JP4995781B2 - 油脂性菓子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、油脂性菓子の製造方法に関するものである。
油脂性菓子の製造方法としては、例えば、モールド内に溶融状態の油脂性食品素材を充填し、モールドごと冷却固化して製造する方法が知られている。
この方法によれば、油脂性菓子を所望の形状や寸法に成形できるが、個々のモールドの搬送や冷却、リヒート等の設備が必要なため、広い設備スペースを要するばかりか、全体として設備コストが高くなるという問題がある。
また、核となる油脂性食品生地からなる予備成形物を、回転釜内で転動させ、必要に応じて他の油脂性菓子生地を予備成形物に噴霧して、油脂性菓子を製造する方法も知られている。
例えば、下記特許文献1には、固定槽と回転釜とからなる回転被覆装置の回転釜に、台形立方錘状乃至立方体状のチョコレート素材を入れ、前記回転釜を毎分100回転以上の速度で回転させながら、回転スタート時には前記チョコレート素材に55〜75℃の温風を送り、所定時間経過後一旦送風を止めると共に、前記回転釜の回転速度を毎分130回転以上に上げ、次いで前記チョコレート素材に15℃以下の冷風を間欠的に送りつつ前記チョコレート素材を球状化することを特徴とする球状チョコレートの製造方法が開示されている。
特開2007−43981号公報
回転釜を用いた製造方法であれば、比較的簡単な設備で、油脂性菓子を製造することができるものの、油脂性菓子生地を回転釜内で回転させながら製造するため、全体形状が略球状に限定されてしまう。このため、油脂性菓子の形状にバリエーションが得られず、視覚的に斬新なものが得られなかった。
したがって、本発明の目的は、変化に富んだ外観を有する油脂性菓子を生産性よく製造できる油脂性菓子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の油脂性菓子の製造方法は、固体脂含量の差が、24℃において5〜70%、26℃において7〜60%、又は28℃において8〜60%の少なくともいずれか1つの条件を満たす、固体脂含量の異なる複数種類の油脂性菓子生地を接合してなる予備成形物を、回転成形装置に投入し、それぞれの生地が部分的に融解する温度にて回転成形することにより、全体的に丸みを帯び、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状をなす成形物とすることを特徴とする。尚、本発明において、回転成形装置とは、予備成形物を投入する容器を有し、この容器の全体又は一部を回転させることによって予備成形物に運動エネルギーを与えて、この運動エネルギーが予備成形物同士又は予備成形物と該容器の内壁との衝突によって摩擦熱に転換し、この摩擦熱を利用して予備成形物を成形する装置を言う。具体的には、公知のいわゆる回転釜、レボルパン、コーティングパンを含み、特に好ましくは「コータロー」(商品名、株式会社チップトン製)や、特開2007−300861号公報に開示の装置を用いることができる。
本発明の油脂性菓子の製造方法によれば、固体脂含量の異なる複数種類の油脂性菓子生地を接合してなる予備成形物を投入し、それぞれの生地が部分的に融解する温度にて回転成形するので、回転槽との摩擦により予備成形物の角部が溶けて、全体的に丸みを帯びる。そして、予備成形物を構成する油脂性菓子生地の固体脂含量の低い方の油脂性菓子生地が、より優先的に多く溶解して、油脂性菓子の表面に展延していくので、全体的に丸みを帯びつつ、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状に成形され、変化に富んだ外観を備えた油脂性菓子を生産性よく製造できる。
本発明の油脂性菓子の製造方法は、前記回転成形装置が、上方に開口するように形成された固定槽と、この固定槽の底面部に回転可能に配されかつ外周側に向けて上り勾配をなし前記固定槽へと連続する底面を有する回転槽とを有することが好ましい。
上記態様によれば、前記回転成形装置が、上方に開口され、水平方向に回転する構造であることから、高速回転による予備成形物同士の衝突の衝撃が抑えられ、予備成形物同士の付着や破損を防ぐことができる。また、回転槽が、外周側に向けて上り勾配をなし固定槽へと連続する底面を有することから、予備成形物はまず勾配に沿って外周側へ移動し、勾配をなす底面を経た後に固定槽の垂直部に至り、垂直部を上昇した後、回転槽の中心部に向けて滑落するという循環運動を繰り返す。すなわち、予備成形物の固定槽への衝突の衝撃が抑えられ、固定槽への付着や破損を防ぐことができる。更に、回転による予備成形物への運動エネルギーの伝達が効率よく行なわれ、固定槽への侵入速度を速め、槽内における予備成形物の循環速度を速めることができる。
本発明の油脂性菓子の製造方法は、前記回転槽を、周線速が毎分157〜528mの速度で15〜80分間回転することが好ましい。
上記態様によれば、予備成形物を、全体的に丸みを持たせ、かつ、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状に成形し易くなる。
本発明の油脂性菓子の製造方法は、前記油脂性菓子生地として、固体脂含量が異なると共に、色調も異なる複数種類のものを用いることが好ましい。この態様によれば、該油脂性菓子の表面に、色調の異なる油脂性菓子生地がそれぞれ完全に溶けない状態で混ざり合った部分を形成できるので、油脂性菓子の表面にマーブル模様を形成することができる。
本発明によれば、予備成形物を、全体的に丸みを帯びつつ、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状に成形できるので、変化に富んだ外観を備えた油脂性菓子を生産性よく製造できる。
まず、本発明の油脂性菓子の製造方法に用いる予備成形物について説明する。
予備成形物を構成する油脂性菓子生地の原料としては、従来から一般的に用いられているものを適宜選択して使用することができる。
本発明において使用される油脂性菓子生地とは、シート状に成形できるものであって、食用油脂のマトリックス内に、微粉砕された非油脂性固形分が分散しており、当該油脂マトリックスが所定の温度以下で当該生地を固化し得るものを意味する。
上記非油脂性固形分としては、砂糖、乳糖、ブドウ糖等の糖類、糖アルコール、アスパルテーム等の甘味料や、加工澱粉等の澱粉類、粉乳、乳蛋白、大豆蛋白等の蛋白質類又はこれらの混合物であることが好ましい。また、油脂性菓子生地は、所望によりレシチン等の乳化剤や食品添加物、食塩等の塩を含むことができる。一方、マトリックスとなる食用油脂は、必ずしも天然由来のものである必要はなく、半合成や合成油脂も使用可能であり、トリグリセライドの他にジグリセライドやモノグリセライド形態の油脂であっても差し支えない。食用油脂としてココアバター、イリッペバター、シアーバター、パーム油、やし油及び綿実油が例示できる。
尚、油脂性菓子生地としては、チョコレート生地が好ましく用いられ、チョコレート生地は、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート等、いずれの種類のチョコレートでもよく、規約に定められた純チョコレート、チョコレート、準チョコレートのいずれであってもよい。
また、油脂性菓子生地がシート状に成形できるものであれば、クラッシュナッツ、及びオレンジピール等の具材を含むことができる。
予備成形物を構成する油脂性菓子生地は、固体脂含量の差が、24℃において5〜70%、26℃において7〜60%、又は28℃において8〜60%の少なくともいずれか1つの条件を満たす、固体脂含量の異なる複数種類の油脂性菓子生地が接合されて構成されている。この場合、固体脂含量の差が、24℃において7〜50%、26℃において8.9〜40%、又は28℃において9.9〜40%の少なくともいずれか1つの条件を満たす、固体脂含量の異なる複数種類の油脂性菓子生地が接合されて構成されていることがより好ましい。前記条件のいずれか2以上の条件を満たすことが更に好ましく、前記3つの条件を全て満たすことが最も好ましい。接合された油脂性菓子生地の固体脂含量の差が上記条件を満たすものであれば、この予備成形物を回転成形することで、全体的に丸みを帯びつつ、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状に成形しやすくなる。
固体脂含量は、SFC(Solid Fat Content)とも呼ばれ、一定の温度における油脂中の固形脂の比率を示した値である。固体脂含量は、一定温度の油脂にパルスを照射して油脂に含まれているプロトンからのシグナルにより測定することができる。測定方法は、ダイレクト法とインダイレクト法があり、例えば、ダイレクト法は、パルス照射後、固体脂と液体脂の混合物から生じるシグナルと液体脂のみから生じるシグナルの強度の差を固体脂と液体脂の混合物から生じるシグナルで除してその百分率で示した値を求める方法である。すなわち、固体脂と液体脂の混合物から生じるシグナルは、パルス照射後比較的早い時間に観測され、液体脂のみから生じるシグナルは、パルス照射後ゆるやかに観察される。この2つのシグナルを利用して固体脂含量を測定する。本来、固体脂含量は、液体油中の固体脂の含有率を示したものである。しかしながら、油脂以外の粉乳や粉糖が存在しても同じ測定方法で固体脂含量のような値を計測できる。よって、本発明の固体脂含量は、SFC測定用恒温槽(SFC−2000:アステック株式会社)を用いて固体脂測定装置(MARAN−SFC:オックスフォード・インスツルメント社)で油脂性菓子生地を測定した値とする。
更に、予備成形物を構成する油脂性菓子生地は、固体脂含量が異なると共に、それぞれの色調も異なることが好ましい。予備成形物が、固体脂含量と色調が異なる複数種類の油脂性菓子生地で構成されていると、この予備成形物を回転成形することで、まず固体脂含量の低い側の油脂性菓子生地が溶解し、その後、固体脂含量の高い側の油脂性菓子が溶解して表面に展延するので、油脂性菓子の表面に、色調の異なる油脂性菓子生地がそれぞれ完全に混じり合わない状態で塗布されて、油脂性菓子の表面にマーブル模様(まだら模様)を形成することができる。
予備成形物の一例としては、例えば、図4(a)に示すように、シート状に形成された24℃における固体脂含量の差が上述した条件を満たす複数種類の油脂性菓子生地30a,30bを、複数層(図中では2層)で積層したものが好ましく挙げられる。
ここで、予備成形物の製造方法は、バットやモールドを使って複数種類(2種類が好ましい)を順次積層する方法の他、菓子生地を直接コンベア上でシート状にして積層する方法がある。
次に、本発明の油脂性菓子の製造方法に用いる回転成形装置の一つの態様について、図1〜3を用いて説明するが、回転成形装置の態様はこれに限定されるものではない。
図1は、回転成形装置の平面図であり、図2は、回転成形装置の側断面図であり、図3は回転成形装置の側面図である。
この回転成形装置20は、固定槽2と、この固定槽2の底面部に回転可能に組み付けられた回転槽3とで構成された、上方へ開口する有底筒状の成形槽1を備える。
固定槽2は、浅皿状をなす底面部2aと、この底面部2aの外周縁にボルト締めによって取り付けられる本体部2bとによって、上方へ開口する略有底円筒状に形成されている。本体部2bの下縁には、底面部2aとの接続のためのフランジ縁2cが全周に沿って張り出している。また、これより上部側の所定高さ範囲は、上方へ行くにつれて拡開状に形成されたテーパ面2dとなっており、更にそれより上側で開口縁に至る高さ範囲は、垂直に形成された垂直部2eとなっている。
垂直部2eは、図1に示すように、平面視において正多角形(図中では正12角形)をなすように形成されている。
底面部2aの中心部には、回転槽3に接続された回転軸10が、軸受け10aによって、縦向きにかつ回転可能に支持されている。回転軸10の下端には駆動モータ11が接続されている。
回転槽3は、固定槽2の本体部2bの下方において同軸で配されている。回転槽3は、固定槽2と同心の円板状をなす基部4と、この基部4の周縁から鈍角状に外周側へ斜め上方へ張り出すテーパ状の外枠部5(基部4と同心状)と、基部4の上面と外枠部5の外周縁との間に全周に亘って張り渡されるとともに基部4及び外枠部5との間に密閉空間6を構成する略テーパ状の内枠7とからなる。この内枠7は、図1に示すように、略扇形をなす第1平板部7aと、この第1平板部7aよりも小面積の三角形をなす第2平板部7bとを周方向に交互に整列させて構成されており、これらの複数の平板部7a,7bにより非円滑な不連続面が形成されている。
回転槽3の中心部には、ほぼ円錐形状のセンターポール8が配されており、このセンターポール8の内側中心部には、回転軸10が挿入されている。
成形槽1の両側には、左右一対の支軸12,12が突出している。成形槽1の両側には支持ボックス13A,13Bが配されていて、この支持ボックス13A,13B内に設けられた図示しない軸受けによって支軸12が回動可能に支持されている。支持ボックス13A内には、図示しない傾動用モータが固定されており、このモータは図示しない伝達機構を介して支軸12と接続され、成形槽1全体を、支軸12周りに所定角度(約100゜)傾動させることができるようになっており、予備成形物の投入あるいは回転成形後の製品を取り出しやすいようにしている。
また、成形槽1の中心部上方には、回転成形中の予備成形物に対し乾燥風を送り込むためのダクト14の一端部が配され、他端部は図示しない熱源や冷却源に接続されている。
また、このような回転成形装置は市販されており、例えば、商品名「コータローECM−40TS」、「コータローECM−200SAS」(いずれも株式会社チップトン製)などが挙げられる。
次に、本発明の油脂性菓子の製造方法について説明する。
上記予備成形物を、回転成形装置20の成形槽1に供給する。そして、予備成形物を構成する油脂性菓子生地のそれぞれの生地が部分的に融解する温度になるように、ダクト14から送風を行い、回転成形する。
この時、予備成形物の表面温度を調整するために、ダクト14から温風や冷風を送風しながら、回転成形することが好ましい。また、予備成形物の表面温度を、21〜27℃になるように冷風を送風しながら製造することが好ましい。
また、回転槽3は、周線速が毎分157〜528mの速度で回転させることが好ましく、周線速が毎分191〜382mの速度で回転させることがより好ましく、周線速が毎分260〜340mの速度で回転させることが更に好ましい。なお、ここで周線速とは、直径に回転速度(rpm)を乗じて更に円周率を乗じて算出できる。周線速に加えて、回転槽3の回転成形時間は、15〜80分間が好ましく、20分〜75分がより好ましい。回転成形時間が80分を超えると、非対象に成形された成形物の形状が徐々に丸くなっていき、球状や楕円球となってしまう。もっとも、成形時間を終えた後に回転槽3を回転させたまま冷風を送風しながら冷却することもできる。この回転しながらの冷却時間は、前記回転成形時間に含まれない。
回転成形の後、ダクト14から約10℃の冷風を10〜20分吹きつけたのち、回転を停止し、成形槽1を傾斜させて、内容物を取り出す。
このようにして回転成形することで、予備成形物は、回転槽や予備成形物との摩擦により、角部が溶けて全体的に丸みを帯びるとともに、予備成形物を構成する油脂性菓子生地の固体脂含量の低い方の油脂性菓子生地が、より優先的に溶解して油脂性菓子の表面に展延していくので、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状に成形される。
例えば、図4(a)に示すような、シート状の油脂性菓子生地30a上に、該油脂性菓子生地30aより固体脂含量の低いシート状の油脂性菓子生地30bを積層させた予備成形物30を回転成形すると、油脂性菓子生地30bが優先的に多く溶解するので、図4(b)に示すように、全体的に丸みを帯びつつ、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地30a,30bが配置された方向Aにおいて非対称な形状に成形される。
また、油脂性菓子生地30a、30bが、固体脂含量が異なるとともに、色調が異なるものであると、得られる油脂性菓子の表面に、油脂性菓子生地30a、30bが混ざり合った部分が形成されるので、表面にマーブル模様(まだら模様)を有する油脂性菓子を得ることができる。
更に、本発明で製造した油脂性菓子にチョコレートで被覆することもできる。チョコレート以外にも、シェラック等の光沢剤、粉糖やココアパウダー等のパウダー、液糖等の液体原料、その他の被覆原料で適宜被覆することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1に示す割合で各原料を配合し、常法に従って混合し、リファイニングを行った後、常法でコンチングを行って各チョコレート生地原液(ホワイトA〜E,ビターA)を調製した。その後、表1に記載されたチョコレート生地原液の一つ(第1原液とする)をテンパリングしてバットに流し込み、しばらくして、前記第1原液以外の表1に記載されたチョコレート生地原液(第2原液とする)を、ほぽ等量バットに流し込み固化させた。固化させたものを縦15mm、横23mm、高さ10mm角の直方体になるように切り出し、予備成形物を製造した。なお、高さの約半分は第一原液で占められ、残りの約半分は第二原液で占められるように原液の量を調整した。
このようにして得られた予備成形物2kgを、回転成形装置(商品名:コータローECM−40TS、株式会社チップトン製)の成形槽直径400mmに投入し、予備成形物の表面温度が21〜27℃となるように、温度を調整しながら、回転数254rpm、周線速319m/分、70分間回転成形を行い、その後、約10℃の冷風を10〜20分吹きつけたのち、回転を停止して、成形槽から内容物を取り出した。
各実施例における、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地である第1原液と第2原液の組み合わせは、表2に示す通りとした。
表2に示されるように、固体脂含量の差が大きい組み合わせほど変形率が高く、三角形に近い非対称な形に成形された。すなわち、実施例1よりも実施例2、実施例2よりも実施例3の組み合わせの方が三角形に近い形になった。一方、固体脂含量の差が少ない比較例1,2の組み合わせは、球体又は、楕円体になり、非対称な斬新な形状を得ることができなかった。
また、実施例4では、第1原液と第2原液の色彩が異なるので、図5,6に示すように、全体として丸みを帯びながら、チョコレート生地が積層された方向において、非対称な形状をなしている。そして、油脂性菓子の表面には、ホワイトチョコとビターチョコとが混ざり合って、マーブル模様が形成されていた。
本発明の油脂性菓子の製造方法に用いることのできる回転成形装置の一実施形態の平面図である。 同回転成形装置の側断面図である。 同回転成形装置の側面図である。 (a)は予備成形物の一実施形態であり、(b)は(a)を回転成形して得られる油脂性菓子の一実施形態である。 実施例で得られた油脂性菓子の正面図である。 図5の油脂性菓子のA−A線で切断した断面図である。
符号の説明
1:成形槽
2:固定槽
3:回転槽
10:回転軸
11:駆動モータ
12:支軸
13A,13B:支持ボックス
14:ダクト
20:回転成形装置

Claims (4)

  1. 固体脂含量の差が、24℃において5〜70%、26℃において7〜60%、又は28℃において8〜60%の少なくともいずれか1つの条件を満たす、固体脂含量の異なる複数種類の油脂性菓子生地を接合してなる予備成形物を、回転成形装置に投入し、それぞれの生地が部分的に融解する温度にて回転成形することにより、全体的に丸みを帯び、固体脂含量の異なる油脂性菓子生地が配置された方向において非対称な形状をなす成形物とすることを特徴とする油脂性菓子の製造方法。
  2. 前記回転成形装置が、上方に開口するように形成された固定槽と、この固定槽の底面部に回転可能に配されかつ外周側に向けて上り勾配をなし前記固定槽へと連続する底面を有する回転槽とを有する回転成形装置である請求項1記載の油脂性菓子の製造方法。
  3. 前記回転槽を、周線速が毎分157〜528mの速度で15〜80分間回転する請求項1又は2記載の油脂性菓子の製造方法。
  4. 前記油脂性菓子生地として、固体脂含量が異なると共に、色調も異なる複数種類のものを用いる請求項1〜のいずれか1つに記載の油脂性菓子の製造方法。
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