JP4975839B2 - 開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、オーバーヘッドドアを含むシャッター装置、ドア、雨戸を含む引戸、サッシ窓、門扉、ゲート、スライディングウォール装置、ロールスクリーン装置、ブラインド装置、オーニング装置等、開閉動作する開閉体を中空状の支持部材により支持するようにした開閉装置に関し、特にシャッター装置として好適な開閉装置に関するものである。
従来、この種の開閉装置には、例えば特許文献1に記載された発明のように、閉鎖動作して地面や床面、下枠等の当接対象部位に当接される開閉体(5)と、該開閉体(5)の幅方向の端部側を支持して開閉方向へ案内する中空状の支持部材(ガイドレール4)と、該支持部材(ガイドレール4)内に位置するとともに、開閉体(5)の下端部から下方向きに突出して上下方向へスライド可能な障害物感知部(発光部32及び受光部42)とを備えたものがある。
ところで、前記従来技術によれば、例えば障害物感知部が故障した場合や、支持部材内に異物(塵や、埃、木の葉、害虫、雪、水等を含む)が侵入して障害物感知部の感知精度や開閉体による閉鎖性が低下したり等した場合には、支持部材内の障害物感知部の交換や修理や、支持部材内の異物を取り除く作業等、支持部材内のメンテナンスを要する。
この場合、前記支持部材には開閉体挿入用の開口部が備えられているため、この開口部から支持部材内のメンテナンスを行えばよいが、該開口部の幅は、内部への異物の侵入を阻む等の観点から開閉体の厚さ寸法よりも若干広い程度に設定されており、メンテナンス用としてはやや幅が狭い。
特開平11−182161号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、開閉体を支持する支持部材内のメンテナンス性を向上することができる開閉装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、開閉体の幅方向の端部側を、中空状の支持部材により支持するようにした開閉装置において、前記支持部材には、前記開閉体と一体的に開閉体開閉方向へ移動可能な障害物感知部を支持する障害物感知部用支持部材が内在され、この障害物感知部用支持部材は、前記支持部材の本体部に着脱可能に止着されていることを特徴とする。
本発明に係わる開閉装置の一例を示す要部斜視図。 同開閉装置における支持部材の一例を示す分解斜視図。 同開閉装置の要部断面図。 同開閉装置の要部断面図であって、蓋部を外して、内部部品を外した状態を示している。 同開閉装置の要部分解斜視図。 支持部材の他例を示す分解斜視図。 本発明に係わる開閉装置の他例を示す要部斜視図。 図7に示す開閉装置における座板部材の断面図。 本発明に係わる開閉装置の他例を示す要部斜視図。
本発明の実施形態に係る開閉装置は、開閉体により空間を仕切るように構成された装置であればよく、この開閉装置には、開閉体が閉動作のみを行うように用いられる態様、開閉体が開動作と閉動作との双方を行うように用いられる態様等を含む。
また、上記開閉体の具体例としては、スラット又はパイプを開閉方向へ複数連設してなる態様や、パネル、シート状物、又はネット状物を開閉方向へ単数もしくは複数連設してなる態様、あるいはスラット、パネル、パイプ、シート状物、ネット状物等を適宜に組み合わせてなる態様等が挙げられる。そして、この開閉体の動作方向は、上下方向や、水平方向、斜め方向等とすることができる。
また、上記支持部材とは、閉鎖状態の開閉体の幅方向の端部側を支持する中空状の部材であればよく、この支持部材には、開閉体の幅方向の端部側を囲んで該開閉体を開閉方向へ案内するように支持する所謂ガイドレールや、閉鎖状態の上記開閉体の幅方向の端部に沿って上記開閉体を支持するとともに、同開閉体が開放動作する際には折れ曲がるように回動したりスライドしたり等して収納される部材等を含む。
また、上記メンテナンス用開口部とは、例えば、上記支持部材内の部品や上記支持部材内外にわたる部品を修理や交換等したり、上記支持部材内を点検や清掃したり等、上記支持部材内をメンテナンスするための開口部であればよい。
また、上記蓋部には、上記支持部材に着脱されることで上記メンテナンス用開口部を開閉する態様や、開き戸状に回動することで上記開口部を開閉する態様、スライドすることで上記開口部を開閉する態様等を含む。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記支持部材は、上記メンテナンス用開口部及び上記蓋部を、上記開閉体と係合する面に配置していることを特徴とする。
ここで、「上記開閉体と係合する面」とは、上記支持部材において、閉鎖状態の上記開閉体の幅方向の端部側を支持する側の面であり、この面には、例えば、上記開閉体と遊嵌状に嵌り合う面や、上記開閉体と嵌合する面、上記開閉体を挿入させる面等が含まれる。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記支持部材には、上記開閉体の幅方向の端部を挿入する開閉体挿入用開口部が備えられ、上記メンテナンス用開口部は、開放された際に前記開閉体挿入用開口部と開閉体厚さ方向に連続するように配置されていることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記メンテナンス用開口部及び上記蓋部は、上記支持部材における開閉体開閉方向の一端側又は両端側の所定部位を除く部位に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記メンテナンス用開口部は、上記支持部材における開閉体開閉方向の略全長にわたって連続的に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記メンテナンス用開口部は、上記支持部材における開閉体開閉方向へ所定間隔置きに複数配設されていることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記支持部材には、障害物感知部を支持する障害物感知部用支持部材が内在され、この障害物感知部用支持部材は、上記支持部材に対し着脱可能に設けられている特徴とする。
ここで、上記障害物感知部とは、上記開閉体の閉鎖方向側に存在する障害物を感知するものであって、その一部または全部が支持部材に内在されるものであればよい。
この障害物感知部には、障害物感知媒体を放出し、該障害物感知媒体に侵入する障害物を感知するようにした非接触形の障害物感知部や、上記開閉体から閉鎖方向側へ突出する可動部材を設け、該可動部材に接触する障害物を感知するようにした接触形の障害物感知部等を含む。
また、上記障害物感知部用支持部材には、上記開閉体と一体的に開閉体開閉方向へ移動可能な障害物感知部を、その移動方向へ案内するようにした構成や、上記開閉体と別体の障害物感知部を上記支持部材に固定するための構成等を含む。
また、本発明の実施形態に係る開閉装置は、上記障害物感知部用支持部材は、上記障害物感知部を上記開閉体と一体的に開閉体開閉方向へ移動させるように、開閉体開閉方向にわたって設けられるとともに、開閉体開閉方向へ分割可能なように複数の部位からなることを特徴とする。
なお、本明細書中において「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするために移動する方向を意味する。
本発明の実施形態に係る開閉装置は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一には、蓋部を開放方向へ移動させてメンテナンス用開口部を開放すれば、その開放したメンテナンス用開口部によって支持部材の内外が連通した状態となる。
したがって、例えば、支持部材内の部品を修理や交換等したり、支持部材内を清掃したり等、支持部材内のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、第二には、現場状況により支持部材が躯体側に埋め込まれる場合であっても、開閉体と係合する面は躯体側に埋め込まれることがないため、その係合面に配置されたメンテナンス用開口部から支持部材内のメンテナンスを行うことができる。
更に、第三には、蓋部を開放方向へ移動し、メンテナンス用開口部を開放すると、該メンテナンス用開口部と開閉体挿入用開口部が開閉体厚さ方向へ連続して、比較的大きな開口面積が確保される。そのため、支持部材内のメンテナンスを、いっそう容易に行うことができる。
更に、第四には、例えば、支持部材の一端側が床面や地面、枠部材等に埋め込まれる場合や、支持部材の他端側が開閉体用収納部に挿入されている場合等、支持部材の一端側又は両端側の所定部位が露出しない場合であっても、蓋部を開放方向へ移動してメンテナンス用開口部を開放することができる。
更に、第五には、メンテナンス用開口部が開放された際の開口面積を、開閉体開閉方向へわたって比較的大きく確保することができ、支持部材内に対するメンテナンス性を、より向上することができる。
更に、第六には、メンテナンス用開口部の開口面積を必要最小限の面積とすることで、支持部材の強度低下を防ぐことができる。
更に、第七には、障害物感知部を交換したり修理したり等する際、障害物感知部と障害物感知部用支持部材とを外すことができ、その作業性が良好である。
更に、第八には、開閉体開閉方向へわたる障害物感知部用支持部材を、必要箇所のみ分割して取り外すことができ、障害物感知部に対するメンテナンス性をいっそう向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物における開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりする開閉装置であって、特に開閉体を支持部材により支持しながら開閉方向へスライドさせるようにしたシャッター装置に適用した一例を説明する。
この開閉装置1は、閉鎖方向側部位をスライドさせて開閉動作可能な開閉体10や、該開閉体10の幅方向の両端部側を支持して開閉方向へ案内する両支持部材20,20、該開閉体10よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知部30等を備え、開閉体10をその開放方向側の収納機構(図示せず)によって繰出したり収納したりするように構成されている(図1参照)。
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラットを複数備え、これらスラットを、開閉体開閉方向(図示例によれば上下方向)に隣接するスラット間で回動するように複数接続することで、開閉体開放方向側の収納機構(図示せず)により収納可能な開閉体本体11を構成し、該開閉体本体11の閉鎖方向端部に開閉体幅方向にわたって座板部材12を接続している。
座板部材12は、開閉体幅方向にわたる略中空状の長尺状部材であり、その内部には、後述する放出部31の電気配線等を開閉体幅方向にわたって貫通状に挿通している。
そして、この座板部材12の表裏面の各々であって、開閉体幅方向の端部側には、開閉体厚さ方向の両側へ突出する被係合部12g(図5参照)が形成されている。この被係合部12gは、後述する障害物感知部30(詳細には放出側非接触感知ユニット30aまたは捕捉側非接触感知ユニット30b)を支持する。
また、上記構成の開閉体10における幅方向の各端部には、前記座板部材12から開閉体本体11にわたって切欠部10aが形成されている。この切欠部10aは、障害物感知部30の電気配線スペースを確保して、後述する放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bのスライドをスムーズにする。
また、障害物感知部30は、開閉体幅方向の一端側(図示例によれば左端側)に配置される放出側非接触感知ユニット30aと、開閉体幅方向の他端側(図示例によれば右端側)に配置される捕捉側非接触感知ユニット30bとを具備している。
この障害物感知部30は、図示しない制御部から電力を供給されて、放出側非接触感知ユニット30a側から放出される障害物感知媒体を捕捉側非接触感知ユニット30b側で捕捉することにより、これら放出側非接触感知ユニット30aと捕捉側非接触感知ユニット30bとの間に障害物感知媒体の経路s(図1参照)を形成する。
放出側非接触感知ユニット30aは、支持部材20内の障害物感知部用支持部材21と係合するユニット本体34と、障害物感知媒体を略開閉体幅方向へ放出する放出部31とを具備し、開閉体10の幅方向の一端側から開閉体閉鎖方向側へ突出して、開閉体10に対し開閉体開閉方向へスライドするように装着される(図5参照)。
同様にして、捕捉側非接触感知ユニット30bは、ガイドレール20内の障害物感知部用支持部材21と係合するユニット本体34と、放出部31から略開閉体幅方向へ放出された障害物感知媒体を捕捉する捕捉部32とを具備し、開閉体10の幅方向の他端側から開閉体閉鎖方向側へ突出して、開閉体10に対し開閉体開閉方向へスライドするように装着される。
前記各ユニット本体34は、図示例によれば上下方向へ長尺な略中空直方体枠状を呈し、その上端部と一側端部を、開閉体10を遊嵌状に嵌め合わせるように開口している。
このユニット本体34の外表面には、支持部材20内の障害物感知部用支持部材21に対し凹凸状に係合可能な係合部34d,34d及び係合部34f,34f等が形成されている。
また、このユニット本体34の内面には、上記座板部材12の被係合部12gに対し、開閉体開閉方向へスライド可能であって遊嵌状に係合し合うように、係合溝34e,34eが形成されている。
また、放出部31と捕捉部32は、放出部31から開閉体幅方向へ放出する障害物感知媒体を捕捉部32により捕捉する構成であればよく、本実施の形態の好ましい一例によれば、障害物感知媒体としての赤外線を放出部31から放出して捕捉部32によって受光する光電センサーが用いられている。そして、これら放出部31と捕捉部32は、それぞれユニット本体34内の開閉体閉鎖方向側に固定されている。
また、捕捉側非接触感知ユニット30bのユニット本体34の外部には、電気配線ガイド部材35が止着されている。
この電気配線ガイド部材35は、支持部材20内の開閉体開閉方向へわたる電気配線を覆って保護しており、フレキシブルに曲げ変形されることで、内在する該電気配線を開閉体開閉方向へ自在に案内する周知の部材であり、捕捉側非接触感知ユニット30bと共に支持部材20内に配置される。
そして、上記構成の開閉体10は、その幅方向の両端側が支持部材20,20によって支持される。
各支持部材20は、図3に示すように、後述する障害物感知部用支持部材21や加熱手段40等を内在するための本体部22、該本体部22が固定される受け部23、受け部23に対し着脱可能な蓋部24等から中空状に構成され、開閉体10の幅方向の端部を挿入させる開閉体挿入用開口部20aを開閉体開閉方向の略全長にわたって形成している。
そして、この支持部材20は、蓋部24が外された際には、メンテナンス用開口部20bを開口して、該メンテナンス用開口部20bと前記開閉体挿入用開口部20aとを開閉体厚さ方向へ連続させる。
支持部材20の本体部22は、開閉体開閉方向へわたる断面略コの字状の部材であり、開閉体10が挿入される側の面に、開閉体厚さ方向へ連続する開閉体挿入用開口部20a及びメンテナンス用開口部20bを有するとともに、開閉体10の表部(図3によれば上部)に近接する縁部22aを有する。
前記縁部22aは、開閉体10の表部に沿って、支持部材20底面方向(図3によれば右方向)へ曲げ形成された部位であり、開閉体10の厚さ方向のばたつきを抑制する緩衝部材20cによって覆われる。
開閉体挿入用開口部20a及びメンテナンス用開口部20bにより形成される開口部の開閉体厚さ方向の幅W(図4参照)は、支持部材20内部の部品(例えば、障害物感知部用支持部材21、放出側非接触感知ユニット30a,捕捉側非接触感知ユニット30b、電気配線ガイド部材35、加熱手段40等)を外部へ抜き取り可能な程度に寸法設定されている。
また、支持部材20の受け部23は、本体部22を躯体側に装着するために介在される部材であり、図示例によれば開閉体開閉方向へわたる断面略矩形状に形成され、この受け部23には、上記本体部22及び蓋部24が止着される。
また、蓋部24は、開閉体開閉方向へわたる断面略L字状の部材であり、上記本体部22の縁部22aとの間に開閉体挿入用開口部20aを形成するようにして、受け部23に着脱可能に止着されている。
そして、この蓋部24は、開閉体10の裏部へ向く一端側に、支持部材20底部方向へ曲げ形成された縁部24aを備え、該縁部24aに緩衝部材20cを嵌合している。
なお、この蓋部24を受け部23に止着する手段は、着脱可能な手段であればよく、図示例によればネジ止めとしているが、嵌合やその他の手段であってもよい。
また、この蓋部24は、図2に示すように、複数の蓋部材24a,24b,24bから構成され、最下端側の蓋部材24aは、支持部材20が地面や床面、下枠等に埋没されて取り外し不能となることがあるため、その埋没量を見込んで他の蓋部材24bよりも開閉体開閉方向の長さが短く設定されている。
なお、この蓋部24は、上記のように複数の蓋部材24a,24b,24bから構成することで、搬送性を向上した好ましい態様としているが、一体の部材から構成することも可能である。
そして、前記構成の各支持部材20内の底部側には、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを開閉体開閉方向へ導く障害物感知部用支持部材21が、開閉体開閉方向にわたって連続的に設けられている。
障害物感知部用支持部材21は、開閉体開閉方向へ分割可能なように断面略L字状の長尺状部材を複数連結してなり、その一片側には、ユニット本体34の両係合部34f,34fに係合させるための第一係合部21aを有し、他片部には、ユニット本体34の一方の係合部34dに係合させるための第二係合部21bを有する。
この障害物感知部用支持部材21は、支持部材20の開閉体開閉方向の略全長にわたるように配設されるとともに、支持部材20内の底面側(図3及び図4における右面側)の角部に位置合わせされて、着脱可能に止着されている。
前記構成によれば、障害物感知部用支持部材21は、放出側非接触感知ユニット30a(又は捕捉側非接触感知ユニット30b)の開閉体厚さ方向及び開閉体幅方向への揺動及び移動を抑制して、放出部31と捕捉部32間に形成される障害物感知媒体の経路sがずれたり傾いたり等するのを防ぐ。
また、支持部材20内には、開閉体10や、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30b、電気配線ガイド部材35等の可動部位と緩衝しないように、加熱手段40が装着されている。
この加熱手段40は、図示しない制御部からの電力供給により発熱するものであればよく、例えば、通電されることで発熱する発熱体を熱伝導性の保護皮膜により覆ったヒーターが用いられ、サーモスタット等の温度制御装置により略所定温度を維持しながら発熱する。
この加熱手段40は、本実施の形態の一例によれば、当該開閉装置1の隅々まで熱を伝達させるように、支持部材20における開閉体開閉方向の略全長にわたって、加熱対象部位である支持部材20の内面に接触している。
そして、前記加熱手段40は、所定条件に応じて自動的に加熱を開始するように制御されている。
この加熱手段40の制御の好ましい具体例としては、例えば、外気温度あるいは加熱対象部位の温度を温度センサー(図示せず)により感知し、その感知温度が所定温度以下であった場合に、加熱手段40への通電を開始するようにする。
この具体例によれば、加熱手段40への通電を、凍結等を生じやすい前記所定温度以下の場合のみとすることで、消費電力を節減することができる。
また、前記加熱手段40の制御の他の具体例としては、図示しないタイマーやカウンター等を備え、比較的気温の低い時間帯や、比較的気温の低い時期(例えば冬季等)のみ、加熱手段40への通電を行うようにした構成としてもよい。更に、温度条件や、時間的な条件、時期的な条件等、複数の条件が成立した場合に、加熱手段40への通電を行うようにしてもよい。
上記構成の開閉装置1によれば、蓋部24を取り外せば、支持部材20には、開閉体挿入用開口部20aとメンテナンス用開口部20bとが連続してなる開口部が形成される。そして、この開口部から、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bや電気配線ガイド部材35、加熱手段40、両緩衝部材20c,20c等の内部部品を、着脱交換や修理等したり、支持部材20内の異物を除去したり等、支持部材20内のメンテナンスを行うことができる。また、蓋部24を取り外せば、緩衝部材20c,20cの着脱交換も容易に行うことができる。
なお、蓋部24を取り外す際、蓋部24は開閉体開閉方向に並ぶ複数の蓋部材24a,24b,24bからなるため、その一部材を外すだけで、支持部材20内のメンテナンスを行うことができる。その上、蓋部材24aが地面や床面、下枠等に埋没されている場合であって、他の蓋部材24bを外すことで、開閉体挿入用開口部20a及びメンテナンス用開口部20bからなるメンテナンス空間を確保することができる。
また、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを着脱する場合には、障害物感知部用支持部材21を支持部材20の本体部22に対して着脱すればよいので、その作業性が良好である。しかも、その着脱の際、障害物感知部用支持部材21が開閉体開閉方向へ分割可能であるため、該障害物感知部用支持部材21の着脱は、一部位のみでよい。
以下に、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを支持部材20及び開閉体10から外す手順の好ましい一例について説明する。
先ず、開閉体10を開閉方向の中途位置で停止する。
そして、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを手等によって開閉体開放方向へスライドさせた状態に維持し、障害物感知部用支持部材21の一部位(分割された部位)であって、且つ前記状態の放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bよりも閉鎖方向側の一部位を、支持部材20から外す。
次に、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを、開閉体閉鎖方向へスライドさせる。この際、ユニット本体34の係合溝34e,34e間を弾性的に広げて、ユニット本体34を開閉体10の被係合部12gから外す。すると、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bは、開閉体閉鎖方向へ更にスライドし、障害物感知部用支持部材21の残りの部位(前記一部位以外の部位であって支持部材20に固定されている部位)から、開閉体閉鎖方向へ抜け出て、障害物感知部用支持部材21及び開閉体10から分離された状態となる。
この手順によれば、障害物感知部用支持部材21の一部位を支持部材20から外すだけで、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bを取り外すことができ、その作業性が良好である。
また、当該開閉装置1が外気温度の低い現場状況で用いられる場合には、加熱手段40によって支持部材20内が加熱されるため、支持部材20内の各部品の凍り付きや、放出部31及び/又は捕捉部32の結露等を防ぐことができる。
すなわち、放出側非接触感知ユニット30a又は捕捉側非接触感知ユニット30bのスライドが凍結により阻まれたり、結露により感知精度が低下したり、あるいは電気配線ガイド部材35が凍結して移動しなくなったり等、凍結や結露に起因する悪影響を低減することができる。
なお、上記開閉装置1における支持部材20は、図6に示す支持部材20’に置換されてもよい。
支持部材20’は、支持部材20’における開閉体開閉方向の両端側の所定部位を除く部位に、複数のメンテナンス用開口部20b’を開閉体開閉方向へ所定間隔置きに配設するとともに、各メンテナンス用開口部20b’を蓋部24’により開閉可能に閉鎖してなる。前記所定部位とは、支持部材20’において、床面や地面、下枠等に埋没される場合のある開閉体閉鎖方向側の部位と、開閉体収納装置やまぐさ部材等に挿入される場合のある開閉体開放方向側の部位である。
この支持部材20’によれば、メンテナンス用開口部20b’の開口面積を必要最小限の面積とすることで、支持部材20’の強度低下を防ぐことができる上、支持部材20’の両端側が埋没されるような使用状況等においても、メンテナンスの必要な箇所の蓋部24’のみを容易に取り外すことができる。
次に、本発明に係わる開閉装置の他例について説明する。なお、以下に示す開閉装置において、上述した開閉装置1と略同様の構成については、開閉装置1と同一の符号を用いるとともに、重複する詳細説明を省略する。
図7及び図8に示す開閉装置2は、加熱手段40’を座板部材12’内に備えている。
座板部材12’は、図8に示すように、開閉体10の開閉体本体11に接続固定される固定部12a’と、該固定部12a’に対し開閉体開閉方向へスライドする中空状の可動部12b’とからなる(図8参照)。
固定部12a’は、その内部に、感知部12a1’、及び揺動部材12a2’を備え、可動部12b’が障害物等との接触により開閉体開放方向へ移動し、その移動に伴って前記揺動部材12a2’が揺動したことを、感知部12a1’によって感知するように構成される。前記感知部12a1’は、例えば、リミットスイッチ等の接触形センサーや、近接スイッチ等の非接触形センサー等とすることができる。
また、可動部12b’は、その内部に、開閉体幅方向の略全長にわたって加熱手段40’を配設している。
加熱手段40’は、通電されることで発熱するヒーターであり、可動部12b’の内面に接触している。そして、この加熱手段40’は、例えば支持部材20内の電気配線ガイド部材35を介して図示しない制御部から電力の供給を受けている。
この開閉装置2によれば、座板部材12’がその当接対象部位(床面や、地面、下枠等)に凍り付いてしまったり、座板部材12’の可動部12b’が固定部12a’に凍り付いて作動しなくなってしまうのを、効果的に防ぐことができる。
なお、この開閉装置2では、上述した支持部材20内の加熱手段40を具備しない構成としてもよいし、上記開閉装置1同様に、支持部材20内にも加熱手段40を具備することで、支持部材20内の部品の結露や凍り付きを防ぐようにしてもよい。
また、図7によれば、非接触の障害物感知部30を図示していないが、この開閉装置2の場合も、開閉装置1と略同様の障害物感知部30を備えてもよいし、障害物感知部30を省いた構成としてもよい。
また、図9に示す開閉装置3では、他の態様の加熱手段40”を具備した構成としている。
加熱手段40”は、通電されることにより温風を発生する温風発生装置であり、図示例の好ましい一例によれば、発生した温風を、閉鎖状態の開閉体10における座板部材12内へ流通させるように、支持部材20内に固定されている。
この開閉装置3によれば、加熱手段40”による温風は、その一部が中空状の座板部材12内を開閉体幅方向へわたって流通され、他の一部が各支持部材20内に流通される。
したがって、この開閉装置3によれば、座板部材12と当接対象部位(床面や地面、下枠等)との凍り付きや、座板部材12の幅方向の端部と支持部材20との凍り付き、各支持部材20内の部品の凍り付き及び結露等を防ぐことができる。
なお、この開閉装置3は、図示例によれば、障害物感知部を備えない態様としているが、上記開閉装置1のように非接触式の障害物感知部を備えたり、上記開閉装置2のように接触式の障害物感知部を備えることも可能である。この場合、加熱手段40”の温風によって、障害物感知部の結露やスライド不良等を防ぐことができる。
また、図示例の開閉装置3によれば、閉鎖状態の座板部材12の内部へ温風を流通させるように加熱手段40”を配置したが、加熱手段40”は、例えば支持部材20の開閉体開閉方向へ温風を流通させるように配置してもよい。この場合には、加熱手段40”の温風によって、支持部材20内の部品が結露したり凍り付いたりするのを、より効果的に防ぐことができる。
なお、上述した開閉装置の各態様において、開閉体10を収納するための収納装置については、詳細な説明を省略したが、この収納装置は、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする態様であってもよいし、開閉体10を巻き取ることなくその開放方向側へ収納し該開放方向側から繰出す態様であってもよい。
また、上記実施の形態において、加熱手段40(又は40’、40”)が配置される箇所は、開閉体10及び/又は開閉体10と接触する部位であれば、上記実施の形態に限定されるものでなく、例えば、開閉体10が全閉した際に当接する当接対象部位(床面や地面、下枠等)としてもよい。この一例によれば、全閉状態の開閉体10が前記当接対象部位に凍り付いてしまうのを効果的に防ぐことができる。
また、上記加熱手段(40,40’,または40”)は、発熱した際の熱を伝える構成であれば、加熱対象部位を直接的または間接的に加熱する他の態様に置換してもよい。
また、上記実施の形態において、メンテナンス用開口部20bの配置は、支持部材20の外周部とすれば図示例に限定されるものでなく、例えば、支持部材20の底面(図3における右面)や、支持部材20の表面または裏面(図3における上面または下面)等とすることも可能である。
しかしながら、現場状況によっては前記底面や前記上面、下面等が当該開閉装置の設置対象である躯体に埋没される場合があるため、メンテナンス用開口部20bは、図示例の支持部材20のように、開閉体10と係合する面に配置されるのが好ましい。
更に、防犯性を向上する観点からは、メンテナンス用開口部20bを、図示例のように、開閉体10よりも裏側(図3における開閉体10よりも下側)である例えば屋内等の内部側に配置するのが好ましい。
1,2,3:開閉装置
10:開閉体
12,12’:座板部材
20,20’:支持部材
20b,20b’:メンテナンス用開口部
21:障害物感知部用支持部材
24,24’:蓋部
30:障害物感知部
30a:放出側非接触感知ユニット
30b:捕捉側非接触感知ユニット
40,40’:加熱手段
40”:加熱手段(温風発生装置)

Claims (8)

  1. 開閉体の幅方向の端部側を、中空状の支持部材により支持するようにした開閉装置において、
    前記支持部材には、前記開閉体と一体的に開閉体開閉方向へ移動可能な障害物感知部を支持する障害物感知部用支持部材が内在され、この障害物感知部用支持部材は、前記支持部材の本体部に着脱可能に止着されていることを特徴とする開閉装置。
  2. 前記障害物感知部用支持部材は、前記障害物感知部を前記開閉体と一体的に開閉体開閉方向へ移動させるように、開閉体開閉方向にわたって設けられるとともに、開閉体開閉方向へ分割可能なように複数の部位からなることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
  3. 前記障害物感知部用支持部材は、前記支持部材内の底部側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
  4. 前記障害物感知部用支持部材は、前記支持部材内の底面側の角部に位置合わせされて着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置。
  5. 前記障害物感知部は、開閉体幅方向の一端側に配置される放出側非接触感知ユニットと、開閉体幅方向の他端側に配置される捕捉側非接触感知ユニットとを具備し、前記放出側非接触感知ユニット側から放出される障害物感知媒体を前記捕捉側非接触感知ユニット側で捕捉することにより、これら放出側非接触感知ユニットと捕捉側非接触感知ユニットとの間に障害物感知媒体の経路を形成することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の開閉装置。
  6. 前記障害物感知部用支持部材は、前記放出側非接触感知ユニット又は前記捕捉側非接触感知ユニットを構成するユニット本体に凹凸状に係合し、前記放出側非接触感知ユニット又は前記捕捉側非接触感知ユニットを開閉体開閉方向へ導くとともに、前記放出側非接触感知ユニット又は前記捕捉側非接触感知ユニットの開閉体厚さ方向および開閉体幅方向への揺動および移動を抑制することを特徴とする請求項5記載の開閉装置。
  7. 前記支持部材には、前記支持部材の外周部を内外へ連通するメンテナンス用開口部と、前記開閉体の幅方向の端部を挿入する開閉体挿入用開口部が備えられ、
    前記開閉体挿入用開口部及び前記メンテナンス用開口部により形成される開口部の開閉体厚さ方向の幅は、前記障害物感知部用支持部材と前記放出側非接触感知ユニットと前記捕捉側非接触感知ユニットとを外部へ抜き取り可能な程度に設定されていることを特徴とする請求項5記載の開閉装置。
  8. 前記支持部材が躯体に装着されており、
    前記メンテナンス用開口部は、開放された際に前記開閉体挿入用開口部と開閉体厚さ方向に向けて前記躯体側に連続するように配置され、
    前記支持部材内で前記開閉体よりも開閉体厚さ方向に向けて前記躯体側の空間部分には、前記開閉体の幅方向端部に装着される障害物感知部の一部が配置されていることを特徴とする請求項7記載の開閉装置。
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