JP5002724B1 - 免震床の設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】免震構造全体を薄く構成することで、建築物等内部の有効空間を効果的に活用することができ、しかも設置労力、設置コストを低減する。
【解決手段】上面に複数の上向きの凸曲面部12が整列して形成された平板状の基台11を、複数列に亘って略平行に床1の上面1aに張り付けられた両面テープ2aの上に設置することにより床1の上面1aに複数配置する基台配置工程と、下面が略平坦に形成された平板状の滑走板21を、基台11の上に複数設置する滑走板設置工程とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物、土木構造物において、地震による大規模な振動が発生した場合においても、免震機能を効果的に発揮させる上で好適に設置される免震床の設置方法に関する。
従来より提案されている建築物等の室内の免震床構造としては、例えば、特許文献1に示すように、フレームに複数個のボールベアリングを固定することにより、フレームを床スラブ上に移動自在とした免震床が提案されている。この特許文献1の開示技術では、特に金属パイプの下部においてボールベアリングを配設することにより、地震荷重が作用しても、かかるボールベアリングのころがり摩擦抵抗が小さいので、免震床にはほとんど振動が伝わらない。
また、特許文献2に示すように、床材と精密機器等の間に、複数の溝が設けられた上部プレート及び下部プレートを設置し、当該溝内のボールの回転することにより、上部プレートを下部プレート上に移動自在とした免震床が提案されている。この特許文献2の開示技術では、地震荷重が作用しても、溝内のボールのころがり摩擦抵抗が小さいので、上部プレート上の精密機器等にはほとんど振動が伝わらない。
特開平10−317658号公報 特開2010−127455号公報
しかしながら、特許文献1に示される免震床は、ボルトとナットを用いて角パイプにベアリングを取り付ける構造とされている。このため、特許文献1に示される免震床は、角パイプの厚み等により、免震構造全体が厚くなってしまい、これにより床面が高くなってしまう。床面が必要以上に高くなれば、その分建築物等内部の有効空間も狭くなるという問題点も生じる。
また、特許文献2に示される免震床は、床材と精密機器等の間に設置される。このため、既設の精密機器等に対してこの免震床を設置する際には、精密機器等を一時的に取り外して他の場所へ移動させ、この免震床を設置し、その後この取り外した精密機器等を再度元の位置へ設置する必要がある。このため、設置労力の負担の増大、設置コストの増大を招いてしまうという問題点もあった。
また、特許文献2に示される免震床は、想定外の大きな地震動によって、ボールの位置が溝の端部となるまで、上部プレートが移動した場合に、ボールと溝の端部が衝突することによって、その溝の端部で上部プレートの移動が急停止し、慣性の働きにより上部プレート上の精密機器等が転倒するおそれがあるという問題点もあった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、免震構造全体を薄く構成することで、建築物等内部の有効空間を効果的に活用することができると同時に、想定外の大きな地震動によって、万が一はみ出たとしても落差が小さいので、精密機器等が転倒する心配がない、設置労力、設置コストを低減することが可能となる免震床の設置方法を提供することにある。
本発明者は、上述した課題を解決するために、鋭意検討の末、下記の免震床の設置方法を発明した。
第1発明に係る免震床の設置方法は、上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、複数列に亘って略平行に床面に張り付けられた両面テープの上に設置することにより床面に複数配置する基台配置工程と、下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有することを特徴とする。
第2発明に係る免震床の設置方法は、上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面に塗布された粘着層の上に設置することにより床面に複数配置する基台配置工程と、下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有することを特徴とする。
第3発明に係る免震床の設置方法は、上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面よりも大きい摩擦係数を有する滑止紙の上に設置する基台配置工程と、下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有することを特徴とする。
第4発明に係る免震床の設置方法は、上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面よりも大きい摩擦係数を有する滑止紙の上に設置する基台配置工程と、下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程と、滑止紙の一端を把持して引っ張ることによりこれを前記床面上を滑らせながら移動させ、これに設置されている前記基台及び前記滑走板を、前記床面と設備の底部の間に挿入し、その挿入した前記滑走板上に前記設備を設置する、挿入工程とを有することを特徴とする。
第5発明に係る免震床の設置方法は、第1発明において、前記基台配置工程では、0℃以下の室温下において、前方に配置された予熱用加熱ローラで床面を加熱するとともに、後方に配置された圧着用加熱ローラで両面テープを前記予熱用加熱ローラで加熱された床面に圧着可能な冷凍室内用ローラを用いることにより、前記両面テープを貼り付けることを特徴とする。
第6発明に係る免震床の設置方法は、第1発明〜第5発明のうちの何れかにおいて、前記基台は、厚さが1.5mmであることを特徴とする。
第7発明に係る免震床の設置方法は、第1発明〜第6発明のうちの何れかにおいて、前記滑走板の下面は、前記基台の上に前記滑走板を設置した状態で、前記基台の前記凸曲面部と当接しない部分に、潤滑材が塗布されることを特徴とする。
第8発明に係る免震床の設置方法は、第1発明〜第7発明のうちの何れかにおいて、前記滑走板設置工程では、前記基台の上に前記滑走板を複数設置した後、更に、前記滑走板の上に厚板を設置することを特徴とする。
第9発明に係る免震床の設置方法は、第1発明〜第8発明のうちの何れかにおいて、前記滑走板設置工程では、前記基台の上に前記滑走板を複数設置した後、更に、前記基台と前記滑走板の周縁を密閉し、前記基台と前記滑走板との間隙の空気を不活性ガスに置換することを特徴とする。
第10発明に係る免震床の設置方法は、第1発明〜第9発明のうちの何れかにおいて、前記基台の上に複数設置された前記滑走板の上に、複数の支承部材を相互に連結することなく設置し、前記複数の支承部材の上にフロア材を設置して、前記滑走板と前記フロア材との間に空隙を形成するOAフロア設置工程を更に有することを特徴とする。
第1発明〜第9発明によれば、薄い平板状の基台と滑走板によって免震床を設置することができるため、免震床を容易に導入することができるだけでなく、床面を低くして、その分建築物等内部の有効空間を広くすることが可能となる。
本発明を適用した免震床の設置方法の基本概略図である。 (a)は、免震床を側方から見た側面図であり、(b)は、基台を上方から見た平面図であり、(c)は、滑走板を上方から見た平面図である。 凸曲面部の配置位置について説明するための図である。 基台の上面部と、滑走板の下面部との当接部分を示す拡大図である。 凸曲面部の詳細について説明するための図である。 凸曲面部の周方向に沿って断続的なスリットを形成させた例を示す図である。 凹曲面部又は貫通孔を側方から見た断面図である。 本発明を適用した免震床の設置方法について説明するための図である。 免震床の導入が必要となる床面積に応じて、テープ等によって連結する例を示す図である。 (a)は、連結された略長方形の基台を上方から見た平面図であり、(b)は、連結された略長方形の滑走板を上方から見た平面図である。 (a)は、連結された略正方形の基台を上方から見た平面図であり、(b)は、その上に設置される連結された滑走板を上方から見た平面図であり、(c)は、その基台の上に滑走板を設置する状態を上方から見た平面図である。 両面テープの代わりに、摩擦力が高い滑止紙を用いて設置する例を示す図である。 前輪に予熱用加熱ローラ、後輪に圧着用加熱ローラを備えた専用ローラについて説明するための図である。 基台、滑走面を互いに密着させた状態で面取部にテープを張って一体化させた例を示す図である。 凸曲面部の他の構成例について説明するための図である。 滑走板を設置した場合の詳細な構成を示す側面図である。 保護シートの設置例について説明するための図である。 免震床の周縁を囲うようにして、盛土や樹木等を配置する例を示す図である。 OAフロアを形成する例について説明するための図である。 本発明に係る免震床の他の設置例について説明するための図である。
以下、本発明を適用した免震床の設置方法を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した免震床の設置方法は、図1に示すように、床1の上面1aに免震床7を設置するものである。
図2(a)は、この免震床7を側方から見た側面図である。免震床7は、図2(a)に示すように、基台11と、この基台11上に設置される滑走板21とを備えている。図2(b)は、基台11を上方から見た平面図を示している。基台11は、設置精度の遊びを確保するために、四隅が面取りされた略正方形の平板状に形成され、複数の凸曲面部12が、滑走板21側の上面部11aに規則的に配置される。基台11は、その略正方形の四辺の長さが約500mm、厚さが約1.5mmで構成されるが、これに限定されるものではなく、いかなるサイズで構成されていてもよい。また基台11は、その材質は金属製からなり、特にステンレスで構成されることが望ましいが、これに限定されるものではなく、ガラス、樹脂等いかなるもので構成されていてもよい。ちなみに、この基台11は、摩擦係数をコントロールするために、或いは防食のために、所定の物性からなる皮膜がコーティングされていてもよい。また、この基台11の表面の摩擦係数の調整は、少なくとも凸曲面部12について、その表層に金属、セラミックス等の硬質材を被せてもよく、また、浸炭処理、ホウ化処理等の表面硬化処理を追加して施すことにより、その表面粗さをコントロールすることにより実現するようにしてもよいことは勿論である。
なお、隣接する凸曲面部12の頂部12a間の間隔tを約25mmとしてもよい。本発明において、間隔tは、5mm〜100mmとするのが望ましい。この間隔tは、粉じんやゴミを排除するのに必要な間隔であったり、プレス成型で製造する際に適切な間隔であったり、許容積載荷重から決まる間隔であったりする。また凸曲面部12は、図2(b)に示すように、略円形となるように構成されていることが望ましいがこれに限定されるものではない。また、この凸曲面部12は、平面視において縦横に規則的に整列させてもよいが、これに限定されるものではなく、図3(a)に示すように、千鳥状に形成するようにしてもよい。また、凸曲面部12は、図3(b)に示すように、不規則に形成することもできるし、図3(c)に示すように、大きさの異なる凸曲面部12を規則的に配列して形成することもできる。
図2(c)は、滑走板21を上方から見た平面図である。滑走板21は、四隅が面取りされた略正方形の平板状に形成される。滑走板21は、その略正方形の四辺の長さが約500mm、厚さが約1.6mmである。本発明に係る滑走板21は、これに限定されるものではなく、基台11よりも大きいサイズで構成されてもよく、いかなるサイズで構成されていてもよい。また滑走板21は、その材質を金属、ガラス、樹脂等としてもよく、その表層のみにステンレスを用いてもよい。
図4(a)は、基台11の上面部11aと、滑走板21の下面部21bとの当接部分を示す拡大図である。滑走板21は、凹曲面部22も貫通孔22aも形成させずに、下面部21bを略平坦として、凸曲面部12との当接部分以外である滑走部23に、潤滑材を塗布することができる。この潤滑材としてはグリース、四フッ化エチレン樹脂、シリコン樹脂に代表されるものであり、これにより摩擦係数を低減させて滑り性を向上させることが可能となる。この潤滑材は、ダイヤモンド等の粒径1μm〜50μmの粉体が混入したものを用いてもよく、また、シリコンオイル、グリース、重油、ワックス等、100cst以上の粘度を有するものを用いてもよい。
また、滑走板21は、図4(b)に示すように、下面部21bを略平坦として、凸曲面部12との当接部分にサンドブラスト等を施すことにより摩擦係数の大きい高摩擦部22bを形成し、滑走部23に上述の潤滑材を塗布することもできる。滑走部23は、図4(b)に示すように、グリース、四フッ化エチレン樹脂、シリコン樹脂等の図示しない潤滑材が塗布されてもよい。即ち、この図4(b)の形態では、摩擦係数の大きい高摩擦部22bをちょうど凸曲面部12との当接部分に、また摩擦係数の小さい潤滑剤を凸曲面部12との当接部分以外において塗布することで、滑走板21による滑走開始に至るまでの抵抗力と、滑走開始後の滑り性の両者を自在に調整することも可能となる。そうすれば、通常時に作業者が誤って押しても簡単に移動せず、大地震が発生して前記当接位置をずれればスムーズに動いて免震性能を発揮するという理想的な免震装置を創出することができる。
また、滑走板21は、図4(c)に示すように、下面部21bを介して基台11が下側から当接可能とされてもよい。具体的には、この下面部21bには、複数の凹曲面部22が、規則的に配列されてなる。即ち、凹曲面部22の配列位置は、平面視において凸曲面部12の配列位置に対応させてなり、基台11の上に滑走板21を設置することにより、基台11における凸曲面部12上に凹曲面部22が位置するように設けられている。なお、滑走板21は、これに限らず、凹曲面部22の代わりに、図4(d)に示すように、貫通孔22aが平面視において凸曲面部12の配列位置に対応させて形成されていてもよい。
図5(a)は、本実施例において、凸曲面部12を側方から見た断面図である。また、図5(b)は、本実施例において、凸曲面部12を上方から見た平面図である。本実施例において、凸曲面部12は、図5(a)に示すように、その凸曲面の平面視の直径d12が約10mm、頂部12aの曲率半径rが約30mm、高さHが約1.0mmとなるように、プレス加工等により形成される。凸曲面部12を構成する曲率について特段の制限は無いが、特に頂面については、曲率が緩やかになるように調整されていることにより、凹曲面部22に対する接触面積を増大させ、滑り性の改善を図るようにしてもよい。これに限らず、図5(c)、(d)に示すように、凸曲面部12の平面視の同心円外側に、略円形の隆起部12bが形成されてもよい。この隆起部12bが設けられていることにより、上下方向に柔性(バネ性)を持たせ、床面の不陸(平面精度の悪さ)を吸収できるようにしたものである。また凸曲面部12は、図6(a)、(b)に示すように、凸曲面部12の平面視における周方向に沿って、断続的なスリット12cが形成されてもよい。スリット12cは、貫通されていてもよいし、また非貫通の溝で構成されていてもよい。このスリット12cが設けられていることにより、一枚ものの鋼板に、多数の凸曲面部12をプレス成型した際の内部応力を解放することができ、当該鋼板の平面精度を確保することができる。
図7(a)は、本実施例において、凹曲面部22を側方から見た断面図である。また、図4(c)に示す凹曲面部22は、図7(a)に示すように、凸曲面部12の頂部12aと望ましくは同一の曲率半径を有しているが、これに限定されるものではなく、それ以上の曲率半径であってもよい。また、凹曲面部22の深さh22は、凸曲面部12の頂部12aの高さHよりも浅く、0.05mm〜0.50mmの深さとなるように、プレス加工等により形成される。なお、凹曲面部22の直径d22は、凸曲面部12の頂部12aが凹曲面部22の内側に当接可能となるように、凸曲面部12の直径d12以上の大きさとすることが望ましい。
図7(b)は、他の実施例において、貫通孔22aを側方から見た断面図である。図4(d)に示す貫通孔22aは、パンチ等の押し抜き具を用いて、凸曲面部12の頂部12aのみが嵌合するように、その直径d22aを凸曲面部12の直径d12よりも短くして形成される。ちなみに、この貫通孔22aについては、凸曲面部12が平面略円形で構成されているのであれば、それに対応させて平面略円形で構成されていることで、互いに安定した状態で嵌合することが可能となる。
次に、本発明を適用した免震床7の設置方法の詳細について、その基本的なコンセプトとともに説明する。
本発明を適用した免震床7の設置方法は、本実施例において、図8(a)、(b)に示すように、最初に床1の上面1aに両面テープ2aを互いに略平行となるように、基台11の一辺の長さの間隔をおいて、並列に張り付ける。両面テープ2aは、略平行に張り付けられることで、格子状等に張り付けられる場合と比べて、両面テープ2aが重複する部分が生じないため、重なった両面テープ2aの上に免震床7が設置されることにより、これが不安定な状態となるのを防止することができる。本発明を適用した免震床7の設置方法は、他の実施例において、両面テープ2aの代わりに、床1の上面1aにエマルジョン系の粘着材等のシール材を塗布することによって、粘着層を形成することができる。
次に、本発明を適用した免震床7の設置方法は、本実施例において、図8(c)、(d)に示すように、並列に張り付けられた両面テープ2aの上に基台11を互いに間隔をあけることなく整列させて設置させる。基台11は、両面テープ2a又はシール材の上に設置されることで、両面テープ2a又はシール材の粘着力によって固定され、基台11の移動が抑制される。本発明を適用した免震床7の設置方法は、他の実施例において、両面テープ2a又はシール材を床1の上面1aに塗布せずに、床1の上面1aに基台11を直接設置するようにしてもよい。これによっても、床1の上面1aと基台11の底面部11bとの間の摩擦力によって、基台11の移動を抑制させることもできる。
次に図8(e)、(f)に示すように、基台11の上に、滑走板21を整列させて設置させる。かかる場合において、図4(c)、(d)に示す基台11の上で、凹曲面部22又は貫通孔22aに凸曲面部12が嵌合するように設置される。このとき、滑走板21は、移動しろδ0の分だけ基台11の周縁からセットバックさせて設置するようにしてもよい。滑走板21は、基台11に対してこのようなセットバックするように設置されることで、後述する地震の振動によって滑走板21が移動した場合であっても、免震床7の周縁の基台11から滑走板21が脱落することを防止し、滑走板21の変位を吸収することが可能となる。
また、滑走板21が、上述のセットバックの範囲を超えて移動し、基台11から脱落した場合であっても、滑走板21は、床1の上面1aを、慣性によってある程度移動してから自然停止する。このため、滑走板21の移動が緩やかに自然停止することで、滑走板21の上に置かれる精密機器等が転倒することを回避することが可能となる。
滑走板21は、図9(a)、(b)に示すように、免震床7の導入が必要となる床面積に応じて、テープ89等によって連結されて用いられる。他の実施例において、基台11も、同様にテープ89等のシール材によって連結されて用いられてよい。このように連結されて一体化されることで、基台11及び滑走板21は、その位置決めが容易となり、設置の施工性が向上する。また、一体化された滑走板21の上は免震床7として広く利用することができる。なお、隣接する基台11及び滑走板21は、ボルト等を用いて連結することもできる。図9(a)、(b)に示すように、基台11の周縁において、上述のセットバックが可能となるように、一体化した滑走板21のその最外周においては、その内周側にあるものとは異なる形状、大きさのものを用いるようにしてもよい。
図10(a)は、略長方形の基台11と略正方形の基台11とを連結したものであり、図10(b)は、略長方形の滑走板21と略正方形の滑走板21とを連結したものである。この実施例において、基台11及び滑走板21の長辺の向きは、異なる方向となっている。図11(a)は、略正方形の基台11を連結したものであり、図11(b)は、連結した略正方形の滑走板21の最外周において、略長方形の滑走板21と小さい略正方形の滑走板21を連結するものである。図11(c)に示すように、それぞれの滑走板21における少なくとも二辺が、それぞれの基台11の四辺に囲まれた内側に、その辺長の略1/2だけ重なるように設置することができる。これらを用いることで、基台11の各辺と滑走板21の各辺とが、地震動の際に重複しにくくなっている。このため、基台11がめくれあがることによってその基台11の周縁に滑走板21の周縁が衝突することを回避することが可能となる。その際、想定地震の振幅(可動距離)は、その辺長の1/2以下としている。たとえば、想定地震の振幅が250mmのときは、その辺長は500mm以上が必要である。
また、本発明を適用した免震床7の設置方法は、他の実施例において、両面テープ2aの代わりに、図12に示すように、床1の上面1aよりも摩擦力が高い滑止紙2bを用いることができる。滑止紙2bを用いる方法としては、最初に、STEP1において、設備4にジャッキアップ等を行い、滑止紙2bと免震床7と厚板72との厚さ以上の間隔を空けるように、設備4の足部4bを床1の上面1aから離間させる。次に、STEP2において、滑止紙2bの上に免震床7並びに厚板72を載置し、滑止紙2bを図中矢印方向へ引っ張ることによって、床1の上面1aと設備4の底部4aとの間に免震床7並びに厚板72を滑り込ませ、この滑止紙2bとの摩擦力によって免震床7を床1の上面1aに固定する。
次に、STEP3において、滑止紙2bを免震床7の下に敷かれる部分との境目において切り取る。最後に、STEP4において、設備4を免震床7及び厚板72の上に設置する。この滑止紙2bを用いる方法は、既存の設備4に免震床7を適用する場合であっても、その設備4の底部4aを僅かに持ち上げるだけで免震床7を滑り込ませることができ、設備4の大規模な移動を必要としない。このため、特に、この設備4の重量が大きくてこれを持ち上げるために大きな動力が必要となるケースにおいて、免震床7をより効率的に設置することが可能となる。なお、この滑止紙2bは、その表面に顆粒状に樹脂コーティングしたものを用いることもできる。これにより、滑止紙2bを実際に引っ張る際における床1の上面1aとの摩擦力を調整することで滑り性をコントロールすることができ、またこの滑止紙2b上に載置される免震床7が、引っ張り作業の途中において容易にズレないように摩擦係数を大きくすることも可能となる。
なお、滑止紙2bは、図8に示す両面テープ2aの代わりに、免震床7が設置される床1の上面1aに敷き詰めて用いることもできる。また、滑止紙2bには、表面にオレフィン系エラストマーの樹脂を顆粒状にコーティングしたものや、表面に炭化ケイ素顆粒、ガラス砂顆粒、ホワイトアルミナ顆粒等を接着したもの等がある。
更に、本発明を適用した免震床7の設置方法は、他の実施例において、冷凍庫等の0℃以下の低温空間において用いられる場合、両面テープ2aの代わりに、吸水布を用いることができる。この吸水布は、低温空間で凍ることによって床1の上面1aに接着させることができる。また、他の実施例において、冷凍庫等の0℃以下の低温空間において両面テープ2aを張り付ける場合は、図13に示すように、前輪に予熱用加熱ローラ71a、後輪に圧着用加熱ローラ71bを備えた冷凍室内用ローラ71を用いることができる。この実施例においては、取っ手71dを手で押しながら、巻付部71cから両面テープ2aを繰り出し、前輪の予熱用加熱ローラ71aで加熱した床1の上面1aに、後輪の圧着用加熱ローラ71bで両面テープ2aを押圧しながら粘着させることができ、低温空間においても床1に両面テープ2aを張り付けることが可能となる。
基台11及び滑走板21は、図14に示すように、四隅が面取りされているため、基台11、滑走板21を互いに密着させた状態で面取部32にテープ89を張って一体化されて持ち運ぶことができる。これにより、基台11及び滑走板21は、互いに密着された状態で運搬されることから、基台11と滑走板21との隙間が殆ど無い状態となり、基台11と滑走板21との間に塵埃が付着することを防止することが可能となる。また、このテープ89は、基台11及び滑走板21を床1に設置する際に剥離され、更に、この剥離されたテープ89を隣接する基台11又は滑走板21との連結に再使用することができ、スムーズな連結作業が可能となる。
基台11は、その材質を合成樹脂として、図15に示す凸曲面部12の内部に硬化剤87を充填させることができ、これにより、凸曲面部12の圧縮強度を向上させることができる。凸曲面部12は、図5(c)に示すように、同心円外側に隆起部12bを形成させることにより、仮に加工時において歪みが生じた場合であっても、この隆起部12bが自在に弾性変形することにより、当該歪みを吸収することが可能となる。
また図15(c)、(d)に示すように、凸曲面部12には、その内部において硬化剤87を充填するようにしてもよい。これにより、十分な支持力を保持することができる。また、この例では、凸曲面部12の周囲に発泡体85を嵌合させている。これにより、潤滑材を蓄えて滑走性能を安定させることができる。更に、この凸曲面部12の頂面においては、微小な窪みを予め設けておくことにより、オイルをそこに満たしておくことも可能となる。この凸曲面部12の頂面を通じてオイルを滑走板21の下面部21bに塗布させることが可能となり、滑走板21と基台11との動摩擦係数を自然に調整することができる。
また、凸曲面部12は、図6(a)、(b)に示すように、その外周にスリット12cを入れることにより、凸曲面部12のプレス成形の際に発生する内部応力をスリット12cから開放させることができる。これにより、本発明は、高い精度で凸曲面部12を形成することができる。貫通孔22aを形成する場合は、押し抜き具を用いて加工することで、滑らかな切断面を形成することができる。また、滑走板21は、図2(a)に示すように、その周縁にテーパ部84が形成されることで、その周縁部における滑動性をより向上させることができる。
凸曲面部12は、縦横に整列して配置され、又は千鳥状に配置されることで、滑走板21の滑りを滑らかにすることが可能となり、また設備4から負荷される荷重も均一となり、設備4を載せた状態で安定的な滑りを実現することが可能となる。また、基台11と滑走板21との間は、潤滑材を予め塗布しておくことで、滑走板21の滑りを滑らかにするとともに、地震の振動を減衰させる効果も発揮させることが可能となる。
凹曲面部22とこれに嵌合した凸曲面部12との静止摩擦係数は、嵌合の深さに依存して、例えば0.10〜0.40に設定されておくことで、地震の発生していない場合には、滑走板21の移動を強固に抑制することが可能となる。このため、この免震床7の上に載置された設備4は、地震不発生時において、人がぶつかったりする程度のわずかな衝撃によって容易に移動してしまうことを防止することが可能となる。また他の実施例において、図4(d)に示される貫通孔22a、図4(a)、(b)に示される高摩擦部22bにおいても、上述の静止摩擦係数を、貫通孔22aの大きさに依存して、例えば0.10〜0.40に設定することで、図4(c)に示される凹曲面部22が形成される場合と同様に、地震不発生時における滑走板21の移動を抑制することが可能となる。
凸曲面部12は、上方に向けて凸状となっているため、免震床7に付着しようとする塵埃は、重力によって凸曲面部12から落下する。このため、この免震床7は、凸曲面部12と凹曲面部22との間に塵埃が挟まれることによって上述の静止摩擦係数が低下することを防止することが可能となる。
本実施例において、凹曲面部22が形成されていない滑走部23は、これに凸曲面部12が当接された場合の動摩擦係数が0.04程度となるように低く設定される。このため、地震の振動が、凸曲面部12と凹曲面部22との静止摩擦力を上回り、凸曲面部12と凹曲面部22との嵌合状態が解除された場合は、凸曲面部12と滑走部23との間でスムーズに摺動可能となる。これにより、本発明に係る免震床7は、地震時において、基台11に対して滑走板21が摺動することにより、地震の振動を吸収することが可能となる。なお、この動摩擦係数は、凸曲面部12の表層に金属、セラミックス等の硬質材を被せたり、浸炭処理、ホウ化処理等の表面硬化処理を追加して施すことによって、更に低く設定することができ、安定した滑走性能を得ることが可能となる。
基台11と滑走板21との間には、図9(a)に示すように、シール材又はゲル状、ゾル状のグリース若しくはワックス等の止水材88が充填されてもよい。これにより、基台11と滑走板21との間には、水や粉じんの侵入が防止され、免震床7の防錆、防食が可能となる。この止水材88は、滑走板21の周縁において設けられていることで、内部に雨水等が浸入するのを強固に抑えることが可能となる。更に、基台11と滑走板21との間には、免震床7の最外周7aをシールして密閉し、内部における既存の空気を窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスに置換することによって、主として金属製からなる基台11と滑走板21について空気による酸化等を防ぐことができ、免震床7の防錆、防食が可能となる。なお基台11と滑走板21は、表層をポリエチレン等で被覆することにより、硫酸、塩酸、王水などに対する耐薬品性を向上させることも可能となる。
滑走板21をセットバックして設置した場合は、図16(a)に示すように、床1の上面1aと基台11の上面部11aと滑走板21とが段状に設置されるため、セットバックしない場合と比較して、床1の上面1aと滑走板21との段差が緩やかになる。このため、免震床7の設置されていない床1と免震床7との台車等の乗降を円滑にすることができる。また、他の実施例において、セットバックしない場合は、図16(b)に示すように、段差解消部材31が設置されてもよい。この段差解消部材31は、図16(c)に示すように、複数のハニカム状の筒部が上下方向に形成された緩衝部材や、ゴム製、合成樹脂製等の弾性部材を用いることで、段差の解消と同時に、滑走板21の移動による衝撃を吸収することが可能となる。
保護シート2は、図17(a)、(b)に示すように、免震床7を覆うようにして、滑走板21の上に設置される。保護シート2は、例えばエポキシ等の熱硬化性樹脂や、その他弾力性のある材料で構成された粘着部83によって滑走板21に取り付けられるようにしてもよい。これにより、保護シート2は、滑走板21と一体化して設置することができ、滑走板21と保護シート2の設置の際の施工性を向上させることができる。また、保護シート2は、免震床7よりも広い面積で設置することで、基台11と滑走板21とを、この保護シート2により完全に覆うことで外部に直接露出しない構成とすることで、基台11と滑走板21との間への外部からの塵埃の浸入を防止することができ、免震床7の耐久性を向上させることが可能となる。本発明に係る免震床7は、図18に示すように、免震床7の周縁を囲うようにして、盛土9aや樹木9b等を配置することにより、免震床7の周縁を構成する基台11から滑走板21が脱落することを防止することが可能となる。
なお、両面テープ2aと基台11と滑走板21と保護シート2とが重ねられた免震床7の厚さは、図16(a)に示すように、基台11の厚さHが1.5mmであり、滑走板21の厚さh21が1.6mmであり、保護シート2の厚さh2が2.0mm程度であることから、合計で5.0mm程度と薄いものとなる。
また、滑走板21は、その厚さh21が1.6mmと薄いため、図16(a)に示すように、基台11に対してセットバックして設置した場合であっても、滑走板21と基台11との段差を小さくすることが可能となる。このとき、基台11は、その厚さHが1.5mmと薄いため、基台11と床1との段差も小さくすることが可能となる。また、滑走板21は、その厚さが1.6mmと薄いため、基台11から脱落して壁面9dに衝突した場合であっても、容易に滑走板21を座屈させることができ、この滑走板21の座屈によるヒステリシスによって、衝突による衝撃を吸収することが可能となる。このため、この免震床7は、その上に設置された設備4等の転倒を防止することが可能となる。
本発明に係る免震床7は、図7(a)、(b)に示すように、基台11の底面部11bにおいて、例えば床面に接着固定しない置くだけの合成ゴム等の材質からなる弾性板2dを設置することができる。これにより、免震床7は、地震等による水平方向の外力だけでなく、鉛直方向の外力を吸収することが可能となる。この弾性板2dは、滑走板21の上面部21cに設置することもできる。図1に示す免震床7の上に、図示しないコンクリートを打設することができる。また、コンクリートの打設に代替して、図示しないプレキャストコンクリート製の床板を設置し、ボルト等によって互いに接合することもできる。したがって、この免震床7が設置される床面の高さは、免震床7が設置されることによって高くなることが抑制され、建築物内部の有効空間を広く確保することが可能となる。また、この免震床7は、厚さが薄いため、図12に示すように、既存の設備4の底部4aを持ち上げて設置することが可能となる。
本発明に係る免震床7は、図19に示すように、その上部に支承部材92を設置し、フロア材93との間に空隙91を設けてOAフロアを形成させることもできる。サーバー等、転倒の防止が必要な精密機械が設置される場所において、特に、本発明に係る免震床7は、免震装置としての効果が発揮される。
本発明に係る免震床7は、床1の全体に設置するだけでなく、図20(a)に示すように、特定の設備4の底部4aにのみ重点的に設置することもできる。これにより、本発明に係る免震床7は、床1の全体に設置する場合と比較して、その設置に必要なコストを抑制することができる。また、足部4bを有する設備4においては、図20(a)に示すように、滑走板21と足部4bの間に鋼製、木製等の厚板72を配置することもできる。これにより、図20(b)に示すように、厚板72を介した設備4の重心が、できるだけ基台11の上となるようにすることができ、設備4が滑走板21とともに基台11の上(範囲内)であれば、滑走板21が基台11の上から脱落することなく、免震機能を発揮することができる。
以上、本発明の実施例の例について詳細に説明したが、前述した実施例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明に係る免震床7は、凹曲面部22を上に向けて滑走板21を床1に設置し、その上に、凸曲面部12を下に向けて基台11を設置してもよい。図15(a)は、この下に向けて突出させた凸曲面部12の底面図を、また図15(b)は、その側面図を示している。凸曲面部12には、Oリング86が嵌め込まれている。このとき、下向きに凸となるように設置された凸曲面部12内には、硬化剤87を流し込むようにしてもよい。このようなOリング86を例えば合成ゴムで構成することにより、滑走板21に対する摩擦係数を調整することが可能となる。
1 床
1a 床の上面
2 保護シート
2a 両面テープ
2b 滑止紙
2c 吸水布
2d 弾性板
4 設備
4a 設備の底部
4b 設備の足部
7 免震床
7a 免震床の最外周
9a 盛土
9b 樹木
11 基台
11a 基台の上面部
11b 基台の底面部
12 凸曲面部
12a 頂部
12b 隆起部
12c スリット
12d Oリング
21 滑走板
21a 滑走板の下面部
21b テーパ部
21c 滑走板の上面部
22 凹曲面部
22a 貫通孔
22b 高摩擦部
22c オイル
23 滑走部
31 段差解消部材
32 面取部
71 冷凍室内用ローラ
71a 予熱用加熱ローラ
71b 圧着用加熱ローラ
72 厚板
84 テーパ部
85 発泡体
86 Oリング
87 硬化剤
88 止水材
89 テープ
91 空隙
92 支承部材
93 フロア材

Claims (10)

  1. 上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、複数列に亘って略平行に床面に張り付けられた両面テープの上に設置することにより床面に複数配置する基台配置工程と、
    下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有すること
    を特徴とする免震床の設置方法。
  2. 上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面に塗布された粘着層の上に設置することにより床面に複数配置する基台配置工程と、
    下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有すること
    を特徴とする免震床の設置方法。
  3. 上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面よりも大きい摩擦係数を有する滑止紙の上に設置する基台配置工程と、
    下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程とを有すること
    を特徴とする免震床の設置方法。
  4. 上面に複数の上向きの凸曲面部が整列して形成された平板状の基台を、床面よりも大きい摩擦係数を有する滑止紙の上に設置する基台配置工程と、
    下面が略平坦に形成された平板状の滑走板を、地震動によって前記基台の上を移動させ、前記基台の上から脱落させて、前記基台の周囲の床面を前記滑走板が慣性によって移動して減速してから停止するように、前記基台の上に複数設置する滑走板設置工程と、
    滑止紙の一端を把持して引っ張ることによりこれを前記床面上を滑らせながら移動させ、これに設置されている前記基台及び前記滑走板を、前記床面と設備の底部の間に挿入し、その挿入した前記滑走板上に前記設備を設置する、挿入工程とを有すること
    を特徴とする免震床の設置方法。
  5. 前記基台配置工程では、0℃以下の室温下において、前方に配置された予熱用加熱ローラで床面を加熱するとともに、後方に配置された圧着用加熱ローラで両面テープを前記予熱用加熱ローラで加熱された床面に圧着可能な冷凍室内用ローラを用いることにより、前記両面テープを貼り付けること
    を特徴とする請求項1記載の免震床の設置方法。
  6. 前記基台は、厚さが1.5mmであること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の免震床の設置方法。
  7. 前記滑走板の下面は、前記基台の上に前記滑走板を設置した状態で、前記基台の前記凸曲面部と当接しない部分に、潤滑材が塗布されること
    を特徴とする請求項1〜6のうち何れか1項記載の免震床の設置方法。
  8. 前記滑走板設置工程では、前記基台の上に前記滑走板を複数設置した後、更に、前記滑走板の上に厚板を設置すること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の免震床の設置方法。
  9. 前記滑走板設置工程では、前記基台の上に前記滑走板を複数設置した後、更に、前記基台と前記滑走板の周縁を密閉し、前記基台と前記滑走板との間隙の空気を不活性ガスに置換すること
    を特徴とする請求項1〜8のうち何れか1項記載の免震床の設置方法。
  10. 前記基台の上に複数設置された前記滑走板の上に、複数の支承部材を相互に連結することなく設置し、前記複数の支承部材の上にフロア材を設置して、前記滑走板と前記フロア材との間に空隙を形成するOAフロア設置工程を更に有すること
    を特徴とする請求項1〜9のうち何れか1項記載の免震床の設置方法。
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