JP4975667B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドのノズルプレートを清掃するクリーニングブレードを装備するインクジェット記録装置に関するものである。
一般的に普及しているインクジェット記録装置は、記録ヘッドのメンテナンス系を有しており、記録ヘッドのノズルプレートに付着するインクや塵挨を除去することが必須となっている。これは、インクを選択的に噴射して画像を形成するノズル周囲に、インク滴や塵挨が付着していると、噴射したインクが、ノズルから記録メディアに向かって真っ直ぐに飛翔せず、曲がってしまう。そのため、画像に乱れが生じて画像品質を損なってしまうことがある。
また、ノズルプレートに付着するインク液滴量が多いと、ノズルプレートに対して近接して搬送される記録メディアにインク液滴が接触して、用紙汚れや画像汚れとなり、やはり印刷品質を低下させてしまう。
こうした画像品質の低下を防止するために、記録時の前後や合間に、ノズルプレートをクリーニングブレードで拭うことにより、インク液滴や塵挨を除去することが行われている。このクリーニングブレードは、通常、ゴム等の柔軟性のある材質を用い、ノズルプレートに密着させて移動させることで、インク液滴、塵挨等の除去をすることができるようにしている。
通常は、記録ヘッドのノズル部からインクをパージにより滴下させ、それをブレードでワイプする。その際、ワイプしたインクはブレード前面に溜まり、ブレード面に沿って落下する。しかしながら、パージ後のノズルプレートに付着しているインク量が多いと、ブレード前面全体に付着し、ブレード端部から溢れ、記録ヘッド周辺部を汚してしまう。
これらの問題を改良するために、幾つかの手法が提案されている。前述した問題点を防止するためには、ブレード前面にインクを溢れないようにする必要があり、その1つの手段として、多孔質材料を使用したブレードがある。
例えば、下記特許文献1には、記録ヘッドのクリーニングにおいて、多孔質ブレードを使用することで、接触圧力を低くした状態でのワイプが可能となり、長期時間に亘ってノズルプレートの撥水性を維持することができる上、気孔径をノズルより小とすることで、毛管作用によって液滴を確実に除去することができる旨が記載されている。
また、これとは異なる技術として、例えば、下記特許文献2には、記録ヘッド上の大きな液滴を櫛歯状部材で除去した後に、弾性体のブレードでワイプすることで、ワイプ時に大きな液滴が飛散して周囲を汚すことを防止できることが記載されている。
更に、下記特許文献3には、吐出面をクリーニングするとき、平均気孔径が異なる2種類の吸収体のうち、大きい方の吸収体を吐出面の吐出口及びその近接領域に接触させてインクを吸収すると、吸収したインクが毛管現象によって平均気孔径の小さい方の吸収体に移行することで、吸収性が低下せずにクリーニングができると記載されている。
特許第2738855号公報 特開2005−96340号公報 特開2007−130809号公報
前述したように、記録ヘッドのクリーニング方法は、多孔質材料の使用等、毛管現象を利用することで、剛体ブレードの欠点を排除したクリーニングが可能となっている。しかしながら、前述した特許文献1で提案される技術は、平均気孔径を記録ヘッドのノズル径よりも小さくしているため、気孔がインクで充満してすぐに飽和してしまいインクを十分に吸収することができなくなってしまう。また、インクを吸収する速度が遅いため、ブレードを移動させる速度、即ちワイプする速度が遅くなってしまう。
また、顔料インクの場合には、固体粒子があるために、気孔にインクが吸収されることで、溶剤分と固形分の分離が起こり、増粘・凝集するために、すぐに気孔が詰まって吸収性が低下してしまう可能性がある。前記特許文献2で提案される技術は、記録ヘッドのノズルプレート面に付着している大きな液滴を除去することはできる。しかしながら、小液滴でも多数が残留すると、集積された体積は、剛体ブレードでクリーニングすると両端で溢れるほど大きくなる可能性がある。
更に、前記特許文献3で提案された技術に於いては、吐出面をクリーニングする吸収体が平均気孔径の大きいものだけであるため、十分なインク吸収量を確保できず、ノズルプレート上のインクの拭き残しが発生してしまう。しかもその残留インクの量が多いため、ノズルから吐出されるインク液滴の飛翔方向を曲げたり、残留インクが用紙に付着したりして、画像の品質を落としてしまうおそれがある。
したがって本発明は、記録ヘッドのノズル部やノズルプレート等をワイプするクリーニングブレードに於いて、インクがブレードに溢れて記録ヘッド周辺部等の汚れを抑制し、常に高画質の画像形成を得ることができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、記録ヘッドのノズルプレートに付着したインクと接触することで、当該インクを吸収して除去するインク吸収部材を有し、その吸収部材を前記ノズルプレートと平行な面内にて移動させることにより、前記ノズルプレートをクリーニングするクリーニング機構を具備するインクジェット記録装置において、前記吸収部材は、平均気孔径が大きい第1の多孔質部材と、当該第1の多孔質部材よりも平均気孔径が小さい第2の多孔質部材とを有し、前記第1の多孔質部材が前記第2の多孔質部材よりもクリーニング時の移動方向の前方に配置され、前記クリーニング機構は、前記ノズルプレートに付着しているインクを、先に前記第1の多孔質部材で吸収し、前記第1の多孔質部材で吸収しきれなかったインクを、次に前記第2の多孔質部材で吸収することを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置は、記録ヘッドのノズルプレートに設けられたノズルから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に於いて、 前記記録ヘッドのノズルプレートに付着したインクと接触することで、当該インクを吸収して除去するインク吸収部材を有し、その吸収部材を前記ノズルプレートと平行な面内にて移動させることにより、ノズルプレートをクリーニングするクリーニング機構を具備し、 前記吸収部材は、平均気孔径が異なる複数の多孔質部材から構成され、前記複数の多孔質部材のうち、平均気孔径が大きい多孔質部材はクリーニング時の移動方向の前方に配置される、もしくは、平均気孔径が小さい多孔質部材はクリーニング時の移動方向の後方に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドのノズル部やノズルプレート等をワイプするクリーニングブレードに於いて、拭き取ったインクがブレードから溢れることで記録ヘッド周辺部等が汚れてしまうことを抑制し、常に高画質の画像形成を得ることができるインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20の概略構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。
尚、本実施形態に於いては、通常の画像形成装置の構成部、すなわち記録媒体の供給機構、搬送機構、排出機構、画像処理部、制御部、及び他のメンテナンス機構等、は搭載しているものとしてその図示及び説明を省略し、本発明の特徴部分であるクリーニングブレード20と、該クリーニングブレード20に関わる記録ヘッド10を図示して説明する。
本実施形態に於ける記録ヘッド10は、ピエゾタイプ、若しくはヒータの発熱によるサーマルタイプの何れでも良い。前記記録ヘッド10の形状は、例えば、記録媒体の走行方向と直交する方向(幅方向)に於いて、その記録媒体の幅以上の長さを有している。そして、この記録ヘッド10は、図示されない画像形成装置のフレーム等に固定され、搬送されてノズル前方を通過する記録媒体に、インク13を吐出して画像を形成する。
また、記録媒体の幅よりは短い短尺記録ヘッドを複数用いて、記録媒体の幅以上の長さになるように配列しても良い。尚、この記録ヘッドは、固定ヘッドに限定されるものではなく、少量のインクを収納するインクタンクを着脱可能に搭載し、または、インクの充填可能な機能を有するインク室を搭載して、走査移動する走査型記録ヘッドでも適用することも可能である。
クリーニングブレード20は、少なくとも2種類の多孔質材料から成るブレードで構成される。例えば、クリーニングブレード20は、気孔径大の多孔質材料より成るブレード23と、この多孔質材料のブレード23よりも気孔径小の多孔質材料より成るブレード24とで構成されるブレード部21を有している。そして、このブレード部21は、クリーニングブレード20が図示矢印A方向のワイプ移動方向に移動される際の前方側に気孔径大の多孔質材料のブレード23を、同ワイプ移動方向に移動される際の後方側に気孔径小の多孔質材料のブレード24を配置した構成となっている。
また、前記ブレード部21は、ブレード支持部22に固定されている。そして、図示されない駆動装置によって、クリーニングブレード20が、矢印Aで示されるワイプ移動方向に移動されることによって、記録ヘッド10のノズルプレート11等をワイプするように構成される。
次に、このように構成されたクリーニングブレード20によって記録ヘッドのノズルプレート11をクリーニングする動作について説明する。
図1(b)は、ワイプ途中のクリーニングブレード20と記録ヘッド10の状態を模式化した図である。クリーニングブレード20は、記録ヘッド10の左側をワイプ方向の上流側としてワイプがなされ、記録ヘッド10の右側に向かって進行するようになっている。記録ヘッド10の右側は、まだワイプされていない状態を示したものであり、記録ヘッド10に図示されないインク経路を介して圧力を加える等により、記録ヘッド10の下面にあるノズルプレート11のノズルからパージ液滴13aとして、インク13が垂れ下がっている状態を示している。
このパージ液滴13aは、クリーニングブレード20の進行方向側に接触した瞬間、気孔径大の多孔質材料のブレード23に吸収され、その内部に浸透されていく。クリーニングブレード20に吸収されたパージ液滴13aは、そのほとんどのインク13が除去されるが、ワイプ後残留液滴13cとして、ごく微量はノズルプレート11上に残留する。
本実施形態に於いて、クリーニングブレード20が記録ヘッド10に当接するブレード部21は、前述したように、2種類の気孔径の多孔質材料のブレード23、24が積層されたような構成になっている。すなわち、ブレード部21の進行方向(ワイプ方向)側が気孔径大の多孔質材料のブレード23、後ろ側が気孔径小の多孔質材料のブレード24となっている。
パージ液滴13aは、ノズルプレート11上の図示されないノズルから滴下し、滴下当初は、通常直径数mmの液滴となっている。このパージ液滴13aに、先ず、ブレード23が接触すると、素早く該ブレード23に液滴体積の大部分が吸収除去される。吸収されたインク13は、ブレード23内を重力によって浸透されながら下降し、図示されない廃液経路に排水されていく。
ここで、気孔径大の多孔質材料のブレード23は、個別気孔の容積が大きいために、インク13の吸引、移動速度は速く、ノズルプレート11上の大部分のインク13を素早く除去することができる。しかしながら、気孔径が大きいと毛管力が弱いため、一旦吸引されたインク13は、ノズルプレート11上に残留液滴として残される。これがワイプ中残留液滴13bとして、まだ十分に大きな液滴として残留してしまう。
この気孔径大の多孔質材料のブレード23に隣接して配置され、該ブレード23が残した、ワイプ中残留液滴13bを吸引除去するのが、気孔径小の多孔質材料のブレード24である。気孔径小の多孔質材料のブレード24は、前記ブレード23に比べて毛管力が大きく、吸引した液滴をノズルプレート11に再付着させる量が少ない。そのため、ワイプ後残留液滴13cとして、ごく微小量の液滴が残るか、ほとんど残らずにワイプすることができる。
ここで使用したブレードの多孔質材料としては、下記のような材料ものが代表的である。或いは、その他、インクとの接液適正が確認できていれば、下記またはそれ以外の材料でも使用可能である。
ポリウレタン
ポリエチレン
ク口口プレンゴム
天然ゴム
エチレン・プロピレン(EPDM)ゴム
ニトリルゴム
ブチルゴム
フッ素系
シリコンゴム
EVAゴム(エチレン酢酸ビニル共重合体)
また、気孔径は、例えば50μm程度を境界として、気孔径大>50μm、好ましくは>75μmである。
同様に、気孔径小では、<50μmであり、好まし<は、<30μm程度が毛管力の観点から良好である。
ここで、隣接配置されている気孔径大の多孔質材料のブレード23と気孔径小の多孔質材料のブレード24は、ブレード23が吸収して収集したインク13を、毛管力が大きく、また吸収するインク液滴体積が小さく、吸収容量に余裕があるブレード24が、一部インクを担持して、吸収・排出することによって、より効果的にノズルプレート11上のインク液滴を除去することが可能である。
尚、前述した実施形態では、クリーニングブレードのブレード部を2種類の多孔質材料で構成したが、これに限られるものではなく、気孔径の異なる3種類、或いはそれ以上の種類の多孔質材料で構成するものであっても良い。
また、前述した実施形態では、平均気孔径の大きい多孔質部材のブレード23をクリーニング時の移動方向の前方に、平均気孔径の小さい多孔質部材24を後方に配置しているが、これに限られるものではない。例えば、図2に示されるように、ブレード支持部22がノズルプレート11に対して往復移動するものであって、往復移動しながらノズルプレート11のワイプを行う場合には、平均気孔径の大きい多孔質部材のブレード23に対してブレード支持部の往復移動方向の両側それぞれに、平均気孔径の小さい多孔質部材のブレード24、24を設けても良い。このように構成することで、ノズルプレート上の残留インク液滴を減らせると共に、ワイプに費やす時間が短縮される。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、前述した第1の実施形態と同様に、インクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20bの概略構成を示した模式図である。
本第2の実施形態のクリーニングブレード20bは、前述した第1の実施形態と同様に、気孔径大の多孔質材料のブレード23と、気孔径小の多孔質部材のブレード24から構成されるが、それぞれのブレード23、24が、空隙26を介して配置されている点が異なっている。この空隙26は、クリーニングブレード20bが図示矢印A方向に移動している間も、2つのブレード23、24が接触しないような間隔が保持されるように形成される。
尚、以下に述べる第2乃至第4の実施形態に於いて、記録ヘッド及びクリーニングブレードの基本的な構成については、前述した第1の実施形態と同じであるので、説明の重複を避けるため、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
また、本第2の実施形態に於いても、通常の画像形成装置の構成部(記録媒体の供給機構、搬送機構、排出機構及びメンテナンス機構等)は搭載しているものとして、本発明の特徴部分である記録ヘッド10と、クリーニングブレード20bに関わる記録ヘッドを図示して説明する。
本第2の実施形態に於いては、気孔径大の多孔質部材のブレード23が、空隙26を介して気孔径小の多孔質部材のブレード24とは独立しているため、その吸収容量は第1の実施形態のクリーニングブレード20よりも少なくなる。しかしながら、ブレード23からブレード24へのインク13の移行がないために、インク13で気孔が飽和してインク吸収性能が低下することなく、ワイプ中残留液滴13bを吸引除去することができる。そのため、ワイプ残留液滴13cが、より少量に、確実に除去することができるという利点がある。
本実施形態に於いても、各ブレードの多孔質材料、気孔径の好適な範囲等は、特に第1の実施形態と変わるものではない。
また、第1の実施形態及び本第2の実施形態に於いては、それぞれメリット・デメリットがあるので、クリーニングヘの要求によって、より高速にワイプを行う、より清浄なノズルプレート11を得る等、その目的によって使い分けることが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20cとの構成を示した模式図である。
尚、本第3の実施形態に於いても、通常の画像形成装置の構成部(記録媒体の供給機構、搬送機構、排出機構及びメンテナンス機構等)は搭載しているものとして、本発明の特徴部分である記録ヘッド10と、クリーニングブレード20cに関わる記録ヘッドを図示して説明する。
この第3の実施形態では、前述した第1の実施形態とクリーニングブレードの気孔径大・小の構成は同じであって、ワイプ方向側が気孔径大の多孔質材料のブレード23、反対側が気孔径小の多孔質材料のブレード24で構成されている。そして、本実施形態に於ける第1の実施形態との相違点は、これらブレード23、24の間に、互いに隣接するブレード23、24間をインク13が移動することを阻止する仕切部材27が設けられていることである。この仕切部材27は、図4に示されるように、クリーニングブレード20cが記録ヘッド10と接触してブレード23、24が湾曲している間に、互いが接触することのないよう構成されている。
仕切部材27は金属薄膜で構成されるもので、例えば、アルミ箔であって、厚さ6〜50μm、好適には6〜20μm程度の柔軟性のあるもので構成される。この金属薄箔を、気孔径大・小の多孔質材料のブレード23、24間に挟みこむことによって、先ず、気孔径の異なる多孔質材料間を遮蔽することができる。ブレード23、24間を遮断することによって、気孔径大の多孔質材料のブレード23が吸収したインク13が、気孔径小の多孔質材料のブレード24へ流入することを防止することができる。これにより、気孔径小の多孔質材料のブレード24は、インク13で飽和し難くなり、吸収効果を長く維持することができる。
更には、ブレード23、24の間に仕切部材27が設けられることによって、以下のような効果が得られる。
金属は、高表面エネルギの特性によってインク13の濡れ性が高い。気孔径大の多孔質材料のブレード23で吸収したインク13が、該ブレード23内を浸透していくと、やがて仕切部材27に到達する。濡れ性の高い仕切部材27の表面はインク13が広がりやすく、重力方向にインク13は流れ落ちて行き易い。そのため、ブレード23が吸収したインク13の排出がスムーズに行われるため、飽和し難く、インク吸収性が低下せずにワイプを行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第4の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20dとの構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。
尚、本第4の実施形態に於いても、通常の画像形成装置の構成部(記録媒体の供給機構、搬送機構、排出機構及びメンテナンス機構等)は搭載しているものとして、本発明の特徴部分である記録ヘッド10と、クリーニングブレード20dに関わる記録ヘッドを図示して説明する。
この第4の実施形態に於いては、前述した第1の実施形態とクリーニングブレードの気孔径大・小の構成は同じであって、ワイプ方向側が気孔径大の多孔質材料のブレード23、反対側が気孔径小の多孔質材料のブレード24で構成されている。そして、本実施形態に於ける第1の実施形態との相違点は、これらのブレード23、24が一体で形成されており、形状として1つのブレード部21dとなっていて、ノズルプレート11とは一点で当接していることである。
これらブレード部21dを一体に形成する方法としては、気孔径小の多孔質材料のブレード24の一部を削り、その削った部分に気孔径大の多孔質材料のブレード23を嵌め込んだり、接着したりする方法等がある。
そして、図5の例の場合、クリーニングブレード20dが図示矢印A方向のワイプ移動方向に移動される際の前方側に配置された気孔径大の多孔質材料のブレード23は、記録ヘッド10のノズルプレート11に近接して配置され、該ノズルプレート11には接触しないようになっている。ノズルプレート11と直接接触するのは、前記ブレード23を覆うように形成された、気孔径の多孔質材料のブレード24のみである。
このような形状にした場合には、図5(b)に示されるように、ノズルプレート11上に滴下したパージ液滴13aは、ノズルブレート11に近接した気孔径大の多孔質部材のブレード23に大部分が吸収除去され、残りは気孔径小の多孔質部材のブレード24に吸収される。この方式に於いては、ノズルプレート11と当接するのが一点であるので、ノズルプレート11の撥水性を低下させる大きな要因であるクリーニングブレード20dと摩擦する他の実施形態に対して、回数が半減し、より長期に渡って記録ヘッド10の寿命が維持される。
また、図5に示される例では、気孔径大の多孔質部材のブレード23と気孔径小の多孔質部材のブレード24とを一体化したブレードについて説明したが、これに限られるものではない。すなわち、気孔径大の多孔質部材のブレード23が記録ヘッド10のノズルプレート11に近接配置され、且つ、気孔径小の多孔質部材のブレード24のみが記録ヘッド10のノズルプレート11に接触するように配置されるものであれば、ブレード部を一体化して構成する必要はない。
例えば、気孔径大の多孔質部材のブレード23がノズルプレート11に接触しないように配置され、且つ、気孔径小の多孔質部材のブレード24のみがノズルプレート11に接触するように配置されれば、図3に示される前述した第2の実施形態のブレード部21bのように、2つのブレード23、24を離間しても良い。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第5の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20eとの構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。
本第5の実施形態に於いては、気孔径大の多孔質部材が円筒形形状に形成された多孔質ローラ29を有している。この多孔質ローラ29が、記録ヘッド10のノズルプレート11と当接しながら、軸30を中心に受動回転可能として配置されている。そして、この多孔質ローラ29は、ワイプ中はブレード形状をしている気孔径小の多孔質材料24とは接触せず、ワイプ終了後にごく軽く当接するような距離に近接配置される。これにより、ワイプ終了後に、気孔径小の多孔質材料のブレード24と当接することで、多孔質ローラ29が吸収したインク13を排出する。
この多孔質ローラ29は、前述した実施形態と同様に、パージ液滴13aを吸収除去する機能を有している。そして、多孔質ローラ29が所定方向に回転することで、表面積を広く使うことができ、また、気孔径小の多孔質材料のブレード24と当接することで、吸収したインク13の排出も良好とすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であるのは勿論である。
また、前述した各実施形態では、水平配置された記録ヘッド10の例で説明したが、これに限られるものではなく、垂直配置された記録ヘッドであっても良い。また、記録ヘッドは、固定式の長尺形状であっても良く、これに限定されるものではない。
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20の概略構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20の概略構成を示した模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20bの概略構成を示した模式図である。 本発明の本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20cとの構成を示した模式図である。 本発明の第4の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20dとの構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。 本発明の第5の実施形態に係るインクジェット記録装置に於ける記録ヘッド10及びクリーニングブレード20eとの構成を示したもので、(a)はワイプ前の状態の模式図、(b)はワイプ途中の状態の模式図である。
符号の説明
10…記録ヘッド、11…ノズルプレート、13…インク、13a…パージ液滴、13b…ワイプ中残留液滴、13c…ワイプ後残留液滴、20、20a、20b、20c、20d、20e…クリーニングブレード、21…ブレード部、22…ブレード支持部、23…気孔径大の多孔質材料のブレード、24…気孔径小の多孔質材料のブレード、26…空隙、27…仕切部材、29…気孔径大の多孔質ローラ、30…軸。

Claims (8)

  1. 記録ヘッドのノズルプレートに付着したインクと接触することで、当該インクを吸収して除去するインク吸収部材を有し、その吸収部材を前記ノズルプレートと平行な面内にて移動させることにより、前記ノズルプレートをクリーニングするクリーニング機構を具備するインクジェット記録装置において、
    前記吸収部材は、
    平均気孔径が大きい第1の多孔質部材と、当該第1の多孔質部材よりも平均気孔径が小さい第2の多孔質部材とを有し、
    前記第1の多孔質部材が前記第2の多孔質部材よりもクリーニング時の移動方向の前方に配置され、
    前記クリーニング機構は、前記ノズルプレートに付着しているインクを、先に前記第1の多孔質部材で吸収し、前記第1の多孔質部材で吸収しきれなかったインクを、次に前記第2の多孔質部材で吸収することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1及び第2の多孔質部材は、クリーニング時の移動方向に沿って互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の多孔質部材と前記第2の多孔質部材との間に、互いの多孔質部材間をインクが移動することを阻止する仕切部材が配置されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記仕切部材は、濡れ性の高い材料で構成されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記仕切部材は、金属の薄膜で構成されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1の多孔質部材は回転可能に支持され、クリーニング時は前記第1の多孔質部材が前記ノズルプレートに対して回転しながら当接することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  7. 記録ヘッドのノズルプレートに設けられたノズルから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に於いて、
    前記記録ヘッドのノズルプレートに付着したインクと接触することで、当該インクを吸収して除去するインク吸収部材を有し、その吸収部材を前記ノズルプレートと平行な面内にて移動させることにより、ノズルプレートをクリーニングするクリーニング機構を具備し、
    前記吸収部材は、
    平均気孔径が異なる複数の多孔質部材から構成され、
    前記複数の多孔質部材のうち、平均気孔径が大きい多孔質部材はクリーニング時の移動方向の前方に配置されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 記録ヘッドのノズルプレートに設けられたノズルから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に於いて、
    前記記録ヘッドのノズルプレートに付着したインクと接触することで、当該インクを吸収して除去するインク吸収部材を有し、その吸収部材を前記ノズルプレートと平行な面内にて移動させることにより、ノズルプレートをクリーニングするクリーニング機構を具備し、
    前記吸収部材は、
    平均気孔径が異なる複数の多孔質部材から構成され、
    前記複数の多孔質部材のうち、平均気孔径が小さい多孔質部材はクリーニング時の移動方向の後方に配置されることを特徴とするインクジェット記録装置。
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