JPH05180652A - 表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定方法

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JPH05180652A
JPH05180652A JP3336824A JP33682491A JPH05180652A JP H05180652 A JPH05180652 A JP H05180652A JP 3336824 A JP3336824 A JP 3336824A JP 33682491 A JP33682491 A JP 33682491A JP H05180652 A JPH05180652 A JP H05180652A
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JP
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virtual
line
point
measurement points
measurement
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JP3336824A
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Inventor
Osamu Kato
治 加藤
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定対象物の形状を高い精度でかつ少ない
測定点の数で測定することができる表面形状測定方法を
得る。 【構成】 (A)に示すように被測定対象物の代表断面
の断面線に沿って所定の間隔で配置した複数の測定点4
2A〜42Gの座標を測定する。(B)に示すように各
測定点の座標に基づいて各測定点を通過する仮想線を作
成し、例として(C)に示すように測定点42D、42
Eの間に配置した検証点44A、44Bの座標を測定す
る。各検証点と仮想線との偏差A、Bが所定値以上の場
合には、(D)に示すように検証点44A、44Bの座
標に基づいて仮想線を修正する。さらに測定点42Dと
検証点44Aとの間に配置した検証点44C、44Dの
座標を測定し、仮想線との偏差が所定値以上の検証点
(検証点44C)の座標に基づいて仮想線を修正する
((E)参照)。上記処理を各測定点間に対して行い、
断面線に対する仮想線の偏差を所定値以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被測定対象物の表面形状
を測定するための表面形状測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、製品やプレスの木型等の被測
定対象物の表面形状を測定して仕上がり等を検査するた
めの3次元測定装置が知られている(一例として特開平
3−65774号公報参照)。一般的にこのような3次
元測定装置では、3次元に移動可能とされ被測定対象物
に接触する接触子を備えている。例えば、被測定対象物
の表面形状を測定するための一処理として、被測定対象
物の任意の断面の断面形状を測定する場合には、被測定
対象物の表面上に現れる前記断面の断面線に沿って一定
間隔毎に予め測定点を定める。次に前記接触子を測定点
に接触させたときの接触子先端部の座標を求める。この
座標は測定点の座標に一致し、この処理を各測定点に対
して行うことにより各測定点の座標が測定される。測定
された各測定点の座標に基づいて各測定点の間の形状が
推定され、前記断面の断面線が作成される。作成された
断面線はディスプレイ等に表示される。
【0003】例えば、上記と同様にして複数の断面の断
面線を測定し、各断面の断面線を通過する面を推定、補
間することによって被測定対象物の表面形状を把握する
ことができる。このように、従来は一定間隔毎に測定点
を設け、測定点の座標を測定し、測定点の間を推定、補
間することによって表面形状等を測定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
表面形状の測定において測定点の間隔を大きくした場合
には、被測定対象物の表面形状が細かく変化している部
分での測定精度が悪化する。例えば図22(A)に示す
被測定対象物100では、測定点102Aと測定点10
2Bとの間の形状がZ方向寸法が一旦増加した後に戻る
ように変化しているが、測定点102AのZ方向寸法と
測定点102BのZ方向寸法とがほぼ同一のため、図2
2(B)に示すように前記Z方向の寸法の変化を推定す
ることができない。
【0005】また、測定点の間隔を小さくした場合に
は、例えば図22(C)に示すように前記Z方向の変化
が測定点の座標に反映されるので、図22(D)に示す
ように前記変化を正確に把握することができるが、測定
点の数が多くなるので各測定点の座標を表すデータの量
も非常に大きくなり、データを取り扱うシステムの規模
が大きくなったり、各測定点の座標の測定や推定、表示
等の後処理に時間がかかる等の問題がある。
【0006】また、断面線及び面の推定、補間は、一般
的に各測定点または各測定点の近傍を通過し、かつ曲率
半径がなるべく大きくなるような滑らかな曲線または曲
面として求められる。このため、被測定対象物の表面に
鋭角の突起や折れ線等の角が存在している場合、この部
分の形状を精度良く推定、補間するためには測定点の間
隔を非常に小さくして近似させる必要があり、データ量
が膨大なものとなり、上記と同様の問題が発生する。
【0007】この点については、従来提案されているデ
ジタイズデータに基づく曲面創成方法(特開昭63−1
20305号公報参照)が有効である。この曲面創成方
法では、一定の測定間隔で表面形状を測定し、例えば図
23(A)に示す測定点列において、特定の測定点70
と前記特定の測定点70に隣り合う前後の測定点72、
74とを線分で結び、2つの線分の成す角度θが所定角
度以上の場合、または前後の測定点72、74を線分で
結び、前記特定の測定点70との距離dが所定値以上の
場合に前記特定の測定点70を分割点とし、分割点によ
って分割される区間毎に測定点を通過する自由曲線7
6、78を創成するようにしている。
【0008】これにより、被測定対象物の表面に鋭角の
突起や折れ線等の角が有る場合にもこの部分を曲率半径
の小さい曲線または曲面によって近似する必要がなくな
るので、角の部分の精度を向上させるために測定点の間
隔を前述のように非常に小さくする必要がなくなる。
【0009】ところで、上記曲面創成方法を適用し、図
23(B)に示すように、測定間隔をdとして、点Pの
位置に角を有する被測定対象物の表面(想像線で図示)
を測定すると、測定点Pn-2 、Pn-1 、Pn 、Pn+1
n+2 が得られる。前記曲面創成方法では点Pn を分割
点と判断するが、分割点Pn と真の角Pとの間には距離
real(XY平面上での2次元的な距離)の誤差が生ず
る。分割点をPn に限定したときの誤差arealの値は、
測定点の位置によって0〜1/2d(測定間隔dの半
分)の値をとる。誤差arealが許容値atol 以下であ
り、十分な精度が得られていると判断される可能性は、
許容値atol と図23(C)に示す1/2dとの比に等
しい。従って、例えば誤差arealの値が許容値atol
下となる確率を80%とすると、 1/2d×80÷100≦atol 従って、 d≦ 2.5atol すなわち、例えば許容値atol =0.1mm の精度を80%
の確率で確保するためにはd=0.25mm以下の間隔で測定
点の座標を測定する必要がある。また、例えば誤差a
realの値が許容値atol 以下となる確率を100%とし
た場合には、 d≦2atol すなわち、d=0.2mm以下の間隔で測定点の座標を測定
する必要がある。このように、上記曲面創成方法におい
ても分割点の精度を向上させるためには測定間隔dを所
定間隔以下とする必要があった。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、被測定対象物の形状を高い精度でかつ少ない測定点
の数で測定することができる表面形状測定方法を得るこ
とが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る表面形状測定方法は、被測定対象物の表
面上の複数の測定点の座標を測定し、各測定点の座標に
基づいて仮想線または仮想面を求め、隣り合う測定点の
間の前記仮想線または前記仮想面を検証するための前記
隣り合う測定点の間の検証点の座標を測定し、前記検証
点の座標と前記仮想線または前記仮想面上の前記検証点
に対応する部分の座標との偏差を求め、前記偏差が所定
値以下の場合には前記仮想線または前記仮想面の前記隣
り合う測定点の間の部分を被測定対象物の表面を表す線
または面として採用し、前記偏差が所定値よりも大きい
場合には前記検証点を測定点として採用し該採用した測
定点の座標に基づいて仮想線または仮想面を修正し、前
記偏差が所定値以下となるまで仮想線または仮想面の検
証及び修正を繰り返し、表面形状を測定する。
【0012】また、前記検証点を測定点として採用する
処理を繰り返して隣り合う測定点の間隔が所定値以下と
なった場合には、前記仮想線または仮想面の前記隣接す
る測定点の間に対応する部分に角が生ずるように仮想線
または仮想面を修正することが好ましい。
【0013】また、前記検証点を測定点として採用する
処理を繰り返して前記仮想線の検証及び修正を繰り返し
行い、隣り合う測定点の間隔が所定値以下となった場合
には、前記仮想線の前記隣り合う測定点の間に対応する
部分を分割点として記憶し、複数の分割点を結んだ領域
分割線を求め、その領域分割線によって囲まれる領域を
前記仮想面を求める場合の1つの連続した領域として認
識することができる。
【0014】また、仮想線の修正は、前記隣り合う測定
点の各々について、前記隣り合う測定点の間へ向かう仮
想線に対する前記各々の測定点を通る接線の交点を求
め、前記交点が仮想線の角となるように仮想線を修正す
ることが好ましい。
【0015】また、仮想線の修正は、前記隣り合う測定
点の間を挟んで一方側に並ぶ複数の測定点の配置に基づ
いて前記一方側から前記測定点の間へ延びる仮想線を推
定すると共に、他方側に並ぶ複数の測定点の配置に基づ
いて前記他方側から前記測定点の間へ延びる仮想線を推
定し、前記推定した2つの仮想線の交点を求め、前記交
点が仮想線の角となるように仮想線を修正することが好
ましい。
【0016】また、測定点の間へ延びる仮想線の推定
は、前記隣り合う測定点の間を挟んで一方側または他方
側に並ぶ複数の測定点の配置から求まる仮想線の曲率に
基づいて行うことが好ましい。
【0017】
【作用】本発明では、被測定対象物の表面上の複数の測
定点の座標に基づいて仮想線または仮想面を求め、隣り
合う測定点の間の検証点の座標を測定し、検証点の座標
と前記仮想線または前記仮想面上の検証点に対応する部
分の座標との偏差を求める。この偏差が所定値以下の場
合には、仮想線または仮想面の表す形状が被測定対象物
の表面形状に一致しているか、または一定以上の精度で
近似しており、仮想線または仮想面の精度は高いと判断
できる。このため、前記仮想線または前記仮想面の前記
隣り合う測定点の間の部分を被測定対象物の表面を表す
線または面として採用し、仮想線または仮想面の前記部
分についての検証を終了する。
【0018】また前記偏差が所定値よりも大きい場合に
は、仮想線または仮想面の表す形状が被測定対象物の表
面形状と大きく隔たっており、仮想線または仮想面の精
度が低いと判断することができる。このため、前記検証
点を測定点として採用し、該採用した測定点の座標に基
づいて仮想線または仮想面を修正する。さらに前記偏差
が所定値以下となるまで仮想線または仮想面の検証及び
修正を繰り返す。このため、前記偏差が所定値以下にな
るまで徐々に測定点の間隔が小さくされることになる。
このように、前記偏差が所定値よりも大きい、すなわち
精度の低い部分については測定点の間隔を小さくして精
度を向上させるので、隣接する測定点を一定の大きな間
隔とした場合と比較して被測定対象物の形状を高い精度
で検出することができる。また、前記偏差の小さい、す
なわち精度の高い部分については測定点の間隔を小さく
しないので、全ての測定点の間隔を小さくした場合と比
較して測定点の数を低減することができる。
【0019】また、一般的に仮想線または仮想面は、各
測定点または各測定点の近傍を通過し、かつ曲率半径が
なるべく大きくなるような滑らかな曲線または曲面とし
て求められる。このため、被測定対象物の表面に鋭角の
突起や折れ線等の角が存在している場合には、前記仮想
線または仮想面の検証及び修正を繰り返して前記角に対
応する部分の測定点の間隔を小さくしていっても、角の
部分を仮想線また仮想面の曲率半径を小さくして近似す
ることになるので、検証点の座標と前記仮想線または前
記仮想面上の前記検証点に対応する部分の座標との偏差
は小さくなりにくい。しかしながら、隣接する測定点の
間隔が所定値以下となった場合に、仮想線または仮想面
の前記隣接する測定点の間に対応する部分に角が生ずる
ように仮想線または仮想面を修正することにより、被測
定対象物の表面形状を測定するための処理時間を短縮す
ることができる。
【0020】また、測定点の間隔が十分に小さい場合
(例えば測定点の間隔dが誤差の許容値atol の10倍
程度)には、図1(A)に示す測定点Pn と角の頂点の
点Pとの間及び点Pと測定点Pn+1 との間の部分は直線
にほぼ等しいと考えることができる。このため、検証点
を測定点として採用する処理を繰り返し、図1(B)に
示す隣り合う測定点Pn 、Pn+1 の間隔が所定値以下と
なった場合の仮想線の修正は、前記隣り合う測定点
n 、Pn+1 の各々について、前記隣り合う測定点
n 、Pn+1 の間へ向かう仮想線80、82に対する前
記各々の測定点Pn 、Pn+ 1 を通る接線84、86の交
点Pf を求め、前記交点Pf が仮想線の角となるように
仮想線を修正することができる。
【0021】これにより、仮に測定点Pn と点Pとの間
及び点Pと測定点Pn+1 との間の部分が直線の場合に
は、測定点Pn を通る接線84と、測定点Pn+1 を通る
接線86と、の交点Pf は前記点Pに一致する。また、
測定点Pn と点Pとの間及び点Pと測定点Pn+1 との間
の部分が直線でない場合にも、前述のように直線にほぼ
等しいと考えられるので、点Pに対する交点Pf の誤差
は小さい。このように、測定点を通る接線の交点を角と
することにより、前述の曲面創成方法と比較して少ない
測定点で高い精度が得られる。
【0022】また、測定点の間隔がある程度小さい場
合、図1(A)に示す測定点Pn と角の頂点の点Pとの
間の部分の外形線が、例えば測定点Pn-2 から測定点P
n の間の外形線から急激に変化していることは考えにく
い。このため、図1(B)に示す仮想線80側の測定点
の配置に基づいて、仮想線80側から測定点Pn と測定
点Pn+1 との間へ延びる仮想線を推定することができ
る。同様に、点Pと測定点Pn+1 との間の部分について
も仮想線82側の測定点の配置に基づいて推定すること
ができる。
【0023】このため、検証点を測定点として採用する
処理を繰り返し、例として図2(A)に示す隣り合う測
定点Pn 、Pn+1 の間隔が所定値以下となった場合の仮
想線の修正は、隣り合う測定点Pn 、Pn+1 の間を挟ん
で一方側(例えば仮想線88側)に並ぶ複数の測定点の
配置に基づいて、前記一方側から前記測定点Pn 、P
n+1 の間へ延びる仮想線92を推定すると共に、他方側
(例えば仮想線90側)に並ぶ複数の測定点の配置に基
づいて前記他方側から前記測定点Pn 、Pn+1 の間へ延
びる仮想線94を推定し、推定した2つの仮想線92、
94の交点Pf を求め、交点Pf が仮想線の角となるよ
うに仮想線を修正することができる。
【0024】なお、この仮想線の推定は、例えば測定点
の配置より求まる仮想線の曲率に基づいて行うことがで
きる。また、最小自乗法を適用して行うようにしてもよ
い。例えば前記仮想線の曲率に基づく仮想線の推定は、
例えば仮想線の曲率が一定の場合(例として図2(A)
に示す仮想線88、90)には、推定する仮想線も同一
曲率であると推定することができる。また、例えば仮想
線の曲率が測定点へ向けて増加または減少するように変
化している場合、例えば図2(B)に示す仮想線96、
97のように測定点Pn 、Pn+1 の間へ向けて徐々に曲
率が増加するように変化している場合には、推定する仮
想線98、99も同様の傾向で曲率が変化すると推定す
ることができる。これにより、前記接線の交点を角とす
る方法と比較して、測定点Pn と点Pとの間及び点Pと
測定点Pn+1 との間の部分がほぼ直線であるとみなせる
ようになるまで測定点の間隔を小さくする必要がなくな
り、少ない測定点で同様の精度が得られる。また、測定
点の間隔が同一の場合にはさらに精度を向上させること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図3には本発明に係る表面形状測定方法を
適用可能な表面形状測定装置10が示されている。
【0026】表面形状測定装置10は3次元測定装置1
2を備えている。3次元測定装置12は載置台14と、
3次元に移動可能とされ載置台14に載置された被測定
対象物に接触する接触子16と、接触子16を3次元に
移動させる図示しないアクチュエータと、を有してい
る。接触子16の先端部には、接触子16の先端部が被
測定対象物または載置台14に接触したか否かを検出す
る図示しないセンサが取付けられている。3次元測定装
置12にはコントローラ18が接続されており、コント
ローラ18は制御装置20に接続されている。
【0027】制御装置20は、接触子16を目的の位置
へ移動させるための制御情報をコントローラ18へ出力
する。コントローラ18は入力された制御情報に基づい
て、接触子16が目的の位置へ移動するように3次元測
定装置12のアクチュエータを制御する。
【0028】また、コントローラ18は接触子16の先
端部の位置を検出し、検出した位置を3次元直交座標系
で表すことができるようになっており、接触子16の先
端部が被測定対象物または載置台14に接触したときの
接触子16の先端部の位置を3次元直交座標系で表した
測定データを制御装置20へ出力する。制御装置20に
はディスプレイ22が接続されており、コントローラ1
8から入力された測定データに基づいて、後述するよう
に被測定対象物の表面形状を測定し、内蔵しているCA
Dソフト20Aによって測定結果を処理し、ディスプレ
イ22に表示する。
【0029】また、制御装置20にはキーボード24が
接続されており、後述する各処理に必要とされるパラメ
ータ等がキーボード24を介してオペレータによって入
力される。さらに、制御装置20には通信機能を備えた
複数のコンピュータ等が接続された図示しないローカル
エリアネットワーク(LAN)が接続されており、LA
Nに接続された前記複数のコンピュータとデータの送受
信等を行うことができるようになっている。
【0030】次に図4乃至図11のフローチャートを参
照して本実施例の作用を説明する。図4のフローチャー
トのステップ100では、載置台14に載置された被測
定対象物の外形を測定する処理を行う。この被測定対象
物の外形測定処理の詳細について、図5のフローチャー
トを参照して説明すると、ステップ110ではオペレー
タにより測定の測定範囲を指定するパラメータが入力さ
れたか否か判定する。
【0031】例えば図12(A)に示す製品の木型30
が被測定対象物として載置台14に載置された状態で、
測定範囲を指定するパラメータとして、図12(B)に
示すように木型30を囲む4つの点32A、32B、3
2C、32Dの座標が入力されたときにはステップ11
0の判定が肯定され、ステップ112で測定範囲とし
て、図12(B)に斜線で示す範囲を設定する。また測
定範囲が設定されていない場合にはステップ110の判
定が否定され、ステップ114で測定可能な全範囲、例
えば図12(C)に示すように載置台14の全面積分を
測定範囲として設定する。
【0032】次のステップ116ではXY平面(載置台
14の面に平行な面)上に、碁盤目状に比較的大きな間
隔で測定点を配置し(例えば図12(D)では●または
○で図示)、前記測定範囲に位置している測定点のZ方
向(載置台14の面に垂直な方向)の寸法を測定する。
この測定は、測定を行う測定点のXY座標に一致しかつ
載置台14の面からZ方向に所定間隔隔てた位置に接触
子16を配置した後に、接触子16を載置台14へ向け
て移動させることによって行う。接触子16が被測定対
象物または載置台14に接触すると、接触子16の先端
部に取付けられたセンサによって前記接触が検出され
る。
【0033】ステップ118ではこのときの接触子16
の先端部のZ方向に沿った座標を制御装置20の図示し
ない記憶装置に記憶する。なおこのときの接触子16の
先端部のZ方向の座標は、接触子16が載置台14に接
触した場合に0となるように設定されており、接触子1
6が被測定対象物に接触した場合には0よりも大きな値
となる。
【0034】上記処理を測定範囲に位置している各測定
点に対して行うことにより、例として図12(D)に示
すように、測定範囲に位置している各測定点が、被測定
対象物に対応している測定点(●で示す測定点)と、被
測定対象物に対応していない測定点(○で示す測定点)
と、に分別され、記憶される。ステップ120では、被
測定対象物に対応している測定点と対応していない測定
点との境界を被測定対象物の外形線であると判断し、判
断した外形線を記憶する。例えば図12(D)に示すよ
うな測定結果が得られた場合には、被測定対象物の外形
線が概ね図12(E)に示す形であると判断し、この外
形線を記憶する。以降の処理ではこの外形線で囲まれた
領域を対象として処理を行う。
【0035】なお、上記では図12(D)に示すように
測定点の間隔が比較的大きいため、被測定対象物の概ね
の外形しか把握できないが、測定点の間隔を小さくすれ
ば被測定対象物の正確な外形を測定することができる。
【0036】ステップ120を実行した後は、図4のフ
ローチャートのステップ102へ移行する。ステップ1
02では被測定対象物の代表断面の選定処理を行う。こ
の代表断面の選定処理について図6のフローチャートを
参照して説明すると、ステップ130では代表断面を選
定方法を指定するパラメータが入力されたか否か判定す
る。
【0037】ステップ130の判定が否定された場合に
は、ステップ142で代表断面の選定方法として、被測
定対象物をX方向及びY方向に沿って切断した場合、す
なわち被測定対象物を碁盤目状に切断した場合に生じる
断面を代表断面として選定するか、または被測定対象物
をXY平面に沿って切断した場合、すなわち被測定対象
物を等高線状に切断した場合に生じる断面を代表断面と
して選定する。
【0038】例えば、図13(A)に示す被測定対象物
34を、X方向及びY方向に沿って延びる複数本の断面
線(破線で図示)に沿って碁盤目状に切断する場合に
は、X方向に沿った代表断面として複数の断面34Aが
選定され(図13(B)参照)、Y方向に沿った代表断
面として複数の断面34Bが選定される(図13(C)
参照)。また、例えば図14(A)に示す被測定対象物
36を、Z方向位置の異なる複数のXY平面上に設けら
れた複数の断面線(破線で図示)に沿って等高線状に切
断した場合には、代表断面として図14(B)に示す複
数の断面36Bが選定される。
【0039】なお、いずれの選定方法を採用するかにつ
いては、例えば被測定対象物のZ方向寸法の変化がXY
方向寸法の変化に対して大きい場合には等高線状に切断
したときの断面を代表断面とする選定方法を採用し、Z
方向寸法の変化がXY方向寸法の変化に対して小さい場
合には碁盤目状に切断したときの断面を代表断面とする
選定方法を採用することができる。
【0040】また、代表断面の選定方法を指定するパラ
メータが入力された場合にはステップ130の判定が肯
定され、ステップ132で被測定対象物の形状が点対称
か否か判定する。ステップ132の判定が否定された場
合には、ステップ140で指定された選定方法、例えば
前述のように碁盤目状に切断したときの断面を代表断面
とする選定方法や等高線状に切断したときの断面を代表
断面とする選定方法等を採用して代表断面を選定する。
【0041】一方、ステップ132の判定が肯定された
場合にはステップ134へ移行し、対称の中心を指定す
るパラメータが入力されたか否か判定する。ステップ1
34の判定が否定された場合にはステップ136で、例
えば測定点の間隔を小さくして再度外形を測定する等の
処理を行って被測定対象物の外形を詳細に測定し、対称
の中心を決定した後にステップ138へ移行する。ま
た、ステップ134の判定が肯定された場合にはステッ
プ136の処理を実行することなくステップ138へ移
行する。
【0042】ステップ138では、代表断面として対称
の中心を通過する放射状の代表断面を選定する。例え
ば、図15(A)に示す被測定対象物38の代表断面を
選定する場合には、対称の中心として点38Aが指定ま
たは決定され、被測定対象物38を対称の中心38Aを
通過する放射状に配置された断面線(破線で図示)に沿
って切断したときの断面38B(図15(B)参照)が
代表断面として選定される。なお、図15(A)では断
面線の交差角度を90°としていたが、特にこれに限定さ
れるものではない。
【0043】以上の処理によって被測定対象物の代表断
面が複数選定され、図4のフローチャートのステップ1
04へ移行して代表断面の測定・作成処理を行う。この
代表断面の測定・作成処理の詳細について図7のフロー
チャートを参照して説明すると、ステップ150では複
数選定された代表断面の中の1つを選択する。
【0044】ステップ152では、選択した代表断面の
断面線に沿って予め定められた初期測定間隔で複数の測
定点を配置し、接触子16の先端を各測定点へ移動させ
て各測定点の座標を測定する。例として図16(A)に
示す代表断面40を選択した場合には、例えば測定点4
2A、42B、42C、42D、42E、42F、42
Gが設定され、各々の座標が3次元測定装置12によっ
て測定される。
【0045】次のステップ154では、ステップ152
で測定した測定点の座標に基づいて各測定点を通過する
仮想線を作成する。各測定点を通過する仮想線は、例え
ば以下で説明するフィッティング法によって作成され
る。すなわち、図21(A)に示すように測定点を
1 、P2 、P3 とした場合、前記測定点を通過する仮
想線が滑らかであるためには、測定点P1 から測定点P
2 へ向かう仮想線を第1セグメント、測定点P2 から測
定点P3 へ向かう仮想線を第2セグメントとすると、以
下の(1)式で示す条件を満足する必要がある。
【0046】 W1 =k・V2 …(1) 但し、W1 :第1セグメントの終点の接線ベクトル V2 :第2セグメントの始点の接線ベクトル なおkはスケールと呼ばれる。上記よりn個の測定点P
1 、P2 、・・・、Pn を通過する仮想線は、 (P1,1,1)、(P2,2,2)、・・・、(Pn,n,n ) …(2) で表現される(図21(B)も参照)。ここでスケール
(k1,2,・・・kn )を、
【0047】
【数1】
【0048】 但し、ai :測定点間の距離(図21(C)参照) i :2〜n−1の任意の数 上記(3)式によって算出し、接線ベクトル(V1,2,
・・・Vn )を適切な値とすれば適切な仮想線を作成す
ることができる。
【0049】上記処理により、例えば前述の測定点42
A、42B、42C、42D、42E、42F、42G
に対しては、図16(B)に示すような仮想線が作成さ
れる。次のステップ156では作成した仮想線を検証し
修正する処理を行う。この仮想線の検証・修正処理につ
いて、図8のフローチャートを参照して説明すると、図
8のフローチャートのステップ160では、複数の測定
点の中から隣接する一対の測定点を選択する。
【0050】ステップ162では選択した一対の測定点
の間に複数(単数でもよい)の検証点を設定し、この検
証点の座標を測定する。例として、図16に示す測定点
42D、42Eが一対の測定点として選択された場合に
は、図16(C)に示すように例えば2つの検証点44
A、44Bが設定され、検証点44A、44Bの座標が
3次元測定装置12によって測定される。
【0051】次のステップ164では、設定した全ての
検証点の位置と、仮想線の検証点に対応する部分の位置
と、の偏差が所定値以下か否か判断する。前述の検証点
44A及び44Bについては、仮想線との偏差A及び偏
差Bがいずれも所定値以上であると判断され、ステップ
166の判定が否定される。ステップ164の判定が否
定された場合にはステップ166へ移行し、隣接する測
定点の間隔が所定値以下か否か判定する。図16(C)
については測定点42Dと測定点42Eとの間隔が所定
値以下か否か判定され、測定点42Dと測定点42Eと
の間隔は初期測定間隔であるので前記判定が否定され
る。
【0052】ステップ166の判定が否定された場合に
は、ステップ172で前記偏差が所定値以上の部分に対
応する検証点を測定点として採用する。図16(C)で
は検証点42D、42Eが測定点として採用される。ス
テップ174では新たに採用した測定点を通過するよう
に仮想線を修正する。これにより、図16(D)に示す
ように断面線により近似した仮想線が作成される。次の
ステップ176では測定点として採用した検証点と隣接
する測定点との間に検証点を設定し、座標を測定する。
ステップ176を実行した後はステップ164へ戻り、
ステップ164の判定が肯定されるまでステップ164
乃至ステップ176を繰り返す。
【0053】上記により、図16(D)に示す例では、
測定点42Dと測定点として採用された検証点44Aと
の間に検証点44C、44Dが設定され、各々の座標が
測定される。検証点44Cについては偏差が所定値以上
であると判断されステップ164の判定が否定される。
これにより検証点44Cが測定点として新たに採用され
て仮想線が修正され、図16(E)に示すように断面線
との偏差が所定値以内とされた高精度の仮想線が得られ
る。
【0054】このように、従来の方法によって上記と同
様の精度の仮想線を得るためには、測定点42Dと測定
点として採用された検証点44Cとの間隔に近い一定間
隔で測定点を設定し、各測定点の座標を測定して仮想線
を作成する必要があるが、本実施例では検証点と仮想線
との偏差が大きい、すなわち精度が低い箇所のみ測定点
の間隔を小さくして仮想線を作成するので、従来と比較
して測定点の数を低減することができ、これに伴ってデ
ータ量も削減される。
【0055】また、例として図17(A)に示すよう
に、測定点46Aと測定点46Bとの間に断面線の角4
8が存在する場合には、測定点46A、46B間に多数
の測定点を設定して隣接する測定点の間隔を小さくして
も、断面線の角に対応する部分の仮想線は、曲率半径を
小さくして断面線に近似するように修正されるため(図
17(B)参照)、断面線の角に対応する部分の仮想線
と断面線との偏差Cが小さくなりにくい。
【0056】このため、測定点の間に断面線の角が存在
する場合には、ステップ164乃至ステップ176の処
理が繰り返された後に図17(B)に示す偏差Cに基づ
いてステップ164の判定が否定され、かつ図17
(B)に示す間隔Dに基づいてステップ166の判定が
肯定されてステップ168へ移行する。
【0057】ステップ168では仮想線を分割するため
の分割点の導出処理を行う。この分割点の導出処理につ
いて、図9のフローチャートを参照して説明すると、ス
テップ220では仮想線の曲率が最大となっている箇
所、すなわち曲率半径が最も小さくなっている箇所を判
定する。例えば図18(A)に示す仮想線では、測定点
60Aと測定点60Bの間の部分が曲率最大箇所である
と判断される。次のステップ222では曲率最大箇所を
挟む一対の測定点を抽出する。前述の図18(A)に示
す仮想線では、測定点60A、60Bが抽出される。
【0058】次のステップ224では抽出した一対の測
定点の各々について、前記曲率最大箇所へ向かう仮想線
に対する前記一対の測定点の一方を通る接線と他方を通
る接線とを導出する。図18(B)に示すように、前述
の仮想線では例えば測定点46Aから測定点60Aへ向
かう仮想線に対する測定点60Aを通る接線62Aが導
出され、同様に測定点46Bから測定点60Bへ向かう
仮想線に対する測定点60Bを通る接線62Bが導出さ
れる。ステップ226では、前記導出した2つの接線の
交点の座標を算出する。なお前記交点は本実施例におい
て分割点と呼ばれる。これにより、例えば前述の接線6
2A、62Bでは接線62A、62Bの交点(分割点5
0)の座標が算出される。
【0059】一般に測定点の間隔が十分に小さい場合に
は、各測定点の間の外形線はほぼ直線に等しいと考える
ことができる。これは曲率最大箇所を挟む一対の測定点
の各々と実際の角との間についても同様である。従っ
て、実際には曲率最大箇所を挟む一対の測定点の各々と
角との間の外形線が直線でない場合にも、各々の測定点
を始点とする接線の交点の位置と、実際の角の位置と、
の誤差は小さく、高い精度が得られる。以上で分割点の
導出処理を終了し、図8のフローチャートのステップ1
69へ移行する。
【0060】ステップ169では導出された分割点の座
標を登録する。これにより図17に示す断面線では、図
17(C)に示すように角48とほぼ一致する位置に配
置された分割点50の座標が登録される。またステップ
170では、登録した分割点で角が生じるように仮想線
を修正し、ステップ164へ戻る。これにより、分割点
として登録した部分についてはステップ164の判定が
肯定され、ステップ160で選択された一対の測定点間
の他の部分についての検証、修正処理が行われる。
【0061】ステップ164の判定が肯定されるとステ
ップ178へ移行し、全ての測定点の間の仮想線の検証
が終了したか否か判定する。ステップ178の判定が否
定された場合にはステップ160へ戻り、全ての測定点
の間について仮想線の検証、修正処理が行われる。ステ
ップ178の判定が肯定されると単一の代表断面の仮想
線に対する検証、修正処理が終了し、仮想線を代表断面
の断面線として採用して図7のフローチャートのステッ
プ158へ移行する。
【0062】ステップ158では全ての代表断面に対す
る処理が終了したか否か判定する。ステップ158の判
定が否定された場合にはステップ150へ戻り、測定点
を設定し該測定点の座標を測定して仮想線を作成し、こ
の仮想線を検証、修正する処理を各代表断面に対して行
う。全ての代表断面に対する測定、作成処理が終了して
ステップ158の判定が肯定されると、図4のフローチ
ャートのステップ106へ移行する。
【0063】ステップ106では被測定対象物の表面分
割処理を行う。この表面分割処理について図10のフロ
ーチャートを参照して詳細に説明すると、ステップ18
0では分割点が登録されているか否か判定する。ステッ
プ180の判定が否定された場合には本表面分割処理を
終了する。分割点が登録されていた場合にはステップ1
82へ移行し、各代表断面の分割点の取込みを行う。次
のステップ184では各代表断面の分割点を結んで領域
分割線を作成する。
【0064】例として、図19(A)に示す被測定対象
物52の代表断面の検証、修正処理が終了した後には、
複数の代表断面52A、52B、52C、52D、52
E、52F、52Gに対して図19(B)、図19
(C)に示す分割点が設定され、登録される。なお、図
19(B)、図19(C)において破線は代表断面の断
面線を示している。ステップ184では、被測定対象物
52のX方向に沿った代表断面52A、52B、52C
の分割点を結んで図19(B)に実線で示す領域分割線
が、また、被測定対象物52のY方向に沿った代表断面
52D、52E、52F、52Gの分割点を結んで図1
9(C)に実線で示す領域分割線が各々作成される。
【0065】次のステップ186では、被測定対象物の
表面を、前記作成した領域分割線とステップ100の外
形測定処理において測定した外形線とによって複数の領
域に分割する。例えば前記被測定物52は、前述の領域
分割線と図19(D)に示す外形線52Hとによって領
域I 乃至領域VII の7つの領域に分割される(図19
(E)及び(F)参照)。
【0066】以上で被測定対象物の表面分割処理を終了
し、図4のフローチャートのステップ108へ移行して
被測定対象物の表面測定、作成処理を行う。この表面測
定、作成処理について図11のフローチャートを参照し
て詳細に説明すると、ステップ190では被測定対象物
の表面の1領域を処理対象として選択する。なお、分割
点及び領域分割線が存在しない被測定対象物について
は、表面全体を処理対象とする。
【0067】次のステップ192では、処理対象として
選択した領域内を通過する複数の代表断面の断面線に基
づいて仮想面を作成する。例えば処理対象として選択し
た領域内を通過する代表断面を、図20(A)に示す代
表断面54A、54B、54C、54D、54E、54
F、54Gとすると、各代表断面の断面線を通過する仮
想面が作成される(図20(B)参照)。次のステップ
194では、作成された仮想面のうち複数の代表断面に
よって分割される複数のパッチのうちの1つを選択し、
選択したパッチ内に複数(単数でもよい)の検証点を設
定し該検証点の座標を測定する。例えば図20(B)に
示す仮想面においてパッチ58が選択されると、図20
(C)に示すようにパッチ58内に複数の検証点(図で
は5箇所)が設定され、各々の座標が3次元測定装置1
2によって測定される。
【0068】次のステップ198では、前記複数の検証
点の各々の座標と、仮想面上の各検証点に対応する点の
座標との偏差(例えば図20(C)の偏差E)が所定値
以内か否か判定する。仮想面との偏差が所定値以上の検
証点がある場合にはステップ200へ移行し、パッチを
挟んで対向配置されている断面の間隔が所定値以下か否
か判定する。ステップ200の判定が否定された場合に
は、ステップ206で前述の代表断面の測定、作成処理
と同様に、パッチ内を通過する断面を設定し、該断面の
断面線を測定、作成する。例えばパッチ58では、図2
0(D)に破線で示した断面の断面線が測定、作成され
る。次のステップ208では新たに作成した断面線に基
づいて仮想面を修正する。
【0069】ステップ210ではパッチを前記測定した
断面線によって複数に分割し、分割した複数のパッチの
うちの1つを選択する。ステップ212では前記ステッ
プ196と同様に選択したパッチ内に複数の検証点を設
定し、各検証点の座標を測定する。例えば図20(D)
に示すパッチ58においてパッチ58Aが選択される
と、ステップ212でパッチ58Aに設定された複数の
検証点の座標が測定される。ステップ212の処理を実
行した後はステップ198へ戻り、ステップ198の判
定が肯定されるまでステップ198乃至ステップ212
の処理を繰り返す。
【0070】また、被測定対象物の表面に例えば鋭角の
突起等の角がある場合には、仮想線の場合と同様に断面
の間隔を小さくしてパッチの面積を小さくしても、表面
の角に対応する部分の仮想面は、曲率半径を小さくして
表面に近似するように修正されるため、表面の角に対応
する部分の仮想面と被測定対象物の表面との偏差は小さ
くなりにくい。
【0071】このため、被測定対象物の表面に角が存在
する場合には、ステップ198乃至ステップ212の処
理が繰り返されて断面の間隔が小さくなりステップ20
2へ移行する。ステップ202では仮想面の曲率最大部
分、すなわち仮想面上で曲率半径が最も小さくなってい
る部分(線)で仮想面を分割し、次のステップ203で
分割した部分(線)を分割線として登録する。ステップ
204では、登録した分割線で角が生じるように仮想面
を修正し、ステップ198へ戻る。これにより分割線と
して登録した部分についてはステップ198の判定が肯
定され、他の部分についての表面測定、作成処理が行わ
れる。
【0072】ステップ198の判定が肯定されるとステ
ップ194で選択されたパッチに対応する表面の測定、
作成処理が終了し、ステップ214へ移行して処理対象
として選択された領域内の全てのパッチに対しての処理
が終了したか否か判定する。ステップ214の判定が否
定された場合にはステップ194へ戻り、他のパッチに
対して同様の処理を行う。ステップ214の判定が肯定
された場合には仮想面を前記領域の表面を表す面として
採用し、ステップ216へ移行して全ての領域に対する
表面測定、作成処理が終了したか否か判定する。ステッ
プ214の判定が否定された場合にはステップ190へ
戻り、他の領域を処理対象として選択して前記と同様に
仮想面を作成し、仮想面を複数のパッチに分割して各パ
ッチ毎に表面測定、作成処理を行う。ステップ216の
判定が肯定されると、被測定対象物の全表面の測定作成
処理を終了する。
【0073】制御装置20では上記処理によって作成さ
れた被測定対象物の表面を表すデータをCADソフト2
0Aで処理し、ディスプレイ22に表示する。またLA
Nに接続された他の機器へデータを伝送する等の処理を
行うようにしてもよい。
【0074】なお、本実施例ではフィッティング法によ
る仮想線の作成について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、測定した座標にある程度の誤差
が含まれているという前提で、測定点の近傍を通過する
ように仮想線を作成するスムージング法を採用してもよ
い。
【0075】また、本実施例では分割点を求める際に、
仮想線の最大曲率箇所を判定し、最大曲率箇所を挟む一
対の測定点を通る接線の交点を分割点としていたが、前
記曲率最大箇所を挟んで一方側の仮想線88または仮想
線96の曲率に基づいて、図2(A)及び(B)に示す
ように、曲率最大箇所に隣接する一方側の測定点Pn
ら曲率最大箇所へ向けて仮想線88または仮想線96を
延長する仮想線92または仮想線98を求めると共に、
他方側の仮想線90または仮想線97の曲率に基づい
て、曲率最大箇所に隣接する他方側の測定点Pn+1 から
曲率最大箇所へ向けて仮想線90または仮想線98を延
長する仮想線94または仮想線99を求め、前記求めた
2つの仮想線の交点を分割点としてもよい。
【0076】また、本実施例では3次元測定装置とし
て、接触子16を備えた接触型の3次元測定装置12を
例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、接触子を備えていない非接触型の3次元測定装置を
用いるようにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、複数の
測定点の座標から各測定点を通過する仮想線または仮想
面を求め、隣接する測定点の間に設けた検証点の座標と
前記仮想線または前記仮想面上の検証点に対応する部分
の座標との偏差を求め、偏差が小さい場合には仮想線ま
たは仮想面を被測定対象物の表面を表す線または面とし
て採用し、偏差が大きい場合には検証点を測定点として
採用して仮想線または仮想面を修正する処理を繰り返す
ようにしたので、被測定対象物の形状を高い測定精度で
かつ少ない測定点の数で検出することができる、という
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は請求項4の発明の作用を説
明するための概念図である。
【図2】(A)及び(B)は請求項5の発明の作用を説
明するための概念図である。
【図3】本実施例に係る表面形状測定装置の概略構成図
である。
【図4】本実施例の作用として処理の全体の流れを説明
するフローチャートである。
【図5】被測定対象物の外形測定処理を説明するフロー
チャートである。
【図6】被測定対象物の代表断面の選定処理を説明する
フローチャートである。
【図7】代表断面の測定・作成処理を説明するフローチ
ャートである。
【図8】仮想線の検証・修正処理を説明するフローチャ
ートである。
【図9】分割点の導出処理を説明するフローチャートで
ある。
【図10】被測定対象物の表面分割処理を説明するフロ
ーチャートである。
【図11】被測定対象物の表面測定・作成処理を説明す
るフローチャートである。
【図12】(A)は外形測定処理を説明するための被測
定対象物の斜視図、(B)乃至(E)は前記処理を説明
するための説明図である。
【図13】(A)乃至(C)は碁盤目状に代表断面を選
定する場合を説明する斜視図である。
【図14】(A)及び(B)は等高線に沿って代表断面
を選定する場合を説明する斜視図である。
【図15】(A)は点対称の被測定対象物に対して放射
状に代表断面を選定する場合を説明する平面図、(B)
は断面図である。
【図16】(A)は断面線及び測定点を示す概念図、
(B)は作成された仮想線を示す概念図、(C)乃至
(E)は仮想線の検証、修正処理を説明するための説明
図である。
【図17】(A)乃至(C)は断面線に角がある場合の
処理を説明するための説明図である。
【図18】(A)及び(B)は分割点の導出処理を説明
するための説明図である。
【図19】(A)乃至(C)は領域分割線を説明する斜
視図、(D)は外形線を示す斜視図、(E)及び(F)
は分割された領域を示す斜視図である。
【図20】(A)乃至(E)は表面測定、作成処理を説
明するための斜視図である。
【図21】(A)乃至(C)は仮想線の作成方法を説明
するための概念図である。
【図22】(A)乃至(D)は従来の表面測定処理の問
題点を説明するための概念図である。
【図23】(A)乃至(C)は従来の曲面創成方法の問
題点を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 表面形状測定装置 12 3次元測定装置 16 接触子 20 制御装置 42 測定点 44 検証点 48 角 50 分割点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象物の表面上の複数の測定点の
    座標を測定し、 各測定点の座標に基づいて仮想線または仮想面を求め、 隣り合う測定点の間の前記仮想線または前記仮想面を検
    証するための前記隣り合う測定点の間の検証点の座標を
    測定し、 前記検証点の座標と前記仮想線または前記仮想面上の前
    記検証点に対応する部分の座標との偏差を求め、 前記偏差が所定値以下の場合には前記仮想線または前記
    仮想面の前記隣り合う測定点の間の部分を被測定対象物
    の表面を表す線または面として採用し、 前記偏差が所定値よりも大きい場合には前記検証点を測
    定点として採用し該採用した測定点の座標に基づいて仮
    想線または仮想面を修正し、前記偏差が所定値以下とな
    るまで仮想線または仮想面の検証及び修正を繰り返し、 表面形状を測定する表面形状測定方法。
  2. 【請求項2】 前記検証点を測定点として採用する処理
    を繰り返して隣り合う測定点の間隔が所定値以下となっ
    た場合には、前記仮想線または仮想面の前記隣り合う測
    定点の間に対応する部分に角が生ずるように仮想線また
    は仮想面を修正することを特徴とする請求項1記載の表
    面形状測定方法。
  3. 【請求項3】 前記検証点を測定点として採用する処理
    を繰り返して前記仮想線の検証及び修正を繰り返し行
    い、隣り合う測定点の間隔が所定値以下となった場合に
    は、前記仮想線の前記隣り合う測定点の間に対応する部
    分を分割点として記憶し、複数の分割点を結んだ領域分
    割線を求め、その領域分割線によって囲まれる領域を前
    記仮想面を求める場合の1つの連続した領域として認識
    することを特徴とする請求項1記載の表面形状測定方
    法。
  4. 【請求項4】 前記仮想線の修正は、前記隣り合う測定
    点の各々について、前記隣り合う測定点の間へ向かう仮
    想線に対する前記各々の測定点を通る接線の交点を求
    め、前記交点が仮想線の角となるように仮想線を修正す
    ることを特徴とする請求項2記載の表面形状測定方法。
  5. 【請求項5】 前記仮想線の修正は、前記隣り合う測定
    点の間を挟んで一方側に並ぶ複数の測定点の配置に基づ
    いて前記一方側から前記測定点の間へ延びる仮想線を推
    定すると共に、他方側に並ぶ複数の測定点の配置に基づ
    いて前記他方側から前記測定点の間へ延びる仮想線を推
    定し、前記推定した2つの仮想線の交点を求め、前記交
    点が仮想線の角となるように仮想線を修正することを特
    徴とする請求項2記載の表面形状測定方法。
  6. 【請求項6】 前記測定点の間へ延びる仮想線の推定
    は、前記隣り合う測定点の間を挟んで一方側または他方
    側に並ぶ複数の測定点の配置から求まる仮想線の曲率に
    基づいて行うことを特徴とする請求項5記載の表面形状
    測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100450089B1 (ko) * 1997-12-29 2004-11-16 삼성테크윈 주식회사 캐드시스템을 이용한 에어포일 측정좌표값의 산출 방법
JP2007156604A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 曲面作成方法及び曲面作成プログラム並びに3次元形状処理装置

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