JP4996580B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
燃料噴射装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4996580B2 JP4996580B2 JP2008279585A JP2008279585A JP4996580B2 JP 4996580 B2 JP4996580 B2 JP 4996580B2 JP 2008279585 A JP2008279585 A JP 2008279585A JP 2008279585 A JP2008279585 A JP 2008279585A JP 4996580 B2 JP4996580 B2 JP 4996580B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- fuel supply
- fuel
- injection
- actual
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
一方、排気ガス規制に対応すべく、気筒の燃焼室への実際の燃料供給量の制御精度の向上という要請が高まってきた。
複数の燃料供給通路のうち少なくとも1本の燃料供給通路は、オリフィスと、オリフィスの下流側の圧力を検出する燃料供給通路圧力センサとを有し、各気筒のうちの第1の気筒に燃料噴射弁を介して燃料を供給する第1の燃料供給通路を構成し、複数の燃料供給通路のうち、第1の燃料供給通路以外の他の燃料供給通路は、オリフィスを有し、各気筒のうちの第2の気筒に燃料噴射弁を介して燃料を供給する第2の燃料供給通路を構成し、
制御部は、蓄圧部圧力センサからの信号及び燃料供給通路圧力センサからの信号にもとづいて、第1の燃料供給通路のオリフィスの上流側及び下流側の差圧を算出し、算出した差圧を用いて第1の燃料供給通路を通じた第1の気筒の燃料噴射弁への第1の実燃料供給量を算出し、そのとき、第1の燃料供給通路を通じた第1の気筒の燃料噴射弁への燃料供給に伴う第1の燃料供給通路内に生じる圧力変動が、燃料蓄圧部に伝播したものを、蓄圧部圧力センサで検出し、その検出された信号にもとづいて圧力低下量を算出し、算出した圧力低下量を用いて第1の燃料供給通路を通じた第1の気筒の前記燃料噴射弁への第2の実燃料供給量を算出し、算出された第1の実燃料供給量と算出された第2の実燃料供給量との比から算出補正係数を取得し、
第2の燃料供給通路を通じた第2の気筒の燃料噴射弁への燃料供給に伴う第2の燃料供給通路内に生じる圧力変動が、燃料蓄圧部に伝播したものを、蓄圧部圧力センサで検出し、その検出された信号にもとづいて圧力低下量を算出し、算出した圧力低下量を用いて第2の燃料供給通路を通じた第2の気筒の燃料噴射弁への第3の実燃料供給量を算出した後に、第3の実燃料供給量を算出補正係数で補正することを特徴とする。
この第2の実燃料供給量の算出方法は、第3の実燃料供給量の算出方法と同じであり、より精度の高い第1の実燃料供給量の算出方法にもとづき、第1の実燃料供給量と第2の実燃料供給量の比から算出補正係数を得て、その算出補正係数を第3の実燃料供給量に乗じることにより、補正された第3の実燃料供給量の精度が向上する。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る燃料噴射装置について図1を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置の全体構成を示した図である。
本実施形態の燃料噴射装置1Aは、エンジン制御装置(制御部)80A(以下、ECU80Aと称する)により電子制御されるモータ63によって駆動される低圧ポンプ3A(フィードポンプとも呼ばれる)及びエンジンクランク軸から取り出された駆動力で機械的に駆動される高圧ポンプ3B(サプライポンプとも呼ばれる)と、この高圧ポンプ3Bから高圧燃料が供給されるコモンレール(燃料蓄圧部)4と、内燃機関、例えば、4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の各気筒41(図1では、41A,41B,41C,41Dと表示し、それぞれに「#1」、「#2」、「#3」、「#4」と気筒番号を付してある)の燃焼室内に高圧燃料を噴射供給するインジェクタ(燃料噴射弁)5Aと、ECU80Aにより電子制御されるインジェクタ5Aに内蔵のアクチュエータ6Aを含んで構成される。
ここで、低圧ポンプ3A及び高圧ポンプ3Bは、請求項に記載の「燃料ポンプ」に対応し、気筒41Aは、請求項に記載の「第1の気筒」に対応し、気筒41B,41C,41Dは、請求項に記載の「第2の気筒」に対応する。
低圧燃料供給配管61のストレーナ64と流量調整弁69との中間から分岐した戻り配管65が、調圧弁67を経由して低圧ポンプ3Aの過剰な燃料供給を燃料タンク2に戻すようになっている。
高圧ポンプ3Bには、吐出される燃料温度を検出する燃料温度センサSTfが設けられ、その信号をECU80Aに出力している。
以下では、特別に高圧燃料供給通路21Aと高圧燃料供給通路21Bとを区別する必要がある場合を除いて、総称として高圧燃料供給通路21と称する。
そして、高圧燃料供給通路21Aは、請求項に記載の「第1の燃料供給通路」に対応し、高圧燃料供給通路21B,21B,21Bは、請求項に記載の「第2の燃料供給通路」に対応する。
ここで、最大実燃料供給量は、多段噴射の場合はその積分量である。
エンジンの各気筒のインジェクタ5Aまでの高圧燃料供給通路21の長さに配管引き回し設計上差が生じるのは当然であり、高圧燃料供給通路21の前記オリフィス75を設ける位置は、前記した燃料通路容積を確保した上で、各気筒が同じ燃料通路容積となるように適宜調節する。
なお、以下では燃料噴射量は単に「噴射量」と、目標燃料噴射量は単に「目標噴射量」、実燃料噴射量は単に「実噴射量」と称する。
このように燃料供給通路圧力センサSPsから入力された圧力信号をフィルタ処理することにより、ECU80Aにおいて図示しないクランク角センサや、気筒判別センサからの信号及びECU80A内で発生させる気筒別の噴射指令信号にもとづいて、ある気筒において燃料噴射が完了して、「膨張行程」、「排気行程」と続いて、「吸気行程」、「圧縮行程」に入ると、燃料供給通路圧力センサSPsからの圧力Psfilの信号は、比較的圧力振動の少ない状態となり、コモンレール圧力Pcと略同じ値となる。
なお、本実施形態では、コモンレール圧力センサSPcも、燃料供給通路圧力センサSPsからの圧力信号と同様にフィルタ処理してあるが、そのコモンレール圧力は、単にPcと記載する。
図2は、本実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置に用いられるエンジン制御装置の機能ブロック図であり、図3は、目標噴射量Qiに対する噴射時間Tiを決定するための二次元マップの構成概念図であり、図4は、噴射時間の補正係数を取得するための目標噴射量、噴射時間及びコモンレール圧力をパラメータとした補正係数K1のマップの構成概念図である。
ちなみに、前記マイクロコンピュータのCPUとしては、演算速度が速い、例えば、マルチコアタイプのCPUであることが望ましい。
なお、モータ63を駆動するモータ駆動回路を、ECU80Aが含んでも良いし、ECU80Aの外部に別個設けても良い。
以下では、ECU80Aに含まれるマイクロコンピュータで制御される内容を、単にECU80Aの制御として表現する。また、後記する本実施形態の変形例、第2から第4の実施形態及びその変形例におけるECU80A’,80B〜80D,80B’〜80D’のハード的な構成もECU80Aと同じである。
前記ECU80Aにおけるエンジン制御の基本的な処理の概要は、図2の機能ブロック図に示されている。要求トルク演算部801において、アクセル開度θthとエンジン回転速度Neにもとづいて要求トルクTrqsolを算出する。目標噴射量演算部802において、エンジン回転速度Neと前記算出された要求トルクTrqsolとにもとづいて目標噴射量Fsolを算出する。噴射制御部805Aにおいて、エンジン回転速度Ne、前記算出された要求トルクTrqsol、前記算出された目標噴射量Fsol、TDC信号、クランク角信号、コモンレール圧力センサSPc(図1参照)からのコモンレール圧力Pc、高圧燃料供給通路21Aに設けられた燃料供給通路圧力センサSPsからの燃料供給通路圧力Psfil等にもとづき燃料噴射の噴射開始指令時期を決定し、目標噴射量に応じた補正された噴射時間を決定し、噴射終了指令時期を決定し、噴射開始指令時期と噴射終了指令時期の設定を行い、噴射指令信号としてアクチュエータ駆動回路806A、806B,806C,806Dに出力し、各インジェクタ5Aのアクチュエータ6Aを駆動する。
噴射制御部805Aの詳細な構成とその作用については、後記する。
次に、噴射制御部805Aについて図2を参照しながら詳細に説明する。
図2に示すように、噴射制御部805Aは、噴射指令信号設定部810、実燃料供給情報検出部813A、実燃料噴射情報検出部814Aを含んでいる。そして、噴射指令信号設定部810は、更に噴射情報演算部811、個別噴射情報設定部812、補正係数演算部815、出力制御部817を含んでいる。
噴射情報演算部811は、図3に示すようなコモンレール圧力Pcをパラメータとして、横軸の目標噴射量Qiに対する縦軸の噴射時間Tiを決定するための二次元マップ811aを有している。ここで、図3では、横軸を目標噴射量Qiとしているが、目標噴射量Qiは、図2における目標噴射量演算部802において算出される目標噴射量Fsolのことである。
具体的には、前記ECU80Aには、目標噴射量Qi及びコモンレール圧力Pcの変化における、実験的に決定された最適な噴射時間Tiを記録した二次元マップ811aが前記したECU80Aを構成するROM上に電子的に格納されている。
具体的には、前記ECU80Aには、噴射時間Ti、目標噴射量Fsol及びコモンレール圧力Pcの変化における、初期設定された補正係数のマップ812a,812b,812c,812dがそれぞれ前記したECU80Aを構成する不揮発メモリ上に電子的に格納されている。
個別噴射情報設定部812は、目標噴射量Fsolの所定区間、噴射時間Tiの所定区間、コモンレール圧力Pcの所定区間の単位三次元空間に含まれるという条件のときに、補正係数K1を、当該の気筒41対応する補正係数のマップ812a,812b,812c,812dのうちの1つに、時系列的にその単位三次元空間に対応づけて所定個数だけ登録する。つまり、補正係数K1の所定個数による移動平均〈K1〉を算出できるように補正係数K1を格納する。
個別噴射情報設定部812における補正係数のマップ812a,812b,812c,812dの更新の方法は、図6のフローチャートの中で説明する。
図5の(b)の破線で囲って示したA部に示すように、#1の気筒(第1の気筒)41A(図1参照)における燃料噴射開始によるオリフィス75下流側の圧力低下と、その後の燃料噴射停止による反射波によるこの圧力変動(圧力脈動ともいう)に含まれる最初の圧力低下部分は、前記した高圧燃料供給通路(第1の燃料供給通路)21A(図1参照)のオリフィス75を燃料が通過するときのオリフィス差圧ΔPORの時間変化に対応する挙動を示す。
次に、図6を参照しながら適宜図2を参照してECU80Aにおける噴射制御の流れについて説明する。図6は、ECU80Aにおける1つの気筒の次の燃料噴射に対する噴射制御と、その燃料噴射の結果の実噴射量を取得する制御の流れを示すフローチャートである。
なお、アクチュエータ駆動回路806及び実燃料供給情報検出部813Aに出力される噴射指令信号である噴射開始指令時期tS、噴射終了指令時期tEには、前記した当該気筒41が#1、#2、#3、#4のいずれであるかを示す気筒識別信号が付加されている。その気筒識別信号により、アクチュエータ駆動回路806A,806B,806C,806D側は、受信した噴射指令信号が自気筒への噴射指令信号であるかどうかを判別してアクチュエータ6Aを駆動制御する。
なお、実燃料供給情報検出部813A及び実燃料噴射情報検出部814Aにおける処理について、図8、図9のフローチャートの中で詳細に説明する。
次に、図5、図7を参照しながら適宜図1を参照して高圧燃料供給通路21A,21Bの実燃料供給量Qsum,Qsum *の算出の原理を説明する。図7は、基準圧力低下線の説明図であり、(a)は、燃料噴射によるコモンレール圧力の平均的な低下線を示す説明図、(b)は、高圧燃料供給通路21Bにおける圧力変動に対する第1の基準圧力低下線を示す図、(c)は、高圧燃料供給通路21Aにおける圧力変動に対する第2の基準圧力低下線を示す図である。
これは、コモンレール圧力Pcの燃料噴射による平均的な圧力低下は次式(2),(3)のように表わされることからも明らかである。
C1:定数
V:コモンレール4、4本の高圧燃料供給通路21及びインジェクタ5A内の燃料通
路を含む全体積
Qin:燃料のコモンレール4への高圧ポンプ3Bからの流入量率(mm3/sec)
Qinject:インジェクタ5Aから燃焼室内への燃料噴射率(mm3/sec)
である。
ちなみに、ステップS21〜S28において、オリフィス通過流量率QOR、実燃料供給量Qsum *と記載しているが、前記したようにそれらの量に擬しているだけである。
ここで、正のオリフィス差圧ΔPORとは、コモンレール4側からインジェクタ5A側への燃料の流れを生じたときに発生するオリフィス差圧ΔPORであり、逆方向の燃料の流れを生じたときに発生するのが負のオリフィス差圧ΔPORである。
このステップS14のチェックは、「ゆらぎ」以上の差圧(Pc−Psfil)という意味と、燃料噴射に伴うオリフィス通過流によって生じた差圧(Pc−Psfil)であることをチェックするものである。
ちなみに、オリフィス差圧ΔPORから燃料のオリフィス通過流量率QORは前記した式(1)により容易に算出できる。
ステップS17では、噴射指令信号から燃料噴射の噴射終了を受信したか否かをチェックする。燃料噴射の噴射終了を受信した場合(Yes)は、ステップS18へ進み、受信していない場合(No)はステップS15へ戻り、ステップS15〜ステップS17を繰り返す。ステップS18では、オリフィス差圧ΔPORを算出して、所定閾値以上の負のオリフィス差圧ΔPORを検出したか否かをチェックする。所定閾値以上の負のオリフィス差圧ΔPORを検出した場合(Yes)は、ステップS19へ進み、そうでない場合(No)は、ステップS15へ戻り、ステップS15〜ステップS18を繰り返す。
このステップS18のチェックは、「ゆらぎ」以上の負の差圧(Pc−Psfil)という意味と、燃料噴射の終了に伴う反射波による負の差圧(Pc−Psfil)であることをチェックするものである。
ここでのステップS15〜S18の処理は、例えば、数μsec〜数十μsecの周期で行われ、Δtはオリフィス差圧ΔPORをサンプリングする周期であり、数μsec〜数十μsecである。
ステップS20では、実燃料噴射情報検出部814Aが、実燃料供給量Qsumを燃料噴射の実噴射量Qisumとする。そして、実噴射量Qisumは、補正係数演算部815に入力される。その後、ステップS11へ戻り、次の気筒41の実燃料供給量Qsumの算出及び実噴射量Qisumへの換算を繰り返す。
ここで、実噴射量Qisumは、請求項に記載の「実燃料噴射量」に対応する。
所定値よりも低下した場合(Yes)はステップS22へ進み、そうでない場合(No)はステップS21を繰り返す。
ここで、ステップS21において、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが所定値よりも低下したと判定されたタイミングが請求項に記載の「第1のタイミング」に対応する。
ステップS22では、圧力Psfilを初期値Piとして第1の基準圧力低下線、例えば、図7の(b)に示すような基準圧力低下線x1を設定する。
なお、初期値Piは、所定値(P0−ΔPε)と一致する場合もあれば、圧力Psfilをサンプリングする繰返し周期の次の繰り返しのタイミングとなり、所定値(P0−ΔPε)と異なる値となる場合もある。
ここで、オリフィス通過流量率QORは、(1)式において、ΔPORの代わりに圧力低下量ΔPdownを代入することにより容易に算出できる。
ステップS24では、Qsum *=Qsum *+QOR・Δtとして、オリフィス通過流量率QORを積算する。
ステップS25では、噴射指令信号から燃料噴射の噴射終了を受信したか否かをチェックする。燃料噴射の噴射終了を受信した場合(Yes)は、ステップS26へ進み、受信していない場合(No)はステップS23へ戻り、ステップS23〜ステップS25を繰り返す。ステップS26では、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが第1の基準圧力低下線よりも増加したか否かをチェックする。第1の基準圧力低下線よりも増加した場合(Yes)はステップS27へ進み、そうでない場合(No)はステップS23に戻りステップS23〜S26を繰り返す。
ここで、ステップS26において、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが第1の基準圧力低下線よりも増加したと判定されたタイミングが請求項に記載の「第2のタイミング」に対応する。
ここで、ステップS27におけるゲインGを乗じられた実燃料供給量Qsum *は、請求項に記載の「実燃料供給量」に対応し、又実噴射量Qisumは、請求項に記載の「実燃料噴射量」に対応する。
図10は、第1の気筒に対して燃料噴射の噴射指令信号を出すときの、高圧燃料供給通路における燃料挙動の時間推移を示す説明図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射率の時間推移を示す説明図、(c)は、高圧燃料供給通路21Aの燃料のオリフィス通過流量率の時間推移を示す説明図、(d)は、オリフィスの上下流側の圧力の時間推移を示す説明図である。
これに対応して、図10の(b)に示すように直動式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Aにおける燃料噴射の噴射開始時期はt1より少し遅れたt2となり、噴射終了時期はt3より少し遅れたt4となる。そして、燃料噴射の噴射開始時期t2から噴射終了時期t4の間の実燃料噴射率の時間積分値が実噴射量Qisumである。
燃料噴射による高圧燃料供給通路21Aの燃料のオリフィス75を通過するオリフィス通過流量率は、図10の(c)に示すように、インジェクタ5A(図1参照)内の図示しない燃料通路や高圧燃料供給通路21A(図1参照)の容積分だけパイロット燃料噴射の噴射開始時期t2より遅れたt2’から立ち上がり、同様に燃料通路や高圧燃料供給通路21Aの容積分だけ噴射終了時期t4より遅れてt4’にゼロに戻る。
これに対応して、図10の(b)に示すように直動式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Aにおける燃料噴射の噴射開始時期はt1より少し遅れたt2となり、噴射終了時期はt3より少し遅れたt4となる。そして、燃料噴射の噴射開始時期t2から噴射終了時期t4の間の実燃料噴射率の時間積分値が実噴射量Qisumである。
燃料噴射による高圧燃料供給通路21Aの燃料のオリフィス75を通過するオリフィス通過流量率は、図10の(c)に示すように、インジェクタ5A(図1参照)内の図示しない燃料通路や高圧燃料供給通路21A(図1参照)の容積分だけパイロット燃料噴射の噴射開始時期t2より遅れたt2’から立ち上がり、同様に燃料通路や高圧燃料供給通路21Aの容積分だけ噴射終了時期t4より遅れてt4’にゼロに戻る。
図11は、第2の気筒に対して燃料噴射の噴射指令信号を出すときの、高圧燃料供給通路21Aにおける圧力変動の時間推移を示す説明図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射率の時間推移を示す説明図、(c)は、高圧燃料供給通路21Bの燃料のオリフィス通過流量率に擬した時間推移を示す説明図、(d)は、高圧燃料供給通路21Aのオリフィスの下流側の圧力の時間推移を示す説明図である。
ここで、図11の(c)の時間t2’〜t4’の実線で示したオリフィス通過流量率QORに擬した量の積分値は、ゲインGを乗じる前の実燃料供給量Qsum *であり、破線で示したオリフィス通過流量率QORに擬した量の積分値は、ゲインGを乗じた後の実燃料供給量Qsum *である。このように、高圧燃料供給通路21B内に生じた圧力変動が高圧燃料供給通路21Aにコモンレール4を介して伝播してきた圧力変動の最初の圧力低下部分の圧力低下量を検出することでも高圧燃料供給通路21Bを通じて供給された実燃料供給量Qsum *が検出できることがわかった。
そして、特許文献1に示す様に各高圧燃料供給通路21A,21B,21B,21Bに差圧センサを設ける必要が無く、例えば、4気筒のディーゼルエンジンに対して1個の燃料供給通路圧力センサSPsを設けるだけでよく、部品点数が減じ、コストが低減できる。
その結果、エンジンシステムの個々の部品への寸法公差等のハード仕様に対する要求を緩和しても排ガス規制をクリアし易くなる。特に、インジェクタに対するハード仕様を緩和することができる。ひいては、エンジンシステムの製造コスト低減にも寄与する。
次に、本実施形態における第1の変形例について説明する。本変形例の第1の実施形態と異なる点は、(1)第1の気筒である気筒41Aのインジェクタ5Aの燃料噴射時の高圧燃料供給通路21Aによる実燃料供給量として、高圧燃料供給通路21Aにおけるオリフィス差圧ΔPORに相当する差圧(Pc−Psfil)にもとづいて算出する第1の実燃料供給量Qsumとともに、その当該気筒41Aの高圧燃料供給通路21A内に生じる圧力変動がコモンレール4に伝播してコモンレール圧力センサSPcで検出されるコモンレール圧力Pcにもとづいて算出する第2の実燃料供給量Qsum *をも取得する点と、(2)前記取得された第1の実燃料供給量Qsumと第2の実燃料供給量Qsum *をそれぞれ第1及び第2の実噴射量に換算し、第1の実噴射量と第2の実噴射量との比K2を算出補正係数として取得する点と、(3)第2の気筒である当該気筒41B,41C,41Dのいずれかへのインジェクタ5Aによる燃料噴射に伴って供給される実燃料供給流量Qsumを、その当該気筒41の高圧燃料供給通路21B内に生じる圧力変動がコモンレール4に伝播してコモンレール圧力センサSPcで検出されるコモンレール圧力Pcにもとづいて算出する第3の実燃料供給量Qsum *を取得する点と、(4)前記取得された第3の実燃料供給量Qsum *を第3の実噴射量に換算し、更に算出補正係数K2を乗じて第2の気筒の最終的な実燃料噴射量とする点である。
算出補正係数マップ814aは、例えば、コモンレール圧力Pcをパラメータとした一次元マップであり、前記したECU80A’を構成する不揮発メモリ上に記録可能に電子的に格納されている。
そして、実燃料噴射情報検出部814A’は、気筒(第2の気筒)41B,41C,41Dへの燃料噴射に対して、算出補正係数マップ814aから算出補正係数K2を読み込み、実燃料供給情報検出部813A’から出力された第3の実燃料供給量Qsum *に算出補正係数K2を乗じて補正されたものを実燃料供給量Qsumとするとともに、補正された実燃料供給量Qsumを実噴射量Qisumとする。
基本的には、第1の実施形態における図8、図9のフローチャートを組み合わせたものであり、重複する説明は省略し、変更したところだけを説明する。
なお、図8、図9のフローチャートの説明において、実燃料供給情報検出部813Aは実燃料供給情報検出部813A’に、実燃料噴射情報検出部814Aは実燃料噴射情報検出部814A’に読み替え、ステップS21〜S26の説明における「高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfil」を「コモンレール圧力Pc」に読み替える。
なお、第1の実施形態の第1の変形例に限定されることは無く、図1に示した燃料噴射装置1A’のように、第1の気筒として、例えば、「#1」、「#3」と表示の気筒41A,41Cに燃料供給する高圧燃料供給通路21A,21Aのオリフィス75,75の下流側に燃料供給通路圧力センサSPsをそれぞれ設けて、第1の変形例のように算出補正係数K2を求めることもできる。
そして、実燃料噴射情報検出部814A’は、気筒(第2の気筒)41B,41Dへの燃料噴射に対して、算出補正係数マップ814aからステップS22における初期値Piを参照して算出補正係数K2を読み込み、実燃料供給情報検出部813A’から得られた実燃料供給量Qsum *に算出補正係数K2を乗じて補正された実燃料供給量Qsumとするとともに、補正された実燃料供給量Qsumを実噴射量Qisumとする。
本変形例によれば、第1の変形例と同様に、第2の気筒41B,41Dにおける燃料噴射時に、高圧燃料供給通路21Bを通じてインジェクタ5Aに供給される実燃料供給量をコモンレール圧力Pcを経由して高圧燃料供給通路21Aに伝播する大きな圧力変動における最初の圧力低下部分から算出する方法の有する、オリフィス差圧を用いないで算出する方法によって得られる実燃料供給量の内包する計算誤差を、除去することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る燃料噴射装置について図13、図14を参照しながら詳細に説明する。
図13は、第2の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置の全体構成を示した図であり、図14は、第2の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置に用いられるエンジン制御装置の機能ブロック図である。
本実施形態の燃料噴射装置1Bが第1の実施形態の燃料噴射装置1Aと異なる点は、(1)コモンレール圧力Pcを検出するコモンレール圧力センサSPcを削除した点と、(2)ECU80Aの代わりにECU(制御部)80Bとなった点と、(3)コモンレール圧力Pcを制御するのにコモンレール圧力センサSPcの代わりに燃料供給通路圧力センサSPsを用いる点と、(4)ECU80Bにおいて実燃料供給量及び実燃料噴射量の算出方法を一部変えた点である。
第1の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
そして、ECU80Bにおいて燃料供給通路圧力センサSPsから入力された燃料供給通路圧力Psの信号には高周波のノイズをカットするフィルタ処理を行う。ここで燃料供給通路圧力Psをフィルタ処理したものを燃料供給通路圧力Psfil又は単に圧力Psfilと称することにする。
このように燃料供給通路圧力センサSPsから入力された圧力信号をフィルタ処理することにより、ECU80Cにおいて図示しないクランク角センサや、気筒判別センサからの信号及びECU80C内で発生させる気筒別の噴射指令信号にもとづいて、ある気筒において燃料噴射が完了して、「膨張行程」、「排気行程」と続いて、「吸気行程」、「圧縮行程」に入ると、燃料供給通路圧力センサSPsからの圧力Psfilの信号は、比較的圧力振動の少ない状態となり、コモンレール圧力Pcと略同じ値となる。
そして、本実施形態におけるECU80Bの機能は、前記したコモンレール圧力Pcの制御の方法を除いて、基本的に第1の実施形態におけるECU80Aと同じであるが、第1の気筒41Aへ燃料を供給する高圧燃料供給通路21Aのオリフィス通過流量率QORを実燃料供給情報検出部813Bで算出するときに用いるオリフィス差圧ΔPORが第1の実施形態の場合と異なる。
第1の気筒41Aへ燃料を供給する高圧燃料供給通路21Aのオリフィス差圧ΔPORは、第1の実施形態のようにコモンレール圧力センサSPc及び燃料供給通路圧力センサSPsからの2つの圧力信号にもとづく差圧(Pc−Psfil)によらず、オリフィス75の下流側の燃料供給通路圧力Psfilのみによる点である。
図15は、第2の実施形態におけるECU80Bでの、第1の気筒における燃料のオリフィス通過流量、つまり、実燃料供給量を算出し、実燃料噴射量に換算する制御の流れを示すフローチャートである。図15のフローチャートは、第1の実施形態の図8に示したフローチャートの変更部分、つまり、オリフィス差圧ΔPORを用いないで、オリフィス75の下流側の燃料供給通路圧力Psfilの変化からオリフィス通過流量率QORの算出や、実燃料供給量Qsumや実噴射量(実燃料噴射量)Qisumへの換算部分のみを記載してある。
図9及び図15のフローチャートのステップS11〜S13,S14A,14B,S15A,S16,S17,S18A,S19、並びにステップS21〜S27は、実燃料供給情報検出部813Bにおいて行われる処理であり、ステップS20,S28は、実燃料噴射情報検出部814Aにおいて行われる処理である。
ちなみに、ステップS21〜S28において、オリフィス通過流量率QOR、実燃料供給量Qsum *と記載しているが、前記したようにそれらの量に擬しているだけである。
なお、図9に示すステップS21〜S28の処理は、第1の実施形態と同じであり、「実燃料供給情報検出部813A」を「実燃料供給情報検出部813B」に読み替えるだけで良く、重複する説明を省略する。
所定値よりも低下した場合(Yes)はステップS14Bへ進み、そうでない場合(No)はステップS14Aを繰り返す。
ここで、ステップS14Aにおいて、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが所定値よりも低下したと判定されたタイミングが請求項に記載の「第3のタイミング」に対応する。
ステップS14Bでは、圧力Psfilを初期値Piとして第2の基準圧力低下線、例えば、図7の(c)に示すような基準圧力低下線x2を設定する。
なお、初期値Piは、所定値(P0−ΔPε)と一致する場合もあれば、圧力Psfilをサンプリングする繰返し周期の次の繰り返しのタイミングとなり、所定値(P0−ΔPε)と異なる値となる場合もある。
ここで、オリフィス通過流量率QORは、(1)式において、ΔPORの代わりに圧力低下量ΔPdownを代入することにより容易に算出できる。
ステップS16では、Qsum=Qsum+QOR・Δtとして、オリフィス通過流量率QORを積算する。
ステップS17では、噴射指令信号から燃料噴射の噴射終了を受信したか否かをチェックする。燃料噴射の噴射終了を受信した場合(Yes)は、ステップS18Aへ進み、受信していない場合(No)はステップS15Aへ戻り、ステップS15A〜ステップS17を繰り返す。ステップS18Aでは、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが第2の基準圧力低下線よりも増加したか否かをチェックする。第2の基準圧力低下線よりも増加した場合(Yes)はステップS19へ進み、そうでない場合(No)はステップS15Aに戻りステップS15A〜S18Aを繰り返す。
ここで、ステップS18において、高圧燃料供給通路21Aの圧力Psfilが第2の基準圧力低下線よりも増加したと判定されたタイミングが請求項に記載の「第4のタイミング」に対応する。
ここで、実燃料供給量Qsumは、請求項に記載の「実燃料供給量」に対応し、又実噴射量Qisumは、請求項に記載の「実燃料噴射量」に対応する。
図16は、第1の気筒に対して燃料噴射の噴射指令信号を出すときの、高圧燃料供給通路における燃料挙動の時間推移を示す説明図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射率の時間推移を示す説明図、(c)は、高圧燃料供給通路21Aの燃料のオリフィス通過流量率の時間推移を示す説明図、(d)は、オリフィスの下流側の圧力の時間推移を示す説明図である。
これに対応して、図16の(b)に示すように直動式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Aにおける燃料噴射の噴射開始時期はt1より少し遅れたt2となり、噴射終了時期はt3より少し遅れたt4となる。そして、燃料噴射の噴射開始時期t2から噴射終了時期t4の間の実燃料噴射率の時間積分値が実噴射量Qisumである。
燃料噴射による高圧燃料供給通路21Aの燃料のオリフィス75を通過するオリフィス通過流量率は、図16の(c)に示すように、インジェクタ5A(図13参照)内の図示しない燃料通路や高圧燃料供給通路21A(図13参照)の容積分だけパイロット燃料噴射の噴射開始時期t2より遅れたt2’から立ち上がり、同様に燃料通路や高圧燃料供給通路21Aの容積分だけ噴射終了時期t4より遅れてt4’にゼロに戻る。
そして、特許文献1に示す様に各高圧燃料供給通路21A,21B,21B,21Bに差圧センサを設ける必要が無く、例えば、4気筒のディーゼルエンジンに対して1個の燃料供給通路圧力センサSPsを設けるだけでよく、部品点数が減じ、コストが低減できる。
その結果、エンジンシステムの個々の部品への寸法公差等のハード仕様に対する要求を緩和しても排ガス規制をクリアし易くなる。特に、インジェクタに対するハード仕様を緩和することができる。ひいては、エンジンシステムの製造コスト低減にも寄与する。
なお、第2の実施形態は、以上に記載したものに限定されることは無く、図13に示した燃料噴射装置1B’のように、第1の気筒として、例えば、「#1」、「#3」と表示の気筒41A,41Cに燃料供給する高圧燃料供給通路21A,21Aのオリフィス75,75の下流側に燃料供給通路圧力センサSPsをそれぞれ設けて、第1の実施形態の第2の変形例のように算出補正係数K2を求めることもできる。
そして、実燃料噴射情報検出部814A’は、気筒(第2の気筒)41B,41Dへの燃料噴射に対して、ステップS22における所定の初期値Piを参照して算出補正係数マップ814aから算出補正係数K2を読み込み、実燃料供給情報検出部813B’から入力された第3の実燃料供給量Qsum *に算出補正係数K2を乗じて補正された実燃料供給量Qsumとするとともに、補正された実燃料供給量Qsumを実噴射量Qisumとする。
基本的には、第2の実施形態における図9、図15のフローチャートを組み合わせたものであり、重複する説明は省略し、変更したところだけを説明する。
以下に、本発明の第3の実施形態に係る燃料噴射装置について図18から図21を参照しながら詳細に説明する。
図18は、第3の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置の全体構成を示した図であり、図19は、第3の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置に用いられるエンジン制御装置の機能ブロック図である。
図20は、第1の気筒に対して燃料の噴射指令が出たときの、第1の高圧燃料供給通路における燃料挙動の時間推移を示す図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射量率及びバックフロー率の時間推移を示す説明図、(c)は、燃料のオリフィス通過流量の時間推移を示す説明図、(d)第1の燃料供給通路のオリフィスの上下流側の圧力変化の時間推移を示す説明図である。
図21は、第2の気筒に対して燃料の噴射指令が出たときの、高圧燃料供給通路における燃料挙動の時間推移を示す図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射量率及びバックフロー率の時間推移を示す説明図、(c)は、燃料のオリフィス通過流量の時間推移を示す説明図、(d)は、オリフィスの下流側の圧力変化の時間推移を示す説明図である。
(1)背圧式の燃料噴射弁であるアクチュエータ6Bを有するインジェクタ5Bが用いられている。(2)それに伴い、各気筒に設けられたインジェクタ5Bには、ドレーン通路9が接続され、それらは戻り燃料配管73に更に接続して、逆止弁74とオリフィス76を並列に接続した流量調整器を介して低圧ポンプ3Aの吐出側の低圧燃料供給配管61に接続している。(3)本実施形態の燃料噴射装置1Cは、ECU(制御部)80Cにより電子制御される。
言い換えると、本実施形態は、第1の実施形態において直動式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Aを背圧式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Bに変え、インジェクタ5Bに適合するように第3の実施形態を変形したものである。
第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
そして、換算された実噴射量Qisumを補正係数演算部815に入力する。
ここで、実噴射量換算係数γは、バックフロー量がコモンレール圧力Pcや噴射時間Tiに依存するので、定数とするよりも、コモンレール圧力Pc、目標噴射量Fsolの二次元マップの実噴射量換算係数マップ814bとすることが好ましい。
同様に、第1の実施形態における図9のフローチャートのステップS27を、以下のようにステップS27A,S27Bの2つに置き換える。すなわち、ステップS27A:「コモンレール圧力Pc、目標噴射量Fsolにもとづいて実噴射量換算係数マップ814bを参照して実噴射量換算係数γを取得」、ステップS27B:「実噴射量換算係数γを実燃料供給量Qsumに乗じて、実噴射量Qisumとする」と置き換える。
このバックフローの発生によりインジェクタ5Bの図示しない背圧室が油溜りの圧力よりも低圧となり、インジェクタ5Bの図示しないピストンが上方に引き上げられ、図20の(b)に曲線aで示すように燃料の実噴射がタイミングt2Bに開始される。
差圧(Pc−Psfil)をオリフィス差圧ΔPORとすることにより燃料のオリフィス通過流量率QORは前記した第1の実施形態と同様に(1)式により容易に算出できる。
その後、算出されたオリフィス通過流量率QORの積算値である実燃料供給量Qsumに実噴射量換算係数γを乗じることにより、実噴射量Qisumが算出される。
そして、特許文献1に示す様に各高圧燃料供給通路21A,21B,21B,21Bに差圧センサSを設ける必要が無く、例えば、4気筒のディーゼルエンジンに対して1個の燃料供給通路圧力センサSPsを設けるだけでよく、部品点数が減じ、コストが低減できる。
この変形例においては、図18において燃料噴射装置1Cを燃料噴射装置1C’に、ECU80CをECU80C’に読み替え、図19において噴射制御部805Cを噴射制御部805C’に、実燃料供給情報検出部813Aを実燃料供給情報検出部813A’に、実燃料噴射情報検出部814Bを実燃料噴射情報検出部814B’に読み替える。
実燃料噴射情報検出部814B’は、算出補正係数マップ814aをも有している。
そして、図12のフローチャートにおいてステップS20を前記したステップS20A、S20Bの2つのステップに置き換え、ステップS27を前記したステップS27A、S27Bの2つのステップに置き換える。そして、図12フローチャートにおける実燃料噴射情報検出部814A’を実燃料噴射情報検出部814B’に読み替える。
次に、本発明の第4の実施形態に係る燃料噴射装置について図22から図24を参照しながら詳細に説明する。
図22は、第4の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置の全体構成を示した図であり、図23は、第4の実施形態の蓄圧式の燃料噴射装置に用いられるエンジン制御装置の機能ブロック図である。
図24は、第1の気筒に対して燃料の噴射指令が出たときの、第1の高圧燃料供給通路における燃料挙動の時間推移を示す説明図であり、(a)は、噴射指令信号のパターンを示す説明図、(b)は、インジェクタからの実燃料噴射量率及びバックフロー率の時間推移を示す説明図、(c)は、燃料のオリフィス通過流量の時間推移を示す説明図、(d)第1の燃料供給通路のオリフィスの上下流側の圧力変化の時間推移を示す説明図である。
本実施形態の燃料噴射装置1Dが第3の実施形態の燃料噴射装置1Cと異なる点は、(1)コモンレール圧力Pcを検出するコモンレール圧力センサSPcを削除した点と、(2)ECU80Cの代わりにECU(制御部)80Dとなった点と、(3)コモンレール圧力Pcを制御するのにコモンレール圧力センサSPcの代わりに燃料供給通路圧力センサSPsを用いる点と、(4)ECU80Dにおいて、第1の燃料供給通路の実燃料供給量Qsumを算出する方法を変えた点である。
言い換えると、本実施形態は、第2の実施形態において直動式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Aを背圧式の燃料噴射弁であるインジェクタ5Bに変え、インジェクタ5Bに適合するように第3の実施形態を変形したものである。
第3の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
そして、本実施形態におけるECU80Dの機能は、前記したコモンレール圧力Pcの制御の方法を除いて、基本的に第2の実施形態におけるECU80Cと同じであるが、第1の気筒41Aへ燃料を供給する高圧燃料供給通路21Aのオリフィス通過流量率QORを実燃料供給情報検出部813Bで算出するときに用いるオリフィス差圧ΔPORが第3の実施形態の場合と異なる。
第1の気筒41Aへ燃料を供給する高圧燃料供給通路21Aのオリフィス差圧ΔPORは、第3の実施形態のようにコモンレール圧力センサSPc及び燃料供給通路圧力センサSPsからの2つの圧力信号にもとづく差圧(Pc−Psfil)によらず、オリフィス75の下流側の燃料供給通路圧力Psfilのみによる点である。
そして、特許文献1に示す様に各高圧燃料供給通路21A,21B,21B,21Bに燃料供給通路圧力センサSPsを設ける必要が無く、例えば、4気筒のディーゼルエンジンに対して1個の燃料供給通路圧力センサSPsを設けるだけでよく、部品点数が減じ、コストが低減できる。
この変形例においては、図22において燃料噴射装置1Dを燃料噴射装置1D’に、ECU80DをECU80D’に読み替え、図23において噴射制御部805Dを噴射制御部805D’に、実燃料供給情報検出部813Bを実燃料供給情報検出部813B’に、実燃料噴射情報検出部814Bを実燃料噴射情報検出部814B’に読み替える。
実燃料噴射情報検出部814B’は、算出補正係数マップ814aをも有している。
そして、図17のフローチャートにおいてステップS20を前記したステップS20A、S20Bの2つのステップに置き換え、ステップS27を前記したステップS27A、S27Bの2つのステップに置き換える。そして、図17フローチャートにおける実燃料噴射情報検出部814Bを実燃料噴射情報検出部814B’に読み替える。
なお、第1の実施形態から第4の実施形態、第1の実施形態から第4の実施形態の変形例において、4本のうち少数の高圧燃料供給通路21Aにのみオリフィス75の下流側に燃料供給通路圧力センサSPsを設けたが、それに限定されることは無く、4本全ての高圧燃料供給通路21のオリフィス75の下流側に燃料供給通路圧力センサSPsを設けても良い。
その場合、実燃料供給量Qsumが図8又は図15に示すフローチャート(背圧式のインジェクタ5Bに対応した図8又は図15に示すフローチャートの変形を含む)に示した方法で算出できる。
そして、当該気筒41からの燃料噴射時に、当該気筒41のインジェクタ5A又はインジェクタ5Bに燃料を供給する高圧燃料供給通路21の燃料供給通路圧力Psfilと、コモンレール圧力Pcとにもとづいて、又は燃料供給通路圧力Psfilのみにもとづいてオリフィス通過流量率ΔQORを算出し、それを積算して実燃料供給量Qsumを算出するとともに、当該気筒41と異なる他の気筒41のインジェクタ5A又はインジェクタ5Bに燃料を供給する高圧燃料供給通路21の燃料供給通路圧力Psfilにより検出される圧力変動から、図9に示すフローチャート(背圧式のインジェクタ5Bに対応した図9に示すフローチャートの変形を含む)に示した方法で実燃料供給量Qsum *を算出できる。
そして、得られた実燃料供給量Qsumと実燃料供給量Qsum *を比較することにより、燃料供給通路圧力センサSPsの異常を検出することに利用しても良い。
2 燃料タンク
3A 低圧ポンプ(燃料ポンプ)
3B 高圧ポンプ(燃料ポンプ)
4 コモンレール(燃料蓄圧部)
5A,5B インジェクタ(燃料噴射弁)
6A,6B アクチュエータ
9 ドレーン通路
10 燃料噴射孔
13A,13A’,13B,13B’ 実燃料供給情報検出部
21A 高圧燃料供給通路(第1の燃料供給通路)
21B 高圧燃料供給通路(第2の燃料供給通路)
41A 気筒(第1の気筒)
41B 気筒(第2の気筒)
41C 気筒(第2の気筒、第1の気筒)
41D 気筒(第2の気筒)
61 低圧燃料供給配管
69 流量調整弁
72 圧力調整弁
75 オリフィス
80A,80A’,80B,80B’,80C,80C’,80D,80D’ ECU(制御部)
801 要求トルク演算部
801a 二次元マップ
802 目標噴射量演算部
802a 二次元マップ
803 コモンレール圧力演算部
803a 二次元マップ
804 コモンレール圧制御部
805A,805A’,805B,805B’,805C,805C’,805D,805D’ 噴射制御部
806A,806B,806CA,806D アクチュエータ駆動回路
810 噴射指令信号設定部
811 噴射情報演算部
811a 二次元マップ
812 個別噴射情報設定部
812a マップ
813A,813A’,813B,813B’ 実燃料供給情報検出部
814A,814A’,814B,814B’ 実燃料噴射情報検出部
814a 算出補正係数マップ
814b 実噴射量換算係数マップ
815 補正係数演算部
817 出力制御部
STf 燃料温度センサ
SPs 燃料供給通路圧力センサ
SPc コモンレール圧力センサ(蓄圧部圧力センサ)
SPs1 燃料供給通路圧力センサ
x1 基準圧力低下線(第1の基準圧力低下線)
x2 基準圧力低下線(第2の基準圧力低下線)
y1 基準圧力低下線(第1の基準圧力低下線)
y2 基準圧力低下線(第2の基準圧力低下線)
Claims (3)
- 燃料ポンプによって送り出された燃料を蓄圧状態に貯留する燃料蓄圧部、該燃料蓄圧部から内燃機関の各気筒に向けて分岐した複数の燃料供給通路を通じて供給される燃料を前記内燃機関の各気筒の燃焼室へ供給する燃料噴射弁、及び該燃料噴射弁から燃料を噴射するための噴射指令信号を出力する制御部を備えた燃料噴射装置において、
前記燃料蓄圧部の圧力を検出する蓄圧部圧力センサを備え、
前記複数の燃料供給通路のうち少なくとも1本の燃料供給通路は、オリフィスと、該オリフィスの下流側の圧力を検出する燃料供給通路圧力センサとを有し、前記各気筒のうちの第1の気筒に前記燃料噴射弁を介して燃料を供給する第1の燃料供給通路を構成し、
前記複数の燃料供給通路のうち、前記第1の燃料供給通路以外の他の燃料供給通路は、オリフィスを有し、前記各気筒のうちの第2の気筒に前記燃料噴射弁を介して燃料を供給する第2の燃料供給通路を構成し、
前記制御部は、
前記蓄圧部圧力センサからの信号及び前記燃料供給通路圧力センサからの信号にもとづいて、前記第1の燃料供給通路の前記オリフィスの上流側及び下流側の差圧を算出し、算出した差圧を用いて前記第1の燃料供給通路を通じた前記第1の気筒の前記燃料噴射弁への第1の実燃料供給量を算出し、
そのとき、前記第1の燃料供給通路を通じた前記第1の気筒の前記燃料噴射弁への燃料供給に伴う前記第1の燃料供給通路内に生じる圧力変動が、前記燃料蓄圧部に伝播したものを、前記蓄圧部圧力センサで検出し、その検出された信号にもとづいて圧力低下量を算出し、算出した圧力低下量を用いて前記第1の燃料供給通路を通じた前記第1の気筒の前記燃料噴射弁への第2の実燃料供給量を算出し、
前記算出された第1の実燃料供給量と前記算出された第2の実燃料供給量との比から算出補正係数を取得し、
前記第2の燃料供給通路を通じた前記第2の気筒の前記燃料噴射弁への燃料供給に伴う前記第2の燃料供給通路内に生じる圧力変動が、前記燃料蓄圧部に伝播したものを、前記蓄圧部圧力センサで検出し、その検出された信号にもとづいて圧力低下量を算出し、算出した圧力低下量を用いて前記第2の燃料供給通路を通じた前記第2の気筒の前記燃料噴射弁への第3の実燃料供給量を算出した後に、該第3の実燃料供給量を前記算出補正係数で補正することを特徴とする燃料噴射装置。 - 前記燃料噴射弁は、燃料噴射時に前記第1及び第2の燃料供給通路を通じて供給された燃料の全量を前記第1及び第2の気筒の燃焼室へ供給する構造であり、
前記制御部は、前記算出された実燃料供給量を実際に前記第1及び第2の気筒に噴射される実燃料噴射量として算出し、
当該実燃料噴射量にもとづいて燃料噴射制御をすることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。 - 前記燃料噴射弁は、燃料噴射時に前記第1及び第2の燃料供給通路を通じて供給された燃料の一部を戻り燃料配管に戻して、燃料供給系の低圧部へ排出する構造であり、
前記制御部は、前記算出された実燃料供給量のうち、前記戻り燃料配管に戻らないで実際に前記第1及び第2の気筒の燃焼室に供給される実燃料噴射量を、前記算出された実燃料供給量及び所定の実噴射量換算係数の値にもとづいて算出し、
当該実燃料噴射量にもとづいて燃料噴射制御をすることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279585A JP4996580B2 (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 燃料噴射装置 |
US12/489,918 US20090326788A1 (en) | 2008-06-25 | 2009-06-23 | Fuel injection device |
EP09163827A EP2138694B1 (en) | 2008-06-25 | 2009-06-25 | Fuel injection device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279585A JP4996580B2 (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 燃料噴射装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010106756A JP2010106756A (ja) | 2010-05-13 |
JP4996580B2 true JP4996580B2 (ja) | 2012-08-08 |
Family
ID=42296440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008279585A Expired - Fee Related JP4996580B2 (ja) | 2008-06-25 | 2008-10-30 | 燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4996580B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5168325B2 (ja) * | 2010-07-21 | 2013-03-21 | 株式会社デンソー | 燃料噴射状態検出装置 |
JP5287915B2 (ja) * | 2011-03-24 | 2013-09-11 | 株式会社デンソー | 燃料噴射状態推定装置 |
JP5293765B2 (ja) * | 2011-04-14 | 2013-09-18 | 株式会社デンソー | 燃料噴射状態推定装置 |
JP5723244B2 (ja) * | 2011-08-22 | 2015-05-27 | 株式会社デンソー | 燃料噴射制御装置 |
JP5790436B2 (ja) * | 2011-11-18 | 2015-10-07 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の燃焼噴射方法と内燃機関 |
JP5825068B2 (ja) * | 2011-11-18 | 2015-12-02 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の燃料噴射の異常判定方法と内燃機関 |
JP5857662B2 (ja) * | 2011-11-18 | 2016-02-10 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の燃料噴射の異常判定方法と内燃機関 |
JP5790435B2 (ja) * | 2011-11-18 | 2015-10-07 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の燃焼噴射方法と内燃機関 |
JP5842839B2 (ja) * | 2013-02-01 | 2016-01-13 | 株式会社デンソー | 燃料噴射装置 |
JP5994677B2 (ja) * | 2013-02-22 | 2016-09-21 | 株式会社デンソー | 燃料噴射制御装置 |
JP5659256B2 (ja) * | 2013-03-02 | 2015-01-28 | 本田技研工業株式会社 | 電磁弁の駆動制御装置 |
JP6022427B2 (ja) * | 2013-09-09 | 2016-11-09 | 本田技研工業株式会社 | 電磁弁の駆動制御装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4840288B2 (ja) * | 2006-11-14 | 2011-12-21 | 株式会社デンソー | 燃料噴射装置及びその調整方法 |
-
2008
- 2008-10-30 JP JP2008279585A patent/JP4996580B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010106756A (ja) | 2010-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4996580B2 (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP4737315B2 (ja) | 燃料噴射状態検出装置 | |
JP4737314B2 (ja) | 燃料噴射状態検出装置 | |
JP4835716B2 (ja) | 燃料噴射状態検出装置 | |
JP4835715B2 (ja) | 燃料噴射状態検出装置 | |
JP4453773B2 (ja) | 燃料噴射装置、燃料噴射システム、及び燃料噴射装置の異常判定方法 | |
JP4407731B2 (ja) | 燃料噴射制御装置 | |
JP4420097B2 (ja) | 噴射異常検出装置及び燃料噴射システム | |
JP4483908B2 (ja) | 燃料噴射制御装置 | |
JP5152237B2 (ja) | 燃料噴射装置の異常判定方法 | |
EP2031224B1 (en) | Fuel injection device, fuel injection system, and method for determining malfunction of the same | |
JP4462307B2 (ja) | 燃料噴射装置及び燃料噴射システム | |
EP2031226B1 (en) | Fuel injection device, fuel injection system, and method for determining malfunction of the same | |
JP4404111B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
JP2009057924A (ja) | 燃料噴射特性検出装置及び燃料噴射指令補正装置 | |
JP4088600B2 (ja) | 増圧式燃料噴射装置の補正方法 | |
JP2010101245A (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP5370348B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
JP4153450B2 (ja) | 増圧式燃料噴射装置の補正方法 | |
JP5022336B2 (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP2010007504A (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP5817597B2 (ja) | 内燃機関の噴射異常判定装置 | |
JP5075095B2 (ja) | 燃料噴射装置 | |
JP4020048B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射装置 | |
JP4274131B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120417 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120511 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |