JP5001388B2 - 被処理体処理装置の圧力制御方法 - Google Patents

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本発明は、被処理体を処理する被処理体処理装置の圧力制御方法に関し、特に、ドライエッチング及びウェットエッチングに代わるCOR(Chemical Oxide Removal)処理やCVD処理を実行する被処理体処理装置の圧力制御方法に関する。
従来から、化学反応を利用した薄膜の形状加工として、エッチングがある。通常、エッチング工程はリソグラフィ工程とセットになっており、リソグラフィ工程ではレジストパターンを形成し、エッチング工程では形成されたレジストパターンのとおりに薄膜を形状加工する。
エッチングには、ドライエッチングとウェットエッチングの2種類がある。ドライエッチングの中で最も一般的なものが平行平板型反応性イオンエッチングである。この平行平板型反応性イオンエッチングでは、真空処理装置(被処理体処理装置)が備える真空処理室を真空にして、当該真空処理室内に被処理体であるウエハを入れ、その後にエッチングガスを真空処理室に導入する。
真空処理室内にはウエハを載置する載置台と、この載置台のウエハ載置面に平行に対面した上部電極とが配設されている。載置台に高周波電圧を加えると、エッチングガスはプラズマ化する。このプラズマ中では正・負のイオンや電子等の荷電粒子、エッチング種である中性活性種等がバラバラな状態で存在している。エッチング種がウエハ表面の薄膜に吸着されると、ウエハ表面で化学反応が起こり、生成物はウエハ表面から離脱して真空処理室の外部に排気され、エッチングが進行する。また、条件によってはウエハ表面にエッチング種がスパッタリングされて物理的反応によりエッチングが進行する。
この際、高周波電界がウエハ表面に垂直にかかるためエッチング種(ラジカル)もウエハ表面に垂直な方向に運動を行う。したがって、エッチングはウエハ表面に垂直な方向に進み、ウエハ表面上を等方的に進むことはない。すなわち、エッチングはウエハ表面上を横へ広がることはない。このため、ドライエッチングは微細加工に向いている。
しかしながら、ドライエッチングでは、レジストパターンどおりの高精度微細加工を行うために、被エッチング材とレジスト材とのエッチング速度の比を大きく取り、結晶欠陥の発生や不純物汚染等によるエッチングダメージに注意しなければならない。
一方、ウェットエッチングには、薬液の入ったエッチング槽にウエハを浸すディップ式と、ウエハを回転させながらウエハに薬液をスプレーするスピン式とがある。これらの何れであっても、エッチングは等方的に進行するのでサイドエッチが生じてしまう。このため、ウェットエッチングは微細加工には利用できない。ただし、薄膜を全面的に除去する等の工程では現在も利用されている。
また、化学反応を利用した薄膜の形成法として、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法がある。CVD法では、2種類以上の反応ガスが気相中、或いはウエハの表面近傍等で反応し、該反応によって生成された生成物がウエハ表面に薄膜として形成される。このとき、ウエハが加熱され、該加熱されたウエハからの熱輻射によって反応ガスへ活性化エネルギが供給され、上述した反応ガスの反応が励起される。
従来、フラットパネルディスプレイを含む集積回路及びその他の電子素子の製造において上述したCVD処理を含む成膜処理、酸化処理、拡散処理、上述した形状加工処理としてのエッチング処理、アニール処理等の各種の処理を行うために、真空処理装置が用いられてきた。真空処理装置は、通常1つ以上のロードロック室と、少なくとも1つのトランスファ室と、1つ以上の処理室とを備えている。このような真空処理装置は、少なくとも2つのタイプが知られている。
1つのタイプは、マルチチャンバー型の真空処理装置である。この真空処理装置は、3つ乃至6つの真空処理室としてのプロセスチャンバと、これら各プロセスチャンバに被処理体としての半導体ウエハを搬入・搬出する搬送機構を備えた真空予備室(ロードロック室)と、各プロセスチャンバ及びロードロック室が周配され、それぞれにゲートバルブを介して気密に連通する複数個の接続口を周壁に有した多角形のトランスファチャンバと、このトランスファチャンバ内に設置された旋回及び伸縮可能な搬送アームとから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、もう1つのタイプは、直列型チャンバを備える真空処理装置である。この真空処理装置は、半導体ウエハをエッチング処理する真空処理室と、この真空処理室との間でウエハの受け渡しを行うための搬送手段としてスカラ型シングルピックタイプ若しくはスカラ型ツインピックタイプの搬送アームを内蔵したロードロック室とを備えている。つまり、真空処理室と搬送アームを内蔵したロードロック室とを1つのモジュールとしている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
尚、上述したいずれの真空処理装置においても、ロードロック室において真空/大気の切換が行われ、ウエハキャリアにセットされたウエハを搬送するローダ及び真空処理室間における円滑なウエハの受け渡しを実現している。
エッチング処理の場合、いずれの真空処装置においても、真空処理室に導入したエッチングガス(反応処理ガス)に高周波電圧を印加することによって反応処理ガスをプラズマ化して、エッチングを行っていた。これらドライエッチングは、エッチング種が印加電圧によって追随制御されることで垂直異方性に優れたエッチング加工がなされ、リソグラフィの要求線幅通りのエッチングが可能である。
しかし、ウエハ表面に回路パターンを焼き付けるフォトリソグラフィ工程での微細加工技術の開発が進められている中、フォトリソグラフィの光源としてKrFエキシマレーザー(波長=248nm)の紫外線で露光するプロセスが実用化され、さらに、より短い波長(波長=193nm)のArFエキシマレーザーを使用したプロセスも実用化されつつある。さらに、2005年の次世代プロセスにおいては、F2レーザー(波長=157nm)を用いたフォトリソグラフィが70nm以下の微細パターンを形成できる技術として最有力になっている。ところが、耐ドライエッチ性を損なうことなく、150〜200nmの膜厚で線幅65nm以下の1:1ラインアンドスペースの微細パターン化を可能とするレジスト材料が開発されておらず、在来のレジスト材料によってはアウトガスによるパーティクル汚染という実用上の問題が生じており、異方性ドライエッチによる微細パターン化は限界に近づいている。
そこで、ドライエッチング及びウェットエッチングに代わる微細化エッチング処理方法としてCOR(Chemical Oxide Removal)が期待されている。COR処理は被処理体の酸化膜にガス分子を化学反応させて生成物を付着させるものであり、その後、ウエハを加熱して生成物を除去することによってリソパターンの線幅よりも細い線幅を得ることができる。また、CORは緩やかな等方性エッチであり、エッチレート圧力は、ガス濃度、ガス濃度比、処理温度、ガス流量、ガス流量比等のパラメータにより制御され、所定の処理時間以上で処理量が飽和することによってエッチングが終了する(エッチストップ)。このように、飽和のポイントを制御することによって所望のエッチレートを得ることができる。
このようなCOR処理は、ソース/ドレイン拡散活性化焼鈍と、後に除去され且つポリシリコンゲート領域に置き換えられるダミーゲート領域の直前で発生する金属シリケイド化とを有するダマシンゲート・プロセスを使用する、最小厚の多空乏層、金属シリサイド層が形成されたソース/ドレイン接合部及び極低膜抵抗ポリゲートを備えるサブ0.1μmの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ装置の製造に適している(例えば、特許文献4参照)。
特開平08−46013号公報 特開2001−53131号公報 特開2000−150618号公報 米国特許第6440808号明細書
従来のエッチング処理を行う真空処理装置では複数の処理をより効率良く行うことが求められている。また、COR処理やCVD処理を行う真空処理装置に対しても、これらの処理では加熱されたウエハを冷却する処理が必要となるため、特に、複数の処理をより効率良く行うことが求められるが、従来の真空処理装置では、上述したように、ロードロック室において真空/大気の切換を行う一方、当該ロードロック室が搬送アームとウエハを冷却する冷却機構とを備えるため、ロードロック室の容積は必然的に大きくなり、真空/大気の切換に時間を要する。また、ロードロック室内に搬入されたウエハは長時間、真空/大気の切換に起因する空気の対流に晒されるため、該対流によって舞い上がったパーティクルが付着するというおそれもある。
本発明の目的は、複数の処理を効率良く行うことができる被処理体処理装置の圧力制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の被処理体処理装置の圧力制御方法は、ロードロック室と、被処理体にCOR処理するCOR処理室と、前記COR処理を受けた被処理体に熱処理を施す熱処理室と、前記被処理体を前記ロードロック室との間で搬出入する大気搬送モジュールと、を有する被処理体処理装置の圧力制御方法であって、前記熱処理室の真空引き中に、前記ロードロック室を大気状態にして前記COR処理前の被処理体を前記大気搬送モジュールから前記ロードロック室に搬入する搬入ステップと、前記熱処理室の真空引きを終了して前記ロードロック室を設定圧力まで真空引きするロードロック室真空引きステップと、前記ロードロック室が前記設定圧力に到達した後に当該ロードロック室の真空引きを終了し、“ロードロック室内圧力>熱処理室内圧力”の圧力条件が満たされるように前記熱処理室を真空引きする熱処理室真空引きステップと、前記圧力条件が満たされた後に、前記ロードロック室と前記熱処理室とを連通させる第1の連通ステップと、を有することを特徴とする。
請求項1記載の被処理体処理装置の圧力制御方法によれば、ロードロック室と熱処理室とを連通した後、「ロードロック室内圧力>熱処理室内圧力」の条件を満たすように熱処理室を排気するので、熱処理室内の雰囲気がロードロック室内に回り込むことを防ぐことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る真空処理装置の概略構成を示す概略平面図である。 図1の真空処理装置の概略構成を示す側面図である。 図1の真空処理装置100における被処理体の搬送シーケンスの流れの前半を示す図である。 図3に示した搬送シーケンスに続く後半の流れを示す図である。 真空処理装置100の圧力調整におけるタイミングチャートを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る真空処理装置の概略構成を示す概略平面図である。 図6の真空処理装置の概略構成を示す側面図である。 図6の真空処理装置600における被処理体の搬送シーケンスの流れを示す図である。
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる真空処理装置(被処理体処理装置)について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る真空処理装置の概略構成を示す概略平面図である。図2は、図1の真空処理装置の概略構成を示す側面図である。
図1において、真空処理装置100は、半導体ウエハ等の被処理体を処理する第1の真空処理室10(第1の処理室)、この第1の真空処理室10と連通自在且つ隣接して連結された、被処理体を処理する第2の真空処理室30(第2の処理室)、これらと縦列をなす位置で第2の真空処理室30に連通自在に連結されたロードロック室50、及びロードロック室50に連通自在に連結された大気搬送モジュール(LoaderModule)70を備えている。
第1の真空処理室10の内部には処理の際に被処理体を載置しておく載置台11及び被処理体の受け渡しをするための被処理体保持器12が配設されている。図2に示すように第1の真空処理室10の外側上部にはNガス等を供給するガス供給系13が接続されており、外側下部には排気系圧力制御バルブ14が取り付けられている。また、第1の真空処理室10には室内の圧力を測定するための圧力測定器(図示せず)が取り付けられている。
この第1の真空処理室10の側壁には被処理体を搬入搬出するための搬送口(図示せず)が穿設されている。同様に第1の搬送口(図示せず)が第2の真空処理室30にも穿設されている。第1の真空処理室10と第2の真空処理室30とは、それぞれの搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット20によって連結されている。この連結ユニット20は、第1の真空処理室10と第2の真空処理室30との間の環境隔離をするためにゲートバルブ21や断熱ユニット22を備えている。
第2の真空処理室30には処理の際に被処理体を載置しておく載置台31及び被処理体の受け渡しをするための被処理体保持器32が配設されている。図2に示すように第2の真空処理室30の外側上部にはNガス等を供給するガス供給系33が接続されており、外側下部には排気系圧力制御バルブ34が取り付けられている。また、第2の真空処理室30には室内の圧力を測定するための圧力測定器(図示せず)が取り付けられている。
この第2の真空処理室30には上記の第1の搬送口の他に第2の搬送口(図示せず)が穿設されている。同様に第1の搬送口(図示せず)がロードロック室50にも穿設されている。第2の真空処理室30の第2の搬送口とロードロック室50の第1の搬送口とは、それぞれ搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット40によって連結されている。これにより、第1の真空処理室10、第2の真空処理室30及びロードロック室50は縦列に配置される。連結ユニット40は、第2の真空処理室30とロードロック室50との間の環境隔離をするためにゲートバルブ41や断熱ユニット42を備えている。
ロードロック室50の内部には、被処理体の受け渡しをするために搬送中の被処理体を保持する被処理体保持部51並びに当該被処理体保持部51を第1の真空処理室10、第2の真空処理室30及び大気搬送モジュール70に搬送する搬送機構52(搬送アーム)が配設されている。被処理体を保持している被処理体保持部51を搬送機構52が搬送することにより、被処理体を第1の真空処理室10、第2の真空処理室30及び大気搬送モジュール70の間で搬送し、受け渡しをすることができる。
図2に示すようにロードロック室50の外側上部にはNガス等を供給するガス供給系53が接続されており、外側下部には排気系80が接続されている。また、ロードロック室50には室内の圧力を測定するための圧力測定器(図示せず)が取り付けられている。
このロードロック室50には上記の第1の搬送口の他に第2の搬送口(図示せず)が穿設されている。同様の搬送口(図示せず)が大気搬送モジュール70にも穿設されている。ロードロック室50と大気搬送モジュール70とは、それぞれの搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット60によって連結されている。連結ユニット60は、ロードロック室50と大気搬送モジュール70との間の環境隔離をするためにドアーバルブ61や断熱ユニット62を備えている。
以上、真空処理装置100の構成を説明したが、真空処理室の数は第1の真空処理室10及び第2の真空処理室30の2つに限らず3つ以上の真空処理室を縦列に連結することもできる。
上述した真空処理装置100では、後述する被処理体の搬送シーケンスが実行されるが、被処理体が正常に搬送されないとき、被処理体に不正な処理が施されるのを防止するため、被処理体の搬送シーケンスは直ちに中断される必要がある。従って、真空処理装置100は搬送される被処理体の位置を正確に把握する機能を有することが必要である。そのため、真空処理装置100は下記に示す複数の位置センサを備える。
まず、被処理体に直接接触する載置台31(若しくは、被処理体保持器32)、搬送機構52(若しくは、被処理体保持部51)及びロードロック室50内に備えられた被処理体を一時保持するための載置台(不図示)の各々は位置センサを備え、該位置センサによって被処理体の有無を検知すると共に、第1の真空処理室10内の載置台11は内蔵するESCチャックの状態や位置センサによって被処理体の有無を検知する。これら検知された情報から被処理体の位置を検出するソフトウエアを作成することはいわゆる真空処理装置の当業者にとって容易な事項であり、このようなソフトウエアにより、例えば、搬送機構52等の動作を制御する制御部(不図示)は、真空処理装置100の内部において搬送される被処理体の位置を検出することができる。
さらに、第1の真空処理室10、第2の真空処理室30及びロードロック室50には、被処理体の搬送経路に沿って各ゲートバルブ21,41及びドアーバルブ61を挟んだ位置の各々に、位置センサユニット90,91,92,93,94及び95が配設される。各位置センサユニットは、被処理体の外縁に指向する3つの位置センサ、例えばレーザセンサからなり、各レーザセンサは上記外縁に向かって放射状に配置されるか、若しくは被処理体の外縁に対応した位置に配置され、被処理体の位置を検出するだけでなく、被処理体の中心位置をも検出する。
制御部は、搬送前のロードロック室70における被処理体の中心位置(以下「初期位置」という。)と載置台11,31の中心位置との第1の相対的な位置関係を検出し、該検出された第1の相対的な位置関係に基づいて被処理体の搬送経路を決定し、該決定された搬送経路に沿って被処理体を搬送させ、載置台11,31へ搬送された被処理体の中心位置と初期位置との第2の相対的な位置関係を検出し、第1及び第2の相対的な位置関係の差異に基づいて載置台11,31上における被処理体の位置を補正する。これにより、各載置台への搬送経路を短く設定することができると共に、被処理体を載置台11,31に対して正確な位置に載置することができ、搬送作業の効率を向上することができ、もって複数の処理を効率良く行うことができる。
搬送機構52はスカラ型シングルピックタイプ若しくはスカラ型ツインピックタイプ等の多関節アームを備える搬送アームであり、搬送アーム基部には連結プーリが配され、該連結プーリはタイミングベルトを介してアームの関節部に配された支持プーリに連結され、回転駆動力を支持プーリに伝達する。また、連結プーリは別のタイミングベルトを介してアームの回転角を検出するエンコーダが有する回転角プーリにも接続される。
エンコーダは、回転角プーリの回転開始位置、すわなち、搬送アームの移動開始位置を原点として電気的に保存する一方、上記別のタイミングベルトによって回転駆動される回転角プーリの回転角を回転角センサによってデジタル信号の形式で検出することによって搬送アームの移動距離を検出し、該検出された移動距離を被処理体の搬送、例えば、被処理体の位置決め等が正確に実行されているか否かの判定に使用するティーチングデータとして出力する。
真空処理装置100は、位置センサによって検出された被処理体の位置とエンコーダが出力するティーチングデータとを比較することによって、被処理体の位置決め、特に、載置台11や13において被処理体の位置決めが正確に行われているか否かを判定する。
また、搬送機構52としての搬送アームは少なくとも2つの腕状部材からなり、該2つの腕状部材は互いに一端同士が回転自在に接続され、2つの腕状部材のうち一方の腕状部材における他端には被処理体保持部51が接続される。そして、被処理体保持部51が一方の腕状部材における他端を中心として被処理体の表面と平行に回転すると共に、一方の腕状部材が一端を中心として上記表面と平行に回転し且つ他の腕状部材が他端を中心として上記表面と平行に回転する。これにより、被処理体を第2の真空処理室30及び第1の真空処理室10における任意の位置へ、任意の搬送経路に沿って搬送することができ、搬送作業の効率を向上することができ、もって複数の処理を効率良く行うことができる。
さらに、上述した2つの腕状部材及び被処理体保持部51が任意の搬送経路、例えば、載置台11,31の配列方向に沿って被処理体を移動させるべく協動して回転する。これにより、さらに被処理体の搬送経路を短くすることができ、作業効率をより向上することができる。
また、被処理体保持部51は、載置台11,31上において、被処理体であるウエハのオリエンテーションフラット(基準面)の位置を所定の位置に合わせるべく被処理体を保持したまま回転する。これにより、載置台11,31に対してウエハのオリエンテーションフラットの位置を所定の位置に容易に合わせることができ、作業効率をより向上することができる。
次に、真空処理装置100が実行する被処理体処理方法及び該方法における被処理体の搬送シーケンスについて説明する。
図3は、図1の真空処理装置100における被処理体の搬送シーケンスの流れの前半を示す図である。図4は、図3に示した搬送シーケンスに続く後半の流れを示す図である。
以下の説明では、真空処理装置100は被処理体に従来のエッチング処理(ドライエッチング、ウェットエッチング)を行う代わりにCOR(Chemical Oxide Removal)処理及びPHT(Post Heat Treatment)処理(熱処理)を行うものを例にあげる。COR処理は、被処理体の酸化膜にガス分子を化学反応させて生成物を付着させる処理であり、PHT処理は、COR処理を施された被処理体を加熱して、COR処理の化学反応によって被処理体に生成した生成物を気化・熱酸化(Thermal Oxidation)させて被処理体から飛ばすように除去する処理である。
ここで、下地をなす基板と該基板上に形成された所定の層とを有する被処理体に施されるCOR処理では、上記所定の層におけるゲート領域のポリシリコン層を除去した後に露出するポリシリコン、若しくは酸化物の層(酸化膜)が選択的にエッチングされるが、このCOR処理では当該エッチングの進行が基板の表面で停止するようにエッチレートが制御される。また、このCOR処理には、ゲート開口部を形成するために、HF及びNHの蒸気をエッチャント・ガスとして使用することによって低圧で実現可能な気相化学的酸化物除去プロセス(Vaporphase Chemical Oxide Removal Process)が含まれる。
以下、第1の真空処理室10は被処理体にCOR処理を行うCOR処理室10とし、第2の真空処理室30は被処理体にPHT処理を行うPHT処理室30とする。ここでCOR処理室10におけるガス供給系13は、シャワーヘッドであるのが好ましく、この場合、COR処理室10内に均一に導入ガスを供給することが可能である。
COR処理室10の容積は約30リットルであり、内部の圧力は0.5〜30mTorrであり、温度は15〜50℃であり、導入ガスはF含有の反応性ガス、還元性ガス、不活性ガス等である。不活性ガスはAr、He、Ne、Kr、Xe等のガスであるが、Arガスが好ましい。
また、PHT処理室30の容積は約50リットルであり、内部の圧力は搬送時の圧力と異なるプロセス時の圧力に2段減圧される。また、2段減圧に限らず、プロセス条件に応じて2段以上の多段減圧であってもよい。また、内部の温度は80〜200℃であり、真空ポンプ排気速度は1600〜1800L/min(200mTorr時)であり、プロセス終了時(0.5mTorr時)には0〜100L/minであるが、PHT処理室30の真空度が達成されているとき、ポンプは作動しない。PHT処理室30に導入されるガスはパーティクル飛散防止及び冷却のためのガスであり、ダウンフローガス(N)である。
図3の(1)に示すように、始めに、被処理体W1が大気搬送モジュール70にあり、連結ユニット20,40のそれぞれのゲートバルブ21,41が閉じられており、COR処理室10とPHT処理室30とが隔離されている。一方、連結ユニット60のドアーバルブ61は開かれている。尚、被処理体W1は既に従来から有る処理によって表面に所定のパターンが形成されている。(2)に示すように、1枚目の被処理体W1を大気搬送モジュール70からロードロック室50に搬入し、連結ユニット60のドアーバルブ61を閉じる。次に、排気系圧力制御バルブ34を閉じてロードロック室50を真空引きする。ロードロック室50の真空引きが終了した後に、(3)に示すように排気系圧力制御バルブ34を開き、連結ユニット40のゲートバルブ41を開く。その後、連結ユニット20のゲートバルブ21を開く。
次に、(4)に示すように被処理体保持部51で保持した被処理体W1を搬送機構52によってCOR処理室10に搬入し、(5)に示すように被処理体保持部51及び搬送機構52がロードロック室50に戻った後にゲートバルブ21,41を閉じてCOR処理を開始する。この処理の間に、ロードロック室50を大気開放する。
次に、(6)及び(7)に示すように2枚目の被処理体W2を大気搬送モジュール70からロードロック室50に搬入し、ドアーバルブ61を閉じるとともに排気系圧力制御バルブ34を閉じてロードロック室50の真空引きを開始する。ロードロック室50の真空引きが終了した後に排気系圧力制御バルブ34及びゲートバルブ41を開けてCOR処理の終了を待つ。
(8)及び(9)に示すように、COR処理が終了した後にゲートバルブ21を開き、被処理体W1をCOR処理室10からPHT処理室30に移す。
次に、(10)及び(11)に示すように、被処理体W2をロードロック室50からCOR処理室10に移し、(12)に示すように、被処理体保持部51及び搬送機構52がロードロック室50に戻った後にゲートバルブ21,41を閉じて、COR処理室10ではCOR処理を開始し、PHT処理室30ではPHT処理を開始する。
PHT処理が終了した後は、(13)に示すようにゲートバルブ41を開いてPHT処理室30の被処理体W1をロードロック室50に移す。
次に、(14)乃至(16)に示すように、ゲートバルブ41を閉じてロードロック室50を大気開放した後に、ロードロック室50内の被処理体W1と大気搬送モジュール70に待機している3枚目の被処理体W3とを入れ換える。この後、(17)に示すようにロードロック室50を真空引きする。さらに、ゲートバルブ41を開いて被処理体W2に対するCOR処理が終了するまで待機する。上記搬送シーケンスには圧力制御を伴う。以上をロット(Lot)終了まで繰り返す。
以上説明した搬送シーケンスにおける(1)〜(16)の各ステップでは、上述した位置センサによって検出された被処理体の位置とティーチングデータとの比較に基づいた被処理体の位置決めの判定が実行されてもよく、或るステップにおいて被処理体の位置決めが正確に行われていない場合には、被処理体の搬送を中断すると共に、当該ステップと、当該ステップにおける被処理体の位置とを保存し、保存されたデータを再処理レシピの基礎データとして活用してもよい。
以上の説明は搬送方法の一例であり、例えば、ロードロック室50→第1の真空処理室10→ロードロック室50、ロードロック室50→第2の真空処理室30→ロードロック室50、ロードロック室50→第2の真空処理室30→第1の真空処理室10→ロードロック室50等の搬送パターンも可能である。
さらに、必要に応じて第1の真空処理室10←→第2の真空処理室30間の往復も可能である。被処理体を上記のCOR処理室10(第1の真空処理室10)とPHT処理室30(第2の真空処理室30)との間で往復させて、COR処理及びPHT処理を繰り返すことにより、理論的には被処理体に形成するパターンの線幅をより細くすることができる。従って、パターンの微細化に対応することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る真空処理装置によれば、搬送機構52が、被処理体W1をロードロック室50に搬入し、ロードロック室50の真空引きが終了した後に、被処理体W1をCOR処理室10搬入し、COR処理が終了してから被処理体W1をCOR処理室10からPHT処理室30に移動させ、PHT処理が終了した後にPHT処理室30の被処理体W1をロードロック室50に移し、さらに、被処理体W1を大気搬送モジュール70に搬出するので、複数の処理室間での被処理体W1の搬入搬送の動作を簡易化でき、もって少なくとも1つのCOR処理を含む複数の処理を効率良く行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る真空処理装置によれば、次のプロセス条件を満たす場合には、第1の真空処理室10を待機させることなく、2つの連続した処理を効率よく行うことができる。
第1の真空処理室10における処理の時間:第1処理時間
第2の真空処理室30における処理の時間:第2処理時間
ロードロック室50と第2の真空処理室30との間の被処理体の入れ換え時間:第1の入換時間
ロードロック室50と大気搬送モジュール70との間の入換時間:第2の入換時間
プロセス条件:(第1処理時間)≧(第2処理時間)+(第1の入換時間)+(第2の入換時間)+(ロードロック室50の給排気時間)
第1の真空処理室10及び第2の真空処理室30の構成は、上記の例に限らず、エッチングシステム、成膜システム、コーティングシステム、計測システム、熱処理システム等の必要なモジュールを組み合わせて構成することができる。
また、第1の真空処理室10及び第2の真空処理室30が常時真空の場合には、第2の真空処理室30及びロードロック室50を同時に真空引きする場合はないので、第2の真空処理室30及びロードロック室50の排気系80を共用することができる。
次に、真空処理装置100の動作中における圧力調整について説明する。
図5は、真空処理装置100の圧力調整におけるタイミングチャートを示す図である。
1)PHT処理室30を真空引き中に、ロードロック室50を大気状態にしてCOR処理前の被処理体を大気搬送モジュール70からロードロック室50に搬入した後、PHT処理室30に取り付けられている排気系圧力制御バルブ34(以下、PHT排気バルブ34)を閉じ、ロードロック室50の真空引きを開始する。
ロードロック室50が設定圧力に到達した後、ロードロック室50の排気バルブ(図示せず。LLM排気バルブ)を閉じて、PHT排気バルブ34を開き、“ロードロック室50内圧力>PHT処理室30内圧力”となるように制御し、制御完了を確認後、ロードロック室50‐PHT処理室30間のゲートバルブ41(以下、PHT側ゲートバルブ41)を開いて、ロードロック室50とPHT処理室30とを連通させる。
PHT側ゲートバルブ41を開いた後も継続してPHT排気バルブ34を開いておき、排気することによってPHT雰囲気がロードロック室50内に回り込むことを防げる。また、ロードロック室50から積極的に流体(N)を流し、対流の発生等を防ぐことも可能である。
2)PHT処理室30内の圧力をモニタし、“PHT処理室30内圧力<COR処理室10内圧力”となる様にCOR処理室10内の圧力を圧力制御する。
“PHT処理室30内圧力<COR処理室10内圧力”となった時点で、COR処理室10に取り付けられた排気系圧力制御バルブ14(以下、COR排気バルブ14)を閉じ、PHT処理室30‐COR処理室10間のゲートバルブ21(以下、COR側ゲートバルブ21)を開く。
COR側ゲートバルブ21を開いた後も継続してPHT排気バルブ34を開いておき、排気することにより、PHT処理室30内の雰囲気がCOR処理室10の内部に回り込むことを防ぐことができる。また、COR処理室10から積極的に流体(N)を流し、対流の発生等を防ぐことも可能である。
3)上述の1)に記述のシーケンスでPHT側ゲートバルブ41を開き、ロードロック室50とPHT処理室30とを1モジュールと想定して、上述の2)に記述のシーケンスでCOR側ゲートバルブ21を開く。PHT側ゲートバルブ41、COR側ゲートバルブ21が開いた後も継続してPHT排気バルブ34を開いておき、排気することにより、PHT処理室30内の雰囲気がロードロック室50の内部、COR処理室10の内部に回り込むことを防ぐことができる。
また、積極的にロードロック室50、COR処理室10に流体(N)を流入させて、対流等の発生を防ぐことも可能であり、PHT処理室30への流体の流量を“ロードロック室50からの流量=COR処理室10からの流量”とすることによって、逆流が起こらないようにすることも可能である。
4)上述の3)に記述のシーケンスにおいて、COR処理を施した被処理体をCOR処理室10から搬出した後にESC残留電荷除去のため、PHT排気系34を用いてCOR処理室10内を除電圧力になるように制御する。これにより、PHT処理室30内の雰囲気がCOR処理室10内に回り込むことなくESC除電が可能になる。
また、PHT処理室30及びCOR処理室10における処理を常時に真空状態で連続して行うことができるので、COR後の被処理体の酸化膜が大気の水分を吸収したりして化学反応を起こすことを防止できる。
尚、上述した搬送方法では製品となるウエハ(製品ウエハ)が被処理体として搬送されたが、搬送される被処理体は製品ウエハに限られず、真空処理装置100の各処理室やデバイスの作動を検査するためのダミーウエハや、各処理室のシーズニングに使用される他のダミーウエハであってもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる真空処理装置について図面を参照しながら説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る真空処理装置の概略構成を示す概略平面図である。図7は、図6の真空処理装置の概略構成を示す側面図である。
図6において、真空処理装置600は、被処理体に真空処理を施す真空処理室601と、この真空処理室601と連通自在且つ縦列に連結された、被処理体に他の処理を施す大気処理室602と、真空処理室601及び大気処理室602の間に介在し、これらと列をなす位置で真空処理室601及び大気処理室602に連通自在に連結されたロードロック室603と、大気処理室602に連通自在に連結された大気搬送モジュール604とを備えている。
真空処理室601の内部には、処理の際、真空処理室601の内部においてプラズマを発生させるための高周波電圧が印加される下部電極及び被処理体を載置しておくための台座を兼ねる載置台605と、該載置台605に内蔵され且つ載置台605に載置された被処理体を加熱するヒータ606と、真空処理室601の内部に反応ガスを供給する供給系及び下部電極としての載置台605と協動して当該内部に高周波電界を発生させる上部電極を兼ねるシャワーヘッド607と、開閉自在なバルブ(図示せず)を有し且つ真空処理室601の内部に発生したプラズマや生成物の残滓を排出する排出口608と、室内の圧力を測定するための圧力測定器(図示せず)とが配設される。真空処理室601の内部は常時に真空状態であり、ここでは真空処理が実行可能な状況となっている。
この真空処理室601の側壁には被処理体を搬入搬出するための搬送口(図示せず)が穿設されている。真空処理室601に隣接して配されるロードロック室603の側壁にも同様の搬送口(図示せず)が穿設されている。真空処理室601とロードロック室603とは、それぞれの搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット611によって連結されている。この連結ユニット611は、真空処理室601とロードロック室603との間の環境隔離をするためにゲートバルブ612や断熱ユニット613を備えている。
大気処理室602の内部には、被処理体を載置しておくための載置台609と、載置台609に載置された被処理体を保持する保持具610とが配設される。載置台609は、冷媒が循環可能な冷却機構として冷却回路(図示せず)を内蔵し、載置された被処理体を冷却する。また、大気処理室602は常時に大気開放され、その内部は大気圧状態にある。従って、大気処理室602はCVD処理等によって加熱された被処理体の冷却処理を大気圧状態において実行可能である。
また、大気処理室602は冷却機構として、上述した冷却回路の他、冷却のためのダウンフローガス、例えば、N,Ar,Heガス等の不活性ガスを内部に導入する導入口を備えていてもよい。
この大気処理室602の側壁には被処理体を搬出入するための搬送口(図示せず)が穿設されている。大気処理室602に隣接して配されるロードロック室603の側壁にも上述した搬送口とは別に、他の搬送口(図示せず)が同様に穿設されている。大気処理室602とロードロック室603とは、それぞれ搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット614によって連結されている。これにより、真空処理室601、ロードロック室603及び大気処理室602は順に列をなすように配置される。連結ユニット614は、大気処理室602とロードロック室603との間の環境隔離をするためにゲートバルブ615や断熱ユニット616を備えている。
ロードロック室603の内部には、被処理体の受け渡しをするために搬送中の被処理体を保持する被処理体保持部617、並びに当該被処理体保持部617を真空処理室601及び大気処理室602に搬送する搬送機構618が配設されている。被処理体を保持している被処理体保持部617を搬送機構618が搬送することにより、被処理体を真空処理室601及び大気処理室602の間で搬送し、受け渡しをすることができる。また、ロードロック室603の内部の容積は、搬送機構618の作動を阻害しない程度の必要最小限度の空間が確保可能な容積に設定される。
図7に示すように、ロードロック室603の外側下部にはロードロック室603の内部と外部とを連通するパイプ619が配設され、該パイプ619にはターボ分子ポンプ等の真空引き用ポンプ623と、ロードロック室603の内部及び真空引き用ポンプ623の連通・遮断が自在なバルブ624とが配される。また、ロードロック室603には室内の圧力を測定するための圧力測定器(図示せず)が取り付けられている。さらに、ロードロック室603の外側下部にはNガス等を供給するガス供給系620が接続されている。従って、ロードロック室603はパイプ619とガス供給系620によってその内部の真空/大気の切換が可能な構成となっている。
大気搬送モジュール604の内部には、上述した被処理体保持部617及び搬送機構618と同様の被処理体保持部625及び搬送機構626が配設されている。そして、被処理体保持部625及び搬送機構626によって被処理体を大気搬送モジュール604に取り付けられた被処理体のキャリア(図示せず)及び大気処理室602の間で搬送し、受け渡しをすることができる。
この大気搬送モジュール604の側壁には搬送口(図示せず)が穿設されている。また、大気搬送モジュール604に隣接して配される大気処理室602の側壁にも上述した搬送口とは別に、他の搬送口(図示せず)が同様に穿設されている。大気搬送モジュール604と大気処理室602とは、それぞれ搬送口が穿設された部分同士を連結ユニット627によって連結されている。
以上、真空処理装置600の構成を説明したが、処理室の数は真空処理室601及び大気処理室602の2つに限らず3つ以上の処理室を縦列に連結することもできることは、本発明の第1の実施形態にかかる真空処理装置100と同様である。
次に、真空処理装置600が実行する被処理体処理方法及び該方法における被処理体の搬送シーケンスについて説明する。
図8は、図6の真空処理装置600における被処理体の搬送シーケンスの流れを示す図である。
以下の説明では、真空処理装置600は被処理体にCVD処理及び冷却処理を行うものを例にあげる。
以下、真空処理室601はCVD処理室601として被処理体にCVD処理を行い、大気処理室602は被処理体に大気処理としての冷却処理を行う。尚、図中において連結ユニットの白抜きはゲートバルブの開状態を表し、同黒抜きはゲートバルブの閉状態を表すのは図3及び4と同じである。
まず、図8の(1)に示すように、始めに、大気搬送モジュール604にある被処理体W1が、大気処理室602に搬入される。このとき、ゲートバルブ612は閉状態にあり、ロードロック室603とCVD処理室601とが隔離されている。一方、ゲートバルブ615は開状態にあり、大気処理室602とロードロック室603とが連通している。
次に、(2)に示すように、被処理体W1を大気処理室602からロードロック室603に搬入した後、(3)に示すようにゲートバルブ615を閉状態にし、さらに、パイプ619におけるバルブ624を開き、その後、真空引き用ポンプ623を作動させてロードロック室603を真空引きする。
そして、(4)に示すようにゲートバルブ612を開状態にした後、被処理体保持部617で保持した被処理体W1を搬送機構618によってCVD処理室601に搬入し、(5)に示すように被処理体保持部617及び搬送機構618がロードロック室603に戻った後にゲートバルブ612を閉状態にしてCVD処理室601において被処理体W1にCVD処理を施す。
次に、(6)に示すように、CVD処理が終了した後にゲートバルブ612を開状態にしてCVD処理が施された被処理体W1をCVD処理室601からロードロック室603に搬出する。
次に、(7)に示すように、被処理体W1がロードロック室603へ搬出された後、ゲートバルブ612を閉状態にし、さらに、パイプ619におけるバルブ624を閉じ、ガス供給系620からのNガス等の供給を開始してロードロック室603を大気開放する。ロードロック室603の内部の圧力が大気圧に達した後、(8)に示すように、ゲートバルブ615を開状態にした後、被処理体W1を搬送機構618によって大気処理室602に搬出し、被処理体W1を載置台609に載置し、さらに保持具610によって保持する。
次に、(9)に示すように、載置台609は被処理体W1を冷却し、被処理体W1が所定温度(約70℃)まで冷却されると、(10)に示すように、被処理体W1は大気搬送モジュール604へ搬出される。
そして、真空処理装置600は以上の搬送シーケンスをロット終了まで繰り返す。
以上説明した搬送シーケンスにおける(1)〜(10)の各ステップにおいても、本発明の第1の実施の形態において説明したように、位置センサによって検出された被処理体の位置とティーチングデータとの比較に基づいた被処理体の位置決めの判定が実行されてもよく、或るステップにおいて被処理体の位置決めが正確に行われていない場合には、被処理体の搬送を中断すると共に、当該ステップと、当該ステップにおける被処理体の位置とを保存し、保存されたデータを再処理レシピの基礎データとして活用してもよい。
また、本第2の実施の形態に係る真空処理装置においても、本第1の実施の形態において説明したように、位置センサによって検知された情報に基づいて初期位置と載置台605,609の中心位置との第1の相対的な位置関係を検出し、該検出された第1の相対的な位置関係に基づいて被処理体の搬送経路を決定し、該決定された搬送経路に沿って被処理体を搬送させ、載置台605,609へ搬送された被処理体の中心位置と初期位置との第2の相対的な位置関係を検出し、第1及び第2の相対的な位置関係の差異に基づいて載置台605,609上における被処理体の位置を補正してもよく、これにより、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、搬送機構618及び被処理体保持部617は、本第1の実施の形態における搬送機構52及び被処理体保持部51と同様の構成を有していてもよく、これによっても上述した効果と同様の効果を奏することができる。
以上の説明は搬送シーケンスの一例であり、他の搬送シーケンスでは、必要に応じて真空処理室601←→大気処理室602間の往復も可能である。被処理体W1を上記のCVD処理室601(真空処理室601)と大気処理室602との間で往復させて、CVD処理及び冷却処理を繰り返すことにより、被処理体W1の表面に形成される薄膜の厚さのばらつきを抑えることができる。
また、真空処理室601及び大気処理室602の構成は、上記の例に限らず、エッチングシステム、成膜システム、塗布現像システム、計測システム、熱処理システム等に応じて必要なモジュールを組み合わせて構成することができる。
本発明の第2の実施の形態に係る真空処理装置によれば、被処理体W1にCVD処理を施すCVD処理室601及び被処理体W1に冷却処理を施す大気処理室602が連通自在に連結されており、ロードロック室603はCVD処理室601及び大気処理室602の間に介在し、これらの処理室と列をなす位置に配置されて互いに連通自在に連結されているので、CVD処理室601及び大気処理室602間における被処理体W1の搬入搬送の動作を簡易化でき、もって、CVD処理及び冷却処理を含む複数の処理を効率良く行うことができ、特に、被処理体W1のCVD処理後の冷却処理を効率良く行うことができる。
また、大気処理室602における冷却処理を常時に大気圧状態で行うので、大気処理室602において真空/大気の切換を実行する必要が無く、冷却処理を短時間で実行することができると共に、真空/大気の切換を実行するロードロック室603は冷却機構を備える必要がないため、その容積を小さくすることができ、もって真空/大気の切換を短時間で実行することができる。その結果、被処理体W1の冷却処理及び真空/大気の切換を含む複数の処理をさらに効率良く行うことができる。
例えば、従来の真空処理装置のように、真空/大気の切換及び冷却処理を同時に実行する場合、ロードロック室が搬送機構だけでなく、冷却機構を備える必要があるため、ロードロック室の容積が大きくなり、真空/大気の切換及び冷却処理に約126秒を要したが、上述した本発明の第2の実施の形態に係る真空処理装置にように、真空/大気の切換及び冷却処理を夫々異なる処理室で実行する場合、ロードロック室が真空/大気の切換のみを実行し、且つ大気処理室が冷却処理のみを実行すればよく、ロードロック室の容積が小さくなり、真空/大気の切換に約20秒を要するのみであり、且つ冷却処理に約15秒を要するのみなので、真空/大気の切換及び冷却処理に約35秒を要するのみである。
さらに、ロードロック室603内に搬入された被処理体W1は長時間、真空/大気の切換に起因する空気の対流に晒されることがないため、該対流によって舞い上がったパーティクルが付着するというおそれもなくすことができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る被処理体処理方法によれば、被処理体W1のCVD処理後における真空/大気の切換及び冷却処理をロードロック室603及び大気処理室602の夫々に振り分けたので、夫々の処理に要する時間を短縮することができ、もって、真空/大気の切換及び冷却処理を含む複数の処理を効率良く行うことができると共に、被処理体W1のCVD処理後、ロードロック室603への搬出処理、ロードロック室603での真空/大気の切換処理及び大気処理室602への搬出処理を経て大気処理室602での冷却処理が実行されるため、冷却処理までに被処理体W1の冷却が進行し、例えば、CVD処理直後における被処理体W1の温度が約650℃である場合、大気処理室602への搬出処理後における被処理体W1の温度は約400℃となる。その結果、大気処理室602での被処理体W1の冷却処理を効率良く行うことができる。
尚、上述した本第2の実施の形態に係る真空処理装置では、被処理体にCVD処理を施したが、当該真空処理装置が被処理体に施す真空処理はこれに限られず、熱処理を伴う真空処理であれば、どのような真空処理でも施すことができ、この場合においても上述した効果を奏することができることは言うまでもない。
10 第1の真空処理室(COR処理装置)
12,32 被処理体保持器
13,33,53 ガス供給系
14,34 排気系圧力制御バルブ
20,40,60,611,614,627 連結ユニット
21,41,612,615 ゲートバルブ
22,613,616 断熱ユニット
30 第2の真空処理室(熱処理室)
50,603 ロードロック室
51,617 被処理体保持部
52,618,626 搬送機構
61 ドアーバルブ
70,604 大気搬送モジュール
80 排気系
90,91,92,93,94,95 位置センサユニット
100,600 真空処理装置
601 真空処理室(CVD処理室)
602 大気処理室
605,609 載置台
606 ヒータ
607 シャワーヘッド
608 排出口
610 保持具
619 パイプ
620 ガス供給系
623 真空引き用ポンプ
624 バルブ
W1,W2,W3 被処理体

Claims (1)

  1. ロードロック室と、被処理体にCOR処理するCOR処理室と、前記COR処理を受けた被処理体に熱処理を施す熱処理室と、前記被処理体を前記ロードロック室との間で搬出入する大気搬送モジュールと、を有する被処理体処理装置の圧力制御方法であって、
    前記熱処理室の真空引き中に、前記ロードロック室を大気状態にして前記COR処理前の被処理体を前記大気搬送モジュールから前記ロードロック室に搬入する搬入ステップと、
    前記熱処理室の真空引きを終了して前記ロードロック室を設定圧力まで真空引きするロードロック室真空引きステップと、
    前記ロードロック室が前記設定圧力に到達した後に当該ロードロック室の真空引きを終了し、“ロードロック室内圧力>熱処理室内圧力”の圧力条件が満たされるように前記熱処理室を真空引きする熱処理室真空引きステップと、
    前記圧力条件が満たされた後に、前記ロードロック室と前記熱処理室とを連通させる第1の連通ステップと、を有することを特徴とする被処理体処理装置の圧力制御方法。
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