JP4981313B2 - 3次元形状処理装置及び曲面作成プログラム並びに曲面作成方法 - Google Patents
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Description
例えば、CADシステム等においてNURBSを用いて曲面を表現する場合、曲面は制御点、ノットベクトル、ウェイト(Weight)等の制御量を用いて表される。このとき、曲面を正確に表現するためには、曲面の場所ごとの特徴に応じて適切な制御量が設定されることが必要となる。しかしながら、従来のCADシステム等においては、どのような曲面でも、つまり、可展面であっても自由曲面であってもウェイトが一律に「1.0」に設定されてしまうことから、制御量が適切に設定されず、このため曲面が正確に表現されないこととなる。
本発明は、断面曲線群から曲面を作成するための3次元形状処理装置であって、前記断面曲線群の各断面曲線上に複数の基準点を設定し、設定した複数の前記基準点における法線を求める法線算出手段と、複数の前記基準点と各前記基準点における法線から得られる曲面情報に基づいて曲面を作成する曲面作成手段とを具備し、前記法線算出手段は、前記基準点毎に、前記基準点が設定されている主断面曲線上に前記基準点と重複しない少なくとも2つの参照点を設定し、更に、前記主断面曲線少なくとも2つの従断面曲線を選択して、各前記従断面曲線上に少なくとも3つの参照点をそれぞれ設定する参照点設定手段と、
前記基準点の座標情報及び各前記参照点の座標情報をもとに、これらの座標情報からなる複数のベクトルを用いた曲面解析によって得られる第1次規格量または第2次規格量を用いて、前記基準点における法線を求める解析手段と、を含み、曲面を
このように、主断面曲線に隣り合う断面曲線を従断面曲線として設定することにより、曲面解析の精度が向上し、法線を更に正確に求めることが可能となる。
このように参照点を設定することにより、基準点を交点とする直交座標を設定することが可能となるので、曲面解析の演算処理を簡便化することが可能となる。
このように参照点を設定することにより、曲率の変化が小さくなるように参照点を設定することが可能となるので、曲面解析の演算を簡便化することが可能となる。
このようなプログラムをハードウェア資源を用いて実行することにより、各断面曲線上に設定した各基準点における法線がそれぞれ求められ、これら法線の情報に基づいて曲面が作成されるので、曲面を高い精度で作成することが可能となる。また、最終的に作成される曲面は微細な曲面の集合体としてではなく、一つの曲面として表現されるので、データ量を大幅に削減することができる。
このような曲面作成方法によれば、各断面曲線上に設定した各基準点における法線をそれぞれ求め、これら法線の情報に基づいて曲面を作成するので、曲面作成の精度を向上させることが可能となる。また、最終的に作成される曲面は微細な曲面の集合体としてではなく、一つの曲面として表現されるので、データ量を大幅に削減することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る曲面作成方法を実現するための3次元形状処理装置の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る3次元形状処理装置は、CAD(Computer Aided Design)やCAM(Computer Aided Manufacturing)などのコンピュータシステムであり、CPU(中央演算処理装置)1、RAM(Random Access Memory)などの主記憶装置2、HDD(Hard Disk Drive)などの補助記憶装置3、キーボードやマウスなどの入力装置4、及びモニタやプリンタなどの出力装置5などを備えて構成されている。
補助記憶装置3には、各種プログラムが格納されており、CPU1が補助記憶装置3からプログラムをRAMなどの主記憶装置2に読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
まず、図2のステップSA1において、CPU1は、複数の断面曲線からなる断面曲線群データを取得する。この断面曲線群データの取得方法については特に限定されず、例えば、補助記憶装置3などのメモリに予め格納されているデータを読み出すようにしても良いし、他の外部装置からオンラインにて取り込むようにしても良い。また、断面曲線群データは点列データの集まりとしてデータ表現されていても良く、関数により表現されていても良い。
この処理では、図4に示すように、上記主断面曲線上に基準点Pと重複しない2つの参照点P1、P2を設定し、更に、主断面曲線とは異なる2つの従断面曲線を選択し、各従断面曲線上に3つの参照点をそれぞれ設定する。本実施形態では、図2に示すように、一方の従断面曲線上に3つの参照点A1、A、A2を設定し、他方の従断面曲線上に3つの参照点B1、B、B2を設定している。
まず、図7に示すような曲面セグメント或いは曲面パッチは、次式(1)のパラメータ形式で表される。
S(u,v)={x(u,v),y(u,v),z(u,v)} 0≦u, v≦1 (1)
ここで、uとvとの間に何らかの関数関係があるとS(u,v)は曲面上の曲線を表すこととなる。u=一定のS(u,v)は曲面上の曲線族、v=一定のS(u,v)は、別の曲線族となりこれらは曲面上の曲線網を形成することとなる。通常、曲面上の任意の点は、図7に示すように2曲線の交点で決定され、この各々の曲線は上述の曲線族に含まれる。
この基本ベクトルは、曲面の接平面を形成する。例えば、曲面上の2点のS(u,v)からS(u+du,v+du)を結ぶベクトルdsは、次式(2)で与えられる。
そして、上記曲面の基本ベクトルより、次の量が定義される。
法断面上のP点における曲率κは、点Pにおける法曲率と呼ばれ、次のようにして得られる。まず、tを法断面の弧長sで微分すると、以下の(6)式を得る。
上述のように、図8に示すような曲面W上の点Pにおいて、接平面に垂直に立てられた単位ベクトルを単位法線ベクトルn、この単位法線ベクトルnを含む平面を法平面、この法平面と曲面Wとの交線を法断面という。この法断面の微分を曲率(以下、この曲率を「法曲率」という。)として、法平面を単位法線ベクトルnの周りに回転させると、その回転角θと曲率との関係が、例えば、図9に示すようなグラフとして得られる。
この曲面作成処理では、例えば、曲面解析処理にて求められた複数の法線n等の情報を用いて、これらの曲面の特徴量の条件を満たす曲面が作成される。
例えば、各基準点における主曲率を用いて、これらの主曲率をそれぞれ接続することにより、曲率線を作成する。これにより、断面曲線群を含む曲面上に、直交座標系のメッシュを作成することができる。そして、この曲率線を用いて曲面再生技術により、曲面を生成する。例えば、曲率線に基づいて、ガウス写像・逆写像を行い、曲面を生成する。具体的には、ユークリッド幾何が成り立つパラメータ空間への座標変換を行った後、曲面の補間をすることにより曲面を生成する。
更に、本実施形態に係る曲面作成方法によれば、曲面を微小な曲面の集合体ではなく、1つの曲面として表現することが可能となるため、従来に比べてデータ容量を非常に小さくすることができる。
例えば、上述した実施形態では、9個の点を設定したが、9個以上の点を設定し、9個以上の点の座標情報に基づいて曲面解析等を行っても良い。
また、曲面作成処理における曲面作成手法は一例であり、その他の手法を用いることにより曲面を示す特徴量から曲面を作成するようにしても良い。
2 主記憶装置
3 補助記憶装置
4 入力装置
5 出力装置
Claims (6)
- 断面曲線群から曲面を作成するための3次元形状処理装置であって、
前記断面曲線群の各断面曲線上に複数の基準点を設定し、設定した複数の前記基準点における法線を求める法線算出手段と、
複数の前記基準点及び各前記基準点における法線から得られる曲面の情報に基づいて曲面を作成する曲面作成手段と
を具備し、
前記法線算出手段は、前記基準点毎に、前記基準点が設定されている主断面曲線上に前記基準点と重複しない少なくとも2つの参照点を設定し、更に、前記主断面曲線とは異なる少なくとも2つの従断面曲線を選択して、各前記従断面曲線上に少なくとも3つの参照点をそれぞれ設定する参照点設定手段と、
前記基準点の座標情報及び各前記参照点の座標情報をもとに、これらの座標情報からなる複数のベクトルを用いた曲面解析によって得られる第1次規格量または第2次規格量を用いて、前記基準点における法線を求める解析手段と、を含み、
曲面を
前記曲面解析の結果に基づいて、前記基準点における法線及び該基準点と前記参照点とを含む前記曲面の情報を算出する3次元形状処理装置。 - 前記従断面曲線は、前記主断面曲線の隣の断面曲線である請求項1に記載の3次元形状処理装置。
- 前記基準点における前記主断面曲線の接線に直交する線と前記従断面曲線との交点に、前記参照点を設定する請求項1または2に記載の3次元形状処理装置。
- 前記主断面曲線上に設定した前記基準点と各前記参照点において、各点間の弧長は略等しく、各前記従断面曲線上に設定した各前記参照点において、各点間の弧長が略等しい請求項1から3のいずれかの項に記載の3次元形状処理装置。
- 断面曲線群から曲面を作成するための曲面作成プログラムであって、
コンピュータに、
前記断面曲線群の各断面曲線上に複数の基準点を設定し、設定した複数の前記基準点における法線を求める法線算出処理と、
複数の前記基準点及び各前記基準点における法線から得られる曲面の情報に基づいて曲面を作成する曲面作成処理と
を実行させ、
前記法線算出処理では、前記基準点毎に、前記基準点が設定されている前記主断面曲線上に前記基準点と重複しない少なくとも2つの参照点を設定し、更に、前記主断面曲線とは異なる少なくとも2つの従断面曲線を選択して、各前記従断面曲線上に少なくとも3つの参照点をそれぞれ設定する参照点設定処理と、
前記基準点の座標情報及び各前記参照点の座標情報をもとに、これらの座標情報からなる複数のベクトルを用いた曲面解析によって得られる第1次規格量または第2次規格量を用いて、前記基準点における法線を求める解析処理と、を含み、
前記曲面解析の結果に基づいて、前記基準点における法線及び該基準点と前記参照点とを含む前記曲面の情報を算出する処理をコンピュータに実行させる曲面作成プログラム。 - 断面曲線群から曲面を作成する曲面作成方法であって、
コンピュータが、
前記断面曲線群の各断面曲線上に複数の基準点を設定し、設定した複数の前記基準点における法線を求める法線算出過程と、
複数の前記基準点及び各前記基準点における法線から得られる曲面の情報に基づいて曲面を作成する曲面作成過程と
を実行し、
前記法線算出過程では、前記基準点毎に、前記基準点が設定されている前記主断面曲線上に前記基準点と重複しない少なくとも2つの参照点を設定し、更に、前記主断面曲線とは異なる少なくとも2つの従断面曲線を選択して、各前記従断面曲線上に少なくとも3つの参照点をそれぞれ設定する参照点設定過程と、
前記基準点の座標情報及び各前記参照点の座標情報をもとに、これらの座標情報からなる複数のベクトルを用いた曲面解析によって得られる第1次規格量または第2次規格量を用いて、前記基準点における法線を求める解析過程と、を含み、
前記曲面解析の結果に基づいて、前記基準点における法線及び該基準点と前記参照点とを含む前記曲面の情報を算出する曲面作成方法。
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