JP2022103052A - 半導体モジュール、半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体モジュール、半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Yuichiro Hyuga
悠馬 村田
Yuma Murata
直之 金井
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Abstract

【課題】積層構造を有する端子部にキャパシタの端子をレーザ溶接するときに、溶融部分の熱が絶縁層に伝わり難いようにする。【解決手段】第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20を積層して構成される端子部14において、連結部材40を介してキャパシタ30の正極端子38にレーザ溶接により接合される第1外部接続端子20は、溶接部位24の直下であって絶縁層18に面する側に絶縁層18と接触しない溝部26を有している。溝部26は、溶接部位24における溶接熱が絶縁層18の側に伝えられるときに伝熱を遮断する、これにより、絶縁層18が溶融部分の熱で変質して端子部14の耐圧が低下してしまうことが避けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体モジュール、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
半導体モジュールは、パワーデバイスを内蔵し、例えば、電力変換機能を有する。パワーデバイスとしては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)がある。このような半導体モジュールは、印加される直流の電源電圧を安定化させるために大容量のキャパシタを直近に接続することがある。
半導体モジュールおよびキャパシタは、それぞれの正極および負極の電源端子を連結部材で接続している。この際の接続は、接続工程を容易にするために、ねじ留めにより行われていた。しかし、ねじ留めによる接続方法では、連結部材と端子との電気的な接続部分は、接合部における接触抵抗が高く、経年変化も大きい傾向がある。そこで、連結部材と端子との接続方法として、超音波接合により接合する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
超音波による接合は、連結部材を端子に重ねた状態で接合しようとする箇所にホーンを押し当てながら超音波振動を発生させる。この振動により、接合界面で冶金結合が生成され、連結部材および端子が電気的および機械的に接続される。
超音波接合による接合は、連結部材および端子に対して超音波振動を加える方法であるので、端子を支持するケースが超音波振動で変形することがないような強度を有する必要がある。
これに対し、連結部材および端子に物理的なストレスを与えることなしに、連結部材および端子を互いに接合することができるレーザ溶接が知られている(例えば、特許文献2参照)。レーザ溶接は、重ね合わせた金属にレーザ光を集光した状態で照射すると、重ね合わせた金属が局所的に互いに溶融し、その後、溶融部分が凝固することによって重ね合わせた金属が接合されるものである。このように、レーザ溶接は、レーザエネルギを局所的に集中させることによって母材をレーザ光の入射方向に溶融させていくものであるので、母材への入熱量の制御を厳密にやる必要がある。それでも、場合によっては、溶融部分が重ね合わせた金属を貫通してしまう可能性がある。そこで、特許文献2の発明では、重ね合わせた金属のレーザ光の入射側とは反対側に、レーザ溶接しようとする金属よりも融点が高い保護部材を配置している。これにより、溶接による貫通があったとしても保護部材が溶融の進行を止めるので、溶融部による周辺への損傷を抑止することができる。
なお、キャパシタと接続される半導体モジュールに関しては、次のような端子部を設ける技術も知られている。すなわち、半導体モジュールの端子部として、第1パワー端子、絶縁シートおよび第2パワー端子が順に重なり、絶縁シートから第1パワー端子の一部が露出し、当該一部と絶縁シートのテラス部を挟んで絶縁シート上に第2パワー端子が位置する端子積層部を設ける技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。このような端子積層部の、絶縁シートから露出する第1パワー端子および絶縁シート上の第2パワー端子にそれぞれ、キャパシタの第1接続端子および第2接続端子がレーザ溶接される。
また、レーザ溶接に関しては、半導体装置の内部配線部材である上側端子と下側端子とをレーザ溶接する際に、上側端子と下側端子との間に隙間を設ける技術が知られている(例えば、特許文献4参照)。
このほか、レーザ溶接に関し、半導体装置の内部配線用リード材としてのリードフレームと、その接合相手部材であるヒートスプレッダとの間に、空隙穴を開口したスペーサを介挿し、その空隙穴に対応する位置にレーザ光を照射し、リードフレームとヒートスプレッダとを溶接する技術が知られている(例えば、特許文献5参照)。
また、電力変換装置のインバータ装置に用いられるパワーモジュールの直流正極配線板および直流負極配線板を含む電気配線板と、電力変換装置のコンデンサモジュールの正極導体板および負極導体板とを、レーザ溶接等で固着させる技術が知られている(例えば、特許文献6参照)。
また、一の導電性基板(導電部材)に接合された半導体素子の素子主面上に配置された金属板(電極部材)と、他の導電性基板(導電部材)とを導通させるリード部材(接続部材)とを、レーザ溶接によって接合する技術が知られている(例えば、特許文献7参照)。
また、半導体装置の、絶縁部材を間に挟んで配置される第1端子部および第2端子部と、バスバーの、絶縁部材を間に挟んで配置される第1供給端子および第2供給端子とを、レーザ溶接により、第1供給端子部が第1端子部に導通し、第2供給端子部が第2端子部に導通するように、接合する技術が知られている(例えば、特許文献8参照)。
特開2007-234694号公報 国際公開第2019/077866号パンフレット 特開2021-106235号公報 国際公開第2013/039099号パンフレット 特開2008-66561号公報 特開2016-185067号公報 国際公開第2020/179369号パンフレット 国際公開第2019/239771号パンフレット
従来、レーザ溶接に関し、例えば上記特許文献2のように、重ね合わせた金属のレーザ光の入射側とは反対側に、レーザ溶接しようとする金属よりも融点が高い保護部材を配置することで、溶接による貫通があったとしても保護部材で溶融の進行を止め、溶融部による周辺への損傷を抑止する技術が知られている。
しかしながら、例えば上記特許文献3のように、キャパシタを接続する半導体モジュールの端子部が、シート状の絶縁層を正極および負極の外部端子で挟んだ積層構造を有している場合、レーザが照射される側の背面には絶縁層が配置されているので、保護部材を配置することができない。そのため、溶接による貫通が発生すると、絶縁層が熱的なストレスを受けて当該部分の材料の性質が変化し、本来の絶縁性能を保つことができなくなって、耐圧が低下してしまうという課題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、積層構造を有する端子部にキャパシタの端子をレーザ溶接するときに、溶融部分の熱が絶縁層に伝わり難いようにした半導体モジュールを提供することを目的とする。
本発明の態様においては、樹脂ケースと、樹脂ケースから外側へ延びる絶縁層と、樹脂ケースから外側へ延びて絶縁層に対向して配置され、平面視で絶縁層と重なる位置で絶縁層の厚さ方向に絶縁層から離間する非接触部を有する第1外部接続端子と、を備える半導体モジュールが提供される。
本発明の別の態様においては、上記の半導体モジュールと、第1端子および第2端子を有するキャパシタとを備え、第1外部接続端子と第2端子とが第1外部接続端子のレーザ溶接部位を介して導電接続された、半導体装置が提供される。
本発明のさらに別の態様においては、樹脂ケースと、樹脂ケースから外側へ延びる絶縁層と、樹脂ケースから外側へ延びて絶縁層に対向して配置され、平面視で絶縁層と重なる位置で絶縁層の厚さ方向に絶縁層から離間する非接触部を有する第1外部接続端子と、絶縁層の第1外部接続端子とは反対側の面に配置された第2外部接続端子と、を備える半導体モジュールと、第1端子および第2端子を有するキャパシタと、を備える半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、第1外部接続端子と第2端子とをレーザ溶接部位を介して導電接続させる工程を備える。
上記構成の半導体モジュールは、レーザ溶接による溶融部分の熱が非接触部によって遮断されて絶縁層に直接伝わらないので、絶縁層が溶融部分の熱で変質して端子部の耐圧が低下することがないという利点がある。
第1の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。 効果を説明する図であって、(a)は非接触部のない場合の端子部の温度分布を示す図、(b)は非接触部がある場合の端子部の温度分布を示す図である。 第2の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。 第3の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。 第4の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。 第5の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。 第5の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構の変形例を示す断面図である。 第6の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、第2外部接続端子と絶縁層と第1外部接続端子との積層構造を有し、第1外部接続端子にはキャパシタの端子がレーザ溶接によって接合される端子部を備えた半導体モジュールを例に図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。図2は第1の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。図3は効果を説明する図であって、(a)は非接触部のない場合の端子部の温度分布を示す図、(b)は非接触部がある場合の端子部の温度分布を示す図である。
第1の実施の形態に係る半導体モジュール10は、図1に示したように、樹脂ケース12と、その樹脂ケース12から外部に延出された端子部14とを有している。樹脂ケース12には、電力変換を行う複数のパワーデバイスを有している。
端子部14は、第2外部接続端子16と、絶縁層18と、第1外部接続端子20とを有し、第2外部接続端子16の上に絶縁層18が配置され、絶縁層18の上に第1外部接続端子20が配置された積層構造を有している。端子部14の第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20は、例えば、それぞれ樹脂ケース12の内部に直線状に延びる形状とすることができる。端子部14の第2外部接続端子16は、樹脂ケース12の中に収容されたパワーデバイスを含む回路の例えば負極の電源端子に接続され、第1外部接続端子20はパワーデバイスを含む回路の例えば正極の電源端子に接続されている。
キャパシタ30は、半導体モジュール10に接続される外部素子であり、樹脂ケース32、負極端子(第1端子)34、シート状の可撓性絶縁部材36および正極端子(第2端子)38を有している。負極端子34、可撓性絶縁部材36および正極端子38は、樹脂ケース32の上部より延出されている。負極端子34は、樹脂ケース32から出た後に図の右方向に屈曲され、樹脂ケース32の上面に平行に延出されている。正極端子38は、樹脂ケース32から出た後に負極端子34よりも高い位置で図の左方向に屈曲され、樹脂ケース32の上面に平行に延出されている。
半導体モジュール10とキャパシタ30との接続について、半導体モジュール10の端子部14の第2外部接続端子16は、キャパシタ30の負極端子34と直接接合され、半導体モジュール10の端子部14の第1外部接続端子20は、キャパシタ30の正極端子38と平板状の連結部材40を介して接合されることにより導電接続される。第2外部接続端子16とキャパシタ30の負極端子34とは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位22にて互いに溶融・凝固させることによって導電接続される。キャパシタ30の正極端子38と連結部材40とは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位42にて互いに溶融・凝固させることにより導電接続され、連結部材40と端子部14の第1外部接続端子20とは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位24にて互いに溶融・凝固させることにより導電接続される。
なお、以上のレーザ溶接は、最初に溶接部位22で行い、次に、その溶接部位22を覆うように可撓性絶縁部材36を折り曲げ、第1外部接続端子20および正極端子38に連結部材40を載置してから、溶接部位42および溶接部位24の順に行う。これにより、半導体モジュール10およびキャパシタ30の間では、絶縁層18および可撓性絶縁部材36を挟んで負極および正極の導体が平行に配置されるので、この連結部分のインダクタンスが低減される。
第1外部接続端子20は、レーザ溶接により溶融される溶接部位24のある面とは反対側の面、すなわち、絶縁層18と接する面に凹部である溝部(非接触部)26を有している。この第1外部接続端子20の溝部26は、図2に示したように、レーザ光が照射される溶接部位24の直下であって絶縁層18に接する側の面に樹脂ケース12から延びる方向と交わる方向(図2(a)の上下方向)に延在する形で形成され、絶縁層18と接触しない非接触部として機能する。溝部26は、溶接部位24の直下に絶縁層18と直接接触しない空気層を形成する。したがって、溶接部位24がレーザ溶接によって第1外部接続端子20の融点よりも高温になったときに、その熱は、溝部26により遮断されて絶縁層18に直接伝わらないので、溶接部位24の直下の絶縁層18が受ける熱的ダメージが大幅に低減される。なお、第1外部接続端子20は、溝部26となる部分に金型を押し当てて塑性変形させることにより段差のある形状にするような塑性加工または切削加工を用いて形成される。また、第1外部接続端子20は、その延出方向先端部よりも内側に溝部26を形成して延出方向先端部で絶縁層18と接触しているが、これは、絶縁層18を延出方向先端部で押さえ込むためのものである。しかし、絶縁層18の剛性が十分に高い場合には、絶縁層18を押さえ込む必要がないので、第1外部接続端子20の非接触部は、第1外部接続端子20の先端まで延長することができる。
ここで、連結部材40および第1外部接続端子20は、導電性に優れた金属、例えば、銅または銅合金であり、厚さが0.8mm~3.0mmである。溝部26の深さは、第1外部接続端子20の厚さの概ね最大1/3程度が好ましく、0.05mm~1.0mmであり、より好ましくは、0.1mmである。レーザ光が照射される連結部材40は、レーザ光源の種類に応じて照射位置でできるだけレーザ光の反射を抑えて吸収ができるように、少なくとも照射位置の領域にニッケルめっきを施したり、表面を荒らす加工を加えたりすることがある。絶縁層18は、例えば、全芳香族ポリアミドポリマーによる絶縁紙、フッ素系、ポリイミド系の樹脂材料により形成された、厚さが0.2mm~0.5mm程度でシート状のものであり、耐熱温度は、300℃~400℃程度である。
連結部材40、第1外部接続端子20および絶縁層18を積層した状態で、連結部材40および第1外部接続端子20をレーザ溶接した場合の溶接部位24近傍の温度分布は、図3に例示したようになる。すなわち、溶融部分50が連結部材40を貫通して第1外部接続端子20に達するように照射時間を制御したとき、銅の融点が1085℃であるので、溶融部分50は、1000℃以上になり、溶融部分50から周囲に同心円状に伝熱されていく。
図3(a)に例示したように、絶縁層18の側の面に非接触部を持たない第1外部接続端子20aを用いた場合、図示の例では、絶縁層18は、400℃~600℃に達していることが分かる。この場合、絶縁層18は、熱によって変質し、耐圧が、例えば、1000Vあったものが500Vまで低下してしまうことがある。
これに対し、図3(b)に例示したように、絶縁層18の側の面に溝部26を有する第1外部接続端子20を用いた場合、図示の例では、絶縁層18は、200℃~300℃に抑えられていることが分かる。このため、絶縁層18として、耐熱温度の低いものを使用することができるだけでなく、熱による変質を受けることがないので、耐圧が低下するような特性劣化を生じることもない。
[第2の実施の形態]
図4は第2の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。
第2の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部14aは、第2外部接続端子16と、絶縁層18と、第1外部接続端子20bとを有している。第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20bは、この順序で積層配置された構造を有している。端子部14aの第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20bは、例えば、それぞれ樹脂ケース12の内部に直線状に延びる形状とすることができる。
第1外部接続端子20bは、絶縁層18のある側の面であって溶接部位24の直下に平面視で長円形の凹部(非接触部)26aを有している。この凹部26aは、例えば、つぶし加工により段差を設けることによって形成される。凹部26aは、外周すべてに段差がある矩形であってもよい。
この第1外部接続端子20bにおいても、溶接部位24の直下に設けられた凹部26aが絶縁層18と直接接触しない非接触部を構成する。したがって、溶接部位24がレーザ溶接によって第1外部接続端子20bの融点よりも高温になったとしても、その熱は、凹部26a内の空気層により遮断されて絶縁層18に直接伝わることがないので、絶縁層18は、熱的ダメージを受けることがない。
[第3の実施の形態]
図5は第3の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部を説明する図であって、(a)は第1外部接続端子の平面図、(b)は第1外部接続端子の延出方向先端側から見た正面図、(c)は第1外部接続端子の側面図、(d)は端子部の溶接部断面図である。
第3の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部14bは、第2外部接続端子16と、絶縁層18と、第1外部接続端子20cとを有している。第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20cは、この順序で積層配置された構造を有している。端子部14bの第2外部接続端子16、絶縁層18および第1外部接続端子20cは、例えば、それぞれ樹脂ケース12の内部に直線状に延びる形状とすることができる。端子部14bの第1外部接続端子20cについては、例えば、樹脂ケース12の内部に延ばされ、折り曲げられて樹脂ケース12の内部の絶縁層18に接するような形状とすることもできる。
第1外部接続端子20cは、絶縁層18のある側の面であって溶接部位24の直下の領域の近傍にスペーサとなる突起部26bを有し、絶縁層18と接触しない非接触部を構成している。この突起部26bは、例えば、円筒状部材を第1外部接続端子20cの溶接部位24とは反対側の面に貼付、植設等の固定手段によって固定される。または、好ましくは、半抜き加工により、板状の銅板にパンチをレーザ光の入射方向に押し込むことで反対側の面に押し出されて形成される膨出部を突起部26bとしている。図示の例では、第1外部接続端子20cは、4個の突起部26bを有しているが、突起部26bは、この数に限定されるものではなく、1個以上であればよい。突起部26bは、また、非接触部をなす領域よりも樹脂ケース12から離れて配置されてもよい。
例えば、第1外部接続端子20cの突起部26bは、樹脂ケース12から突起部26bまでの距離が、樹脂ケース12から第1外部接続端子20cの延出方向先端部(端部)までの距離の半分よりも長くなるように、配置される。換言すれば、突起部26bは、樹脂ケース12から第1外部接続端子20cの延出方向先端部までの距離の半分よりも、樹脂ケース12から遠くに離れた位置に、配置される。
この第1外部接続端子20cにおいても、溶接部位24の面とは反対側の面が突起部26bによって絶縁層18から浮いているので、絶縁層18と直接接触しない非接触部を構成している。したがって、溶接部位24がレーザ溶接によって第1外部接続端子20cの融点よりも高温になったとしても、その熱は、第1外部接続端子20cが絶縁層18から浮いていることによってできる空気層により遮断される。これにより、レーザ溶接による熱が絶縁層18に直接伝わることがないので、絶縁層18は、熱的ダメージを受けることがない。
なお、この第3の実施の形態に係る半導体モジュールの端子部14bにおいて、第1外部接続端子20cには、突起部26bに加えて、上記第1の実施の形態で述べた例に従い、溶接部位24の直下に溝部26が設けられてもよく、また、上記第2の実施の形態で述べた例に従い、溶接部位24の直下に凹部26aが設けられてもよい。このように第1外部接続端子20cに、溝部26または凹部26aと突起部26bとを組み合わせた構成を採用することで、溶接部位24の直下には、絶縁層18からの高さが突起部26bの高さよりも溝部26または凹部26aの深さ分だけ高い空間が形成される。これにより、突起部26bを介して絶縁層18と対向する第1外部接続端子20cの絶縁層18に対する高さは変わらないまま、その溶接部位24の直下には、突起部26bのみで形成される場合よりも大きな空間が形成される。そのため、レーザ溶接時の溶接部位24の熱を遮断する効果が高められ、当該熱が絶縁層18に伝わることが、より効果的に抑えられるようになる。
[第4の実施の形態]
図6は第4の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。この図6において、図1に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
第4の実施の形態に係る半導体モジュール10aは、樹脂ケース12aを有している。樹脂ケース12aは、第1の実施の形態の樹脂ケース12と比較して、第2外部接続端子16のキャパシタ30の負極端子34と接合される面とは反対側の面であって、溶接部位22の直下の表面領域16aが接触していない構成になっている。このためには、第2外部接続端子16は、平面視で樹脂ケース12aの外周よりも外側に溶接部位22の直下の表面領域16aの長さ分だけ突出している。
樹脂ケース12aが溶接部位22の直下の表面領域16aを避けて形成されているので、第2外部接続端子16にキャパシタ30の負極端子34をレーザ溶接するとき、熱が樹脂ケース12aに伝わって、樹脂ケース12aが変形したり変色したりすることが回避される。
樹脂ケース12aは、インサート成形により熱可撓性樹脂を用いて端子部14と一体に成形される。熱可撓性樹脂は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリブチレンサクシネート(PBS)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、または、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂等である。これら樹脂の耐熱温度は、300℃~400℃程度である。
なお、図6では、上記第1の実施の形態で述べたような溝部26を有する第1外部接続端子20を備えた端子部14を樹脂ケース12aに採用した例を示したが、樹脂ケース12aに採用する端子部の形態は、この図6に示したものには限定されない。樹脂ケース12aには、上記第2の実施の形態で述べたような凹部26aを有する第1外部接続端子20bを備えた端子部14a、あるいは上記第3の実施の形態で述べたような突起部26bを有する第1外部接続端子20cを備えた端子部14b、あるいは溝部26または凹部26aと突起部26bとを組み合わせたような端子部が採用されてもよい。樹脂ケース12aにこのような端子部14a、端子部14b等が採用される場合にも、第2外部接続端子16の、キャパシタ30の負極端子34がレーザ溶接される部位の直下における表面領域を、樹脂ケース12aの外側に突出させる構成とすることで、負極端子34のレーザ溶接時の熱が樹脂ケース12aに伝わることを回避し、樹脂ケース12aに変形や変色が生じることを回避することができる。
[第5の実施の形態]
図7は第5の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構を示す断面図である。この図7において、図1に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
第5の実施の形態に係る半導体モジュール10bは、図7に示したように、樹脂ケース12bと、樹脂ケース12bから外側に部分的に延出された端子部14cとを有している。樹脂ケース12b内には、電力変換を行う複数のパワーデバイスが収容される。
端子部14cは、第2外部接続端子16bと、絶縁層18aと、第1外部接続端子20dとを有し、第2外部接続端子16bの上に絶縁層18aが配置され、絶縁層18aの上に第1外部接続端子20dが配置された積層構造を有している。端子部14cの第2外部接続端子16bは、樹脂ケース12b内に収容されたパワーデバイスを含む回路の、例えば負極の電源端子に接続されている。端子部14cの第1外部接続端子20dは、樹脂ケース12b内に収容されたパワーデバイスを含む回路の、例えば正極の電源端子に接続されている。
ここで、端子部14cの第2外部接続端子16bは、一部が樹脂ケース12bに封止されてその内部に配置され、他部が樹脂ケース12bから外側へ延びた平板状である。第2外部接続端子16bは、樹脂ケース12bの外部から内部に直線状に延びる。第2外部接続端子16bは、樹脂ケース12bの外部に配置される部位に、キャパシタ30の負極端子34がレーザ溶接によって溶接される溶接部位22を有する。第2外部接続端子16bには、銅、銅合金等の導電性に優れた金属が用いられる。
端子部14cの絶縁層18aは、一部が樹脂ケース12bに封止されてその内部に配置され、他部が樹脂ケース12bから外側へ延びたシート状である。絶縁層18aは、樹脂ケース12bの外部から内部に直線状に延びる。絶縁層18aには、全芳香族ポリアミドポリマーによる絶縁紙、フッ素系、ポリイミド系の樹脂材料等が用いられる。
端子部14cの第1外部接続端子20dは、一部が樹脂ケース12bに封止されてその内部に配置され、他部が樹脂ケース12bから外側へ延びた形状を有する。第1外部接続端子20dの、樹脂ケース12bの内部に配置される部位は、絶縁層18aに対向して配置された第1領域20d1と、絶縁層18aに接している第2領域20d2と、両端が第1領域20d1および第2領域20d2に折り曲げて接続された第3領域20d3とを有する。第1外部接続端子20dは、樹脂ケース12bの外部に配置される部位に、キャパシタ30の正極端子38と接続される連結部材40がレーザ溶接によって溶接される溶接部位24を有する。第1外部接続端子20dには、銅、銅合金等の導電性に優れた金属が用いられる。
第1外部接続端子20dの、樹脂ケース12bの内部に配置される部位は、絶縁層18aと離間して対向する第1領域20d1と、絶縁層18aに接する第2領域20d2とを含むように、それらと接続される第3領域20d3の位置で折り曲げられた形状を有する。なお、樹脂ケース12bの内部における第1外部接続端子20dの折れ曲がりの形状は、絶縁層18aに接する第2領域20d2と第3領域20d3を介して接続される第1領域20d1が、絶縁層18aと離間して対向するように折り曲げられるものであれば、必ずしも図7に示したような90°で2回折れ曲がれるクランク形状であることを要しない。図7に示したような断面視において、第2領域20d2と第3領域20d3とのなす角度は、90°に限らず、鋭角とされてもよいし、鈍角とされてもよい。図7に示したような断面視において、第3領域20d3と第1領域20d1とのなす角度は、90°に限らず、鋭角とされてもよいし、鈍角とされてもよい。また、第1外部接続端子20dの折れ曲がりの回数は、2回に限らず、3回以上とされてもよい。
第1外部接続端子20dの、樹脂ケース12bの外部に配置される部位は、樹脂ケース12bの内部に絶縁層18aと離間して対向するように配置された第1領域20d1と接続され、樹脂ケース12bから外側へ延びる。樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dは、第2外部接続端子16bおよびその上の絶縁層18aと平行に離間して対向して配置される。樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dと、第2外部接続端子16bの上の絶縁層18aとの間には、空間(非接触部)26cが設けられる。半導体モジュール10bでは、第1外部接続端子20dの、樹脂ケース12bから外側へ延びる部位の絶縁層18aの側の面がすべて、第1外部接続端子20dが絶縁層18aと接触しない非接触部となる。
樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間の、絶縁層18aの厚さ方向または空間26cの高さ方向の距離は、例えば、0.05mm~2.0mmの範囲に設定される。半導体モジュール10bの動作時には、絶縁層18aおよび空間26cを介して平行に離間して対向する第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとが反対の極性とされ、インダクタンスの低減が図られる。第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間の距離が2.0mmを上回ると、このようなインダクタンスの低減効果が小さくなるか、あるいは得られなくなる恐れがある。第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間の距離が0.05mmを下回ると、後述のようなレーザ溶接時の空間26cによる熱の遮断効果が小さくなるか、あるいは得られなくなる恐れがある。
樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間に設けられる絶縁層18aは、第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間の絶縁層18aを介した絶縁距離(沿面距離)が確保されるような形状とされる。例えば、第1外部接続端子20dと第2外部接続端子16bとの間の、絶縁層18aの厚さ方向または空間26cの高さ方向の距離が、上記のようなインダクタンスの低減効果が得られる距離の範囲内である場合には、図7に示したように、絶縁層18aの延出方向先端部が、第1外部接続端子20dの延出方向先端部よりも、第2外部接続端子16bの延出方向先端部側に位置するような形状とされる。第1外部接続端子20dの延出方向先端部と、絶縁層18aの延出方向先端部よりも外側に露出する第2外部接続端子16bとの間の絶縁距離が十分に確保されるように、第1外部接続端子20dおよび絶縁層18aの各々の延出方向先端部の位置が設定される。なお、絶縁層18aの形状の設定に際しては、この図7に示したような断面視での絶縁距離のほか、図7の紙面手前方向および奥行方向における絶縁距離も考慮されて、絶縁層18aの形状が設定される。
端子部14cの第1外部接続端子20dは、平板状の部材を、金型を用いた塑性加工等によって折り曲げることで形成される。端子部14cは、平板状の第2外部接続端子16b、シート状の絶縁層18a、および折り曲げられた形状の第1外部接続端子20dが、絶縁層18aの一方の面に第2外部接続端子16bが接し且つ絶縁層18aの他方の面に第1外部接続端子20dの第2領域20d2および第3領域20d3の一端が接するように、順に積層される。端子部14cは、第2外部接続端子16b、絶縁層18aおよび第1外部接続端子20dがこのように順に積層された状態で、樹脂ケース12bに用いられるPPS樹脂等の樹脂材料でインサート成形されることによって、樹脂ケース12bと一体に成形される。
上記のような半導体モジュール10bと、キャパシタ30との接続について、半導体モジュール10bの端子部14cの第2外部接続端子16bは、キャパシタ30の負極端子34と直接接合されることにより導電接続される。半導体モジュール10bの端子部14cの第1外部接続端子20dは、キャパシタ30の正極端子38と平板状の連結部材40を介して接合されることにより導電接続される。
半導体モジュール10bの端子部14cの第2外部接続端子16bと、キャパシタ30の負極端子34との導電接続では、第2外部接続端子16bの上に負極端子34が配置され、負極端子34の側から溶接部位22に対してレーザ光が照射されて、負極端子34と第2外部接続端子16bとがレーザ溶接される。負極端子34と第2外部接続端子16bとは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位22にて互いに溶融・凝固されることによって導電接続される。すなわち、負極端子34と第2外部接続端子16bとは、レーザ溶接により、溶接部位22を介して導電接続される。
半導体モジュール10bの端子部14cの第1外部接続端子20dと、キャパシタ30の正極端子38との、連結部材40を介した導電接続では、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dの上(空間26cとは反対側)および正極端子38の上に連結部材40が載置される。そして、連結部材40の側から溶接部位42に対してレーザ光が照射され、連結部材40と正極端子38とがレーザ溶接される。また、連結部材40の側から溶接部位24に対してレーザ光が照射され、連結部材40と第1外部接続端子20dとがレーザ溶接される。なお、溶接部位42および溶接部位24のレーザ溶接の順序は問わない。連結部材40と正極端子38とは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位42にて互いに溶融・凝固されることによって導電接続され、連結部材40と第1外部接続端子20dとは、レーザ溶接により接続部位である溶接部位24にて互いに溶融・凝固されることによって導電接続される。すなわち、連結部材40と正極端子38とは、レーザ溶接により、溶接部位42を介して導電接続され、連結部材40と第1外部接続端子20dとは、レーザ溶接により、溶接部位24を介して導電接続される。
半導体モジュール10bでは、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dの、レーザ溶接により溶融される溶接部位24のある面とは反対の面側、すなわち、第2外部接続端子16bおよびその上の絶縁層18aと対向する面側に、空間26cが設けられている。この空間26cは、第1外部接続端子20dを上記のような形状、すなわち、樹脂ケース12bの内部で絶縁層18aから離間するように折り曲げ、樹脂ケース12bの外側に延ばした形状とすることで、形成される。半導体モジュール10bでは、連結部材40とレーザ溶接される溶接部位24の直下に、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20d、それと絶縁層18aとの間に挟まれた空間26c、絶縁層18aおよび第2外部接続端子16bが配置される。
このように半導体モジュール10bでは、溶接部位24の直下において、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dと絶縁層18aとの間に空間26cが設けられていることで、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dが絶縁層18aと接触しないようになっている。空間26cは、樹脂ケース12bから外側へ延びる第1外部接続端子20dを絶縁層18と接触させない非接触部として機能する。空間26cは、溶接部位24の直下に、第1外部接続端子20dが絶縁層18aと直接接触しない空気層を形成する。したがって、溶接部位24がレーザ溶接によって第1外部接続端子20dの融点よりも高温になったときに、その熱は、空間26cにより遮断されて絶縁層18aに直接伝わらないので、溶接部位24の直下の絶縁層18aが受ける熱的ダメージが大幅に低減される。これにより、絶縁層18aが熱によって変質し、端子部14cの耐圧が低下することが効果的に抑えられる。また、絶縁層18aの熱による変質が抑えられるため、絶縁層18aとして耐熱温度の低いものを使用することも可能になる。
上記のような構成を有する端子部14cを採用することで、高品質かつ高性能の半導体モジュール10b、およびそのような半導体モジュール10bとキャパシタ30とが接続された高品質かつ高性能の半導体装置が実現される。
また、図8は第5の実施の形態に係る半導体モジュールの接続機構の変形例を示す断面図である。この図8において、図1および図7に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図8に示す半導体モジュール10cは、上記第4の実施の形態で述べた半導体モジュール10a(図6)の例に従い、第2外部接続端子16bのキャパシタ30の負極端子34と接合される面とは反対側の面であって、溶接部位22の直下の表面領域16aを、樹脂ケース12bと接触しない構成としている点で、上記半導体モジュール10bと相違する。すなわち、この図8に示した半導体モジュール10cのように、第2外部接続端子16bは、樹脂ケース12bの外周よりも突出するように設けられてもよい。このようにすると、樹脂ケース12bが溶接部位22の直下を避けて形成されるので、第2外部接続端子16bにキャパシタ30の負極端子34をレーザ溶接するとき、熱が樹脂ケース12bに伝わって、樹脂ケース12bが変形したり変色したりすることが回避される。
なお、この第5の実施の形態の例に従い、上記第3の実施の形態で述べた端子部14b(図5)の第2外部接続端子16および絶縁層18を、それぞれ樹脂ケース12の内部に直線状に延ばした形状とし、第1外部接続端子20cを、樹脂ケース12の内部に延ばし、折り曲げて樹脂ケース12の内部の絶縁層18に接触させるような形状とすることもできる。また、この第5の実施の形態に係る半導体モジュール10bおよび半導体モジュール10c(図7及び図8)において、樹脂ケース12bの外側に延びる第1外部接続端子20dに、上記第3の実施の形態で述べた例に従い、絶縁層18aとの間のスペーサとなる突起部26bを設けることもできる。
このほか、第5の実施の形態に係る半導体モジュール10bおよび半導体モジュール10c(図7及び図8)において、樹脂ケース12bの外側に延びる第1外部接続端子20dには、上記第1の実施の形態で述べたような溝部26、あるいは上記第2の実施の形態で述べたような凹部26a、あるいは溝部26または凹部26aと突起部26bとを組み合わせたものを設けることもできる。
[第6の実施の形態]
ここでは、上記のような半導体装置の製造方法の例を、第6の実施の形態として説明する。
図9は第6の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する図である。
半導体装置の製造では、上記第1~第5の実施の形態で述べたような構成を有する半導体モジュール、例えば、半導体モジュール10、半導体モジュール10a、半導体モジュール10b、半導体モジュール10c等が準備される(ステップS1)。また、ステップS1で準備される半導体モジュール10等と接続される、上記のようなキャパシタ30が準備される(ステップS2)。さらにまた、ステップS1で準備される半導体モジュール10等と、ステップS2で準備されるキャパシタ30との接続に用いられる、上記のような連結部材40が準備される(ステップS3)。なお、ステップS1~S3の順序は問わない。
半導体モジュール10等、キャパシタ30および連結部材40の準備後、まず、半導体モジュール10等の第2外部接続端子16,16bとキャパシタ30の負極端子34とが、溶接部位22でレーザ溶接される(ステップS4)。その際は、第2外部接続端子16,16bの上に、負極端子34が載置され、負極端子34の側から溶接部位22に対してレーザ光が照射される。これにより、負極端子34と第2外部接続端子16,16bとがレーザ溶接されて導電接続される。
負極端子34と第2外部接続端子16,16bとのレーザ溶接後、その溶接部位22を覆うように、キャパシタ30の可撓性絶縁部材36が折り曲げられる(ステップS5)。
次いで、半導体モジュール10等の第1外部接続端子20,20b,20c,20dおよびキャパシタ30の正極端子38の上に、連結部材40が載置される(ステップS6)。
そして、第1外部接続端子20,20b,20c,20dとその上に載置された連結部材40の一端部とが、溶接部位24でレーザ溶接され(ステップS7)、正極端子38とその上に載置された連結部材40の他端部とが、溶接部位42でレーザ溶接される(ステップS8)。その際は、連結部材40の側から溶接部位24及び溶接部位42に対してレーザ光が照射される。これにより、連結部材40と第1外部接続端子20,20b,20c,20dとがレーザ溶接されて導電接続され、連結部材40と正極端子38とがレーザ溶接されて導電接続される。なお、ステップS7,S8の順序は問わない。
例えば、このステップS1~S8のような方法が用いられ、半導体装置が製造される。
半導体装置の製造において、上記のように、溶接部位24の直下には、第1外部接続端子20,20b,20c,20dと絶縁層18,18aとの間に、溝部26、凹部26a、突起部26b、空間26c等によって非接触部が設けられる。そのため、溶接部位24の直下には、第1外部接続端子20,20b,20c,20dが絶縁層18,18aと直接接触しない空気層が形成される。したがって、溶接部位24がレーザ溶接によって第1外部接続端子20,20b,20c,20dの融点よりも高温になったときに、その熱は、当該空気層で遮断されて絶縁層18,18aに直接伝わらないので、溶接部位24の直下の絶縁層18,18aが受ける熱的ダメージが低減される。これにより、絶縁層18,18aの熱による変質、それによる耐圧の低下が抑えられる。高品質かつ高性能の半導体モジュール10等とキャパシタ30とが接続された高品質かつ高性能の半導体装置が実現される。
10,10a,10b,10c 半導体モジュール
12,12a,12b 樹脂ケース
14,14a,14b,14c 端子部
16,16b 第2外部接続端子
16a 表面領域
18,18a 絶縁層
20,20a,20b,20c,20d 第1外部接続端子
20d1 第1領域
20d2 第2領域
20d3 第3領域
22,24 溶接部位
26 溝部(非接触部)
26a 凹部(非接触部)
26b 突起部
26c 空間(非接触部)
30 キャパシタ
32 樹脂ケース
34 負極端子(第1端子)
36 可撓性絶縁部材
38 正極端子(第2端子)
40 連結部材
42 溶接部位
50 溶融部分

Claims (17)

  1. 樹脂ケースと、
    前記樹脂ケースから外側へ延びる絶縁層と、
    前記樹脂ケースから外側へ延びて前記絶縁層に対向して配置され、平面視で前記絶縁層と重なる位置で前記絶縁層の厚さ方向に前記絶縁層から離間する非接触部を有する第1外部接続端子と、
    を備える、半導体モジュール。
  2. 前記絶縁層は、前記樹脂ケースの内部に直線状に延び、
    前記第1外部接続端子は、前記樹脂ケースの内部に配置されて前記絶縁層に対向して配置された第1領域と、前記樹脂ケースの内部に配置されて前記絶縁層に接している第2領域と、前記樹脂ケースの内部に配置されて両端が前記第1領域および前記第2領域に折り曲げて接続された第3領域とを有する、請求項1記載の半導体モジュール。
  3. 前記第1外部接続端子の一部は、前記絶縁層に接しており、
    前記非接触部は、前記第1外部接続端子の前記絶縁層側の面に配置された凹部である、
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  4. 前記凹部は、前記第1外部接続端子の前記絶縁層に接する側の面に前記樹脂ケースから延びる方向と交わる方向に延在している、請求項3に記載の半導体モジュール。
  5. 前記凹部は、平面視で長円形または矩形である、請求項4に記載の半導体モジュール。
  6. 前記第1外部接続端子は、前記非接触部近傍の面に少なくとも1つの突起部を有している、請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  7. 前記樹脂ケースから前記突起部までの距離は、前記樹脂ケースから前記第1外部接続端子の端部までの距離の半分よりも長い、請求項6に記載の半導体モジュール。
  8. 前記第1外部接続端子の前記樹脂ケースから外側に延びる部位の前記絶縁層側の面が、すべて前記非接触部である請求項1または2に記載の半導体モジュール。
  9. 前記絶縁層の前記第1外部接続端子とは反対側の面に第2外部接続端子を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  10. 前記第2外部接続端子は、平面視で前記樹脂ケースの外周よりも外側に突出している、請求項9に記載の半導体モジュール。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の前記半導体モジュールと、
    第1端子および第2端子を有するキャパシタとを備え、
    前記第1外部接続端子と前記第2端子とが前記第1外部接続端子のレーザ溶接部位を介して導電接続された、半導体装置。
  12. 一方が前記第1外部接続端子に接続され、他方が前記第2端子に接続された平板状の連結部材を備え、
    前記第1外部接続端子および前記連結部材の接続部位と前記第2端子および前記連結部材の接続部位とにレーザ溶接部位を有する、
    請求項11に記載の半導体装置。
  13. 請求項9または10に記載の前記半導体モジュールと、
    第1端子および第2端子を有するキャパシタとを備え、
    前記第2外部接続端子が前記第1端子と接続されており、前記第2外部接続端子および前記第1端子の接続部位にレーザ溶接部位を有する、半導体装置。
  14. 樹脂ケースと、前記樹脂ケースから外側へ延びる絶縁層と、前記樹脂ケースから外側へ延びて前記絶縁層に対向して配置され、平面視で前記絶縁層と重なる位置で前記絶縁層の厚さ方向に前記絶縁層から離間する非接触部を有する第1外部接続端子と、前記絶縁層の前記第1外部接続端子とは反対側の面に配置された第2外部接続端子と、を備える半導体モジュールと、
    第1端子および第2端子を有するキャパシタと、
    を備える半導体装置の製造方法において、
    前記第1外部接続端子と前記第2端子とをレーザ溶接部位を介して導電接続させる工程を備える、半導体装置の製造方法。
  15. 前記第1外部接続端子と前記第2端子とを導電接続するレーザ溶接部位は、前記第1外部接続端子の前記非接触部とは反対側からレーザを照射して形成される、請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記第2外部接続端子と前記第1端子とをレーザ溶接部位を介して導電接続させる工程を備える、請求項14または15に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記半導体装置が、一方が前記第1外部接続端子に接続され、他方が前記第2端子に接続される平板状の連結部材を備え、
    前記第1外部接続端子および前記連結部材の接続部位と前記第2端子および前記連結部材の接続部位とをそれぞれレーザ溶接する工程を備える、
    請求項14から16のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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