JP4997177B2 - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

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本発明は、排気通路に上流側から順に設けられた三元触媒およびNOx触媒によって、排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置に関する。
従来の内燃機関の排ガス浄化装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関の排気通路には、その上流側から順に、NOx触媒および三元触媒が設けられている。この排ガス浄化装置では、内燃機関の出力を調整するための出力操作装置の操作速度、例えばスロットル弁の開弁速度がしきい値を超えたときに、内燃機関が加速運転状態にあると判定される。そして、加速運転状態と判定されたときには、加速要求に応じた出力を確保するために、内燃機関の運転モードが、リーン運転からストイキ運転またはリッチ運転に切り換えられる。
以上のように、この従来の排ガス浄化装置では、スロットル弁の開弁速度をパラメータとして、内燃機関が加速運転状態と判定されたときに、内燃機関の運転モードをリーン運転からストイキ運転またはリッチ運転に切り換えるにすぎない。一方、加速運転のような過渡運転状態では、スロットル弁の開度が変化しても、それに対応した吸気量が得られるまでに、必ず遅れを伴う。
このため、スロットル弁の開弁速度が、しきい値を超えた後、比較的早くしきい値以下に低下するような場合には、吸気量が不足した状態でリーン運転が行われることがあり、その場合には、吸気の熱容量が不足することにより燃焼温度が上昇することによって、内燃機関からのNOxの排出量が一時的に増大するおそれがある。また、この排ガス浄化装置では、NOx触媒が三元触媒よりも上流側に配置されているので、上記のようにNOx排出量が増大すると、多量のNOxがそのままNOx触媒に捕捉されるため、NOx触媒が飽和状態になりやすい。その結果、このNOx触媒の飽和状態を解消するためのリッチ運転を頻繁に行わなければならず、燃費が著しく悪化してしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、内燃機関の加速運転状態において、運転モードを適切なタイミングで切り換えることにより、NOx触媒におけるNOx捕捉量を低減できるとともに、燃費を向上させることができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
特許第2979956号公報
この目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、内燃機関3の気筒3aから排出された排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置であって、排気通路11に設けられ、排ガスを浄化する三元触媒12と、排気通路11の三元触媒12よりも下流側に設けられ、酸化雰囲気下で排ガス中のNOxを捕捉するとともに、捕捉したNOxを還元雰囲気下で放出するNOx触媒13と、気筒3aに吸入される吸気量を表す吸気量パラメータ(実施形態における(以下、本項において同じ)吸気量QA)を取得する吸気量パラメータ取得手段(エアフローセンサ21)と、吸気量パラメータの目標となる目標吸気量パラメータ(目標吸気量QA_CMD)を設定する目標吸気量パラメータ設定手段(ECU2)と、排気通路11から吸気通路6に還流する排ガスの還流量を表すEGR量パラメータ(EGR量QEGR)を取得するEGR量パラメータ取得手段(エアフローセンサ21、EGR弁開度センサ23、ECU2)と、EGR量パラメータの目標となる目標EGR量パラメータ(目標EGR量QEGR_CMD)を設定する目標EGR量パラメータ設定手段(ECU2)と、内燃機関3の運転モードを、気筒3a内で燃焼する混合気の空燃比を、理論空燃比よりもリーン側に制御するリーン運転、理論空燃比に制御するストイキ運転、または理論空燃比よりもリッチ側に制御するリッチ運転のいずれかに設定する運転モード設定手段(ECU2、ステップ12、18、20)と、内燃機関3が加速運転状態にあるか否かを判定する加速運転判定手段(ECU2、図3)と、を備え、運転モード設定手段は、加速運転判定手段により内燃機関3が加速運転状態にあると判定されている場合において、設定された目標吸気量パラメータと取得された吸気量パラメータとの第1偏差(QA_CMD−QA)が第1しきい値DREF1よりも大きいとき(ステップ13)、および/または、設定された目標EGR量パラメータと取得されたEGR量パラメータとの第2偏差(QEGR_CMD−QEGR)が第2しきい値DREF2よりも大きいときに(ステップ14)、運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定し、第1偏差が第1しきい値DREF1以下のとき、および/または、第2偏差が第2しきい値DREF2以下のときに、運転モードをリーン運転に設定することを特徴とする。
この内燃機関の排ガス浄化装置によれば、排気通路に、上流側から順に、三元触媒およびNOx触媒が設けられている。また、気筒に吸入される吸気量を表す吸気量パラメータが取得され、その目標となる目標吸気量パラメータが設定されるとともに、排気通路から吸気通路に還流する排ガスの還流量を表すEGR量パラメータが取得され、その目標となるEGR量パラメータが設定される。さらに、内燃機関が加速運転状態にあるか否かが、加速運転判定手段によって判定される。
内燃機関の加速運転状態では、より大きな出力トルクを確保するために、目標吸気量が増大側に設定されるとともに、実際の吸気量がこの目標吸気量になるように、例えばスロットル弁の開度や過給機による過給圧が増大側に制御される。しかし、スロットル弁による場合には、その開度が変化しても、変化した開度に応じた吸気量が得られるまでに遅れを伴い、特に過給機による場合には、過給圧が立ち上がるまでに時間を要するため、大きな遅れが生じやすい。このため、加速運転状態では、吸気量が不足がちになる。また、この加速運転に伴い、目標EGR量を増大側に設定する場合、EGRガスが排気通路から比較的長い還流経路を介して吸気通路に導入されるため、EGR量が目標EGR量に達するまでに遅れを伴い、EGR量もまた不足がちになる。このため、このような状況において仮にリーン運転を実施した場合には、吸気量の不足により、吸気の熱容量が不足することで、吸気による燃焼温度の抑制効果が十分に得られず、あるいは、EGR量が不足することで、EGRによる燃焼温度の抑制効果が十分に得られないため、燃焼温度が上昇することによって、NOxの排出量が一時的に増大してしまう。
本発明によれば、内燃機関が加速運転状態にあると判定されている場合において、目標吸気量パラメータと吸気量パラメータとの第1偏差が第1しきい値よりも大きいとき、および/または、目標EGR量パラメータとEGR量パラメータとの第2偏差が第2しきい値よりも大きいとき、すなわち、実際の吸気量および/またはEGR量がそれらの目標値に達していないとみなされるときには、運転モードがストイキ運転またはリッチ運転に設定される。
このような運転モードの設定により、加速運転状態においてリーン運転を実施した場合のNOx排出量の一時的な増大を回避し、NOx排出量を低減できるとともに、排出されたNOxを、ストイキ雰囲気下または還元雰囲気下で、上流側の三元触媒によって高い浄化率で浄化できる。特に、冷間始動時の場合には、NOx触媒よりも内燃機関に近い三元触媒の方が昇温しやすく、より早く活性化されるので、三元触媒でNOxの浄化を有効に行うことができる。以上により、下流側のNOx触媒におけるNOx捕捉量を大幅に低減することができる。また、運転モードをリッチ運転に設定した場合には、このリッチ運転時に未燃燃料が供給されることにより、排ガス中のCOなどの還元成分によって、NOx触媒に捕捉されたNOxを還元し、放出させることが可能である。
その結果、NOx触媒に捕捉されたNOxを還元すべく、NOx触媒に未燃燃料を供給するためのリッチ運転の実行回数を低減でき、それにより、燃料の消費量を低減することによって、燃費を向上させることができる。あるいは、NOx触媒のNOxの還元を、尿素などの供給によって行う場合には、尿素などの消費量を低減することができる。
一方、加速運転状態であっても、第1偏差が第1しきい値以下のとき、および/または、第2偏差が第2しきい値以下のとき、すなわち、実際の吸気量および/またはEGR量がそれらの目標値に達したとみなされるときには、運転モードをリーン運転に設定する。このように、加速運転状態でも、十分な吸気量および/またはEGR量が確保されているときには、運転モードがリーン運転に設定されるので、吸気およびEGRによる燃焼温度の抑制効果を十分に発揮させながら、NOx排出量を増大させることなく、燃費のさらなる向上を図ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関の排ガス浄化装置において、空燃比を表す空燃比パラメータ(空燃比AF)を検出する空燃比パラメータ検出手段(LAFセンサ26)と、空燃比パラメータの目標となる目標空燃比パラメータ(目標空燃比AF_CMD)を設定する目標空燃比パラメータ設定手段(ECU2)と、をさらに備え、運転モード設定手段は、内燃機関3が加速運転状態にあると判定されている場合において、設定された目標空燃比パラメータと検出された空燃比パラメータとの第3偏差(AF_CMD−AF)が第3しきい値DREF3よりも大きいときに(ステップ15)、運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定することを特徴とする。
この構成によれば、加速運転状態と判定されている場合、目標空燃比パラメータと検出された空燃比パラメータとの第3偏差が第3しきい値よりも大きいとき、すなわち、実際の空燃比が目標空燃比に達していないとみなされるときに、運転モードがストイキ運転またはリッチ運転に設定される。一般に、空燃比を定める空気(吸気)および燃料のうち、燃料は、燃料噴射弁から遅れなく供給されるのに対し、吸気は、前述した理由から遅れを伴って供給される。また、EGRガスの導入が遅れると、目標空燃比への空燃比の収束は遅くなる。このため、目標空燃比に対する空燃比の乖離度合は、吸気やEGRガスの供給遅れの度合を良好に反映する。したがって、上記第3偏差が第3しきい値よりも大きいときに、運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定することによって、請求項1による前述した作用をより良好に得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の排ガス浄化装置において、三元触媒12の活性状態を判定する活性状態判定手段(三元触媒温度センサ24、ECU2、ステップ16)をさらに備え、運転モード設定手段は、三元触媒12が活性状態にないと判定されているときに、運転モードをリーン運転に設定することを特徴とする。
三元触媒が活性していない状態では、加速運転状態においてストイキ運転またはリッチ運転を実施しても、三元触媒によるNOxの浄化を良好に行えない。本発明によれば、三元触媒が活性状態にないと判定されているときに、ストイキ運転またはリッチ運転を実施せず、運転モードをリーン運転に設定するので、燃費を向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の排ガス浄化装置において、内燃機関3には、気筒3aに吸入される吸気を過給する過給機(ターボチャージャ7)が設けられており、過給機による過給圧PSCを検出する過給圧検出手段(過給圧センサ22)と、過給圧PSCの目標となる目標過給圧PSC_CMDを設定する目標過給圧設定手段(ECU2)と、をさらに備え、加速運転判定手段は、目標過給圧設定手段により目標過給圧PSC_CMDがその前回値PSC_CMDZに対して所定値RTRNS1を上回る比率で変更された後、検出された過給圧PSCが目標過給圧PSC_CMDに達していない状態を、加速運転状態と判定すること(ステップ2、6)を特徴とする。
この構成によれば、内燃機関に過給機が設けられており、目標過給圧がその前回値に対して所定値を上回る比率で変更された後、検出された過給圧が変更された目標過給圧に達していない状態が、加速運転状態と判定される。過給機を有する内燃機関では、加速運転状態において、過給機の立ち上がりに時間を要することなどによって過給遅れが生じやすく、その場合には、吸気量が大きく不足するため、リーン運転を実施すると、NOx排出量が大きく増大しやすい。本発明では、上述したように、目標過給圧と検出された過給圧との関係から加速運転状態を判定するので、実際の過給遅れを反映させながら、加速運転状態の判定とその判定結果に基づく運転モードの設定を適切に行うことができ、請求項1などによる前述した作用を特に効果的に得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の排ガス浄化装置について説明する。図1は、本実施形態の排ガス浄化装置1およびこれを適用した内燃機関(以下「エンジン」という)3を示している。図2に示すように、この排ガス浄化装置1は、エンジン3の運転状態を表す運転パラメータに応じて、エンジン3の各種の制御処理を実行するECU2を備えている。
エンジン3は、車両(図示せず)に搭載された直列4気筒型のディーゼルエンジンであり、4組の気筒3aおよびピストン3b(1組のみ図示)と、クランクシャフト3cなどを備えている。このエンジン3には、クランク角センサ20が設けられている。このクランク角センサ20は、マグネットロータおよびMREピックアップで構成されており、クランクシャフト3cの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
CRK信号は、所定クランク角(例えば30゜)ごとに出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン3bが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、エンジン3が4気筒タイプである本例では、クランク角180゜ごとに出力される。
エンジン3の各気筒3aには、燃料噴射弁4が設けられている(1つのみ図示)。各燃料噴射弁4の開弁時間および開弁タイミングはECU2によって制御され、それにより、燃料噴射量および燃料噴射タイミングが制御される。
エンジン3の吸気通路6には、上流側から順に、エアフローセンサ21、ターボチャージャ7、過給圧センサ22およびスロットル弁機構8が設けられている。エアフローセンサ21は、熱線式エアフローメータで構成されており、吸気通路6内を流れ、気筒3aに吸入される吸気(新気)の流量(以下「吸気量」という)QAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
また、ターボチャージャ7は、吸気通路6のエアフローセンサ21よりも下流側に設けられたコンプレッサブレード7aと、排気通路11に設けられ、コンプレッサブレード7aと一体に回転するタービンブレード7bと、複数の可変ベーン7c(2つのみ図示)と、可変ベーン7cを駆動するベーンアクチュエータ7dなどを備えている。
このターボチャージャ7では、排気通路11を流れる排ガスによってタービンブレード7bが回転駆動されると、これと一体のコンプレッサブレード7aも同時に回転することによって、吸気を過給する過給動作が実行される。
また、可変ベーン7cは、過給圧を変化させるためのものであり、ハウジングのタービンブレード7bを収容するハウジング(図示せず)の壁部に回動自在に取り付けられている。可変ベーン7cは、ECU2に接続されたベーンアクチュエータ7dに機械的に連結されている。ECU2は、ベーンアクチュエータ7dを介して可変ベーン7cの開度を変化させ、タービンブレード7bに吹き付けられる排ガス量を変化させることによって、タービンブレード7bおよびコンプレッサブレード7aの回転速度を変化させ、それにより、過給圧を制御する。
過給圧センサ22は、コンプレッサブレード7aのすぐ下流側に配置されており、過給圧PSCを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
スロットル弁機構8は、スロットル弁8aおよびこれを駆動するTHアクチュエータ8bなどを備えている。スロットル弁8aは、吸気通路6内に回動自在に設けられている。THアクチュエータ8bは、モータに減速ギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2に電気的に接続されている。スロットル弁8aの開度は、ECU2により、THアクチュエータ8bを介して制御され、それにより、スロットル弁8aを通過する吸気量が制御される。
また、エンジン3には、EGR装置10が設けられている。このEGR装置10は、気筒3aから排気通路11に排出された排ガスの一部を吸気通路6側に還流させるものである。EGR装置10は、吸気通路6のスロットル弁8aよりも下流側と排気通路11のタービンブレード7bよりも上流側との間に接続されたEGR通路10aと、このEGR通路10aを開閉するEGR制御弁10bなどで構成されている。
EGR制御弁10bは、そのリフトが最大値と最小値との間でリニアに変化するリニア電磁弁で構成され、ECU2に電気的に接続されている。ECU2は、EGR制御弁10bを介して、EGR通路10aの開度を変化させることにより、排ガスの還流量すなわちEGR量を制御する。また、EGR制御弁10bには、EGR弁開度センサ23が設けられている。EGR弁開度センサ23は、EGR制御弁10bの開度(以下「EGR弁開度」という)LEGRを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
一方、排気通路11のタービンブレード7bよりも下流側には、三元触媒12およびNOx触媒13が、上流側から順に設けられている。三元触媒12は、排ガス中のHC、COおよびNOxを酸化・還元によって浄化する。また、NOx触媒13は、酸化雰囲気下で、排ガス中のNOxを捕捉するとともに、還元雰囲気下で、捕捉したNOxを還元させ、放出するものである。
三元触媒12およびNOx触媒13には、三元触媒温度センサ24およびNOx触媒温度センサ25がそれぞれ設けられている。これらの温度センサ24、25は、三元触媒12の温度(以下「三元触媒温度」という)TTWC、およびNOx触媒13の温度(以下「NOx触媒温度」という)TLNCをそれぞれ検出し、それらの検出信号をECU2に出力する。
また、排気通路11の三元触媒12よりも上流側には、LAFセンサ26が設けられている。このLAFセンサ26は、理論空燃比よりもリッチなリッチ領域から極リーン領域までの広範囲な空燃比の領域において、排気通路11内を流れる排ガス中の酸素濃度をリニアに検出し、その検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このLAFセンサ26の検出信号に基づき、気筒3aで燃焼された混合気の空燃比AFを算出する。
さらに、ECU2には、アクセル開度センサ27から、車両のアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、前述した各種のセンサ20〜27の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、以下に説明する処理を含む各種の制御処理を実行する。
ECU2は、本実施形態において、目標吸気量パラメータ取得手段、EGR量パラメータ取得手段、目標EGR量パラメータ設定手段、運転モード設定手段、過渡運転状態判定手段、目標空燃比パラメータ設定手段、活性状態判定手段、および目標過給圧設定手段に相当する。
図3は、ECU2によって実行される過渡運転判定処理を示している。本処理は、後述する運転モードの設定処理に先立ち、エンジン3が過渡運転状態(加速運転状態)にあるか否かを判定するものであり、所定の周期(例えば10msec)で実行される。
本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、過渡運転フラグF_TRNSが「1」であるか否かを判別する。この過渡運転フラグF_TRNSは、イグニッションスイッチ(図示せず)がONされたときに、「0」にリセットされるとともに、後述するように、エンジン3が過渡運転状態にあると判定されているときに「1」にセットされるものである。
このステップ1の答がNOで、過渡運転状態でないときには、今回の目標過給圧PSC_CMDとその前回値PSC_CMDZとの比が、値1.0よりも大きな所定値RTRN1(例えば1.1)よりも大きいか否かを判別する(ステップ2)。なお、この目標過給圧PSC_CMDは、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって設定される。また、要求トルクPMCMDは、アクセル開度APおよびエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって算出される。
このステップ2の答がNOのときには、今回の目標吸気量QA_CMDとその前回値QA_CMDZとの比が、値1.0よりも大きな所定値RTRN2(例えば1.1)よりも大きいか否かを判別する(ステップ3)。なお、この目標吸気量QA_CMDは、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって設定される。
ステップ3の答がNOのとき、すなわち、PSC_CMD/PSC_CMDZ≦RTRN1かつQA_CMD/QA_CMDZ≦RTRN2が成立し、目標過給圧PSC_CMDおよび目標吸気量QA_CMDがいずれも、前回から大きく増大していないときには、エンジン3が過給運転状態にないと判定して、過渡運転フラグF_TRNSを「0」に維持し(ステップ4)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ2または3の答がYESで、PSC_CMD/PSC_CMDZ>RTRN1またはQA_CMD/QA_CMDZ>RTRN2が成立し、目標過給圧PSC_CMDまたは目標吸気量QA_CMDが、前回から大きく増大しているときには、加速運転などのエンジン3の過給運転状態が開始したと判定し、そのことを表すために、過渡運転フラグF_TRNSを「1」にセットし(ステップ5)、本処理を終了する。
このステップ5の実行により、前記ステップ1の答がYESになるので、その場合には、ステップ6に進み、過給圧センサ22で検出された過給圧PSCが、現在の目標過給圧PSC_CMD以上であるか否かを判別する。この答がNOのときには、エアフローセンサ21で検出された吸気量QAが、現在の目標吸気量QA_CMD以上であるか否かを判別する(ステップ7)。
このステップ7の答がNOのとき、すなわち、PSC<PSC_CMDかつQA<QA_CMDが成立し、過給圧PSCおよび吸気量QAがいずれも、それらの目標値である目標過給圧PSC_CMDおよび目標吸気量QA_CMDに達していないときには、エンジン3の過給運転状態が継続していると判定し、前記ステップ5に進んで過渡運転フラグF_TRNSを「1」に維持した後、本処理を終了する。
一方、前記ステップ6または7の答がYESで、PSC≧PSC_CMDまたはQA≧QA_CMDが成立し、過給圧PSCが現在の目標過給圧PSC_CMDに達したか、または吸気量QAが現在の目標吸気量QA_CMDに達したときには、エンジン3の過給運転状態が終了したと判定し、前記ステップ4に進んで過渡運転フラグF_TRNSを「0」にセットした後、本処理を終了する。
以上のように、この過渡運転判定処理では、目標過給圧PSC_CMDがその前回値PSC_CMDZに対して、所定値RTRN1を上回る比率で増大したとき、または、目標吸気量QA_CMDがその前回値QA_CMDZに対して、所定値RTRN2を上回る比率で増大したときに、過渡運転状態が開始したと判定する。また、その後、過給圧PSCが現在の目標過給圧PSC_CMDに達したか、または吸気量QAが現在の目標吸気量QA_CMDに達したときに、過渡運転状態が終了したと判定され、上記の開始時から終了時までの間が過渡運転状態とされる。
図4は、運転モードの設定処理を示している。本処理は、上述した過渡運転判定処理による判定結果と、過渡運転状態でのエンジン3の各種の運転パラメータなどに応じて、エンジン3の運転モードを、気筒3a内で燃焼する混合気の空燃比を、理論空燃比よりもリーン側に制御するリーン運転、理論空燃比に制御するストイキ運転、または理論空燃比よりもリッチ側に制御するリッチ運転のいずれかに設定するものである。
本処理ではまず、過渡運転判定処理で設定された過渡運転フラグF_TRNSが「1」であるか否かを判別する(ステップ11)。この答がNOで、エンジン3が過渡運転状態にないときには、エンジン3の運転モードをリーン運転に設定する(ステップ12)。
このように運転モードがリーン運転に設定されると、目標空燃比AF_CMDが理論空燃比よりもリーン側に設定されるとともに、LAFセンサ26で検出された空燃比AFが設定した目標空燃比AF_CMDに収束するよう、フィードバック制御によって、燃料噴射量または吸気量が制御される。また、排ガスが酸化雰囲気に制御されることで、排ガス中のNOxは、三元触媒12ではあまり浄化されず、主としてNOx触媒13に捕捉される。
一方、前記ステップ11の答がYESで、エンジン3が過渡運転状態にあるときには、現在の目標吸気量QA_CMDと吸気量QAとの偏差が、第1しきい値DREF1よりも大きいか否かを判別する(ステップ13)。この答がNOのとき、すなわち、QA_CMD−QA≦DREF1が成立し、吸気量QAが目標吸気量QA_CMDに達しているとみなされるときには、過渡運転状態であっても、吸気量が十分に確保されているとして、前記ステップ12に進み、運転モードをリーン運転に設定する。
なお、上記の第1しきい値DREF1は、例えば、目標吸気量QA_CMDに所定の係数K1(例えば0.1)を乗じた値(=K1・QA_CMD)に設定される。このような設定により、ステップ13の判別式は、QA<(1−K1)・QA_CMD、あるいはQA/QA_CMD<(1−K1)と書き換えられるので、実際の吸気量QAが目標吸気量QA_CMDに対して、所定の比率(1−K1)まで(K1=0.1のときには90%まで)に達していないかを判別することになる。したがって、目標吸気量QA_CMDに対する吸気量QAの遅れ度合を適切に判別することができる。
一方、ステップ13の答がYESのときには、現在の目標EGR量QEGR_CMDと実際のEGR量QEGRとの偏差が、第2しきい値DREF2よりも大きいか否かを判別する(ステップ14)。この目標EGR量QEGR_CMDは、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって算出される。また、EGR量QEGRは、例えば、EGR弁開度LEGRおよび吸気量QAに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって算出される。
このステップ14の答がNOのとき、すなわち、QEGR_CMD−QEGR≦DREF2が成立し、EGR量QEGRが目標EGR量QEGR_CMDに達しているとみなされるときには、過渡運転状態であっても、EGR量が十分に確保されているとして、前記ステップ12に進み、運転モードをリーン運転に設定する。
この第2しきい値DREF2もまた、例えば、目標EGR量QEGR_CMDに所定の係数K2(例えば0.1)を乗じた値(=K2・QEGR_CMD)に設定され、それにより、目標EGR量QEGR_CMDに対するEGR量QEGRの遅れ度合を適切に判別することができる。
一方、ステップ14の答がYESのときには、現在の目標空燃比AF_CMDと空燃比AFとの偏差が、第3しきい値DREF3よりも大きいか否かを判別する(ステップ15)。この答がNOのとき、すなわち、AF_CMD−AF≦DREF3が成立し、空燃比AFが目標空燃比AF_CMDに達しているとみなされるときには、吸気量およびEGR量が十分に確保されているとして、前記ステップ12に進み、運転モードをリーン運転に設定する。
この第3しきい値DREF3もまた、例えば、目標空燃比AF_CMDに所定の係数K3(例えば0.1)を乗じた値(=K3・AF_CMD)に設定され、それにより、目標空燃比AF_CMDに対する空燃比AFの遅れ度合を適切に判別することができる。
一方、ステップ15の答がYESのとき、すなわち、QA_CMD−QA>DREF1、QEGR_CMD−QEGR>DREF2、かつAF_CMD−AF>DREF3が成立し、吸気量QA、EGR量QEGRおよび空燃比AFがいずれも、目標吸気量QA_CMD、目標EGR量QEGR_CMDおよび目標空燃比AF_CMDにそれぞれ達していないとみなされるときには、過渡運転状態において、吸気量およびEGR量の遅れが大きく、リーン運転を継続すると、吸気量およびEGR量の不足によってNOxが一時的に増大するおそれがあるため、リーン運転を行わないものとし、ステップ16に進む。
このステップ16では、三元触媒12が活性状態にあるか否かを判別する。この判別は、検出された三元触媒温度TTWCが所定温度(例えば180℃)よりも高いか否かに基づいて行われる。この答がNOで、三元触媒12が活性状態にないときには、ストイキ運転またはリッチ運転を実施しても、三元触媒12によるNOxの浄化を良好に行えないので、前記ステップ12に進み、運転モードをリーン運転に設定する。
上記ステップ16の答がYESのときには、NOx触媒13が活性状態にあるか否かを判別する(ステップ17)。この判別は、検出されたNOx触媒温度TLNCが所定温度(例えば250℃)よりも高いか否かに基づいて行われる。この答がNOで、NOx触媒13が活性状態にないときには、リッチ運転を実施しても、NOx触媒13に捕捉されたNOxの還元を良好に行えないので、運転モードをストイキ運転に設定し(ステップ18)、本処理を終了する。
上記ステップ17の答がYESのときには、NOx触媒13に捕捉されているNOx捕捉量S_QNOxが、所定値SREF以上であるか否かを判別する(ステップ19)。このNOx捕捉量S_QNOxは、例えば、リーン運転において、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じ、マップ(図示せず)を検索することにより、1燃焼サイクルごとのNOx排出量を算出するとともに、このNOx排出量を積算することによって算出される。
このステップ19の答がNOで、S_QNOx<SREFのときには、NOx捕捉量S_QNOxがまだ大きくなく、NOx触媒13が飽和状態に達していないとして、前記ステップ18に進み、運転モードをストイキ運転に設定する。
一方、上記ステップ19の答がYESで、S_QNOx≧SREFのときには、NOx触媒13がNOxの飽和状態に達したとして、運転モードをリッチ運転に設定し(ステップ20)、本処理を終了する。これにより、排ガスが還元雰囲気に制御されることによって、NOx触媒13のNOxが排ガス中のCOなどの還元成分で還元され、浄化された状態で放出されるとともに、NOx触媒13の飽和状態が解消される。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン3が過渡運転状態にあると判定されている場合(F_TRNS=1)において、目標吸気量QA_CMDと吸気量QAとの偏差が第1しきい値DREF1よりも大きいとき(ステップ13:YES)、目標EGR量QEGR_CMDとEGR量QEGRとの偏差が第2しきい値DREF2よりも大きいとき(ステップ14:YES)、かつ目標空燃比AF_CMDと空燃比AFとの偏差が第3しきい値DREF3よりも大きいとき(ステップ15:YES)には、原則として、リーン運転を禁止し、エンジン3の運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定する(ステップ18、20)。
したがって、過渡運転状態においてリーン運転を実施した場合の、吸気量やEGR量の不足によるNOx排出量の一時的な増大を回避し、NOx排出量を低減できるとともに、排出されたNOxを、ストイキ雰囲気下または還元雰囲気下で、上流側の三元触媒12によって高い浄化率で浄化でき、それにより、下流側のNOx触媒13のNOx捕捉量S_QNOxを大幅に低減することができる。その結果、NOx捕捉量S_QNOxが所定値SREF以上になったときに(ステップ19:YES)NOx触媒13の飽和状態を解消するために実行されるリッチ運転の実行回数を低減でき、それにより、燃費を向上させることができる。
一方、過渡運転状態と判定されている場合でも、上記のQA_CMD−QA≦DREF1、QEGR_CMD−QEGR≦DREF2またはAF_CMD−AF≦DREF3が成立しているときには(ステップ13〜15のいずれか:NO)、運転モードをリーン運転に設定する(ステップ12)。これにより、過渡運転状態であっても、吸気量やEGR量が十分に確保されているときには、リーン運転が実施されるので、吸気やEGRによる燃焼温度の抑制効果を十分に発揮させながら、NOx排出量を増大させることなく、リーン運転を行えるとともに、燃費のさらなる向上を図ることができる。
さらに、三元触媒12が活性状態にないと判定されていて(ステップ16:NO)、三元触媒12によるNOxの浄化を良好に行えないときには、運転モードをリーン運転に設定するので、燃費をさらに向上させることができる。
また、目標過給圧PSC_CMDがその前回値PSC_CMDZに対して、所定値RTRN1を上回る比率で増大したとき(ステップ2:YES)、または、目標吸気量QA_CMDがその前回値QA_CMDZに対して、所定値RTRN2を上回る比率で増大したとき(ステップ3:YES)に、過渡運転状態が開始したと判定するとともに、その後、過給圧PSCが現在の目標過給圧PSC_CMDに達するか(ステップ6:YES)、または吸気量QAが現在の目標吸気量QA_CMDに達したとき(ステップ7:YES)に、過渡運転状態が終了したと判定する。
このような判定手法により、目標過給圧PSC_CMDおよび目標吸気量QA_CMDの変化や、これらの目標値に対する過給圧PSCおよび吸気量QAの関係に基づき、実際の吸気の遅れや過給遅れを反映させながら、リーン運転を実施した場合にNOx排出量が増大するような過渡運転状態にあるか否かを、適切に判定することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態に示した過渡運転状態の判定手法は、あくまで一例であり、適当な任意の手法を採用できる。例えば、この判定のためのパラメータとして、過給圧および吸気量を用いているが、これらに代えて、またはこれらとともに、他の適当なパラメータ、例えば、要求トルクPMCMDやアクセル開度APの変化状態、ギヤチェンジによるエンジン回転数NEの変化状態などを用いてもよい。あるいは、過渡運転状態の開始時および終了時の定義も、実施形態に示したものに限らず、任意である。
また、実施形態では、ステップ13〜15の判別結果に応じ、QA_CMD−QA>DREF1、QEGR_CMD−QEGR>DREF2、およびAF_CMD−AF>DREF3という3つの条件のいずれかが成立していないときに、運転モードをリーン運転に設定し、これらの3つの条件がすべて成立しているときに、運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定しているが、この関係を次のようにしてもよい。すなわち、上記の3つの条件のいずれもが成立していないときに、運転モードをリーン運転に設定し、3つの条件のいずれかが成立しているときに、運転モードをストイキ運転またはリッチ運転に設定してもよい。
また、実施形態では、EGR量QEGRを、EGR弁開度LEGRおよび吸気量QAに応じて算出しているが、他の適当なパラメータ、例えば過給圧PSCや空燃比AFに応じて算出してもよい。さらに、EGR量パラメータとして、EGR量QEGRに代えて、EGR量を表す他の適当なパラメータ、例えば、吸気量(新気量)に対するEGR量の比や、吸気量とEGR量の和に対するEGR量の比などを用いてもよい。同様に、空燃比パラメータとして、実施形態の空燃比AFに代えて、空燃比を表す他の適当なパラメータ、例えば空気過剰率を用いてもよい。
また、実施形態では、目標吸気量QA_CMDと吸気量QAとの偏差などと比較される第1〜第3しきい値DREF1〜DREF3を、目標値に所定の係数K1〜K3をそれぞれ乗じた値に設定しているが、エンジン3の運転状態を表す適当な運転パラメータに応じて設定してもよく、あるいは一定値に設定してもよい。
さらに、実施形態では、三元触媒12およびNOx触媒13の活性状態を、それぞれに設けた三元触媒温度センサ24やNOx触媒温度センサ25の検出値に基づいて判定しているが、エンジン3の始動時からの経過時間や排気温度などに基づいて判定してもよい。同様に、実施形態では、NOx捕捉量S_QNOxを、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じて推定したNOx排出量を積算することによって算出しているが、NOx触媒13の上下流に設けたNOxセンサで検出したNOx濃度に基づいて算出してもよい。
また、実施形態のNOx触媒13は、リッチ運転による未燃燃料の供給によって、NOxを還元するタイプのものであるが、これに限らず、NOxの還元を尿素などの供給によって行うタイプのものでもよい。その場合には、本発明の適用によって、尿素などの消費量を低減することができる。
さらに、実施形態は、本発明をディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、各種の内燃機関、例えばガソリンエンジンに適用してもよい。これに加えて、本発明は、実施形態の車両に搭載されたディーゼルエンジンに限らず、船舶用などの各種の内燃機関にも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本願発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置およびこれを適用した内燃機関の概略構成を模式的に示す図である。 排ガス浄化装置の概略構成を示すブロック図である。 過渡運転判定処理を示すフローチャートである。 運転モードの設定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 排ガス浄化装置
2 ECU(目標吸気量パラメータ取得手段、EGR量パラメータ取得手段、目標
EGR量パラメータ設定手段、運転モード設定手段、過渡運転状態判定手段、
目標空燃比パラメータ設定手段、活性状態判定手段、目標過給圧設定手段)
3 内燃機関
3a 気筒
6 吸気通路
7 ターボチャージャ(過給機)
11 排気通路
12 三元触媒
13 NOx触媒
21 エアフローセンサ(吸気量パラメータ取得手段、EGR量パラメータ取得手段)
22 過給圧センサ(過給圧検出手段)
23 EGR弁開度センサ(EGR量パラメータ取得手段)
24 三元触媒温度センサ(活性状態判定手段)
26 LAFセンサ(空燃比パラメータ検出手段)
QA 吸気量(吸気量パラメータ)
QA_CMD 目標吸気量(目標吸気量パラメータ)
QEGR EGR量(EGR量パラメータ)
QEGR_CMD 目標EGR量(目標EGR量パラメータ)
AF 空燃比(空燃比パラメータ)
AF_CMD 目標空燃比(目標空燃比パラメータ)
PSC 過給圧
PSC_CMD 目標過給圧
DREF1 第1しきい値
DREF2 第2しきい値
DREF3 第3しきい値
RTRNS1 所定値

Claims (4)

  1. 内燃機関の気筒から排出された排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置であって、
    前記排気通路に設けられ、排ガスを浄化する三元触媒と、
    前記排気通路の前記三元触媒よりも下流側に設けられ、酸化雰囲気下で排ガス中のNOxを捕捉するとともに、捕捉したNOxを還元雰囲気下で放出するNOx触媒と、
    前記気筒に吸入される吸気量を表す吸気量パラメータを取得する吸気量パラメータ取得手段と、
    前記吸気量パラメータの目標となる目標吸気量パラメータを設定する目標吸気量パラメータ設定手段と、
    前記排気通路から吸気通路に還流する排ガスの還流量を表すEGR量パラメータを取得するEGR量パラメータ取得手段と、
    前記EGR量パラメータの目標となる目標EGR量パラメータを設定する目標EGR量パラメータ設定手段と、
    前記内燃機関の運転モードを、前記気筒内で燃焼する混合気の空燃比を、理論空燃比よりもリーン側に制御するリーン運転、理論空燃比に制御するストイキ運転、または理論空燃比よりもリッチ側に制御するリッチ運転のいずれかに設定する運転モード設定手段と、
    前記内燃機関が加速運転状態にあるか否かを判定する加速運転判定手段と、を備え、
    前記運転モード設定手段は、前記加速運転判定手段により前記内燃機関が前記加速運転状態にあると判定されている場合において、前記設定された目標吸気量パラメータと前記取得された吸気量パラメータとの第1偏差が第1しきい値よりも大きいとき、および/または、前記設定された目標EGR量パラメータと前記取得されたEGR量パラメータとの第2偏差が第2しきい値よりも大きいときに、前記運転モードを前記ストイキ運転または前記リッチ運転に設定し、前記第1偏差が前記第1しきい値以下のとき、および/または、前記第2偏差が前記第2しきい値以下のときに、前記運転モードを前記リーン運転に設定することを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
  2. 前記空燃比を表す空燃比パラメータを検出する空燃比検出手段と、
    前記空燃比パラメータの目標となる目標空燃比パラメータを設定する目標空燃比パラメータ設定手段と、をさらに備え、
    前記運転モード設定手段は、前記内燃機関が前記加速運転状態にあると判定されている場合において、前記設定された目標空燃比パラメータと前記検出された空燃比パラメータとの第3偏差が第3しきい値よりも大きいときに、前記運転モードを前記ストイキ運転または前記リッチ運転に設定することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  3. 前記三元触媒の活性状態を判定する活性状態判定手段をさらに備え、前記運転モード設定手段は、前記三元触媒が活性状態にないと判定されているときに、前記運転モードを前記リーン運転に設定することを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  4. 前記内燃機関には、前記気筒に吸入される吸気を過給する過給機が設けられており、
    当該過給機による過給圧を検出する過給圧検出手段と、
    前記過給圧の目標となる目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段と、をさらに備え、
    前記加速運転判定手段は、前記目標過給圧設定手段により前記目標過給圧がその前回値に対して所定値を上回る比率で変更された後、前記検出された過給圧が前記目標過給圧に達していない状態を、前記加速運転状態と判定することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
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