JP4993048B2 - 電池用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に電池の構成材料を収納し、電池を形成するために用いる電池用容器に関し、更に詳しくは、薄くて軽く、高度の水蒸気その他のバリヤー性を有し、リチウムポリマー電池などの容器にも好適に使用することのできる電池用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電池の外装材となる容器には、大抵の場合、金属製の容器が用いられていた。しかし、ノート型パソコン、携帯電話など各種の電子機器の発達、普及に伴い、その薄型化と軽量化が進められると共に、これらに使用される電池についても、その重量をできるだけ軽くし、また、使用機器における電池用スペースをできるだけ少なくできるよう薄型化、軽量化が求められている。
【0003】
このような要望に応えるために、例えば、電池の電極や電解質などに、高分子材料を導入し、シート状などに薄型化、軽量化した種々のポリマー電池が研究開発されている。
このようなポリマー電池の代表的な例として、例えば、リチウムポリマー電池が挙げられるが、リチウムポリマー電池においても、電池自体の薄型化、軽量化のために、その外装材となる電池用容器に積層フィルムを用いて薄型化、軽量化が図られている。
【0004】
そして、このようなポリマー電池の電池用容器に積層フィルムを使用する場合、その形態、使用方法としては、例えば、積層フィルムを、三方シール形式、四方シール形式、ピローパウチ形式などで、一端が開口する袋状に製袋し、内部に電池の構成材料を収納すると共に、電極端子を内部から開口部を通して外側に延長し、その開口部を熱接着により封止して電池を形成する方法、或いは、積層フィルムを周囲にフランジを備えた薄型のトレー状容器に成形し、その凹部に電池の構成材料を収納すると共に、電極端子を内部から外側に延長し、その上部を積層フィルムの蓋材で覆って、フランジ部で熱接着して密封し、電池を形成する方法などがある。
【0005】
このような電池用容器に用いる積層フィルムには、その薄さおよび軽さと共に、各種の強度や、電解液その他、酸などに対する耐性、水蒸気その他のバリヤー性、熱封緘性、更に電極端子との熱接着性など様々な性能が必要であり、積層フィルムの構成として、例えば、外側から基材層、アルミニウム箔層、中間層、熱接着性樹脂層を順に積層した構成が採られている。
【0006】
上記基材層には、例えば、2軸延伸ポリエステルフィルムまたは2軸延伸ナイロンフィルムのいずれかの単独フィルム、または、両者をドライラミネーション法などで積層した積層フィルムを使用でき、また、中間層には、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどを、そして、熱接着性樹脂層には、ポリオレフィン系樹脂、中でも、ポリプロピレンまたは酸変性ポリプロピレンのいずれか一方の単独の層、または、両者を適宜に積層した複合層を好適に使用することができる。
【0007】
このような構成の積層フィルムを用いて、前記のような袋形式またはトレー形式の電池用容器を作製することにより、薄型で前記性能面においてもかなり高性能の電池用容器を得ることができる。
しかし、電池が、リチウムポリマー電池などの場合は、上記のような電池用容器を用いた場合でも、長期の間には、少しずつ水分が内部に侵入し、これが電解質成分(リチウム塩)と反応してフッ化水素を発生させ、このフッ化水素が熱接着性樹脂層、中間層を通してアルミニウム箔層の内面を侵すため、その接着面を剥離させてしまう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような微量の水分透過の問題は、電池用容器の壁面、即ち、積層フィルムの平面部の水蒸気透過度を0にしても解決することができず、積層フィルムの端縁部のヒートシール部において、その端面がアルミニウム箔層で完全には遮断されないことに起因するものであった。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、アルミニウム箔層が水蒸気その他のバリヤー層として積層された積層フィルムをヒートシールして形成される薄型の電池用容器において、そのヒートシール部の端面の水蒸気バリヤー性をできる限り向上させ、高度の水蒸気その他のバリヤー性を有し、電解液やフッ化水素などに対する耐性にも優れると共に、良好な熱接着性、およびトレー状などへの成形性も備え、各種の性能に対する要求の厳しいリチウムポリマー電池などの外装にも好適に使用することのできる性能に優れた電池用容器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、少なくとも外側から、基材層、アルミニウム箔層、接着剤層、熱接着性樹脂層が順に積層されてなる積層フィルムを、該熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせ、その端縁部を袋状にヒートシールして形成される電池用容器において、該積層フィルムの端縁部のヒートシール部全領域の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴とする電池用容器からなる。
【0011】
上記アルミニウム箔層の内側を接着剤層と熱接着性樹脂層で形成する場合、通常、熱接着性樹脂層を予めフィルム状に製膜し、これを2液硬化型のポリウレタン系接着剤を用いて、公知のドライラミネーション法により、貼り合わせる方法が採られる。この方法によれば、熱接着性樹脂層をアルミニウム箔層の内側に接着性よく積層することができる
【0012】
また、前記のような構成を採ることにより、電池用容器を形成する積層フィルムの端縁部のヒートシール部の端面において、両側のアルミニウム箔層の内側が接着剤層と熱接着性樹脂層のみで形成され、且つ、ヒートシール部全領域の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されているので、該ヒートシール部における両側のアルミニウム箔層の間の断面積が小さくなり、この部分からの水分透過を少なくすることができ、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を一層向上させることができる。また、中間層を設けないことにより、積層フィルムの厚さを薄くすることができるので、電池用容器の薄型化に対しても有効である。
【0013】
請求項2に記載した発明は、少なくとも外側から、基材層、アルミニウム箔層、熱接着性樹脂層が順に積層されてなる積層フィルムを、該熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせ、その端縁部を袋状にヒートシールして形成される電池用容器において、該積層フィルムの端縁部のヒートシール部全領域の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴とする電池用容器である。
【0014】
上記アルミニウム箔層の内側の接着剤層、即ち、2液硬化型ポリウレタン系接着剤層は、その接着性には優れているが、防湿性の点では必ずしも良くない。従って、接着剤層を設けないことにより、ヒートシール部の両側のアルミニウム箔層の間の断面積を更に小さくすることができ、且つ、その部分(端面)からの水蒸気透過度を更に小さくすることができる。只、上記接着剤層を設けないためには、熱接着性樹脂層の積層方法を変更する必要があり、その場合、公知の熱ラミネーション法、或いは押し出しコート法などにより積層することができる
【0015】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、積層フィルムの端縁部のヒートシール部における両側のアルミニウム箔層の内側の端面からの水蒸気透過度を更に小さくすることができるので、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を一層向上させることができる。
【0016】
請求項3に記載した発明は、前記熱接着性樹脂層がプライマーコート層を介して前記アルミニウム箔層に積層されていることを特徴とする請求項2に記載の電池用容器からなる。
【0017】
請求項4に記載した発明は、前記積層フィルムの熱接着性樹脂層が、ポリプロピレンもしくは酸変性ポリプロピレンの単独の層、または両者の複合層で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電池用容器からなる。
【0018】
熱接着性樹脂層には、各種のポリオレフィン系樹脂を使用することができるが、防湿性のほか、耐内容物性、即ち、電解質を含む電解液に対する耐性などを考慮した場合、ポリプロピレンもしくは酸変性ポリプロピレンが特に適している。
酸変性ポリプロピレンは、自己同士の熱接着性のほか、金属に対する熱接着性にも優れているので、熱接着性樹脂層を熱ラミネーション法、或いは押し出しコート法でアルミニウム箔層の内側に積層する場合、アルミニウム箔層に対する接着性がよく、また、例えば、電池用容器の内部から外側に延長して設けられる電極端子の表面が裸の金属の場合でも、電池用容器の端縁部において、それと良好に熱接着し密封することができる。
【0019】
このような構成を採ることにより、前記請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、積層フィルムの最内層の熱接着性樹脂層を、熱接着性に優れると共に、防湿性もよく、また、電解質を含む電解液に対しても一層安定なものとすることができるので、長期安定性に優れた電池用容器を提供することができる。
【0020】
請求項5に記載した発明は、前記積層フィルムのアルミニウム箔層の少なくとも内側の面がクロメート処理されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電池用容器である。
【0021】
上記クロメート処理は、例えば、フェノール樹脂、リン酸、フッ化クロム(III) 化合物の水溶液をロールコート法などで塗布した後、アルミニウム箔の温度が170〜200℃になるように加熱して皮膜形成するものである。
アルミニウム箔の表面をクロメート処理することにより、前述の電解質に由来するフッ化水素に対する耐性を向上させることができるほか、表面の接着性が向上するので、アルミニウム箔層に基材層や熱接着性樹脂層を積層する際の積層強度を向上させることができる。
このようなクロメート処理は、アルミニウム箔層の内側の面のみに行ってもよいが、両側の面に行うこともできる。
【0022】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、積層フィルムのアルミニウム箔層の耐フッ化水素性や、ラミネートの際の接着性が向上されるので、積層フィルムの層間剥離などを防止することができ、一層長期安定性などの性能に優れた電池用容器を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の電池用容器に用いる積層フィルム、およびその製造方法など発明の実施の形態について説明する。本発明の電池用容器に用いる積層フィルムは、先に説明したように、例えば、外側から、(イ)基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、熱接着性樹脂層が順に積層された構成、または、(ロ)基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、熱接着性樹脂層が順に積層された構成などとすることができる。
【0024】
このような構成は、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を一層向上させるために採られたものであり、従来の電池用容器に用いられた積層フィルムのアルミニウム箔層の内側から、中間層、または中間層と接着剤層(ドライラミネート用接着剤層)とを取り除き、アルミニウム箔層の内側に、(イ)のように接着剤層を介して熱接着性樹脂層が積層された構成、または(ロ)のように熱接着性樹脂層が積層された構成としたものである。但し、(ロ)の構成の場合、アルミニウム箔層の内側にドライラミネート用の接着剤は使用しないが、必要に応じて公知のアンカーコート処理、もしくは酸変性ポリプロピレンのような熱接着性樹脂層と同系の樹脂によるプライマーコート処理を施すことができる。
【0025】
このようなプライマーコート処理の具体例として、例えば、酸変性ポリプロピレンのディスパージョンまたは溶液をアルミニウム箔層の積層面に薄くコーティングし、乾燥後、170〜200℃の高温に加熱して融着させると共に、酸変性ポリプロピレンの皮膜を形成させる方法があり、このようなプライマーコート処理を施すことにより、その上に、熱ラミネーション法、または押し出しコート法などで積層されるポリプロピレンや酸変性ポリプロピレンなどの熱接着性樹脂層を強固に積層することができる。
【0026】
上記の構成において、最外層の基材層には、特に限定はされないが、各種の強度や耐性に優れた2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、2軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ポリブチレンナフタレートフィルムなどの2軸延伸ポリエステルフィルム、または2軸延伸ナイロンフィルムの単独のフィルム、または、これらの二種以上を積層した積層フィルムを使用することができる。
尚、積層フィルムをトレー状容器に成形する場合は、成形性を良くするため、上記フィルムの延伸倍率を低くするとか、或いは、共重合タイプのポリエステル系樹脂フィルムを使用することもできる。
【0027】
アルミニウム箔層は、電池用容器に水蒸気その他のバリヤー性を付与するために積層されるものであり、軟質のアルミニウム箔が適しているが、特に鉄を0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%含有するアルミニウム箔が、展延性が一層よく、折り曲げ或いはプレス成形などの加工を施した場合にもピンホールの発生を少なくすることができる点で好ましい。
また、アルミニウム箔層は、その内側の面、または両側の面に、前記のようなクロメート処理を施すことが好ましい。
アルミニウム箔層の厚さは、電池用容器を袋形式で作製する場合は、20〜30μmが適当であり、プレス成形加工を行うトレー形式で作製する場合は、30μm以上が好ましく、40〜50μmが適当である。
【0028】
また、最内層の熱接着性樹脂層には、先に説明したように、ポリプロピレンもしくは酸変性ポリプロピレンの単独の層、または両者の複合層を用いることが好ましい。
複合層とする場合、ポリプロピレン層と酸変性ポリプロピレン層の2層のほか、例えば、中間層をポリプロピレン層として、その両側に酸変性ポリプロピレン層を積層した3層構成とすることもできる。
また、これらの熱接着性樹脂層のうち、どれを選ぶかについては、その積層方法や、電極端子の接着面の材質、例えば、表面被覆が施されているか、裸の金属かなどにより、適するものを適宜選定して積層することが好ましい。
【0029】
上記酸変性ポリプロピレンとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸、または、その無水物でグラフト重合変性したポリプロピレン、或いは、前記酸成分が共重合されたポリオレフィン樹脂をブレンドしたポリプロピレンなどを使用することができる。これらは単独で用いてもよく、また、二種以上をブレンドして用いてもよい。
【0030】
このような熱接着性樹脂層をアルミニウム箔層の内側の面に積層する方法は、予めフィルム状に製膜された熱接着性樹脂層を、2液硬化型の接着剤を用いて、ドライラミネーション法で積層する方法、または、接着剤を用いずに、熱ラミネーション法と呼ばれる加熱加圧のみで積層する方法、或いは、熱接着性樹脂を単層または多層共押し出しなどで押し出しコートして積層する方法などがあり、いずれの方法でも積層することができる。
尚、上記熱ラミネーション法または押し出しコート法で熱接着性樹脂層を積層する場合、アルミニウム箔層の積層面に、必要に応じてアンカーコートもしくはプライマーコートなどの前処理を施すことができる。
また、熱接着性樹脂層の厚さは、30〜40μmが適当である。
【0031】
以下に、本発明の電池用容器に用いる積層フィルムの構成の代表的な具体例を示す。但し、アルミニウム箔のクロメート処理などの前処理は省略して示す。
(アルミニウム箔層の内側に熱接着性樹脂層を接着剤を用いてドライラミネーション法で積層する場合の構成)
(1) PETフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸PPフィルム層(最内層)
(2) PETフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸酸変性PPフィルム層(最内層)
(3) PETフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(PP層/酸変性PP層)(最内層)
(4) PETフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(酸変性PP層/PP層/酸変性PP層)(最内層)
(5) ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸PPフィルム層(最内層)
(6) ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸酸変性PPフィルム層(最内層)
(7) ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(PP層/酸変性PP層)(最内層)
(8) ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(酸変性PP層/PP層/酸変性PP層)(最内層)
(9) PETフィルム層/接着剤層/ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸PPフィルム層(最内層)
(10)PETフィルム層/接着剤層/ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/無延伸酸変性PPフィルム層(最内層)
(11)PETフィルム層/接着剤層/ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(PP層/酸変性PP層)(最内層)
(12)PETフィルム層/接着剤層/ONフィルム層/接着剤層/アルミニウム箔層/接着剤層/共押し出しフィルム層(酸変性PP層/PP層/酸変性PP層)(最内層)
などの構成が挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な構成を採ることができる。
【0032】
上記において、接着剤層は全てドライラミネート用の接着剤であり、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、PPはポリプロピレンを示し、また、最内層の共押し出しフィルムは無延伸フィルムである。
そして、アルミニウム箔層の内側に接着剤層を設けずに最内層の熱接着性樹脂層を積層する場合は、熱ラミネーション法、または単層もしくは多層共押し出しなどの押し出しコート法などを採ることができる。その場合、アルミニウム箔層の内側に、必要に応じて前記酸変性ポリプロピレンなどのプライマーコートや公知のアンカーコートなどを施すことができる。
押し出しコート法を採る場合、前記共押し出しフィルム層は、共押し出し樹脂層となるが、その他の構成は、前記いずれの積層方法を採る場合も、アルミニウム箔層の内側の接着剤層が除かれるほかは同一であるため記載は省略する。
【0033】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
【0034】
図1、図2は、それぞれ本発明の電池用容器に用いる積層フィルムの一実施例の構成を示す模式断面図である。
図3は、従来の電池用容器に用いられた積層フィルムの構成を示す模式断面図である。
図4は、本発明の電池用容器の一実施例の構成を示す模式平面図である。また、図5は、図4に示した電池用容器のA−A線の拡大断面図である。
図6は、本発明の電池用容器の別の一実施例の構成を示す模式断面図である。
図7は、本発明の電池用容器を用いて作製される電池の一例の構成を示す斜視図である。
【0035】
従来、電池用容器を積層フィルムで作製する場合、図3に示すような構成の積層フィルムが用いられていた。即ち、図3に示した電池用積層フィルム70は、外側(図において上側)から、基材層1、接着剤層4a 、アルミニウム箔層2、接着剤層4b 、中間層5、接着剤層4c 、熱接着性樹脂層3が順に積層された構成であり、このような構成の積層フィルムを、例えば、三方シール形式、四方シール形式、またはピロー形式などで一端が開口する袋状に製袋し、或いは、プレス成形などで深さの浅いフランジ付きトレー状容器を成形し、これに同様な構成の積層フィルムによる蓋材を組み合わせてフランジ部でヒートシールする形式などで電池用容器を作製していた。
【0036】
しかし、このような構成の積層フィルムで電池用容器を作製した場合、基材層1の内側にアルミニウム箔層2が積層されているので、電池用容器の壁面部など積層フィルムの厚さ方向の水蒸気透過度は、特にピンホールなどの欠陥がない限り、皆無(0)にすることができるが、電池用容器の端縁部のヒートシール部の端面においては、両側のアルミニウム箔層2の間に、接着剤層4b 、中間層5、接着剤層4c 、熱接着性樹脂層3が二重に介在して、その断面積も大きいため、この部分からの水分の侵入があり、結果として、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を低下させていた。
【0037】
従って、本発明では、前記電池用容器の端縁部のヒートシール部の端面において、両側の積層フィルムのアルミニウム箔層の間の距離をできるだけ縮めて、その断面積を小さくできるよう、積層フィルムのアルミニウム箔層の内側の層構成を変更すると共に、ヒートシールの際、可能な範囲で熱接着性樹脂層を圧縮してその厚さが薄くなるヒートシールして電池用容器を構成したものである。
【0038】
このような本発明の電池用容器に用いる積層フィルムは、例えば、図1、図2に示すように構成することができる。
即ち、図1に示した電池用積層フィルム50は、外側(図において上側)から、基材層1、接着剤層4a 、アルミニウム箔層2、接着剤層4b 、熱接着性樹脂層3を順に積層して構成したものである。
この構成は、図3に示した従来の電池用容器に用いられた積層フィルム70の構成において、アルミニウム箔層2の内側の中間層5と接着剤層4c とを取り除き、アルミニウム箔層2の内側に接着剤層4b を介して熱接着性樹脂層3を積層した構成である。
尚、本発明において、積層フィルムのアルミニウム箔層の内側(熱接着性樹脂層3側)の面、または両側の面には前記のようなクロメート処理を施すことが好ましい。
【0039】
また、前記図3、図1に示した積層フィルムの構成において、接着剤層4a 、4b 、4c には、ドライラミネート用の2液硬化型ポリウレタン系接着剤が用いられ、その厚さは3μm程度であり、また、中間層には、通常、厚さ12μm程度の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられている。
従って、図1に示した構成の積層フィルム50を用いて電池用容器を作製することにより、図3に示した従来の構成の積層フィルム70を用いた場合と比較して、そのヒートシール部の両側のアルミニウム箔層間の間隔(厚さ)を、合計30μm小さくすることができる。
【0040】
図2に示した電池用積層フィルム60は、外側(図において上側)から、基材層1、接着剤層4a 、アルミニウム箔層2、熱接着性樹脂層3を順に積層して構成したものである。
この構成は、前記図1に示した電池用積層フィルム50の構成において、アルミニウム箔層2の内側から更に接着剤層4b を取り除き、アルミニウム箔層2の内側に熱接着性樹脂層3を積層した構成である。
【0041】
このような構成を採る場合、先に説明したように、熱接着性樹脂層3の積層方法を、熱ラミネーション法、または押し出しコート法に変更する必要はあるが、このような構成の積層フィルム60を用いて電池用容器を作製することにより、前記図1に示した構成の積層フィルム50を用いた場合よりも、ヒートシール部における両側のアルミニウム箔層間の間隔(厚さ)を、更に合計6μm程度小さくすることができる。
従って、図1、図2に示した積層フィルム50、60のような構成を採ることにより、従来の構成の積層フィルム70を使用した場合と比較して、それぞれにおいて取り除かれた中間層および接着剤層が係わっていただけの水蒸気透過度を小さくすることができるので、それを用いた電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性をそれぞれ段階的に一層向上させることができる。
【0042】
図4は、本発明の電池用容器の一実施例の構成を示す模式平面図であり、また、図5は、図4に示した電池用容器のA−A線の拡大断面図である。
図4に示した電池用容器100は、四方シール形式の袋状容器として構成したものであり、電池用容器100は、前記図1または図2に示したような構成の電池用積層フィルム50、60を用いて、その熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせて、周囲三方の端縁部をヒートシール部6でヒートシールし、一端が開口部10で開口する袋状容器として構成したものである。
【0043】
このような四方シール形式で電池用容器を作製する場合、両側の積層フィルムに、別々に切り離された積層フィルムを用いることもできるが、三方シール形式の袋を作製する場合と同様に、一枚の積層フィルムを半折し、折り曲げた端縁部もヒートシールする方法で、四方シール形式の電池用容器を作製することができる。
このような方法を採ることにより、折り返した一端には積層フィルムの切断面が無くなるので、ヒートシール部の端面からの水蒸気透過を少なくすることができ、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を一層向上させることができる。
【0044】
このような電池用容器100を用いて電池を作製する場合、開口部10から電池の構成材料を挿入し、内部から開口部10を通して外側に電極端子を延長した後、開口部10を電極端子と共にヒートシールして密封することにより、薄型の電池を作製することができる。
また、電池用容器を四方シール形式で形成する場合、必ずしも図示したような一端が開口する袋状容器を予め形成する必要はなく、例えば、専用の充填シール装置を用意することにより、一方の壁面を形成する電池用積層フィルムの内面側に、電池の構成材料を配置し、電極端子を一端から外側に延長した後、その上にもう一方の壁面を形成する積層フィルムを重ねて周囲四方の端縁部を、逐次または同時にヒートシールして密封し、薄型の電池を作製することもできる。
【0045】
また、本発明の電池用容器では、更に、積層フィルムの端縁部をヒートシールして電池用容器を形成する際、ヒートシール部の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴としている。
従って、図4に示した電池用容器100では、周囲三方の端縁部および開口部10をヒートシールする際、そのヒートシール部近辺の断面形状が、図4の電池用容器100のA−A線の拡大断面図を図5に例示したように、積層フィルム60の熱接着性樹脂層3のヒートシール部6における厚さT2 が、ヒートシール前の厚さT1 (但し、ヒートシール部6以外の部分の熱接着性樹脂層の厚さT1 は、ヒートシールで圧縮されないので、ヒートシール前の厚さに相当するものとして示した)より薄くなるように、即ち、T1 >T2 となるようにヒートシールされている。
【0046】
上記ヒートシール部の熱接着性樹脂層の厚さを実際に薄くできる数値は、元々の熱接着性樹脂層の厚さ、およびヒートシール部の位置(電極端子が介在する位置と、介在しない位置)、更には電極端子の厚さなどにより変わるため一律ではないが、ヒートシール前の厚さの80〜40%まで薄くすることができる。
この点は、電池用容器の形態を、例えば、次の図6に示すようなフランジ付きトレー状容器と蓋材からなる形態に変えた場合でも同様である。
【0047】
図6は、本発明の電池用容器の別の一実施例の構成を示す模式断面図であり、図6に示した電池用容器200は、プレス成形により作製されたフランジ付きトレー状容器7と、その上に被せられるフラットな蓋材9とで構成されており、それぞれが、前記図1または図2に示した構成の電池用積層フィルム50または電池用積層フィルム60で作製されている。また、トレー状容器7の深さは、通常3〜5mm程度の浅い形態である。
【0048】
このような電池用容器200は、フランジ付きトレー状容器7の成形凹部に電池の構成材料を装着し、内部から外側に電極端子を延長した後、その上部に蓋材9を被せて、周囲のフランジ部8で両者をヒートシールすることにより、薄型の電池を作製することができる。
このような形式の電池用容器200は、電池の構成材料や電極端子の装着を、大きく開口したフランジ付きトレー状容器7の上部から行えるため、電池を作製する際の工程が簡略化され、その生産性を向上させることができる。
【0049】
尚、この電池用容器200は、フランジ付きトレー状容器7と蓋材9とが別々に切り離された2ピース構成としたが、フランジ付きトレー状容器7と蓋材9とが、フランジ部8の一端でヒンジ状につながった1ピース構成とすることもできる。むしろ、1ピース構成の方が、ヒンジ状の連結部で積層フィルムが折り返され、この部分に切断面が無くなるため、端面からの水蒸気透過を少なくすることができ、電池用容器の水蒸気その他のバリヤー性を一層向上させることができる。
更に、蓋材9もフラットな形状ではなく、フランジ付きトレー状容器7と同様な形状に成形してもよく、その場合、成形凹部の深さを、1/2に浅くすることができるので、積層フィルムのアルミニウム箔層などの厚さを薄くできる利点がある。
【0050】
図7は、本発明の電池用容器を用いて作製される電池の一例の構成を示す斜視図である。但し、電池自体が薄型であるため、その厚さは省略して示した。
また、図7は、前記図4に示した電池用容器100を用いて作製した電池の斜視図として有効であると同時に、前記図6に示した電池用容器200を用いて作製した電池の斜視図としても有効である。
【0051】
従って、図7に示した電池500は、取り敢えず、前記図6に示した電池用容器200を用いて作製されたものとして説明する。
このような薄型の電池500は、例えば、前記図6に示した電池用容器200を用い、そのフランジ付きトレー状容器7の成形凹部の中に、電池の構成材料を装着し、内部から一端のフランジ部8の上を通して外側に、正極および負極の電極端子11a 、11b を延長した後、その上部に蓋材9を被せて、周囲のフランジ部8、即ち、ヒートシール部6で両者をヒートシールすることにより作製することができる。
【0052】
〔性能評価〕
本発明の電池用容器の性能を評価するため、下記のように実施例1、実施例2、および比較例1の電池用容器を作製し、その水蒸気バリヤー性と気密性(電解液の透過による減量)を下記の方法で測定し、比較評価した。
【0053】
(実施例1)
電池用容器に用いる積層フィルムの構成(図1に示した構成に相当する)
2軸延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)/接着剤層(厚さ3μm)/アルミニウム箔層(厚さ50μm)/接着剤層(厚さ3μm)/無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)
上記アルミニウム箔層は、その両面にクロメート処理を行い、また、各接着剤層には、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法で各層を貼り合わせて構成したものである。
上記積層フィルムを用いて、外形寸法、長さ100mm、幅55mmで、底部でフィルムを折り返すと共に、両側端縁部を5mm幅でヒートシールし、上部が開口する三方シール形式の袋状容器を作製し、実施例1の電池用容器とした。
尚、上記ヒートシールに際して、ヒートシール部の両側のアルミニウム箔層の間の距離が、シール前の66μmに対して、シール後は30μmとなるように圧縮してヒートシールした。
【0054】
(実施例2)
電池用容器に用いる積層フィルムの構成(図2に示した構成に相当する)
2軸延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)/接着剤層(厚さ3μm)/アルミニウム箔層(厚さ50μm)/酸変性ポリプロピレンによるプライマーコート(厚さ2μm)/無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)
上記アルミニウム箔層は、その両面にクロメート処理を行い、また、接着剤層には、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法で2軸延伸ナイロンフィルムとアルミニウム箔とを貼り合わせ、アルミニウム箔層の内面側に酸変性ポリプロピレンのプライマーコートを施した後、その上に熱ラミネーション法で無延伸ポリプロピレンフィルムで積層して構成したものである。
上記積層フィルムを用いて、前記実施例1と同様、外形寸法、長さ100mm、幅55mmで、底部でフィルムを折り返すと共に、両側部を5mm幅でヒートシールし、上部が開口する三方シール形式の袋状容器を作製し、実施例2の電池用容器とした。
この場合も、ヒートシールに際して、ヒートシール部の両側のアルミニウム箔層の間の距離が、シール前の64μmに対して、シール後は30μmとなるように圧縮してヒートシールした。
【0055】
(比較例1)
電池用容器に用いる積層フィルムの構成(図3に示した従来の積層フィルムの構成に相当する)
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/接着剤層(厚さ3μm)/アルミニウム箔層(厚さ20μm)/接着剤層(厚さ3μm)/2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ6μm)/接着剤層(厚さ3μm)/無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ50μm)
上記各接着剤層には、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法で各層を貼り合わせて構成したものである。
上記積層フィルムを用いて、前記実施例1、2と同じ寸法で、同様に三方シール形式の袋状容器を作製し、比較例1の電池用容器とした。
この場合、ヒートシールは、前記実施例に準じて、ヒートシール部の熱接着性樹脂層の厚さがシール前の約50%になるよう、即ち、両側のアルミニウム箔層の間の距離としては、シール前の124μmに対して、シール後は74μmとなるように圧縮してヒートシールした。
【0056】
〔水蒸気バリヤー性の測定およびその結果〕
以上のように作製した実施例1、2および比較例1の電池用容器を試料として、それぞれに電解液として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)を容積比1:1:1の比率で混合した混合液を3gずつ封入した後、60℃、90%RHの恒温恒湿槽で7日間保存し、保存後の電解液に含まれる水分量をカールフィッシャー法で測定したところ、下記のような結果が得られた。
尚、上記混合液注入後の開口部のヒートシールは、操作上のバラツキを少なくするため、この部分からの水蒸気透過を無視できるようシール幅を15mm幅に広げてヒートシールした。
Figure 0004993048
上記の結果から明らかなように、従来の電池用容器である比較例1の電池用容器に封入された混合液の水分量が1000ppmであったのに対して、実施例1の電池用容器に封入された混合液の水分量は400ppmとその1/2以下であり、また、実施例2の電池用容器に封入された混合液の水分量は85ppmとその1/10以下で、実施例の電池用容器の水蒸気バリヤー性は著しく向上していた。
【0057】
〔気密性の測定およびその結果〕
前記水蒸気バリヤー性の測定に用いた試料と同じ電解液封入済み試料を別に用意して、85℃の恒温槽に7日間保存し、その前後の重量変化(減量)を測定し、気密性の比較評価を行った。
Figure 0004993048
上記の結果から明らかなように、電池用容器の気密性においても、従来の電池用容器である比較例1の電池用容器の重量変化が−0.0333gであったのに対して、実施例1の電池用容器は、−0.0170gと約1/2に減少しており、更に、実施例2の電池用容器では、−0.0070gと1/5近くまで減少し、いずれも気密性の大幅な向上が認められた。
【0058】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、内部に電池の構成材料を収納し、電池を形成するために用いられる電池用容器であって、薄くて軽く、高度の水蒸気その他のバリヤー性を有し、電解液やフッ化水素、酸などに対する耐性にも優れると共に、良好な熱封緘性も備え、各種の性能に対して要求の厳しいリチウムポリマー電池などの容器にも好適に使用することのできる電池用容器を生産性よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池用容器に用いる積層フィルムの一実施例の構成を示す模式断面図である。
【図2】本発明の電池用容器に用いる積層フィルムの別の一実施例の構成を示す模式断面図である。
【図3】従来の電池用容器に用いられた積層フィルムの構成を示す模式断面図である。
【図4】本発明の電池用容器の一実施例の構成を示す模式平面図である。
【図5】図4に示した電池用容器のA−A線の拡大断面図である。
【図6】本発明の電池用容器の別の一実施例の構成を示す模式断面図である。
【図7】本発明の電池用容器を用いて作製される電池の一例の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基材層
2 アルミニウム箔層
3 熱接着性樹脂層
4a 、4b 、4c 接着剤層
5 中間層
6 ヒートシール部
7 フランジ付きトレー状容器
8 フランジ部
9 蓋材
10 開口部
11a 、11b 電極端子
1 ヒートシール前の熱接着性樹脂層の厚さ
2 ヒートシール後の熱接着性樹脂層の厚さ
50、60、70 電池用積層フィルム
100、200 電池用容器
500 電池

Claims (5)

  1. 少なくとも外側から、基材層、アルミニウム箔層、接着剤層、熱接着性樹脂層が順に積層されてなる積層フィルムを、該熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせ、その端縁部を袋状にヒートシールして形成される電池用容器において、該積層フィルムの端縁部のヒートシール部全領域の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴とする電池用容器。
  2. 少なくとも外側から、基材層、アルミニウム箔層、熱接着性樹脂層が順に積層されてなる積層フィルムを、該熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせ、その端縁部を袋状にヒートシールして形成される電池用容器において、該積層フィルムの端縁部のヒートシール部全領域の熱接着性樹脂層の厚さが、ヒートシールにより圧縮され、ヒートシール前の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴とする電池用容器。
  3. 前記熱接着性樹脂層がプライマーコート層を介して前記アルミニウム箔層に積層されていることを特徴とする請求項2に記載の電池用容器。
  4. 前記積層フィルムの熱接着性樹脂層が、ポリプロピレンもしくは酸変性ポリプロピレンの単独の層、または両者の複合層で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電池用容器。
  5. 前記積層フィルムのアルミニウム箔層の少なくとも内側の面がクロメート処理されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電池用容器。
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