JP5004932B2 - 太陽電池および太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池および太陽電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は太陽電池および太陽電池の製造方法に関し、特に最大電力を向上させた太陽電池とその太陽電池の製造方法に関する。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題や大気中のCO2の増加のような地球環境問題などからクリーンなエネルギの開発が望まれており、特にシリコン基板を用いた太陽電池(以下、シリコン太陽電池ということもある)が新しいエネルギ源として開発、実用化され、発展の道を歩んでいる。
シリコン太陽電池の最大電力向上のためには、シリコン基板の内部での少数キャリアの損失を防止するだけでなく、シリコン基板の表面での少数キャリアの損失を防止することが試みられている。特に、シリコン基板の表面での少数キャリアの損失の防止に関して、シリコン基板の表面上に酸化シリコン膜を形成して少数キャリアの再結合を防止するパッシベーション技術が開発されている(たとえば非特許文献1参照)。また、シリコン基板の表面上に窒化シリコン膜を形成するパッシベーション技術も開発されている(たとえば非特許文献2参照)。
Jianhua Zhao, Aihaua Wang, Martin A.Green, ゛24.7% EFFICIENT PERL SILICON SOLAR CELLS AND OTHER HIGH EFFICIENCY SOLAR CELL AND MODULE RESEARCH AT THE UNIVERSITY OF NEW SOUTH WALES", Applied Physics Letters, Vol.44(12), pp.1163-1164 Jan Schmidt, Mark Kerr, Andres Cuevas, ゛Surface passivation of silicon solar cells using plasma-enhanced chemical-vapour-deposited SiN films and thin thermal SiO2/plasma SiN stacks", Semicond.Sci.Technol., 16(2001), pp.164-170
上述の非特許文献1に記載のように、シリコン基板の表面における少数キャリアの再結合を防止するパッシベーション膜としてシリコン基板の表面上に酸化シリコン膜を形成した場合には、この酸化シリコン膜が太陽光の反射防止膜としても機能する。しかしながら、酸化シリコン膜は太陽光の反射防止の効果が小さく太陽光の反射率が大きいため、最大電力を十分に得ることができない。
また、上述の非特許文献2に記載のように、パッシベーション膜としてシリコン基板の表面上に窒化シリコン膜を形成した場合には、この窒化シリコン膜が太陽光の反射防止膜としても機能する。窒化シリコン膜の屈折率が大きい程、パッシベーション(シリコン基板の表面における少数キャリアの再結合防止)効果を高くすることができるが、屈折率の大きい窒化シリコン膜は太陽光の吸収による損失が大きいため、最大電力を十分に得ることができない。
本発明の目的は、最大電力を向上させた太陽電池とその太陽電池の製造方法とを提供することにある。
本発明は、p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が裏面側に形成されたシリコン基板と、シリコン基板の裏面側に形成された裏面側パッシベーション膜と、シリコン基板の受光面上に形成された受光面側パッシベーション膜と、受光面側パッシベーション膜上に形成された反射防止膜とを含み、受光面側パッシベーション膜の屈折率が反射防止膜の屈折率よりも高く、受光面側パッシベーション膜および反射防止膜が共に窒化シリコン膜からなり、裏面側パッシベーション膜が酸化シリコン膜からなり、受光面側パッシベーション膜の屈折率が2.9以上である太陽電池である。
ここで、本発明の太陽電池においては、裏面側パッシベーション膜が熱酸化シリコン膜からなり得る。
また、本発明の太陽電池においては、受光面側パッシベーション膜の膜厚が10nm以下であることが好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかの太陽電池を製造する方法であって、p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板を酸素雰囲気中で加熱して酸化シリコン膜を形成する工程と、シリコン基板の一方の面の反対側の他方の面側に形成された酸化シリコン膜を除去する工程と、酸化シリコン膜が除去されたシリコン基板の他方の面側に、第1のガスを用いたCVD法により第1の窒化シリコン膜を形成する工程と、第1の窒化シリコン膜上に、第1のガスとは組成が異なる第2のガスを用いたCVD法により第2の窒化シリコン膜を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法である。
ここで、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1のガスおよび第2のガスが、シランガスと、アンモニアガスと、を含み得る。
また、本発明は、上記のいずれかの太陽電池を製造する方法であって、p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板を酸素雰囲気中で加熱して酸化シリコン膜を形成する工程と、シリコン基板の一方の面の反対側の他方の面側に形成された酸化シリコン膜を除去する工程と、酸化シリコン膜が除去されたシリコン基板の他方の面側に、第1のRFパワー密度でプラズマCVD法により第1の窒化シリコン膜を形成する工程と、第1の窒化シリコン膜上に、第1のRFパワー密度よりも大きい第2のRFパワー密度でプラズマCVD法により第2の窒化シリコン膜を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法である。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1の窒化シリコン膜の形成に用いられる製膜チャンバと第2の窒化シリコン膜の形成に用いられる製膜チャンバとが異なっていてもよい。また、本発明は、上記のいずれかの太陽電池を製造する方法であって、p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板の一方の面側に保護膜を形成する工程と、シリコン基板の一方の面側を保護膜で保護した状態でシリコン基板の一方の面と反対側の他方の面側をテクスチャ加工する工程と、シリコン基板のテクスチャ加工された他方の面側にパッシベーション膜を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法である。ここで、保護膜は酸化シリコン膜からなることが好ましい。
本発明によれば、最大電力を向上させた太陽電池とその太陽電池の製造方法とを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1に本発明の太陽電池の一例の一部の模式的な断面図を示す。本発明の太陽電池は、シリコン基板1と、シリコン基板1の受光面(太陽光が入射する側の表面)上に形成された窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜2と、パッシベーション膜2上に形成された窒化シリコン膜からなる反射防止膜3とを含み、パッシベーション膜2の屈折率が反射防止膜3の屈折率よりも高いことを特徴としている。
このような構成を有することにより、窒化シリコン膜からなる反射防止膜3における太陽光の反射防止の効果を小さくすることなく、反射防止膜3よりも屈折率の高い窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜2によってシリコン基板1の受光面における少数キャリアの再結合を効果的に防止することができることから、結果として太陽電池の最大電力を向上させることができる。
図2に、シラン(SiH4)ガスとアンモニア(NH3)ガスとを用いたプラズマCVD法により窒化シリコン膜を形成した場合における、導入されたガスの流量比(NH3/SiH4)と形成された窒化シリコン膜の屈折率との関係を示す。ここで、縦軸は形成された窒化シリコン膜の屈折率を示し、横軸はSiH4ガスとNH3ガスとの流量比(NH3/SiH4)を示している。
図2に示すように、ガスの流量比(NH3/SiH4)が大きくなる程、形成された窒化シリコン膜の屈折率が低くなる傾向が見られた。したがって、プラズマCVD装置内に導入されるガスの組成を変化させることによって、シリコン基板の受光面上に屈折率の高い窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜と、このパッシベーション膜上に屈折率の低い窒化シリコン膜からなる反射防止膜とをプラズマCVD法を用いて形成することが可能になる。ここで、図2に示す窒化シリコン膜の屈折率は、偏光解析法を用いた光源He−Neレーザ(波長632.8nm)のエリプソメータによって測定された。
図3に、ガスの組成を変えてプラズマCVD法によりシリコン基板の表面上に屈折率の異なる窒化シリコン膜を形成したときの窒化シリコン膜の屈折率と少数キャリアのライフタイムとの関係を示す。ここで、縦軸は少数キャリアのライフタイムを示し、横軸は窒化シリコン膜の屈折率を示している。
図3に示すように、シリコン基板の表面上に形成された窒化シリコン膜の屈折率が高い程、少数キャリアのライフタイムが長くなる傾向が見られた。特に、窒化シリコン膜の屈折率が2.6以上である場合、より好ましくは2.9以上である場合には少数キャリアのライフタイムが格段に長くなる傾向にあった。
このように、シリコン基板の受光面上に形成される窒化シリコン膜の屈折率を高くすれば少数キャリアの再結合をより防止することができる傾向にある。しかしながら、屈折率の高い窒化シリコン膜は太陽光を吸収しやすいため、吸収による太陽光の損失を低減するためには、シリコン基板の受光面上に形成される窒化シリコン膜の膜厚を10nm以下にすることが好ましい。さらに、反射による太陽光の損失を低減するためには、パッシベーション膜上に屈折率が1.8以上2.3以下、膜厚が50nm以上100nm以下の窒化シリコン膜を反射防止膜として形成することがより好ましい。
なお、図3に示す窒化シリコン膜の屈折率は、偏光解析法を用いた光源He−Neレーザ(波長632.8nm)のエリプソメータによって測定された。また、図3に示す少数キャリアのライフタイムは、波長904nmのレーザの反射マイクロ波法を用いたライフタイム測定装置によって測定された。
また、プラズマCVD法によりシリコン基板の受光面上にパッシベーション膜を形成する際のRF(高周波)パワー密度はなるべく低くすることが好ましい。この場合には、パッシベーション膜の形成時におけるシリコン基板へのダメージを減らすことができるため、パッシベーション効果の優れた窒化シリコン膜を形成することができる。
(実施例1)
まず、250μmの厚みにスライスされた縦12.5cm×横12.5cmの正方形状のn型の単結晶シリコン基板からスライスダメージを除去するため、NaOH溶液によりこのシリコン基板の表面を厚み200μmまでエッチングした。次に、シリコン基板の受光面および裏面に酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜を拡散マスクとした。次いで、シリコン基板の裏面の酸化シリコン膜に対してフォトリソグラフィにより耐酸性レジストをパターンニングし、露出している酸化シリコン膜をフッ酸によりエッチングした。そして、970℃の雰囲気で50分間、BBr3を気相拡散することによって、上記のエッチングされたシリコン基板の裏面に櫛形状のp+層を形成した。
その後、再度、シリコン基板の表面および裏面に酸化シリコン膜を形成し、p+層の形成の場合と同様にしてシリコン基板の裏面の酸化シリコン膜を所望の形状にエッチングした。そして、970℃の雰囲気で20分間、POCl3を気相拡散することによって、上記のエッチングされたシリコン基板の裏面に上記のp+層と重なり合わないようにp+層と向き合った櫛形状のn+層を形成した。
次いで、シリコン基板の裏面の反対側にある表面(受光面)のテクスチャ加工を行なうため、シリコン基板の裏面に保護膜として酸化シリコン膜をAPCVD法(常圧化学気相成長法)により800nmの厚みで形成し、KOH濃度が2.5質量%である80℃のKOH溶液に45分間浸漬することによってシリコン基板の受光面にテクスチャ加工を施した。その後、シリコン基板の裏面の保護膜をHF濃度が10質量%のHF溶液により除去した。
次に、シリコン基板を800℃の酸素雰囲気下に30分間設置することによってパッシベーション膜として10nmの厚みの酸化シリコン膜をシリコン基板の受光面および裏面に形成した。続いて、シリコン基板の裏面のパッシベーション膜上にAPCVD法により保護膜として酸化シリコン膜を400nmの厚みで形成した。その後、シリコン基板の受光面に窒化シリコン膜を形成するために、HF濃度が10質量%のHF溶液に1分間浸漬させることによってシリコン基板の受光面の酸化シリコン膜を除去した。
続いて、図4の模式的断面図に示す装置を用いて、p+層およびn+層が形成されたシリコン基板の裏面と反対側の表面(受光面)上にプラズマCVD法により窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜を形成した。ここで、図4に示す装置は、製膜チャンバ9と、製膜チャンバ9の内部に設置された下部電極10と上部電極11とを含んでいる。そして、製膜チャンバ9の内部の下部電極10上にp+層およびn+層の形成後のシリコン基板1を設置し、ガス導入口12からSiH4ガスとNH3ガスとを流量比(NH3/SiH4)が0.2になるようして導入した。次いで、下部電極10と上部電極11との間にRFパワー密度が350W/m2となるように高周波電圧を印加した。これにより、シリコン基板1の受光面上にパッシベーション膜として膜厚5nmの窒化シリコン膜(屈折率:3.3)を形成した。
その後、製膜チャンバ9の内部のガスを一旦排気した後、再度、ガス導入口12からSiH4ガスとNH3ガスとを流量比(NH3/SiH4)が3になるようして導入した。次いで、下部電極10と上部電極11との間にRFパワー密度が350W/m2となるように高周波電圧を印加した。これにより、パッシベーション膜上に反射防止膜として膜厚73nmの窒化シリコン膜(屈折率:2.2)を形成した。
上記のパッシベーション膜が形成されたシリコン基板の裏面にフォトリソグラフィにより耐酸性レジストをパターンニングし、耐酸性レジストおよびパッシベーション膜をフッ酸によりエッチングすることによって、p+層およびn+層が形成された箇所が露出したコンタクトホールを形成した。そして、シリコン基板の裏面の全面にTi(チタン)薄膜、Pd(パラジウム)薄膜およびAg(銀)薄膜をシリコン基板の裏面からこの順序で蒸着した後に耐酸性レジストを除去することによってリフトオフにより図5の模式的平面図に示す櫛形状のp電極7およびn電極8を形成した。
その後、シリコン基板を電極に沿って、縦95mm×横95mmの正方形状に切り出した。これにより太陽電池が完成した。
図6に、図5に示す太陽電池のVI−VIに沿った模式的な断面図を示す。図6に示すように、実施例1の太陽電池においては、n型のシリコン基板1の受光面上にパッシベーション膜2および反射防止膜3が順次形成され、シリコン基板1の裏面にはp+層4およびn+層5が形成された。また、シリコン基板1の裏面上にはパッシベーション膜6が形成され、p+層4およびn+層5上にはそれぞれp電極7およびn電極8がそれぞれ形成された。なお、図6においては、太陽電池の一部が省略して記載されている。
この太陽電池の特性を調査した結果を表1に示す。この太陽電池の短絡電流密度(Jsc)は37.50mA/cm2であって、開放電圧(Voc)は0.650V、フィルファクタ(F.F)は0.770、最大電力(Pmax)は1.694Wであった。
(実施例2)
シリコン基板の受光面上にパッシベーション膜を形成する際のRFパワー密度を140W/m2にしたこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池の特性を調査した結果を表1に示す。この太陽電池の短絡電流密度(Jsc)は37.80mA/cm2であって、開放電圧(Voc)は0.651V、フィルファクタ(F.F)は0.776、最大電力(Pmax)は1.725Wであった。
(比較例1)
SiH4ガスとNH3ガスとを流量比(NH3/SiH4)が3となるようにして導入し、シリコン基板の受光面上にパッシベーション膜として屈折率が2.2の窒化シリコン膜を膜厚37nm形成した。その後、SiH4ガスとNH3ガスとの流量比(NH3/SiH4)を変更することなく、パッシベーション膜上に反射防止膜として屈折率が2.2の窒化シリコン膜を膜厚37nm形成した。上記以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池の特性を調査した結果を表1に示す。この太陽電池の短絡電流密度(Jsc)は37.50mA/cm2であって、開放電圧(Voc)は0.648V、フィルファクタ(F.F)は0.770、最大電力(Pmax)は1.689Wであった。
Figure 0005004932
表1に示すように、シリコン基板の受光面上のパッシベーション膜としての窒化シリコン膜の屈折率(3.3)がパッシベーション膜上に形成された反射防止膜としての窒化シリコン膜の屈折率(2.2)よりも高い実施例1および2の太陽電池は、パッシベーション膜と反射防止膜が同一の屈折率(2.2)を有する窒化シリコン膜が形成された比較例1の太陽電池と比べて最大電力が向上していた。これは、シリコン基板の受光面上に高い屈折率を有する窒化シリコン膜が形成されたため、シリコン基板の受光面における少数キャリアの再結合が防止できたことによるものと考えられる。
また、表1に示すように、パッシベーション膜としての窒化シリコン膜を形成する際のRFパワー密度を反射防止膜としての窒化シリコン膜を形成する際のRFパワー密度よりも低くして形成された実施例2の太陽電池は、パッシベーション膜および反射防止膜の双方が同一のRFパワー密度で形成された実施例1の太陽電池と比べて最大電力が向上していた。これは、パッシベーション膜の形成時におけるRFパワー密度が低かったため、パッシベーション膜の形成時におけるシリコン基板に与えられるダメージが少なかったことによるものと考えられる。
なお、上記の実施例においてはNaOH溶液を用いてシリコン基板をエッチングしたが、HF溶液とHNO3溶液との混酸を用いてエッチングしてもよい。
また、上記の実施例においてはフォトリソグラフィにより耐酸性レジストをパターンニングしたが、印刷により耐酸性レジストをパターンニングしてもよい。
また、上記の実施例においてはBBr3を気相拡散することによってp+層を形成したが、ホウ素化合物を含む薬液をシリコン基板の表面にスピンコートしてから700℃〜1000℃でアニールすることによってp+層を形成することもでき、また、アルミニウムペーストをパターン印刷した後に焼成することによってp+層を形成することもできる。
また、上記の実施例において、POCl3を気相拡散することによってn+層を形成したが、リン化合物を含む薬液をシリコン基板の表面にスピンコートしてから700℃〜1000℃でアニールすることによってn+層を形成することもできる。
また、上記の実施例においてはp+層およびn+層を共に櫛形状に形成したが、p+層およびn+層をそれぞれドット状やライン状に形成してもよい。また、p+層の形状とn+層の形状とは異なっていてもよい。
また、上記の実施例においてはp+層を形成した後にn+層を形成したが、この順序に限定されるものではなく、n+層を形成した後にp+層を形成してもよい。
また、上記の実施例においてはTi薄膜、Pd薄膜およびAg薄膜を蒸着した後に耐酸性レジストを除去することによってリフトオフにより櫛形状のp電極およびn電極を形成したが、p+層上およびn+層上に銀ペーストを印刷、乾燥した後に400℃〜750℃で1〜100分焼成することによってp電極およびn電極を形成することもできる。
また、上記の実施例においては単結晶のシリコン基板を用いたが、多結晶のシリコン基板を用いることもできる。
また、上記の実施例においてはn型のシリコン基板を用いたが、p型のシリコン基板を用いることもできる。
また、上記の実施例においてはパッシベーション膜および反射防止膜の形成に同一の製膜チャンバを用いたが、パッシベーション膜の形成に用いられる製膜チャンバと反射防止膜の形成に用いられる製膜チャンバとが異なっていてもよい。
また、上記の実施例においてはシリコン基板の受光面上にパッシベーション膜として窒化シリコン膜が形成されたが、シリコン基板の受光面上にパッシベーション膜としては酸化シリコン膜が形成されてもよい。
また、上記の実施例におけるシリコン基板の裏面に形成されたパッシベーション膜の屈折率を高くすることによってシリコン基板の裏面におけるパッシベーション効果を向上させることができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の太陽電池は、シリコン基板の受光面上に形成されたパッシベーション膜と、パッシベーション膜上に形成された反射防止膜とを含んでおり、パッシベーション膜の屈折率が前記反射防止膜の屈折率よりも高いことから、最大電力を向上させることができる。
本発明の太陽電池の一例の一部の模式的な断面図である。 SiH4ガスとNH3ガスとを用いたプラズマCVD法により窒化シリコン膜を形成する場合において導入されたガスの流量比(NH3/SiH4)と形成された窒化シリコン膜の屈折率との関係を示す図である。 プラズマCVD法によりシリコン基板の表面上に屈折率の異なる窒化シリコン膜を形成したときの窒化シリコン膜の屈折率と少数キャリアのライフタイムとの関係を示す図である。 本発明の実施例においてパッシベーション膜と反射防止膜の形成に用いられた装置の一例の模式的な断面図である。 本発明の実施例1において製造された太陽電池の裏面の模式的な平面図である。 図5に示す太陽電池のVI−VIに沿った模式的な断面図である。
符号の説明
1 シリコン基板、2,6 パッシベーション膜、3 反射防止膜、4 p+層、5 n+層、7 p電極、8 n電極、9 製膜チャンバ、10 下部電極、11 上部電極、12 ガス導入口。

Claims (9)

  1. p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が裏面側に形成されたシリコン基板と、
    前記シリコン基板の裏面側に形成された裏面側パッシベーション膜と、
    前記シリコン基板の受光面上に形成された受光面側パッシベーション膜と、
    前記受光面側パッシベーション膜上に形成された反射防止膜とを含み、
    前記受光面側パッシベーション膜の屈折率が前記反射防止膜の屈折率よりも高く、
    前記受光面側パッシベーション膜および前記反射防止膜が共に窒化シリコン膜からなり、
    前記裏面側パッシベーション膜が酸化シリコン膜からなり、
    前記受光面側パッシベーション膜の屈折率が2.9以上であることを特徴とする、太陽電池。
  2. 前記裏面側パッシベーション膜が熱酸化シリコン膜からなることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記受光面側パッシベーション膜の膜厚が10nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池を製造する方法であって、
    p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板を酸素雰囲気中で加熱して酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記シリコン基板の前記一方の面の反対側の他方の面側に形成された前記酸化シリコン膜を除去する工程と、
    前記酸化シリコン膜が除去された前記シリコン基板の前記他方の面側に、第1のガスを用いたCVD法により第1の窒化シリコン膜を形成する工程と、
    前記第1の窒化シリコン膜上に、前記第1のガスとは組成が異なる第2のガスを用いたCVD法により第2の窒化シリコン膜を形成する工程とを含む、太陽電池の製造方法。
  5. 前記第1のガスおよび前記第2のガスが、シランガスと、アンモニアガスと、を含むことを特徴とする、請求項に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池を製造する方法であって、
    p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板を酸素雰囲気中で加熱して酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記シリコン基板の前記一方の面の反対側の他方の面側に形成された前記酸化シリコン膜を除去する工程と、
    前記酸化シリコン膜が除去された前記シリコン基板の前記他方の面側に、第1のRFパワー密度でプラズマCVD法により第1の窒化シリコン膜を形成する工程と、
    前記第1の窒化シリコン膜上に、第1のRFパワー密度よりも大きい第2のRFパワー密度でプラズマCVD法により第2の窒化シリコン膜を形成する工程とを含む、太陽電池の製造方法。
  7. 前記第1の窒化シリコン膜の形成に用いられる製膜チャンバと前記第2の窒化シリコン膜の形成に用いられる製膜チャンバとが異なることを特徴とする、請求項からのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  8. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池を製造する方法であって、
    p型不純物拡散領域およびn型不純物拡散領域が一方の面側に形成されたシリコン基板の前記一方の面側に保護膜を形成する工程と、
    前記シリコン基板の前記一方の面側を前記保護膜で保護した状態で前記シリコン基板の前記一方の面と反対側の他方の面側をテクスチャ加工する工程と、
    前記シリコン基板の前記テクスチャ加工された前記他方の面側にパッシベーション膜を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法。
  9. 前記保護膜が酸化シリコン膜からなることを特徴とする、請求項に記載の太陽電池の製造方法。
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