JP4977988B2 - 燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造および燃料電池車両 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池車両に関し、特に、燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造に関する。
車両のエンジンルーム(フロントコンパートメント)において、ブレーキのマスターシリンダーの前方に部品を配置する場合には、マスターシリンダーの前方に十分なスペースをとって部品を配置し、前面衝突時に部品が後退してマスターシリンダーを破損したりマスターシリンダーが後退したりしないようにしている(例えば特許文献1参照)。
例えばガソリン車では、マスターシリンダーの前方に十分な距離をとって冷却用LLCタンクやヒューズボックス等が配置される。
仮にマスターシリンダーの前方に他の部品を近接配置すると、レイアウト性は向上するものの、車両前面衝突時に前方の部品に押されてマスターシリンダーが後方の車室内に食い込むおそれがあるため、衝突安全性を維持することが難しくなる。
特開2000−329015号公報図11、12
ここで燃料電池車両においては、モータールーム(フロントコンパートメント)内の部品がガソリン車よりも増えるため、従来のようにマスターシリンダーの前方に十分なスペースをとって部品を配置すると、スペース効率が悪く、部品を配置しきれなくなってしまう。
なお、燃料電池車両では、燃料電池スタックに供給する空気量がガソリン車におけるエンジンに供給する空気量よりも多いため、音振性能向上のためにエアクリーナおよびレゾネータの容量を大きくして音振性能を向上させたいものの、上述の如くフロントコンパートメント内の部品がガソリン車よりも多いため、エアクリーナおよびレゾネータの容量を多くできず、音振性能を向上させにくい課題もある。
そこで、本発明は、衝突安全性を確保しつつスペース効率が良好な燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、フロントコンパートメント内に、ブレーキのマスターシリンダーと、燃料電池へガスを供給するガス供給ラインと、を備えたものであり、前記ガス供給ラインの途中に設けられ且つ該ガス供給ラインの一般部よりも通路断面積が拡大されたチャンバー部を、車両の前面衝突時にクラッシュゾーンとして用いられる範囲で、且つ、車両前方から車両後方に向けて見た場合に前記マスターシリンダーと重なるように前記マスターシリンダーの前方に対向して配置したことを要旨とする。
本発明によれば、ガス供給ラインのうちマスターシリンダーの前方に位置する部分は、内部が空洞のチャンバー部であるため、車両前面衝突時に前方の部品が後方に移動してきても、チャンバー部がクラッシュゾーンとなってマスターシリンダーへの衝撃力を吸収する。これにより、マスターシリンダーに他の剛性部品が車両前面衝突時に強く衝突することがなくなり、マスターシリンダーが破損したり後方移動したりすることを阻止でき、マスターシリンダーを保護できる。このとき、従来は広いスペースをあけていたマスターシリンダーの前方にガス供給ラインの途中の部分を配索することで、いままでガス供給ラインが配索されていた空間に、他の部品を配置できることとなり、フロントコンパートメント内のレイアウト性が向上する。
つまり、本発明によれば、前面衝突時のの衝突安全性を維持しつつもフロントコンパートメント内のレイアウト性を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかる燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造を示す平面図、図2は同フロントコンパートメントの構造の要部を示す側面図、図3は同フロントコンパートメントの構造に用いるレゾネータ一体型のエアクリーナの斜視図、図4は図3中のVI−VI断面図である。
まず、図1を参照しつつフロントコンパートメントの概略構造を説明する。
図1に示すように、燃料電池車両1のフロントコンパートメント10は、車両前端に配置されたフロントグリル11と、車幅方向両側に配置された棚状のフードリッジ13と、フロントコンパートメント10の後端部でフロントコンパートメント10と客室9とを仕切るダッシュパネル15と、により四方を囲まれた空間である。
フロントグリル11は、車両前方から空気をフロントコンパートメント10内に導入できるように図示せぬ通風口を有しており、フロントグリル11の車両後方には、燃料電池スタックやその他の補機で発生した熱を放熱するためのラジエター17が配置されている。ラジエター17の取り付けは、枠状のラジエタコアサポート19を介して、フロントグリル11およびフードリッジ13に取り付けられている。
このフロントコンパートメント10の中央には、図示せぬ燃料電池スタックで発電された直流電流を交流に変換する強電用インバータ21が配置されている。この強電用インバータで変換された交流電流により、図示せぬ駆動モータが駆動して車輪が回転するようになっている。強電用インバータ21には、該強電両インバータ21を冷却するための冷却水のリザーバタンク23が付設されているとともに、燃料電池スタックおよびその補機を冷却するための冷却水のリザーバタンク25が付設されている。なお、いずれの冷却水も発熱源から奪い取った熱を上述のラジエター17で放熱するように図示せぬ冷却水循環回路を循環するようになっている。
フードリッジ13の車輪対応位置には、ストラットハウジング27が形成され、このストラットハウジング27に図示せぬサスペンションを介して車輪が固定されている。この燃料電池車両1は、左ハンドル車であり、ブレーキのマスターシリンダー31がダッシュパネル15の車幅方向左側からフロントコンパートメント10内に突出している。マスターシリンダー31には、その上方に、樹脂製のブレーキオイル用リザーバタンク33が接続されている(図2参照)。客室乗員が図示せぬブレーキペダルを操作すると、客室内に位置するロッド31bがマスターシリンダー本体31a内で進退して、車両の制動操作が行われるようになっている。
次に、燃料電池スタックへ酸化ガスを供給する酸化ガス供給ラインL1について、図1、2を参照つつ説明する。なお、この実施形態では、燃料電池スタックへ燃料ガスを供給する燃料ガス供給ラインは、車両後部側に設けられており、フロントコンパートメント内には配索されていない。
酸化ガス供給ラインL1は、ダクト35によって構成されている。このダクト35の入口35a(上流端)は、ラジエター17の通風後面に対向配置され、ダクト35の出口(下流端)は図示せぬ燃料電池スタックのカソード極に接続されている。ダクト35の入口35aの周縁部には、フランジ部35cが設けられており、このフランジ部35cがラジエター17またはラジエタコアサポート19に固定されている。
ダクト35の途中には、図2に示すようにレゾネータ一体型のエアクリーナ37と、送風手段としてのエアコンプレッサ36と、が設けれている。
上述のレゾネータ一体型のエアクリーナ37は、ガス供給ラインL1の一般部よりも通路断面積が拡大されたチャンバー部として見なすことができる。レゾネータ一体型エアクリーナ37は、エアクリーナ部39と、レゾネータ部41と、を備える。エアクリーナ部39は、ダクト35に入り込んだ粉塵や不要な化学物質を捕獲する図示せぬフィルタなどを有して、下流の燃料電池スタックに異物が流入しないようにするものである。レゾネータ部41は、首の付いた壺状の共鳴室を有し、特定の周波数の吸気音を低減させるものである。
本実施形態では、チャンバー部としてのレゾネータ一体型エアクリーナ37を、ブレーキのマスターシリンダー31の前方に近接して配置し、このレゾネータ一体型エアクリーナ37を挟んでマスターシリンダー31の前方に他の剛性部品(この例ではラジエター17)を配置している。そのため、本実施形態によれば、車両前面衝突時に前方の剛性部品17が後方に移動してきても、レゾネータ一体型エアクリーナ37がクラッシュゾーンとなってマスターシリンダー31への衝撃力を吸収する。別の言い方をすれば、レゾネータ一体型エアクリーナ37は、車両前面衝突時にクラッシュゾーンとして機能しマスターシリンダー31への衝撃力を吸収する衝撃吸収手段である。
これにより、車両前面衝突時にマスターシリンダー31に対して他の剛性部品17が強く衝突することがなくなり、マスターシリンダー31が破損したり後方移動したりすることを阻止でき、衝突安全性を高く維持できる。このとき、従来は広いスペースをあけていたマスターシリンダー31の前方にガス供給ラインL1の途中の部分37を配索することで、いままでガス供給ラインL1の途中の部分37が配索されていた空間に、他の部品を配置できることとなり、フロントコンパートメント10内のレイアウト性が向上する。
つまり、本実施形態によれば、前面衝突時の衝突安全性を維持しつつもフロントコンパートメント10内のレイアウト性を向上できる。なお、図中の符号45はカウルボックスであり、図中の符号47はフロントウインドであり、図中符号49はフードである。
次に、本実施形態のレゾネータ一体型エアクリーナ37の構造を図3および図4を参照しつつより詳しく説明する。
チャンバー部としてのレゾネータ一体型エアクリーナ37は、樹脂または金属によって形成され、2つの大きさの異なる直方形の箱を重ね合わせた外観形状をしている。なお、大きい箱部分が車両前方に配置され、小さい箱部分が車両後方に配置されている。このレゾネータ一体型エアクリーナ37の外壁51は、図4に示すように厚みの薄い部材(板状部材)で形成され、衝撃力で受けて変形可能または破断可能になっている。
そして、レゾネータ一体型エアクリーナ37の外壁51には、脆弱部53が設けられている。この脆弱部53は、外壁の一般部51aよりも薄肉に形成されることで一般部51aよりも脆弱な部分であり、車両前面衝突時などの際に外力を受けると一般部51aよりも先に変形または破断する変形促進部である。
そして本実施形態では、脆弱部53は、レゾネータ一体型エアクリーナ37の後壁面37rに設けられている。特に本実施形態では、脆弱部53は、マスターシリンダー31と前後方向に対向する位置に設けられており(別の言い方をすると、車両前面衝突時にマスターシリンダー31が直接ぶつかる位置に設けられており)、これにより脆弱部53が破断の起点となる。そのため、レゾネータ一体型エアクリーナ37が脆弱部を有さない構造に比べ、衝撃力を受けた際にはより確実に変形または破断することとなり、さらに衝突安全性を向上できるようになっている。
また、本実施形態の脆弱部53は、図4に示すようにV字状溝53として形成され、特に破断に有利な形状を為しており、さらに衝突安全性を向上できるようになっている。
以下、本実施形態の効果をまとめる。
(1)本実施形態は、燃料電池車両1のフロントコンパートメント10内に、ブレーキのマスターシリンダー31と、燃料電池へガスを供給するガス供給ラインL1と、を設け、前記マスターシリンダー31の前方にガス供給ラインL1を配索して、ガス供給ラインL1のうち当該ガス供給ラインL1の一般部よりも通路断面積が拡大されたチャンバー部(この例ではレゾネータ一体型エアクリーナ37)を、マスターシリンダー31の前方に配置した構造である。つまり、ガス供給ラインL1のうちマスターシリンダー31の前方に位置する部分は、内部が空洞であるチャンバー部37である。
そのため、車両前面衝突時に前方の部品(例えばラジエター17など)が後方に移動してきても、チャンバー部37がクラッシュゾーンとなってマスターシリンダー31への衝撃力を吸収する。別の言い方をすれば、ガス供給ラインL1のうちマスターシリンダー31の前方に位置する部分37は、車両前面衝突時にクラッシュゾーンとしてマスターシリンダー31への衝撃力を吸収する衝撃吸収手段37である。
これにより、マスターシリンダー31に他の剛性部品が車両前面衝突時に強く衝突することがなくなり、マスターシリンダー31が破損したり後方移動したりすることを阻止でき、衝突安全性を高く維持できる。このとき、従来は広いスペースをあけていたマスターシリンダー31の前方の空間にガス供給ラインL1の途中の部分を配索することで、いままでガス供給ラインL1が配索されていた空間に、他の部品を配置できることとなり、フロントコンパートメント10内のレイアウト性が向上する。
つまり本実施形態によれば、前面衝突時の衝突安全性を維持しつつもフロントコンパートメント10内のレイアウト性を向上できる。
(2)ここで、ガス供給ラインL1のチャンバー部37は、本実施形態のようにガス供給ラインL1に流入した異物を取り除くエアクリーナ39またはガス供給ラインL1の吸込音を低減するレゾネータ41の少なくとも一方であることが好ましい。このようにチャンバー部37が、ガス供給ラインL1の途中に設けられた既存のエアクリーナ39またはレゾネータ41であると、ガス供給ラインL1の途中に通路断面積を拡大した部分(チャンバー部)を別途新設する必要がなくなり、レイアウト性がさらに向上する。
また一般に、燃料電池車両においては、燃料電池スタックに対する供給空気量が、ガソリン車におけるエンジンに対する供給吸気量よりも多いため、音振性能向上のためにエアクリーナおよびレゾネータの容量を大きくして音振性能を向上させたい。しかし、燃料電池車両においては、上述の如くフロントコンパートメント10内の部品がガソリン車よりも多いため、通常はエアクリーナ39およびレゾネータ部41の容量を多くできず、音振性能を向上させにくい課題があった。しかしながら本実施形態では、上述の(1)および(2)の構造を採用することで、衝突安全性を確保しつつも酸化ガス供給ラインL1の途中のエアクリーナ39またはレゾネータ部41の容積を拡大して音振性を向上できる利点もある。
なお、チャンバー部37としてのエアクリーナ部39およびレゾネータ部41の容積が拡大すればするほど、クラッシュゾーンを大きくして衝突安全性を向上できるとともに音振性を向上できる。
(3)また本実施形態では、チャンバー部37がエアクリーナ部39およびレゾネータ部41が一体に形成されたレゾネータ一体型エアクリーナ37である。そのため、チャンバー部37がエアクリーナ39またはレゾネータ41のいずれか一方で構成される場合よりも、チャンバー部37の空洞容積がより大きくとることができて、その分、車両前面衝突時のマスターシリンダー31の衝突安全性をさらに高く維持できる。なお本発明では、チャンバー部37がエアクリーナ39またはレゾネータ41のいずれか一方で構成されていてもよい。
(4)また本実施形態によれば、チャンバー部37は、当該チャンバー部37を画成する外壁51が、衝撃力で受けて変形可能または破断可能な厚みの薄い部材(板状部材)で形成された構造である。そのため、チャンバー部37が衝撃力をうけてより確実に変形または破断することとなる。そのため、衝突安全性が更に向上するとともにマスターシリンダー31との距離を狭くできるためさらにレイアウト性が向上する。
(7)また本実施形態によれば、チャンバー部37は樹脂または金属で形成されているため、軽量化につながる。
(8)また本実施形態によれば、チャンバー部37は、当該チャンバー部37の外壁51の一般部51aよりも薄肉に形成された脆弱部53を備えた構造である。そのため、車両前面衝突時にはチャンバー部37が変形または破断の起点となり、これによりチャンバー部37がさらに変形または破断しやすくなることで、さらに衝突安全性が向上する。
(9)また本実施形態によれば、脆弱部53は、チャンバー部37の後壁面37rに設けられた構造である。特に本実施形態では脆弱部53は車両前面衝突時にマスターシリンダー31と衝突する位置、別の言い方をすると、マスターシリンダー31と前後方向で干渉する位置に設けられた構造である。そのため、車両前面衝突時には脆弱部53が破断の起点となり、チャンバー部37が容易に素早く割れるため、さらにチャンバー部37とマスターシリンダー31との距離を狭くでき、さらにフロントコンパートメント10内のレイアウト性が向上する。
以上のように、本実施形態によれば、前面衝突時の衝突安全性を維持しつつもフロントコンパートメント10内のレイアウト性を向上できる。
なお、破断の起点となる脆弱部としては、図5(a)に示す変形例1および図5(b)に示す変形例2のように、チャンバー部37の外壁51の一般部51aよりも薄肉に形成された板状の薄板部55、57として構成してもよい。
ここで、材質に応じて脆弱部の形状を以下のように選択することが好ましい。
チャンバー部37が樹脂で成形されている場合には、図4に示すように外壁51の一般部51aによりも薄肉に形成されたV字状溝(脆弱部)53とするか、または、図5(a)に示すように外壁51の一般部51aによりも薄肉に形成された板状の薄板部(脆弱部)55とするのが好ましい。このようにチャンバー部37の外壁51が樹脂製であれば、V字状溝53も薄板部55も金型成形上の容易に作成できるため、材質に適した構造である。
一方、チャンバー部37の材質が金属の場合は、上述のV字状溝のように外壁51の一部の厚みを変更した構造は成形が困難であるため、脆弱部は図5(b)に示すように外壁51の一般部51aによりも薄肉に形成された板状の薄板部57とするのが好ましい。より具体的には、予め外壁51の一般部に開口59を設けておき、この開口59を塞ぐように外壁51の一般部51aよりも薄肉の薄板56を溶接などにより接合することで薄板56からなる薄板部57を形成することが好ましい。このように構成することで、材質に適した脆弱部の構造となる。なお、金属としてアルミ材やマグネシウム材を用いることで軽量化しやすくなる。
以下、他の実施形態を説明する。なお、以下の説明において上述の第1実施形態と同等の構成については同一の符号を付して構成ならびにその作用効果の説明を省略する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6および図7を参照しつつ説明する。
第2実施形態では、チャンバー部としてのレゾネータ一体型エアクリーナ37の脆弱部61が、レゾネータ一体型エアクリーナ37の上壁面37uおよび下壁面37bおよび両側壁面37s、37sを通じてレゾネータ一体型エアクリーナ37を周回するように連続して設けられ、これによりチャンバー部37が車両前後方向から圧縮力を受けた際に、脆弱部61が前後方向への潰れの起点となる点で、第1実施形態と異なっている。
このように、脆弱部61が前後方向に沿う潰れの起点となる構造であっても、第1実施形態と同様に作用効果を得ることができる。
なお、潰れの起点となる脆弱部61は、図7に示すようにチャンバー部37の外壁51の一般部51aよりも薄肉に形成されたV字状溝61として形成されているが、潰れの起点となる脆弱部としては、図8に示す変形例および図9に示す変形例および図10に示す変形例のように形成されていてもよい。図8に示す変形例および図9に示す変形例では、脆弱部は、チャンバー部37の外壁51の一般部51aよりも薄肉に形成された板状の薄板部63、65として形成されている。また、図10に示す変形例では、脆弱部はチャンバー部37の外壁51の一般部51aから弧状に湾曲形成された屈曲部71(蛇腹部)として形成されている。
ここで、脆弱部の形状は材質に応じて以下のように選択することが好ましい。
チャンバー部37が材質が樹脂の場合は、脆弱部は図7に示すようにV字状溝61とするか、または図8に示すように一般部51aによりも薄肉に形成された板状の薄板部63とすることが好ましい。このようにチャンバー部37の外壁51が樹脂製であれば、V字状溝61も薄板部63も金型成形上の容易に作成できるため、材質に適した構造となる。
一方、材質が金属の場合は、脆弱部は、図9に示すように板状の薄板部65とするかまたは図10に示すように屈曲部71とするのが好ましい。なお薄板部65の場合は、予め外壁51の一般部に開口67を設けておき、この開口67を塞ぐように外壁51の一般部51aよりも薄肉の薄板69を溶接などにより接合することで薄板69からなる薄板部65を形成することが好ましい。このように構成することで、材質に適した脆弱部の構造となる。
なお、本発明は上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で変更可能である。
図1は本発明の第1実施形態にかかる燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造を示す平面図。 図2は同フロントコンパートメントの構造の要部を示す側面図。 図3は同フロントコンパートメントの構造に用いるレゾネータ一体型のエアクリーナの斜視図。 図4は図3中のVI−VI断面図である。 図5(a)は第1実施形態のレゾネータ一体型エアクリーナの脆弱部の第1変形例を示す図4相当の断面図、図5(b)は第2変形例を示す図4相当の断面図。 図6は本発明の第2実施形態にかかるレゾネータ一体型エアクリーナの概略斜視図。 図7は図6中のVII−VII断面図。 図8は第2実施形態のレゾネータ一体型エアクリーナの脆弱部の第1変形例を示す図7相当の断面図。 図9は第2実施形態のレゾネータ一体型エアクリーナの脆弱部の第2変形例を示す図7相当の断面図。 図10は第2実施形態のレゾネータ一体型エアクリーナの脆弱部の第3変形例を示す図7相当の断面図。
符号の説明
1…燃料電池車両
10…フロントコンパートメント
17…ラジエター(剛性部品)
31…マスターシリンダー
35…ダクト(ガス供給ライン)
36…エアコンプレッサ
37…レゾネータ一体型エアクリーナ(チャンバー部、衝撃吸収手段)
37b…下壁面
37r…後壁面
37s…両側壁面
37u…上壁面
39…エアクリーナ部
41…レゾネータ部
51…外壁
51a…一般部
53…V字状溝(脆弱部)
55…薄板部(脆弱部)
56…薄板
57…薄板部(脆弱部)
59…開口
61…V字状溝(脆弱部)
63…薄板部(脆弱部)
65…薄板部(脆弱部)
67…開口
69…薄板
71…屈曲部(脆弱部)

Claims (13)

  1. 燃料電池車のフロントコンパートメント内に、ブレーキのマスターシリンダーと、燃料電池へガスを供給するガス供給ラインと、を備えた燃料電池車のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記ガス供給ラインの途中に設けられ且つ該ガス供給ラインの一般部よりも通路断面積が拡大されたチャンバー部を、
    車両の前面衝突時にクラッシュゾーンとして用いられる範囲で、且つ、
    車両前方から車両後方に向けて見た場合に前記マスターシリンダーと重なるように前記マスターシリンダーの前方に対向して配置したことを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  2. 請求項1に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記ガス供給ラインのチャンバー部は、前記ガス供給ラインに流入した異物を取り除くエアクリーナであることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  3. 請求項2に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記ガス供給ラインのチャンバー部は、前記ガス供給ラインの吸込音を低減するレゾネータであることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部は、その外壁が、衝撃力受けて変形可能または破断可能な厚みの薄い部材で形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  5. 請求項4に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部は、樹脂または金属で形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  6. 請求項4または5に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部は、該チャンバー部の一般部よりも脆弱に形成され且つ車両前面衝突時に変形または破断の起点となる脆弱部を備えることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  7. 請求項6に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記脆弱部は、前記チャンバー部の後壁面に設けられていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  8. 請求項7に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部が樹脂の場合は、前記脆弱部は、前記チャンバー部の一般部よりも薄肉に形成されたV字状溝または板状の薄板部として形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  9. 請求項7に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部の材質が金属の場合は、前記脆弱部は、前記チャンバー部の一般部よりも薄肉に形成された板状の薄板部として形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  10. 請求項6に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記脆弱部は、前記チャンバー部の上壁面および下壁面および両側壁面を通じて前記チャンバー部を周回するように連続して設けられていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  11. 請求項10に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部の材質が樹脂の場合は、前記脆弱部は前記チャンバー部の一般部よりも薄肉に形成されたV字状溝または板状の薄板部として形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  12. 請求項10に記載の燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造であって、
    前記チャンバー部の材質が金属の場合は、前記脆弱部は前記チャンバー部の一般部よりも薄肉に形成された板状の薄板部または前記チャンバー部の一般部に対して弧状に湾曲形成された屈曲部として形成されていることを特徴とする燃料電池車両のフロントコンパートメントの構造。
  13. フロントコンパートメント内に、ブレーキのマスターシリンダーと、燃料電池へガスを供給するガス供給ラインと、を備えた燃料電池車両であって、
    前記ガス供給ラインの途中に設けられ且つ該ガス供給ラインの一般部よりも通路断面積が拡大されたチャンバー部を、
    車両の前面衝突時にクラッシュゾーンとして用いられる範囲で、且つ、
    車両前方から車両後方に向けて見た場合に前記マスターシリンダーと重なるように
    前記マスターシリンダーの前方に対向して配置したことを特徴とする燃料電池車両。
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