JP5002731B2 - ガラス板製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板製造方法に関する。
今日、液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置などのフラットパネルディスプレイの表示部の部品として平らなガラス板が使用されている。ガラス板は、液晶表示装置の場合、例えば、薄膜トランジスタ駆動液晶表示装置(TFT−LCD)を構成するガラス基板として用いられるほか、表示部を覆うカバーガラスとしても用いられる。ガラス基板の場合、アルカリ金属イオンが析出してTFT特性を劣化させないために、さらには、TFTの形成時に形成されるシリコン膜との熱膨張率の差を生じさせないガラスが用いられる。
従来より、ガラス製造業者は、製造過程においてガラス中に形成される気泡に悩まされてきた。特に液晶表示装置のガラス基板用やカバーガラス用の薄いガラス板は、極少な気泡含有量が求められる。ガラスの製造過程において気泡を除去するためにガラス原料に添加される清澄剤として酸化ヒ素や酸化アンチモンが用いられてきた。しかし、これらの清澄剤の環境に対する影響が懸念されるために削減を社会的に要請されるようになっている。そこで、気泡を除去するために、様々な方法が模索されてきた。
気泡発生の原因の一つとして、ガラス板の製造工程において、高温下の高粘性状の溶融ガラスが、白金等の耐火性金属製の容器や管などのガラス板製造装置と溶融ガラスとの界面に形成されることが当業者には、経験上よく知られている。またこれは、溶融ガラス中の水素イオン(H+)もしくは水素が白金中を移動するためであることが、一般に示唆されている。すなわち白金又は白金合金製の壁の内側よりも外側の方の水素分圧が低いと、内側の溶融ガラス中の水分子(H2O)を起因とする水素イオン(H+)もしくは水素(H2)が白金又は白金合金の壁を通って外側に移動する。一方、上記した水素イオン(H+)もしくは水素(H2)の移動により、溶融ガラス中の水分子(H2O)を起因とする水酸化物イオン(OH-)からO2が発生し、内側の白金又は白金合金と溶融ガラスの界面付近の領域で気泡を形成する。したがって、気泡の形成を防ぐには、白金又は白金合金製の容器又は管の内側よりも外側の水素分圧を高くすればよいことになる。外側の水素分圧を高くする方法の1つとして、外側の雰囲気に水蒸気を供給して加湿する方法がある。湿度の高い環境でガラスを製造するとガラス中に気泡が形成されにくいことは、当業者には、経験上よく知られている。
例えば、特許文献1(特表2001−503008号公報)には、白金等の耐火性金属製容器の内側の水素分圧に対して容器の外側の水素分圧を制御する技術が記載されている。また、特許文献2(特表2008−539162号公報)には、容器の周りを2つの部分に分けて密閉し、密閉した各空間の水素分圧を個別に制御する技術が記載されている。
しかし、製造設備の周りの雰囲気中の湿度が必要以上に高いと、製造設備の短寿命化又は電力消費の増加が懸念される。特許文献2に記載されている技術では、容器の周りの2つの密閉された空間の境界を確定する方法が明確でない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、製造設備の長寿命化及び電力消費の抑制を図りながら、効果的にガラス中の気泡を抑制することができるガラス板の製造方法を提供する。
本発明の発明者は、ガラス中の気泡の形成を抑える方法について鋭意研究を行った結果、
(i)ガラス原料中に混入される再利用ガラス片中に含まれる水分によって、製造されるガラスの水分が高くなることがある。また、
(ii)ガラス内の水分量が高くなると、上述した溶融ガラス中の水素イオンの白金又は白金合金壁への移動が起こりやすくなり、これを抑制するためには、白金又は白金合金容器周辺の雰囲気中の水素分圧を高くするために、より多くの水蒸気を雰囲気中に供給しなければならなくなり、雰囲気における水蒸気の供給とガラス中の気泡形成の抑制との関係において悪循環となること、
(iii)ガラスが含む水分量の増加とトレードオフとなるガラス強度の低下のバランスを図る必要があること、
(iv) 白金又は白金合金製の収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧が比較的高く、かつ溶融ガラスの温度が清澄に適する程度に高い状態では、溶融ガラス中のβ−OH値が上昇しやすく、ガラスの清澄に悪影響を及ぼすおそれがあること、
(v)原料を溶解するための炉が備える加熱装置周辺における過剰な水蒸気の供給が、ガラス製造装置の長寿命化を阻害する原因となること、さらに、
(vi)上記収容部が水蒸気に接すると熱が奪われるため、不必要な水蒸気の供給は、溶融ガラスの加熱を阻害し、溶融ガラスを加熱するための電力が必要以上に多くなる場合があること、を突き止めた。
そして、これらの要因の全てを抑制及び緩和するための手法として、ガラス製造装置において、白金又は白金合金製の収容部を備える部位であって、特定の収容部の周りの雰囲気を効率的に制御する、言い換えると、特定の収容部の周りの雰囲気に清澄の段階に応じて水蒸気を供給することが有効であり、その結果、より効果的にガラス中の気泡の形成を抑えることができることを見出し、本発明の完成に至った。ここで、収容部とは、容器及び管の両方を含む概念とする。
すなわち、本発明に係るガラス板製造方法は、原料が溶解した溶融ガラスを清澄する清澄工程と、溶融ガラスを撹拌して均質化する均質化工程と、溶融ガラスを成形装置に供給する供給工程とを含み、一連の工程を白金又は白金合金製の収容部内で行う。清澄工程は、原料に含まれる清澄剤がガス成分を放出する第1の温度範囲内で前記溶融ガラス中の気泡を浮上させて除去する第1工程と、第1工程の後、第1の温度範囲の最高温度よりも低い温度で溶融ガラス中にガス成分を吸収させて気泡を除去する第2工程とを含む。第1工程における収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を、第2工程の少なくとも一部における収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧よりも低くする。第1工程と第2工程との境界を、溶融ガラスが最高温度に達した後、最高温度よりも30℃以上低下した温度とする。
本発明に係るガラス板製造方法によると、清澄工程のうち収容部の周囲の雰囲気中の水蒸気分圧を低くしなければならない第1工程と当該雰囲気中の水蒸気分圧を高くしなければならない第2工程との境界を溶融ガラスの温度により特定可能である。これにより、雰囲気中に不必要な水蒸気を供給することにより、ガラス製造設備やガラスの清澄に対する悪影響を回避しつつ、意図しない収容部の温度低下を防止し、溶融ガラスを加熱するために必要な電力を低減することができる。したがって、本発明に係るガラス板製造方法によると、製造設備の長寿命化を図りながら、効果的にガラス中の気泡を抑制することができる。
また、本発明に係るガラス板製造方法は、第1工程において収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給せず、第2工程の少なくとも一部において、収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給するのが好ましい。
また、本発明に係るガラス板製造方法は、第1工程において、収容部を囲む囲いを設け、囲いの内側の収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を、囲いの外側の外気の水蒸気分圧よりも低下させるのが好ましい。
また、本発明に係るガラス板製造方法は、清澄剤が酸化スズ(SnO2)であり、第1の温度範囲が1610℃〜1700℃であることが好ましい。
また、本発明に係るガラス板製造方法は、清澄剤がボウ硝(Na2SO4)であり、第1の温度範囲が1500℃〜1520℃であることが好ましい。
また、本発明に係るガラス板製造方法は、溶融ガラスを板状のガラスに成形する成形工程をさらに含み、成形工程において、溶融ガラスは、オーバーフローダウンドロー法により板状に成形されるのが好ましい。
本発明に係るガラス板製造方法によれば、製造設備の長寿命化及び電力消費の低減を図りながら、効果的にガラス中の気泡を抑制することができる。
本発明にかかるガラス板製造方法のフローチャート。 本発明の実施形態にかかるガラス板製造装置の概略図。 本発明の実施形態にかかるガラス板製造の各工程におけるガラスの温度勾配を示すグラフ。 本発明の実施形態にかかるガラス板製造装置の一部の平面を模式化した図。 本発明の実施形態の変形例にかかるガラス板製造の各工程におけるガラスの温度勾配を示すグラフ。 本発明の実施形態にかかるガラス板製造装置の一部の側面を模式化した図。 本発明の実施形態の変形例にかかるガラス板製造装置の一部の側面を模式化した図。
以下、本発明の実施形態に係るガラス板製造方法について詳細に説明する。
(1)全体構成
(1−1)ガラスの概要
本実施形態のガラス板の製造方法で製造されるガラス板は、液晶表示装置等の表示装置のガラス基板として用いられる、液晶基板用ガラスである。しかし、後に示すとおり液晶基板用ガラス以外のガラスにも適用することが可能である。
液晶基板用ガラスとは、アルカリ金属酸化物を実質的に含まないか、或いは液晶表示装置におけるTFT特性を劣化させない範囲でアルカリ金属成分を含むガラスであり、具体的には、Na2O、K2O、あるいは、Li2Oとして表されるアルカリ金属酸化物の濃度の合計が2.0質量%以下であるガラスである。
また、本実施形態では、ガラス板の製造方法として、液晶基板用ガラスを作成する方法を例にあげて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、本実施形態のガラス板の製造方法は、強化ガラス用基板を作成する場合にも適用可能である。強化ガラス用基板の例として、携帯電話、デジタルカメラ、携帯端末、太陽電池のカバーガラス、および、タッチパネルディスプレイのカバーガラスなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態にかかる液晶基板用ガラスの原料は、例えば、以下の組成を有する。
(a)SiO2:50〜70質量%、
(b)B23:5〜18質量%、
(c)Al23:10〜25質量%、
(d)MgO:0〜10質量%、
(e)CaO:0〜20質量%、
(f)SrO:0〜20質量%、
(o)BaO:0〜10質量%、
(p)RO:5〜20質量%(但し、Rは、Mg、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも1種である)、
(q)R’ 2O:0〜2.0質量%(但し、R’は、Li、Na、およびKから選ばれる少なくとも1種である)、
(r)酸化スズ、酸化鉄、および、酸化セリウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を合計で0.05〜1.5質量%。
なお、上記の液晶基板用ガラスは、ヒ素およびアンチモンを実質的に含まない。すなわち、これらの物質を含むとしても、それは不純物としてであり、具体的には、これらの物質は、As23、および、Sb23という酸化物のものも含め、0.1質量%以下である。
上述した成分に加え、本発明のガラスは、ガラスの様々な物理的、溶融、清澄、および、成形の特性を調節するために、様々な他の酸化物を含有しても差し支えない。そのような他の酸化物の例としては、以下に限られないが、SnO2、TiO2、MnO、ZnO、Nb25、MoO3、Ta25、WO3、Y23、および、La23が挙げられる。特に、本実施形態においては、ガラスの清澄を助長するための清澄剤として酸化スズ(SnO2)を使用する。
上記(a)〜(r)の中の(p)におけるROの供給源には、硝酸塩や炭酸塩を用いることができる。なお、溶融ガラスの酸化性を高めるには、ROの供給源として硝酸塩を工程に適した割合で用いることがより望ましい。
本実施形態で製造されるガラス板は、一定量のガラス原料を溶解用の炉に供給してバッチ処理を行う方式とは異なり、連続的に製造される。本発明の製造方法で適用されるガラス板は、いかなる厚さおよび幅を有するガラス板でもよい。
本実施形態で、泡欠点率(1kgあたりのガラス中に含まれる気泡の数)として数える気泡は、例えば、泡の大きさ100μm以上の気泡である。但し、溶融ガラス中の気泡は球形とは限らず、一方向に引き伸ばされた扁平の長円形状になる場合もある。この場合、引き伸ばされた方向の最大の寸法が100μm以上である気泡を欠点として数える。勿論、100μmより小さい気泡が残留することも許されない。
(1−2)ガラス製造工程の概要
図1は、本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法の一例のフロー図を示したものである。図1に示すように、ガラスの製造方法は、溶解工程(ステップS101)、清澄工程(ステップS102)、均質化工程(ステップS103)、供給工程(ステップS104)、および、成形工程(ステップS105)を有する。
溶解工程(ステップS101)は、前述したガラス原料を溶解する工程である。炉に投入されたガラス原料は、加熱されて溶解する。完全に溶解したガラス原料は、溶融ガラスとなり、次の工程である清澄工程(ステップS102)が行われる収容部へ流れ出る。
清澄工程(ステップS102)は、溶融ガラスを清澄する工程である。具体的には、溶融ガラス中に含まれるガス成分を気泡として取り除くか、気化させて取り除く工程である。清澄された溶融ガラスは、次の工程である均質化工程(ステップS103)が行われる収容部へ流れ出る。
均質化工程(ステップS103)は、溶融ガラスを均質化する工程である。また、この工程では、清澄が済んだ溶融ガラスの温度調整も行われる。溶融ガラスは、撹拌されることにより均質化される。この工程では、溶融ガラス中のガス成分が気泡を形成するとガラス中に残り、取り除けなくなるので、気泡が形成されないようにしなければならない。均質化された溶融ガラスは、次の工程である供給工程(ステップS104)の行われる収容部へ流れ出る。
供給工程(ステップS104)は、ガラスを板状に成形する装置に溶融ガラスを供給する工程である。この工程では、成形するのに適した温度になるように溶融ガラスが冷却される。この工程においても、溶融ガラス中のガス成分が気泡を形成するとガラス中に残り、取り除けなくなるので、気泡が形成されないようにしなければならない。溶融ガラスは、次の成形工程(ステップS105)が行われる装置へ流れ出る。
成形工程(ステップS105)は、溶融ガラスを板状のガラスに成形する工程である。本実施形態では、溶融ガラスは、後述するオーバーフローダウンドロー法により連続的に板状に成形される。成形された板状のガラスは、切断され、ガラス板となる。
(1−3)ガラス製造装置の概要
図2は、本発明の実施形態に係るガラス板製造装置100の一例を示したものである。ガラス板製造装置100は、溶解槽101、清澄槽102、攪拌槽103、成形装置104、導管105a、105b、105c、および、加湿装置106を有する。なお、収容部には、清澄槽102、攪拌槽103、および導管105a、105b、105cが含まれる。
溶解槽101は、レンガ等の耐火物により構成された液槽とよばれる下部と上部空間とを備える。上部空間の壁面には、燃料と酸素等のガスとを燃焼して火焔を発するバーナーが設けられている。バーナーは、燃焼したガスによって上部空間を構成する耐火物を加熱し、高温となった耐火物から発せられる輻射熱をもってガラス原料を加熱し溶解させる。液槽には、溶融ガラスを通電することによりジュール熱を溶融ガラス自体から発生させるための電気加熱装置が設けられている。液槽の壁面には、溶融ガラスと接するように電気加熱装置の電極が設けられている。本実施形態においては、電極は、酸化スズ(SnO2)製である。溶解槽101では、溶解工程(ステップS101)が行われる。
清澄槽102は、白金又は白金合金製の溶融ガラスを収容する管を備える。清澄槽102には、管の中を流れる溶融ガラスを加熱するための電気加熱装置が設けられている。管には、電気加熱装置の白金又は白金合金製のフランジ状の電極が取り付けられている。電極に電流を流して管を通電させると管が発熱し、そのジュール熱により管の中の溶融ガラスが加熱される。清澄槽102では、清澄工程(ステップS102)が行われる。
撹拌槽103は、白金又は白金合金製の溶融ガラスを収容する容器と、白金又は白金合金製の回転軸と、当該回転軸に取り付けられた白金又は白金合金製の複数の攪拌翼とを備える。回転軸は、容器の天井部から容器内に垂直に差し込まれている。複数の撹拌翼は、回転軸を中心として放射状に回転軸に取り付けられている。回転軸は、モーター等の駆動部により回転される。回転軸が回転すると、回転軸に取り付けられた複数の攪拌翼は、溶融ガラスを撹拌する。撹拌槽103では、均質化工程(ステップS103)が行われる。
成形装置104は、上部が開いており、垂直方向の断面が略五角形をした、成形体を備える。成形体は、ジルコン等の耐火物である。このほか、成形装置104は、成形体を溢れ出て成形体の底の先端で合流した溶融ガラスを下方に延伸するローラー、及び、ガラスを徐々に冷却する冷却装置、等を備える。成形装置104では、成形工程(ステップS105)が行われる。
導管105a、105b、105cは、白金又は白金合金製の管であり、これに通電する電源設備を備える。導管105a、105b、105cには、白金又は白金合金製のフランジ状の電極が取り付けられている。電極に電流を流して導管105a、105b、105cを通電させると導管105a、105b、105cが発熱し、そのジュール熱により導管105a、105b、105cの中の溶融ガラスが加熱される。
加湿装置106は、水を蒸発させて蒸気を生成するボイラー106aと、蒸気を供給する蒸気管106bとを備える。図4は、本実施形態のガラス板製造装置100の一部の平面図を示す。導管105b及び撹拌槽103の周囲には、ブリキ板による囲い201aが設けられており、蒸気管106bは、当該囲い201aの中の雰囲気に蒸気を供給する。撹拌槽103は、レンガの外壁202により囲まれているが、蒸気管106bは、当該外壁202と撹拌槽103の間の雰囲気にも水蒸気を供給している。また、導管105cの周囲にもブリキ板による囲い201bが設けられており、蒸気管106bは、当該囲い201bの中の雰囲気にも蒸気を供給する。
(2)溶融ガラスの温度制御及び雰囲気制御の詳細
(2−1)温度制御
図3は、本実施形態にかかるガラス板製造方法の一連の工程におけるガラスの温度勾配を示している。なお、溶融ガラスの温度は、図2においてTで示した位置に設置された温度計(熱電対)の測定値より求める。温度計は、収容部の外面の近傍に配置されるか又は収容部の外面に接触することで、収容部の温度を測定し、その温度に基づいて溶融ガラスの温度を求める。各温度計の間の溶融ガラスの温度は、温度勾配を推定することにより求めることができる。温度計の設置場所は、図2に示されているものに限られず、温度計をより多くの場所に設置すれば、より正確な温度変化を測定できる。
本実施形態にかかる液晶基板用ガラスは、融点が1500℃以上である。したがって、ガラス原料は、溶解槽101において約1550℃以上になるまで加熱される。加熱されたガラス原料は、溶解する。完全に溶解したガラス原料は、溶融ガラスとなり、溶解槽101から流れ出る。
次の清澄工程(ステップS102)では、溶解槽101から流れ出た溶融ガラスは、清澄に適した温度になるようにさらに加熱される。清澄工程においては、次の二つの段階を経て、溶融ガラス中の気泡が除去される。
第1段階(以下、第1工程とする)では、清澄剤が溶融ガラス中でガス成分を放出して気泡が生成され、この気泡が周囲のガス成分を取り込んで浮上することで、溶融ガラス中の気泡が除去される。具体的には、第1工程では、溶融ガラスが清澄工程における最高温度(図3のT1)まで図3に示すように加熱される。溶融ガラスの温度が高くなると粘度が低くなるが、粘度が低いと気泡が溶融ガラスから抜けやすくなる。また、清澄に適した温度まで加熱されることにより、ガラス原料に含まれる酸化物の酸化還元反応の進行によって、酸素イオンを放出しやすくなり、ガラス原料に含まれていた他のガス成分と凝集して気泡を生成し、溶融ガラスから除去されやすくなる。
上記清澄工程における最高温度は、様々な条件を考慮して定められる。例えば、清澄工程における最高温度は、ガラス原料が完全に溶融する温度であると好適である。即ち、清澄工程における最高温度の選定は、得ようとするガラス組成に依存する。また、清澄工程における最高温度は、後述する清澄剤がその清澄作用を発揮する温度範囲の上限に近い温度又は上限を超える温度であると好適である。また、さらには、清澄工程における最高温度は、必要以上に高温でない方がよい。当該最高温度が1700℃を超えるような高温になると、容器の成分である白金又は白金合金の揮発等が増加し、容器の寿命が縮まるからである。清澄工程における最高温度は、具体的には、得ようとするガラス組成にも依存するが、例えば、約1610℃から約1700℃程度の範囲にある温度が好適である。溶融ガラスがこのような温度まで加熱されれば、上述の気泡の除去作用が効率的に進行され、清澄作用が発揮される。なお、清澄工程における最高温度は、清澄工程(ステップS102)以降の工程、即ち溶解槽101よりも下流における最も高い溶融ガラスの温度となる。
また、清澄剤を用いると、ガラス原料に含まれるガス成分の凝集による気泡生成及び当該気泡の溶融ガラス外への放出作用を助長することによって、溶融ガラスの清澄を促進することができる。例えば、本実施形態においては、酸化スズを清澄剤として用いることができる。酸化スズは、高温で、SnO2→SnO+1/2O2↑の反応で酸素を放出するが、この反応は、約1610℃から約1680℃〜1700℃程度の温度範囲(第1の温度範囲)において、効率的に進行させることができる。
他方、第2段階(以下、第2工程とする)では、溶融ガラス中に残存した気泡中のガスが溶融ガラス中に溶解又は吸収され、気泡が消滅する。具体的には、第2工程では、上述した第1工程において上記最高温度に達するまで加熱された溶融ガラスを徐々にその温度を下げる。この温度低下の過程で、ガラス中に溶解されたガスの圧力が低下する。その結果、残存する気泡は小さくなり一部が消失する。また、温度が低下すると、上記の清澄剤による酸素放出反応が反対方向に進行し、気泡はそのガス成分の化学的溶解の結果として収縮する。
次の均質化工程(ステップS103)は、溶融ガラスの温度が約1600℃〜1560℃に下がった時から開始する。そして、溶融ガラスは、この工程において約1500℃になるまで冷却される。
次の供給工程(ステップS104)では、溶融ガラスの温度は、ガラスの成形に適した温度まで冷却される。本実施形態にかかる無アルカリガラスの場合、成形に適した温度は、約1200℃である。したがって、溶融ガラスは、成形装置104に流入する直前において、温度が1200℃になるように、導管105cにおいて冷却される。
(2−2)雰囲気制御
溶融ガラス中、特に溶融ガラスと収容部との界面付近の領域に気泡が形成され、当該気泡がガラス中に残存するのを抑制するために、雰囲気制御を行なう。雰囲気制御とは、収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧の制御である。具体的には、収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給したり、空調機やヒータ等により雰囲気の温度を制御し、白金又は白金合金製の収容部の内側に対して外側の水蒸気分圧が高くなるようにする。重量絶対湿度=(水の分子量[18.015]×水蒸気分圧)/(乾燥大気の平均分子量[29.064] ×(全大気圧−水蒸気分圧))であるから、水蒸気分圧は、雰囲気中の温度、湿度、及び全大気圧を測定すれば求めることができる。供給する水蒸気の制御は、収容部の外側に水蒸気を供給する装置から供給する水蒸気に含まれる水の単位時間当たりの重量を増減させることにより行う。このほか、収容部の内側の水蒸気分圧を調節するために、ガラス原料に含まれる水分の調節も行う。これにより、白金又は白金合金製の収容部の内側の水素イオン(H+)もしくは水素(H2)の外側への移動による溶融ガラス中の水酸化物イオン(OH-)からのO2発生を抑制し、気泡が溶融ガラス中、特に収容部との界面付近の領域に形成されるのを抑制することができる。
この雰囲気制御を行なうべき収容部或いはその部位を特定することは、溶融ガラスを効果的に清澄するうえで非常に重要である。ガラス製造装置のうち上述した清澄工程の第1工程が行われる部位は、溶融ガラス中のガス成分に積極的に気泡を形成させ、当該気泡を溶融ガラス外に放出し除去しなければならない部位である。したがって、上述の通り、当該部位では、ガス成分が溶融ガラスから抜け出し易いように、溶融ガラスが清澄工程における最高温度に達するまで加熱され、溶融ガラスの粘度が低くされる。他方、上述の第2工程を含む、第1工程より下流の工程では、溶融ガラスの温度は徐々に下げられ、したがって溶融ガラスの粘度は上がり、ガス成分が溶融ガラス中から抜け出しにくくなる。その結果、第1工程より下流の工程で溶融ガラス中に気泡が形成された場合は、気泡を溶融ガラス中に吸収しきれず、成形後のガラス板中に残ってしまうことがある。したがって、第1工程より下流の工程では、白金又は白金合金製の収容部の少なくとも一部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給し、収容部の内側に対して外側の水蒸気分圧を高め、溶融ガラス中の水酸化物イオン(OH-)からのO2発生を抑制し、気泡が溶融ガラス中、特に収容部との界面付近の領域に形成されるのを抑制するとよい。
他方、第1工程が進行している収容部の周囲の雰囲気中に水蒸気を供給する必要はなく、かえって、水蒸気の供給は、ガス成分が溶融ガラスから抜け出るのを阻害することになる。また、第1工程において雰囲気中に水蒸気量が多いと、水蒸気により収容部から熱が奪われて溶融ガラスを清澄に適した温度に加熱するための電力が必要以上に多くなる。例えば収容部の周囲の雰囲気への水蒸気の供給によって溶融ガラスの温度が1600℃前後まで低下する場合があるが、この場合、溶融ガラスの温度を例えば12℃程度上昇させるためには、少なくとも約3.26kW以上の電力が必要になる。加えて、水蒸気によって奪われる熱を考慮すると、必要な電力はさらに多くなる。また、清澄の第1工程において、収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧が比較的高く、かつ溶融ガラスの清澄に適した高い温度範囲では、溶融ガラス中のβ−OH値が上昇しやすく、清澄作用に悪影響を及ぼす恐れもある。
上述の通りであるから、雰囲気中に水蒸気を供給すべき工程と供給すべきでない工程との境界を確定することが重要である。当該境界は、清澄工程の第1工程と第2工程との境界となるが、上述したとおり、第1工程及び第2工程の進行は溶融ガラスの温度に依存するから、当該境界を溶融ガラスの温度により特定するのが好適である。そして、清澄工程の第1工程と第2工程との境界を、溶融ガラスが清澄工程(ステップS102)以後の一連の工程における最高温度に達した後、当該最高温度(図3のT1)よりも所定の温度だけ低下した温度とする。例えば、溶融ガラスが清澄工程の最高温度に達した後、30℃以上低下した温度を第1工程と第2工程との境界とする。例えば、溶融ガラスが清澄工程の最高温度に達した後、30℃〜70℃低下した温度、又は40℃〜60℃低下した温度を第1工程と第2工程との境界とすることができる。特に、50℃低下した温度(図3のT2)を第1工程と第2工程との境界と特定すると好適である。すなわち、温度計により測定した溶融ガラスの温度又は測定した温度から推定した溶融ガラスの温度勾配に基づいて、溶融ガラスを収容する収容部の各位置における溶融ガラスの温度を得る。これにより、溶融ガラスが清澄工程における最高温度に達した後、その温度が所定の温度だけ低下する位置が、収容部のどの位置に対応するかが分かる。このようにして求めた位置を、第1工程と第2工程との境界とすることができる。このように第1工程と第2工程との境界を明確に定めるのは、次のような理由による。
溶融ガラスの温度は、上述のとおり収容部の表面又はその近傍に設けられた温度計により測定される。しかし、実際には白金容器内の溶融ガラス中には温度勾配が存在する。また、溶融ガラスは常に流動している。さらに、温度計の経時的な劣化により10℃〜30℃程度の測定誤差が生じる場合がある。したがって、溶融ガラスの30℃よりも小さい温度変化を正確に測定することは困難である。一方、溶融ガラスが最高温度に達した後の温度低下が30℃〜70℃よりも大きいと、すでに清澄工程の第2工程に至っている可能性が高い。そのため、溶融ガラスの温度が清澄工程(ステップS102)以後の工程における最高温度に達した後の温度低下が30℃〜70℃よりも大きい温度において、収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を低下させると、溶融ガラス中における気泡の消滅を阻害する可能性がある。したがって、溶融ガラスが清澄工程(ステップS102)以後の工程における最高温度に達した後、その最高温度よりも30℃〜70℃低下した温度を第1工程と第2工程との境界とすることで、電力の削減効果と気泡の抑制効果とを最大にすることができると考えられる。また、清澄の第1工程においては、溶融ガラスが最高温度に達するまでに、多くの酸化スズからガス成分が放出される。これにより、溶融ガラスの温度が清澄工程以後の最高温度に達し、その最高温度から30℃低下するまでに、気泡の浮上による清澄効果が概ね達成される。また、溶融ガラスの温度が清澄工程以後の最高温度に達し、その最高温度から30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃、又は50℃低下すれば、気泡の浮上による清澄効果が十分に達成される。また、ガラス原料に0.13〜0.23質量%の酸化スズが含まれる場合、溶融ガラスの温度が最高温度に達した後、最高温度から50℃低下した温度においては、残留する酸化スズはガラスの失透に影響がない程度にまで十分に減少する。以上の理由により、雰囲気中への水蒸気の供給は、清澄工程(ステップS102)以後の工程における最高温度に達した後、最高温度よりも30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃低下した温度にある溶融ガラスに接する収容部の部位より下流にある収容部の周囲において行うことができる。本実施形態においては、清澄工程における最高温度に達した後、50℃低下した温度にある溶融ガラスに接する収容部の部位(図2におけるX)より下流にある収容部の周囲の雰囲気中へ水蒸気を供給する。これにより、水蒸気によるガラス製造設備や清澄の第1工程への悪影響を抑え、電力の浪費を抑え効果的に溶融ガラスを清澄でき、かつ、ガラス中に気泡が残存するのを効果的に抑えることが出来る。
本実施形態においては、溶融ガラスの温度は、清澄工程(ステップS102)以後における最高点である約1700〜1610℃に達した後、清澄槽102から流れ出る時点では、約1600〜1560℃である。したがって、導管105b、105c、撹拌槽103は、周囲にブリキの板の囲い201aが設置され、囲い201aの中の雰囲気に約3〜7kPaの圧力で水蒸気を供給している。撹拌槽103を囲むレンガの外壁202の中の雰囲気には、約3kPaの圧力で水蒸気を供給している。また、導管105cの周囲のブリキの囲い201bの中の雰囲気にも約1〜13kPaの圧力で水蒸気を供給している。そして、白金又は白金合金製の収容部の内側に対して外側の水蒸気分圧を高くしている。また、これらの囲い201a、201bの中の雰囲気は、気温約35〜40℃、湿度50%以上になるように制御されている。また、上述のように、清澄槽102において、溶融ガラスの温度が清澄工程の最高温度に達した後、その最高温度から30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃、又は50℃低下した位置を、第1工程と第2工程との境界Xとすることができる。そして、図6に示すように清澄槽102の上記境界Xから下流の部分をブリキ板で囲い303をし、上記の囲い201a,201bの中と同様に水蒸気を囲い303の中に供給しても良い。また、清澄槽102の上記境界Xから上流側の部分は、囲いを設けなくても良い。あるいは上記境界Xから上流の部分をブリキの板で囲い、上記境界Xの下流に供給した水蒸気が上記境界Xの上流の囲いの中に入らないようにしても良い。上記境界Xの上流の部分に囲いを設ける場合には、その囲いの内側を除湿しても良い。これにより、収容部の内部の水蒸気分圧よりも収容部の外部の雰囲気の水蒸気分圧を低くし、第1工程における溶融ガラス中の発泡を促して気泡の浮上による清澄を促進させることができる。上記のような方法により、第1工程における収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を、第2工程の少なくとも一部における収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧よりも低くすることができる。
(3)清澄効果
以上のとおり、本発明にかかるガラス板製造方法によるとガラス板が含有する気泡の数を効果的に抑えることができる。また、本発明にかかるガラス板製造方法によると、雰囲気に水蒸気を供給する収容部を特定しない場合に比べてβ−OH値として表されるガラス中の水分量を低く抑えることができると予想される。
この効果は、以下の実験結果に基づく。
まず、SiO2:60.9質量%、B23:11.6質量%、Al23:16.9質量%、MgO:1.7質量%、CaO:5.1質量%、SrO:2.6質量%、BaO:0.7質量%、K2O:0.25質量%、Fe23:0.15質量%、SnO2:0.13質量%となるガラスを製造するための各種成分を混合し、図3の温度勾配に従って溶融ガラスを調製した。次いで、この溶融ガラスを図2に示したガラス板製造装置100を用いて、オーバーフローダウンドロー法を適用し、清澄工程、均質化工程、供給工程及び成形工程に付し、ガラス板を製造した。この間の雰囲気制御は、上述したように、導管105bおよび撹拌槽103を囲むブリキの板の囲い201aの中の雰囲気に約6kPaの圧力で、撹拌槽103を囲むレンガの外壁202の中の雰囲気には、約3kPaの圧力で、および、導管105cの周囲のブリキの囲い201bの中の雰囲気には、約9kPaの圧力で、それぞれ水蒸気を供給した。また、これらの囲い201a、201bの中の雰囲気は、気温約35〜40℃、湿度50%以上になるように制御した。
このようなガラス板について、時間を変えてサンプリングを計14回行い、ガラス板が含有する気泡の個数を数えた。その結果、1例のみガラス板1kgあたり0.2個の気泡を含有したが、その他の例では、1kgあたりのガラス板が含有する気泡は、0個であった。
一方、本実施形態にかかるガラス板製造装置100と同じ装置を使用しつつも、本発明にかかるガラス板製造方法を用いずにガラス板を製造した。すなわち、溶融ガラスの温度が清澄工程(ステップS102)、均質化工程(ステップS103)、および、供給工程(ステップS104)における最高点である約1700〜1610℃(T1)に達した後、約1600〜1560℃以下にある溶融ガラスを収容する白金又は白金合金製の収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給しなかった。そして、上記と同様に得られたガラス板に対して、時間を変えてサンプリングを計14回行い、含有する気泡の個数を数えた。その結果、ガラス板1kgあたりが含有する気泡の数は、最低で0.8個であった。一番多いときは9.2個もあった。平均では、ガラス板1kgあたりの気泡の数は、3.65個であった。
また、本発明にかかるガラス板製造方法によると、上述したように、槽および導管の周囲にブリキの板の囲いを施すという極簡便な手法によって、製造設備の複雑化を招くことなく雰囲気制御を行うことができるとともに、水蒸気を嫌う設備を備えた部位への水蒸気の供給を阻止することができることから、製造設備の長寿命化を図ることも可能となる。
(4)特徴
(4−1)
上記実施形態では、清澄工程(ステップS102)は、溶融ガラスを1610℃〜1700℃の所定の温度まで加熱し、溶融ガラス中のガス成分から意図的に気泡を形成させることによりガス成分を溶融ガラスから除去する第1工程と、その後、溶融ガラス中に残った気泡からガス成分を溶融ガラス中に吸収させて気泡を消滅させる第2工程とを含む。当該所定の温度は、清澄工程、均質化工程、及び供給工程における、即ち清澄工程以後における最高温度である。第1工程と第2工程との境界Xは、溶融ガラスが清澄工程における最高温度に達した後、当該最高温度よりも30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃、又は50℃低下した温度である。例えば、当該最高温度に達した後、50℃低下した温度にある溶融ガラスに接する清澄槽102の部位を、第1工程と第2工程との境界Xとして特定する。そして、第2工程が進行している清澄槽102の部位の少なくとも一部の周囲の雰囲気には、水蒸気分を供給している。第1工程が進行している清澄槽102の部位の周囲の雰囲気には、水蒸気を供給していない。また、第1工程が進行している清澄槽102の部位の周囲は、ブリキ板が設けられておらず、開放されている。これにより、上記境界Xの下流に供給した水蒸気によって溶融ガラス中の気泡の生成が抑制されることがなく、清澄の第1工程を滞りなく行うことができる。即ち、収容部の外側の水蒸気分圧が内側に対して低くし、あるいは必要以上に高くなることを防止し、溶融ガラス中から酸素等のガス成分の放出が抑えられないようにする。また、第1工程において水蒸気により収容部から熱が奪われるのを抑制でき、その結果、不必要な電力の消費を抑えることが出来る。また、第1工程において溶融ガラス中のβ−OH値の上昇を抑え、清澄作用への悪影響を抑えることができる。したがって、水蒸気によるガラス製造設備への悪影響を抑え、効果的に溶融ガラスを清澄でき、かつ、ガラス中に気泡が残存するのを効果的に抑えることが出来る。
(4−2)
上記実施形態においてガラス板製造方法は、原料が完全に溶解した溶融ガラスを清澄する清澄工程(ステップS102)と、溶融ガラスを均質化する均質化工程(ステップS103)と、溶融ガラスを成形装置104に供給する供給工程(ステップS104)と、を含む。これら一連の工程の少なくとも1つを白金又はその合金製の収容部の中で行う。上記実施形態に係るガラス板製造方法は、溶融ガラスの温度が、これら一連の工程において最高温度約1700〜1610℃(T1)に達した後、約1600〜1560℃以下にある当該溶融ガラスを収容する、白金又は白金合金製の収容部の周囲に水蒸気を供給することにより雰囲気の水蒸気分圧を制御する雰囲気制御を行うことを特徴としている。ここで、1600〜1560℃は、T1よりも50℃低い1650〜1560℃(T2)以下である。
上記実施形態に係るガラス板製造方法によると、雰囲気制御をする必要のある白金又は白金合金製の収容部を溶融ガラスの温度で特定可能である。すなわち、溶融ガラスの温度が、清澄工程(ステップS102)、均質化工程(ステップS103)、供給工程(ステップS104)、および、成形工程(ステップS105)における最高点であるT1に達した部位の下流において、T1より30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃、又は50℃低い温度であるT2以下にある当該溶融ガラスを収容する白金又は白金合金製の収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を制御すればよい。これにより、ガラス中に気泡が形成されるのを抑えるために、雰囲気に水蒸気を供給する必要のある白金又は白金合金製の収容部を特定する。そして、特定された収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給することにより収容部の内側に対して外側の水蒸気分圧を高くし、ガラス中に気泡が形成されるのを効果的に抑えることができる。また、雰囲気に水蒸気を供給する収容部を特定しない場合に比べてβ−OH値として表されるガラス中の水分量を低く抑えることができると予想される。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態においては、清澄工程(ステップS102)の第2工程、均質化工程(ステップS103)及び供給工程(ステップS104)が行われる、清澄槽102の一部、導管105b、105c、撹拌槽103の周囲の雰囲気に水蒸気を供給し、水蒸気分圧を制御していた。しかし、他の実施形態においては、これに加えて、清澄工程が行われる清澄槽102の周囲の雰囲気を次のように制御してもよい。即ち、上述の通り第1工程と第2工程との境界Xを特定し、第1工程が行われる清澄槽102の部位の周囲の雰囲気における水蒸気分圧を第2工程が行われる清澄槽102の部位の周囲の雰囲気における水蒸気分圧よりも低くする。具体的には、例えば、第1工程が行われる清澄槽102の部位においては、図7に示すように、当該部位を囲うブリキ等の囲い301を設ける。当該囲い301の内側の雰囲気を除湿機302により除湿し、当該囲いの内側の雰囲気の水蒸気分圧を囲いの外側の雰囲気の水蒸気分圧に対して低くする。また、第2工程が行われる清澄槽102の部位の周囲の雰囲気には、水蒸気分圧が高くなるように水蒸気を供給する。なお、第2工程が行われる清澄槽102の部位の周囲をブリキ等で囲い303をし、当該囲いの内側に水蒸気を供給してもよい。
これにより、溶融ガラスの清澄を効果的に行なうことができるとともに、上述した第1工程が行われる収容部の部位の周囲の雰囲気中の水蒸気による問題の発生を抑えることが出来る。即ち、第1工程において水蒸気と触れることにより収容部から熱が奪われて溶融ガラスを清澄に適した温度に加熱するための電力が必要以上に多くなることを抑制することができる。また、溶融ガラス中のβ−OHの濃度の上昇により清澄作用に悪影響が及ぼされるのを抑制することができる。また、湿気に弱い装置への悪影響を抑制し、ガラス製造装置100の長寿命化を図ることが出来る。さらに、第1工程において溶融ガラス中の気泡の浮上による清澄作用を向上させることができる。
(5−2)変形例B
上記実施形態においては、本発明にかかるガラス板製造方法を用いて製造されたガラスは、液晶基板用ガラスである。しかし、他の実施形態においては、本発明にかかるガラス板製造方法を他のガラス板を製造するのに用いても良い。例えば、アルカリ金属酸化物を含むカバーガラスを製造するのに用いてもよい。この場合、上記実施形態は、以下のように変形される。
本変形例にかかるガラスは、アルカリ金属酸化物を含む。具体的には、Na2O、K2O、あるいは、Li2Oとして表されるアルカリ金属酸化物の濃度の合計が2.0質量%より大きいガラスである。
図5は、本変形例にかかるガラス板製造方法の一連の工程におけるガラスの温度勾配を示している。
本変形例にかかるガラスの原料は、溶解工程(ステップS101)にて約1530℃まで加熱され、溶解される。
清澄工程(ステップS102)では、溶融ガラスは、約1520〜1500℃に達するまで加熱される。清澄に適した溶融ガラスの温度は、約1520〜1470℃の範囲である。清澄工程(ステップS102)は、清澄槽102の終端まで続く。清澄槽102から流れ出る溶融ガラスの温度は、約1470〜1450℃である。なお、この清澄工程(ステップS102)では、特に、清澄工程(ステップS102)の前半の温度範囲でより有効に清澄作用を促進させることが好ましく、そのために、例えば、清澄剤としてボウ硝(Na2SO4)をガラス原料に添加することが好ましい。
清澄工程(ステップS102)の第2工程は、溶融ガラスが、約1470〜1450℃の時に開始する。そして、次の均質化工程(ステップS103)では、溶融ガラスは、約1350℃になるまで冷却される。
供給工程(ステップS104)では、溶融ガラスは、さらに約1000℃になるまで冷却される。
本変形例では、溶融ガラスの温度が、清澄工程(ステップS102)、均質化工程(ステップS103)、および、供給工程(ステップS104)における最高温度約1520〜1500℃(T1)に達した後、T1よりも30℃以上、例えば30℃〜70℃、又は40℃〜60℃、又は50℃低い約1470〜1450℃(T2)以下にある当該溶融ガラスを収容する、導管105b、105c及び撹拌槽103の周りの雰囲気に水蒸気を供給して加湿する。
したがって、本変形例に係るガラス板製造方法では、溶融ガラスの清澄剤としてボウ硝(Na2SO4)を用い、T1は、1500〜1520℃であることが好ましい。
100 ガラス板製造装置
101 溶解槽
102 清澄槽(収容部)
103 撹拌槽(収容部)
104 成形装置
105a、105b、105c 導管(収容部)
106 加湿装置
特表2001−503008号公報 特表2008−539162号公報

Claims (6)

  1. 原料が溶解した溶融ガラスを清澄する清澄工程と、
    前記溶融ガラスを撹拌して均質化する均質化工程と、
    前記溶融ガラスを成形装置に供給する供給工程と、
    を含み、
    前記一連の工程を白金又は白金合金製の収容部内で行う、
    ガラス板の製造方法であって、
    前記清澄工程は、
    前記原料に含まれる清澄剤がガス成分を放出する第1の温度範囲内で前記溶融ガラス中の気泡を浮上させて除去する第1工程と、前記第1工程の後、前記第1の温度範囲の最高温度よりも低い温度で前記溶融ガラス中にガス成分を吸収させて気泡を除去する第2工程と、を含み、
    前記第1工程における前記収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を、前記第2工程の少なくとも一部における前記収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧よりも低くし、
    前記第1工程と前記第2工程との境界を、前記溶融ガラスが前記最高温度に達した後、前記最高温度よりも30℃以上低下した温度とする、
    ガラス板の製造方法。
  2. 前記第1工程において前記収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給せず、前記第2工程の少なくとも一部において、前記収容部の周囲の雰囲気に水蒸気を供給する、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記第1工程において、前記収容部を囲む囲いを設け、前記囲いの内側の前記収容部の周囲の雰囲気の水蒸気分圧を、前記囲いの外側の外気の水蒸気分圧よりも低下させる、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  4. 前記清澄剤が酸化スズ(SnO2)であり、前記第1の温度範囲が1610℃〜1700℃である請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  5. 前記清澄剤がボウ硝(Na2SO4)であり、前記第1の温度範囲が1500℃〜1520℃である請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  6. 前記溶融ガラスを板状に成形する成形工程をさらに含み、
    前記成形工程において、前記溶融ガラスは、オーバーフローダウンドロー法により板状に成形される、
    請求項1〜のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
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