JP4980566B2 - 水系固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、脂肪酸石鹸で水をゲル化した水系固形化粧料に関するものであり、みずみずし
い使用感と肌上での均一な伸び広がりに優れ、経時安定性に優れた水系固形化粧料に関す
るものである。
水系固形化粧料とは、油分や粉末を分散した水に脂肪酸石鹸、水膨潤性粘土鉱物、水溶
性高分子等のゲル化剤を添加し、加熱溶融し容器や皿に充填し、冷却固化して成型する化
粧料である。そして、水系固形化粧料は、外相の水をゲル化・固化しているため、使用時
にそのゲル構造が壊れることにより、非常にみずみずしい使用感を感じ易い剤型である。
このため、この剤型の化粧料は、スキンケア化粧料、メーキャップ化粧料等に応用されて
いる。
しかしながら、この剤型の化粧料は、水を多量に配合するため、経時安定性の確保が難
しい剤型でもある。すなわち、みずみずしい使用感をより高めるために、ゲル構造を弱く
すると、長期保存時に水が排液(離水)する場合がある。その逆に、経時安定性をより高
めるため、ゲル化剤の配合量を増やし、ゲル構造を強くすると、みずみずしい使用感が減
じてしまう場合があった。このため、この剤型ではみずみずしい使用感と良好な経時安定
性を両立させるために、種々の検討がなされている。
具体的には、水のゲル化剤として、脂肪酸石鹸とカラギ−ナン、ジェランガムを併用す
る技術が検討されている。(例えば、特許文献1参照。)また、特定量の脂肪酸石鹸、油
分、粉末を配合する技術が検討されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2002−265314号公報(第1頁−第13頁) 特許第2949356号公報(第1頁−第4頁)
特許文献1記載の技術によれば、塗布時の清涼感、肌等への移りが良く、使用時のよれを
生じず、経時安定性の優れた化粧料が得られることが示されている。しかし、この技術の
必須成分であるカラギ−ナンやジェランガムは、水を抱え込む性質が高過ぎるので、みず
みずしい使用感の向上には限界が生じてしまう。
また、特許文献2に記載の技術によれば、肌に塗布したときに強い清涼感を有し、携帯性
に優れる固形状水中油型メーキャップ化粧料が得られることが示されている。しかし、こ
の技術では、経時安定性に関しては何ら開示されておらず、しかも、油分を必須に配合す
るため、みずみずしい使用感の向上には限界が生じてしまう。このため、みずみずしい使
用感と良好な経時安定性が両立された、水系固形化粧料の開発が望まれていた。
本発明者は、上記実状において鋭意検討を重ねた結果、水のゲル化剤として脂肪酸石鹸
を用い、これにリン脂質を配合させることにより、水と脂肪酸石鹸のゲル構造が強固にな
ることを見出した。そして、この水系ゲルに油分を配合させずに、HLB3〜15である
非イオン性界面活性剤と粉末とを配合することにより、みずみずしい使用感と肌上での均
一な伸び広がりに優れ、経時安定性に優れた水系固形化粧料が得られることを見出し、本
発明を完成させた。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(e);
(a)脂肪酸石鹸
(b)HLB3〜15である非イオン性界面活性剤
(c)粉末
(d)リン脂質
(e)水
を配合し、実質的に油分を含まないことを特徴とする水系固形化粧料を提供するものであ
る。
また、成分(a)と成分(d)の配合質量比(a)/(d)が1〜100であることを
特徴とする前記水系固形化粧料を提供するものである。
更に、成分(a)の配合量が5〜20質量%、成分(b)の配合量が1〜20質量%、
成分(c)の配合量が5〜40質量%、成分(d)の配合量が0.2〜5質量%であるこ
とを特徴とする前記水系固形化粧料を提供するものである。
本発明の水系固形化粧料は、みずみずしい使用感と肌上での均一な伸び広がりに優れ、経
時安定性に優れた化粧料である。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。 本発明において、水系固形化粧料とは、
通常化粧料を使用する温度領域で流動性がなく、固化しているものである。
本発明に用いられる成分(a)の脂肪酸石鹸は、予め中和された脂肪酸石鹸であっても
、水系固形化粧料の製造工程内で脂肪酸をアルカリで中和し脂肪酸石鹸を生成させて配合
するものでも良い。このような成分(a)に用いられる脂肪酸としては、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸
等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
これら脂肪酸の中でも、本発明の水系固形化粧料において、水とのゲル構造の強度を良
好に確保するためには、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸等の融点が50℃以上の脂肪酸を選択することが好ましい。
また、成分(a)に用いられる脂肪酸の対アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等が挙げられる。尚、対アルカリ量は、脂肪酸の中和等量によって決定される
が、完全に中和するよりも、一部未中和の脂肪酸が存在する程度の対アルカリ量であると
、pHが中性付近に抑えられるので、皮膚刺激を抑制する観点からも好ましい。
本発明の水系固形化粧料における成分(a)の配合量は、脂肪酸石鹸量として5〜20
質量%(以下、単に「%」と略す。)が好ましく、7〜15%が特に好ましい。成分(a
)をこの範囲で用いると、よりみずみずしい使用感とより良好な経時安定性が両立した水
系固形化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(b)のHLB3〜15である非イオン性界面活性剤は、本発
明において、成分(c)の分散剤として機能し、肌上での均一な伸び広がりを高めるため
の成分である。このようなHLB3〜15である非イオン性界面活性剤は、通常、化粧料
に用いられるものであれば何れのものでもよい。本発明において、HLBが3未満の非イ
オン性界面活性剤や、HLBが15を超える非イオン性界面活性剤を用いると、成分(c
)の分散剤としての機能がなく、肌上での均一な伸び広がりが良好にならない。尚、本発
明で言うHLBは、グリフィン法により得られる値のことである。
このようなHLB3〜15である非イオン性界面活性剤は、具体的には、グリセリン脂
肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び
そのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキ
レングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物
、ソルビトール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレング
リコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキ
レンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられ、これらを一種
又は二種以上用いることができる。
前記したHLB3〜15である非イオン性界面活性剤の中でも、脂肪酸の炭素鎖が分岐
又は不飽和であるソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステルを選択すると
、肌上での均一な伸び広がりが特に良好となる。
これらHLB3〜15である非イオン性界面活性剤の中でも、常温で液状のものを選択すると、みずみずしい使用感と肌上での均一な伸び広がりがより良好となる。このような非イオン性界面活性剤は、具体的には、ソルビタンオレイン酸エステル、ソルビタンセスキオレイン酸エステル、ソルビタンイソステアリン酸エステル及びこれらのアルキレングリコ−ル付加物、ソルビト−ルオレイン酸エステル、ソルビトールイソステアリン酸エステル及びこれらのアルキレングリコ−ル付加物が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
また、HLB3〜15である非イオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油を選択すると、皮膚に対して低刺激であり、肌上での均一な伸び広がりが特に良好
となる。
本発明の水系固形化粧料における成分(b)の配合量は、1〜20%が好ましく、5〜
15%が特に好ましい。成分(b)をこの範囲で用いると、より成分(c)の分散性が向
上し、よりみずみずしい使用感とより良好な経時安定性が両立した水系固形化粧料を得る
ことができる。
本発明に用いられる成分(c)の粉末は、着色剤、隠蔽剤(メーキャップ効果)、感触
調整剤、紫外線遮蔽剤等の目的で用いられるものであり、通常、化粧料に用いられる粉末
であればよく、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質
、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類
、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。
このような粉末は、具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベ
ンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、酸化マグネシ
ウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロ
ム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム
マグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バ
リウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄
被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダ
ー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロ
ニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウ
ダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラスト
マーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウール
パウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有
機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン
被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、
酸化チタン含有無水ケイ酸、酸化亜鉛含有無水ケイ酸等の複合粉体等が挙げられ、これら
を一種又は二種以上を用いることができる。尚、これら粉末は、フッ素化合物、シリコー
ン化合物、界面活性剤等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。
これら粉末の中でも、着色剤、隠蔽剤(メーキャップ効果)、感触調整剤、紫外線遮蔽
剤としての効果が顕著なものは、酸化チタン、タルク、シリカ、マイカ、合成マイカ、マ
イカチタン等である。
本発明の水系固形化粧料における成分(c)の配合量は、粉末の物性(嵩、屈折率等)
により影響されるが、5〜40%が好ましく、10〜30%が特に好ましい。成分(c)
をこの範囲で用いると、みずみずしい使用感と肌上での均一な伸び広がりがより良好とな
る水系固形化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(d)のリン脂質は、脂肪酸石鹸のゲル構造を強固にし、経時
安定性を向上させるものである。このようなリン脂質は、具体的には、ホスファチジルコ
リン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセ
ロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等及びこれらの類似物、或い
はこれら脂質を含有する組成物である大豆レシチン、卵黄レシチン等及びこれらレシチン
の水素添加物等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
これらリン脂質の中でも、水素添加大豆リン脂質が、品質の安定性(臭い等)に優れる
ため好ましい。
本発明の水系固形化粧料における成分(d)の配合量は、0.2〜5%が好ましく、0
.5〜3%が特に好ましい。成分(d)をこの範囲で用いると、経時安定性に特に優れた
水系固形化粧料を得ることができる。
また、成分(a)と成分(d)の配合質量比(a)/(d)が、1〜100であれば、経
時安定性に特に優れた水系固形化粧料を得ることができる。
本発明の水系固形化粧料は、実質的に油分を含有しないものである。本願発明の水系固
形化粧料に油分を含有させると、みずみずしい使用感が劣り、好ましくない。本発明にお
いて、実質的に含有しないとは、成分(c)の表面処理剤、美容成分等として、付加的に
含有する程度の量を超えて含有しないという意味である。
本発明の水系固形化粧料にはゲル化剤として、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、キサンタンガ
ム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム、ポリビニルアルコール、カルボキ
シビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポ
リメタクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子や、ベントナイト、モン
モリロナイト、ヘクトライト、合成スメクタイト、水膨潤性フッ素雲母等の水膨潤性粘土
鉱物を併用することも可能であるが、本発明の必須成分である成分(a)〜(e)を配合
すれば、これら水溶性高分子や水膨潤性粘土鉱物を含有しなくとも、経時安定性を確保で
きるものである。
本発明の水系固形化粧料には、上記成分の他に、通常、化粧料に使用される成分として
、例えば、紫外線吸収剤、被膜形成剤、多価アルコール、低級アルコール、パラオキシ安
息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、酸化防止剤、美容成分、香料等を本発
明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の水系固形化粧料は、スキンケア化粧料、ボディ用化粧料、メーキャップ化粧料
等の様々な化粧料に適用可能であるが、本発明の効果が顕著な化粧料は、ファンデーショ
ン、白粉、頬紅、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラ等のメーキャップ化粧料である
。また、本発明の水系固形化粧料における固形形態としては、ケーキ状、スティック状、
球状等が挙げられる。
本発明の水系固形化粧料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、成分(a)、(
b)、(d)、(e)を80〜90℃で加熱溶解し、成分(c)を添加し、ディスパ−ミ
キサ−等にて混合分散する方法等にてバルクを製造する。次いで、このバルクを、成分(
a)の融点以上(75〜85℃程度)に再加熱し、金皿やスティック容器、ボトル容器等
に溶融充填し、35℃以下まで冷却して固化する方法等を挙げることができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるもの
ではない。
実施例1〜14及び比較例1〜5:ケーキ状白粉 下記表1〜3に示す組成のケーキ状白
粉を下記製造方法により調製し、「みずみずしい使用感」、「肌上での均一な伸び広がり
」、「経時安定性」の各項目について、以下に示す評価方法により評価し、結果を併せて
表1〜3に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(3)、(5)〜(12)を80℃に加熱、溶解する。
B:〔A〕に成分(4)を添加し、ディスパーミキサーにて混合分散する。
C:〔B〕に成分(13)〜(14)を添加し、混合する。
D:〔C〕を再び80℃に加熱、溶融し、脱泡する。
E:〔E〕を80℃で樹脂皿に充填し、35℃まで冷却してケーキ状白粉を得た。
[評価項目1:官能評価] 化粧歴10年以上の女性パネル20名に、前記実施例及び比
較例のケーキ状白粉を使用してもらい、各試料について、「みずみずしい使用感」、「肌
上での均一な伸び広がり」の各評価項目を下記(イ)5段階絶対評価基準により評点を付
してもらった。その後、各白粉の評点の平均値を下記(ロ)4段階判定基準を用いて判定
した。
5段階絶対評価基準
(評点) (評価)
5点 :非常に良好
4点 :良好
3点 :普通
2点 :不良
1点 :非常に不良
(ロ)4段階
判定基準
(評点の平均値) (判 定)
平均点4.5以上 : ◎
平均点3.5以上4.5未満: ○
平均点2.5以上3.5未満: △
平均点2.5未満 : ×
[評価項目2:経時安定性評価]
前記実施例及び比較例のケーキ状白粉を蓋付の容器にセットし、50℃の恒温槽に静置し、2週間後の状態を目視にて確認し、排液(離水)の程度を以下の(ハ)4段階判定基準を用いて判定した。
(ハ)4段階判定基準:
(状態観察結果) (判 定)
何ら変化無し : ◎
蓋裏面又は容器内壁面に極僅かな水滴が
見られるが、ケーキ表面は変化無し : ○
ケーキ表面に水滴が見られる : △
ケーキ表面に排水(離水)が見られる : ×
上記表1〜3の結果から明らかなように、本発明品の実施例1〜14のケーキ状白粉は、
何れも「みずみずしい使用感」、「肌上での均一な伸び広がり」、「経時安定性」に優れ
た水系固形化粧料であった。一方、成分(a)の脂肪酸石鹸を配合しない比較例1は、固
化しなかった。また、成分(b)のHLB3〜15の非イオン性界面活性剤を配合してい
ない比較例2、成分(b)の代わりにHLB18の非イオン性界面活性剤を配合する比較
例3は、何れも「肌上での均一な伸び広がり」に劣っていた。更に、油分を配合する比較
例4は、「みずみずしい使用感」、「経時安定性」に劣っていた。そして、成分(d)の
リン脂質を配合しない比較例5は、「経時安定性」に劣っていた。
実施例15:スティック状コンシーラ
(成分) (%)
1.ベヘニン酸 12
2.酸化チタン(平均粒径0.35μm) 10
3.微粒子酸化チタン(平均粒径0.04μm) 5
4.ベンガラ 0.1
5.黄酸化鉄 1.1
6.黒酸化鉄 0.1
7.マイカ 5
8.スメクタイト(注3) 0.5
9.イソステアリン酸ポリエチレングリコ−ル(8)(HLB10)5
10.水素添加大豆リン脂質(注4) 0.5
11.精製水 残量
12.ジプロピレングリコール 15
13.水酸化カリウム 1
14.精製水 9
※注3:スメクトンSA−2(クニミネ工業社製)※注4:NIKKOL レシノールS−10E(日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A:成分(1)、(9)〜(12)を85℃に加熱、溶解する
B:〔A〕に成分(2)〜(8)を添加し、ディスパーミキサーにて混合分散する。
C:〔B〕に成分(13)〜(14)を添加し、混合する。
D:〔C〕を再び85℃に加熱、溶融し、脱泡する。
E:〔E〕を85℃でスティック容器(金属製)に充填し、35℃まで冷却して
スティック状コンシーラを得た。
本発明品の実施例15のスティック状コンシーラは、何れも「みずみずしい使用感」、「肌上での均一な伸び広がり」、「経時安定性」に優れた水系固形化粧料であった。
実施例16:ケーキ状アイシャドウ
(成分) (%)
1.ベヘニン酸 10
2.パルミチン酸 2
3.ベンガラ 0.5
4.群青 0.3
5.赤色202号 0.01
6.ベンガラ被覆雲母チタン(注5) 15
7.雲母チタン(注6) 5
8.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(8)グリセリル 8
(HLB10)
9.ソルビタンセスキオレイン酸エステル(HLB3.7) 2
10.水素添加大豆リン脂質(注4) 0.5
11.精製水 残量
12.アルキル変性カルボキシビニルポリマ−(注7) 0.01
13.プロピレングリコール 10
14.水酸化ナトリウム 1
15.精製水 9
※注5:COLORONA GOLD(メルク社製)
※注6:TIMIRON SPLENDID BLUE(メルク社製)
※注7:PEMULEN TR−2(グッドリッチ社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(2)、(8)〜(13)を85℃に加熱、溶解する。
B:〔A〕に成分(3)〜(7)を添加し、ディスパーミキサーにて混合分散する。
C:〔B〕に成分(14)〜(15)を添加し、混合する。
D:〔C〕を再び85℃に加熱、溶融し、脱泡する。
E:〔E〕を85℃で金皿に充填し、35℃まで冷却してケーキ状アイシャドウを得た。 本発明品の実施例16のケーキ状アイシャドウは、何れも「みずみずしい使用感」、「肌上での均一な伸び広がり」、「経時安定性」に優れた水系固形化粧料であった。
以上

Claims (2)

  1. 次の成分(イ)〜(ホ);
    (イ)水酸化ナトリウムとステアリン酸の合計量として5〜20質量%の
    水酸化ナトリウムによるステアリン酸の部分中和物
    (ロ)1〜20質量%のHLB3〜15である非イオン性界面活性剤
    (ハ)5〜40質量%の粉末
    (ニ)0.08〜5質量%の水素添加大豆リン脂質および卵黄シチレンから
    選ばれるリン脂質
    (ホ)水
    を配合する水系固形化粧料。
  2. メーキャップ化粧料である請求項1記載の水系固形化粧料。
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