JP4979057B2 - パイプ端末部における環状膨出部成形装置 - Google Patents

パイプ端末部における環状膨出部成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、ステンレススチール製パイプをはじめとする各種金属製パイプの端末に、ゴムや各種合成樹脂製のホースを接続したり、クイックコネクタと呼ばれる接続部品との接続のために、パイプ端末に設けられる複数の環状膨出部を、同時に成形することができるパイプ端末部への環状膨出部成形装置に関するものである。
従来、自動車配管用をはじめとする各種の配管用として用いられる例えばスチール製のパイプ等においては、配管経路を形成する過程においてゴムや各種合成樹脂製のホースと接続したり、或いはクイックコネクタと呼ばれる接続部品と接続するために、そのパイプ端末に2段(ダブル)スプール部あるいはスプールバルヂならびにクイックスプールと呼ばれる環状膨出部が1〜複数設けられている。この環状膨出部は上記の各種ホース等との接続に際しては、当該接続部分のシール性を確保して気密を維持すると同時に、摩擦抵抗を高めることによってパイプからホースが抜け落ちることを防止するために機能している。該パイプを別の装置等へ接続する際には、クイックコネクタと呼ばれる接続部品を介して接続されることもあるが、このクイックコネクタとパイプとの接続に際しては、当該環状膨出部はクイックコネクタに設けられる掛止部と協働し、クイックコネクタとパイプとの脱落を防止したり、クイックコネクタに対するパイプの接続位置を、適正に確認するためにも機能するが、とりわけホースとの接続をより強固に維持するためや、接続されるホースの挿入代を確認する目印として、パイプの端末に複数の環状膨出部を設けることがある。
パイプの端末に複数の環状膨出部を設ける際、従来はそれに対応する一つずつの金型を用いて成形加工を行っていたが、多段階の工程を要することから作業効率は極めて低いものであった。そこで図10に示すように一対の固定金型30と、その前側に環状膨出部の形成間隔に合致する長さにした1乃至複数個の可動金型40を設け、該可動金型40を上下に分割してその一方を固定し、またはその双方を可動にした分割クランプ10または20に前記各分割金型40を、可動金型40については可動にして取付け、さらに合着した前記分割可動金型40に突き当てて移動し、固定金型30に圧設するパンチ金型50を設け、前記分割固定金型30、可動金型40およびパンチ金型50の各接合面に、環状膨出部の軸方向の半面に合致させた窪み型をそれぞれ対称形に形成したパイプ・複数スプールの一挙動形成装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
また、パイプの端末に環状膨出部を形成すると同時に、ゴムや各種合成樹脂等からなるホースを挿入する際の挿入代の目印となるマーキングを、同時に施す手段として図11に示すようなホース装着代マーキング用の装置が提案されている。該装置は被成形パイプを上下若しくは水平方向からの挟持と開放可能とした一対のチャック本体100が配置され、該チャック本体100の対抗面には嵌合溝140が凹設され、この嵌合溝140には相互に対向方向に対して進退可能とすると共に、その対向面には被成形パイプの挟持用凹溝160が設けられた一対のチャック130が装着され、このチャック130とチャック本体100とは対向方向の背面から、それぞれビス150によって螺着され、分離不能に連結されているが、この際に用いられるビス150は、チャック130が前記嵌合溝140内を対向方向に進退する際の摺動の妨げにならないようにリーマボルトが用いられている。また、該チャック130と嵌合溝140との間には押圧発条170が配置され、該押圧発条170の付勢力によって通常チャック130が外部方向に押圧付勢され、挟持用凹溝160側の面を嵌合溝140から突出している。さらに該チャック130には円周上に90度の角度を以って合計4個のマーキング用のポンチ110が配置され、該ポンチ110による凹部120の形成でパイプの端末にホースの装着代180となるマーキングを施すと同時に、前記チャック130から突出して挟持されたパイプの端部を、図示を省略したパンチによって押圧して端末加工を施すことにより、パイプの端末にホースの抜け落ちの防止と、シール性を確保するためのスプール部が形成されるように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平1−38571号公報(1〜4頁、図1〜5) 特開2000−193169号公報(1〜8頁、図1〜6)
しかしながら、上記特許文献1に開示されるパイプ・複数のスプール一挙動形成装置においては、分割固定金型30aおよび30bと分割可動金型40aおよび40bとが、図10(a)に示すように両者間に嵌め込まれたスプリング60aおよび60bによるばね力よって離間され、パイプPの成形加工前の状態に復帰するように構成されているため、スプールP1、P2成形直後に可動分割クランプ20が作動して上下の金型が離れると同時に、分割可動金型40aおよび40bが元の位置に瞬間的に復帰することとなり、この際に該分割可動金型40aおよび40bのパイプP挟持用溝先端のエッジ部が同図(b)に示す成形直後のスプール部P1に当接して干渉し、同図(c)に示すようにその表面処理層(耐食被膜等)に疵P´を発生させ、該表面処理層の耐食性が劣化するという不都合を生じ、また、前記分割可動金型40aおよび40bを復帰させるための駆動力を、スプリング60aおよび60bによるばね力に依存する構造であるところから、該分割可動金型40aおよび40bの復帰位置に関する信頼性が乏しく、当該分割可動金型40aおよび40bが初期の位置にまで正確に復帰しないために、分割固定金型30aおよび30bとの距離が不正確となって所定の間隔とならず、成形されるスプール部の径などの寸法に狂いを生じたり、一対で可動する分割可動金型40aおよび40bの相対位置にずれを生じて、正規の加工を繰返して実施できないという未解決な課題が残されていた。一方、上記特許文献2によるホース装着代とスプール部の同時形成装置においては、ホースの挿入代の目印をパイプに疵をつけることなく、簡便でかつ確実にマーキングすることが可能であるが、ホースが目印を越えて挿入されるという手違いを完全には排除することができず、加えてもとよりパイプ端末に複数のスプール部を形成する構造とはなっていないのが実状であった。本発明は斯かる課題を解決することを初期の目的とするものであり、パイプの端末部に複数の環状膨出部を成形する際、被成形パイプに疵をつけることなく、一工程の作動によって効率良く加工する成形装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため本発明によるパイプ端末部における環状膨出部成形装置は、被成形パイプを保持する一対の分割固定金型と、その前方に該被成形パイプの端末部に形成される環状膨出部形成間隔に見合った長さの少なくとも一対以上の分割可動金型を、前記分割固定金型に対して可動にして設け、その一方を固定するか、若しくは双方を可動にした金型クランプに前記各金型を合着して、相互に相対する固定分割クランプと可動分割クランプとを構成し、さらに前記分割可動金型の隣接する前面には、該分割可動金型に当接しつつ前記分割固定金型側へ移動させるスライド金型を備えたパンチを設けると共に、該パンチにより移動した分割可動金型を復帰移動させる駆動機構を設け、被成形パイプの端末部に所定の環状膨出部を形成した後、成形パイプを前記固定分割クランプ上から取出し、その後、該駆動機構によって前記分割可動金型を、当初の位置に復帰させることを特徴的構成要件とするパイプ端末部における環状膨出部成形装置を要旨とするものである。
また、本発明による上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置において、前記分割可動金型が、分割固定金型内に設けられたスライドガイド内に、可動にして取付けられることを特徴とするものである。
さらに、本発明による上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置において、成形加工完了後の前記分割可動金型を、当初の位置に復帰移動させるための駆動機構が、アクチュエーターにより駆動されるものであることを特徴とするものである。
本発明に基づく上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置はまた、成形加工終了後の前記分割可動金型を、当初の位置に復帰移動させるための駆動機構として用いられる前記アクチュエーターが、油圧シリンダー、空圧シリンダー、ソレノイドのいずれかであることを特徴とするものである。
本発明に基づく上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置はさらに、前記アクチュエーターによる駆動機構が、前記分割固定金型若しくは前記分割可動金型のいずれかに内蔵され、外部指示によって操作が可能であることを特徴とするものである。
本発明に基づく上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置において、前記アクチュエーターによる駆動機構が、前記分割固定金型若しくは前記分割可動金型のいずれかに隣接する外部に設けられ、外部指示によって操作が可能であることを特徴とするものである。
本発明に係る上記パイプ端末部における環状膨出部成形装置によれば、被成形パイプを保持する一対の分割固定金型と、その前方に環状膨出部形成間隔に見合った長さの少なくとも一対以上の相対する分割可動金型を設け、前記分割固定金型に対して可動にして設け、その一方を固定するか、若しくは双方を可動にした金型クランプに前記各金型を合着して、相互に相対する固定分割クランプと可動分割クランプとを構成し、さらに前記分割可動金型の隣接する前面には、該分割可動金型に当接しつつ前記分割固定金型側へ移動させるスライド金型を備えたパンチを設けると共に、該パンチにより移動した分割可動金型を復帰移動させる駆動機構を設け、被成形パイプの端末部に所定の環状膨出部を形成した後、成形パイプを前記固定分割クランプ上から取出し、その後、該駆動機構によって前記分割可動金型を、当初の位置に復帰させるように構成されている。上記構成の本発明による環状膨出部成形装置を用いたパイプ端末部への環状膨出部の成形加工は、前記駆動機構によって初期の位置に正確に復帰させられた分割可動金型と、その後方の分割固定金型を備えた固定分割クランプの溝部に、その先端を適切な寸法を以って分割可動金型より前に出した状態で被成形パイプを配置し、可動分割クランプを固定分割クランプ側に移動することによって挟持し、前記スライド金型を備えたパンチを分割可動金型から前方に出ているパイプの端部に押し当て、さらに分割可動金型へと押し当てて該分割可動金型が分割固定金型に当接するか、若しくは当接の寸前まで押し込むが、この際、分割可動金型が複数設けられている場合も同様に、相互の分割可動金型と分割固定金型が当接するか、若しくは当接の寸前まで押し込まれ、これによってパンチと分割可動金型間、分割可動金型と分割固定金型との間に位置するパイプ端末部に、1ないし2個以上の所定の円弧形状を有する環状膨出部が成形される。その後パンチは後退して初期の位置に戻り、同時にパイプを挟持していた可動分割クランプが後退してチャックは開放されるが、分割可動金型は環状膨出部成形直後の位置に止まり、環状膨出部を成形されたパイプを固定分割クランプ上の溝から取り除いた後に、該分割可動金型は駆動機構に操作されて当初の位置に正確に復帰させられる。
このようにパンチの突き当りによって分割固定金型に押し付けられた分割可動金型の復帰移動が、前記の駆動機構によって制御されているため、被成形パイプを挟持していたチャックが開放して端末に環状膨出部が形成されたパイプが取出された後、前記分割可動金型は駆動機構によって当初の位置に正確に復帰させられるため、環状膨出部成形後のパイプは該分割可動金型との接触を未然に回避されるので、成形加工後の当該パイプには当該分割可動金型との接触に起因する疵は表面処理層には付かずに、複数の環状膨出部を品質よく一工程によって同時に形成することができる。即ち本発明によるパイプ端末部における環状膨出部成形装置によれば、分割可動金型の初期位置への復帰が正しく確保されるので、型のエッジとの接触に伴なう耐食性被膜の損傷を受けることなく、被成形パイプの端末部への複数の環状膨出部の成形が、一工程によって効率的にかつ高い品質を確保しながら繰返して実施することができる。このようにしてホースとの接続やコネクタとの接続に対し、好適に対応し得る端末に複数の環状膨出部を形成したパイプが、耐食性の劣化を生じることなく高い品質を維持しながら、比較的低コストで安定的に提供することができる。
以下、本発明の実施すための最良の形態について、添付した図面並びに実施例に基づいて更に詳細に、かつ具体的に説明するが、本発明はこれによって拘束されるものではなく、本発明の主旨の範囲内において自由に設計変更が可能である。
図1は本発明に係るパイプ端末部における環状膨出部成形装置の一例を示す三面図で、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるA−A線矢視切断側面図、(c)は(b)におけるB−B線矢視切断側面図、図2および図3は同装置を用いた被成形パイプ端末部への環状膨出部成形手順の1サイクルを、便宜上工程別に分割して説明するための工程図で、図2における(a)は当初の位置にある固定分割クランプ上の溝にパイプをセットする第1の工程、(b)は可動分割クランプを閉じてパイプを相互の溝で挟持した第2の工程、(c)はパイプの端部と分割可動金型にスライド金型を備えたパンチを当接して分割固定金型に押し当てた第3の工程を示し、図3における(a)はパイプ端末部に所定の環状膨出部を形成してスライド金型を備えたパンチを後方に後退させた第4の工程、(b)は可動分割クランプが後退することによりチャックが開放され、成形パイプを装置から取出す第5の工程、(c)は駆動機構によって分割可動金型を初期の位置に復帰させた第6の工程をそれぞれ示す模式的な縦断側面図、図4は本発明に係る第2実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図、図5は本発明に係る第3実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図、図6は本発明に係る第4実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図、図7は本発明に係る第5実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図、図8は本発明に係る第6実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図、図9は本発明に係る各実施例において、各金型の内部若しくは外部配置の駆動機構として用いられるアクチュエーターの一例を示し、(a)は間接駆動方式のアクチュエーターを示す模式的な要部側面図、(b)は直接駆動方式のアクチュエーターを示す模式的な要部側面図である。
本発明に係る第1実施例によるパイプ端末部における環状膨出部成形装置(以下、単に「成形装置」ということがある。)は、図1(a)にその正面図を示すように一対の分割クランプからなり、図中IIはプレスベットに取付けられる固定の分割クランプ、Iはチャックシリンダーに取付けられる可動の分割クランプあり、本例においてはそれぞれ上下に相対して一対として設けられ、それぞれのクランプには同図(b)に示すように分割固定金型1aおよび1bと、その前側に分割可動金型2aおよび2bが配置されている。ここでパイプ端末部への環状膨出部の成形が3個とする場合には二つの分割可動金型を配置するが、本実施例においては2個の環状膨出部(以下、単に「スプール」ということがある。)を形成するものであるところから、同図に示すように1個の分割可動金型2aおよび2bを配置した。この分割固定金型1a、1bと分割可動金型2a、2bとは、形成しようとするスプールの円弧形状に応じて同図(b)に示すような隙間Lを設けて配置するが、この隙間Lは同図(c)に示す分割可動金型ストッパー4によって調整され、前記分割可動金型2a、2bは外部信号によって制御可能なアクチュエーターによって操作される。このアクチュエーターとして本実施例においては分割固定金型1a、1b内に、空圧シリンダーを配置することにより装備したが、この空圧シリンダーを油圧シリンダーやソレノイドとすることも容易に可能である。上記分割可動金型2a、2bは分割固定金型1a、1bのそれぞれに対して可動にして取付けられるが、同図(c)に示すように分割固定金型1aおよび1bの側面に固定した上スライドガイド5と、下スライドガイド6とをそれぞれ摺動案内として前後に可動する構造となっている。なお、上記の固定分割クランプIIは必ず固定である必要はなく、可動にすることも可能であり、分割可動金型2aおよび2bの上記摺動案内は、本実施例によって図示されたものと異なる適宜に構成されたものであっても差し支えはなく、前記アクチュエーターの配置についても、分割固定金型1a、1b内に止まらず、分割可動金型2a、2b内やそれらの金型の外部などに適宜の構造で配置することも可能である。
第2図は本実施例による上記環状膨出部成形装置による被成形パイプ9の端末部に対する2個の環状膨出部を成形する手順を説明するための便宜上の工程図であるが、同図(a)は固定分割クランプII上に形成された溝II−(1)に被成形パイプ9を載置してセットする状態を示し、この際、該パイプ9に成形されるスプールの円弧形に対応するために、分割可動金型2a、2bと分割固定金型1a、1bとの間に設ける隙間Lは、上記の図1(c)に示す分割可動金型ストッパー4によって調整される。このようにして被成形パイプ9の位置決めが完了すると、同図(b)に示すように分割可動クランプIが分割固定クランプII側に移動して、双方の溝II−(1)およびI−(1)によって該パイプ9を挟持して所謂チャックが閉じられた状態となり、同時に可動分割金型2a、2bに対応する前面に、スライド金型8を備えたパンチが近接し、次いで該パンチが被成形パイプ9の端部と分割可動金型2a、2bの前面に当接してさらに前進し、同図(c)に示すように該分割可動金型2a、2bを、前記の隙間Lの分だけ分割固定金型1a、1b側に押し込み、パイプ9の端末部に所定の円弧形状を有する二つのスプール部を形成する。なお、この際分割可動金型2a、2bの後方に位置する可動金型戻しラム3a、3bへは外部信号に基づく指示により、エアー配管口7a、7bを介してのエアーの供給が停止され開放されており、該可動金型戻しラム3a、3bの前進が解除されてスライド金型8を備えたパンチの前進を容易とする。
本発明に基づく第1実施例の成形装置における最終段階の手順が便宜的な工程図として図3に示されるが、同図(a)においては、パイプ9の端末部に対するスプール部の成形を完了させたスライド金型8を備えたパンチが当初の位置に後退し、同図(b)においては可動分割クランプIがチャックシリンダーによって後退して、所定の成形加工が施されたパイプ9が挟持状態から開放され、固定分割クランプIIと可動分割クランプIの溝II−(1)、I−(1)から外されて外部に取出され、同図(c)においては該パイプ9の取出しが確認された後、外部信号によってエアー配管口7a、7bに対するエアーの供給を再開し、可動金型戻しラム3a、3bが前進して分割可動金型2a、2bは当初の位置、即ち本実施例開始直前である図2(a)の位置に正確に復帰し、次の被成形パイプの成形加工に備えられる。本実施例によるパイプ端末部における環状膨出部の成形加工によれば、固定分割クランプII上における被成形パイプ9の所定の設置位置が、パイプ位置決め用ストッパー11によってなされ、該固定分割クランプII上に形成された溝II−(1)に沿って位置決めされるところから、正確にかつ再現性が良好な状態で容易に設置され、分割固定金型1a、1bの前面と分割可動金型2a、2b間に設けられる隙間Lも、同様前記分割可動金型ストッパー4によって正確にかつ容易に設定できるため、パイプ端末部におけるスプール部は設計値に則って正確に形成することができる。成形加工後は固定チャックが開放され成形パイプ9が装置外に取出されたことを確認した後に、前記空圧アクチュエーターによる駆動機構を介して外部指示に基づいて、分割可動金型2a、2bが初期の位置に復帰する構造であるため、成形後のパイプ9には該分割可動金型2a、2bの特にその溝先端のエッジ部に接触する虞もなく、それに起因する疵の発生による耐食性被膜の損傷は未然に防止されることが確認され、得られたパイプは高い品質が確保された状態で市場に提供することができる。なお、本発明に基づく成形装置による被成形パイプ端末部へのスプール部の成形手順を、本実施例においては便宜上図示した工程順に説明したが、上記一連の操作は実質上一作動によってなされるものであり、作業開始前に設計値に基づく必要条件を設定した後は、被成形パイプの配置から成形取出しまで一工程によって処理され、繰返しての成形加工が安定的に実施できることは言うまでもない。
駆動機構としては実施例1と同様空圧アクチュエーターを採用したが、エアー配管口7b−1および可動金型戻しラム3b−1を、分割可動金型2b−1内に配置して図4に示すような環状膨出部成形装置を構成し、それ以外は上記実施例1と同様にしてパイプ端末部におけるスプール部の成形加工を実施した結果、実施例1と同等の優れた成果が確認された。
駆動機構として油圧アクチュエーターを採用し、油圧配管口7b−2および可動金型戻しラム3b−2を、実施例1と同様分割固定金型1b−2内に配置して図5に示すような環状膨出部成形装置を構成し、それ以外は上記実施例1と同様にしてパイプ端末部におけるスプール部の成形加工を実施した結果、実施例1と同等の優れた成果が確認された。
駆動機構として上記実施例3と同様の油圧アクチュエーターを採用し、油圧配管口7b−3および可動金型戻しラム3b−3を、上記実施例2と同様分割可動金型2b−3内に配置して図6に示すような環状膨出部成形装置を構成し、それ以外は上記実施例1と同様にしてパイプ端末部におけるスプール部の成形加工を実施した結果、実施例1と同等の優れた成果が確認された。
駆動機構として電気をエネルギー源とするソレノイドアクチュエーターを採用し、電源配線口7b−4および可動金型戻しソレノイド3b−4を、上記実施例1と同様分割固定金型1b−4内に配置して図7に示すような環状膨出部成形装置を構成し、それ以外は上記実施例1と同様にしてパイプ端末部におけるスプール部の成形加工を実施した結果、実施例1と同等の優れた成果が確認された。
駆動機構として上記実施例5と同様のソレノイドアクチュエーターを採用し、電源配管口7b−5および可動金型戻しラム3b−5を、上記実施例2と同様分割可動金型2b−5内に配置して図8に示すような環状膨出部成形装置を構成し、それ以外は上記実施例1と同様にしてパイプ端末部におけるスプール部の成形加工を実施した結果、実施例1と同等の優れた成果が確認された。
本発明によるパイプ端末部における環状膨出部成形装置は、上記各実施例からも明らかなように被成形パイプの端末部に、所定の円弧形状で複数のスプール部を形成するに際し、分割固定金型と分割可動金型との間に所定の隙間Lを設けて配置されるが、この隙間Lを安定的に保持させる手段として外部信号による制御が可能な、アクチュエーターによる駆動機構を採用したことが構成上の特色である。本発明の駆動機構として用いられるアクチュエーターは、上記各実施例においては空圧式、油圧式およびソレノイド式など従来公知のアクチュエーターが適宜に採用し得るが、それらの駆動機構は上記各実施例のほか、例えば図9(a)に示すようなロッド13および13aと、レバー12および12aを伝達機構とする間接駆動方式のアクチュエーターを、該成形装置の分割固定金型1b−6若しくは分割可動金型2b−6のいずれかに内蔵するか、或いは該レバー方式のアクチュエーターを該成形装置の外部に配置することも可能である。また、駆動源をエアーシリンダー10および油圧シリンダー10aとするほか、電気的エネルギーを駆動源としたソレノイド等を採用した直接駆動方式のアクチュエーターであっても良く、それらを同図(b)に示すように外部配置として採用することも可能であり、それぞれ本発明に初期の目的を達成し得る範囲において、適宜に選択して採用することができる。
上記各実施例によって詳述したように、本発明によるパイプ端末部への環状膨出部成形装置は、被成形パイプの固定分割クランプ上への設置位置、成形されるスプールの円弧形状に合致するようにした分割固定金型と分割可動金型との間に設ける隙間の形成が、外部信号によって操作が可能な駆動機構によってなされ、かつ該駆動機構としては各種のアクチュエーターが採用されることによって精度よく実施される。さらに本発明による当該成形装置においては、端末に複数のスプール部が形成された成形パイプが、チャックから開放されて系外に取出されたことが確認された後に、分割可動金型が当初の位置に復帰する構造となっているために、該成形パイプと分割可動金型のパイプ挟持用溝先端のエッジ部とが接触する機会はなく、それに起因する耐食被膜の疵の発生は未然に防止されると同時に、該分割可動金型の移動手段が前記アクチュエーターによる駆動機構に委ねられるため、成形加工完了後の該分割可動金型は、当初の位置に正確に復帰して次の成形加工に備えられる。このようにして本発明によるパイプ端末部における環状膨出部成形装置によれば、パイプ端末部へ複数のスプール部の成形加工が、容易な操作によってかつ高度な品質を維持した状態で繰返して実施できるところから、斯界において幅広く採用されることが期待できる。
本発明に係るパイプ端末部における環状膨出部成形装置の一例を示す三面図で、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるA−A線矢視切断側面図、(c)は(b)におけるB−B線矢視切断側面図である。 本発明に係るパイプ端末部における環状膨出部成形装置を用いた、第1実施例による被成形パイプ端末部への環状膨出部成形手順の1サイクルを、便宜上工程別に分割して説明するための工程図で、(a)は当初の位置にある固定分割クランプ上の溝にパイプをセットする第1の工程、(b)は可動分割クランプを閉じてパイプを相互の溝で挟持した第2の工程、(c)はパイプの端部と分割可動金型にスライド金型を備えたパンチを当接して分割固定金型に押し当てた第3の工程を示す、それぞれ模式的な要部縦断側面図である。 上記図2に連続して、(a)はパイプ端末部に所定の環状膨出部を形成してスライド金型を備えたパンチを後方に後退させた第4の工程、(b)は可動分割クランプが後退することによりチャックが開放され、成形パイプを装置から取出す第5の工程、(c)は駆動機構によって分割可動金型を初期の位置に復帰させた第6の工程をそれぞれ示す模式的な縦断側面図である。 本発明に係る第2実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図である。 本発明に係る第3実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図である。 本発明に係る第4実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図である。 本発明に係る第5実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図である。 本発明に係る第6実施例の環状膨出部成形装置を示す要部半載縦断側面図である。 本発明に係る各実施例において、各金型の内部若しくは外部配置の駆動機構として用いられるアクチュエーターの一例を示し、(a)はレバー式のアクチュエーターを示す模式的な要部側面図、(b)はシリンダー様式のアクチュエーターを示す模式的な側面図である。 従来のパイプ端末部における複数スプール成形装置とパイプの説明で、(a)は成形前の状態を示す装置の要部縦断側面図、(b)は成形後のパイプ端末部を示す側面図、(c)は(b)のA−A線上の拡大断面図である。 他の従来例のパイプ端末部成形加工装置を説明するための要部縦断側面図である。
符号の説明
I 可動分割クランプ
I−(1) 溝
II、IIa、IIb、IIc、IId、IIe 分割固定クランプ
II−(1)、IIa−(1)、IIb−(1)、IIc−(1)、
IId−(1)、IIe−(1) 溝
1a 分割固定金型
1b、1b−1、1b−2、1b−3、1b−4、1b−5、
1b−6、1b−7 分割固定金型
2a 分割可動金型
2b、2b−1、2b−2、2b−3、2b−4、2b−5、
2b−6、2b−7 分割可動金型
3a 可動金型戻しラム
3b、3b−1、3b−2、3b−3 可動金型戻しラム
3b−4、3b−5 可動金型戻しソレノイド
4 分割可動金型ストッパー
5 上スライドガイド
6 下スライドガイド
7、7a、7b、7b−1 エアー配管口
7b−2、7b−3 油圧配管口
7b−4、7b−5 電源配線口
8 スライド金型
9 パイプ
10、10a、10b シリンダー
11 パイプ位置決め用ストッパー
12、12a レバー
13、13a ロッド
P パイプ
P1、P2 スプール
P´ 疵

Claims (4)

  1. 被成形パイプを保持する一対の分割固定金型と、その前方に該被成形パイプの端末部に形成される環状膨出部形成間隔に見合った長さの少なくとも一対以上の分割可動金型を、前記分割固定金型に対して可動にして設け、その一方を固定するか、若しくは双方を可動にした金型クランプに前記各金型を合着して、相互に相対する固定分割クランプと可動分割クランプとを構成し、さらに前記分割可動金型の隣接する前面には、該分割可動金型に当接しつつ前記分割固定金型側へ移動させるスライド金型を備えたパンチを設けると共に、該パンチにより移動した分割可動金型を復帰移動させる駆動機構を設け、被成形パイプの端末部に所定の環状膨出部を形成した後、成形パイプを前記固定分割クランプ上から取出し、その後、該駆動機構によって前記分割可動金型を、当初の位置に復帰させる仕組みとなし、かつ前記分割可動金型が、分割固定金型内に設けられたスライドガイド内に、可動にして取付けられ、成形加工完了後の前記分割可動金型を、当初の位置に復帰移動させるための駆動機構が、アクチュエーターにより駆動されるものであることを特徴とするパイプ端末部における環状膨出部成形装置。
  2. 成形加工終了後の前記分割可動金型を、当初の位置に復帰移動させるための駆動機構として用いられる前記アクチュエーターが、油圧シリンダー、空圧シリンダー、ソレノイドのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のパイプ端末部における環状膨出部成形装置。
  3. 前記アクチュエーターによる駆動機構が、前記分割固定金型若しくは前記分割可動金型のいずれかに内蔵され、外部指示によって操作が可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のパイプ端末部における環状膨出部成形装置。
  4. 前記アクチュエーターによる駆動機構が、前記分割固定金型若しくは前記分割可動金型のいずれかに隣接する外部に設けられ、外部指示によって操作が可能であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のパイプ端末部における環状膨出部成形装置。
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