JP4995052B2 - 強度予測評価方法及び装置、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は,鉄鋼材料を用いて製造される部品又は最終製品の実用強度を予測する強度予測評価方法及び装置、並びにプログラム及び記録媒体に関する。
従来より、例えば自動車車体の開発には有限要素法(FEM)による性能予測評価が用いられている。従来、一般に用いられている強度シミュレーション用ソフトでは素材の板厚と加工硬化特性を入力する。このうち、加工硬化特性には、引張試験により得られた真応力σeq−真歪みεeq曲線へのフィッティングによりパラメータK,ε0,nを同定したSwiftの式が多く用いられる。
σeq=K(ε0+εeqn
あるいは、FEMソフトウェアによっては、真応力−真歪み曲線を近似する折れ線を入力するものもある。このように入力した材料特性を用いた強度シミュレーションを行い、実際の製品使用時に所定の強度要件を満足するような材料が選定され、製品形状や構造などが最適化される。
Nakanishi et al. SAE980953 (1998) 31-37) 上野ほか、自動車技術会 217 (1997) 259-262) 麻ほか、平12春塑加講論 (2000) 17-18)
従来の強度解析では部材の材料データとして素材の板厚や機械的特性値を用いるが、現実にはプレス成形工程や塗装工程を経ているため鋼板に加工硬化や板厚変化、焼付け硬化(BH: Bake Hardening;塗装焼付け温度での時効処理で鋼中の炭素などを拡散させ、前工程の冷間加工で導入された可動転位を固着することにより得られる強度上昇)が生じ、単一の部材でも部位によって材料特性や板厚が異なっている。また、これらの製造履歴を利用して部品としての強度を高める焼付け硬化型鋼板(BH鋼板)も利用されている。
これまでに、加工履歴の重要性は指摘されており、部材の加工履歴を考慮した強度予測方法として、(1)板厚減少率から加工硬化量を推定し、強度シミュレーションの入力条件に反映させる方法(非特許文献1を参照)、(2)ビッカース硬度分布から成形時の加工硬化量と板厚変化を推定し、強度シミュレーションに反映させる方法(非特許文献2を参照)、(3)成形シミュレーション後の要素情報を強度解析の要素に引き継いで解析する方法(非特許文献3を参照)が提案されている。このうち、(2)は部材に塗装焼付け処理を施したうえで硬度測定することで焼付け硬化の影響も考慮できる。
しかしながら、(1),(2),(3)の方法ではいずれも、試作部品がない設計初期段階での評価には適しておらず、鉄鋼製品の開発期間の短縮やコスト削減の余地を残しているという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、鉄鋼材料の焼付け硬化後の影響を考慮し、試作部品がない設計初期段階での迅速且つ的確な評価を可能とし、鉄鋼製品の実用強度を容易且つ正確に予測評価して、鉄鋼製品の開発期間の短縮やコスト削減を実現するとともに信頼性の高い鉄鋼製品を供給することができる強度予測評価方法及び装置、並びにプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明らは、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
(1)鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価方法であって、
焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1のステップと、
成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1のステップで推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2のステップと
を含み、
前記第1のステップにおいて、前記素材の応力−歪み曲線に対して工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量を一律に足し加えてなる新たな応力−歪み曲線に基づいて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価方法。
鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価方法であって、
焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1のステップと、
成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1のステップで推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2のステップと
を含み、
前記第1のステップにおいて、前記素材の降伏強さ、引張強さ及び均一伸びの真歪み値と、工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量とを用いて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価方法。
)前記第1のステップにおいて、前記素材の降伏強さ及び引張強さを用いて前記焼付け硬化量を推定することを特徴とする()又は()に記載の強度予測評価方法。
)鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価装置であって、
焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1の手段と、
成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1の手段により推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2の手段と
を含み、
前記第1の手段は、前記素材の応力−歪み曲線に対して工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量を一律に足し加えてなる新たな応力−歪み曲線に基づいて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価装置。
鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価装置であって、
焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1の手段と、
成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1の手段により推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2の手段と
を含み、
前記第1の手段は、前記素材の降伏強さ、引張強さ及び均一伸びの真歪み値と、工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量とを用いて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価装置。
)前記第1の手段は、前記素材の降伏強さ及び引張強さを用いて前記焼付け硬化量を推定することを特徴とする()又は()に記載の強度予測評価装置。
)コンピュータに、(1)〜()のいずれか1項に記載の強度予測評価方法の前記第1のステップ及び前記第2のステップを実行させるためのプログラム。
)()に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明によれば、鉄鋼材料の焼付け硬化後の影響を考慮し、試作部品がない設計初期段階での迅速且つ的確な評価を可能とし、鉄鋼製品の実用強度を容易且つ正確に予測評価して、鉄鋼製品の開発期間の短縮やコスト削減を実現するとともに信頼性の高い鉄鋼製品を供給することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本実施形態による強度予測評価)
図1は、本実施形態による強度予測評価装置の概要を示すブロック図である。図2は、本実施形態による強度予測評価方法を有する自動車の鉄鋼材料の設計方法をステップ順に示すフロー図である。
本実施形態による強度予測評価装置は、鉄鋼材料を用いて製造される製品(部品又は最終製品)について、焼付け硬化した後における鉄鋼材料の材料パラメータを推定する材料パラメータ推定部1と、鉄鋼製品の実用強度を予測評価する強度予測部2とを有して構成されている。
パラメータ推定部1は、焼付け硬化した後における鉄鋼材料の機械的性質に基づく材料パラメータを、例えば後述する手法により同定するものである。
強度予測部2は、成形シミュレーション(成形解析)により得られた要素(ここではFEM解析に用いられる有限要素)ごとの板厚及び歪みテンソル等の諸因子(ここでは、各節点の座標、各要素の節点番号、各要素の板厚、歪みテンソル、及び応力テンソル等)を強度シミュレーションの要素に引き継ぎ、パラメータ推定部1により推定された材料パラメータを用いて、当該強度シミュレーションを行い、鉄鋼製品の実用強度を予測評価(衝突解析)する。強度シミュレーションには、例えば動的陽解法FEMを用いる。
以下、上記の強度予測評価装置を用いた、自動車の鉄鋼材料の設計方法について説明する。
初めに、自動車の形状及び構造を決定する(ステップS1)。
続いて、自動車の部品ごとの鉄鋼材料及び板厚を選定する(ステップS2)。
続いて、所定のCADを用いて(ステップS3)、上記の各部品の形状を特定し(ステップS4)、所定の金型CADを用いて金型を設計する(ステップS5)。ステップS5で設計された金型のデータは、ステップS4で特定された各部品の形状のデータと共に、ステップS6へ供される。
ステップS6では、以下のように成形シミュレーションが実行され、諸因子(各節点の座標、各要素の節点番号、各要素の板厚、歪みテンソル、及び応力テンソル等)を決定する(ステップS7)。
ここでは、ハット断面(60mm×60mm)で長さ900mmの部材の3点曲げを評価する。材料としては、例えば1.4mm厚の440MPa級固溶体強化型ハイテン(降伏強さσy:302MPa、引張強さσu:461MPa、伸びet:40%、焼付け硬化量ΔσBH:60MPa)をプレス成形解析に供する。
素材の機械的性質に基づく材料データを用いて、例えばプレス成形解析を金型下死点まで行い、諸因子(各節点の座標、各要素の節点番号、各要素の板厚、歪みテンソル、及び応力テンソル等)を得る。
具体的には、例えば動的陽解法FEMにより、上記のハット形状部の絞り曲げ成形の解析を行って、上記の諸因子を得る。成形解析後の板厚減少率分布を図3に示す。この成形解析では、絞り曲げ成形のために材料流入がしわ押さえにより制限され、縦壁部に張力が働くことで板厚減少が生じている。また、ダイ肩部を通過するときに生じる曲げ・曲げ戻しも加わり、縦壁部表層では歪みが高い。
次いで、例えばフランジ部で平板と30mm間隔の点溶接処理(2節点間の相対変位を固定)を施した衝突解析用有限要素モデルを作成する。
続いて、パラメータ推定部1により、ステップS2で選定された部品ごとの鉄鋼材料及び板厚に基づいて、焼付け硬化した後における鉄鋼材料の機械的性質に基づく材料パラメータを同定する(ステップS8)。
具体的には、例えば、塑性異方性は素材の材料特性と同様であると仮定し、塗装焼付け後の加工硬化曲線は、素材の応力−歪み曲線に工業規格で定義された方法で測定した焼付け硬化量を一律に加算してなる新たな応力−歪み曲線を用いる。この新たな応力−歪み曲線の一例を図4に示す。
続いて、強度予測部2により、ステップS2で得られた衝突解析用有限要素モデルに、プレス成形解析で得られた諸因子を強度シミュレーションの初期条件として反映させるとともに、ステップS3で同定された焼付け硬化後の材料パラメータを用いて、例えば動的陽解法FEMにより強度シミュレーションを行い、鉄鋼製品の実用強度を予測評価(衝突解析)する(ステップS9)。衝突解析の条件を図5に示す。
続いて、ステップS9の強度シミュレーションに基づき、衝突時の各部品の吸収エネルギー、当該自動車の客室側への変形量、加速度等が見積もられる(ステップS10)。
続いて、ステップS10の見積もりが、所期に規定された仕様を満たすか否かが判定される(ステップS11)。仕様を満たすと判断された場合には設計を終了し、仕様を満たさないと判断された場合には、材料、形状、構造の変更を要するため、再びステップS2から実行する。
ここで、本実施形態による衝突解析の結果について、素材のままの材料データを用いた衝突解析との比較に基づいて説明する。
図6は、衝突から10ms経過時までの変位と反力との関係を示す特性図である。本実施形態による衝突解析によれば、比較例の衝突解析に比べてピーク荷重が36%高めに予測されており、本実施形態の有効性が確認された。
(焼付け硬化後における材料パラメータの同定の具体例)
ここで、上記のステップ3における、焼付け硬化後の材料パラメータの同定について、具体例を挙げて説明する。
焼付け硬化量ΔσBHは、一般に、引張り予歪みを与えた引張試験片に対する同方向の引張り応力の焼付け処理による上昇量と定義されている(JIS-G3135)。具体的には、外板パネルの成形時に導入される歪みを圧延方向への2%単軸引張試験で模擬する。次に、自動車の塗装焼付け工程での熱サイクルに対応する170℃で20分間の焼付け処理をこの予歪み材に与える。更に、予歪み方向と同一方向に、再度、引張試験を行い、焼付け処理による降伏応力の上昇量をBH量と定義している。
通常、一般に用いられている強度シミュレーション用ソフトでは素材の板厚と加工硬化特性を入力する。このうち、加工硬化特性には単軸引張試験により得られた真応力σeq−真歪みεeq曲線へのフィッティングによりパラメータK,ε0,nを同定したSwiftの式が多く用いられる。
σeq=K(ε0+εeqn
パラメータは、応力−歪み曲線を多数の点に離散化し、それらに最小2乗近似して同定される。従って、焼付け硬化後の材料パラメータを推定する場合、素材の応力−歪み曲線に対して工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量ΔσBHを一律足し加えた新たな応力−歪み曲線に基づいて材料パラメータを同定すれば良い。
パラメータ同定方法の具体的手順を以下の(1)〜(4)に示す。
(1)素材の公称応力−公称歪み曲線に対して、焼付け硬化量ΔσBHを一律足し加えた焼付け硬化後の公称応力−公称歪み曲線を算出する。
(2)公称応力−公称歪みのデータから弾性歪みを差し引いた公称塑性歪み変換する。
(3)公称塑性歪みを真塑性歪みに、公称応力を真応力に変換する。
(4)K,ε0,nに適当な初期値を与え、最小2乗法で誤差が最小になるよう近似則にフィッティングする。
図7に、上記手順でパラメータ同定した焼付け硬化後の応力−歪み曲線を示す。
ところで、これまでに示した焼付け硬化後の材料パラメータ同定方法には素材の応力−歪み曲線の実験データが必要である。しかしながら、試作部品がない設計初期段階では必ずしも強度評価に供する応力−歪み曲線の実験データを準備できるとは限らない。それ故、比較的容易に入手可能な(あるいは設計者が想定した)素材の降伏強さσy、引張強さσu、均一伸びの真歪み値εuと推定した焼付け硬化量ΔσBHからSwiftのパラメータK,ε0,nの同定が望まれる。
本発明者らは、拡散くびれに対する塑性不安定条件式の利用、焼付け処理により降伏強さがσy+ΔσBHに上昇すること、均一伸びと引張強さの関係からパラメータK,ε0,nは次式で与えられることを見出した。
K=σu(1+εu)/nn
ε0={(σy+ΔσBH)/K}1/n
n=εu
更に本発明者らは、340MPa級〜1180MPa級の種々の高強度鋼板(フェライト単相の焼付け硬化型鋼板やアルミキルド鋼をベースとした固溶体強化鋼、析出強化鋼、Dual PhaseやTRIP鋼などの複合組織鋼)を対象にBH量を測定し、素材の降伏強さσy、引張強さσuと焼付け硬化量ΔσBHとの間に強い相関があることを見出し、焼付け硬化量ΔσBHを推定する方法に想到した。それによると、焼付け硬化量ΔσBHは次式で近似することができる。
ΔσBH=1.34σy 1.75σu -1
これにより、実測したBH量を妥当な精度で推定することができる。実測したBH量と推定したBH量との関係を図8に示す。
この推定式を用いることにより、前述した方法で引張試験をすることなく簡便に焼付け硬化後の材料パラメータを求めることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、鉄鋼材料の焼付け硬化後の影響を考慮し、試作部品がない設計初期段階での迅速且つ的確な評価を可能とし、鉄鋼製品の実用強度を容易且つ正確に予測評価して、鉄鋼製品、例えば車体の開発期間の短縮やコスト削減を実現するとともに信頼性の高い鉄鋼製品を供給することができる。
(その他の実施形態)
上述した本実施形態による強度予測評価装置を構成する各構成要素(図1のパラメータ推定部1及び強度予測部2等)の機能は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。同様に、強度予測評価方法の各ステップ(図2のステップS6〜S10等)は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、前記プログラムの伝送媒体としては、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワークシステムにおける通信媒体を用いることができる。ここで、コンピュータネットワークとは、LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等であり、通信媒体とは、光ファイバ等の有線回線や無線回線等である。
また、本発明に含まれるプログラムとしては、供給されたプログラムをコンピュータが実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるようなもののみではない。例えば、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。また、供給されたプログラムの処理の全て或いは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。
例えば、図9は、パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。この図9において、1200はCPU1201を備えたパーソナルコンピュータ(PC)である。PC1200は、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された、又はフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行する。このPC1200は、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
PC1200のCPU1201、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、本実施形態の図2におけるステップS6〜S10の手順等が実現される。
1203はRAMであり、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209や不図示のデバイス等からの指示入力を制御する。
1206はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)1210の表示を制御する。1207はディスクコントローラ(DKC)である。DKC1207は、ブートプログラム、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211、及びフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。ここで、ブートプログラムとは、起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラムである。
1208はネットワーク・インターフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、あるいは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
本実施形態による強度予測評価装置の概要を示すブロック図である。 本実施形態による強度予測評価方法を有する自動車の鉄鋼材料の設計方法をステップ順に示すフロー図である。 成形シミュレーションによるハット形状の絞り曲げ成形の解析結果を示す模式図である。 新たな応力−歪み曲線の一例を示す特性図である。 強度評価シミュレーションの検証対象である3点曲げの概要を示す模式図である 強度評価シミュレーションから得られた加工履歴と焼付け硬化の影響を考慮した部材変形反力と変位の関係を示す特性図である 焼付け硬化後の応力−歪み曲線の関係を示す特性図である 実測したBH量と推定したBH量との関係を示す特性図である パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である
符号の説明
1 パラメータ推定部
2 強度予測部

Claims (8)

  1. 鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価方法であって、
    焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1のステップと、
    成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1のステップで推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2のステップと
    を含み、
    前記第1のステップにおいて、前記素材の応力−歪み曲線に対して工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量を一律に足し加えてなる新たな応力−歪み曲線に基づいて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価方法。
  2. 鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価方法であって、
    焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1のステップと、
    成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1のステップで推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2のステップと
    を含み、
    前記第1のステップにおいて、前記素材の降伏強さ、引張強さ及び均一伸びの真歪み値と、工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量とを用いて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価方法。
  3. 前記第1のステップにおいて、前記素材の降伏強さ及び引張強さを用いて前記焼付け硬化量を推定することを特徴とする請求項又はに記載の強度予測評価方法。
  4. 鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価装置であって、
    焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1の手段と、
    成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1の手段により推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2の手段と
    を含み、
    前記第1の手段は、前記素材の応力−歪み曲線に対して工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量を一律に足し加えてなる新たな応力−歪み曲線に基づいて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価装置。
  5. 鉄鋼材料を用いて製造される製品の実用強度を予測評価する強度予測評価装置であって、
    焼付け硬化した後の前記鉄鋼材料の材料パラメータを推定する第1の手段と、
    成形シミュレーションにより得られた素材の要素ごとの少なくとも板厚及び歪みテンソルと、前記第1の手段により推定された前記材料パラメータとを用いて強度シミュレーションを行い、前記鉄鋼製品の実用強度を予測評価する第2の手段と
    を含み、
    前記第1の手段は、前記素材の降伏強さ、引張強さ及び均一伸びの真歪み値と、工業規格により指定された方法で測定された焼付け硬化量とを用いて、前記材料パラメータを同定することを特徴とする強度予測評価装置。
  6. 前記第1の手段は、前記素材の降伏強さ及び引張強さを用いて前記焼付け硬化量を推定することを特徴とする請求項又はに記載の強度予測評価装置。
  7. コンピュータに、請求項1〜のいずれか1項に記載の強度予測評価方法の前記第1のステップ及び前記第2のステップを実行させるためのプログラム。
  8. 請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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