JP4986329B2 - インク画像が上に適用される間受像材料を位置合わせする装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、進行方向に対して横方向に延在する受像材料の細片にインク画像を適用するインク適用機構と、インク適用機構に関して上記細片を所定の位置で保持するキャリヤ手段とを有し、このキャリヤ手段は上記細片を運ぶキャリヤ板を含み、このキャリヤ板は受像材料の進行方向に対して平行な方向に延在するチャネルを有する、進行方向に進行されるよう適合される受像材料にインク画像を適用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種類の装置は、英国特許明細書第2290753号から公知である。この明細書に記載される装置では、受像材料とそこから上に短い距離のところで配置されインクヘッドによって形成されるインク適用機能との間の接触を回避するために、キャリヤ板中のチャネルはキャリヤ板上に堆積されるリブによって形成される一方で形成されるチャネルの中においてインクの水分を含む構成成分の吸収力によって受像材料中に形成される気泡は重力により下がる。
【0003】
この公知の装置の不都合な点は、リブ上で受像材料が配置される場所において受像材料中に形成される気泡がチャネル中で殆ど下げられないといった点であり、その結果、受像材料はインクヘッドと接触され受像材料とインクヘッドの望ましくない汚れを結果として生じさせるといった危険がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この不都合な点を有しない序文に説明する装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このために本発明によると、キャリタ板には孔が設けられ、上記孔を介してキャリヤ板とキャリヤ板の上にある受像材料の細片の間の空間から空気を吸取る空気移動手段が設けられる。結果として、受像材料は比較的大きい力でキャリヤ板に対して引張られ、受像材料の一部、特にインク適用機構の方向に発射する気泡の部分がインク適用機構と接触されないことを略確実にすることを可能にする。別の効果は、(序文による装置にも関する欧州特許第0699537号から公知のように)受像材料をキャリヤ板の窪み部分中に押し付けるために接触圧手段が要求されず、この接触圧手段は受像材料の進行を妨げインク適用機構の場所において動作しない。
【0006】
孔は、キャリヤ板上にチャネルを形成するリブ中に形成され、各リブの上表面中に続くことが好ましい。この効果は、気泡の形成又は他のタイプの変形に対して敏感でない受像材料が使用されるとき、この受像材料がリブの間に延在する材料の部分がチャネル中にかなり引張られること無くキャリヤ板のリブに対して平らに引張られ、従って、受像材料がインク画像の適用中十分に平らな状態で維持されることである。
【0007】
別の効果は、気泡及び折り目のような変形に対して敏感な受像材料が使用されるとき、上記材料はリブに対して十分に吸込められる孔と受像材料の間の空気の漏れによって負の圧力がリブ間のチャネル中に形成され、上記負の圧力は気泡及び折れ目をインク適用機構から遠ざけるためにチャネル中にこれらの変形を吸込む。
【0008】
各チャネルが15乃至20mmの幅を有することが好ましい。チャネルが12m未満の幅を有する場合、インク適用機構の方向に発射する気泡が殆どチャネル中に吸込まれない略完全に平らな板のようにキャリヤ板がなるため、効果は十分でないことが分かる。チャネルの幅は200mmより広い場合、変形によって影響を与えられない受像材料は幅広いチャネル中に下げられることによる不必要な変形を受ける。
【0009】
チャネルがキャリヤ板と鋭角を成す壁で構成されるとき、キャリヤ板上に給送される一巻の受像材料のサイドエッジは斜めにされる場合及びキャッチ又はカールされること無く広げられる場合横方向にキャリヤ板上を容易に滑らせ得る。
【0010】
受像材料の進行方向において考えるとしてキャリヤ板中の孔が大部分上流エッジ部分にある場合、上記域が一巻の受像材料の先端部分によってだけ覆われる場合、残りのキャリヤ板において空気の漏れが略無いため十分な吸込みが得られる。
【0011】
本発明の別の面によると、孔は処理するための受像材料のサイドエッジがキャリヤ板と接触し得るキャリヤ板のエッジ域において延在し、受像材料の進行方向において考えるとキャリヤ板の全長にわたって延在する。この効果は、横方向に往復するインクヘッドが受像材料のサイドエッジと衝突されないよう折れ目に対して過度に敏感なこのような受像材料のサイドエッジが平らに保たれたままなことである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して以下に説明する。
【0013】
図1に示す装置は、幾つかのストックロール(図示せず)から始まる受像材料3を給送するために給送路中に送りニップ2が形成される送りローラシステム1を有する。ローラシステム1は、インライン送りニップ2を通る受像材料の滑らないスリップーフリーの断続的な送りを提供するために径が約80mmの駆動可能なローラ及び径が約14mmの幾つかの軟質ゴムの接触圧ローラによって形成される。
【0014】
受像材料3は異なる幅を有し、その中で最も通常の幅のものを図1に示し、受像材料3のサイドエッジ4が図1に示す位置を占有し得るよう中央で給送される。サイドエッジ4’は(例えば、長手軸方向におけるA1フォーマット並びに横方向におけるA2フォーマットの供給、及び、24インチ(609.6mm)幅の受像材料の供給のために)互いから約600mmの距離にあり、サイドエッジ4’’は(例えば、横方向におけるA1フォーマット並びに長手軸方向におけるA0フォーマットの供給、及び、36インチ(914.4mm)幅の受像材料の供給のために)互いから約900mmの距離にある。送りニップ2が配置される給送路は、案内板5によって形成され、この案内板の上で受像材料が移動される。送り方向において案内板5がキャリヤ板6の後に続き、このキャリヤ板6は印刷のために上に給送される受像材料3の一部に対するキャリヤ面を形成する。
【0015】
キャリヤ板6上にある受像材料3の一部の印刷は、インクジェットプリントヘッドによって行なわれ、このインクジェットプリントヘッドのうちの2つ7及び8を図1に示す。プリントヘッドは、案内孔10が設けられるキャリッジ9中に受容され、この案内孔10を用いてキャリッジ9は案内ロッド(図示せず)を介してキャリヤ板6上で往復運動する。例えば、合計で10個のプリントヘッドがキャリッジ9中に収容され得、これらのプリントヘッドは夫々キャリヤ板6上にある受像材料3の一部の8つの隣接する細片12のうちの1つを印刷し得る。キャリッジ9の2つの往復運動間における細片12の幅に対応する短い距離にわたって受像材料3を進行させることにより、プリントヘッドが夫々異なる色のインクを含むとして多色インク画像が公知の方法で受像材料3に適用され得る。例えば、各細片12が約8mmの幅を有する場合、受像材料がプリントヘッドの下で平らな状態でなくてはならない合計距離は8×8=64mmである。
【0016】
印刷後、受像材料3の印刷された部分は、送り方向においてキャリヤ板6に後続する運び板13に給送され、その後印刷されたシートは運び板13の下流に配置される切除装置(図示せず)によって受像材料3から切除され、その後、印刷されたシートは装置から送り出される。印刷されたシートが切除される一巻の受像材料3を先端エッジから印刷され得るために、送りローラシステム1は受像材料3をキャリヤ板6上に引き戻す。異なる幅の受像材料のその後の印刷では、例えば、受像材料をそのストックロールに巻き戻すことにより、給送路にまだある受像材料は送りローラシステム1の前の位置に更に引き戻され、異なる幅の受像材料が異なるストックロールから給送される。
【0017】
以下に説明する本発明を適用し得る装置の一般的な配置の上記説明は、本発明による段階を適用し得る環境の理解には十分と考えられる。
【0018】
図1に一般的に示し図2及び図3により詳細に示すように、キャリヤ板6はV形状のリブ15から成る断面形状を有し、このV形状のリブはキャリヤ板6上で受像材料3の進行方向に対して平行に延在する。リブ間の距離は18mmである。各リブ15は、約5mmの幅の上表面16によって形成され、この上表面16は印刷キャリッジ9の下側に例えば、1.2mmといった短い距離のところに延在する面にある。リブ15の側壁17及び18は、リブ15の上表面16と170°の角を形成する。従って、リブ15間に深さが約1.0mmのチャネル19が形成される。これらのチャネル19は、特に水溶性インクを用いる印刷中の水分の吸収によって部分的にカールされるキャリヤ板6上の受像材料3と受像材料3上で往復運動する印刷キャリッジ9の間で接触を防止する機能を有する。チャネル19の上の全ての気泡は、その中に下がり得る。リブ15の上表面16の真上にあり、上向きに発射する気泡が印刷キャリッジ9と接触しないことを確実にするためには、受像材料3は上表面16からかなり上に突出されるべきでない。このために本発明によると、各リブ15の上表面16からキャリヤ板6中に孔20及び21が形成され、これら孔は、キャリヤ板6の下で空気チャンバに接続され、この空気チャンバは、ファンを用いて例えば、200乃至300パスカルの負の圧力で維持される。
【0019】
孔20及び21は、先端エッジが最も上流の細片12だけを受像材料が孔20及び21も覆うよう、各リブ15の上流側上に配置される。結果として、上記エッジをキャリヤ板6に対して平らに吸込むために比較的大きい負の圧力が供給される受像材料3の先端エッジに加えられ、これは、水分の動作によってカールされる受像材料の先端エッジを平らにするために重要である。各リブの全長にわたって吸込み開口部が設けられる場合、先端エッジに対する効果的な吸込み力は空気の漏れによりかなり減少される。
【0020】
図3に明らかに示すうように、浅い溝22は、供給される受像材料3のサイドエッジ4’及び4’’がおかれるキャリヤ板6の域の外側におけるリブ15の上表面16中に形成され、上記溝は、孔21から関連するリブ15の上流エッジまで延在する。孔21中に負の圧力があり、溝22が受像材料3で覆われるとき、負の圧力が空気の吸込みによって溝22中にも形成され、この負の圧力は、受像材料がその中にある全ての気泡が除かれて上表面と接触されるよう、受像材料が上表面16に対して引張られることを確実にする。しかしながら、この接触はさほど密着されず、特に完全に平らな受像材料の場合、空気は上表面16と受像材料3の間でまだ残留する小さい路を介してチャネル19から吸い出され得る。従って、負の圧力はチャネル19中にも形成され、特に受像材料中の上向きに向けられる気泡が印刷キャリッジ9と接触することを防止するために受像材料を部分的に吸込む。図2及び図4は、受像材料がチャネル19中にどのようにしてある程度吸引されるかを示す。形成される波25は、キャリヤ板を通り平らな運び板13においてキャリヤ板6の下流側で終端する。受像材料3とこれら波25の下流の運び板13の間の接触の結果として、受像材料の下にある負の圧力が空気漏れによって過剰に影響を与えられることを防止する空気密閉材が形成される。
【0021】
本発明の別の面は、以下に説明する。様々な理由により供給される受像材料のサイドエッジは形状の変化に対して非常に敏感である。これは、サイドエッジからある距離にわたって受像材料の進行方向に対して横方向に延在するしわの形成において特に明らかである。
【0022】
これらのしわは湿った環境における水分吸収率により発生してもよい。
【0023】
特定的には、巻かれた材料の場合、特にサイドエッジが水分を吸収し不規則に膨張しそこで波形をつける。しかしながら、水溶性インクを用いる印刷中の水分吸収率はサイドのしわの形成において重要な役割も担う。これらしわ及び波形を制御するために本発明によると、受像材料のサイドエッジ4’及び4’’がキャリヤ板6上で移動し得る域の方が他の域よりも受像材料に対する吸込みの適用が強くされ得る。
【0024】
このためにここで説明する実施例では、4’’がおかれる外側の4つのリブ及びサイドエッジ4’がおかれ3つのリブの距離だけ内側におかれる3つのリブ15’が図3に示すように構成される。該リブでは、孔20並びに21及び溝22は上表面16上に形成されない。孔27は、最も内側におかれる各関連するリブの斜め壁26中に形成され、上記壁26の全長にわたって規則的に分布され、キャリヤ板6の下にある負の圧力チャンバに接続される。これら孔27の位置決めは、受像材料のサイドエッジがチャネルの全長にわたっておかれる場所で上記サイドエッジがチャネル中に正確に引下げられることを補償する。吸込み開口部が関連するチャネルのベース又は壁26と反対側の壁28にある場合、受像材料のサイドエッジが吸込み開口部と受像材料が上にある上記最も外側のリブの間におかれると、受像材料は最も外側にあるリブと材料のエッジの間で接触されるよう正確に吸込まれない。
【0025】
パーティション29及び30は、孔27があるチャネルの壁26と28の間で配置され、チャネルの長手軸方向において考慮すると関連するチャネルを3つの略等しい部分に分割する。
【0026】
パーティション29及び30は、キャリヤ板6上の受像材料3の進行方向に対して横方向に延在し、チャネルの高さの約半分の高さを有する。パーティション29及び30は、チャネル中の孔27を通して吸込まれる受像材料に対して支持点を形成し、それにより、受像材料とチャネルの壁の間の孔27の方向における空気の流れによる表面26に対して吸込まれる受像材料の振動の結果として生じる口笛のような音を防止する。このような振動は、パーティション29及び30によって有効的に抑制される。
【0027】
受像材料3のサイドエッジがキャリヤ板6に対して吸込まれる結果、受像材料3中の全てのしわが部分的に除去される。しかしながら、キャリヤ板6の上流及び下流におかれる受像材料のサイドエッジにおいてしわが形成される危険がある。これらのしわが上方向に延在し印刷キャリッジ9の対応する上流及び下流側と接触することを防止するために、図3及び図4に示すガッタが案内板5中に形成され、キャリヤ板6上に給送される受像材料のサイドエッジに対して吸込みを適用するために配置されるチャネルの域の上を横方向に延在する。
【0028】
同様のガッタは、キャリヤ板6の下流におかれる運び板13中に形成される。
【0029】
ガッタ31は、受像材料3のサイドエッジに吸込みを適用するために配置されるチャネルに接続ダクト32を介して接続される。従って、空気は、印刷キャリッジ9との相互作用を回避するために受像材料中に部分的に形成される全ての横方向のしわが吸引されることを確実にするようガッタ31から吸込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の斜視図である。
【図2】図1に示す装置の平面図である。
【図3】図1及び図2に示す装置の詳細図である。
【図4】本発明による装置中の受像材料の挙動を示す図である。
【図5】本発明による装置中の受像材料のサイドエッジの挙動を示す図である。
【符号の説明】
1 送りローラシステム
2 送りニップ
3 受像材料
4 サイドエッジ
5 案内板
6 キャリヤ板
7,8 プリントヘッド
9 キャリッジ
10 案内孔
12 細片
13 運び板
15 リブ
16 上表面
17、18 側壁
19 チャネル
20、21、27 孔
22 溝
25 波
26 斜め壁
28 壁
29、30 パーティション
31 ガッタ
32 接続ダクト
Claims (7)
- 進行方向へ進行するように備えられた受像材料へインクを塗布して像を生成する装置であって、
当該装置は:
前記受像材料の進行方向に対して横方向に延在する受像材料のストリップに上記インクを塗布して像を生成するインク塗布機構;及び、
上記インク塗布機構に対して上記ストリップを所定の位置で保持する保持手段;
を有し、
上記保持手段は上記ストリップを運ぶ保持板を有し、
上記保持板は上記の受像材料の進行方向に対して平行に延在するチャネルを有し、
上記チャネルは、上記保持板の上側表面と鋭角を成すチャネル壁を有し、
上記保持板には上記のインク塗布機構によって供される印刷範囲に相当する部分に複数の孔が設けられ、
上記複数の孔を介して、上記保持板と、該保持板上にある上記受像材料のストリップとの間に設けられた空間から空気を吸取る空気移動手段が設けられ、かつ
端部領域の上流側及び下流側上に側溝が形成され、上記側溝は上記受像材料の上記進行方向に対して横方向に延在され、エッジ域において上記チャネルと開放され連通される、
ことを特徴とする装置。 - 上記各チャネルは、15乃至20mmの幅を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 上記受像材料の上記進行方向において上記複数の孔は大部分が上流エッジ部分に配置されることを特徴とする請求項1乃至2のうちいずれか一項記載の装置。
- 上記複数の孔は、上記チャネルを形成するリブを貫通することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の装置。
- 上記各リブの上記上側表面は、上記リブに設けられる上記複数の孔から上記保持板の下流エッジまで延在する溝を有して形成されることを特徴とする請求項3又は4記載の装置。
- 処理される受像材料のウエブの側方端部が上記保持板と接触する上記保持板の端部領域において、上記受像材料の上記進行方向において上記複数の孔が上記保持板の全長にわたって延在することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の装置。
- 上記チャネルは、上記保持板の上側表面が延在する面と鋭角を成すチャネル壁を有し、
上記端部領域中の上記複数の孔は、上記保持板の中央の最も近傍にある上記チャネルの側におかれる上記チャネル壁に形成される、
ことを特徴とする請求項6記載の装置。
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