JP4992733B2 - 駐車支援装置及び駐車支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両を所定の駐車目標領域に位置させるために運転者に運転操作の支援となる情報を提示する駐車支援装置及び駐車支援方法に関する。
自車両を所定の駐車目標領域に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する駐車支援装置が開発されている。例えば特許文献1に記載の駐車支援装置及び駐車支援方法は、運転者自身が容易に目標とする駐車位置に自車両を導くことができるように、後退走行を開始させる範囲を広くして運転者に提示している。
より具体的には、この特許文献1に記載の駐車支援装置及び駐車支援方法は、予め設定された複数回の後退運動と前進運動との繰り返しにより、駐車枠内に自車両を誘導することが可能な範囲を後退開始領域として表示している。このとき、車両周囲に障害物が存在する場合には、その障害物の回避に必要な範囲も鑑みて、後退開始領域を表示させている。これにより、運転者は、1回で後退移動を開始可能な範囲が表示される場合と比較して、容易に自車両を後退開始領域に位置させることが可能となっている。
特開2006−312440号公報
ところで、複数回の前進走行及び後退走行によって駐車目標領域に駐車可能な後退開始領域が予め提示されることにより、運転者の安心感は向上すると考えられる。しかしながら、一般的な駐車場面を観察すると、後続する他車両が存在する場合での駐車や、自車両を前後方向に移動させるための操作の煩わしさから、1度の後退で駐車を達成することを試みる運転者が多いのが現実である。
しかしながら、状況的に急いで運転操作を行うほど、所定の場所に自車両を位置させることは精神的に困難となる。すなわち、このような運転者の駐車を情報によって支援するためには、1度の後退で駐車を達成可能な後退開始位置を、容易に掴むことのできる形態で提示するのが望ましい。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、1度の後退で駐車可能な駐車の後退開始位置を、容易に掴むことのできる形態で運転者に提示することができる駐車支援装置及び駐車支援方法を提供することを目的とする。
本発明では、自車両が所定の駐車目標領域に到達することが可能となる領域である後退開始領域を設定し、当該前記後退開始領域に含まれる位置ごとに、自車両が後退走行を開始してから終了するまでに許容される自車両姿勢の自由度を判定して、当該自由度に応じた強調度で前記後退開始領域を提示することによって、上述の課題を解決する。
本発明によれば、強調度で表現された後退開始領域を運転者が認知することで、容易に所定の駐車目標位置に到達することが可能な後退開始領域を掴むことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
[駐車支援装置の構成]
本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置は、図1に示すように、自車両周囲を撮像するカメラ装置10と、自車両の位置を検出する自車位置検出手段としての自車位置検出回路11と、自車両が走行する走行車線の幅を検出する走行領域幅検出手段としての車線幅検出回路12と、自車両を駐車させる駐車枠(駐車目標領域)を検出する駐車目標領域検出手段としての駐車枠検出回路13と、自車両が所定の駐車目標領域に到達するために走行する領域である後退開始領域を算出する後退開始領域算出手段としての後退開始領域算出回路14と、自車両姿勢の自由度を判定する車両姿勢自由度判定手段としての車両姿勢自由度判定回路15と、運転者に提示する情報の強調度を決定する強調度決定手段としての強調度決定回路16と、この強調度決定回路16によって決定された強調度に応じた視覚情報を提示する情報提示手段としての表示装置17とを備える。
カメラ装置10は、自車両に設けられ、当該自車両の前方、側方、後方を撮像方向とする。このカメラ装置10は、例えば自車両前方を撮像方向とするカメラモジュール、自車両右側方を撮像方向とするカメラモジュール、自車両左側方を撮像方向とするカメラモジュール、自車両後方を撮像方向とするカメラモジュールからなる。このカメラ装置10によって撮像された映像信号は、自車位置検出回路11、車線幅検出回路12、及び駐車枠検出回路13に供給される。
自車位置検出回路11は、カメラ装置10から供給された映像信号に基づいて、車線幅検出回路12によって検出された走行車線の幅方向における自車両の位置を検出する。具体的には、自車位置検出回路11は、カメラ装置10から供給された映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、自車両が走行する走行車線の幅に対する当該自車両位置xpを同定する。自車位置検出回路11は、検出した自車両位置xpを表す座標情報を、後退開始領域算出回路14に供給する。
車線幅検出回路12は、カメラ装置10から供給された映像信号に基づいて、自車両前方における走行可能領域の当該自車両の進行方向に対する幅、すなわち、走行車線幅を検出する。具体的には、車線幅検出回路12は、カメラ装置10から供給された自車両前方の映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、自車両が走行する走行車線を検出し、その検出結果に基づいて、走行車線幅Wrを算出する。車線幅検出回路12は、検出した走行車線幅Wrを特定する座標情報を、後退開始領域算出回路14に供給する。
駐車枠検出回路13は、カメラ装置10から供給された映像信号に基づいて、自車両が駐車目標とする駐車枠を検出する。具体的には、駐車枠検出回路13は、カメラ装置10から供給された自車両側方の映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、駐車枠の白線検出を行って駐車枠を検出する。駐車枠検出回路13は、検出した駐車枠の座標情報を、後退開始領域算出回路14に供給する。
後退開始領域算出回路14は、自車位置検出回路11によって検出された自車両位置xpと、車線幅検出回路12によって検出された走行車線幅Wrと、駐車枠検出回路13によって検出された駐車枠の座標情報と、自車両の既定値である最小回転半径Rminとに基づいて、自車両が所定の駐車枠に駐車をする際に当該自車両を位置させることで所定の駐車目標領域に到達することが可能となる領域である後退開始領域を算出する。すなわち、後退開始領域算出回路14は、自車両が駐車枠まで移動可能な進路を、略連続した座標で表した後退開始領域を算出する。後退開始領域算出回路14は、算出した後退開始領域の座標情報を、車両姿勢自由度判定回路15及び強調度決定回路16に供給する。
車両姿勢自由度判定回路15は、後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域内において、自車両が後退走行を開始してから終了するまでに許容される自車両姿勢の自由度を判定する。車両姿勢自由度判定回路15は、判定した自由度の情報を、強調度決定回路16に供給する。
強調度決定回路16は、運転者に提示する情報について、後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域内における全ての地点の強調度を決定する。具体的には、強調度決定回路16は、車両姿勢自由度判定回路15によって判定された後退開始領域内における自由度が大きい地点(座標情報)ほど、高い強調度で提示するものと決定する。強調度決定回路16は、後退開始領域を表す座標情報と、当該座標情報に対応して決定した強調度情報とを表示装置17に供給する。
表示装置17は、カメラ装置10によって撮像された自車両前方の映像信号、自車両右側方の映像信号、自車両左側方の映像信号及び自車両後方の映像信号とを用いて座標変換を行って、自車両周囲を恰も上空から見たような映像に変換した俯瞰画像を作成する。また、表示装置17は、強調度決定回路16から供給された後退開始領域の座標情報に対応する俯瞰画像内の位置を、強調度決定回路16によって決定された強調度で表示する。これにより、駐車支援装置は、後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域に関する視覚情報を、自車両の自由度に応じて決定された強調度で提示する。
[駐車支援装置の動作]
このような各部を備える駐車支援装置は、図2に示すような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車目標領域に位置させるために運転者に運転操作の支援となる情報を提示する。
図2に示すように、ステップS1においては、車線幅検出回路12によって、自車両が走行する走行車線幅Wrを検出する。すなわち、車線幅検出回路12は、上述したように、カメラ装置10から供給された自車両前方の映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、図3に示す自車両が走行する走行車線を検出する。そして、車線幅検出回路12は、検出した走行車線から両サイドに存在する白線や他車両などを検出することによって、駐車面101から対向面102に亘る走行車線幅Wrを検出する。
次のステップS2においては、駐車枠検出回路13によって、自車両を駐車させる駐車枠を検出する。すなわち、駐車枠検出回路13は、上述したように、カメラ装置10から供給された自車両側方の映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、駐車目標となる駐車枠100を検出する。
そして、自車位置検出回路11は、ステップS3において、自車両が走行する走行車線における当該自車両の走行車線幅方向の位置を検出する。すなわち、自車位置検出回路11は、上述したように、カメラ装置10から供給された映像信号を画像処理してエッジ抽出等を行うことにより、ステップS1にて算出された自車両が走行する走行車線幅Wrに対する当該自車両位置xpを同定する。
続いて、後退開始領域算出回路14は、ステップS4において、自車両を駐車枠100に対してある程度の方向角を持たせて操舵をさせる場合に、最大限の方向角を持たせた場合の角度θmaxを算出する。具体的には、後退開始領域算出回路14は、自車両の最小回転半径Rminを用いて、次式(1)によって方向角θmaxを算出する。
Figure 0004992733
ただし、上式(1)において、θmax>π/2のときには、θmax=π/2とする。
続いて、後退開始領域算出回路14は、ステップS5において、内側限界軌跡Tinを算出する。内側限界軌跡Tinとは、図3に示すように、ステップS2にて検出された駐車枠100に対して自車両が最小回転半径Rminで旋回したときの軌跡のうち、駐車枠端点100aに接することなく最も近付く軌跡103である。
また、後退開始領域算出回路14は、ステップS6において、外側限界軌跡Toutを算出する。外側限界軌跡Toutとは、図3に示すように、ステップS1にて検出された走行車線幅Wrにおいて駐車枠100が存在する駐車面101とは反対の対向面102に対して走行してきた自車両が方向角θmaxで位置した場合に当該自車両が最小回転半径Rminで旋回したときに駐車可能な軌跡のうち、他方の駐車枠端点100b及び側面100cに接することなく最も近付く軌跡104である。
そして、後退開始領域算出回路14は、ステップS7において、ステップS1にて検出された走行車線幅Wrが、ステップS5にて算出された内側限界軌跡TinとステップS6にて算出された外側限界軌跡Toutとによって囲まれる領域を、後退開始領域105とし、定義し、これを算出する。
続いて、車両姿勢自由度判定回路15は、ステップS8において、後退開始領域105内における自車両姿勢の自由度を判定する。具体的には、図4(a)に示すように、ステップS7にて定義された後退開始領域105(図示せず)内における任意の地点Sにおいて、ステップS3にて検出された自車両位置xpから地点Sに自車両を進行させた場合における方向角(前進方向角θs)の取り得る範囲である前進方向角θs(θsmin≦θs≦θsmax)において、自車両が角度θsの姿勢であったとする。そして、この角度θsの姿勢から、図4(b)に示すように、自車両が駐車枠100に向けて後退した場合に、1度の操舵で当該自車両が駐車枠100内に到達可能な方向角(後退方向角Hs)の取り得る範囲(ηsmin≦H≦ηsmax)の総和を自由度Fsとする。すなわち、車両姿勢自由度判定回路15は、次式(2)によって自由度Fsを判定する。
Figure 0004992733
続いて、強調度決定回路16は、ステップS9において、運転者に提示する情報の強調度を決定する。このとき、強調度決定回路16は、上述したように、ステップS8にて判定された後退開始領域105内における任意の地点Sの自由度Fsが大きいほど、高い強調度Esとする。したがって、強調度決定回路16は、自由度Fsと強調度EsとをFs=Esとし、後退開始領域105内における全ての地点Sの強調度を決定する。
そして、表示装置17は、ステップS10において、ステップS9にて決定された強調度Esに応じた視覚情報を提示する。具体的には、表示装置17は、図5に示すように、ステップS2にて検出された自車両201が駐車をする駐車枠202を含む俯瞰画像200に対して、ステップS9にて決定された後退開始領域内における低強調度情報203,高強調度情報204を重ね合わせて表示し、一連の処理を終了する。ここで、高強調度情報204は、例えば赤色で表示し、低強調度情報203は、青色で表示される。これにより、駐車支援装置は、俯瞰画像200内において運転者から強調されて見える高強調度情報204に自車両201を移動させれば、高い自由度Fsで自車両201を後退させることができることを直感的に提示することができる。
駐車支援装置は、このような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車目標領域(駐車枠100)に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示することができる。
なお、駐車支援装置においては、情報提示手段として表示装置17を用いるものとしたが、視覚情報を表示するものであれば、例えば車載用ナビゲーション装置やヘッドアップディスプレイ等を用いてもよい。また、かかる情報提示手段によって表示する視覚情報を強調する方法としては、強調度決定回路16によって決定された強調度Esに応じて、映像の明度、彩度若しくは色相の全て又はいずれかを変化させる方法等を適用することができる。
[第1実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置は、自車両を位置させることで所定の駐車枠100に到達することが可能となる後退開始領域105を後退開始領域算出回路14によって算出し、この後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域105内において、自車両が後退走行を開始してから終了するまでに許容される自車両姿勢の自由度Fsを車両姿勢自由度判定回路15によって判定し、この車両姿勢自由度判定回路15によって判定された自車両姿勢の自由度Fsに応じて、運転者に提示する情報の強調度Esを強調度決定回路16によって決定し、後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域105を、強調度決定回路16によって決定された強調度Esに応じて、表示装置17を介して運転者に提示する。
したがって、この駐車支援装置によれば、自車両が駐車枠100に到達することが可能となる領域である後退開始領域105に含まれる位置ごとに、自車両が後退走行を開始してから終了するまでに許容される自車両姿勢の自由度Fsを判定して、当該自由度Fsに応じた強調度Esで後退開始領域105を提示するので、車両姿勢の自由度Fsといった駐車中の運転者の操舵の特性を、情報の強調度Esという感覚の特性に合致した形態で運転者に提示することができるため、容易に駐車開始領域を掴むことができる。
また、この駐車支援装置は、自車両の前方における走行車線幅Wrを車線幅検出回路12によって検出し、この車線幅検出回路12によって検出された走行車線幅方向における自車両位置xpを自車位置検出回路11によって検出し、自車両が駐車をする駐車枠100を駐車枠検出回路13によって検出し、自車位置検出回路11によって検出された自車両位置xpと、車線幅検出回路12によって検出された走行車線幅Wrと、駐車枠検出回路13によって検出された駐車枠100と、自車両の最小回転半径Rminとに基づいて、後退開始領域算出回路14によって後退開始領域105を算出する。これにより、この駐車支援装置においては、自車両位置xp、走行車線幅Wr、駐車枠100といった位置関係と、自車両の既定の最小回転半径Rminによって後退開始領域105を運転者に提示して、当該後退開始領域105の強調度Esを提示できる。
さらに、この駐車支援装置において、車両姿勢自由度判定回路15は、自車位置検出回路11によって検出された現在の自車両位置xpから駐車可能領域算出回路14によって検出された後退開始領域105内に含まれる位置に当該自車両を進行させたときに、当該自車両が取り得る方向角である前進方向角θsが大きいほど、当該後退開始領域105に含まれる位置の自車両姿勢の自由度Fsが大きいと判定する。さらに、この駐車支援装置は、後退開始領域105内に含まれる位置から駐車枠検出回路13によって検出された駐車枠100に向けて後退した場合に、1度の操舵で駐車枠100内に当該自車両を位置させることが可能な方向角である後退方向角Hsが大きいほど、自車両姿勢の自由度が大きいと判定する。これにより、この駐車支援装置においては、自車両に許容される方向角の広さを自由度Fsの大きさとして定量化して、当該自由度Fsに応じた強調度Esで後退開始領域105を提示することが可能となる。
さらにまた、この駐車支援装置において、強調度決定回路16は、後退開始領域算出回路14によって算出された後退開始領域105内に含まれる位置における、車両姿勢自由度判定回路15によって判定された自車両姿勢の自由度Fsが大きいほど、当該後退開始領域105に含まれる位置を高い強調度Esとする。これにより、この駐車支援装置において、運転者は、後退開始領域105に含まれる位置から後退した場合に、自車両に許容される自由度Fsの大きさを強調度Esとして感覚的に認知させることができる。
なお、この駐車支援装置においては、情報提示手段である表示装置17として、視覚情報を表示する車載用ナビゲーション装置、ヘッドアップディスプレイ、又は表示装置のいずれかを用いることができる。そして、表示装置17は、強調度決定回路16によって決定された強調度Esに応じて、映像の明度、彩度若しくは色相の全て又はいずれかを変化させて表示することにより、視覚的な感覚に合致した後退開始領域105を提示して、運転者に認知させることができる。
[第2実施形態]
つぎに、本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置について説明する。
この第2実施形態に係る駐車支援装置は、第1実施形態に係る駐車支援装置を改良し、運転者の駐車の嗜好を反映させて、運転者に提示する情報の強調度を決定するものである。したがって、この第2実施形態においては、第1実施形態にて説明した部位と同一部位及び同一処理については、それぞれ、同一符号及び同一ステップ番号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
[駐車支援装置の構成]
本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置は、図6に示すように、上述したカメラ装置10、自車位置検出回路11、車線幅検出回路12、及び駐車枠検出回路13の他に、自車両を位置させることで所定の駐車枠100に到達することが可能となる領域である後退開始領域105を算出する後退開始領域算出手段としての後退開始領域算出回路20と、自車両姿勢の自由度Fsを判定する車両姿勢自由度判定手段としての車両姿勢自由度判定回路21と、運転者に提示する情報の強調度を決定する強調度決定手段としての強調度決定回路22と、運転者の駐車履歴に基づく当該運転者の駐車嗜好を保持する駐車嗜好保持手段としての駐車嗜好保持回路23と、駐車嗜好保持手段の一部を構成して自車両位置xpを検出するGPS(Global Positioning System)装置24と、強調度決定回路22によって決定された情報の強調度に応じた視覚情報を提示する情報提示手段としてのヘッドアップディスプレイ25とを備える。
すなわち、駐車支援装置は、第1実施形態にて示した後退開始領域算出回路14に代えて後退開始領域算出回路20を備え、車両姿勢自由度判定回路15に代えて車両姿勢自由度判定回路21を備え、強調度決定回路16に代えて強調度決定回路22を備え、表示装置17に代えてヘッドアップディスプレイ25を備えるとともに、駐車嗜好保持回路23及びGPS装置24を新たに備えて構成される。
後退開始領域算出回路20は、後退開始領域算出回路14と同様に、自車位置検出回路11によって検出された自車両位置xpと、車線幅検出回路12によって検出された走行車線幅Wrと、駐車枠検出回路13によって検出された駐車枠100の座標情報とに基づいて、自車両が所定の駐車枠100に駐車する際に当該自車両を位置させることで所定の駐車枠100に到達することが可能となる領域である後退開始領域105を算出する。また、後退開始領域算出回路20は、後述する最大限界軌跡Tmaxを算出する。後退開始領域算出回路20は、算出した後退開始領域105の座標情報や最大限界軌跡Tmaxの情報を、車両姿勢自由度判定回路21及び強調度決定回路22に供給する。
車両姿勢自由度判定回路21は、車両姿勢自由度判定回路15と同様に、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105内において、自車両が後退走行を開始してから終了するまでに許容される自車両姿勢の自由度Fsを判定する。ただし、車両姿勢自由度判定回路21は、車両姿勢自由度判定回路15とは異なる定義の自由度Fsを判定する。車両姿勢自由度判定回路21は、判定した自由度Fsの情報を、強調度決定回路22に供給する。
強調度決定回路22は、強調度決定回路16と同様に、運転者に提示する情報について、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105内における全ての地点の強調度Esを決定する。このとき、強調度決定回路22は、車両姿勢自由度判定回路15によって判定された後退開始領域105内における自由度Fsのみに応じた強調度Esを決定するのではなく、運転者の駐車履歴がある場合には、その駐車履歴に基づく当該運転者の駐車嗜好を駐車嗜好保持回路23から読み出し、その駐車嗜好に応じた強調度Esを決定する。強調度決定回路22は、後退開始領域105の座標情報と、当該座標情報について決定した強調度Esをヘッドアップディスプレイ25に供給する。
駐車嗜好保持回路23は、特定の駐車枠100において自車両が後退走行を行った際にGPS装置24によって計測された位置情報と、その駐車の際の自車両の軌跡とを、履歴として保持している。これにより、駐車嗜好保持回路23には、運転者の駐車履歴に基づく当該運転者の駐車嗜好が保持される。そして、駐車嗜好保持回路23は、GPS装置24によって計測された現在の自車両位置情報が、保持している駐車の履歴における位置情報と同一範囲であるか否かを照合し、運転者の駐車履歴の有無を判定する。この駐車嗜好保持回路23に保持されている運転者の駐車履歴に基づく当該運転者の駐車嗜好情報は、強調度決定回路22によって読み出される。
ヘッドアップディスプレイ25は、自車両のウィンドスクリーンに透過型の映像表示装置を配置することにより、実際の風景に対して計算機等で作成した情報を重ね合わせて表示することができる装置である。このヘッドアップディスプレイ25は、上述した表示装置17と同様に、俯瞰画像に、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105に関する視覚情報を重畳して運転者に提示する。このとき、ヘッドアップディスプレイ25は、強調度決定回路22によって決定された情報の強調度Esに応じた視覚情報を提示する。
[駐車支援装置の動作]
このような各部を備える駐車支援装置は、図7に示すような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する。
まず、駐車支援装置においては、先に図2に示したステップS1乃至ステップS7の処理を行い、後退開始領域105を算出すると、ステップS21へと処理を移行する。
後退開始領域算出回路20は、ステップS21において、最大限界軌跡Tmaxを算出する。最大限界軌跡Tmaxとは、図8に示すように、ステップS1にて検出された走行車線において駐車枠100が存在する駐車面101とは反対の対向面102に対して走行してきた自車両が方向角θmaxで位置した場合に駐車可能な軌跡のうち、駐車枠100の側面100cに接することなく最も近付く軌跡103である。なお、最大限界軌跡Tmaxの半径R’maxは、ステップS2にて検出された駐車枠100の深さをlpとすると、次式(3)によって算出される。
Figure 0004992733
続いて、車両姿勢自由度判定回路21は、ステップS22において、後退開始領域105内における自車両姿勢の自由度Fsを判定する。具体的には、図9に示すように、ステップS5にて算出された内側限界軌跡Tinにおける曲率、すなわち、自車両の最小回転半径がR’minであり、ステップS21にて算出された最大限界軌跡Tmaxにおける曲率がR’maxであった場合において、ステップS7にて算出された後退開始領域105(S’)を有限個の区画dS’n(n=1,・・・,N)に区分したときにおける任意の区画dS’iを、駐車における後退開始地点とする。そして、自車両が駐車枠100に向けて後退する時の曲率R’を、R’min≦R’≦R’maxの範囲で変動させ、且つ、ステップS4にて算出された最大方向角がθ’maxであった場合に、自車両の後退開始地点における方向角θ’を、0≦θ’≦θ’maxの範囲で変動させた場合に、ステップS2にて検出された駐車枠100に自車両が到達可能な複数の軌跡のうちで区画dSk(k=1,・・・,N)を横断した軌跡を、区画dSk毎に加算した値を当該区画dSnの自由度Fsと定義する。
続いて、駐車嗜好保持回路23は、ステップS23において、GPS装置24によって計測された現在の自車両位置xp情報に基づいて、運転者の駐車履歴の有無を判定する。
ここで、駐車支援装置は、運転者の駐車履歴があるものと判定された場合には、ステップS24へと処理を移行し、強調度決定回路22により、駐車嗜好保持回路23に保持されている運転者の駐車履歴に基づく当該運転者の駐車嗜好のうち、駐車枠100に対して自車両を後退させるために最初に停止させたときの当該自車両の方向角の平均値φ、すなわち、自車両を進行させたときに当該自車両が取り得る方向角である前進方向角の平均値φを参照して取得する。
続いて、強調度決定回路22は、ステップS25において、運転者に提示する情報の強調度Esを決定する。ここで、ステップS22にて算出される自由度Fsは、通常、ステップS1にて検出された走行車線幅Wrと、ステップS2にて検出された駐車枠100の横幅と、ステップS3にて検出された自車両位置xpとに応じて変動する。しかし、駐車枠100から遠ざかる方向をX方向とし、駐車枠100に平行な方向をY方向とした場合、X方向の所定の地点xにおいて自由度Fsが最大となるY方向の地点yは、一意に決まることになる。
そして、この地点yを任意の地点xについて求めると、自由度Fsの大きい駐車軌跡は、図10の網掛け部分以外のように、駐車枠100に対して所定の角度ψを持つ直線によって近似することができる。しかしながら、ステップS24にて自車両の方向角の平均値φを取得したように、運転者は方向角φの方向からの駐車を嗜好しているので、強調度決定回路22は、図11に示すように、Y方向の自由度Fsの最大値と同等の大きさの強調度Esを、駐車枠100に対して方向角がφとなるようにずらして、後退開始領域105内の各地点に付与する。駐車支援装置は、このようにして、角度ψから角度φとなるように後退開始領域105における強調度Esを決定すると、ステップS27へと処理を移行する。
一方、駐車支援装置は、ステップS23において、運転者の駐車履歴がないものと判定された場合には、ステップS26へと処理を移行し、強調度決定回路22により、ステップS22にて判定された自由度Fsに基づいて、後退開始領域105に含まれる座標情報ごとの強調度Esを決定する。すなわち、強調度決定回路22は、図12に示すような自由度Fsに応じた強調度Esへの変換特性を示すデータをメモリ等に保持しておき、この変換特性データを参照する。これにより、強調度決定回路22は、自由度Fsが小さい値の範囲では強調度Esを比例して大きくし、次第に強調度Esの増加に対する自由度Fsの増加度合いを緩やかとする。すなわち、自由度Fsが大きくなるほど強調度Esの増加度合い低くするように、強調度Esを決定する。駐車支援装置は、このようにして後退開始領域105の座標情報に対する強調度Esを決定すると、ステップS27へと処理を移行する。
駐車支援装置は、ステップS27へと処理を移行すると、ヘッドアップディスプレイ25を用いて、ステップS25又はステップS26にて決定された情報の強調度Esに応じた視覚情報を提示する。具体的には、ヘッドアップディスプレイ25は、ステップS25又はステップS26にて決定された後退開始領域105内における強調度Esを、駐車面101及び対向面102内に重ね合わせて俯瞰画像上に表示して、一連の処理を終了する。
駐車支援装置は、このような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示することができる。
なお、駐車支援装置においては、情報提示手段としてヘッドアップディスプレイ25を用いるものとしたが、視覚情報を表示するものであれば、例えば車載用ナビゲーション装置や表示装置等を用いてもよい。また、かかる情報提示手段によって表示する視覚情報を強調する方法としては、第1実施形態にて説明したように、強調度決定回路22によって決定された強調度Esに応じて、映像の明度、彩度若しくは色相の全て又はいずれかを変化させる方法等を適用することができる。
[第2実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置は、後退開始範囲算出回路20によって検出された後退開始領域105内に含まれる位置に自車両を進行させたときに、当該自車両が取り得る方向角である前進方向角の平均値を当該運転者の駐車嗜好情報として保持する駐車嗜好保持回路23を備え、この駐車嗜好保持回路23に運転者の駐車嗜好情報として保持されている前進方向角の平均値φを強調度決定回路22が参照して、当該平均値φに相当する前進方向角において高い強調度Esを付与する。したがって、この駐車支援装置によれば、運転者が過去に駐車した経験がある駐車場面では当該運転者の駐車の嗜好に適した後退開始領域105を強調して提示することができるため、容易に駐車開始領域を掴むことができる。
また、この駐車支援装置において、強調度決定回路22は、自車位置検出回路11によって検出された現在の自車両位置xpから駐車可能領域算出回路14によって検出された後退開始領域105内に含まれる位置に当該自車両を進行させたときに、当該自車両が取り得る方向角である前進方向角が大きくなるほど、低い増加度合いで後退開始領域105の強調度Esを付与する。これにより、この駐車支援装置によれば、運転者が過度に強調された情報に煩わされることない支援情報を当該運転者に提示することができる。
[第3実施形態]
つぎに、本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置について説明する。
この第3実施形態として示す駐車支援装置は、第1実施形態及び第2実施形態として示した駐車支援装置を改良し、駐車枠100の横幅に応じて後退開始領域105における強調度Esを決定するものである。したがって、この第3実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態にて説明した部位と同一部位及び同一処理については、それぞれ、同一符号及び同一ステップ番号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
[駐車支援装置の構成]
本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置は、図13に示すように、上述したカメラ装置10、自車位置検出回路11、車線幅検出回路12、駐車枠検出回路13、後退開始領域算出回路20、及び車両姿勢自由度判定回路21の他に、運転者に提示する後退開始領域105の強調度Esを決定する強調度決定手段としての強調度決定回路30と、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じた聴覚情報を提示する情報提示手段としての音響装置31と、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じた触覚情報としての操舵反力を提示する情報提示手段としての操舵反力制御装置32とを備える。
すなわち、駐車支援装置は、第2実施形態にて示した強調度決定回路22に代えて強調度決定回路30を備えるとともに、ヘッドアップディスプレイ25に代えて音響装置31及び操舵反力制御装置32を備えて構成される。
強調度決定回路30は、強調度決定回路16,22と同様に、運転者に提示する情報について、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105内における全ての地点の強調度Esを決定する。このとき、強調度決定回路30は、運転者の認知特性の観点から、車線幅検出回路12によって検出された走行車線幅Wrに応じた強調度Esを決定する。強調度決定回路30は、決定した後退開始領域105の座標情報に対する強調度Esを音響装置31及び操舵反力制御装置32に供給する。
音響装置31は、一定の周波数でパルス音を発生するブザーやスピーカ等から構成され、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105を表す聴覚情報を運転者に提示する。このとき、音響装置31は、強調度決定回路30によって決定された後退開始領域105における強調度Esに応じてパルス音の周波数を変化させた聴覚情報を提示する。
操舵反力制御装置32は、運転者による操舵輪の回転操作に応じて反力の大きさを変化させる装置であり、後退開始領域算出回路20によって算出された後退開始領域105における強調度に応じた触覚情報を運転者に提示する。このとき、操舵反力制御装置32は、強調度決定回路30によって決定された後退開始領域105における強調度Esに応じて反力の大きさを変化させることによって触覚情報を提示する。
[駐車支援装置の動作]
このような各部を備える駐車支援装置は、図14に示すような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する。
まず、駐車支援装置においては、先に図2に示したステップS1乃至ステップS7の処理を行い、後退開始領域105を算出すると、先に図7に示したステップS21及びステップS22の処理を行って、後退開始領域105内における自車両姿勢の自由度Fsを判定する。
そして、強調度決定回路30は、ステップS31において、運転者に提示する後退開始領域105における強調度Esを決定する。ここで、ステップS22にて算出される自由度Fsは、上述したように、ステップS1にて検出された走行車線幅Wrと、ステップS2にて検出された駐車枠100の横幅と、ステップS3にて検出された自車両位置xpとに応じて変動するが、駐車枠100から遠ざかる方向をX方向とし、駐車枠100に平行な方向をY方向とした場合、X方向の所定の地点xにおいて自由度Fsが最大となるY方向の地点yは、一意に決まることになる。
そして、この地点yを任意の地点xについて求めると、自由度Fsの大きい駐車軌跡は、先に図10に示したように、駐車枠100に対して所定の角度ψを持つ直線によって近似することができる。しかしながら、駐車枠100の横幅Wpが狭い場合には、運転者の認知特性の観点から、角度ψをより大きくなる方向に補正した方が駐車しやすくなる。
そこで、強調度決定回路30は、図15に示すように、Y方向の自由度Fsの最大値と同等の大きさの強調度Esを、駐車枠100に対して方向角φが次式(4)となるように、後退開始領域105内の各地点に付与する。駐車支援装置は、このようにして強調度Esを決定すると、ステップS32へと処理を移行する。
Figure 0004992733
駐車支援装置は、ステップS32へと処理を移行すると、音響装置31を用いて、ステップS31にて決定された情報の強調度Esに応じた聴覚情報を提示する。具体的には、音響装置31は、車両の駐車枠100に対する方向角がステップS31にて算出された方向角φに近付くほど高い周波数でパルス音を発生する。
また、駐車支援装置は、このステップS32の処理と同時に、ステップS33において、操舵反力制御装置32を用いて、ステップS32にて決定された強調度Esに応じた触覚情報を、後退開始領域105における位置に応じて提示する。具体的には、操舵反力制御装置32は、自車両の駐車枠100に対する方向角がステップS31にて算出された方向角φに近づいて強調度Esが高い方向に操舵する場合には弱い反力を提示する。一方、操舵反力制御装置32は、方向角φから遠ざかって強調度Esが低い方向に操舵する場合には強い反力を提示する。
このように、駐車支援装置は、音響装置31及び操舵反力制御装置32により、決定された情報の強調度Esに応じた聴覚情報及び触覚情報を提示し、一連の処理を終了する。
駐車支援装置は、このような一連の手順にしたがって、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示することができる。
なお、駐車支援装置においては、情報提示手段として音響装置31を用いるものとしたが、聴覚情報を提示するものであればいかなるものを用いてもよい。また、かかる情報提示手段によって提示する聴覚情報を強調する方法としては、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じて、音声の音圧若しくは周波数の全て又はいずれかを変化させる方法等を適用することができる。
さらに、駐車支援装置においては、情報提示手段として操舵反力制御装置32を用いるものとしたが、触覚情報を提示することを目的とするものであれば、例えば運転者が着座する運転席に埋め込まれた振動装置を用いてもよい。また、操舵反力制御装置であっても、運転者による操舵輪の操作に応じて反力の大きさを変化させるもののみならず、アクセルペダルやブレーキペダルの操作に応じて反力の大きさを変化させる反力制御装置を用いてもよい。また、かかる情報提示手段によって提示する触覚情報を強調する方法としては、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じて、反力制御装置による反力の大きさを変化させる方法の他に、振動装置による振動数を変化させる方法等を適用することができる。
[第3実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置によれば、強調度決定回路30によって、後退開始範囲算出回路20によって検出された後退開始領域105の横幅が狭くなるほど、当該後退開始領域105内に含まれる位置に自車両を進行させたときに当該自車両が取り得る方向角である前進方向角が大きくなるような方向に対して、高い強調度Esを決定する。
したがって、この駐車支援装置によれば、一般的に駐車が困難である狭い横幅を持つ駐車枠100であっても、自車両を大きな方向角に誘導させることができ、運転者に駐車枠100をより容易に認識させることができる。
また、この駐車支援装置においては、情報提示手段として、聴覚情報を提示する音響装置31を用い、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じて、音声の音圧若しくは周波数の全て又はいずれかを変化させて提示する。これにより、この駐車支援装置によれば、運転者が駐車枠100を視覚的に認識している場合のように、運転者が視覚情報による駐車支援を受けることが困難である場合であっても、聴覚的な感覚に合致した駐車支援情報を認知させることができる。
さらに、この駐車支援装置においては、情報提示手段として、触覚情報を提示することを目的として運転者が着座する運転席に埋め込まれた振動装置、又は、運転者による操舵輪、アクセルペダル若しくはブレーキペダルの操作に応じて反力の大きさを変化させる反力制御装置のいずれかを用い、強調度決定回路30によって決定された強調度Esに応じて、振動装置による振動数又は反力制御装置による反力の大きさを変化させて提示することにより、運転者が視覚情報や聴覚情報による駐車支援を受けることが困難である場合であっても、触覚的な感覚に合致した駐車支援情報を運転者が取得することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施の形態に限定されることはなく、この実施の形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置の構成について示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置において、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する際の一連の処理について示すフローチャートである。 本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置における後退開始領域算出回路による処理を説明するための図であり、内側限界軌跡と外側限界軌跡とについて説明するための図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置における車両姿勢自由度判定回路による処理を説明するための図であり、後退開始領域105内における自車両姿勢の自由度の定義について説明するための図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る駐車支援装置における表示装置によって提示される視覚情報の具体例を示す図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置の構成について示す図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置において、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する際の一連の処理について示すフローチャートである。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置における後退開始領域算出回路による処理を説明するための図であり、最大限界軌跡について説明するための図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置における車両姿勢自由度判定回路による処理を説明するための図であり、後退開始領域105内における自車両姿勢の自由度の定義について説明するための図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置における強調度決定回路による処理を説明するための図であり、自由度の大きい駐車軌跡が駐車枠100に対して所定の角度を持つ直線によって近似できる旨を説明するための図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置における強調度決定回路による処理を説明するための図であり、駐車枠100に平行な方向に対する自由度と強調度との関係について説明するための図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る駐車支援装置における強調度決定回路によって参照される変換特性データの具体例を示す図である。 本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置の構成について示す図である。 本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置において、自車両を所定の駐車枠100に位置させるために運転者に操作の支援となる情報を提示する際の一連の処理について示すフローチャートである。 本発明を適用した第3実施形態に係る駐車支援装置における強調度決定回路による処理を説明するための図であり、駐車枠100に平行な方向に対する自由度と強調度との関係について説明するための図である。
符号の説明
10 カメラ装置
11 自車位置検出回路
12 車線幅検出回路
13 駐車枠検出回路
14 後退開始領域算出回路
15 車両姿勢自由度判定回路
16,22 強調度決定回路
17 表示装置
20 後退開始領域算出回路
21 車両姿勢自由度判定回路
23 駐車嗜好保持回路
24 GPS装置
25 ヘッドアップディスプレイ
30 強調度決定回路
31 音響装置
32 操舵反力制御装置
100 駐車枠
105 後退開始領域

Claims (10)

  1. 自車両が所定の駐車目標領域に到達することが可能となる領域である後退開始領域を算出する後退開始領域算出手段と、
    前記後退開始領域算出手段によって算出された前記後退開始領域に含まれる位置ごとに、自車両姿勢の自由度を判定する車両姿勢自由度判定手段と、
    前記車両姿勢自由度判定手段によって判定された前記後退開始領域に含まれる位置の前記自車両姿勢の自由度に応じて、運転者に提示する情報の強調度を決定する強調度決定手段と、
    前記後退開始領域算出手段によって算出された前記後退開始領域を、前記強調度決定手段によって決定された強調度で表現した情報として運転者に提示する情報提示手段とを備え
    前記車両姿勢自由度判定手段は、1度の操舵で前記駐車目標領域内に当該自車両を位置させることが可能な後退方向角が大きいほど、当該後退開始領域に含まれる位置ごとの前記自車両姿勢の自由度が大きいと判定し、
    前記強調度決定手段は、前記車両姿勢自由度判定手段により判定された自車両姿勢の自由度が大きいほど、運転者に提示する情報の強調度を高く決定する
    ことを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記自車両の前方における走行可能領域の当該自車両の進行方向に対する幅を検出する走行領域幅検出手段と、
    前記走行領域幅検出手段によって検出された前記走行可能領域の幅方向における前記自車両位置を検出する自車位置検出手段と、
    前記自車両を駐車させる前記駐車目標領域を検出する駐車目標領域検出手段とを備え、 前記後退開始領域算出手段は、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車両の位置と、前記走行領域幅検出手段によって検出された前記走行可能領域の幅と、前記駐車目標領域検出手段によって検出された前記駐車目標領域と、前記自車両の最小回転半径とに基づいて、前記後退開始領域を算出すること
    を特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 前記車両姿勢自由度判定手段は、自車両が取り得る前進方向角が大きいほど、前記後退開始領域に含まれる位置ごとの前記自車両姿勢の自由度が大きいと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駐車支援装置。
  4. 前記強調度決定手段は、自車両が取り得る前進方向角が大きくなるほど、前記後退開始領域内に含まれる位置を低い増加度合いで増加させた強調度とすることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の駐車支援装置。
  5. 車両が取り得る前進方向角の平均値を運転者の駐車嗜好情報として保持する駐車嗜好保持手段を備え、
    前記強調度決定手段は、前記駐車嗜好保持手段に運転者の駐車嗜好情報として保持されている前記前進方向角の平均値を参照し、当該平均値に相当する前進方向角における前記後退開始領域の位置を高い強調度とすることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  6. 前記強調度決定手段は、前記後退開始領域検出手段によって検出された前記後退開始領域の横幅が狭くなるほど、自車両が取り得る前進方向角が大きくなるような方向に対して、高い強調度を付与するように当該強調度を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  7. 前記情報提示手段は、視覚情報を表示する車載用ナビゲーション装置、ヘッドアップディスプレイ、又は表示装置のいずれかであり、前記強調度決定手段によって決定された前記強調度に応じて、映像の明度、彩度若しくは色相の全て又はいずれかを変化させて表示することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  8. 前記情報提示手段は、聴覚情報を提示する音響装置であり、前記強調度決定手段によって決定された前記強調度に応じて、音声の音圧若しくは周波数の全て又はいずれかを変化させて提示することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  9. 前記情報提示手段は、触覚情報を提示することを目的として運転者が着座する運転席に埋め込まれた振動装置、又は、運転者による操舵輪、アクセルペダル若しくはブレーキペダルの操作に応じて反力の大きさを変化させる反力制御装置のいずれかであり、前記強調度決定手段によって決定された前記強調度に応じて、前記振動装置による振動数又は前記反力制御装置による反力の大きさを変化させて提示することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の駐車支援装置。
  10. 自車両が所定の駐車目標領域に到達することが可能となる領域である後退開始領域を設定するステップと、
    前記後退開始領域に含まれる位置ごとに、自車両姿勢の自由度を判定するステップと、
    前記後退開始領域に含まれる位置の前記自車両姿勢の自由度に応じて、運転者に提示する情報の強調度を決定するステップと、
    前記後退開始領域を、前記強調度で表現した情報として運転者に提示するステップとを含み、
    前記自車両姿勢の自由度を判定するステップは、1度の操舵で前記駐車目標領域内に当該自車両を位置させることが可能な後退方向角が大きいほど、当該後退開始領域に含まれる位置ごとの前記自車両姿勢の自由度が大きいと判定し、
    前記強調度を決定するステップは、前記自車両姿勢の自由度が大きいほど、運転者に提示する情報の強調度を高く決定する
    ことを特徴とする駐車支援方法。
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