JP5000139B2 - タワークレーンのマスト保持装置 - Google Patents

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本発明は、タワークレーンのマスト保持装置に関する。
高層ビル等の構造物を構築する際には、タワークレーンが用いられることが多い。このタワークレーンは、マストの頂部にクレーンを配置し、構造物の構築が進むにつれて、マストを継ぎ足すなどしてマストを高くしていき、高所からクレーン作業を行うものである。また、地震等の振動によるマストの転倒などを防止するため、従来、マストの保持装置が知られている。このようなマストの保持装置として、従来、たとえば特開2002−145580号公報に開示されたタワークレーンの耐震支持装置がある。このタワークレーンの耐震支持装置は、構築物とマストにそれぞれ一端を固定して水平に配置された第1支持部材および第2支持部材を備えている。また、これらの第1支持部材および第2支持部材の先端間には耐震ダンパが設置され、この耐震ダンパ機構を、所定軸力以上で機能させるためのトリガー機構を備えている。さらに、このトリガー機構は、第1支持部材の側部先端と、第2支持部材の側部先端との間に掛け渡し固定するとともに、中央部に所定軸力以上で破断するリングを備えているというものである。
特開2002−145580号公報
しかし、上記特許文献1に開示されたタワークレーンの耐震支持装置では、構築物とマストにそれぞれ一端を固定された第1支持部材および第2支持部材が水平に配置されている。このため、構築物の構築が進んだ高さ位置までしか支持部材による支持ができないので、構築物の構築が進んだ高さ以上の位置でのマストの振動を抑制することができない。したがって、マスト全体としての振動の抑制を図る余地があるものであった。
そこで、本発明の課題は、タワークレーンのマストを保持するにあたり、さらに振動抑制性能を高め、マストの倒壊などを好適に防止することができるタワークレーンのマスト保持装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係るタワークレーンのマスト保持装置は、タワークレーンのマストとマストを取り囲んで設けられた複数階の構造物とを連結する支持フレームを備え、支持フレームによってマストを保持するタワークレーンのマスト保持装置であって、支持フレームは、構造物における構築が済んだ階に立設され、構造物における構築されていない階の階層を跨いで配置され、上端部がマストに取り付けられており、支持フレームによってマストの水平方向の移動を拘束支持するものである。
また、タワークレーンのマストとマストを取り囲んで設けられた複数階の構造物とを連結する支持フレームを備え、支持フレームによってマストを保持するタワークレーンのマスト保持装置であって、支持フレームは、構造物における構築が済んだ階に立設され、構造物における構築されていない階の階層を跨いで配置され、上端部がマストに取り付けられており、支持フレームによってマストの回転方向の移動を拘束支持するものである。
本発明に係るタワークレーンのマスト保持装置は、タワークレーンのマストとマストを取り囲んで設けられた複数階の構造物とを連結する支持フレームを備えている。この支持フレームは、構造物における階層を跨いで配置されており、マストの水平方向・回転方向の移動を拘束支持している。このため、構築物の構築が進んだ位置より高い位置でマストを支持することができる。したがって、構築物の構築が進んだ高さ以上の位置でのマストの振動を抑制することができるので、タワークレーンのマストを保持するにあたり、さらに振動抑制性能を高め、マストの倒壊などを好適に防止することができる。
ここで、支持フレームが、それぞれ水平方向の振動吸収を行う水平ダンパを介して前記マストに取り付けられている態様とすることができる。また、支持フレームが、それぞれフレーム本体と、縦方向の振動吸収を行う縦ダンパとを備える態様とすることもできる。
このように、支持フレームが水平ダンパ・縦ダンパを介してマストに取り付けられているので、マストの水平方向・縦方向への振動を効率よく吸収することができる。したがって、タワークレーンのマストを保持するにあたり、さらに振動抑制性能を高め、マストの倒壊などを好適に防止することができる。なお、ここでの縦方向とは鉛直方向のほか、鉛直方向および水平方向の間の傾斜方向をも含むものである。
また、支持フレームは、構築が済んだ階のうちの最上階に立設されている態様とすることもできる。
本発明に係るタワークレーンのマスト保持装置によれば、タワークレーンのマストを保持するにあたり、さらに振動抑制性能を高め、マストの倒壊などを好適に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。図1は、本発明の第一実施形態に係るタワークレーンのマスト保持装置の斜視図、図2(a)はその平面図、(b)その側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るタワークレーンのマスト保持装置(以下「マスト保持装置」という)1は、構造物20に立設されてタワークレーンTにおけるマストMを支持している。構造物20は、マストMを取り囲んで設けられており、図2(b)に示すように、柱部材21および梁部材22を備えている。マストMは、2本の梁部材22に挟まれる位置に配置されており、図1に示すように、マストMの頂部には、クレーンCが設けられている。梁部材22の表面におけるマストMを囲む4点の位置には、座23が設けられている。これらの座23の上に、マスト保持装置1が立設される。
マスト保持装置1は、4本の支持フレーム11を備えている。これらの支持フレーム11は、それぞれ棒状をなしており、座23の上に立設されている。また、マストMにおける梁部材22よりも上方位置には、リングフレーム12が取り付けられており、リングフレーム12とマストMの間には、嵌合部材13が介在されている。支持フレーム11の上端部は、いずれもリングフレーム12に固定されており、支持フレーム11は、リングフレーム12および嵌合部材13を介してマストMに剛接合によって取り付けられている。こうして、支持フレーム11は、リングフレーム12および嵌合部材13を介してマストMの水平方向への移動を拘束支持している。
また、構造物20は、複数階の構造物であり、支持フレーム11は、構造物20における階層を跨いで配置される。図1に示す例では、支持フレーム11は、構築が済んだ梁部材22のうちの最上階に位置する梁部材22に立設されている。このため、構築が済んだ梁部材22より上層階については未だ構築されていないが、以後順次構築され、この上層階が構築された際の上昇階よりも、支持フレーム11の上端部位置が高い位置に配置される。
さらに、支持フレーム11の高さ方向途中位置には、隣接する支持フレーム11間を補強する補強フレーム14が配設されている。この補強フレーム14によって支持フレーム11全体の揺れを防止している。
以上の構成を有する本実施形態に係るマスト保持装置の作用について説明する。本実施形態に係るマスト保持装置1は、支持フレーム11を備えており、支持フレーム11は構造物20の階層を跨いで配置されている。このため、マストMを支持フレーム11によって支持するにあたり、所定階の梁部材22の構築までしか完了しておらず、当該所定階より上層階の梁部材22の構築が完了していない場合でも、当該所定階より高い位置でマストMを保持することができる。このため、たとえば所定階から水平にマストMを支持する場合と比較すると、高い位置でマストMの保持を行うことができるので、振動抑制性能を高めることができ、マストMの倒壊などを好適に防止することができる。
また、上記実施形態に係るマスト保持装置においては、支持フレーム11によってマストMの水平方向の移動を拘束支持している。このため、マストMの振動抑制効果をより高いものとしている。いま、図3(a)に示すように、マストMの水平方向への支持が無い場合、マストMが振動の幅L1で振動するとする。この場合、図3(b)に示すように支持部材S2によって支持点P2の高さ位置で水平方向からマストMを支持した場合には、図3(a)より跳ね出し長さを短くできるため、支持部材を含めたクレーン全体の剛性が高まって固有周期を短周期化でき、図3(a)の状態では共振してしまう場合でも共振を回避することが可能となる。また、マストMの振幅L2もマストMの水平方向への支持が無い場合の振幅L1よりも小さくできる。これらの効果により支持点の反力やマストの曲げを小さくすることができる。このように支持部材の(躯体側)固定点とマスト支持点の高さを略水平に配置することは特許文献1においても開示されている。
これに対して、図3(c)に示すように、支持部材S3の(躯体側)固定点よりも高い位置にマストの支持点P3を設けた場合、図3(b)と(c)の各支持部材S2,S3の(躯体側)固定点の高さhを揃えたとすると、図3(b)より跳ね出し長さを短くできるため、支持部材を含めたクレーン全体の剛性がより高まって固有周期を短周期化でき、図3(b)の状態では共振してしまう場合でも共振を回避することが可能となる。また、マストMの振幅L3も振幅L2より小さくすることができる。これらの効果によって図3(b)よりも支持点の反力やマストの曲げをより小さくすることができる。本実施形態に係るマスト保持装置では、支持フレーム11が図3(c)に示す支持構造となっている。
以下、本実施形態の変形例について説明する。ここまで、構築が済んだ梁部材22のうちの最上階に位置する梁部材22に支持フレーム11を立設する態様について説明したが、支持フレーム11は、最上階以外の梁部材22に立設することもできる。たとえば、図4に示すように、最上階の梁部材22Aに対して、その1階分下層の梁部材22Bに支持フレーム11を立設することもできる。この場合、最上階の梁部材22Aの施工が完了していない場合でも支持フレーム11を設置することができる。
図4に示す態様では、支持フレーム11は、構造物20の階層を跨いで配置されているので、マストMの水平方向の移動を拘束する部位は、最上階の梁部材22Aの高さ位置よりも高い位置となる。したがって、最上階の梁部材22Aから水平に支持フレームを配置してマストMを支持した場合よりも、好適にマストMの振動を抑制することができる。
また、上記の態様では梁部材22に支持フレーム11を立設する態様としたが、梁部材22以外の部位に支持フレーム11を立設する態様とすることもできる。図5は、架台に支持フレームが立設された例である。図5に示すように、この態様におけるマスト保持装置10は、架台15を備えており、架台15上に4つの座23が設けられている。これらの4つの座のそれぞれに支持フレーム11が立設されており、その上端部がいずれもリングフレーム12に固定されており、支持フレーム11は、リングフレーム12および嵌合部材13を介してマストMに剛接合によって取り付けられている。
また、架台15は、梁部材22に固定されており、マストMは、架台15の上に立設されている。かかる態様のタワークレーンでは、上層階に行くにしたがい、架台15を上層階の梁部材22上に付け替えることによって、マストMを上昇させている。
図5に示す態様のように、梁部材22に固定された架台15上に支持フレーム11を立設する態様とすることもできる。また、この態様では、支持フレーム11は3階層分を跨いで配置されている。このため、さらにマストMの振動抑制効果を高いものとすることができる。
さらには、支持フレーム11とマストMとの間に水平ダンパを介在させる態様とすることもできる。図6(a)(b)は、支持フレーム11とマストMとの間に水平ダンパとしてオイルダンパを介在させた例、(c)は水平ダンパとして塑性ダンパを介在させた例である。図6(a)に示す例では、支持フレーム11の先端部にオイルダンパD1の一端側が固定されており、マストMにオイルダンパD1の他端側が固定されている。このように、支持フレーム11とオイルダンパD1、マストMとオイルダンパD1を固定することにより、支持フレームとマストMとの間にオイルダンパD1を介在させることができる。
また、図6(b)に示す例では、支持フレーム11の先端部にオイルダンパD1がピン接合され、マストMとオイルダンパD1の他端部とピン接合されている。このように、支持フレーム11とオイルダンパD1、マストMとオイルダンパD1をピン接合することにより、支持フレームとマストMとの間にオイルダンパD1を介在させることができる。
さらに、図6(c)に示す例では、支持フレーム11とマストMとの間に塑性ダンパD2が介在されている。このようにして、水平ダンパとしてオイルダンパD1や塑性ダンパD2を支持フレーム11とマストMとの間に介在させることにより、マストMの振動を効率よく抑制することができ、マストの倒壊などをさらに好適に防止することができる。
また、図7に示す態様のように、支持フレームとともに縦ダンパ(斜めダンパ)を設ける態様とすることもできる。図7(a)(b)は、支持フレーム11とマストMとの間に縦ダンパとしてオイルダンパを介在させた例である。図7(a)に示す例では、支持フレーム11が梁部材22上に立設され、支持フレーム11の上端部には、中段補強フレーム16が設けられている。中段補強フレーム16は、平面視した形状が矩形状であるとともに、中空部が形成されたロ字形状とされており、その四隅にそれぞれ支持フレーム11の上端部が固定されている。
また、中段補強フレーム16における四隅上面には、それぞれ上段支持フレーム17が立設されており、上段支持フレーム17の上端部は上段補強フレーム18の四隅にそれぞれピン接合されている。上段支持フレーム17は、外枠部18Aと内枠部18Bとを備えており、上段支持フレーム17は外枠部18Aの四隅にそれぞれピン接合されている。また、内枠部18Bの平面視した中央部には中空部が形成され、この中空部には、マストMが貫通している。さらに、上段補強フレーム18の内枠部18BとマストMとの間には、嵌合部材13が嵌め込まれている。これらの補強フレーム16,18を介して支持フレーム11,17がマストMに取り付けられ、マストMを支持している。
さらに、中段補強フレーム16の四隅の位置には、オイルダンパD3の下端部がピン接合されており、上段補強フレーム18における内枠部18Bの四隅には、オイルダンパD3の上端部がピン接合されている。このオイルダンパD3が縦ダンパとして機能し、マストMの振動を抑制する。
また、図7(b)に示す例では、支持フレーム11が梁部材22に立設され、支持フレーム11の上端部が上段補強フレーム18にピン接合されている。マストMは、上段補強フレーム18を介して支持フレーム11に支持されている。さらに、梁部材22には、オイルダンパD4の下端部がピン接合されており、上段補強フレーム18における内枠部18Bの四隅には、オイルダンパD4の上端部がピン接合されている。このオイルダンパD4が縦ダンパとして機能し、マストMの振動を抑制する。このようにして、縦ダンパとしてオイルダンパD4を支持フレーム11とマストMとの間に介在させることにより、マストMの振動を効率よく抑制することができ、マストの倒壊などをさらに好適に防止することができる。
続いて、本発明の第二実施形態について説明する。図8(a)は、本実施形態に係るマスト保持装置の側面図、(b)はその変形例の側面図、(c)はさらにその変形例の側面図である。
図8(a)に示すように、本実施形態に係るマスト保持装置30は、構造物20における梁部材22上に支持フレーム31が立設されている。梁部材22における支持フレーム31の取り付け位置には、ブラケット25が設けられており、支持フレーム31は、このブラケット25に対してピン接合されることによって、梁部材22上に立設されている。
この支持フレーム31は、構造物20における階層を跨いで配置される。図8(a)に示す例では、支持フレーム31は、構築が済んだ梁部材22のうちの最上階に位置する梁部材22に立設されている。このため、構築が済んだ梁部材22より上層階については未だ構築されていないが、以後順次構築され、この上層階が構築された際の上昇階よりも、支持フレーム31の上端部位置が高い位置に配置されるのは、上記第一実施形態と同様である。
また、支持フレーム31における上端部は、マストMに連結されている。マストMにおける支持フレーム31との連結位置には、ブラケット26が設けられている。支持フレーム31における上端部は、ブラケット26を介してマストMにピン接合されて連結されている。このように、支持フレーム31は、マストMに対してピン接合されていることによりマストMの回転方向の移動を拘束支持している。
以上の構成を有する本実施形態に係るマスト保持装置の作用について説明する。本実施形態に係るマスト保持装置においては、支持フレーム31を備えており、支持フレーム31は構造物20の階層を跨いで配置されている。このため、マストMを支持フレーム31によって支持するにあたり、所定階の梁部材22の構築までしか完了しておらず、当該所定階より上層階の梁部材22の構築が完了していない場合でも、当該所定階より高い高さ位置でマストMを保持することができる。このため、たとえば所定階から水平にマストMを支持する場合と比較すると、高い位置でマストMの保持を行うことができるので、振動抑制性能を高めることができ、マストMの倒壊などを好適に防止することができる。
また、上記実施形態に係るマスト保持装置においては、支持フレーム31によってマストMの回転方向の移動を拘束支持している。このため、マストMの振動抑制効果をより高いものとしている。本実施形態に係るマスト保持装置では、図3(d)に示すように、マストMにおける回転中心Oを中心とした回転方向の移動を拘束支持している。このため、図3(c)よりもさらに支持部材を含めたクレーン全体の剛性が高まって固有周期を短周期化でき、図3(c)の状態では共振してしまう場合でも共振を回避することが可能となる。また、マストMの振幅L4も振幅L3より小さくすることができる。これらの効果によって図3(c)よりも支持点の反力やマストの曲げをより小さくすることができる。
以下、本実施形態の変形例について説明する。図8(b)(c)は、それぞれ上記第二実施形態の変形例である。図8(b)に示す例では、支持フレーム31同士の間に中間補強フレーム32が設けられている。この中間補強フレーム32の両端部は、支持フレーム31に対してピン接合されている。この中間補強フレーム32を設けることにより、支持フレーム31に対して強度を付与することができ、より強固にマストMの回転方向の移動を拘束支持することができる。その結果、より好適にマストMの振動を抑制することができる。
また、図8(c)に示す例では、支持フレームベース33と支持フレーム34とを備えている。支持フレームベース33は、水平に配置される矩形の水平部と、この水平部の両端部に連続する斜めに傾斜して配置される傾斜部とを備えている。この支持フレームベース33における平部の両端部とマストMとの間に支持フレーム34が設けられている。支持フレーム34の下端部は、支持フレームベース33にピン接合されており、上端部はマストMにピン接合されている。この支持フレーム34によって、マストMの回転方向に移動を拘束支持している。このように、支持フレーム34を支持フレームベース33上に設ける態様としても、マストMの振動を効率よく抑制することができ、マストの倒壊などを防止することができる。
さらに、図9(a)に示す例では、支持フレーム自体としてオイルダンパD5を用い、このオイルダンパD5を支持フレームベース33とマストMとの間に介在させた例である。オイルダンパD5の下端部は、支持フレームベースにおける水平部の端部33にピン接合され、上端部はマストMにピン接合されている。また、オイルダンパD5は斜め方向に傾斜して配置されており、縦ダンパとして機能している。このように、支持フレームとしてオイルダンパD5を用いることにより、マストMの振動を効率よく抑制することができ、マストの倒壊などを防止することができる。
また、図9(b)に示す例では、支持フレーム自体として、オイルダンパD6を用いている。オイルダンパD6の下端部は、梁部材22にピン接合されており、上端部はマストMにピン接合されている。このようにオイルダンパD6を支持フレームとして用いても、マストMの回転方向の移動を拘束支持することができる。その結果、より好適にマストMの振動を抑制することができる。また、支持フレームを別途用意する必要がないので、施工に用いる部材点数の削減に寄与することができる。
また、他の変形例として、上記各実施形態では、支持フレームとして、棒状フレームを用いたいわば単純フレームタイプのものであるが、たとえば図10(a)に示すようなトラスフレームタイプのものや、図10(b)に示すような面フレームタイプのものを用いることもできる。
図10(a)に示す例では、支持フレーム40は架台15上に設けられており、架台15の表面に沿って配置された水平フレーム部材41と、マストMの立設方向(鉛直方向)に沿って配置された鉛直フレーム部材42と、斜め方向(傾斜方向)に沿って配置された傾斜フレーム部材43とを4組備えている。
水平フレーム部材41の一端部は鉛直フレーム部材42の下端部に接続され、水平フレーム部材41の他端部は傾斜フレーム部材43の一端部に接続されている。また、鉛直フレーム部材42の上端部は、傾斜フレーム部材43の他端部に接続されている。これらのフレーム部材41〜43によって、トラス形状が形成されている。さらに、鉛直フレーム部材42と傾斜フレーム部材43との接続部は、リングフレーム12に固定されている。
このようにトラス形状の支持フレーム40を用いることにより、さらに強固にマストMの保持を行うことができるので、振動抑制性能を高めることができ、マストMの倒壊などを好適に防止することができる。なお、このようなトラスフレームタイプのものを梁部材上に設ける態様とすることもできる。
また、図10(b)に示す例では、支持フレーム50は、4組の外枠フレーム部材51と、中間支持フレーム部材52を備えている。外枠フレーム部材51は、梁部材22上に立設され、上端部がマストMに設けられたリングフレーム12に接続された2本のフレーム部材を備えている。これらのフレーム部材は、傾斜して配置されるとともに、互いに平行に配置されており、その離間幅はマストMの幅と略同一とされている。また、中間支持フレーム部材52は、外枠フレーム部材51における一方のフレーム部材の上端部と、他方のフレーム部材の下端部とをそれぞれ接続する2本の棒材が、互いにクロスする形状をなして形成されている。
これらの外枠フレーム部材51と中間支持フレーム部材52とが同一面を形成して面フレームタイプを構成している。このような面フレームタイプの支持フレーム50を用いることによっても、強固にマストMの保持を行うことができるので、振動抑制性能を高めることができ、マストMの倒壊などを好適に防止することができる。
さらに、面フレームタイプとしては、図11(a)(b)に示す態様とすることもできる。図11(a)に示す例では、支持フレーム60は、4組の外枠フレーム部材61と、中間支持フレーム部材62を備えている。外枠フレーム部材61は、梁部材22上に立設され、上端部がマストMに設けられた上段補強フレーム18における外枠部18Aの隅部にそれぞれ接続された2本のフレーム部材を備えている。これらのフレーム部材は、鉛直に配置されるとともに、互いに平行に配置されており、その離間幅はマストMの幅よりも広くされている。また、中間支持フレーム部材62は、外枠フレーム部材61における一方のフレーム部材の上端部と、他方のフレーム部材の下端部とをそれぞれ接続する2本の棒材が、互いにクロスする形状をなして形成されている。このような面フレームタイプとすることもできる。
また、図11(b)に示す例では、支持フレーム70は、4組の外枠フレーム部材71と、中間支持フレーム部材72を備えている。外枠フレーム部材71は、梁部材22上に立設され、上端部がマストMに設けられたリングフレーム12の隅部にそれぞれ接続された2本のフレーム部材を備えている。これらのフレーム部材は、傾斜して配置されるとともに、両者の離間距離が下方に向けて拡幅するように配置されており、その離間幅は、頂部ではマストMと略同一、下部ではマストMの幅よりも広くされている。また、中間支持フレーム部材72は、外枠フレーム部材71における一方のフレーム部材の上端部と、他方のフレーム部材の下端部とをそれぞれ接続する2本の棒材が、互いにクロスする形状をなして形成されている。このような面フレームタイプとすることもできる。
本発明の第一実施形態に係るタワークレーンのマスト保持装置の斜視図である。 (a)は、図1に示すマスト保持装置の平面、(b)はその側面図である。 マストの振動状況を説明する作用図である。 変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 他の変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 (a)〜(c)とも、他の変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 (a)、(b)とも、他の変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 (a)は、本発明の第二実施形態に係るマスト保持装置の側面図、(b)、(c)は、その変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 (a)、(b)とも、他の変形例に係るマスト保持装置の側面図である。 (a)、(b)とも、他の変形例に係るマスト保持装置の斜視図である。 (a)、(b)とも、他の変形例に係るマスト保持装置の斜視図である。
符号の説明
1,10,30…マスト保持装置
11,31,34,40,50,60,70…支持フレーム
12…リングフレーム
13…嵌合部材
14…補強フレーム
15…架台
16…中段補強フレーム
17…上段支持フレーム
18…上段補強フレーム
18B…内枠部
18A…外枠部
20…構造物
21…柱部材
22…梁部材
23…座
25,26…ブラケット
C…クレーン
D1,D3,D4,D5,D6…オイルダンパ
D2…塑性ダンパ
M…マスト
T…タワークレーン

Claims (5)

  1. タワークレーンのマストと前記マストを取り囲んで設けられた複数階の構造物とを連結する支持フレームを備え、前記支持フレームによって前記マストを保持するタワークレーンのマスト保持装置であって、
    前記支持フレームは、前記構造物における構築が済んだ階に立設され、前記構造物における構築されていない階の階層を跨いで配置され、上端部が前記マストに取り付けられており、前記支持フレームによって前記マストの水平方向の移動を拘束支持することを特徴とするタワークレーンのマスト保持装置。
  2. タワークレーンのマストと前記マストを取り囲んで設けられた複数階の構造物とを連結する支持フレームを備え、前記支持フレームによって前記マストを保持するタワークレーンのマスト保持装置であって、
    前記支持フレームは、前記構造物における構築が済んだ階に立設され、前記構造物における構築されていない階の階層を跨いで配置され、上端部が前記マストに取り付けられており、前記支持フレームによって前記マストの回転方向の移動を拘束支持することを特徴とするタワークレーンのマスト保持装置。
  3. 前記支持フレームが、それぞれ水平方向の振動吸収を行う水平ダンパを介して前記マストに取り付けられている請求項1に記載のタワークレーンのマスト保持装置。
  4. 前記支持フレームが、それぞれフレーム本体と、鉛直方向の振動吸収を行う縦ダンパとを備える請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のタワークレーンのマスト保持装置。
  5. 前記支持フレームは、構築が済んだ階のうちの最上階に立設されている請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のタワークレーンのマスト保持装置。
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