JP5000054B2 - 焼鈍分離剤及びグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
焼鈍分離剤及びグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主として方向性電磁鋼板の製造に用いられる焼鈍分離剤とそれを用いた方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。特に、優れた反応性を有する焼鈍分離剤を用いることにより、極めて均一なグラス被膜と優れた磁気特性を有する方向性電磁鋼板の製造を可能にする。
【0002】
【従来の技術】
通常、方向性電磁鋼板の製造方法としては、質量%で、C:0.030〜0.100%、Si:2.50〜4.50%含有する素材スラブを熱延し、焼鈍と1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷延により最終板厚とされる。次いで、H2或いはN2+H2雰囲気中で酸化度を制御して脱炭焼鈍し、脱炭、一次再結晶及びSiO2主体の酸化膜形成を行う。また特開昭59−56522号公報のようにMn:0.08〜0.45%、S:0.007%以下にすることにより低温スラブ加熱化を可能にした技術においては、脱炭焼鈍の後に窒化処理が行われる。その後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤をスラリー状として鋼板に塗布し、乾燥後、コイルに巻き取り仕上げ焼鈍を行う。この後、絶縁被膜剤を塗布し、乾燥し、焼付けとヒートフラットニングを行って最終製品とされる。
【0003】
この方向性電磁鋼板の製造過程におけるグラス被膜形成反応は、脱炭焼鈍で生成する酸化膜の性状(成分、量、形成状態等)、焼鈍分離剤主成分であるMgOの性状(粒度、不純物、活性度、表面状態等)、反応促進剤としての添加剤(種類、分散状態、量等)及び仕上げ焼鈍条件(ヒートサイクル、雰囲気等)のバランスが重要である。これらを適切に制御すれば、グラス被膜形成時期まで脱炭焼鈍酸化膜が安定に保たれ、より低温から均一なグラス被膜の形成反応を行わせることが出来る。この結果、二次再結晶開始に適切な高温域までインヒービターの安定化が保たれ、優れた磁気特性が得られる。
【0004】
グラス被膜形成においては、とりわけ焼鈍分離剤の役割が大きい。焼鈍分離剤が鋼板に塗布される場合には、主成分MgO粒子のスラリー中の分散状態、水和進行状態、乾燥後の鋼板への密着状態等が重要である。通常、このMgOスラリーに適切な反応促進剤を添加すると、MgOと脱炭酸化膜SiO2の反応によるグラス被膜形成時に融点低下効果をもたらし、反応が促進される。特に、Sb、Bi、Cl等の化合物の反応促進効果は優れており、本発明者等によって数々の提案がなされてきた。
【0005】
このような焼鈍分離剤中への添加剤の改善技術としては、例えば、特公昭63−3022号公報にはMgO:100質量部に対し、硫酸アンチモン0.05〜2.0質量部と該硫酸アンチモン中にSb,Sr,Ti,Zrの塩化物の1種又は2種以上を塩素として質量で5〜20%添加した焼鈍分離剤を用いることにより、磁気特性、被膜特性共に優れる方向性電磁鋼板を得られることが開示されている。又、特開平11−36018号公報には脱炭焼鈍後の鋼板上にMgO:100質量部に対し、平均粒子径3μ以下のCa,Mg,Ba,Alから選ばれる水酸化物の1種又は2種以上を0.1〜5.0質量部とSb及び/又はBiの硫酸塩、塩化物、オキシ塩化物、酸化物の1種又は2種以上を0.05〜0.50質量部添加することを特徴とするもので、これによってグラス被膜形成における低融点化効果により優れたグラス被膜と磁気特性が得られることが述べられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、MgOの性状やグラス被膜形成における反応促進剤としての添加剤を改善することでグラス被膜形成反応が改善されてきた。しかしながら、従来の方法でSb或いはBi化合物による低融点化効果を得ようとする場合には、Sb、Bi化合物の溶解性に大きな問題があった。即ち、Sb、Biの硫酸塩、塩化物、炭酸塩、ケイ酸塩、酸化物、水酸化物等においては殆ど水溶性を持たないため、未溶解の化合物による反応の不均一性や粒状偏析物質によるピンホール状被膜欠陥の発生が生じやすくなるという問題である。特に硫酸塩、塩化物においては、水に入れるとオキシ化合物状の不溶性化合物を再析出し、鋼板上に凝集物が偏在する。この結果、Sb,Bi化合物特有の低融点化効果が十分に得られないばかりか、未溶解粒子や凝集物の鋼板面上の付着部分において被膜形成時に溶融したり、過酸化状の反応を生じ、被膜欠陥を生じやすい。本発明は特にこのような問題を解決し、Sb,Bi化合物の添加効果を十分に発揮させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前述の如く、従来のグラス被膜形成反応促進剤としてのSb,Bi化合物が水溶性を殆ど持たない問題を解決するため、水溶性化合物を得るための方策を検討した。その結果、予め、Sb,Biの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩等の化合物を、オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物を用いて溶解処理し、有機金属化合物もしくは錯体化合物とすることで、水溶液において安定した溶解性が得られることを見出した。
【0008】
この有機金属水溶性化合物と粉末状化合物を用いて焼鈍分離剤主成分MgOへの添加条件、作用効果についての研究を重ねた結果、Sb,Biの有機化合物及び/又は錯体化合物の水溶液を添加剤として微量添加することにより、従来の粉末状Sb,Bi化合物添加において問題であった凝集物による反応の不均一性や斑点の発生がなく、コイル全面に渡り均一な低融点化効果を得て、安定したグラス被膜反応を得ることを発見した。これにより、コイル内での不均一な追加酸化を抑制し、コイル全面に渡って均一なグラス被膜を得ると共に、二次再結晶開始時期までインヒービターを安定に保つことを可能にし、優れた磁気特性を同時に得ることに成功した。
【0009】
又、Sb,Biの水溶性添加剤と共に水溶性のB,Cl化合物を併用することにより、更に優れた反応性向上効果が得られることを見出した。更に、グラス被膜形成と二次再結晶を行う仕上げ焼鈍における昇温時の雰囲気ガスとその酸化度の適正化により、優れたグラス被膜と磁気特性の改善効果を得ることに成功した。
【0010】
(1)MgO:100質量部に対し、SbまたはBiからなる水溶性化合物を固形分換算で合計0.005〜0.500質量部添加し、
前記水溶性化合物がSbまたはBiの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩から選ばれる1種又は2種以上と、
オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物から選ばれる1種又は2種以上を混合して得たものであることを特徴とする焼鈍分離剤。
(2)オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物から選ばれる1種又は2種以上の配合量の合計と、SbまたはBiの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩から選ばれる1種又は2種以上の配合量の合計が、モル比で1〜5であることを特徴とする(1)の焼鈍分離剤。
(3)さらに、水溶性のBまたはCl化合物の1種又は2種以上を、MgO:100質量部に対しB及び/又はClとして合計で0.005〜0.500質量部添加したことを特徴とする(1)ないし(2)のいずれか1つの焼鈍分離剤。
(4)物性値として粒度分布が粒子径1μm以下のものが15%以上で、且つ、水和水分2.0%以下のMgOを用いることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つの焼鈍分離剤。
(5)質量%で、C:0.030〜0.100%、Si:2.50〜4.50%含有するスラブを加熱し、熱延し、熱延鋼板を焼鈍しもしくは焼鈍せず、1回又は焼鈍を挟む2回の冷延により最終板厚とし、脱炭焼鈍し、窒化焼鈍を行いもしくは行わず、焼鈍分離剤を塗布し、仕上げ焼鈍し、絶縁被膜剤塗布と焼付けを含むヒートフラットニング処理を行うことからなる方向性電磁鋼板の製造方法において、焼鈍分離剤として(1)〜(4)のいずれか1つの焼鈍分離剤を用いることを特徴とするグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法。
(6)仕上げ焼鈍の昇温過程、炉温850℃以上における雰囲気ガス組成をN2:50vol%以下、雰囲気ガス酸化度PH2O/PH2を0.02以下とすることを特徴とする(5)のグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法。
【0011】
これにより、従来のSb,Bi化合物添加技術では実現できなかった、焼鈍分離剤中でのSb,Bi化合物の均一溶解を可能にし、被膜形成反応の均一性、反応温度の低温化を実現した。この結果、従来のSb,Bi粉体状化合物添加法において粒状粒子や凝集体物質によるグラス被膜形成の不均一性や、局部的な被膜溶融問題を防止して、広範囲の仕上げ焼鈍条件でグラス被膜と磁気特性が優れる方向性電磁鋼板が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】
先ず、本発明の焼鈍分離剤としては、MgO:100質量部に対し、Sb,Biからなる水溶性化合物の1種又は2種以上を固形分換算で0.05〜0.50質量部添加することが重要である。Sb,Biの水溶性化合物としては、Sb,Bi化合物をオキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物を用いて、水溶液として完全溶解された有機金属化合物及び/又は錯体化合物が用いられる。このような溶液状の有機金属化合物及び/又は錯体化合物は、MgOスラリーに溶解して鋼板酸化膜に均一に塗布され、従来の粉末状化合物添加技術に比較して極めて安定して均一な低融点化効果を発揮する。この結果、仕上げ焼鈍において、グラス被膜がより低温の段階から均一に形成され、従来の粉末状化合物の場合に見られる斑点状欠陥を生じることがない。又、均一グラス被膜形成効果により、仕上げ焼鈍昇温過程における表面の追加酸化をより安定して抑制したり、雰囲気ガスからの不必要な窒化を抑制し、結果として二次再結晶開始時点の高温域迄インヒビターが安定化され、良好な磁気特性が得られる。
【0014】
Sb,Bi水溶性化合物の添加量については、MgO:100質量部に対し固形分で0.05質量部未満の添加の場合、低融点化効果が十分でなく、工程条件によってはグラス被膜がやや薄くなり、磁気特性もやや悪化傾向が見られるため制限される。一方0.50質量部超では低融点化効果が過剰になりすぎて、過酸化現象と見られる厚ぼったく、黒っぽいグラス被膜となり、局部的に金属斑点状の被膜欠陥が発生する場合がある。又、磁気特性についても、特に、磁束密度の低下が生じることから制限される。
【0015】
Sb,Bi水溶性化合物としては、オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物,アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物を用いる。これらの有機化合物は、Sb,Bi化合物と酸性からアルカリ性にわたる広いpH範囲で結合して、有機金属化合物や錯体を生成しやすく、最小限の有機物配合量で効果を発揮するからである。これらの中で、特に、オキシカルボン酸系有機化合物とアミノカルボン酸系有機化合物が優れており、さらにオキシカルボン酸は、高い溶解性に加え低価格であり、工業的に用いるのに有利である。
【0016】
オキシカルボン酸系化合物としてはグリコール酸、乳酸、グリセリン酸、りんご酸、酒石酸、クエン酸等が用いられる。この中で酒石酸、クエン酸は使用の容易性、コスト面を考慮すると有利で本発明の使用に最も適している。
【0017】
また、オキシスルホン酸系有機化合物としては、スルホサリチル酸、BAL、HQS等が用いられる。アミノカルボン酸系化合物としてはグルタミン酸、ピコリン酸、EDTA、DCTA、NTA、DTPA、EGTA、HEDTA等が用いられる。アミン系化合物としては、例えばエチレンジアミン、Den、Trien、Tetren、Tren、TEA、DDS等が用いられる。しかしながらこれらの化合物に限定されるものではなく、オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物であれば、他の化合物を用いても良い。
【0018】
Sb,Bi水溶性化合物の構成物質としては、Sb,Biの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩の1種又は2種以上が用いられる。これらの化合物は前記、オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物との相溶性に優れており、本発明の有機金属化合物溶液の生成に有利である。特に、硫化物、硫酸塩、塩化物を用いることにより、優れた被膜形成促進効果と磁性改善効果を発揮する。
【0019】
Sb,Bi化合物から有機金属化合物、錯体の調整調整を行う場合には、先ず、水にオキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物を溶解し、次いで、Sb,Bi化合物を徐々に添加して溶解し、水で希釈するのが好ましい。このとき、Sb,Bi化合物を急速に配合すると、加水分解により水酸化物が生成し、安定した有機化合物或いは錯体が生じない。溶液の濃度はできるだけ低濃度にするのが溶液の安定化を得るのに有利である。
【0020】
溶液調整における有機物の添加量はSb,Biの無機物と等モル比以上であれば良い。Sb,Bi化合物と反応した有機物は乾燥工程や仕上げ焼鈍昇温過程で分解するが、有機物量が多くなりすぎると乾燥や焼鈍条件によっては残留し、鋼板への浸炭等の懸念が生じるため、有機物/無機物のモル比は1〜5程度に抑えるのが良く、好ましくは2以下に抑えるのが良い。このような範囲であれば、本発明のようなSb,Bi等の有機金属化合物及び/又は錯体を微量添加する技術においては有機物による害は生じない。
【0021】
この様に調整された水溶液は、MgOスラリー中におけるpH:8〜10程度の弱アルカリ性の条件下においても安定で、再析出したり、凝集する問題がなく安定的に鋼板面に塗布焼付けされる。
【0022】
次に、Sb,Biの水溶性添加剤と共に水溶性のB或いはCl化合物を添加すると、他の工程条件によっては更に優れた反応性向上効果が得られる場合があり併用添加するのがより好ましい。B,Cl化合物については、本発明者等により、過去数々の提案がなされている。これらは単独使用において効果が認められ、実用化されてきた。これらの化合物の中で、特に、水溶性の化合物の場合、本発明のSb,Biの水溶液化合物と併用すると相乗的な向上効果が得られる。添加物としては、硼酸、硼酸塩、塩酸、塩化物等が用いられる。添加量としてはB及び/又はCl量としてMgO100質量部あたり0.05〜0.50質量部が添加される。0.05質量部未満では相乗的改善効果が殆ど見られない。一方、0.50%超になると、低融点化作用が過剰になったり、過酸化状現象が見られ、グラス被膜がポーラスになったり、ガスマーク状ムラを生じるため好ましくない。又、磁気特性の低下を生じる場合があることから制限される。
【0023】
次に、本発明に使用されるMgOとしては、粒度分布が粒子径1μm以下のものが15%以上で、且つ、水和水分2.0%未満のMgOを用いるのがより好ましい条件である。ここで粒度分布は、水を溶媒とするレーザー回折法を用いて測定した値を用いている。本発明のようにSb、Biの水溶性化合物を使用する場合には、それによる低融点化効果が顕著であり、MgOの物性値としては低水和のものを使用するのがより好ましい。粒子径1μm以下が15%未満の場合には、本発明のSb、Bi化合物を用いてもグラス被膜形成反応がやや低下傾向が見られ、コイル外周部の被膜の均一性がやや不安定になる場合がある。又、水和水分が2%超の場合には、仕上げ焼鈍の昇温時に分解水分により鋼板間がやや高酸化性になる結果、コイルエッジ、外周部のグラス被膜の厚み、色調が黒っぽくなる傾向が見られる場合があるため制限される。
【0024】
本発明の焼鈍分離剤を用いる方向性電磁鋼板の製造にあたっては、出発材として、質量%で、C:0.030〜0.100%、Si:2.50〜4.50%を含有する方向性電磁鋼板スラブを加熱し、熱延し、熱延鋼板を焼鈍しもしくは焼鈍せず、1回又は焼鈍を挟む2回以上の冷延により最終板厚とし、次いで、800〜900℃で、H2又はN2+H2雰囲気ガスで酸化度を調節して脱炭、一次再結晶及び酸化膜形成を行う。必要に応じて同一ライン中或いは別ラインで窒化処理をインヒビターを形成・強化しても良い。
【0025】
この鋼板上に、MgO:100質量部に対し、本発明のSb,Bi水溶性化合物の1種又は2種以上を固形分換算で0.005〜0.500質量部と、もしくはさらに水溶性のB,Cl化合物をB,Clとして0.005〜0.200質量部を添加した焼鈍分離剤スラリーをコーティングロール等で鋼板に塗布し、乾燥後コイルに巻き取る。この際、焼鈍分離剤スラリーには、グラス被膜生成反応促進、板間雰囲気調整、インヒビター強化の目的で、前記反応促進補助剤に加えて、硫黄化合物、窒素化合物、酸化物等を鋼成分、処理条件に応じて併用しても良い。
【0026】
以上のように本発明の焼鈍分離剤を塗布されたコイルは、最終仕上げ焼鈍としてバッチ式或いは連続焼鈍式炉内において1100〜1250℃で20Hr程度の長時間焼鈍が行われ、二次再結晶、純化及びグラス被膜形成が行われる。このとき、本発明の仕上げ焼鈍条件として好ましくは、昇温過程、850℃以上の雰囲気ガスとして、N2+H2でN250vol%以下、且つ雰囲気酸化度PH2O/PH2を0.02以下として行われる。N2が50vol%を超えると、850℃以上での酸化度を0.02以下とするのが困難になる他、鋼板を窒化してインヒビター挙動に影響し、磁気特性が劣化する場合がある。
【0027】
又、PH2O/PH2が0.02以上では、グラス被膜形成時期の酸化度が高すぎて、鋼板表面の追加酸化や過酸化現象によるグラス被膜の色調ムラ、ピンホール状被膜欠陥が生じやすくなる。又、このような場合には、表面酸化により鋼中インヒビターの弱体化が早まり、良好な二次再結晶が得られ難くなる。
【0028】
仕上げ焼鈍後のコイルは、連続ラインにおいて、余剰の焼鈍分離剤の水洗除去、軽酸洗の後、絶縁被膜剤を塗布し、焼付けと形状矯正及び歪取り焼鈍をかねてヒートフラットニングが行われ、最終製品となる。この際の絶縁被膜剤としては、Al及び/又はMgからなる50%燐酸塩:100lに対し、20%コロイダルシリカ:150〜300l、Cr化合物をCrO3として8〜18kg配合したものを用いるのが、張力付与と被膜性能の面で有利である。
【0029】
【実施例】
<実施例1>
質量%で、C:0.078%、Si:3.30%、Mn:0.065%、酸可溶Al:0.026%、S:0.024%、N:0.0077%、Sn:0.075%、Cu:0.080%、残部Feと不可避の不純物からなる素材スラブを熱延し、熱延板を1100℃で2分間焼鈍し、酸洗、冷延して最終板厚0.225mmとした。次いで、845℃で110秒間、N225%+H275%、露点70℃の雰囲気中で脱炭焼鈍した。
【0030】
この鋼板上に表1に示すようにSb,Bi化合物を用い、予めオキシカルボン酸系有機物と反応させ、有機金属化合物10%水溶液とした添加剤、または比較例として粉末状添加剤を、添加量を変更して添加した焼鈍分離剤スラリーを塗布し乾燥してコイル状に巻き取った。
【0031】
このコイルに1200℃×20Hrの仕上げ焼鈍を行い、その後、20%コロイダルシリカ;100l+50%燐酸Al;50l+CrO3;5kgからなる絶縁被膜剤を、乾燥焼き付け後に両面で4.5g/m2になるよう塗布し、850℃でヒートフラットニング処理を行い製品とした。この試験におけるグラス被膜形成状況、磁気特性の結果を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
この試験の結果、本発明の、Sb,Biを有機金属化合物として所定量添加した焼鈍分離剤を用いた場合には、何れもグラス被膜が均一で光沢があり、良好なグラス被膜の形成が見られた。又これらは何れも絶縁被膜の密着性が良好で、磁気特性においても磁束密度の向上効果が大きく、鉄損特性が優れる結果となった。しかし、本発明の水溶性化合物を用いても、添加量が多い比較例1ではグラス被膜がやや厚ぼったく、光沢が低下し、冷延模様が見えるようなやや過酸化傾向と思われるグラス被膜となった。この場合やや磁気特性の低下も見られた。
【0035】
一方、比較例2〜4のように粉末状のSb、Bi化合物を添加した場合には、グラス被膜の厚み、均一性が本発明に比較して劣り、鋼板全面、特にエッジ部周辺には斑点状の斑が多発した。更に、本発明に比し、絶縁被膜の密着性が劣り、磁気特性についてもかなり劣る結果となった。
<実施例2>
実施例1と同様にして調整した脱炭焼鈍板を出発材とし、この鋼板上に表3に示すようにSb,Bi化合物を用いて、オキシカルボン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物を用いて、予め有機金属化合物5%水溶液とした添加剤と共に、水溶性B,Cl化合物として硼酸と塩化マンガンを添加量を変更して添加した焼鈍分離剤スラリーを塗布し乾燥してコイル状に巻き取った。この際、比較条件には、実施例1と同様に粉末状のSb、Bi塩化物を添加した。
【0036】
このコイルに1200℃×20Hrの仕上げ焼鈍を行い、その後、20%コロイダルシリカ;100l+50%燐酸Al;50l+CrO3;5kgからなる絶縁被膜剤を、乾燥焼き付け後に両面で4.5g/m2になるよう塗布し、850℃でヒートフラットニング処理を行い製品とした。この試験におけるグラス被膜形成状況、磁気特性の結果を表4に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
この試験の結果、Sb,Biを有機化合物水溶液として所定量添加した焼鈍分離剤を用いた本発明例は、何れもグラス被膜が均一で優れており、磁気特性においても実施例1を上回る良好な結果が得られた。特に、水溶性B,Cl化合物として硼酸、塩化マンガンを適当量併用添加した場合に極めて良好なグラス被膜と磁気特性が得られた。しかし併用した水溶性塩化物が多すぎる本発明7ではグラス被膜、磁気特性共にやや劣る結果となった。
【0040】
また、比較例1の様に添加量が多すぎる場合にはややグラス被膜が薄くなり、磁気特性も低下する傾向であり、比較例2〜4のように粉末状添加剤を用いた場合にはグラス被膜の斑の発生が多く見られ、磁気特性も本発明に比しかなり劣る結果となった。
<実施例3>
質量%で、C:0.053%、Si:3.35%、Mn:0.115%、酸可溶Al:0.029%、S:0.007%、N:0.0070%、Sn:0.045%、残部Feと不可避不純物からなる素材スラブを熱延し、熱延板を1120℃で2分間焼鈍し、酸洗、冷延して最終板厚0.225mmとした。次いで、835℃で100秒間、N225%+H275%、露点68℃の雰囲気中で脱炭焼鈍し、次いで、同じ連続焼鈍ラインにおいてN225%+H275%+NH3雰囲気中で750℃×30秒間、鋼板窒素量200ppmになるように窒化焼鈍を行った。
【0041】
この鋼板上に表5に示すように、水和水分、微粒子割合の異なるMgO100質量部に対し、硼酸Naを0.3質量部と、Sb化合物をオキシカルボン酸系有機物を用いて予め水溶液とした添加剤を添加した焼鈍分離剤スラリーを塗布乾燥してコイル状に巻き取った。
【0042】
このコイルに1200℃×20Hrの仕上げ焼鈍を行った。このとき、昇温過程における焼鈍雰囲気条件を表5のようにして焼鈍した。
【0043】
その後、20%コロイダルシリカ;100l+50%燐酸Al;50l+CrO3;5kgからなる絶縁被膜剤を、乾燥焼き付け後に両面で4.5g/m2になるよう塗布し、850℃でヒートフラットニング処理を行い製品とした。この試験におけるグラス被膜形成状況、磁気特性の結果を表6に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
この試験の結果、Sb化合物を所定量添加した焼鈍分離剤を用いた本発明例は、何れもグラス被膜が均一で優れており、特に、MgOとして水和1.8%で粒子径1μ以下が25%もしくは40%の微粒子MgOを用いた場合には、グラス被膜が極めて良好で、磁気特性においても良好な結果が得られた。また、仕上げ焼鈍雰囲気として850℃以降の雰囲気酸化度PH2O/PH2=0.01として適用した場合には、更に良好な外観の緻密なグラス被膜が得られ、被膜張力もPH2O/PH2=0.25の場合と比較して高く、極めて優れた磁気特性が得られた。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、水溶性Sb,Bi化合物を焼鈍分離剤に添加することにより、従来の粉末状添加剤のような不溶解粒子、凝集体による反応性低下、粒状物によるグラス被膜欠陥問題を解決し、均一で安定した反応性向上効果と低融点化効果ガ得られる。この結果、昇温過程における追加酸化を抑制して均一で優れたグラス被膜を形成し、同時に優れた磁気特性が得られる。
Claims (6)
- MgO:100質量部に対し、SbまたはBiからなる水溶性化合物を固形分換算で合計0.005〜0.500質量部添加し、
前記水溶性化合物がSbまたはBiの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩から選ばれる1種又は2種以上と、
オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物から選ばれる1種又は2種以上を混合して得たものであることを特徴とする焼鈍分離剤。 - オキシカルボン酸系化合物、オキシスルホン酸系化合物、アミノカルボン酸系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物から選ばれる1種又は2種以上の配合量の合計と、SbまたはBiの硫化物、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩から選ばれる1種又は2種以上の配合量の合計が、モル比で1〜5であることを特徴とする請求項1記載の焼鈍分離剤。
- さらに、水溶性のBまたはCl化合物の1種又は2種以上を、MgO:100質量部に対しB及び/又はClとして合計で0.005〜0.500質量部添加したことを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1項に記載の焼鈍分離剤。
- 物性値として粒度分布が粒子径1μm以下のものが15%以上で、且つ、水和水分2.0%以下のMgOを用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の焼鈍分離剤。
- 質量%で、C:0.030〜0.100%、Si:2.50〜4.50%含有するスラブを加熱し、熱延し、熱延鋼板を焼鈍しもしくは焼鈍せず、1回又は焼鈍を挟む2回の冷延により最終板厚とし、脱炭焼鈍し、窒化焼鈍を行いもしくは行わず、焼鈍分離剤を塗布し、仕上げ焼鈍し、絶縁被膜剤塗布と焼付けを含むヒートフラットニング処理を行うことからなる方向性電磁鋼板の製造方法において、焼鈍分離剤として請求項1ないし4のいずれか1項に記載の焼鈍分離剤を用いることを特徴とするグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法。
- 仕上げ焼鈍の昇温過程、炉温850℃以上における雰囲気ガス組成をN2:50vol%以下、雰囲気ガス酸化度PH2O/PH2を0.02以下とすることを特徴とする請求項5記載のグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法。
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