する有底筒状のブロー成形品からなり、透明ないし半透明の軟質樹脂を素材にして形成してある。タンク本体22には、先のタンク栓23を装着するためのタンク開口24と、蛇腹構造の弾性部25と、取付軸部26とが下側から記載順に形成してある。取付軸部26の上端に連続して、インクカートリッジ3の差し込み限界を規定する規制段部27が形成してある。規制段部27より上側のタンク周壁には補強リブ28が膨出形成してある。タンク栓23は、インク吸蔵体10と同じ硬質の多孔質プラスチック材を素材にして形成してあり、先のタンク開口24に圧嵌装着される。
蛇腹構造の弾性部25は4個の蛇腹リング29を多段状に連続させて構成する。各蛇腹リング29は上下方向に弾性変形して弾性変形応力を発揮でき、インクカートリッジ3を装着穴15に差し込み装填した状態においては、圧縮変形してタンク栓23の下面をインク吸蔵体10に押し付けて密着させる。取付軸部26は装着穴15の上端の係合穴15aと係合して、インクカートリッジ3の装填状態を維持する。そのために、取付軸部26の直径寸法は、タンク開口24および弾性部25の直径寸法より僅かに大きく設定してある。
図2に示すように、インクカートリッジ3の装着穴15に対する差し込み寸法Hは、タンク栓23の下面から規制段部27までの上下寸法となるが、タンク本体22やタンク栓23の仕上がり寸法の違い、あるいは組み付け状態の違いによって差し込み寸法Hが僅かにばらつくのを避けられない。このように差し込み寸法Hにばらつきがあったとしても、弾性部25が弾性変形することで寸法のばらつきを吸収して、タンク栓23をインク吸蔵体10に密着させることができる。しかし、インクカートリッジ3を装着穴15に装着した状態におけるタンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧が大小に変化することは阻止できない。
因みに、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧がごく小さい場合には、タンク本体22内のインクを充分にインク吸蔵体10へ浸出させることができない。逆に、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧が好適な値を越えて過大になると、捺印時におけるゴム印字体11の捺印圧力が、印面中央部分と印面周縁部分とで差を生じ、印面中央部分と印面周縁部分とで印影の潰れやかすれなどを生じてしまう。
上記のような差し込み寸法Hのばらつきに伴う不具合を一掃するために、本発明においては差し込み寸法Hのばらつく場合でも、タンク栓23のインク吸蔵体10に対する接触圧が大小に変化するのを解消し、常に適正な接触圧力でタンク栓23をインク吸蔵体10に密着できるようにした。そのために、係合穴15aの開口面からインク吸蔵体10の上面までの高さ寸法を基準寸法とするとき、先の差し込み寸法Hを基準寸法と同じか、これより僅かに大きく設定して、規制段部27が係合穴15aの開口周縁壁で受け止められた状態において、タンク栓23をインク吸蔵体10に適正な接触圧力で密着できるようにした。これにより、差し込み寸法Hが小さい場合にも、弾性部25が僅かに弾性変形してタンク栓23をインク吸蔵体10に密着させることができる。
差し込み寸法Hが大きい場合に、図4に実線で示すように、規制段部27が係合穴15aの開口周縁壁と接当するまでインクカートリッジ3を差し込み装着すると、弾性部25が大きく圧縮変形するので、タンク栓23とインク吸蔵体10との接触圧力が過大となる。そこで、差し込み寸法Hが大きい場合には、弾性部25の過剰な変形応力を開放して、タンク栓23の接触圧力を好適な値にまで低下できるにした。
詳しくは、取付軸部26を係合穴15aに差し込み係合した状態において、取付軸部26と係合穴15aとの間に生じる係合摩擦力が、タンク栓23がインク吸蔵体10に適正な接触圧で密着するときの接触圧力と釣り合うようにした。つまり、弾性部25の変形応力が過大である状態では、図4に想像線で示すように、取付軸部26が係合摩擦力に抗して上方へスライド移動して、インクカートリッジ3の印字ケース9に対する装着位置を上方へずらし、弾性部25の過剰な変形応力を開放できるようにした。なお、弾性部25の過剰な弾性変形応力を開放した状態においても、取付軸部26と係合穴15aとの間には、タンク栓23の適正な接触圧力に相当する係合摩擦力が作用するので、インクカートリッジ3が装着穴15から抜け出ることはなく装着状態を維持できる。
図5は印字ユニット2の別の実施例を示す。そこでは、取付軸部26の下端に規制段部27を設け、係合穴15aの下端に設けた受止段部31で規制段部27を受け止めて、インクカートリッジ3の差し込み限界を規定できるようにした。この場合の差し込み寸法Hは、規制段部27からタンク栓23の下面までの上下寸法となる。この実施例から理解できるように、規制段部27は弾性部25より上方の任意位置に設けることができる。他は先の実施例と同じであるので同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
上記の実施例以外に、主ケース1の構造は実施例で説明した構造である必要はなく、要は印字ユニット2が内部に組み込んであるケース体であればよい。タンク本体22は1個の独立部品として形成するのがコスト的に有利であるが、必要があれば2または3個の部品に分けて形成することができる。例えば、タンク本体22を、規制段部27より上側と下側とに分割して形成し、両者を連結してタンク本体22とすることができる。
弾性部25は蛇腹構造である必要はない。例えば、タンク栓23が装填される筒壁部分と、取付軸部26とを繋ぐ筒壁の上下中途部をC字状やS字状に湾曲させて、上下方向に弾性変形可能な弾性部25とすることができる。また、弾性部25のばね力を補助するために、弾性部25の周囲に圧縮コイル形のばねを付加することができる。インク吸蔵体19およびタンク栓23を形成する硬質の多孔質プラスチック材は、発泡プラスチック材と樹脂粉末の焼結体のいずれであってもよい。本発明の浸透印はネーム印である必要はない。
インクカートリッジを印字ユニットに装着した状態に縦断面図である。 インクカートリッジを取り外した状態の、浸透印の一部破断正面図である。 捺印状態における浸透印の縦断面図である。 インクカートリッジの戻り動作を示す縦断面図である。 印字ユニットの別の実施例を示す縦断面図である。 従来の浸透印の縦断面図である。
符号の説明
1 主ケース
2 印字ユニット
3 インクカートリッジ
9 印字ケース
10 インク吸蔵体
11 印字体
15 装着穴
15a 係合穴
22 タンク本体
23 タンク栓
24 タンク開口
25 弾性部
26 取付軸部
27 規制段部

Claims (5)

  1. 主ケース(1)と、主ケース(1)の内部に装着される印字ユニット(2)と、印字ユニット(2)に着脱可能に装着されるインクカートリッジ(3)とを備えており、
    印字ユニット(2)は、インクカートリッジ(3)を装着するための装着穴(15)を備えた印字ケース(9)と、印字ケース(9)に装着固定されるインク吸蔵体(10)およびゴム印字体(11)とを含み、
    インクカートリッジ(3)は、補充インクを収容するタンク本体(22)と、タンク本体(22)のタンク開口(24)に装着されるタンク栓(23)と、タンク本体(22)の上下中途部に設けられて上下方向へ伸縮変形できる弾性部(25)とを含み、
    インクカートリッジ(3)を装着穴(15)に差し込み装填した状態において、弾性変形した弾性部(25)の変形応力でタンク栓(23)がインク吸蔵体(10)に押し付けてある浸透印。
  2. インクカートリッジ(3)の弾性部(25)より上側に、装着穴(15)に設けた係合穴(15a)と嵌係合する取付軸部(26)が設けられており、
    インクカートリッジ(3)を装着穴(15)に差し込み装填した状態において、取付軸部(26)と係合穴(15a)との係合摩擦力が、タンク栓(23)がインク吸蔵体(10)に適正な接触圧で密着するときの接触圧力と釣り合うように設定してある請求項1記載の浸透印。
  3. インク吸蔵体(10)およびタンク栓(23)のそれぞれが、硬質の多孔質プラスチック材で形成してある請求項1または2記載の浸透印。
  4. 係合穴(15a)の開口周縁壁と接当して、インクカートリッジ(3)の差し込み限界を規定する規制段部(27)がタンク本体(22)に設けてある請求項1、2または3記載の浸透印。
  5. 蛇腹構造の弾性部(25)を含むタンク本体(22)が、一端のみが開口する有底筒状の透明ないし半透明のブロー成形品で形成してある請求項1から4のいずれかに記載の浸透印。
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