JP7401769B2 - 構造特性解析方法、構造特性解析装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

構造特性解析方法、構造特性解析装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、構造特性解析方法、構造特性解析装置及びコンピュータプログラムに関する。
従来、自動車車両等のプレス成形金属部品を含む構造体(以下単に「構造体」という。)の設計においては、コンピュータシミュレーションにより、衝突性能などの構造体の構造特性の解析が行なわれている。
プレス成形された金属部品は、プレス前の母材(ブランク)と比較して、板厚、残留ひずみ、残留応力等の構造特性に影響を与えるパラメータが変化する。また金属部品の加工硬化等の影響を受けて応力-歪み特性も変化する。さらにこれらの変化は同一部品内においても部位によって異なる。従って、構造体の構造特性に関する解析を精度よく行うには、個々の部品のプレス成形による厚さ分布、残留歪み分布、応力-歪み特性の変化等を考慮したコンピュータシミュレーションモデルを作成し、解析する必要がある。例えば、特許文献1には、プレス成形による板厚減少や残留塑性ひずみや加工硬化や残留応力などの影響を考慮した構造体の特性解析について開示されている。
特許第4041766号公報
特許文献1の技術では、プレス成形による厚さ分布、残留歪み分布、応力-歪み特性の変化等を考慮することで精度の向上を図っているが、より実際の製造プロセスを考慮した精度の高い構造特性解析手法の確立が求められていた。特に、自動車分野においては、要求される衝突性能を確保しつつ軽量な構造が求められており、実際の製造プロセスを考慮してより正確に構造特性を解析できることは、自動車の構造の軽量化につながる。
上記事情に鑑み、本発明は、プレス成形された金属部品を含む構造体の構造特性解析を、より精度良く実施することが可能な構造特性解析装置、構造特性解析方法、及び、プログラムを提供することを目的としている。
本発明の発明者らは、鋭意検討した結果、構造体の全部または一部を構成し、構造体の構造特性に影響を与える金属部品の降伏強さは、金属部品を製造するためのプレス成形の影響を受けるだけでなく、金属部品を塗装する際の塗装焼き付けなど、金属部品への焼付け処理によって与えられる熱の影響もあることを見出した。そして、この焼付け処理による影響も解析に考慮することでより精度の高い構造特性解析が実現することを見出した。
本発明の一態様は、プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析方法であって、前記金属部品の形状データと前記金属部品の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析ステップと、前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、に基づいて、前記金属部品の各位置における降伏強さを更新する降伏強さ更新ステップと、前記成形解析ステップにおいて推定された板厚に基づいて前記形状データを更新する形状データ更新ステップと、更新後の前記形状データと更新後の前記降伏強さと前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量とを有する数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析ステップと、を有する構造特性解析方法である。
本発明の一態様は、プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析方法であって、前記金属部品の形状データと前記金属部品の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析ステップと、前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、に基づいて、前記金属部品の各位置における降伏強さを取得する降伏強さ取得ステップと、前記成形解析ステップにおいて推定された板厚に基づいて前記プレス成形後の前記金属部品の形状データを取得する形状データ更新ステップと、取得された前記金属部品の各位置における降伏強さと、前記プレス成形後の前記金属部品の形状データとを含む数値解析モデルを生成するモデル生成ステップと、前記数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析ステップと、を有する構造特性解析方法である。
本発明の一態様は、プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析装置であって、前記金属部品の形状データと前記金属部品の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析部と、前記成形解析部において推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、に基づいて、前記母材の各位置における降伏強さを更新する降伏強さ更新部と、前記成形解析部において推定された板厚に基づいて前記形状データを更新する形状データ更新部と、更新後の前記形状データと更新後の前記降伏強さと前記成形解析部において推定された前記歪量とを有する数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析部と、を備える構造特性解析装置である。
本発明の一態様は、プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析装置であって、前記金属部品の形状データと前記金属部品の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析部と、前記成形解析部において推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化を示す情報と、に基づいて、前記母材の各位置における降伏強さを取得する降伏強さ取得部と、前記成形解析部において推定された板厚に基づいて前記プレス成形後の前記金属部品の形状データを取得する形状データ取得部と、取得された前記金属部品の各位置における降伏強さと、前記プレス成形後の前記金属部品の形状データとを含む数値解析モデルを生成するモデル生成部と、前記数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析部と、を備える構造特性解析装置である。
本発明の一態様は、上記の構造特性解析装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、プレス成形された金属部品を含む構造体の構造特性解析を、より精度良く実施することができる。
実施形態の構造特性解析方法における処理の流れの一例を示すフローチャート。 残留歪みと加工硬化による降伏強さとの関係を示す図。 実施形態における加工硬化関係情報の一例を示す図。 残留歪みと焼付硬化による降伏強さとの関係を示す図。 実施形態における焼付硬化関係情報の一例を示す図。 実施形態における降伏強さの更新の処理の流れの一例を示すフローチャート。 実施形態の構造特性解析装置1の機能構成の一例を示す図。 実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図。 実施形態の変形例2の構造特性解析方法における処理の流れの一例を示すフローチャート。 実施形態の変形例2における制御部11の機能構成の一例を示す図。
以下、実施形態の構造特性解析装置、構造特性解析方法及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。まず実施形態の構造特性解析装置が実行する構造特性解析方法を説明する。
(構造特性解析方法の概要)
本実施形態における構造特性解析方法は、解析対象となる構造体の構造特性を解析する方法であって、例えば、自動車の車体の全部または一部を構造体とした車体解析に用いられる。構造特性解析方法には、例えば、構造特性として衝突性能を解析する衝突性能解析がある。また、構造特性解析方法には、構造特性として固有振動数を解析する固有値解析や、構造特性として構造体全体の剛性を解析する剛性解析や、構造特性として構造体全体の強度を解析する強度解析や、構造特性として疲労特性を解析する疲労解析や、構造特性として車両の走行時における変形・振動などの特性を解析する走行特性などが挙げられる。本実施形態では、以下、構造特性として衝突性能を解析する衝突性能解析を例にして説明する。解析対象は、例えば、自動車用部品等のプレス成形された後に焼付けされた金属部品を含む構造体である。構造体とは、一または複数の部品によって構成されたものをいい、少なくとも一部品としてプレス成形後に焼付けされた金属部品を含んでいる。構造体は、例えば、自動車である。衝突性能解析方法の解析対象は、必ずしも自動車そのものでなくてもよく、自動車を構成する一部分のみとしてもよい。また、当該金属部品自体が構造体として衝突性能解析方法の解析対象であっても良い。そして、金属部品の例として、自動車用部品では、金属からなる母材をプレス成形して所望の形状に加工した後に、塗装を行う。プレス成形では、曲げ加工、絞り加工などにより、部分によって板厚が変化するとともに、残留歪みが存在し加工硬化が生じている。また、塗装を行う工程では、塗料を、焼き付けることにより金属部品の表面上で硬化させる。この際、金属部品の金属材料自体にも熱が加えられ、これにより金属部品の表面付近では焼き入れが行われた状態となって降伏強さが高くなる。本実施形態の構造特性解析は、このような金属部品のプレス成形時における板厚変化・加工硬化、焼付処理時における降伏強さの変化を考慮した構造特性解析に特徴を有する。なお、金属部品の焼付け処理としては、当該焼付処理によって金属部品の少なくとも一部に降伏強さの変化が生じるものであれば、上記塗装の焼付けに限られない。
図1は、実施形態の構造特性(衝突性能)解析方法における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態の構造特性解析方法は、成形解析ステップS101と、形状データ更新ステップS102と、降伏強さ更新ステップS103と、構造特性解析ステップS104とを備える。成形解析ステップS101では、プレス成形後の金属部品の各位置における板厚と残留歪みとが推定される。形状データ更新ステップS102では、成形解析ステップS101の結果に基づいて、金属部品の形状データが更新される。降伏強さ更新ステップS103では、成形解析ステップS101の結果に基づいて金属部品の各位置における降伏強さが更新される。そして、構造特性解析ステップS104では、形状データ更新ステップS102及び降伏強さ更新ステップS103による更新結果に基づいて、構造特性解析が行われる。以下各ステップの詳細を説明する。
成形解析ステップS101では、まず、解析対象に関する情報であって所定の成形解析のための情報である成形解析情報が取得される(ステップS101a)。成形解析情報は、成形解析の方法に応じた情報であって、解析前形状データ及び焼付前材料情報を含む。解析前形状データは、解析対象の金属部品におけるプレス成形及び焼付け処理がされて金属部品となる前の被加工材の形状に関するデータである。焼付前材料情報は、被加工材の母材の焼付け前の材料特性を示す。材料特性は、少なくとも降伏強さを含む。材料特性は、降伏強さ以外の特性を含んでもよい。降伏強さ以外の特性は、例えば、ヤング率、ポアソン比、密度などである。
成形解析情報は、解析前形状データ及び焼付前材料情報以外に、以下の情報を含んでいても良い。例えば、成形解析情報は、成形解析の方法が有限要素法である場合には、メッシュの情報を含む。また、成形解析情報は、被加工材料をプレス成形する際に用いられる金型の形状データを含んでいてもよい。また、成形解析情報は、プレス成形における荷重条件を含んでもよい。荷重条件は、被加工材に対してプレス成形のために加えられる力の向き及び大きさ、力が加えられる被加工材の位置などを示す。成形解析情報は、解析前形状データ及び焼付前材料情報以外に、例えば、変形制御条件を含んでもよい。変形制御条件は、被加工材の変形、移動又は回転の範囲を限定する条件である。変形制御条件は、拘束条件を含んでもよい。拘束条件は、プレス成型時に被加工材の移動又は回転を抑制するために被加工材に加えられる力の向き及び大きさ、力が加えられる被加工材の位置などを示す。変形制御条件は、変位条件を含んでもよい。変位条件は、プレス成形に応じて被加工材が変形可能な範囲を示す。変位条件は、例えばインクリメンタル法によって板厚と残留歪みの歪量とを推定する場合などに用いられる。
次に、成形解析ステップS101では、被加工材のプレス成形後の成形対象特性量を所定の成形解析で推定する(ステップS101b)。成形対象特性量は、被加工材の特性を表す量であって、プレス成形によってプレス成型前の値から値が変化し得る量である。成形対象特性量は、成形された金属部品の各位置における板厚及び残留歪量を含む。成形対象特性量は、成形された金属部品の各位置における残留応力を含んでいてもよい。
成形解析の方法は、成形解析情報に基づいて金属部品の各部位における板厚及び残留歪みの歪量(以下「残留歪量」という。)を推定する方法であればどのような方法であってもよい。例えば、成形解析の方法は、例えば、インバース法であってもよいし、インクリメンタル法であってもよい。インクリメンタル法では、プレス成形に用いる、ブランク、金型、ホルダー、パンチ等の形状、材料特性、潤滑条件や押え力等のプレス条件をもとに、プレス加工の工程を微小なタイムステップに区切る。インクレメンタル法では、タイムステップ毎の微小変形について順次計算を積み重ねて行く。また、インバース法では、プレス成形後の最終形状からブランクの初期平面形状を逆解析し、プレス成形による板厚変化、残留ひずみ、残留応力等の分布特性を求める。
次に、形状データ更新ステップS102では、推定された成形対象特性量に基づいて構造特性解析モデルの更新を行う。本実施形態では、構造特性解析モデルは、衝突性能解析を行うための衝突解析モデルである。衝突解析モデルは、金属部品を含む構造体に対して、構造体の各部分の形状、構造体の各部分を形成する材料特性に応じて予め作成しておく。形状データ更新ステップS102では、予め作成した上記衝突解析モデルに対して、成形解析ステップS101で求めた金属部品部分における板厚と残留歪みとが更新された衝突解析モデルを生成する。すなわち、形状データ更新ステップS102で更新された衝突解析モデルは、プレス成形後の解析対象の形状を示す解析後形状データと、解析対象の各位置における残留歪量を示す解析対象歪情報とを含む数値解析モデルである。例えば、衝突解析モデルは、有限要素法を用いる場合、メッシュ上の節点を1つの点として解析対象を表す点群データであって、点群データの各点に残留歪量が対応付けられている。
次に、降伏強さ更新ステップS103では、成形解析ステップS101で算出された成形対象特性量が示す残留歪量の情報に基づいて、衝突解析モデルの各位置における降伏強さが更新される。具体的には、降伏強さの更新に用いられる加工硬化関係情報と焼付硬化関係情報とが予め作成されている。
加工硬化関係情報は、加工硬化によって生じる被加工材の母材の降伏強さの変化を示す。加工硬化は残留歪量に応じた変化であるため、加工硬化関係情報は、残留歪量と加工硬化による降伏強さの変化との間の関係を示す情報である。一般に、図2に示すように、金属部品を形成する金属材料は、塑性変形することにより残留歪みが生じ、残留歪みに応じて降伏強さが高くなる。この残留歪みと降伏強さとの関係が加工硬化関係情報として作成され、後述する記憶部13などに記憶されている。図3は、加工硬化関係情報の一例を示している。図3に示すように、本例の加工硬化関係情報はテーブル化された加工硬化関係情報テーブルD101として作成され、記憶されている。加工硬化関係情報テーブルD101は、“残留歪量”ごとにレコードをもつ。各レコードは、“残留歪量”及び“降伏強さ変化量”の各値をもつ。“残留歪量”は、残留歪量を表す。“降伏強さ変化量”は、残留歪量が“残留歪量”に示される値である場合における加工硬化による降伏強さの変化量を表す。例えば、レコードR101は、残留歪量がGの場合に、加工硬化降伏強さの変化量がdYP1であることを示す。なお、加工硬化関係情報としては上記加工硬化関係情報テーブルD101に限られず、例えば、残留歪量と降伏強さとの関係を示す数式として示されていてもよい。
また、焼付硬化関係情報は、被加工材の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による母材の降伏強さの変化を示す情報である。図4に示すように、焼付硬化による母材の降伏強さは、残留歪量に応じて変化する。この、残留歪量と焼付硬化による降伏強さの変化との間の関係が焼付硬化関係情報として作成され、後述する記憶部13などに記憶されている。図5は、焼付硬化関係情報の一例を示している。図5に示すように、本例の焼付硬化関係情報はテーブル化された焼付硬化関係情報テーブルD102として作成され、記憶されている。焼付硬化関係情報テーブルD102は、“残留歪量”ごとにレコードをもつ。各レコードは、“残留歪量”及び“降伏強さ変化量”の各値をもつ。“残留歪量”は、残留歪量を表す。“降伏強さ変化量”は、残留歪量が“残留歪量”に示される値である場合における焼付硬化による降伏強さの変化量を表す。例えば、レコードR102は、残留歪量がGの場合に、焼付硬化による降伏強さの変化量がdYP2であることを示す。なお、焼付硬化関係情報としては上記焼付硬化関係情報テーブルD102に限られず、例えば、残留歪量と降伏強さとの関係を示す数式として示されていてもよい。
そして、降伏強さ更新ステップS103では、これら加工硬化関係情報及び焼付硬化関係情報と、成形解析ステップS101において算出された残留歪量と、に基づいて、衝突解析モデルの各位置において、加工硬化の影響と、焼付硬化の影響を考慮した降伏強さを求める。そして、衝突解析モデルの各位置における降伏強さは、当該位置における残留歪量の大きさに応じた値に更新される。
図6は、実施形態における降伏強さの更新の処理の流れの一例を示すフローチャートである。すなわち、図6に示す処理の流れは、ステップS103において実行される処理の流れの具体的な一例である。
まず、衝突解析モデルの位置Pの残留歪量が取得される(ステップS201)。次に、取得された残留歪量に基づき、残留歪量に対応する降伏強さの変化量であって加工硬化による降伏強さの変化量が位置Pについて取得される(ステップS202)。次に、取得された残留歪量に基づき、残留歪量に対応する降伏強さの変化量であって焼付硬化による降伏強さの変化量が位置Pについて取得される(ステップS203)。次に、ステップS202及びステップS203で取得された降伏強さの変化量に基づいて降伏強さが更新される(ステップS204)。降伏強さは、より具体的には例えば、更新前の降伏強さにステップS202及びステップS203で取得された降伏強さの変化量の和が加算された値に更新される。これにより、本実施形態の衝突解析モデルでは、位置ごとに、異なる降伏強さに設定されうる。また、同じ加工硬化の状態であったとしても焼付け処理の有無によって異なる降伏強さに設定されうる。
図6に示す処理の流れは説明の簡単のため、特定の位置Pについて説明したが、ステップS103の処理は、位置Pに限らず、図6に示す処理が衝突解析モデルの他の位置に対しても実行される。
ここで、衝突解析モデルにおける更新後の降伏強さの具体例を説明する。より具体的には、以下の条件1、条件2、条件3及び条件4が満たされる場合を例に説明を行う。
条件1は、加工硬化関係情報が、残留歪量がGという値である場合の加工硬化による降伏強さの変化量をdYP1であると示すという条件である。
条件2は、焼付硬化関係情報が、残留歪量がGという値である場合の焼付硬化による降伏強さの変化量をdYP2であると示すという条件である。
条件3は、成形解析によって得られた衝突解析モデルの位置Pにおける残留歪量はGである、という条件である。
条件4は、焼付前材料情報が示す位置Pの降伏強さはYP0であるという条件である。
条件1、条件2及び条件3が満たされる場合、位置Pにおける降伏強さの変化量は、(dYP1+dYP2)である。条件1、条件2、条件3及び条件4が満たされる場合、位置Pにおける降伏強さは(YP0+YP1+YP2)である。なお、位置Pは、例えば、点群データの一点である。ここまでで衝突解析モデルにおける更新後の降伏強さの具体例の説明を終了する。
このように、本実施形態の構造特性(衝突性能)解析方法では、ステップS103において、加工硬化及び焼付硬化の影響が考慮された降伏強さに衝突解析モデルの降伏強さを更新する。なお、降伏強さ更新ステップS103と形状データ更新ステップS102とは、実施する順番を逆にしても良い。
次に、構造特性解析ステップS104では、形状データ更新ステップS102及び降伏強さ更新ステップS103により更新された構造特性(衝突)解析モデルに基づいて、構造特性解析が行われる。上記のように、本実施形態では、構造特性解析の一例として衝突性能解析が行われる。衝突性能解析で用いられる構造体を示す衝突解析モデルは、構造体の少なくとも一部を構成する金属部品の部分について、上記のとおり、形状データ及び降伏強さが更新されている。
以下に詳細に示す。
すなわち、構造特性解析ステップS104では、衝突解析モデルに対して衝突解析を実行する。衝突解析は、衝突解析モデルに基づいて解析対象の衝突性能を算出可能であれば、どのような解析方法であってもよい。衝突解析は、公知の解析方法であれば、例えば、特開2015-108585に記載の方法が挙げられる。衝突解析によって解析対象の衝突性能が算出される。
ここまでで、実施形態における構造特性解析方法の説明を終了する。次に、実施形態における構造特性解析方法によって構造特性を算出する構造特性解析装置1の一例を説明する。
図7は、実施形態の構造特性解析装置1の機能構成の一例を示す図である。
構造特性解析装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部11を備え、プログラムを実行する。構造特性解析装置1は、プログラムの実行によって制御部11、入力部12、記憶部13及び出力部14を備える装置として機能する。より具体的には、プロセッサ91が記憶部13に記憶されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ92に記憶させる。プロセッサ91が、メモリ92に記憶させたプログラムを実行することによって、構造特性解析装置1は、制御部11、入力部12、記憶部13及び出力部14を備える装置として機能する。
入力部12は、マウスやキーボード、タッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部12は、これらの入力装置を自装置に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部12は、自装置に対する各種情報の入力を受け付ける。各種情報は、例えば、成形解析情報を含む。入力部12は、入力された情報を制御部11に出力する。
記憶部13は、例えば、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの非一時的コンピュータ読み出し可能な記憶媒体を用いて構成される。記憶部13は構造特性解析装置1に関する各種情報を記憶する。記憶部13は、例えば、入力部12に入力された成形解析情報を記憶する。記憶部13は、例えば、加工硬化関係情報を予め記憶する。記憶部13は、例えば、焼付硬化関係情報を予め記憶する。
出力部14は、各種情報を出力する。出力部14は、例えば、解析結果の衝突性能を示す情報を出力する。出力部14は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。出力部14は、これらの表示装置を自装置に接続するインタフェースとして構成されてもよい。
図8は、実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図である。
制御部11は、成形解析部111、モデル生成部112、降伏強さ更新部113及び構造特性解析部114を備える。
成形解析部111は、成形解析情報を取得する。成形解析部111は、取得した成形解析情報に基づいて、上記成形解析ステップS101を実行する。なお、成形解析部111が成形解析情報を取得するとは、成形解析部111が、記憶部13から成形解析情報を読み出すことと、入力部12に入力された成形解析情報を取得することとのいずれか一方又は両方を意味する。成形解析部111は、上記成形解析ステップS101の実行によって、成形解析特性量を推定する。
モデル生成部112は、構造特性(衝突性能)解析に用いられる構造特性(衝突)解析モデルを生成する。また、モデル生成部112は、形状データ更新ステップS102を実行する。すなわち、モデル生成部112は、成形解析部111が推定した成形解析特性量に基づいて、構造特性(衝突)解析モデルにおける板厚と残留歪とを更新する。
降伏強さ更新部113は、降伏強さ更新ステップS103を実行する。すなわち、降伏強さ更新部113は、記憶部13に記憶された加工硬化関係情報と焼付硬化関係情報とを取得する。そして、降伏強さ更新部113は、成形解析部111によって算出された成形対象特性量が示す残留歪量を示す情報と、取得した加工硬化関係情報及び焼付硬化関係情報に基づいて、構造特性解析モデルの各位置における降伏強さを更新する。
構造特性解析部114は、モデル生成部112及び降伏強さ更新部113によって更新された構造特性解析モデルに対して、構造特性(衝突)解析を実行する。構造特性解析部114は、構造特性解析の実行によって解析対象の構造特性(衝突性能)を算出する。算出された構造特性(衝突性能)は、出力部14によって出力される。
このように構成された実施形態の構造特性解析装置1は、実施形態における構造特性解析方法によって構造特性(衝突性能)を算出するため、プレス成形された金属部品を含む構造体の構造特性解析を、金属部品におけるプレス成形及び焼付け処理の影響を考慮して、より精度良く実施することができる。
(変形例1)
成形解析ステップS101における成形解析の方法は、離散曲率計算によって板厚及び残留歪量を推定する方法であってもよい。離散曲率計算は、メッシュによって解析対象を分割し、各節点における離散曲率を用いて解析対象の板厚及び残留歪量を推定する有限要素法である。具体的には、離散曲率計算では、まず、解析前形状データが三角形のメッシュによって複数の領域に分割される。次に、離散曲率計算では、離散曲率の公式を用いてメッシュ上の各節点ごとに離散曲率が算出される。離散曲率計算では次に、Mindlin-Reissnerの板理論(参考文献1参照)又はKirchhoffの方法(参考文献2参照)に基づいて各節点における板厚及び残留歪量が推定される。
参考文献1:R. D. Mindlin, Influence of rotatory inertia and shear on flexural motions of isotropic elastic plates, Journal of Applied Mechanics, Transaction of American Society of Mechanical Engineers, 1951,Vol. 18, No.1, pp. 31-38
参考文献2:S.Timoshenko, S. Woinowsky-Krieger, Theory of Plates and Shells, McGRAW-HILL BOOK COMPANY, 2012年1月19日(added date)
このように離散曲率計算によって板厚及び残留歪量を推定する場合、上記例示したインバース法やインクリメント法と異なり、収束計算や非常に細かいタイムステップでの計算を行わなくてよい。このため、本変形例の方法により成形解析ステップS101を実行することにより、節点の量を同じにして同様の精度を確保しつつ、演算量を低減させることができる。
(変形例2)
上記実施形態では、予め構造特性解析モデル(衝突解析モデル)が準備されていて、成形解析ステップS101、形状データ更新ステップS102及び降伏強さ更新ステップS103を実施することで、上記構造特性解析モデルの金属部品部分の形状データ及び降伏強さを更新するものとしたが、これに限られない。図9及び図10は変形例2を示している。なお、上記実施形態と同様の部分については説明を省略し、同じ符号をつけるものとする。
図9に示すように、本変形例の構造特性解析方法は、成形解析ステップS101と、形状データ取得ステップS301と、降伏強さ取得ステップS302と、モデル生成ステップS303と、構造特性解析ステップS104とを備える。形状データ取得ステップS301の具体的な処理例としては、上記実施形態の形状データ更新ステップS102と基本的に同じである。すなわち、形状データ取得ステップS301では、成形解析ステップS101による結果に基づいて、プレス成形後の板厚と残留歪みとが考慮された金属部品部分の形状データが演算され取得される。
降伏強さ取得ステップS302の具体的な処理例としては、上記実施形態の降伏強さ更新ステップS103と基本的に同じである。すなわち、降伏強さ取得ステップS302では、成形解析ステップS101で算出された成形対象特性量が示す残留歪量の情報に基づいて、金属部品の各位置における降伏強さが演算され取得される。
モデル生成ステップS303では、形状データ取得ステップS301で取得されたプレス成形後の金属部品の形状データと、降伏強さ取得ステップS302で取得された金属部品の各位置における降伏強さとに基づいて構造体の構造特性解析モデルが生成される。構造特性解析モデルでは、上記金属部品の形状データ、金属部品における降伏強さ以外にも、金属部品部分においては当該金属部品を形成する降伏強さ以外の材料特性が含まれてよい。材料特性としは、上記のとおり、例えば、ヤング率、ポアソン比、密度などである。また、構造特性解析モデルでは、金属部品以外の部分の形状データ、当該部分を形成する材料の材料特性が含まれてよい。構造特性解析ステップS104では、モデル生成ステップS303で生成された構造特性解析モデルによって構造特性解析を実行する。
図10は、本変形例において、制御部11(図7参照)の機能構成の一例を示す図である。制御部11は、成形解析部111、モデル生成部300、降伏強さ取得部301及び構造特性解析部114を備える。降伏強さ取得部301は、降伏強さ取得ステップS302を実行する。すなわち、降伏強さ取得部301は、記憶部13(図7参照)に記憶された加工硬化関係情報と焼付硬化関係情報とを取得する。そして、降伏強さ取得部301は、成形解析部111によって算出された成形対象特性量が示す残留歪量を示す情報と、取得した加工硬化関係情報及び焼付硬化関係情報に基づいて、金属部品の各位置における降伏強さを取得する。
モデル生成部300は、形状データ取得ステップS301を実行する。すなわち、モデル生成部300は、成形解析部111が推定した成形解析特性量に基づいて、構造特性(衝突)解析モデルにおける板厚と残留歪とを含むプレス成形後の金属部品の形状データを演算し取得する。さらに、モデル生成部300は、上記プレス成形後の金属部品の形状データと、降伏強さ取得部301で取得した金属部品の各位置における降伏強さとに基づいて構造体に関する構造特性(衝突)解析モデルを生成する。構造特性解析部114は、モデル生成部300で生成された構造特性解析モデルによって構造特性解析を実行し、解析対象の構造特性(衝突性能)を算出する。
本変形例のように、予め構造特性解析モデルを準備するのではなく、プレス成形後の金属部品の形状データ及び各位置における降伏強さを取得した後に、これらを考慮した構造特性解析モデルを生成して構造特性解析を実行するようにしてもよい。
なお、成形解析ステップS101における成形解析の方法が有限要素法である場合でも、成形解析ステップS101実施時に用いる解析モデルのメッシュと、形状データ更新ステップS102、形状データ取得ステップS301や、降伏強さ更新ステップS103、降伏強さ取得ステップS302に用いた衝突解析モデルのメッシュとが異なる場合がある。なお、メッシュは板要素を含む。このような場合、衝突解析モデルの各節点における板厚及び残留歪量は、所定の成形解析の方法で取得された板厚及び残留歪量を示す情報に基づき所定の取得方法で取得される。以下、所定の成形解析の方法で取得された板厚及び残留歪量を示す情報に基づき衝突解析モデルの各節点における板厚及び残留歪量を取得する方法をマッピング方法という。マッピング方法は、所定の成形解析の方法で取得された板厚及び残留歪量を示す情報に基づき衝突解析モデルの各節点における板厚及び残留歪量を取得可能な方法であればどのような方法であってもよい。マッピング方法は、例えば、以下に示すマッピング方法であってもよい。
本具体例のマッピング方法では、衝突解析モデル中の各節点に対して以下の節点情報更新処理を実行することで、各節点における板厚及び残留歪量を算出する。節点情報更新処理では、板厚及び残留歪量の算出対象の節点(以下「対象節点」という。)を中心とした所定の範囲内に位置する各節点における成形解析時の板厚の平均値が算出される。算出された板厚の平均値が対象節点における板厚である。さらに、マッピング方法では、対象節点を中心とした所定の範囲内に位置する各節点における成形解析時の残留歪量の平均値が算出される。算出された残留歪量の平均値が対象節点における残留歪量である。
なお、構造特性解析装置1の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
構造特性解析装置1は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、構造特性解析装置1が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。例えば、成形解析部111及びモデル生成部112と、降伏強さ更新部113と、衝突解析部114とはそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。
なお、上記の衝突解析モデルは、衝突解析のためのモデルの一例である。成形解析情報は、入力情報の一例である。なお、解析前形状データは更新前の形状データの一例である。なお、モデル生成部112は、形状データ更新部の一例である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…構造特性解析装置, 11…制御部, 12…入力部, 13…記憶部, 14…出力部, 111…成形解析部, 112…モデル生成部, 113…降伏強さ更新部, 114…衝突解析部, 300…モデル生成部, 301…降伏強さ取得部

Claims (6)

  1. プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析方法であって、
    前記プレス成形前の母材の形状データと前記プレス成形後の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析ステップと、
    前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化である第1降伏強さ変化を示す第1降伏強さ変化情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化である第2降伏強さ変化を示す第2降伏強さ変化情報と、に基づいて、数値解析モデルにおける前記金属部品の各位置における降伏強さを更新する降伏強さ更新ステップと、
    前記成形解析ステップにおいて推定された板厚及び前記歪量に基づいて前記形状データを更新する形状データ更新ステップと、
    更新後の前記形状データと更新後の前記降伏強さと前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量とを有する数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析ステップと、
    を有し、
    前記第1降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第1降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記第2降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第2降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記降伏強さ更新ステップでは、前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量に基づき、前記第1降伏強さ変化及び前記第2降伏強さ変化を求め、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さを、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さと、前記第1降伏強さ変化の変化量と、前記第2降伏強さ変化の変化量の和に更新する構造特性解析方法。
  2. プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析方法であって、
    前記プレス成形前の母材の形状データと前記プレス成形後の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析ステップと、
    前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化である第1降伏強さ変化を示す第1降伏強さ変化情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化である第2降伏強さ変化を示す第2降伏強さ変化情報と、に基づいて、前記金属部品の各位置における降伏強さを取得する降伏強さ取得ステップと、
    前記成形解析ステップにおいて推定された板厚及び前記歪量に基づいて前記プレス成形後の前記金属部品の形状データを取得する形状データ取得ステップと、
    取得された前記金属部品の各位置における降伏強さと、前記プレス成形後の前記金属部品の形状データとを含む数値解析モデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析ステップと、
    を有し、
    前記第1降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第1降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記第2降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第2降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記降伏強さ取得ステップでは、前記成形解析ステップにおいて推定された前記歪量に基づき、前記第1降伏強さ変化及び前記第2降伏強さ変化を求め、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さと、前記第1降伏強さ変化の変化量と、前記第2降伏強さ変化の変化量の和を取得する構造特性解析方法。
  3. 前記成形解析ステップでは、前記プレス成形前の前記形状データがメッシュによって複数の領域に分割され、前記メッシュ上の各節点の位置における離散曲率が算出され、前記構造体の各位置における前記板厚及び前記歪量は、算出された各節点の前記離散曲率に基づいて推定される、
    請求項1または2に記載の構造特性解析方法。
  4. プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析装置であって、
    前記プレス成形前の母材の形状データと前記プレス成形後の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析部と、
    前記成形解析部において推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化である第1降伏強さ変化を示す第1降伏強さ変化情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化である第2降伏強さ変化を示す第2降伏強さ変化情報と、に基づいて、数値解析モデルにおける前記母材の各位置における降伏強さを更新する降伏強さ更新部と、
    前記成形解析部において推定された板厚及び前記歪量に基づいて前記形状データを更新する形状データ更新部と、
    更新後の前記形状データと更新後の前記降伏強さと前記成形解析部において推定された前記歪量とを有する数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析部と、を備え
    前記第1降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第1降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記第2降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第2降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記降伏強さ更新部は、前記成形解析部により推定された前記歪量に基づき、前記第1降伏強さ変化及び前記第2降伏強さ変化を求め、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さを、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さと、前記第1降伏強さ変化の変化量と、前記第2降伏強さ変化の変化量の和に更新す構造特性解析装置。
  5. プレス成形後に焼付された金属部品を含む一または複数の部品によって構成された構造体の構造特性を解析する構造特性解析装置であって、
    前記プレス成形前の母材の形状データと前記プレス成形後の母材の焼付け前の材料特性を示す情報であって、前記プレス成形前の前記母材の各位置における降伏強さを示す情報を含む焼付前材料情報とを含む入力情報に基づいて、前記プレス成形後の前記金属部品の各位置における板厚と残留歪みの歪量とを推定する成形解析部と、
    前記成形解析部において推定された前記歪量と、前記金属部品の母材に対する焼付けによって生じる焼付硬化による前記母材の降伏強さの変化である第1降伏強さ変化を示す第1降伏強さ変化情報と、前記金属部品の母材に対する加工硬化によって生じる前記母材の降伏強さの変化である第2降伏強さ変化を示す第2降伏強さ変化情報と、に基づいて、前記母材の各位置における降伏強さを取得する降伏強さ取得部と、
    前記成形解析部において推定された板厚及び前記歪量に基づいて前記プレス成形後の前記金属部品の形状データを取得する形状データ取得部と、
    取得された前記金属部品の各位置における降伏強さと、前記プレス成形後の前記金属部品の形状データとを含む数値解析モデルを生成するモデル生成部と、
    前記数値解析モデルに対して構造特性解析を行い、前記構造体の構造特性を算出する構造特性解析部と、を備え
    前記第1降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第1降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記第2降伏強さ変化情報は、前記歪量と、前記第2降伏強さ変化の関係を示す情報であり、
    前記降伏強さ取得部は、前記成形解析部により推定された前記歪量に基づき、前記第1降伏強さ変化及び前記第2降伏強さ変化を求め、前記数値解析モデルの各位置における降伏強さと、前記第1降伏強さ変化の変化量と、前記第2降伏強さ変化の変化量の和を取得す構造特性解析装置。
  6. 請求項4または5に記載の構造特性解析装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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