JP4981848B2 - 電力変換装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、端子を有する電力半導体素子と、端子に接続される接続部を有する部品を備
え、端子及び接続部それぞれの先端部付近において接合された電力変換装置及びその製造
方法に関する。
電力変換装置において電力変換の主要な働きを担う電力半導体素子は、数百Aのような
大電流を導通させる必要がある。このため、電力半導体素子の接続端子に配線部材の接続
部(例えば金属バスバ)を接続する際には、従来、それぞれの平面同士を重ね合わせ、ネ
ジで押圧固定していた。しかし、大電流経路の接続には径の大きいネジが必要であり広い
締結スペースを要するため、ネジによる接続は機器の小型化の妨げになっていた。
このため、ネジによる接続に替わる方法として、電力半導体素子の接続端子と配線部材
の接続部をアーク溶接により接合する方法が用いられるようになった。例えば特許文献1
に示された電力変換装置では、半導体モジュールの主電極端子と、この主電極端子に接続
されるバスバ端子とを、その先端部同士が同じ方向を向くように重ね合わせ、その先端部
をアーク溶接により接合している。
アーク溶接は、接続部に対してアーク電極を空間的に離間して設置し、接続部とアーク
電極間に発生するアーク放電のエネルギーによって接続部それぞれの母材を溶融して接合
するものである。一般的に高さ方向の空間を利用して接合でき、電気的正極となるチャッ
クを挟み込むスペースを設けるだけでよいため、ネジによる接続に比べて接続部の面積を
縮小することができる。
特開2007−259685号公報
一方、電力変換装置において用いられる電力半導体素子の接続端子や配線部材の接続部
は、プレス金型による打ち抜き加工で製造されていることが多い。この際、接続端子や配
線部材の接続部は、金型の打ち抜き刃で切断されるため、刃の進入する方向の断面形状の
外郭の一部が曲線となった断面曲線部位(いわゆる「ダレ」)が形成される。
電力半導体素子の接続端子と配線部材の接続部を重ね合わせて溶接する際に、この断面
曲線部位が溶接重ね合わせ面側に配置されると、溶接重ね合わせ面の先端部に隙間が生じ
、断面曲線部位(ダレ)が大きい場合には、この隙間に溶融金属(溶融部)が十分に充填
できずに融合不良となることがあった。また、電力半導体素子は熱に弱く、封止材等に用
いられている樹脂も熱の影響を受けやすいことから、溶接エネルギーを抑える方が好まし
いが、溶接エネルギーが小さいと溶融金属の量も少なくなるため、融合不良がさらに発生
しやすいという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、電力半導体素子の端
子とこれに接続される部品の接続部が重ね合わされ、それぞれの先端部付近において確実
に接合された信頼性の高い電力変換装置を得ることを目的とする。
また、電力半導体素子の端子とこれに接続される部品の接続部を重ね合わせ、それぞれ
の先端部付近において接合する際に、融合不良が発生せず、確実に接合することが可能な
電力変換装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電力変換装置は、端子を有する電力半導体素子と、端子に接続される接続
部を有する部品を備え、端子及び接続部それぞれの先端部が同一方向を向くように重ね合
わされ、互いの先端部付近において接合された電力変換装置であって、端子及び接続部の
うち、少なくとも板厚が大きい方の先端部は、それらの重ね合わせ面に対して垂直な断面形状の外郭の一部が曲線となった断面曲線部位を有し、端子及び接続部のうち板厚が大きい方の断面曲線部位は、重ね合わせ面と異なる面に配置されているものである。
また、本発明に係る電力変換装置の製造方法は、電力半導体素子の端子と、端子に接続
される部品の接続部を、それぞれの先端部が同一方向を向くように重ね合わせ、先端部付
近においてそれぞれの母材を溶融することにより接合する工程を含み、端子及び接続部の
うち、少なくとも板厚が大きい方の先端部は、それらの重ね合わせ面に対して垂直な断面形状の外郭の一部が曲線となった断面曲線部位を有するものであり、端子及び接続部のうち板厚が大きい方の断面曲線部位を、重ね合わせ面と異なる面に配置して端子と接続部を接合するようにしたものである。
本発明の請求項に係る電力変換装置によれば、端子及び接続部の重ね合わせ面の先端部において安定した溶融、融合が行え、溶接部の融合不良を防止でき、確実に接合することができる。また、融合する際に十分な導通面積を確保することができるため、接合部の温度上昇を抑制することができ、ヒートサイクルの信頼性が向上する。さらに、接合部の電力ロスを低減することができるため、変換効率が高く、信頼性の高いものとなる。
また、本発明の請求項に係る電力変換装置の製造方法によれば、電力半導体素子の端子とこれに接続される部品の接続部を重ね合わせて溶接する際に、重ね合わせ面の先端部に隙間がないため安定した溶融、融合が行え、融合不良が発生せず、確実に接合することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の製造方法を説明する断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の製造方法における断面曲線部位の配置による溶融部の形成状態を示す図である。 比較例における断面曲線部位の配置による溶融部の形成状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置の製造方法を説明する断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の製造方法を説明する断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の製造方法における溶融部の形成状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態である実施の形態1〜実施の形態3について、図面
に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電力変換装置を示す断面模式図である。本実施
の形態1における電力変換装置1は、電力変換の主要な働きを担う電力半導体素子2と、
電力半導体素子2を制御するための制御基板3と、電力半導体素子2の接続端子5と接続
される接続部を有する配線部材(部品)である金属バスバ7を備えている。本実施の形態
1では、金属バスバ7は、外部端子台4の金属ターミナル6と一体形成されている。また
、外部端子台4及び金属ターミナル6は、電力変換装置1の外装ケース9と一体形成され
ている。
電力半導体素子2の接続端子5は、電力半導体素子2の主面2aと平行に突出し、途中
で垂直方向(図1では上方)に折れ曲がっている。また、金属バスバ7も同様に、外装ケ
ース9を構成するケース樹脂9aからその搭載面と平行に突出し、途中で垂直方向に折れ
曲がっている。これらの接続端子5及び金属バスバ7それぞれの先端部が同一方向を向く
ように重ね合わされ、その先端部付近において接合され、接合部8が形成されている。こ
れにより、電力半導体素子2は外部端子台4と電気的に接続される。
電力変換装置1は、制御する電流が大きい(数百A)ため、接続端子部5や金属バスバ
7が発熱する。このため、接続端子5及び金属バスバ7を接合している接合部8は、接続
端子5及び金属バスバ7の板厚の和(図1中aで示す)に相当する直径の断面積を確保す
ることが望ましい。これにより、電力変換装置1の動作時における接合部8の過剰な発熱
が回避できる。このような接合部8を形成するためには、接合時において、接続端子5及
び金属バスバ7の先端部近傍に、それぞれの板厚の和と同等寸法の溶融部8a(図3参照
。後に詳細に説明する)を形成する必要がある。
また、接続端子5及び金属バスバ7の下方の立ち上がり部位(図1中bで示す)は、電
力変換装置1を構成する部材の線膨張の違いによる接合部8の熱応力を軽減するストレス
リリーフとして作用する。立ち上がり部位にベンド形状などの応力緩和機構を設けること
により、さらに信頼性の向上を図ることができる。
さらに、電力変換装置1の接続端子5や金属バスバ7等の配線部材は、発熱を低減する
ために銅やアルミニウムのような導電性の高い材料を用いて構成することが好ましい。一
方、これらの材料は熱伝導度が大きく、溶接するためには大きなエネルギーが必要となる
。一方、電力半導体素子2は熱に弱く、ケース樹脂9aや封止材等に用いられる樹脂も熱
の影響を受けやすい。このため、接続端子5と金属バスバ7の溶接重ね合わせ面10の先
端部に接合部8を形成することにより、溶接に必要なエネルギーを抑制するとともに、電
力半導体素子2やケース樹脂9aからできるだけ離れた位置で溶接することで、これらへ
の熱影響を回避している。
次に、本実施の形態1における電力変換装置の製造方法について、図2を用いて説明す
る。図2(a)は、電力半導体素子2の接続端子5と金属バスバ7をアーク溶接する際の
配置を示している(この図では接合部8及び溶融部8aは図示していない)。また、図2
(b)は、図2(a)中A−Aで示す位置で切断した断面形状を示している。
図2(a)に示すように、接続端子5と金属バスバ7を溶接する際には、接続端子5及
び金属バスバ7の先端部5a、7aに対向する位置に、アーク電極20が配置される。一
方、アース電極21は、接続端子5及び金属バスバ7を挟み込むように固定される。接続
端子5と金属バスバ7は、それぞれの先端部5a、7aが同一方向を向くように重ね合わ
せられ、これらの先端部5a、7a付近においてアーク放電のエネルギー(図中、矢印で
示す)により、それぞれの母材が溶融、融合することにより接合される。
本実施の形態1では、金属バスバ7の先端部7aは、図2(b)に示すように、溶接重
ね合わせ面10に対して垂直な断面形状の外郭の一部が曲線となった断面曲線部位11を
有している。この断面曲線部位11は、いわゆる「ダレ」と呼ばれるもので、金属バスバ
7をプレス金型による打ち抜き加工で製造する際に、金型の打ち抜き刃の進入する方向に
断面形状の外郭の一部が曲線となったものである。本実施の形態1では、この断面曲線部
位11を溶接重ね合わせ面10と異なる面(ここでは反対側の面)に配置して、接続端子
5と金属バスバ7を接合するようにした。これにより、融合不良が発生せず、十分な断面
積(導通面積)を有する接合部8が形成される。
次に、断面曲線部位11の配置による溶融部の形成状態について、図3及び図4を用い
て説明する。図3は、本実施の形態1における配置、すなわち断面曲線部位11を溶接重
ね合わせ面10と反対側の面に配置した例を示している。また、図4は、比較例として断
面曲線部位11を重ね合わせ面10側に配置した例を示している。なお、図3(b)に示
す溶融部8aは、アーク放電のエネルギーによってそれぞれの母材が溶融、融合されたも
のであり、この溶融部8aが固まることにより図1に示す接合部8となる。
図3(a)に示すように、断面曲線部位11を溶接重ね合わせ面10と反対側の面に配
置することにより、アーク電極20に対向する被溶接部側に隙間がなく、アークエネルギ
ー(図中、矢印で示す)は溶融部8aを形成すべき接続端子5及び金属バスバ7の先端部
5a、7aの略中心に向かって安定して集中する。その結果、図3(b)に示すように、
それぞれの母材が十分に溶融されて融合し、接続端子5及び金属バスバ7の先端部5a、
7a近傍に、それぞれの板厚の和と同等寸法の溶融部8aが形成される。
これに対し、図4(a)に示すように、断面曲線部位11を溶接重ね合わせ面10側に
配置した比較例では、アース電極21の加圧力で接続端子5及び金属バスバ7を接触させ
るようにしても、アーク電極20に対向する被溶接部側に隙間が発生するため、アークの
集中がばらつき安定しない。その結果、断面曲線部位11が大きい場合には、図4(b)
に示すように、接続端子5側の溶融部8bと金属バスバ7側の溶融部8cが融合しないま
ま溶接を完了し、融合不良が発生する場合がある。
なお、本実施の形態1では、金属バスバ7の先端部7aに断面曲線部位11が形成され
ている例について説明したが、本発明は、断面曲線部位11が接続端子5及び金属バスバ
7のいずれか一方または両方の先端部にある場合に適用可能である。接続端子5や金属バ
スバ7のような配線部材を形成する方法としては、打ち抜き加工の他にエッチング加工が
あり、エッチング加工は板厚が小さい場合に適用されることが多い。エッチング加工によ
り形成された配線部材には、断面曲線部位11は発生しない。
また、接合される配線部材のうち、板厚が大きい部材(本実施の形態1では金属バスバ
7)に断面曲線部位11がある方が、融合不良への影響が大きい。このため、本実施の形
態1において、仮に、板厚が小さい接続端子5が断面曲線部位を有しており、これが溶接
重ね合わせ面10側に配置されていたとしても、十分な溶融部8aが確保できるため、融
合不良は発生しないと考えられる。なお、板厚の大きい部材の方が、打ち抜き加工による
断面曲線部位も大きくなる傾向にある。これらのことから、接続端子5及び金属バスバ7
のうち、少なくとも板厚が大きい方の断面曲線部位は、溶接重ね合わせ面10と異なる面
に配置することが望ましいと言える。
本実施の形態1によれば、電力半導体素子2の接続端子5と金属バスバ7をそれぞれの
先端部5a、7aが同一方向を向くように重ね合わせて接合する際に、板厚が大きい金属
バスバ7の断面曲線部位11を溶接重ね合わせ面10と異なる面(反対側の面)に配置し
て接合するようにしたので、溶接重ね合わせ面10の先端部に隙間がなく、安定した溶融
、融合が行え、融合不良を防止でき、確実に接合することができる。
また、融合する際に十分な導通面積を確保することができるため、接合部8の温度上昇
を抑制することができ、ヒートサイクルの信頼性が向上する。さらに、接合部8の電力ロ
スを低減することができるため変換効率が高く、接合部8の構造信頼性及び電子デバイス
の電気的信頼性の高い電力変換装置を得ることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2における電力変換装置について、図1を流用して説明する。本実
施の形態2における電力変換装置は、上記実施の形態1と同様に、電力半導体素子2と、
電力半導体素子2の接続端子5に接続される金属バスバ7を備え、接続端子5及び金属バ
スバ7それぞれの先端部5a、7aが同一方向を向くように重ね合わされ、互いの先端部
5a、7a付近において接合されたものである。
図5(a)は、本実施の形態2において、電力半導体素子2の接続端子5と金属バスバ
7をアーク溶接する際の配置を示している(この図では接合部8及び溶融部8aは図示し
ていない)。また、図5(b)は、図5(a)中B−Bで示す位置で切断した断面形状を
示し、図5(c)は、図5(a)中C−Cで示す位置で切断した断面形状を示している。
本実施の形態2では、図5(a)に示すように、接続端子5及び金属バスバ7の先端部
5a、7a付近に、他の部分よりも板厚が小さい扁平部位5b、7bを設け、接続端子5
及び金属バスバ7は、これらの扁平部位5b、7bを含む先端部5a、7a付近において
接合されたものである。なお、本実施の形態2における電力変換装置のその他の構成及び
材料については上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態2における電力変換装置の製造方法について、図5を用いて説明する。ま
ず、電力半導体素子2の接続端子5及び金属バスバ7の先端部付近に、他の部分よりも板
厚が小さい扁平部位5b、7bを成形加工する。この成形加工の際には、溶接重ね合わせ
面10となる面の反対側から押し潰すように成形し、溶接重ね合わせ面10に隙間が発生
しないようにする。なお、扁平部位5b、7bを成形加工する工程は、接続端子5または
金属バスバ7をプレス金型で打ち抜き加工する工程において同時に実施される。
次に、図5(a)に示すように、接続端子5と金属バスバ7を溶接する際には、接続端
子5及び金属バスバ7の先端部5a、7aに対向する位置に、アーク電極20が配置され
る。一方、アース電極21は、接続端子5及び金属バスバ7を挟み込むように固定される
。接続端子5と金属バスバ7は、それぞれの先端部5a、7aが同一方向を向くように重
ね合わせられ、扁平部位5b、7bを含む先端部5a、7a付近において、アークエネル
ギー(図中、矢印で示す)によりそれぞれの母材が溶融、融合することにより接合される
本実施の形態2では、接続端子5及び金属バスバ7の先端部付近に扁平部位5b、7b
を成形加工することにより、図5(b)に示すように、打ち抜き加工により形成された断
面曲線部位11(ダレ)がなくなり、溶接重ね合わせ面10が隙間なく接触するため、安
定した溶接が実現できる。また、図5(c)に示すように、接続端子5及び金属バスバ7
の断面曲線部位11が溶接重ね合わせ面10側に配置されていても、扁平部位5b、7b
によって隙間なく良好な溶接をすることができる。
本実施の形態2によれば、接続端子5及び金属バスバ7の先端部付近に、他の部分より
も板厚が小さい扁平部位5b、7bを成形加工し、扁平部位5b、7bを含む先端部5a
、7aにおいて接合するようにしたので、溶接重ね合わせ面10の先端部5a、7aに隙
間がなく、安定した溶融、融合が行え、融合不良を防止でき、確実に接合することができ
る。これにより、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、接続端子5及び金属バスバ7の先端部付近を扁平形状に加工することにより、溶
接する際の母材の溶融量を制御することができ、ばらつきの少ない安定した溶接が実現で
きる。さらに、扁平部位5b、7bの成形加工は、接続端子5及び金属バスバ7の打ち抜
き加工と同時に、容易に実現できるため、新たな工程の追加は必要なく、低コストで行え
る。
なお、本実施の形態2では、接続端子5及び金属バスバ7両方の先端部付近に扁平部位
5b、7bを設けたが、扁平部位は、接合される配線部材のうち、いずれか一方に設けて
もよい。また、図5(c)では、接続端子5及び金属バスバ7の断面曲線部位11を溶接
重ね合わせ面10側に配置したが、上記実施の形態1と同様に、断面曲線部位11を溶接
重ね合わせ面10と反対側の面に配置しても良いことは言うまでもない。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3における電力変換装置について、図1を流用して説明する。本実
施の形態3における電力変換装置は、電力半導体素子2と、電力半導体素子2の接続端子
5に接続される金属バスバ7を備え、接続端子5及び金属バスバ7それぞれの先端部5a
、7aが同一方向を向くように重ね合わされ、互いの先端部5a、7a付近において接合
されたものである。
図6は、本実施の形態3において、電力半導体素子2の接続端子5と金属バスバ7をア
ーク溶接する際の配置を示している(この図では接合部8及び溶融部8aは図示していな
い)。本実施の形態3では、図6に示すように、接続端子5の先端部5aが金属バスバ7
の先端部7aよりも突出するように重ね合わされ、互いの先端部5a、7aにおいて接合
される。なお、本実施の形態3における電力変換装置のその他の構成及び材料については
上記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態3における電力変換装置の製造方法について、図6及び図7を用いて説明
する。接続端子5と金属バスバ7を溶接する際には、接続端子5及び金属バスバ7の先端
部5a、7aに対向する位置に、アーク電極20が配置される。一方、アース電極21は
、接続端子5及び金属バスバ7を挟み込むように固定される。接続端子5と金属バスバ7
は、それぞれの先端部5a、7aが同一方向を向くように重ね合わせられる。
ここで、本実施の形態3では、接続端子5の先端部5aが金属バスバ7の先端部7aよ
りも突出するように重ね合わされる。これにより、接続端子5は、金属バスバ7よりも突
出した背高部位5cを有し、金属バスバ7の先端部7aよりも高い位置に先端部5aが配
置される。また、金属バスバ7の断面曲線部位11は、溶接重ね合わせ面10側に配置さ
れている。
図7は、本実施の形態3における溶融部の形成状態を示している。図7(a)は、溶接
を開始する前の状態である。アーク放電を開始すると、図7(b)に示すように、接続端
子5の背高部位5cの先端部5aとアーク電極20の間で積極的にアーク放電を発生する
。このため、接続端子5の背高部位5cの先端部5aがアークエネルギー(図中、矢印で
示す)により選択的に溶融され、溶融部8dを形成する。その後、溶融部8dは成長し、
図7(c)に示すように、金属バスバ7の高さまで到達する溶融部8eとなり、断面曲線
部位11により形成された隙間を充填する。さらに、図7(d)に示すように、接続端子
5及び金属バスバ7各々の板厚方向に溶融が進行して溶融部8aが形成され、溶接が完了
する。
このように、本実施の形態3では、金属バスバ7の断面曲線部位11が溶接重ね合わせ
面10側に配置されていても、背高部位5cの先端部5aが選択的に溶融されて隙間を充
填することができるので、融合不良を防止でき、確実に接合することができる。また、背
高部位5cの高さは、少なくとも断面曲線部位11による隙間を充填できる量の溶融部が
形成されるように決定される。
なお、本実施の形態3では、電力半導体素子2の接続端子5に金属バスバ7よりも突出
した背高部位5cを設けたが、接続端子5及び金属バスバ7のいずれか一方の先端部が他
方の先端部よりも突出して配置されていればよい。これにより、突出した背高部位の先端
部が選択的に溶融され、断面曲線部位11を充填することができる。
また、上記実施の形態1のように、断面曲線部位11が溶接重ね合わせ面10と反対側
の面に配置されている場合でも、接続端子5と金属バスバ7の位置ずれや反り等により溶
接重ね合わせ面10に隙間が生じる場合があるので、接続端子5及び金属バスバ7のいず
れか一方の先端部に背高部位を設けることは有効である。
本実施の形態3によれば、接続端子5及び金属バスバ7のいずれか一方の先端部が他方
の先端部よりも突出するように配置して接合するようにしたので、突出した背高部位の先
端部が選択的に溶融され、溶接重ね合わせ面10の隙間を充填することができるので、融
合不良を防止でき、確実に接合することができる。これにより、上記実施の形態1と同様
の効果が得られる。
なお、上記実施の形態1〜実施の形態3では、アークエネルギーを熱源とするアーク溶
接を用いたが、熱源はこれに限定されるものではなく、プラズマエネルギーや、他のエネ
ルギーを用いた溶接の場合であっても本発明は適用可能である。また、電力半導体素子2
の接続端子5と、外部端子台4の金属ターミナル6と一体形成された金属バスバ7を接合
する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば電力
変換装置の内部に形成された中間的な配線部材の接合においても適用することができ、同
様の効果がある。さらに、本発明による電力変換装置を、高い信頼性が要求される車載用
または電鉄用等の電力変換装置として用いることにより、信頼性向上に著しい効果が期待
できる。
本発明は、高い信頼性を要求される電力変換装置及びその製造方法として利用すること
ができる。
1 電力変換装置、2 電力半導体素子、2a 主面、3 制御基板、
4 外部端子台、5 接続端子、5a 先端部、5b 扁平部位、5c 背高部位、
6 金属ターミナル、7 金属バスバ、7a 先端部、7b 扁平部位、
8 接合部、8a、8b、8c、8d、8e 溶融部、9 外装ケース、
10 溶接重ね合わせ面、11 断面曲線部位、20 アーク電極、21 アース電極。

Claims (2)

  1. 端子を有する電力半導体素子と、前記端子に接続される接続部を有する部品を備え、前
    記端子及び前記接続部それぞれの先端部が同一方向を向くように重ね合わされ、互いの前
    記先端部付近において接合された電力変換装置であって、前記端子及び前記接続部のうち、少なくとも板厚が大きい方の前記先端部は、それらの重ね合わせ面に対して垂直な断面形状の外郭の一部が曲線となった断面曲線部位を有し、前記端子及び前記接続部のうち板厚が大きい方の前記断面曲線部位は、前記重ね合わせ面と異なる面に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 電力半導体素子の端子と、前記端子に接続される部品の接続部を、それぞれの先端部が
    同一方向を向くように重ね合わせ、前記先端部付近においてそれぞれの母材を溶融するこ
    とにより接合する工程を含み、前記端子及び前記接続部のうち、少なくとも板厚が大きい方の前記先端部は、それらの重ね合わせ面に対して垂直な断面形状の外郭の一部が曲線となった断面曲線部位を有するものであり、前記端子及び前記接続部のうち板厚が大きい方の前記断面曲線部位を、前記重ね合わせ面と異なる面に配置して前記端子と前記接続部を接合するようにしたことを特徴とする電力変換装置の製造方法。
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