JP4990591B2 - 水中機器の昇降操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水中で用いられる水中機器を、少なくとも昇降装置から離脱させるための昇降操作装置に関するものである。
従来、水中ミキサ等の水中機器を汚水槽内に設置する場合、その水中機器毎に鎖を取り付けておき、設置時には、この鎖を利用して水中機器を吊り下げて汚水槽内に設置する一方、水中機器の保守点検時には、水中機器を鎖によって汚水槽内から吊り上げるようにしている。そして、一般に、水中機器の使用時には、鎖の上端部を槽上部に係合した状態で使用するようになっている。
しかし、上記鎖の上端部を係合した状態であると、その鎖の弛みが過大になることがあり、その場合、鎖が水中機器の運動部分(回転部分)に巻き込まれて水中機器の損傷や鎖の切断を招くことが生じる。
また、長期間の使用中には水中の鎖が水流にあおられて揺れ動き、機器及び鎖同士や鎖のリング同士で擦れ合って、機器の損傷や鎖の摩耗及び切断が発生する。
さらに、機器毎に鎖を取り付ける必要があるため、多台数を扱うような大規模な処理場においては、多数の鎖を準備する必要があり、そのための費用が発生してコストアップするのは避けられない。
そこで、これらの問題を避けるために、例えば特許文献1や特許文献2等に示されるように、水中機器を吊り下げるための巻上げ機等の昇降装置に、水中機器に対し着脱される着脱装置を設け、この着脱装置により、鎖を用いることなく、水中において昇降装置と水中機器とを着脱できるようにしたものが提案されている。
ドイツ特許公開公報第2849877号 特開平9−170599号公報
ところが、上記従来の特許文献1及び2のものでは、いずれも、部品点数が多いばかりでなく、ばね装置の使用等により複雑な動作で昇降装置と水中機器とを着脱するようになっており、作動信頼性や作動安定性の点で問題があった。
そこで、本願出願人は、昇降装置に設けられる着脱装置として、設置用及び吊上げ用の2つの係合部を有するフック体を水平軸心回りに揺動可能に設け、水中機器の設置時には、設置用係合部に水中機器を吊り下げて下降移動させ、水中機器が設置されると、フック体を自重により回動させて設置用係合部と水中機器との係合を解除する一方、水中機器の吊上げ時には、フック体を下降移動させて吊上げ用係合部と水中機器との当接によりフック体を自重に抗して回動させて吊上げ用係合部に水中機器を案内させ、その後にフック体を自重により回動させて吊上げ用係合部と水中機器とを係合させるようにした着脱装置及びそれを用いた昇降操作装置を提案した(特願2006−22304号)。
しかしながら、本提案の昇降操作装置では、水中機器が設置位置に到達し、それによってフック体の荷重が抜ける(フック体にかけられていた荷重が無荷重状態になる)ことにより、フック体を自重により回動させて設置用係合部と水中機器との係合を解除するようにしているため、例えば水中機器を下降移動している最中に、何らかの原因でフック体の荷重が抜けたときには、そのフック体が自重により回動して設置用係合部と水中機器との係合が解除されてしまう虞があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、荷重が抜けたときに回動するフック体を備えた昇降操作装置の構造を改良することで、水中機器の下降移動の最中に仮にフック体の荷重が抜けたとしても、フック体と水中機器との係合が解除されないようにし、それによって水中機器の設置を確実に行うことにある。
上記の目的の達成のため、この発明では、水中機器の下降中と、水中機器が設置位置に到達したときとで、その水中機器の姿勢が変化するようにし、それによってフック体と水中機器との係合位置を変更させることによって、水中機器の下降中には仮にフック体の荷重が抜けたとしてもフック体と水中機器との係合が解除されず、設置位置に到達してフック体の荷重が抜けたときに初めてフック体と水中機器との係合が解除されるようにした。
具体的に、本発明の水中機器の昇降操作装置は、昇降装置に吊り下げられて水中及び水上間を昇降する水中機器を、少なくとも昇降装置から離脱させて水中の設置位置に設置するための昇降操作装置である。
この昇降操作装置は、上記昇降装置に吊り下げられるフレームと、上記フレームに水平方向の回動軸心をもって揺動可能に支持されたフック体と、上記水中機器に取り付けられかつ、上記フック体が係合する吊下げ部と、を備えている。
上記フック体は、水中機器を昇降装置から離脱させて水中内に設置する際に上記吊下げ部に係合される設置用係合部を備えていて、無荷重状態では、上記設置用係合部が上記フック体の回動軸心とフック体の重心とを結ぶ延長線に対し揺動方向に位相を変えて位置する無負荷姿勢となるように設定されていると共に、水中機器の吊下げ部を設置用係合部に係合して下降移動したときに、水中機器の設置位置で無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されるように構成されている。
そして、この昇降操作装置は、上記設置用係合部が吊下げ部に係合して上記水中機器が下降移動するときの当該水中機器の下降姿勢と、水中機器が設置位置で設置されるときの当該水中機器の設置姿勢とを互いに異なる姿勢とすることにより、上記吊下げ部における設置用係合部との係合位置が、下降移動中と設置位置での設置状態とで変更される係合位置変更機構と、上記水中機器が下降姿勢にあるときには、上記吊下げ部における設置用係合部との係合位置近傍において上記吊下げ部とフック体とを互いに係合させることによって、上記フック体が無負荷姿勢に回動して上記吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることを防止する一方、上記水中機器が設置位置に到達して設置姿勢に変化したときには、上記係合位置が変更されるに伴い上記吊下げ部とフック体との係合を解除して、上記フック体が無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることを許容する規制部と、をさらに備えている。
この構成によると、水中機器を水中に沈めて設置する場合、その水中機器は吊下げ部にてフック体の設置用係合部に係合される。この状態では、フック体の設置用係合部に水中機器の吊下げ荷重がかかるので、フック体は無負荷姿勢から設置用係合部がフック体の回動軸心の真下又は真下近傍に位置するように回動変化する。この状態で昇降装置の下降作動により水中機器が水上位置から下降して水中に沈む。水中機器が設置位置に到達して下降が停止し、フック体のみが相対的に下降すると、フック体は自重により設置用係合部が水中機器の吊下げ部から外れる方向の無負荷姿勢に回動する。このことで設置用係合部と水中機器の吊下げ部との係合が解除され、水中機器が昇降装置から分離される。その後、昇降装置の上昇作動によりフック体が無負荷状態で水上に引き上げられる。
この構成ではまた、昇降操作装置が係合位置変更機構を備えており、それによって水中機器は、下降移動しているときの下降姿勢と、設置位置に到達して設置されたときの設置姿勢とが互いに異なるようになる。その姿勢の変更に伴い、吊下げ部における設置用係合部との係合位置が、下降移動中と設置位置に到達したときとで変更される。
さらにこの構成では、水中機器が下降姿勢にあるときに、吊下げ部の係合位置近傍において設置用係合部と吊下げ部とを互いに係合する規制部を備えている。このため、水中機器の下降移動中にフック体の荷重が抜けたとしても、その規制部によって、フック体が無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることが防止される。
一方、水中機器が設置位置に到達して設置姿勢に変化したときには、上記設置用係合部の吊下げ部に対する係合位置が変更されることによって、規制部によるフック体と吊下げ部との係合が解除され、上述したように、フック体が無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除される。
したがって、本構成では、水中機器の下降移動中には、フック体が吊下げ部から外れることがなく、水中機器を確実に設置位置に設置することができる。
上記係合位置変更機構は、上記水上と設置位置との間で鉛直方向に延びるガイド部材に案内されて上記水中機器を昇降案内すると共に、上記水中機器が上記ガイド部材に対して直交する上記設置姿勢と、上記ガイド部材に対して傾いた上記下降姿勢との間で上記水中機器を所定の揺動支点回りに揺動可能に支持するスライド部と、上記水中機器が下降姿勢にある状態で、上記設置用係合部が係合する上記吊下げ部の被係合部と、を有して構成され、上記被係合部は、上記設置姿勢の水中機器の重心を通る鉛直線と上記揺動支点を通る鉛直線との間の位置に配置されている、としてもよい。
これによって、水中機器はスライド部によって所定の揺動支点回りに揺動可能に支持されると共に、吊下げ部の被係合部は、水中機器の重心を通る鉛直線と揺動支点を通る鉛直線との間の位置に配置されているため、フック体の設置用係合部と吊下げ部の被係合部とを係合させて水中機器をフック体に吊下げたときは、その被係合部に対して水中機器の重心がずれている分、水中機器にモーメントが作用し、水中機器は自動的に回動して下降姿勢になる。
一方、水中機器が設置位置に到達したときには、水中機器が上記とは逆方向に回動して設置姿勢となることで、フック体の設置用係合部が被係合部に対して相対的に移動をし、それによって係合位置が変更されることになる。
このように、水中機器を揺動可能に支持するスライド部と、水中機器の重心を通る鉛直線とはずれた位置に形成される被係合部とからなる簡易な構成の係合位置変更機構によって、水中機器の姿勢の変更及びそれに伴う係合位置の変更が自動的に行い得る。
上記吊下げ部は、上記水中機器の重心側から上記被係合部に向かって登り勾配となった傾斜部を有している、としてもよい。こうすることで、水中機器をフック体に吊下げたときに、フック体の設置用係合部は傾斜部に案内されて被係合部と確実に係合することになるため、水中機器の下降移動中は水中機器が安定して下降姿勢に保持される。
上記フック体は、上記水中機器を昇降装置により吊り上げる際に水中機器の吊下げ部に係合される吊上げ用係合部をさらに備え、上記吊上げ用係合部は、無荷重状態では、上記フック体の回動軸心とフック体の重心とを結ぶ延長線上に位置しており、上記フック体はまた、上記無負荷姿勢で下降移動したときに、設置位置にある水中機器の吊下げ部との当接によりフック体を回動させて吊下げ部を吊上げ用係合部に係合させるように案内するガイド部をさらに備えている、としてもよい。
こうすることで、水中にある水中機器をフック体に係合して水上に引き上げる場合、フック体を無負荷状態とし、そのフック体を無負荷姿勢として昇降装置の下降作動により水中に沈める。この下降するフック体はガイド部において水中にある水中機器の吊下げ部に当接し、このガイド部と吊下げ部との当接によりフック体が押されて無負荷姿勢から回動して吊下げ部が吊上げ用係合部に係合するように案内される。フック体のさらなる下降により吊下げ部が吊上げ用係合部に完全に係合されると、吊下げ部により案内規制がなくなり、フック体が自重により逆方向に回動して無負荷姿勢に戻る。その後、昇降装置が上昇作動してフック体と、そのフック体の吊上げ用係合部に吊下げ部にて係合されている水中機器とが水上に引き上げられる。
従って、上記の如く、フック体を昇降させるだけで自動的に、フック体の設置用係合部から水中機器の吊下げ部を係合解除して水中機器を着脱装置から分離し、或いはフック体の吊上げ用係合部に水中機器の吊下げ部を係合して水中機器を着脱装置に連結することができるので、簡単な動作で昇降装置と水中機器とを着脱して昇降操作装置の作動信頼性や作動安定性を向上させることができる。しかも、1つのフック体のみにより水中機器を着脱できるので、部品点数を少なくすることができる。
以上説明したように、本発明の水中機器の昇降操作装置によると、水中機器が下降移動しているときの下降姿勢と、設置位置に到達したときの設置姿勢とが互いに異なるようにして、吊下げ部における設置用係合部との係合位置を下降移動中と設置位置での設置状態とで変更させると共に、水中機器が下降姿勢にあるときには、吊下げ部の係合位置近傍においてフック体と吊下げ部とを互いに係合させる規制部を備えることによって、水中機器の下降移動中にフック体の荷重が抜けたとしても、フック体が無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることを防止することができる。一方、水中機器が設置位置に到達して設置姿勢に変化したときには、係合位置が変更されることに伴い、この規制部によるフック体と吊下げ部との係合が解除され、フック体が自重により無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合を解除することができる。その結果、水中機器を確実に設置させることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図4及び図5は本発明の実施形態に係る水中機器の昇降操作装置Aを示す。1は内部に汚水が貯留される汚水槽、2は汚水槽1の槽底、3は汚水槽1の汚水の水面よりも高い位置に水平に張り出すように設置された基台であり、この基台3と槽底2との間に亘り、例えば鉛直上下方向に延びる角筒からなる柱状のガイド部材6が立脚されている。ガイド部材6の上端部は後面(図で左側面)にて基台3の先端側面に取付固定され、下端部は槽底2上面に設置した受台4上に取付固定されている。このガイド部材6は後述する水中ミキサ10を水中に設置するための据付手段をなすものであり、その槽底2寄りには、前側(図で右側)に水平に延びるストッパ7と、後側斜め下方に延びる支持脚8とが一体的に突設され、この支持脚8の下端部は受台4後側の槽底2に固定されており、支持脚8によりガイド部材6の起立状態を補強している。
ガイド部材6には水中機器としての水中ミキサ10が昇降可能に支持されている。この水中ミキサ10は、モータハウジング11と、このモータハウジング11に内蔵され、前端部がモータハウジング11を液密状に貫通してモータハウジング11前側に水平方向に突出する出力軸(図示せず)を有する電動モータと、該モータの出力軸前端部に回転一体に取り付けられた羽根車12(プロペラ)とを備え、電動モータにより羽根車12を回転させて汚水槽1の汚水に水平方向の流れを生成し、その汚水を攪拌する。尚、上記電動モータの電源ケーブル(図示せず)はモータハウジング11を液密状に貫通してその外に延びている。
上記モータハウジング11の後端部には上下方向に延びるスライド部13が一体的に取り付けられている。このスライド部13は断面略コ字形状のもので、上記ガイド部材6に前側から外嵌合されている。同図においてスライド部13の上下端部は後側に突出しており、その上下の突出部分の内、下側の突出部分の間にはそれぞれローラ13aが水平左右方向の軸心を持って回転可能に支持されている。これにより、このスライド部13をローラ13aの転動によってガイド部材6に沿ってスライドさせることで、水中ミキサ10をガイド部材6により昇降可能とし、その下降端の設置位置(据付位置)では水中ミキサ10を上記ストッパ7上に着座させて設置するようにしていると共に、詳しくは後述するが、水中ミキサ10を、ガイド部材6に対して直交する設置姿勢(図4参照)と、ガイド部材6に対して傾いた下降姿勢(図5参照)との間で、ローラ13aを揺動支点として揺動可能に支持している。
また、上記モータハウジング11の上部には吊下げ部14が一体的に突設されている。この吊下げ部14は、例えば棒部材を概略三角形状に折り曲げてなるもので、その中間折曲げ部が上端に位置しかつ両端部が下端に位置した状態で前後方向の鉛直面に沿って配置され、その下端部(両端部)は前後に並んだ状態でモータハウジング11の上部に取付固定されている。この吊下げ部14についてさらに詳述すると、概略三角形状の吊下げ部14は、水中ミキサ10の前側(羽根車12側)から後側に向かって登り勾配となった傾斜部14aと、鉛直方向に延びる鉛直部14bと、を有していて、傾斜部14aと鉛直部14bとが交わる頂角に相当する部分は、設置姿勢の水中ミキサ10の重心を通る鉛直線に対しずれた位置であってかつ、水中ミキサ10の揺動支点であるローラ13aを通る鉛直線に対してもずれた位置に位置している(図4及び図11(b)参照)。この頂角に相当する部分は、水中ミキサ10が下降姿勢となった状態において最上部の位置に位置づけられて、後述するフック体34の第1又は第2係合部35,36と係合する被係合部14cとなる(図5及び図11(a)参照)。
上記基台3上には支持柱17が立設され、この支持柱17の上端には吊下げアーム18がその先端部を上記設置位置にある水中ミキサ10の略真上に位置するように取り付けられ、この吊下げアーム18の先端部には、水中ミキサ10をガイド部材6に沿って昇降させる昇降装置としての巻上げ機19が吊り下げられている。この巻上げ機19は、図示しないが、例えば内蔵する駆動モータにより巻取りドラム(巻取りスプロケット)を回転駆動して巻上げ鎖20を巻取りドラムに巻き取り又は巻取りドラムから繰り出すことで、後述の着脱装置24を介して水中ミキサ10を昇降させるもので、巻上げ機19を巻取り作動させて巻上げ鎖20を巻取りドラムに巻き取ったときに着脱装置24(水中ミキサ10)を上昇させる一方、繰出し作動させて巻取りドラムから巻上げ鎖20を繰り出したときには着脱装置24(水中ミキサ10)を下降させるようになっている。
上記巻上げ鎖20の下端部には着脱装置24が取り付けられている。この着脱装置24は、巻上げ機19に巻上げ鎖20により吊り下げられて水中及び水上間を昇降する水中ミキサ10を、巻上げ鎖20(巻上げ機19)に対し着脱するためのものであり、図1〜図3に拡大して詳示するように、巻上げ機19に巻上げ鎖20により吊り下げられるフレーム25を有する。このフレーム25は、下側に開放された前後方向に延びる断面コ字状のフレーム本体26を備え、このフレーム本体26上面の前端(図2では右端)及び後端にはそれぞれアイボルト27,27が取付固定されている。各アイボルト27にはそれぞれ同じ長さの鎖28,28の下端部が連結され、両鎖28,28の上端部は共に1つの連結リング29に連結され、この連結リング29に上記巻上げ鎖20の下端部が連結されており、両鎖28,28と両アイボルト27,27間のフレーム本体26とで二等辺三角形が形成されて、その上端の連結リング29が後述のフック体34の真上位置に位置するようになっている。
上記フレーム本体26の後端部には連結部30を介してスライド部31が一体的に取り付けられている。このスライド部31は、図2及び図3に示すように、棒部材をコ字形状に折り曲げたもので、上記水中ミキサ10を昇降案内するガイド部材6に後面の中央部を残した状態で外嵌合されている。つまり、フレーム25は後端部のスライド部31により1つのガイド部材6に昇降可能に片持ち支持されており、このスライド部31をガイド部材6に沿ってスライドさせることで、着脱装置24がガイド部材6に昇降可能に支持されている。
フレーム本体26下面における前後中央部(前後略中央部でもよい)には下方に延びる前後1対のブラケット32,32が間隔をあけて突設され、この両ブラケット32,32間にフック体34が水平前後方向の軸心を持つピン33を介して揺動可能に支持されている。つまり、このフック体34はフレーム25に対し、水平前後方向の回動軸心をもって上記水中ミキサ10の吊下げ部14に沿った前後方向の鉛直面と直交する左右方向の鉛直面内で揺動可能に支持されている。
上記フック体34は例えば厚肉の板材を加工したもので、図1に示すように、水中ミキサ10を巻上げ機19により吊り上げる際に水中ミキサ10の吊下げ部14に係合される、吊上げ用係合部としての第1係合部35と、この第1係合部35の右側(図1で右側)に位置し、水中ミキサ10を巻上げ機19から離脱させて水中内に設置する際に吊下げ部14に係合される、設置用係合部としての第2係合部36と、バランス部37と、第1ガイド部38とを備えている。
具体的には、フック体34が後述する無負荷姿勢にあるときに、上記第1係合部35は、フック体34の回動軸心である上記ピン33から略下方に向かった後に左側上方に湾曲したフック形状に形成されている。一方、第2係合部36は、ピン33から右側(図1右側)斜め下方に向かった後に左側上方に湾曲したフック形状に形成されている。すなわち、いずれの係合部35,36も水中ミキサ10の吊下げ部14に係合可能なフック形状とされ、各々の内部(吊下げ部14が入る部分)はピン33側(回動軸心側)に向かって開放され、第1係合部35の吊下げ部収容位置と第2係合部36の吊下げ部収容位置とは、第2係合部36の吊下げ部収容位置が第1係合部35の吊下げ部収容位置に対し図1で反時計回り方向に所定の位相角度θだけずれている。
さらに、上記バランス部37は、上記ピン33から左側(図1左側)に、つまり第1係合部35に対し第2係合部36と反対側に斜め下方に向かうように延び、このバランス部37の重さは第2係合部36と同等に設定されており、第1又は第2係合部35,36により水中ミキサ10を係合していない無荷重状態では、フック体34は、第1係合部35(詳しくはその吊下げ部収容位置)がフック体34の回動軸心(ピン33)とフック体34の重心とを結ぶ延長線上(換言すればフック体34の回動軸心の真下又は真下近傍)に位置しかつ第2係合部36が第1係合部35に対し揺動方向に角度θだけ位相を変えて位置する無負荷姿勢となるように設定されている。
また、上記第1係合部35にはその先端部から先端と反対側たる斜め右下側へ延長した延長部35aが形成され、その延長部35aと第1係合部35の先端部とで上記第1ガイド部38が構成されている。この第1ガイド部38は第1係合部35の先端部外面ないし延長部35aの外面に亘る例えば中凸円弧状のガイド面39を有しており、フック体34が上記無負荷姿勢で下降移動したときに、第1ガイド部38のガイド面39に水中ミキサ10の吊下げ部14上端部を当接させることにより、フック体34を図1で反時計回り方向に回動させて吊下げ部14を第1係合部35に係合させるように案内する。
そして、フック体34は、水中ミキサ10の吊下げ部14を第2係合部36に係合して下降移動したときに、水中ミキサ10の設置位置で無負荷姿勢に回動して上記吊下げ部14と第2係合部36との係合が解除されるように構成されている。
また、図6に示すように、上記フレーム25のスライド部31と、該スライド部31が外嵌合されるガイド部材6との間のスライドのための隙間により、フック体34がガイド部材6回りに水平左右方向に変位するガタが生じるが、その変位量aは、上記第1ガイド部38のガイド面39の水平左右方向の長さbよりも小(a<b)に設定されている。
さらに、前後1対のブラケット32,32の内、少なくとも一方のブラケット32(図例では前側に位置するブラケット32)は、下方に延長されており、その延長部分は下側に向かって左側(図1左側)に向かうように略斜めに切り欠かれていて、その切欠部分により第2ガイド部43がフック体34の第1ガイド部38のガイド面39と前後方向に対向するように形成されている。この第2ガイド部43は、フック体34が無負荷姿勢で下降移動したときに、この第2ガイド部43を水中ミキサ10の吊下げ部14と当接させて該吊下げ部14を第1ガイド部38に当接するように案内するようにしている。尚、第2ガイド部43は省略することも可能である。
加えて、フレーム本体26の下面前端部には、フック体34の無荷重状態でフレーム25が水平状態に吊り下げられるようにするためのバランス錘41が取付固定されている。
[着脱装置の基本作動]
次に、上記着脱装置24の基本作動について説明する。まず、汚水槽1の水中にあってガイド部材6のストッパ7上に支持されている水中ミキサ10を、保守点検等のために着脱装置24に係合して汚水槽1外の水上に引き上げる場合について図7により説明する。
巻上げ機19を巻上げ鎖20が巻取りドラムに巻き取られた状態とし、その下端部に取り付けられた着脱装置24のフック体34を荷重がかけられていない無負荷姿勢とした後、巻上げ機19を繰出し作動させて巻上げ鎖20を巻取りドラムから繰り出す。このことで、図4に示すように、着脱装置24が自重によりガイド部材6に沿って下降移動して汚水槽1の水中に沈む。
図7(a)に示すように、下降する着脱装置24がストッパ7上の水中ミキサ10の吊下げ部14上端部に近付き、着脱装置24がさらに下降すると、フック体34の第1ガイド部38のガイド面39が吊下げ部14の上端部に当接する。
ここで、水中ミキサ10の吊下げ部14の上端部とフック体34の第1ガイド部38のガイド面39との各位置が互いに当接しない程度に水平左右方向に大きくずれていると、そのままでは吊下げ部14と第1ガイド部38との当接が困難になる。
しかし、この実施形態では、フレーム25のブラケット32,32に第2ガイド部43が第1ガイド部38と対向するように設けられているため、着脱装置24がさらに下降したとき、図7(b)に示すように、吊下げ部14はフレーム25側の第2ガイド部43に当接し、この当接に伴い、着脱装置24のフレーム25が第1ガイド部38のガイド面39に吊下げ部14と当接するように図7左側に案内される。尚、このとき、フレーム25はガイド部材6に対し揺動可能なガタがあるので、フレーム25はガイド部材6回りの揺動により案内される。
その後、この第1ガイド部38のガイド面39は左側に向かって上側に向かうように傾斜した中凸の円弧面であるので、さらなる着脱装置24の下降移動により、フック体34が吊下げ部14から押されて図で反時計回り方向のモーメントを受け、図7(c)に示すように、フック体34が無負荷姿勢からピン33を中心に同方向に回動する。また、この回動と同時に吊下げ部14が第1ガイド部38のガイド面39上を上側にスライドする。このようにフック体34が下降しながら回動し、着脱装置24が例えば下降端位置に達して、吊下げ部14の上端部が第1係合部35の先端を通過すると、図7(d)に示すように、フック体34が吊下げ部14によるモーメントから開放され、自重で上記回動とは逆の図で時計回り方向に回動して無負荷位置に戻る。
その状態で、今度は巻上げ機19を逆に巻取り作動させて巻上げ鎖20を巻取りドラムに巻き取り、着脱装置24を引き上げると、吊下げ部14が第1係合部35内の吊下げ部収容位置に入って係合される。以後、巻上げ機19の巻取り作動を続けると、着脱装置24が上昇して、その着脱装置24に係合されている水中ミキサ10もストッパ7上からガイド部材6に沿って上昇し、その例えば上昇端位置で着脱装置24と水中ミキサ10とが水面上に引き上げられる。この引き上げられた水中ミキサ10を例えば基台3上で着脱装置24から分離して巻上げ機19から外し、その点検等を行えばよい。
これに対し、上記点検後の水中ミキサ10を汚水槽1の水中に再設置する場合、或いは新しい水中ミキサ10を最初に汚水槽1内に設置する場合について図8により説明する。水上において、巻上げ機19の巻上げ鎖20に吊り下げられている着脱装置24に対し、そのフック体34の第1係合部35ではなく、今度は第2係合部36を利用して、その第2係合部36に水中ミキサ10を上記吊下げ部14にて係合する。そのとき、例えば人手によりフック体34を図8(図1)で時計回り方向に回動させて無負荷姿勢から第2係合部36が下側に位置するように変化させ、その第2係合部36内に水中ミキサ10の吊下げ部14を挿入した後に巻上げ機19を巻取り作動させて着脱装置24を一旦上昇させることで、図8(a)に示すように、その第2係合部36に吊下げ部14の上端部を係合する。この状態では、フック体34の第2係合部36に水中ミキサ10の吊下げ荷重がかかるので、フック体34は、無負荷姿勢から第2係合部36がフック体34の回動軸心(ピン33)の真下又は真下近傍に位置するように回動変化したままに保持される。
この状態で巻上げ機19が繰出し作動して着脱装置24がガイド部材6に沿って下降し、図5に示すように、そのフック体34の第2係合部36に係合された水中ミキサ10もガイド部材6に沿って水上位置から下降して水中に沈む。
そして、水中ミキサ10がガイド部材6のストッパ7上の設置位置に移動して下降が停止すると、巻上げ機19の引き続く繰出し作動により着脱装置24のみが下降して、図8(b)に示すように、水中ミキサ10の吊下げ部14上端部が相対的にフック体34の第2係合部36の先端側(上側)に移動して第2係合部36から外れる方向に変位する。フック体34のさらなる下降によって吊下げ部14が第2係合部36の先端部を越えて上昇すると、図8(c)に示す如く、第2係合部36が吊下げ部14から外れる。その後、巻上げ機19の巻取り作動により着脱装置24が上昇し、このことで、図8(d)に示すように、フック体34は自重により図8で反時計回り方向に回動して無負荷姿勢に戻り、このことで第2係合部36と吊下げ部14との係合が完全に解除され、水中ミキサ10が着脱装置24から分離される。以後、巻上げ機19の巻取り作動により着脱装置24が無負荷状態で上昇して水上に引き上げられる。以上により、水中ミキサ10の水中への設置が完了する。
[設置時の係合解除防止機構]
以上説明したように本昇降操作装置Aでは、水中ミキサ10が設置位置に到達してフック体34の第2係合部36の荷重が抜けることにより、フック体34が自重により回動して第2係合部36が吊下げ部14から外れるようにしているため、例えば水中ミキサ10を下降移動している最中に、何らかの原因で第2係合部36の荷重が抜けてしまったときには、第2係合部36が吊下げ部14から外れてしまう虞がある。
そこで、本実施形態に係る昇降操作装置Aでは、そうした水中ミキサ10を下降移動している最中に第2係合部36が吊下げ部14から外れてしまうことを防止する対策を施している。
具体的には、図9〜11に示すように、上記吊下げ部14における被係合部14cの近傍に規制部51が取り付けられている。この規制部51は、図9に示すように、例えば棒部材を所定形状に折り曲げて形成されており、詳しくは吊下げ部14の鉛直部14bに対してその基端が固定されて側方に延びた後に水中ミキサ10の前方に折曲されると共に、傾斜部14aに対して所定間隔を空けた状態で、水中ミキサ10の前方に向かって所定の長さだけ延びて形成されている。規制部51の先端位置は、水中ミキサ10が設置姿勢にある状態において、フック体34の位置よりも後側に位置している(図11(b)参照)。
この規制部51は、水中ミキサ10を下降移動している最中に、第2係合部36と係合することで、第2係合部36が吊下げ部14から外れてしまうことを防止する。
つまり、上記吊下げ部14は傾斜部14aを有していると共に、その傾斜部14aの後端に相当する被係合部14cは、水中ミキサ10の重心を通る鉛直線とは、ずれた位置に位置している。このため、第2係合部36に水中ミキサ10を吊下げ部14にて係合したときには、水中ミキサ10に図5における時計回り方向のモーメントが働き、その第2係合部36は、吊下げ部14の被係合部14cに係合すると共に、水中ミキサ10は、ローラ13aを中心として回動して、ガイド部材6に対し下向きに傾いた下降姿勢となる(図5及び図11(a)参照)。
この状態では、第2係合部36の側方位置に規制部51が位置することになり、図10に一点鎖線で示すように、水中ミキサ10を下降移動している最中に、第2係合部の荷重が抜けたとしても、第2係合部36と規制部51(規制部51が固定されている吊下げ部14)とが互いに係合することで、フック体34の自重による回動が規制される。その結果、水中ミキサ10を下降移動している最中は、第2係合部36と吊下げ部14との係合が解除されることがなく、水中ミキサ10は確実に設置位置まで到達する。
水中ミキサ10がストッパ7上の設置位置に到達すると、その水中ミキサ10はガイド部材6に対して直交した設置姿勢に姿勢が変更される。このことにより、図11(b)に示すように、フック体34は、吊下げ部14に対して相対的に前方に移動し、それによって、第2係合部36は規制部51よりも前側位置に位置するようになる。この状態では、第2係合部36は規制部51と係合しないため、上述したように、フック体34は反時計回り方向に回動して無負荷姿勢に戻り、第2係合部36と吊下げ部14との係合が解除される。そうして、水中ミキサ10の水中への設置が完了することになる。
[作用効果]
したがって、この実施形態では、水中ミキサ10に鎖を連結しておき、その鎖を用いて水中ミキサ10を設置し又は引き上げることがないので、鎖を用いた場合の水中ミキサ10の損傷、鎖の摩耗や切断、コストアップが生じることはない。
また、上記の如く、巻上げ機19における巻上げ鎖20の下端部に連結されている着脱装置24におけるフック体34の第2係合部36に水中ミキサ10の吊下げ部14を係合しておいて、巻上げ機19の作動により着脱装置24を水中ミキサ10と共に水中に下降させるだけで、自動的に、水中ミキサ10の設置位置でフック体34の第2係合部36から水中ミキサ10の吊下げ部14を係合解除して水中ミキサ10を着脱装置24から分離し、水中ミキサ10を設置できる。一方、無負荷状態の着脱装置24を水中に下降させるだけで、自動的に、そのフック体34の第1係合部35に設置位置にある水中ミキサ10の吊下げ部14を係合して水中ミキサ10を着脱装置24に連結し、その後に吊り上げることができる。このため、簡単な動作で巻上げ機19と水中ミキサ10とを着脱することができ、着脱装置24の作動信頼性や作動安定性を向上させることができる。しかも、1つのフック体34のみで水中ミキサ10を着脱できるので、部品点数を少なくすることができる。
また、上記着脱装置24のフレーム25がスライド部31により、水中ミキサ10を昇降案内するガイド部材6に昇降可能に支持されているので、水中ミキサ10を昇降案内するガイド部材6を利用して、そのガイド部材6によって着脱装置24を安定してスムーズに昇降させることができる。しかも、着脱装置24が水中ミキサ10のガイド部材6に案内されて昇降するので、その水中ミキサ10の設置時等で、その吊下げ部14に対する着脱装置24の第1係合部35等の位置決めを容易に行うことができる。
そして、上記着脱装置24におけるフレーム25のスライド部31と、該スライド部31が外嵌合されるガイド部材6との間のスライドのための隙間により、フック体34がガイド部材6回りに水平左右方向に変位するガタの変位量aが、第1ガイド部38のガイド方向の長さたるガイド面39の水平左右方向の長さbよりも小さいので、フレーム25とガイド部材6との間の隙間によりフレーム25のガイド部材6回りのガタが生じていたとしても、フック体34の第1ガイド部38のガイド面39が吊下げ部14の上端部に当接する際、第1ガイド部38を水中ミキサ10の吊下げ部14に確実に接触させることができ、第1係合部35と吊下げ部14との係合動作を確実に行わせることができる。
また、仮に、水中ミキサ10の吊上げ時に、その吊下げ部14と着脱装置24におけるフック体34の第1ガイド部38とが互いに当接しない程度にずれていても、第2ガイド部43によって吊下げ部14をスムーズに第1係合部35に係合させることができ、吊下げ部14とフック体34の第1係合部35との係合をより一層確実に行うことができる。
また、着脱装置24のフレーム25のブラケット32が下方に延長されて第2ガイド部43が形成されているので、吊上げ時に水中ミキサ10に不意の衝撃等が加わったとしても、第2ガイド部43により水中ミキサ10の吊下げ部14がフック体34の第1係合部35から外れるのを規制することができる。
さらに、着脱装置24におけるフレーム本体26の下面前端部に、フック体34の無荷重状態でフレーム25が水平状態に吊り下げられるようにするためのバランス錘41が取付固定されているので、フック体34の第1係合部35を、フック体34の回動軸心とフック体34の重心とを結ぶ延長線上に安定して位置させることができ、フック体34の回動による係合動作及び係合解除動作を安定して行わせることができる。
加えて、水中ミキサ10をガイド部材6に対して揺動可能に支持すると共に、吊下げ部14の被係合部14cを水中ミキサ10の重心に対しずれた位置に配置し、さらに、その吊下げ部14の被係合部14c近傍に規制部51を設けることによって、水中ミキサ10を下降移動している最中には、仮に第2係合部36の荷重が抜けたとしても、規制部51によってその第2係合部36が吊下げ部14から外れることはなく、水中ミキサ10がストッパ7上の設置位置に到達して初めて、第2係合部36が吊下げ部14から外れることになるため、水中ミキサ10の設置を確実に行うことができる。
また、吊下げ部14に傾斜部14aを設けることによって、第2係合部36は安定して被係合部14cと係合することになり、上述水中ミキサ10の設置の確実性をより一層高めることができる。
(変形例)
図12は、変形例に係る吊下げ部14及びフック体34を拡大して示す図であり、この変形例では、上記実施形態において吊下げ部14に取り付けられていた規制部51を、フック体34に取り付けている。
すなわち、この変形例に係る規制部52は、フック体34の後面側において、フック形状に形成された第2係合部36の先端から後方に突出するピンからなり、このピン状の規制部52は、第2係合部36が被係合部14cに係合している状態で、吊下げ部14の鉛直部14bと干渉する長さに設定されている。
このようにしても、上記実施形態と同様に、水中ミキサ10の下降移動中に、仮に第2係合部36の荷重が抜けたとしても、規制部52と鉛直部14bとが互いに係合することによって、フック体34がその自重により回動することが規制され、第2係合部36と吊下げ部14との係合が解除されてしまうことが防止できる。一方、水中ミキサ10がストッパ7上の設置位置に到達して、その姿勢が設置姿勢に変更されると、フック体34は、吊下げ部14に対して相対的に前方に移動するため、規制部52と鉛直部14bとが干渉しなくなり、フック体34は反時計回り方向に回動して無負荷姿勢に戻り、第2係合部36と吊下げ部14との係合が解除される。そうして、水中ミキサ10を確実に設置位置に設置することができる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、水中ミキサ10をガイド部材6のストッパ7上に載置して据え付けるようにしているが、槽底2に載置して設置することもできる。
また、上記実施形態では、水中ミキサ10を引き上げる際の着脱装置24の下降移動時に、下降するフレーム25側の第2ガイド部43に水中ミキサ10の吊下げ部14が当接すると、フレーム25がガイド部材6に対するガタによって回動して、吊下げ部14が第1ガイド部38のガイド面39に当接するように案内されるが、この他、例えば吊下げ部14を水中ミキサ10のモータハウジング11に対し図10で左右方向に揺動可能に設けておいて、その吊下げ部14を第2ガイド部43との当接によって着脱装置24に対し相対的に移動させて案内するようにしてもよい。
尚、上記実施形態は、水中機器を水中ミキサ10としたものであるが、本発明は、例えば水中エアレータや水中ポンプ等のその他の水中機器に適用できるのは勿論である。
また、上記各実施形態では、汚水槽1に沈められて使用される水中機器の場合について説明しているが、汚水槽1以外の水槽や池等の水中で使用される水中機器であれば本発明を適用することができる。
本発明は、水中機器の水中への設置に際し、昇降装置の水中機器に対する水中での離脱を簡単な構造で自動的に行うことができると共に、水中機器を確実に設置位置に設置することができるので、極めて有用で産業上の利用可能性が高い。
着脱装置の拡大正面図である。 着脱装置の拡大側面図である。 着脱装置の拡大平面図である。 本発明の実施形態に係る水中機器の昇降操作装置において吊上げのために着脱装置が水中機器に近付いた状態を示す側面図である。 着脱装置が水中機器を吊り下げて設置位置に設置する状態を示す側面図である。 着脱装置のフレームの水平方向の揺動状態を示す平面図である。 水中ミキサの吊上げ時のフック体の動作を示す図である。 水中ミキサの設置時のフック体の動作を示す図である。 水中ミキサに取り付けられた吊下げ部の平面図である。 水中ミキサの下降移動時にフック体の回動が規制される様子を示す正面図である。 (a)水中ミキサの下降移動時におけるフック体と吊下げ部との係合状態を示す側面図、(b)水中ミキサの設置位置到達時におけるフック体と吊下げ部との係合状態を示す側面図である。 変形例に係るフック体と吊下げ部との係合状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 水中ミキサ(水中機器)
13 スライド部(係合位置変更機構)
14 吊下げ部
14a 傾斜部
14c 被係合部(係合位置変更機構)
19 巻上げ機昇降装置
25 フレーム
34 フック体
35 第1係合部(吊上げ用係合部)
36 第2係合部(設置用係合部)
38 第1ガイド部(ガイド部)
4 昇降操作装置
51,52 規制部
6 ガイド部材
A 昇降操作装置

Claims (4)

  1. 昇降装置に吊り下げられて水中及び水上間を昇降する水中機器を、少なくとも昇降装置から離脱させて水中の設置位置に設置するための昇降操作装置であって、
    上記昇降装置に吊り下げられるフレームと、
    上記フレームに水平方向の回動軸心をもって揺動可能に支持されたフック体と、
    上記水中機器に取り付けられかつ、上記フック体が係合する吊下げ部と、を備え、
    上記フック体は、水中機器を昇降装置から離脱させて水中内に設置する際に上記吊下げ部に係合される設置用係合部を備えていて、無荷重状態では、上記設置用係合部が上記フック体の回動軸心とフック体の重心とを結ぶ延長線に対し揺動方向に位相を変えて位置する無負荷姿勢となるように設定されていると共に、水中機器の吊下げ部を設置用係合部に係合して下降移動したときに、水中機器の設置位置で無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されるように構成され、
    上記設置用係合部が吊下げ部に係合して上記水中機器が下降移動するときの当該水中機器の下降姿勢と、水中機器が設置位置で設置されるときの当該水中機器の設置姿勢とを互いに異なる姿勢とすることにより、上記吊下げ部における設置用係合部との係合位置が、下降移動中と設置位置での設置状態とで変更される係合位置変更機構と、
    上記水中機器が下降姿勢にあるときには、上記吊下げ部における設置用係合部との係合位置近傍において上記吊下げ部とフック体とを互いに係合させることによって、上記フック体が無負荷姿勢に回動して上記吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることを防止する一方、上記水中機器が設置位置に到達して設置姿勢に変化したときには、上記係合位置が変更されるに伴い上記吊下げ部とフック体との係合を解除して、上記フック体が無負荷姿勢に回動して吊下げ部と設置用係合部との係合が解除されることを許容する規制部と、をさらに備えていることを特徴とする水中機器の昇降操作装置。
  2. 請求項1に記載の昇降操作装置において、
    上記係合位置変更機構は、
    上記水上と設置位置との間で鉛直方向に延びるガイド部材に案内されて上記水中機器を昇降案内すると共に、上記水中機器が上記ガイド部材に対して直交する上記設置姿勢と、上記ガイド部材に対して傾いた上記下降姿勢との間で上記水中機器を所定の揺動支点回りに揺動可能に支持するスライド部と、
    上記水中機器が下降姿勢にある状態で、上記設置用係合部が係合する上記吊下げ部の被係合部と、を有して構成され、
    上記被係合部は、上記設置姿勢の水中機器の重心を通る鉛直線と上記揺動支点を通る鉛直線との間の位置に配置されていることを特徴とする昇降操作装置。
  3. 請求項2に記載の昇降操作装置において、
    上記吊下げ部は、上記水中機器の重心側から上記被係合部に向かって登り勾配となった傾斜部を有していることを特徴とする昇降操作装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の昇降操作装置において、
    上記フック体は、上記水中機器を昇降装置により吊り上げる際に水中機器の吊下げ部に係合される吊上げ用係合部をさらに備え、
    上記吊上げ用係合部は、無荷重状態では、上記フック体の回動軸心とフック体の重心とを結ぶ延長線上に位置しており、
    上記フック体はまた、上記無負荷姿勢で下降移動したときに、設置位置にある水中機器の吊下げ部との当接によりフック体を回動させて吊下げ部を吊上げ用係合部に係合させるように案内するガイド部をさらに備えていることを特徴とする昇降操作装置。
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