JP2007090853A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出面のクリーニング効果を向上させ、吐出安定性を向上させる。
【解決手段】吐出面23aに形成された吐出口27aより液体iを液滴の状態にして吐出して対象物に着弾させる液体吐出ヘッドと、弾性を有し、液体吐出ヘッド23の吐出面23aに接触し、吐出面23aに付着している液体iを吸収する吸収部材34と、吐出面23aに接触させながら吸収部材34を吐出面23aに対して移動させる移動機構とを備え、吸収部材34の表層部39に界面活性剤を含む溶液を含浸させる。
【選択図】図9
【解決手段】吐出面23aに形成された吐出口27aより液体iを液滴の状態にして吐出して対象物に着弾させる液体吐出ヘッドと、弾性を有し、液体吐出ヘッド23の吐出面23aに接触し、吐出面23aに付着している液体iを吸収する吸収部材34と、吐出面23aに接触させながら吸収部材34を吐出面23aに対して移動させる移動機構とを備え、吸収部材34の表層部39に界面活性剤を含む溶液を含浸させる。
【選択図】図9
Description
本発明は、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出面に付着した液体を吸収して吐出面をクリーニングする吸収部材を備える液体吐出装置に関する。
インクジェット方式を用いたプリンタ装置(以下、インクジェットプリンタ装置という)は、記録紙に対してインク吐出ヘッドよりインクを吐出させて、画像や文字を印刷する。このインクジェットプリンタ装置は、低ランニングコスト、装置の小型化、印刷画像のカラー化が容易という利点を有する。
インクジェットプリンタ装置は、インクタンクからインクをインク吐出ヘッドの発熱抵抗体や圧電素子等の圧力発生素子が設けられたインク液室に供給し、インク液室内のインクを圧力発生素子で押圧して微小な吐出口、いわゆるノズルよりインクを液滴の状態で吐出させる。インクジェットプリンタ装置では、吐出したインク液滴を記録紙等に着弾させることで画像や文字を印刷する。
インクジェットプリンタ装置では、ノズルより吐出されたインク液滴以外のインク、いわゆるインクサテライト等がインク吐出ヘッドの記録紙と対向するノズルが設けられた吐出面に付着してしまう場合がある。インクジェットプリンタ装置では、例えば長時間続けて印刷を行わなかった場合、前回の印刷動作によりノズル付近に付着したインクが蒸発乾燥して増粘、固化してしまったり、ノズルの吐出面側の開口端から蒸発乾燥してノズルの先端部分で増粘、固化してしまうことがある。インクジェットプリンタ装置では、ノズル付近に増粘、固化したインクが付着していると、この増粘、固化したインクがインク液滴を吐出する際の妨げとなり、インク液滴が吐出されなかったり、インク液滴の吐出方向が乱れてしまう。
このような問題を解決する方法としては、例えばやや硬めのゴム製のクリーニングブレードをインク吐出ヘッドの吐出面に押し当てて、吐出面上をスライドさせることにより、吐出面に付着した増粘、固化したインクを除去する方法がある。例えば、下記の特許文献1には、複数のクリーニングブレードを回転軸に取り付けて、回転軸を回転させてクリーニングブレードで吐出面を擦ることによって、ワイピング効果を更に高めることが記載されている。
しかしながら、クリーニングブレードを用いた方法では、やや硬めのクリーニングブレードを吐出面に押し当てて、吐出面上をスライドさせていることで、吐出面に付着した増粘、固化したインクや塵埃を除去しているので、クリーニングブレードにより吐出面に大きな力が加わり、吐出面を傷つけてしまうことがある。また、この方法では、吐出面を払拭する効果のみに頼らざるを得ないので、ノズルの先端で増粘、固化しているインクを除去することが困難である。また、このようなクリーニングブレードで吐出面を払拭する方法では、複数枚のクリーニングブレードを用いても同様に、吐出面を傷つけてしまったり、ノズル付近やノズル先端で増粘、固化しているインクを除去することが困難である。このため、クリーニングブレードを用いた方法では、増粘、固化したインクを完全に除去することができず、印刷する際にインクが吐出されなかったり、吐出方向が変わってしまったりすることにより、白抜けや白スジができてしまい、画像品位が低下してしまう虞がある。
また、上述したゴム製のブレードを用いた方法を改良した方法としては、クリーニングローラやクリーニングブレード等の払拭部材に多孔質体を用いる方法がある。このような方法としては、例えば下記の特許文献2や特許文献3に記載されているような方法がある。特許文献2には、吐出面をクリーニングするものとして多孔質体のクリーニングローラを用いることが記載されている。特許文献3には、多孔質体からなるクリーニングブレードで吐出面に付着している余分なインクを拭き取ることが記載されている。
これらの特許文献2及び特許文献3には、多孔質体のクリーニングローラやブレードを吐出面に接触させることによって、多孔質体のセルで生じる毛細管力を利用して、インクを吸収しながら塵埃を払拭するものである。特許文献2及び特許文献3には、多孔質体の内部にインクや塵埃を吸収することによって、インクや塵埃が吐出面に再付着したり、装置内に飛散することを防止し、クリーニング効果を向上させている。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3のような方法では、ノズルの目詰まりを生じさせるようなノズル付近で増粘、固化したインクに対して、多孔質体の吸引力が不十分であり、確実に増粘、固化したインクを除去できず、インクの不吐出や吐出方向が変わってしまう。
本発明は、液体吐出ヘッドの吐出面に付着している余分な液体を吸収することで、吐出面をクリーニングし、安定した吐出特性を維持することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。また、本発明では、液体の吸収を最適化することで、吸収部材の寿命を長くなるようにした液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液体吐出装置は、吐出面に形成された吐出口より液体を液滴の状態にして吐出して対象物に着弾させる液体吐出ヘッドと、弾性を有し、液体吐出ヘッドの吐出面に接触し、吐出面に付着している液体を吸収する吸収部材と、吐出面に接触させながら吸収部材を吐出面に対して移動させる移動手段とを備え、吸収部材の表層部には、界面活性剤を含む溶液が含浸されている。
本発明では、吐出面をクリーニングする吸収部材の表層部に界面活性剤を含む溶液が含浸されていることによって、液体を吸収する吸収力が向上し、高いクリーニング効果が得られる。これにより、本発明では、吐出回復が確実に達成でき、安定した吐出特性を維持することができる。また、本発明では、界面活性剤を含む溶液を吸収部材の表層部だけに含浸させることによって、液体を吸収し過ぎることがないため、吸収部材の寿命を長くすることができる。
以下、本発明を適用したインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタ装置という。)1について具体的に説明する。図1に示すように、プリンタ装置1は、液体として例えばインクiを紙等の記録紙Pに対して吐出して画像や文字の印刷を行う。プリンタ装置1は、インクiを吐出するヘッドカートリッジ2と、このヘッドカートリッジ2が装着される装置本体3とを備える。このプリンタ装置1は、記録紙Pの幅方向、すなわち図1中矢印W方向にインク吐出口(ノズル)を略ライン状に色毎に並設した、いわゆるライン型のプリンタ装置である。プリンタ装置1は、ヘッドカートリッジ2が装置本体3に対して着脱可能である。
先ず、プリンタ装置1を構成するヘッドカートリッジ2について説明する。ヘッドカートリッジ2は、例えば圧力発生素子として電気熱変換式を用いた発熱抵抗体を用いてインクiを吐出させ、記録紙Pの主面にインクiを着弾させる。ヘッドカートリッジ2には、図2及び図3に示すように、インクiが収容されたインクタンク11が装着される。インクタンク11は、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクの色毎に、イエローインクのインクタンク11y、マゼンタインクのインクタンク11m、シアンインクのインクタンク11c、ブラックインクのインクタンク11kを備える。
インクタンク11は、記録紙Pの幅方向(図2中W方向)の寸法と略同じ寸法をなす略矩形状に形成されている。インクタンク11には、底面の略中央に収容しているインクiをヘッドカートリッジ2に供給するインク供給部12が設けられている。インク供給部12は、略突形状のノズルであり、このノズルの先端が後述するヘッドカートリッジ2の接続部25に嵌合される。インクタンク11は、インク供給部12をヘッドカートリッジ2の接続部25に嵌合することによって、ヘッドカートリッジ2と接続し、インクiをヘッドカートリッジ2に供給することができる。なお、インクタンク11は、ヘッドカートリッジ2と一体に形成されていてもよい。
インクタンク11が装着されるヘッドカートリッジ2は、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体21を有する。カートリッジ本体21には、インクタンク11が装着される装着部22と、インクiを吐出する液体吐出ヘッドとなるインク吐出ヘッド23と、インク吐出ヘッド23を保護するヘッドキャップ24とを備える。
装着部22の長手方向略中央には、装着部22に装着されたインクタンク11のインク供給部12と接続する接続部25が設けられている。この接続部25は、装着部22に装着されたインクタンク11のインク供給部12からカートリッジ本体21の底面に設けられたインクiを吐出するインク吐出ヘッド23にインクiを供給するインク供給路となる。接続部25は、インクタンク11からインク吐出ヘッド23へのインクiの供給を弁機構で調整している。
接続部25からインクiが供給されるインク吐出ヘッド23は、カートリッジ本体21の底面に沿って配設されている。インク吐出ヘッド23は、接続部25から供給されるインクiを吐出する吐出口である後述するノズル27aが記録紙Pの幅方向、すなわち図3中矢印W方向に略ライン状にインクiの4色の色毎に並設されている。インク吐出ヘッド23は、インクiを吐出する際に、記録紙Pの幅方向に移動することなく、ノズルライン毎にインクiを吐出する。そのため、プリンタ装置1では、記録紙Pの幅方向(W方向)に移動して印刷するシリアル型のプリンタ装置と比べて印刷速度が速くなっている。
インク吐出ヘッド23は、図4に示すように、電気熱変化式の発熱抵抗体26aが設けられた回路基板26と、直径12μm〜17μm程度のノズル27aが形成されたノズルシート27と、回路基板26とノズルシート27との間に設けられたフィルム28とを備える。インク吐出ヘッド23では、接続部25から供給されたインクiをインク流路29を介して、回路基板26とノズルシート27とフィルム28とで囲まれて形成され、発熱抵抗体26aがインクiを加圧するためのインク液室30にインクiを供給する。インク流路29は、ノズル27aが並設されている方向、即ち図3中矢印W方向に長く形成されている。インク液室30は、発熱抵抗体26a毎に設けられている。インク吐出ヘッド23では、インクタンク11からヘッドカートリッジ2の接続部25を介してインクiがインク流路29に流れ込み、インク流路29から各インク液室30にインクiを供給する。
以上のような構成からなるインク吐出ヘッド23では、印刷データに基づいて選択された発熱抵抗体26aに対して、例えば1〜3マイクロ秒程度の間パルス電流を供給する。発熱抵抗体26aは、供給された電流により急速に加熱する。インク吐出ヘッド23では、図4(A)に示すように、加熱された発熱抵抗体26aと接するインクiに気泡bが発生する。そして、インク吐出ヘッド23では、図4(B)に示すように、気泡bが膨張しながらインクiを加圧し、押し退けられたインクiが液滴の状態となってノズル27aより吐出する。インクiの液滴が吐出された後は、インク流路29を通してインクiがインク液室30に供給されることによって、再び吐出前の状態へと戻る。インク吐出ヘッド23では、印刷データに基づいて、上述した動作を繰り返して、インクiを連続的に吐出する。
インク吐出ヘッド23のノズル27aが設けられた吐出面23aを保護するためのヘッドキャップ24は、図2及び図5に示すように、ヘッドカートリッジ2の底面に設けられ、ノズル27a内のインクiを乾燥等から保護している。このヘッドキャップ24は、図2に示すように、ヘッドカートリッジ2の底面を覆うことができる大きさで、ヘッドカートリッジ2の底面側が開口した略箱状に形成されている。ヘッドキャップ24は、図2中矢印A及び矢印B方向に移動可能であり、インクiを吐出していないとき、短辺方向の両端に設けられたカバー保持片31がヘッドカートリッジ2の底面に設けられたガイド溝32に係合され、ヘッドカートリッジ2の底面に保持される。一方、インクiを吐出するときには、ノズル27aが外部に臨むように、カバー保持片31がガイド溝32に沿って移動し、ヘッドカートリッジ2の底面から図2中の矢印A方向、即ち図5に示すように装置本体3の前面側に向かって移動する。
ヘッドキャップ24は、ヘッドカートリッジ2の底面に保持されて吐出面23aを閉塞した状態において、ノズル27aから落ちたインクi及び予備吐出された際に吐出されたインクiの受け皿となる。ヘッドキャップ24には、ノズル27aから落ちたインクiや予備吐出されたインクiを受容するインク受容部材33が配設されている。このインク受容部材33は、例えば吸湿性を有するスポンジ等である。ヘッドキャップ24では、インク受容部材33でノズル27aから落ちたインクiや予備吐出されたインクiを吸収する。
このヘッドキャップ24の内部には、図6に示すように、ヘッドカートリッジ2の底面から移動する際に、吐出面23aに付着しているインクiや塵埃、乾燥して増粘、固化したインクi、ノズル27aの先端部分で増粘、固化したインクiを吸収する吸収部材となるクリーニングローラ34と、クリーニングローラ34の表面に付着した塵埃等を除去するスクレーパ35とが取り付けられている。クリーニングローラ34は、ヘッドキャップ24がヘッドカートリッジ2の底面から移動する際に、ヘッドキャップ24と共に移動し、吐出面23a上を従動回転しながら付着したインクiや塵埃等を吸収する。なお、クリーニングローラ34は、ヘッドキャップ24をヘッドカートリッジ2の底面に戻す際に吐出面23aに付着したインクiや塵埃等を吸収するようにしてもよい。
クリーニングローラ34は、図7に示すように、略円柱棒状の回転軸36と、この回転軸36の周囲に設けられた吸収体37とを有する。クリーニングローラ34は、上述したインク吐出ヘッド23がノズル27aよりインクiを液滴の状態で吐出したときに一緒に吐出されたミストやノズル27a内のインクiが乾燥することによりノズル27aの開口端で増粘、固化したインクi、吐出面23aに付着している塵埃等を吸収して、吐出面23aをクリーニングするものである。このクリーニングローラ34には、インクiや塵埃等に対する吸収力を向上させるため、後述する表層部39に界面活性剤を含む溶液が含浸されている。
回転軸36は、軸方向の長さが少なくとも吐出面23aの図2中矢印Wで示す記録紙Pの幅方向でノズル27aがライン状に並設されたノズルラインよりも長くされている。回転軸36は、図6に示すように、軸がヘッドキャップ24に設けられた支持部38に回転可能に支持されている。
吸収体37は、弾性変形が可能であり、インクiを吸収することができる多孔質体であり、図8に示すように、スポンジやフェルト、連続気泡型の有機樹脂多孔質体である。連続気泡型の有機樹脂多孔質体としては、例えばポリエチレン、ポリウレタンやポリオレフィン、メラミン、ポリビニルアルコール等からなる様々な発泡体樹脂を用いることができる。吸収体37に形成されている気孔37aは、吐出面23aに600dpi(約42.3μm)間隔で設けられたノズル27aのノズル間隔42.3μmよりも小さい孔径となるように形成されており、15μm程度である。
吸収体37は、空隙率が60%以上、90%以下であることが好ましい。空隙率が90%を越える場合には、吸収体37としての機械的強度が著しく低下してしまう。また、空隙率が60%より小さい場合には、吸収したインクiを保持しておく空間が少なくなり過ぎてクリーニング能力が低下してしまう。したがって、吸収体37においては、空隙率が60%以上、90%以下の範囲にすることで、機械的強度に優れ、クリーニング能力の低下を抑制することができる。
尚、ここでは、下記するように空隙率80%±3%の吸収体37を用いた。この空隙率は、上記範囲(60%以上、90%以下)内においていずれも良好な性能を示すが、空隙率80%±3%の仕様が製造コストに対し、上記物理特性(吸収性、機械的強度)とのバランスで最も優れている。また、空隙率は、空隙を形成する前の状態の重さから空隙を形成した後の状態の重さの変化より求めた。±3%は、製造上の誤差を考慮したものである。
吸収体37は、図2に示すように、吐出面23aのノズル27aが形成された領域、すなわち記録紙Pの幅方向(W方向)の幅よりも大きく形成されている。吸収体37は、吐出面23aをクリーニングするとき、吐出面23aに隙間なく当接且つ押圧され、毛細管作用を利用して吐出面23aに付着している余分なインクiやノズル27a内で増粘、固化したインクi、塵埃等を吸収して吐出面23aをクリーニングする。
このような構成からなるクリーニングローラ34は、吸収力を向上させるため、図7に示すように、表層部39に界面活性剤を含む溶液が含浸された部分40を有する。クリーニングローラ34では、表層部39に界面活性剤を含む溶液を含浸させることにより、吐出面23aに付着しているインクiと接した際に、インクiが接する表層部39の濡れ性を向上させて、インクiを馴染みやすくさせ、吸収力を向上させる。
表層部39に含浸させる溶液は、不揮発性溶剤や水等に界面活性剤を所定量含有させたものである。界面活性剤の含有量は、最大4.56wt%であり、4.56wt%より少なくてもクリーニングローラ34の表層部39の濡れ性を向上させることができ、インクiを馴染みやすくさせることができる。この溶液は、インクiから顔料や防かび剤等の添加剤を除去したものとほぼ同じ組成である。
また、不揮発性溶剤には、蒸気圧が水より低いもの、例えば20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下の溶液を用いる。20℃における蒸気圧が0.1mmHgより高い溶液を用いた場合には、吸収体37から揮発してしまうため、クリーニングローラ34の表層部39の濡れ性を向上させることが困難となる。不揮発性溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤、プロピレングリコール、へキシレングリコール、1,3−ブタンジオール等のジオール系溶剤、ジエチレンクリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール系溶剤等が挙げられ、これらのうちの一種又は複数種を混合して用いる。特に、これらの中でも、粘性が低いことから例えばジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール系溶剤等を用いることが好ましい。
溶液に含有される界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のエステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド等の含窒素類等をポリオキシエチレンアセリレングリコール類等と混合した界面活性剤等が挙げられ、これらのうち一種以上が用いられる。
界面活性剤を含む溶液が含浸された部分40の深さは、クリーニングローラ34の表面から3.7μm以上、226.2μm以下の深さである。界面活性剤を含む溶液が含浸された部分40の深さが表面から3.7μmよりも浅い場合には、クリーニングローラ34に含浸されている溶液の量が少ないため、インクiが接するクリーニングローラ34の表層部39の濡れ性を向上させることができず、インクiが含浸されている溶液と馴染まず、クリーニングローラ34の吸収力が向上しない。プリンタ装置1では、クリーニングローラ34のインクiの吸収力が向上しないため、画像にスジや混色が生じてしまう。
一方、界面活性剤を含む溶液が含浸された部分40の深さが表面から226.2μmよりも深い場合は、界面活性剤を含む溶液の量が多すぎるため、インクiを吸収し過ぎてしまい、クリーニングローラ34の吸収容量を超えてしまい、画像に混色が生じたり、クリーニングローラ34の寿命が短くなる。また、溶液が含浸された部分40の深さが深い場合には、インクiの吸収量が多くなることで、インクiの消費量が多くなり、コストアップしてしまう。
そこで、クリーニングローラ34では、溶液が含浸された部分40を表面から3.7μm以上、226.2μm以下の深さとなるようにすることによって、インクiが接する表層部39の濡れ性が向上し、インクiが馴染むようになり、インクiの吸収力が向上する。また、クリーニングローラ34では、表面から3.7μm以上、226.2μm以下の深さまでしか溶液が含浸されていないため、インクiを吸収しすぎることなく、適度に増粘、固化したインクi等を吸収することができる。
このような構成のクリーニングローラ34では、インクiを吐出する直前、即ちヘッドキャップ24がヘッドカートリッジ2の底面から移動して吐出面23aを露出させる際に、図8及び図9に示すように、全長に亘って適度な圧力で吐出面23aに接触しながら、ヘッドキャップ24の移動方向、図9中矢印A方向とは反対方向、即ち図9中矢印C方向に回転しながら吐出面23a上を移動する。クリーニングローラ34は、吐出面23a上に適度な圧力で接しながら回転することによって、図8に示すように、吸収体37の圧接された部分の気孔37aが押し潰されて、孔径が小さくなる。これにより、気孔37aが押し潰れた部分では、吐出面23aに圧接されていない部分の気孔37aの毛細管力よりも大きい毛細管力(Qn)が発生し、インクiが浸み込みやすい状態となる。また、クリーニングローラ34では、吐出面23a上を回転することによって、圧接が解除された部分で押し潰されていた気孔37aがもとの大きさに戻るため、吸引力(Qr)が発生する。クリーニングローラ34では、吐出面23a上を圧接しながら回転することによって、圧接された部分の気孔37aの毛細管力(Qn)及び圧接が解除された部分の気孔37aの吸引力(Qr)の複数の作用によって、吐出面23aに付着している増粘、固化したインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクi、塵埃等を吸収することができる。
さらに、クリーニングローラ34では、表層部39に界面活性剤を含む溶液が含浸されているため、インクiが接する表層部39の濡れ性が向上し、インクiが馴染むようになるため、インクiを吸収しやすくなる。
また、クリーニングローラ34は、ヘッドキャップ24内のクリーニングローラ34よりも内側にほぼ同じ長さで設けられたスクレーパ35によって、表面に付着したインクiのかすやゴミ等が擦り取られ、吸収力の低下が防止されている。
ここで、界面活性剤を含む溶液を含浸させる深さの上限値226.2μm及び下限値3.7μm、溶液中の界面活性剤の最大含有量4.56wt%について説明する。
上限値226.2μm、下限値3.7μm及び最大含有量4.56wt%を求める際には、例えば次のようなクリーニングローラ34を用いる。
ここで用いたクリーニングローラ34は、材質がポリエチレン系であり、気孔37aの平均孔径が15μmであり、空隙率が80%±3%である。クリーニングローラ34の形状は、クラウン形状であり、最小直径は、8.5mmであり、最大直径は、9.2mmであり、有効長さが216.576mmである。なお、以下では、クリーニングローラ34は、最小直径8.5mmと最大直径9.2mmの平均値である8.85mmの直径を有する円筒とする。
クリーニングローラ34は、ヘッドカートリッジ2の吐出面23aにおいて、600dpiで、ノズル27a数が5120のインク吐出ヘッド23に対応可能である。また、このクリーニングローラ34で吐出面23aをクリーニングした際には、クリーニングローラ34に対して650g〜850gの荷重がかかり、クリーニングローラ34が吐出面23aと接している幅(ニップ幅)は1.0mm〜1.5mmである。以下では、クリーニングローラ34のニップ幅は、最小幅1.0mmと、最大幅1.5mmの平均値1.25mmとする。
以上のような条件のクリーニングローラ34において、インクiを吸収させた場合のインクiの吸収重量と、インクiが吸収されてインクiが染み込んだ深さ、即ち吸収深さとの関係は、図10に示す曲線Lとなる。
この曲線Lに関する理論式は、インクiの比重が1であることから吸収したインクiの体積V(g)、空隙率80%、クリーニングローラの半径R0(mm)、インクiの吸収深さx(mm)、クリーニングローラの全長d(mm)とした場合、以下のようになる。
また、図10に示す曲線Lは、界面活性剤を含む溶液がインクiとほぼ同じ組成であるため、クリーニングローラ34の表層部40に含浸させる溶液の含浸重量と含浸深さとの関係を示すものとしてもよい。
図10に示すクリーニングローラ34が吸収したインクiの吸収重量と吸収深さとの関係を踏まえて、実際に吐出面23aをクリーニングしながら印刷をし、得られた画像やクリーニングローラ34の寿命の評価結果から、上限値は、226.2μmとした。
具体的には、上述した条件のクリーニングローラ34に、界面活性剤として下記の化学式1に示す2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7,−ジオール−ジ(ポリオキシエチレン)エーテルの含有量が0.35wt%、グリセリンの含有量が9.0wt%、2−ピロリドンの含有量が6.3wt%、水の含有量が84.35wt%の溶液を吸収させた後、30℃のオーブンで14〜20時間乾燥させて表層部39に溶液を含浸させた。
クリーニングローラ34への溶液の含浸方法は、インク吐出ヘッド23にインクiに代えて溶液を充填し、吐出面23a上にクリーニングローラ34を転がすことによって、ノズル27aより吐出された溶液を含浸させる。インク吐出ヘッド23を用いてクリーニングローラ34に溶液を含浸させることによって、クリーニングローラ34の全面に亘ってほぼ均一に溶液を含浸させることができる。
このようにして界面活性剤を含む溶液を含浸させて、溶液の含浸重量が異なるサンプル1〜サンプル55を用意した。サンプル1〜サンプル55の含浸重量は、以下の表1及び表2に示すようにした。
ここで、図10に示す曲線Lは、界面活性剤を含む溶液がインクiとほぼ同じ組成であるため、溶液の含浸重量と含浸深さとの関係を示すものとできる。これにより、表1及び表2の溶液の含浸深さは、溶液の含浸重量から曲線L、即ちこの曲線Lの理論式より求めた。
各サンプルのクリーニングローラ34について、新品に交換直後、1枚目を印刷し、1枚目の画像にスジがあるかどうか、混色状態、クリーニングローラの寿命の評価を行った。評価方法は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のノズルラインを有するインク吐出ヘッド23を用いて、記録紙Pにベタ印刷を行い、1枚毎にクリーニングローラ34で吐出面23aをクリーニングした。各評価の評価結果を表1及び表2に示す。
新品に交換直後の画像のスジについて、スジが表れた場合には、×印で示し、スジがなかった場合には、○印で示した。
混色状態について、連続印刷で1000枚以上印刷しても混色がなかった場合には、表1中に○印で示し、700〜1000枚の間で混色が生じた場合には、△印で示し、700以下で混色が生じた場合には、×印で示した。
クリーニングローラ34の寿命については、連続印刷で1000枚以上印刷してもクリーニングローラ34からインクiが溢れなかった場合には、表1中に○印で示し、700〜1000枚で溢れが生じた場合には、△印で示し、700枚以下で溢れが生じた場合には、×印で示した。
表1に示す評価結果から、界面活性剤を含む溶液を表層部39に含浸させていないサンプル1では、吐出面23aに付着しているインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクiを吸収することができず、ノズル27a内の増粘、固化したインクiによりインクiが適切に吐出されず、新品に交換直後の画像にスジが発生した。このことから、サンプル1では、クリーニング動作の初期段階でインクiを吸収することができなかったことが分かる。また、サンプル1では、吐出面23aに付着している他の色のインクiが吐出されたインクiと混ざって混色が発生してしまった。
サンプル36〜サンプル55では、界面活性剤が含有されている溶液の含浸重量が1.415g以上であり、溶液の含浸重量が多いため、吸収したインクiの量が多く、クリーニングローラ34からインクiが溢れてしまった。また、サンプル36〜サンプル55では、クリーニングローラ34から溢れたインクiにより混色が生じた。
一方、サンプル1及びサンプル36〜サンプル55と比べて、サンプル2〜サンプル35では、新品に交換直後の画像のスジ、混色状態、クリーニングローラ34の寿命についてすべての評価が良好であった。
サンプル2〜サンプル35では、溶液の含浸重量が0.312g以上、1.062g以下であり、表面からの含浸深さが0.0652mm以上、0.2262mm以下である。これにより、サンプル2〜サンプル35では、含浸させる溶液の量が適切であるため、インクiを吸収しすぎることなく、吐出面23aに付着している余分なインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクiを吸収し、吐出面23aから確実に除去することができる。したがって、クリーニングローラ34では、サンプル35で示すように、溶液を染み込ませる深さ、即ち表面から0.2262mm(226.2μm)の深さまで溶液を染み込ませることで、吐出面23aを適切にクリーニングすることができる。クリーニングローラ34では、溶液が含浸された部分40の深さの上限値を226.2μmとすることができる。
また、クリーニングローラ34では、印刷した際に少なくとも画像にスジや混色が生じない程度に吐出面23aの付着した余分なインクiやノズル内27aの増粘、固化したインクiを吸収する能力を持っている必要がある。このことから、溶液を含浸させた部分40の深さの下限値については、印刷しながら実際に吐出面23aをクリーニングして得られた画像を評価して、3.7μmとした。実際にインクiを用いて印刷を行い、得られた画像の評価結果から下限値を決めた理由としては、上述したようなクリーニングローラ34に溶液を吸収させて画像や寿命の評価を行う方法では、サンプル2で示すようにクリーニングローラ34に含浸させる溶液の量、すなわち溶液の含浸重量が0.312gより少ない場合、クリーニングローラ34の全面に均一に吸収させることが困難であるためである。
そこで、実際に印刷をして、スジがなく、高画質を維持するために最低限吸収しなければならないインクiの吸収量が分かれば、クリーニングローラ34のニップ幅、有効長さ、空隙率の条件から、そのときのインクiの吸収深さを算出することができる。この算出した吸収深さは、クリーニングローラ34がその深さまでインクiを吸収しなければならない深さであることから、この深さまで溶液を含浸させることでインクiを効率良く吸収することができるため、溶液を含浸させる深さ、すなわち溶液が含浸された部分40の深さとすることができる。
具体的には、用いるクリーニングローラ34としては、表3に示すサンプル56〜サンプル58を用意した。サンプル56は、表1中のサンプル8と同様に溶液を表層部39に含浸させたクリーニングローラ34である。サンプル57は、表1中のサンプル23と同様に溶液を表層部39に含浸させたクリーニングローラ34である。サンプル58は、表層部39に溶液を含浸させていない無処理のクリーニングローラ34である。
これらのサンプルを用いて、次のようにして印刷及び吐出面23aをクリーニングした。先ず、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクiを用いて、ノズルピッチが600dpiのインク吐出ヘッド23を用いて記録紙Pに対してベタ印刷を行い、1枚印刷が終わる毎に各サンプルのクリーニングローラ34で吐出面23aをクリーニングし、100枚印刷して100回クリーニングを行った。100回クリーニングを行った後、クリーニングローラ34の重量変化からインクiの吸収重量を求めた。下記の表3に吸収重量を示す。そして、得られた画像についてスジや混色の有無について評価を行った。画像にスジや混色がなかった場合には、表3中に○印で示し、画像にスジや混色があった場合には、×印で示した。
表3に示す結果から、サンプル56及びサンプル57では、画像にスジや混色がなく、高品質の画像が得られた。一方、サンプル58では、画像にスジや混色が生じた。
サンプル56〜サンプル58のインクiの吸収深さは、次のようにして求める。サンプル56を例に挙げて説明する。
サンプル56のクリーニングローラ34が100回クリーニングして吸収したインクiの吸収重量0.39gである。インクiの吸収重量0.39gは、インク吐出ヘッド23に4ラインのヘッドを用いたため、4ラインを100回クリーニングしたときの吸収重量である。
したがって、1回のクリーニング動作で1ライン当たりの平均吸収重量(w)は、以下に示す値となる。
w=(100回での吸収重量)/(100×4)=0.39/400=1.0×10−3(g)
インクの比重が1であることから、得られた平均吸収重量(w)より吸収されたインクiの吸収量は、1.0μlとなる。したがって、1回のクリーニング動作おける1ラインあたりに対して吸収したインクiの吸収量は、1.0μlとなる。
インクiの吸収量と、クリーニングローラ34のニップ幅、有効長さ、インクiが染み込んだ深さ即ちインクiの吸収深さ、空隙率との関係は、以下に示す式となる。
(インクiの吸収量)=(ニップ幅)×(有効長さ)×(インクiの吸収深さ)×(空隙率)となる。
したがって、インクiの吸収深さは、(インクiの吸収深さ)=(インクiの吸収量)/{(ニップ幅)×(有効長さ)×(空隙率)}となる。
この関係式から、インクiの吸収深さは、以下に示す値となる。
(吸収深さ)=1.0/{(1.25)×(216.576)×(0.80)}=4.6(μm)
同様にして計算すると、サンプル57及びサンプル58について、1回のクリーニング動作での1ライン当たり吸収されたインクiの吸収量及びインクiの吸収深さは、下記の表4に示すようになる。
表3及び表4に示す結果から、サンプル56及びサンプル57では、高品質の画像が維持されていることから、ノズル27a内の増粘、固化したインクiが適切に除去されていることが分かる。これにより、最低限吸収しなければならないインクiの吸収量は、サンプル57の0.8μlである。このサンプル57のインクiの吸収深さは、3.7μmであることから、この深さまでインクiを吸収することができれば、高品質の画像を維持することができる。すなわち、クリーニングローラ34の表面から最低でも深さ3.7μmまでインクiに対する濡れ性がよければ、最低限吸収しなければならない0.8μlのインクiを吸収することができる。これにより、クリーニングローラ34では、界面活性剤を含む溶液を表面から深さ3.7μmまで含浸させる。
一方、サンプル58では、画像にスジや混色が生じていることから、ノズル27a内の増粘、固化したインクiを十分に吸収できていないことが分かる。これにより、界面活性剤を含有した溶液が含浸されていないクリーニングローラ34では、増粘、固化したインクiを十分に吸収できないことが分かる。したがって、クリーニングローラ34の溶液を含浸させた部分40の深さの下限値は、サンプル57に示すように、画像にスジや混色が生じなかった3.7μmとする。
以上のように、クリーニングローラ34の表層部39の溶液が含浸された部分40の深さは、クリーニングローラ34の表面から3.7μm以上、226.2μm以下となる。
溶液が含浸された部分40の深さについては、表1及び表2に示す実験の評価結果から、評価が良好であった含浸深さの上限値から226.2μmとし、実際に吐出面23aをクリーニングして評価した結果から、評価が良好であったインクiの吸収深さを含浸させる溶液の含浸深さの下限値3.7μmとした。したがって、空隙率以外の他のクリーニングローラ34の条件に限定されることなく、空隙率が80%のクリーニングローラ34において、溶液が含浸された部分40の深さをクリーニングローラ34の表面から3.7μm以上、226.2μm以下とすることで、安定した吐出特性を維持できるように吐出面23aをクリーニングすることができる。
クリーニングローラ34に含浸させる溶液中の界面活性剤の最大含有量については、クリーニングローラ34の気孔37aの表面を一様に覆いつくせることができる量が必要な界面活性剤の最大量と見積もることができる。
具体的には、溶液で表面処理された部分の気孔37aの全表面積をSとし、界面活性剤の分子の吸着面への投影面積をsとした場合に、気孔37aの全表面を覆うのに必要な界面活性剤の分子数(Mn)は、以下に示す式から求まる。
Mn=S/s
したがって、界面活性剤の必要な最大量(W)は、界面活性剤の分子量をMとし、アボガドロ数をNaとした場合、以下に示す式から求まる。
W=Mn/Na×M
このときのクリーニングローラ34に含浸させた溶液の重量をW0とした場合、界面活性剤の最大含有量は、以下に示す式から求まる。
(最大含有量)=W/W0×100
例えば、クリーニングローラ34の表面から0.1059mmの深さで含浸させた表1中のサンプル4の場合には、気孔37aの全表面積(S)は、以下のようにして求めることができる。
図11に示すように、先ず半径riから半径ri+1までの厚み△の層の体積と、吸収体37の空隙率80%と、気孔37a1個あたりの体積(1.767×10−9cm3)とから、厚みΔの層に含まれる気孔37aの個数を算出する。厚みΔの層における気孔37aの個数と、気孔37a1個あたりの表面積(7.069×10−6cm2)から、厚み△の層における気孔37aの表面積の合計が得られる。これをクリーニングローラ34の表面から溶液を含浸させた含浸深さまで積分することで、表面からその深さまでの層に含まれている気孔37aの全表面積が得られる。
ここで、上述した算出方法より、クリーニングローラ34の表面から深さ0.1059mmまでの層に含まれる気孔37aの全表面積(S)は、2018cm2となる。なお、以下では、クリーニングローラ34の空隙が連続気泡型であるため、気孔37aの全表面積(S)を約2000cm2とする。
気孔37aの全表面を覆うのに必要な界面活性剤の分子数(Mn)は、界面活性剤の分子の吸着面への投影面積(s)が9.6×10−17(cm2)であることから、以下に示す値となる。
Mn=S/s=2000/9.6×10−17≒2.08×1019
界面活性剤の必要な最大量(W)は、界面活性剤の分子量(M)が664であり、アボガドロ数(Na)が6.0×1023であることから、以下に示す値となる。
W=Mn/Na×M=2.08×1019/6.0×1023×664=0.0230(g)
界面活性剤の最大含有量は、溶液の重量(W0)が表1より0.5040gであることから、以下に示す値となる。
(最大含有量)=W/W0×100=0.0230/0.5040×100=4.56(wt%)
したがって、界面活性剤の最大含有量は、4.56wt%となる。クリーニングローラ34に含浸させる溶液では、界面活性剤の最大含有量が4.56wt%であり、これより少なくても十分にインクiを吸収する吸収力を向上させることができる。
以上のことから、クリーニングローラ34の溶液を含浸させた部分40は、界面活性剤の最大含有量が4.56wt%であり、深さが表面から3.7μm以上、226.2μm以下である。
以上のような構成のクリーニングローラ34は、インクiを吐出する直前、即ちヘッドキャップ24がヘッドカートリッジ2の底面から移動して吐出面23aを露出させる際に、図8及び図9に示すように、吐出面23a上に適度な圧力で接しながら回転することによって、圧接されていない気孔37aの毛細管力よりも押し潰れた気孔37aの毛細管力(Qn)が大きくなることと、圧接が解除された気孔37aがもとの大きさに戻ることによって発生する吸引力(Qr)との複数の作用が発生する。これにより、クリーニングローラ34では、吐出面23aに付着している増粘、固化したインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクi、塵埃等を吸収することができる。
さらに、クリーニングローラ34では、表層部39に表面から3.7μm以上、226.2μm以下の深さで含浸されている界面活性剤を含む溶液により、インクiが接する表層部39の濡れ性が向上し、インクiが馴染み、インクiを吸収しやすくなる。その結果、クリーニングローラ34では、インクiを吸引する毛細管力(Qn)が増加し、吐出面23aに付着しているインクiや増粘、固化したインクi、塵埃等を吸収する力が増大する。これにより、クリーニングローラ34では、インクiの吐出の妨げとなる吐出面23aに付着した余分なインクiやノズル27a内で増粘、固化したインクi、汚れを確実に除去することができ、クリーニング効果が向上する。クリーニングローラ34では、余分なインクiや汚れを確実に除去することができることによって、吐出回復を確実に達成することができ、吐出性能を向上させることができる。
クリーニングローラ34では、溶液が含浸されている部分40の深さが3.7μm以上、226.2μm以下であることによって、インクiを吸収し過ぎることなく、吐出面23aに付着しているインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクiを適切に除去できる。これにより、クリーニングローラ34では、長期間使用することができ、寿命を長くすることができる。また、インクiを吸収し過ぎないことで、インクiの消耗量を抑え、コストアップすることを抑えることができる。
また、クリーニングローラ34では、界面活性剤を含む溶液が含浸されていることによって、クリーニングの初期段階からインクiを吸収する吸収能力があり、クリーニング回数が増えてもインクiの吸収が安定している。クリーニングローラ34では、安定したクリーニング効果を得ることができ、吐出性能を維持でき、画質が安定する。
さらに、クリーニングローラ34では、ノズル27aの周囲のミストも吸収することができるため、このミストによる混色も防止できる。以上のことから、クリーニングローラ34は、吐出面23aに付着したインクiや汚れ、ノズル27a内の増粘、固化したインクiを表層部39に溶液を含浸させていないクリーニングローラや従来のブレードよりも効率良く除去することができるため、長時間印刷をせず、吐出していなくても、インクiを吐出でき、常に安定した吐出性能を得ることができる。
なお、クリーニングローラ34は、ヘッドキャップ24の支持部38に回転可能に支持されているが、回転しないように支持部38に固定されていてもよい。クリーンニングローラ34は、回転しないように支持部38に固定されることによって、吐出面23a上を移動する際に抵抗が生じ、毛細管力だけではなく、吐出面23aに付着している増粘、固化したインクi等を削り落とすことができる。また、クリーニングローラ34では、ヘッドキャップ24内に回転を制御するブレーキ機構を設けて、回転速度を遅くして吐出面23a上を移動する際に抵抗が生じるようにしてもよい。
また、クリーニングローラ34は、ヘッドキャップ24の支持部38から着脱することができ、適宜、交換可能である。
次に、以上のように構成されるヘッドカートリッジ2が装着される装置本体3について説明する。
装置本体3は、図12に示すように、内部への塵埃等の侵入を防ぐために、上部筐体41aと下部筐体41bとから構成される外筐41の内部に組み付けられた構造を有している。上部筐体41aは、下部筐体41bに対して開閉可能となっている。
外筐41の前面には、記録紙Pの給排紙が行われる給排紙口42が設けられている。この給排紙口42には、印刷前の記録紙Pを収納する収納トレイ43が下側に取り付けられ、この収納トレイ43上に印刷後の記録紙Pが排紙される排紙トレイ44が設けられている。
上部筐体41aには、図1に示すように、上述したヘッドカートリッジ2が装着されるヘッド装着部51が設けられている。ヘッド装着部51にヘッドカートリッジ2が装着された際には、ヘッドカートリッジ2の吐出面23aが、後述する下部筐体41b内の印刷位置に臨むことになる。ヘッド装着部51には、ヘッドカートリッジ2の装着状態を保持するため、ヘッドカートリッジ2に設けられたつまみ2aを係止する係止孔52が設けられている。これにより、ヘッド装着部51には、ヘッドカートリッジ2の吐出面23aと印刷位置に搬送された記録紙Pとが平行となり、平行となった状態が維持される。
筐体41には、図12に示すように、ヘッド装着部51に装着されたヘッドカートリッジ2のヘッドキャップ24を吐出面23aと対向させて吐出面23aを閉塞する閉塞位置と、上部筐体41aの前面側上方に移動させて吐出面23aを開放する開放位置との間を移動させて、吐出面23aを開閉するヘッドキャップ移動機構53が設けられている。
ヘッドキャップ移動機構53は、図13及び図14に示すように、ヘッドキャップを保持する移動可能なスライダ61と、このスライダ61の移動をガイドするガイド板62と、スライダ61を移動させる移動板63と、移動板63を移動させる駆動部64とを備える。
スライダ61は、ヘッド装着部51が設けられた上部筐体41a側に設けられている。ヘッドキャップ24の外周部を保持するように、このヘッドキャップ24に対応した略矩形状の枠体からなる。スライダ61には、前後一対のガイドピン71a、71bがそれぞれ長辺方向の両端から外側に向かって突出して設けられている。なお、これらガイドピン71a、71bのうち、筐体41前側に位置するガイドピン71aの方が後述するガイド板62のガイド孔81に挿通させるため、後側のガイドピン71bの長さより長くなっている。
スライダ61には、長辺方向の両端の前後に枠の内側に向かって係合突部72が形成されている。一方、ヘッドキャップ24には、底面の前後にスライダの係合突部72が係合される係合凹部73が形成されている。したがって、スライダ61は、ヘッドカートリッジ2がヘッド装着部51に装着された際に、係合突部72がヘッドキャップ24の係合凹部73に係合され、ヘッドキャップ24を保持する。
ガイド板62は、スライダ61のガイドピン71a、71bが設けられている両端に設けられ、ヘッド装着部51の側面に一体に形成されている。各ガイド板61には、スライダ61の前側に設けられたガイドピン71aが挿通するガイド孔81と、スライダ61の後側に設けられたガイドピン71bが挿通せずに係合されるガイド孔82が設けられている。
前後一対のガイド孔81、82には、スライダ61を吐出面23aに対して平行に移動させる第1の水平部81a、82aと、スライダ61を上下方向にガイドする傾斜部81b、82bと、スライド61を開放位置で水平に支持する第2の水平部81c、82cとが連続して設けられている。
第1の水平部81a、82aは、吐出面23aを開放、閉塞する際に、吐出面23aに対してヘッドキャップ24を平行に移動させるため、スライダ61のガイドピン71a、71bを吐出面23aと平行に移動できるようにガイドする。
傾斜部81b、82bは、吐出面23aを開放する際には、第1の水平部81a、82aにガイドされたスライダ61を吐出面23aと対向する位置から、上部筐体41aの前面側上方に移動させるため、スライダ61のガイドピン71a、71bを上部筐体41aの前面側上方に向かってガイドする。また、傾斜部81b、82bは、吐出面23aを閉塞する際に、第2の水平部81c、82cにガイドされたスライダ61を上部筐体41aの前面側上方から、吐出面23aと対向する位置に向かって上部筐体41aの背面側下方に向かってガイドする。
第2の水平部81c、82cは、傾斜部81b、82bによって上部筐体41aの前面側上方にガイドされたスライダ61のガイドピン71a、71bを上部筐体41aの前面側上方でスライダ61が水平となるようにガイドする。
したがって、ガイド板62は、スライダ61のガイドピン71a、71bを第1の水平部81a、82aから傾斜部81b、82bを介して、第2の水平部81c、82cまで移動可能にガイドする。これにより、スライダ61に支持されているヘッドキャップ24は、吐出面23aの閉塞位置と開放位置との間を移動可能となる。
スライド61を移動させる移動板63は、図14に示すように、ガイド板62に沿って外側に配置された略矩形状の平板部材からなる。移動板63の上部側には、前後一対のガイドピン91a、91bがガイド板62に向かって突出形成されている。一方、ガイド板62には、これらガイドピン91a、91bが係合される水平スリット83が前後方向に亘って直線状に形成されている。したがって、移動板63は、ガイド板62の水平スリット83内をガイドピン91a、91bがスライドすることによって、ガイド板62と平行して前後方向にスライド可能となっている。
また、移動板63の筐体41の前面側には、ガイド板62の前側に設けられたガイド孔81を挿通したスライダ61の前側のガイドピン71aが係合される垂直スリット92が上下方向に亘って直線状に設けられている。
移動板63の下端には、後述する駆動部64のピニオンギア103と噛合されるラックギア93が前後方向に亘って形成されている。これにより、移動板63は、駆動部64からの動力が伝わり、移動可能となる。
駆動部64は、図14に示すように、下部筐体41b側に設けられる。駆動部64は、駆動モータ101と、この駆動モータ101の回転軸101aに取り付けられたウォームギア102と、このウォームギア102と噛合されたピニオンギア103とを備える。
以上のような構成からなるヘッドキャップ移動機構53において、ヘッドキャップ24が吐出面23aを閉塞している状態では、図14に示すように、スライダ61のガイドピン71a、71bがガイド板62に設けられたガイド孔81、82の下側水平部81a、81bに支持されている。また、ガイド板62の前側のガイド孔81を挿通したスライダ61の前側のガイドピン71aは、図14に示すように、移動板63に設けられた垂直スリット92の下側に位置している。
次に、吐出面23aを開放するため、駆動部64の駆動モータ101を回転駆動させると、この駆動モータ101の回転軸101aに接続されているウォームギア102が回転し、このウォームギア102と噛合されているピニオンギア103が回転することによって、移動板63に設けられたガイドピン91a、91bがガイド板62の水平スリット83に沿って図14中矢印D方向に移動し、移動板63が上部筐体41aの前面側上方に向かって移動する。移動板63が筐体41の前面側に移動すると、スライダ61のガイドピン71aが移動板63の垂直スリット92に係合されているため、スライダ61が移動板63に引っ張られ、スライダ61のガイドピン71aが垂直スリット92の下側に位置したまま、ガイドピン71aがガイド板62のガイド孔81の下側水平部81aを移動し、ガイドピン71bがガイド孔82の下側水平部82aを移動する。これにより、ヘッドキャップ24は、吐出面23aと平行に上部筐体41aの前面側に移動する。
さらに駆動部64のピニオンギア103が回転して、移動板63が筐体41の前面側に移動することによって、スライダ61のガイドピン71aが移動板63に引っ張られ、ガイドピン71aがガイド板62のガイド孔81の傾斜部81bに沿って、ガイドピン71bがガイド孔82の傾斜部82bに沿って移動する共に、移動板63の垂直スリット92の上側に向かって移動する。これにより、ヘッドキャップ24は、吐出面23aを開放しながら、上部筐体41aの前面側に移動する。
さらに駆動部64のピニオンギア103が回転して、移動板63が上部筐体41aの前面側、図14中矢印D方向に移動することによって、スライダ61のガイドピン71aが移動板63に引っ張られ、ガイドピン71aが垂直スリット92の上側に位置したまま、ガイドピン71aがガイド板62のガイド孔81の上側水平部81cに沿って移動し、ガイドピン71bがガイド板62のガイド孔82の上側水平部82cに沿って移動する。これにより、ヘッドキャップ24は、上部筐体41aの前面側に保持され、吐出面23が開放された状態となる。
一方、吐出面23aをヘッドキャップ24で閉塞する場合には、駆動部64の駆動モータ101を吐出面23aを開放する場合とは反対方向に回転駆動させ、移動板63を上部筐体41aの前面側から背面側に図14中矢印E方向に向かって移動させる。移動板63を上部筐体41aの背面側に移動させると、スライダ61のガイドピン71aが移動板63に引っ張られ、ガイドピン71aが垂直スリット92の上側に位置したまま、ガイド板62のガイド孔81の上側水平部81aに沿って移動し、ガイドピン71bがガイド孔82の上側水平部82bに沿って移動する。
さらに、駆動部64のピニオンギア103が回転して、移動板63が上部筐体41aの背面側、図14中矢印E方向に移動することによって、スライダ61のガイドピン71aが移動板63に引っ張られ、ガイドピン71aがガイド板62のガイド孔81の傾斜部81bに沿って移動し、ガイドピン71bがガイド孔82の傾斜部82bに沿って移動する共に、移動板63の垂直スリット92の下側に向かって移動する。これにより、ヘッドキャップ24は、吐出面23aの対向する位置に向かって移動する。
さらに、駆動部64のピニオンギア103が回転して、移動板63が上部筐体41aの背面側、図14中矢印E方向に移動することによって、スライダ61のガイドピン71aが移動板63に引っ張られ、スライダ61のガイドピン71aが垂直スリット92の下側に位置したまま、ガイドピン71aがガイド板62のガイド孔81の下側水平部81aを移動し、ガイドピン71bがガイド孔82の下側水平部82aを移動する。これにより、ヘッドキャップ24は、吐出面23aと平行に筐体41の背面側に向かって移動し、吐出面23aを閉塞する。
以上のようにして、ヘッドキャップ移動機構53は、ヘッドキャップ24を吐出面23aと対向させて吐出面23aを閉塞する閉塞位置と、上部筐体41aの前面側上方に移動させて吐出面23aを開放する開放位置との間を移動させて、吐出面23aの開閉する。
以上のような構成からプリンタ装置1は、外部に設けられた情報処理装置から入力された印刷データに基づき、ヘッドキャップ移動機構53及び下部筐体41b内に設けられた給排紙機構110、インク吐出ヘッド23に供給する電流の制御が制御部によって制御される。
具体的に、プリンタ装置1では、先ず、筐体41に設けられた操作ボタン41cの操作により制御部に印刷開始の命令がされると、制御部からの制御信号によりヘッドキャップ移動機構53、給排紙機構110が駆動して、図12に示すように、印刷が可能な状態となる。
プリンタ装置1では、ヘッドキャップ移動機構53により、ヘッドキャップ24をヘッドカートリッジ2に対して収納トレイ43及び排紙トレイ44が設けられている上部筐体41aの前面側上部に移動する。これにより、プリンタ装置1では、インク吐出ヘッド23の吐出面23aに設けられたノズル27aが外部に露出し、インクiが吐出できるようになる。
ここで、プリンタ装置1では、ヘッドキャップ24が移動することによって、ヘッドキャップ24に備わるクリーニングローラ34が吐出面23a上を転がりながら、吐出面23aに付着している余分なインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクiを吸収して、吐出面23aをクリーニングする。プリンタ装置1では、クリーニングローラ34の表層部39に界面活性剤が含有されていることによって、インクiが接するクリーニングローラ34の表層部39の濡れ性が向上し、インクiが馴染みやすくなる。プリンタ装置1では、インクiが馴染み、クリーニングローラ34が吸収しやすくなるため、吐出面23aに付着しているインクiや増粘、固化したインクi、塵埃等を確実に効率よく吸収することができる。これにより、プリンタ装置1では、吐出面23aや増粘、固化したインクiをノズル27aから確実に除去することができることによって、白抜けの原因となるインクiの不吐出を防止することができる。また、プリンタ装置1では、印刷を行う前に吐出面23aがきれいになることによって、吐出されたインクiに他の色のインクiが混ざることがなく、混色を防止できる。
次に、プリンタ装置1では、給排紙機構110により、収納トレイ43から給紙ローラ111によって記録紙Pを引き出し、互いに反対方向に回転する一対の分離ローラ112a、112bによって1枚だけ引き出された記録紙Pを反転ローラ113に搬送して搬送方向を反転させて、インク吐出ヘッド23の吐出面23aと対向する位置に設けた搬送ベルト114に記録紙Pを搬送する。プリンタ装置1では、搬送ベルト114に搬送させた記録紙Pをプラテン板115で所定の位置に支持し、記録紙Pを吐出面23aと対向させる。
次に、プリンタ装置1では、インク吐出ヘッド23に設けられた発熱抵抗体26aに印刷データの制御信号に基づいて、発熱抵抗体26aを加熱する。プリンタ装置1では、発熱抵抗体26aを加熱することによって、図4に示すように、印刷位置に搬送された記録紙Pに対してノズル27aより上述したインクiが液滴の状態にして吐出され、インクドットからなる画像や文字等が印刷される。
そして、プリンタ装置1では、インクiを液滴の状態にしてノズル27aより吐出すると、インクiを吐出した量と同量のインクiがインクタンク11から接続部25を介してインク吐出ヘッド23に補充される。
次に、プリンタ装置1では、印刷された記録紙Pを給排紙口42方向に回転する搬送ベルト114と、搬送ベルト114と対向し、給排紙口42側に設けられた排紙ローラ116とによって記録紙Pを排紙トレイ44に送り出す。
以上のように、プリンタ装置1では、記録紙Pに印刷を行う。このプリンタ装置1では、ヘッドキャップ24を開放する際に界面活性剤を含む溶液が表層部39に含浸されているクリーニングローラ34で吐出面23aをクリーニングすることによって、吐出面23aに付着しているインクiやノズル27a内の増粘、固化したインクiを適切に除去できる。プリンタ装置1では、インクiを適切に除去できることによって、得られた画像に混色や白抜け等がない高品位な画像が得られる。
また、上述したプリンタ装置1では、発熱抵抗体26aによってインクiを加熱し、ノズル27aからインクiを吐出させる電気熱変換方式を採用しているが、このような方式に限定されず、例えばピエゾ素子といった圧電素子等の電気機械変換素子等によってインクiを電気機械的にノズルより吐出させる電気機械変換方式を採用したものであってもよい。
また、上述では、ライン型のプリンタ装置1を例に挙げて説明したが、このことに限定されることはなく、例えばヘッドカートリッジ2が記録紙Pの走行方向と略直交する方向に移動するシリアル型のプリンタ装置にも適用可能である。
また、本発明をプリンタ装置に適用した例について説明したが、本発明は、以上の例に限定されるものではなく、液体を吐出する他の液体吐出装置に広く適用することが可能である。例えばファクシミリやコピー機、液体中のDNAチップ用吐出装置(特開2002−253200号公報)、プリンタ配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出したりする液体吐出装置等にも適用可能である。
以下に、本発明を適用したプリンタ装置のクリーニングローラの表面処理方法が異なる実施例1、比較例1及び比較例2について説明する。
〈実施例1〉
実施例1では、次のようなクリーニングローラを作製した。用意したクリーニングローラは、ポリエチレン系であり、弾性変形が可能な多孔質体からなる。空隙率は、80%である。このクリーニングローラの形状は、クラウン形状であり、平均直径が9.0mmであり、有効長さが225mmである。ニップ幅は、1.2mmである。このクリーニングローラの表層部に、界面活性剤として2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7,−ジオール−ジ(ポリオキシエチレン)エーテルが0.35wt%、不揮発性溶剤としてグリセリンが9.0wt%、2−ピロリドンが6.3wt%、水が84.35wt%含有された溶液を含浸重量0.312〜1.050gとなるように表層部に含浸させ、60分間放置した後、30℃に設定したオーブンの中に14時間放置して乾燥させた。このクリーニングローラは、溶液の含浸重量が0.6510gであることから、表1に示すサンプル10に相当する。したがって、表面から深さが0.1373mm(137.3μm)の表層部に溶液が含浸されたクリーニングローラを作製した。
実施例1では、次のようなクリーニングローラを作製した。用意したクリーニングローラは、ポリエチレン系であり、弾性変形が可能な多孔質体からなる。空隙率は、80%である。このクリーニングローラの形状は、クラウン形状であり、平均直径が9.0mmであり、有効長さが225mmである。ニップ幅は、1.2mmである。このクリーニングローラの表層部に、界面活性剤として2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7,−ジオール−ジ(ポリオキシエチレン)エーテルが0.35wt%、不揮発性溶剤としてグリセリンが9.0wt%、2−ピロリドンが6.3wt%、水が84.35wt%含有された溶液を含浸重量0.312〜1.050gとなるように表層部に含浸させ、60分間放置した後、30℃に設定したオーブンの中に14時間放置して乾燥させた。このクリーニングローラは、溶液の含浸重量が0.6510gであることから、表1に示すサンプル10に相当する。したがって、表面から深さが0.1373mm(137.3μm)の表層部に溶液が含浸されたクリーニングローラを作製した。
〈比較例1〉
比較例1では、実施例1と同じクリーニングローラに溶液を全体に含浸させたこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングローラを作製した。なお、このクリーニングローラは、表1中のサンプル48に相当する。
比較例1では、実施例1と同じクリーニングローラに溶液を全体に含浸させたこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングローラを作製した。なお、このクリーニングローラは、表1中のサンプル48に相当する。
〈比較例2〉
比較例2では、実施例1と同じクリーニングローラを用い、このクリーニングローラに溶液を含浸させていない無処理のクリーニングローラを用いた。なお、このクリーニングローラは、表1中のサンプル1に相当する。
比較例2では、実施例1と同じクリーニングローラを用い、このクリーニングローラに溶液を含浸させていない無処理のクリーニングローラを用いた。なお、このクリーニングローラは、表1中のサンプル1に相当する。
実施例1、比較例1及び比較例2のクリーニングローラについて、インクの吸収特性を比較した。また、各クリーニングローラについて、新品に交換直後、即ち1枚印刷後の画像のスジ、混色状態の評価を行った。特性の確認方法及び評価方法は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のノズルラインを有するインク吐出ヘッドを用いて、記録紙Pにベタ印刷を行い、1枚毎にクリーニングローラで吐出面をクリーニングした。クリーニングローラのインクの吸収特性を比較した結果を図15に示し、各評価の評価結果を表5に示す。
インクの吸収特性の比較結果から、実施例1では、使用初期、即ちクリーニング動作の動作回数が初期の段階からインクの吸収量がある程度あり、クリーニング動作の動作回数が増えても、インクの吸収量が安定している。これにより、実施例1では、クリーニングローラの寿命が長いことが分かる。
比較例1では、動作回数が初期の段階からインクの吸収量が多く、全体の吸収量も多くなった。また、比較例1では、動作回数が増すにつれてクリーニング動作1回当たりの吸収量が少なくなり、吸収量が減少する傾向にあった。これにより、比較例1では、クリーニングローラの寿命が短いことが分かる。
比較例2では、クリーニングローラに対して溶液を含浸させず、無処理であるため、インクを吸収する吸収能力が小さく、動作回数が増してもインクの吸収量が少なく、全体の吸収量が少なかった。このため、比較例2では、吐出面に付着したインクやノズル内の増粘、固化したインクを十分に吸収することができなかった。
また、実施例1、比較例1及び比較例2の画像のスジ、混色状態の評価について、表5に示す結果から、実施例1は、比較例1及び比較例2と比べて画像のスジ及び混色状態の評価が共に良好であった。
実施例1では、クリーニングローラの表層部に界面活性剤を含有する溶液が含浸されていることによって、吐出面をクリーニングした際にインクが馴染みやすく、吐出面に付着している余分なインクやノズル内の増粘、固化したインクを適切に吸収することができた。これにより、実施例1では、インクの吸収特性が動作初期の段階からインクを適切に吸収することができ、比較例1や比較例2と比べてインクの吸収特性が安定している。また、実施例1では、動作初期の段階からインクを適切に吸収できることから、動作初期の段階でもノズル内の増粘、固化したインクを吸収でき、インクの不吐出を防止できるため、画像にスジが発生しなかった。また、実施例1では、吐出面に付着している余分なインクを吸収できたため、混色を防止することができた。
一方、比較例1では、クリーニングローラの全体に溶液が含浸されているため、図15に示すように、1回のクリーニング動作で吸収するインクの吸収が多くなり、全体の吸収量が多くなった。また、比較例1では、クリーニング回数が増すにつれて、クリーニングローラに吸収されているインクの量が多くなるため、クリーニングローラの吸収能力が低下し、吐出面に付着している余分なインクやノズル内の増粘、固化したインクを吸収できなくなった。これにより、比較例1では、吐出されたインクに吐出面に付着しているインクが混ざり混色が生じた。
比較例2は、クリーニングローラに溶液が含浸されていなく、無処理であるため、多孔質体の気孔による毛細管力だけでインクを吸収するため、吐出面に付着したインクやノズル内の増粘、固化したインクを十分に吸収することができず、図15に示すように、溶液が含浸されている実施例1と比べて、吸収量が少ない。これにより、比較例2では、動作初期の段階で画像にスジが生じてしまい、混色も生じてしまった。
以上のことから、吐出面をクリーニングした際にインクと馴染みやすく、吸収力が向上するため、クリーニングローラの表層部に界面活性剤を含有する溶液を含浸させることは大変重要であることがわかる。
1 プリンタ装置、2 ヘッドカートリッジ、3 装置本体、11 インクタンク、21 カートリッジ本体、22 装着部、23 インク吐出ヘッド、24 ヘッドキャップ、31 カバー保持片、33 インク受容部材、34 クリーニングローラ、35 スクレーパ、36 回転軸、37 吸収体、38 支持部、39 表層部、53 ヘッドキャップ移動機構、61 スライダ、62 ガイド板、63 移動板、64 駆動部、110 給排紙機構
Claims (3)
- 吐出面に形成された吐出口より液体を液滴の状態にして吐出して対象物に着弾させる液体吐出ヘッドと、
弾性を有し、上記液体吐出ヘッドの吐出面に接触し、上記吐出面に付着している上記液体を吸収する吸収部材と、
上記吐出面に接触させながら上記吸収部材を上記吐出面に対して移動させる移動手段とを備え、
上記吸収部材の表層部には、界面活性剤を含む溶液が含浸されていることを特徴とする液体吐出装置。 - 上記吸収部材は、空隙率が80±3%の多孔質体であり、
上記界面活性剤を含む溶液が含浸される深さは、表面から3.7μm以上、226.2μm以下であることを特徴とする請求項1記載の液体吐出装置。 - 上記吸収部材は、上記吐出面に対して移動するヘッドキャップに取り付けられ、上記ヘッドキャップが上記移動手段によって移動されることによって、上記吐出面に対して移動することを特徴とする請求項1記載の液体吐出装置
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