JP4974170B2 - 光ファイバケーブル及び寸法選定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバケーブル及びその寸法選定方法に関する。特に、所定数kと占積率αが所定の条件を満足するように光ファイバケーブルの寸法を調整した、耐側圧特性を満足するとともに中間後分岐性に優れた光ファイバケーブル及びその寸法選定方法に関する。
現在、多様で広帯域なマルチメディアサービスを低廉かつ高品質に提供するための手段として、通信網に低損失で広帯域という特徴を持つ光ファイバの導入が進んでいる。光ファイバを利用した通信網を構築するための技術として、光ファイバケーブルに外力(特に側面側からの応力)が加わったときに生じる光ファイバの光損失の増加を抑制することが重要である。
また、光ファイバケーブルの中間部で、外被を取り除き、光ファイバを取り出し、所望の光ファイバを取り出す中間後分岐ができることが重要である。そのため、光ファイバケーブルに外力が加わっても光ファイバの光損失増加が生じることなく、中間後分岐性に優れた光ファイバケーブルが提案されている。
例えば、特許文献1では、外被内に2本の抗張力体が光ケーブル中心に対して互いに対称の位置となるように縦添えして埋め込まれ、かつ、2本の切り裂き紐が光ケーブル中心に対して互いに対称の位置となるように外被の内側近傍に縦添えして埋め込まれ、切り裂き紐の埋め込み部の外被が他より厚くなるように形成された光ケーブルが提案されている。
特開2001−42182号公報
スロットを用いないケーブル構造を採用した場合は、光ファイバコアを保護し、耐側圧性を満足させるためには、ケーブル外径を大きくすることによりケーブル外被が変形しても光ファイバ心線へ側圧がかかりにくくするとともに、外被厚を厚くすることにより外被が変形しにくくすることが必要であった。
しかしながら、外被厚を厚くすると、中間後分岐性が劣化してしまうという問題点があった。また、ケーブル質量も増加してしまうという問題点もあった。また、耐側圧特性を満足しつつ、ケーブル外径及び外被厚を小さくする、即ち、耐側圧特性を満足する光ファイバケーブルの適切な寸法の選定方法もわからなかった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、定数kと占積率αが所定の条件を満足するように光ファイバケーブルの寸法を調整した、耐側圧特性を満足するとともに中間後分岐性に優れた光ファイバケーブル及び寸法選定方法を提供することを目的とする。
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明の第1の態様にかかる寸法選定方法は、1本以上の光ファイバ心線、または、前記光ファイバ心線の集合体の外周を緩衝体で覆ったケーブルコアと、1本以上の抗張力体と、前記ケーブルコア及び前記抗張力体を一括被覆する外被とから構成される光ファイバケーブルにおける前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さの最小値及び最大値の寸法選定方法であって、1本以上の前記光ファイバ心線、または、前記光ファイバ心線の集合体を光ファイバ心線群とし、前記外被のヤング率をE(N/mm)とし、前記外被の外径をD(mm)とし、前記外被の厚さをh(mm)とし、前記光ファイバ心線群が外接する仮想円の層心径をD(mm)とし、前記層心径がDよりなる前記仮想円の面積をS(mm)とし、前記外径がDよりなる前記外被の断面積をS(mm)とし、前記光ファイバケーブルに加わる推定外力をP(N/mm)とすると、
表される定数k、及び、
で表される前記外被の断面積に対する前記仮想円の面積の割合である占積率α(%)が、
k≧0.53、かつ、α≧7.0を満たす前記光ファイバケーブルであり、
k=0.53を満たすときに、前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さが最小値となり、α=7.0%を満たすときに、前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さが最大値となることを特徴とする。
これにより、耐側圧特性を満足する適切なケーブル外径でかつ適切な外被の厚さの光ファイバケーブルの寸法を容易に選定することができる。即ち、光ファイバケーブルに外力が加わっても光ファイバの光損失増加が生じることなく、中間後分岐性に優れた光ファイバケーブルが得られる。
ここで、耐側圧特性を満足するとは、ケーブルの長さ100mmの部分の側面に平板を載せ、この平板に1960Nの荷重を1分間加えたときの光ファイバの伝送損失の増加が0.1dB以下であることを意味する。以降、本明細書における耐側圧特性の評価は、上記の測定方法で評価されたものを指し、上記荷重を印加する条件を「1960N/100mm」と表記する。1960N/100mm=19.6N/mmである。
また、実験より、側圧印加時に外被が変形することによって外被の内径が変化し、外力を印加した方向の内径dが光ファイバ心線の層心径D 以下となったときに損失増加することが分かった。
また、ケーブルの細径化の観点から占積率αは7.0%以上であることが望ましいが、占積率が7.9%以上であることがより望ましい。占積率αを7.0%以上、より好ましくは7.9%以上とすることで、ケーブル外径・質量が側圧特性を満足させる最小寸法、あるいは最小値に近く大きすぎない寸法を有する光ファイバケーブルとすることができる。
寸法選定の対象となる光ファイバケーブルは、光ファイバ心線群、平行に複数本の光ファイバ心線を配置して一括被覆したテープ心線1方向または2方向に複数枚積層した構造であっても良い
例えば、光ファイバコアを構成する光ファイバ心線群は、4心テープ心線が2方向に合計15枚積層された構造である。また、例えば、光ファイバコアを構成する光ファイバ心線群は、8心テープ心線が1方向に8枚積層された構造である。
また、寸法選定の対象となる光ファイバケーブルは、光ファイバ心線群、複数本の光ファイバ心線を有する集合体を、光ファイバケーブル中心の周りに複数個配置した構造であっても良い
例えば、光ファイバコアを構成する光ファイバ心線群は、Φ0.5mm光ファイバ心線が8本で構成された集合体5つから構成される。即ち、40本の光ファイバ心線から構成される。
本発明によれば、耐側圧特性を満足する適切なケーブル外径かつ適切な外被の厚さの光ファイバケーブルが得られる。即ち、光ファイバケーブルに外力が加わっても光ファイバの光損失増加が生じることなく、中間後分岐性に優れた光ファイバケーブルが得られる。
また、耐側圧特性を満足する適切なケーブル外径かつ適切な外被の厚さとなるような、光ファイバケーブルの寸法を選定することができる。
この発明の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと同等なもので置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
図1は、本発明を適用可能な光ファイバケーブル10の断面図の一例を示す図である。図1に示すように、光ファイバケーブル10は、ケーブルコア14、2本の抗張力体15、2本の切り裂き紐16及び外被17から形成されている。
ケーブルコア14は、4本の光ファイバ心線11を平行に配置して一括被覆した4心テープ心線12がx方向に6枚、y方向に9枚積層された光ファイバ心線群の周りを緩衝体13で覆うように形成されている。
また、抗張力体15は、光ファイバケーブル10のケーブル中心に対して互いに対称な位置に縦添えして、外被17に埋め込まれている。また、切り裂き紐16は、光ファイバケーブル10のケーブル中心に対して互いに対称な位置に縦添えして、外被17の内側近傍に埋め込まれている。
また、切り裂き紐16の埋め込み部の外被17の厚さは、切り裂き紐16の埋め込み部以外の外被17の厚さよりも厚くなっている。
次に、側圧印加時の光ファイバケーブル10の状態について、図2を参照して説明する。図2は、側圧印加による光ファイバケーブル10の状態変化を説明するための図である。
図2に示すように、光ファイバケーブル10の外被17の断面は、外力Pが加わると、外被17が図中(1)の形状から図中(2)の形状に変形する。即ち、光ファイバケーブル10の外被17の断面は、円形なリング形状から外力Pの印加方向に扁平なリング形状に変形する。これにより、外被17内径が変化し、外力を印加した方向の内径dが光ファイバ心線の層心径D未満となったときに損失増加することが分かった。
そこで、外力Pが加わったときの光ファイバケーブル10の変形度合いを表す定数kと占積率αを所定の条件を満足させるように光ファイバケーブル10の寸法を調整すると、所定の側圧特性を満足させる適切な寸法を有する光ファイバケーブル10を選定できた。
また、定数k及び占積率α(%)は下記の式(1)で表わされる。ここで、外被17のヤング率をE(N/mm)とし、外被17の外径をD(mm)とし、外被17の厚さをh(mm)とし、光ファイバ心線群が外接する仮想円の層心径をD(mm)とし、層心径がDよりなる仮想円の面積をS(mm)とし、外径がDよりなる外被17の断面積をS(mm)とし、光ファイバケーブル10に加わる推定外力をP(N/mm)とする。
定数kと占積率αが下記の条件式(2)を満たすとき、側圧特性を満足させる適切な寸法、すなわち、ケーブル外径・質量が側圧特性を満足させる最小値である寸法、あるいは最小値に近く大きすぎない寸法を有する光ファイバケーブル10を選定できる。
次に、定数kについて、図3を参照して説明する。図3は、側圧印加による光ファイバケーブル10の変形度合いを表す定数kを説明するための図である。図3に示したように、光ファイバケーブル10の形状は、長さがb(mm)で、外被17の厚さがh(mm)で、外被17の中立面21の半径がR(mm)である円筒20と考える。また、側圧印加は、この円筒20の上部より点荷重P(N/mm)が加わった状態と考える。
点荷重Pが加わったときの変形量をδとすると、δは下記の式(3)により表される。
ここで、Eは弾性率を、Iは断面2次モーメントを表し、Iは下記の式(4)により表される。
従って、変形量δは、下記の式(5)により表される。
即ち、荷重印加時の変形量δは、下記の式(6)により表わされる。
ここで、kを比例定数とすると、RはR=(D−h)/2であることから、変形量δは、下記の式(7)により表される。
また、側圧印加により変形した外被17を形成する円筒の内径の高さdは、(D−2h−δ)として表される。
損失増加をしないためには、変形後の外被17を形成する円筒の内径(高さ)dが、光ファイバ心線の層心径D未満よりも大きければよいので、下記の式(8)が成り立つ必要がある。
式(8)に式(7)を代入して、kについて解くと、kは下記の式(9)により表される。
式(9)は、ある外径、シース厚を持つスロットレス型ケーブルが荷重印加時において損失増加しないために必要なkの領域を示している。また、式(9)におけるkの上限値が大きいほど(弾性率Eが大きいほど、荷重Pが小さいほど)損失増加しない領域が広くなるため、kの上限値はより大きいほうが好ましい。
従って、上述の式(1)で表わされる定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブル10の寸法を調整すると、耐側圧特性を満足させる適切な寸法を有する光ファイバケーブル10を選定できる。
次に、本発明の好適ないくつかの実施例を説明する。
汎用シングルモード型(SM)である光ファイバ心線を使用した光ファイバケーブルにおいて、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を調整し、選定した。表1は、選定された寸法の光ファイバケーブルを、側圧印加したときの光損失増加を測定した結果を示した表である。表1において、耐側圧特性の評価として、耐側圧特性を満足するときには○を、耐側圧特性を満足しないときには×を、記載している。
実施例1は、40本のΦ0.5mm光ファイバ心線から構成される光ファイバケーブルに対して、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を調整した結果、ケーブル外径が12.9mm、外被厚が2.7mm、仮想円径が3.7mmの寸法が選定された。選定された寸法の光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.010dBとなり、耐側圧特性を満足することがわかった。このとき、定数kは0.576であり、占積率αは8.0%であった。
図4は、実施例1の光ファイバケーブルの断面図である。図4に示すように、光ファイバケーブル30は、ケーブルコア34、2本の抗張力体35、2本の切り裂き紐36及び外被37から形成されている。
ケーブルコア34は、8本の光ファイバ心線31と2本のバンドル糸38で構成された集合体が光ファイバケーブル中心の周りに5つ配置された光ファイバ心線群と、緩衝体33とで形成されている。実施例1ではΦ0.5mm光ファイバ心線31を使用した。
実施例2は、図1に示した15枚の4心テープ心線から構成される光ファイバケーブルに対して、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を調整した結果、ケーブル外径が11.2mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が3.14mmの寸法が選定された。選定された寸法の光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.002dBとなり、耐側圧特性を満足することがわかった。このとき、定数kは0.581であり、占積率αは7.9%であった。ここで、4心テープ心線の寸法は厚さ0.3mm、幅1.1mmである。
実施例3は、8枚の8心テープ心線から構成される光ファイバケーブルに対して、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を調整した結果、ケーブル外径が11.3mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が3.25mmの寸法が選定された。選定された寸法の光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.000dBとなり、耐側圧特性を満足することがわかった。このとき、定数kは0.559であり、占積率αは8.3%であった。
実施例4は、8枚の8心テープ心線から構成される光ファイバケーブルに対して、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を調整した結果、ケーブル外径が12.3mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が3.25mmの寸法が選定された。選定された寸法の光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.010dBとなり、耐側圧特性を満足することがわかった。このとき、定数kは0.538であり、占積率αは7.0%であった。
図5は、実施例3及び実施例4の光ファイバケーブルの断面図である。図5に示すように、光ファイバケーブル40は、ケーブルコア44、2本の抗張力体45、2本の切り裂き紐46及び外被47から形成され、更に、ケーブルコア44は、8心テープ心線41が1方向に8枚積層された光ファイバ心線群の周りを緩衝体43で覆うように形成されている。ここで、8心テープ心線の寸法は厚さ0.3mm、幅2.2mmである。
比較例1は、図4に示したような、40本のΦ0.5mm光ファイバ心線から構成される光ファイバケーブルで、光ファイバケーブルの寸法はケーブル外径が11.9mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が3.7mmである。この光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.320dBとなり、耐側圧特性を満足しないことがわかった。このとき、定数kは0.489であり、占積率αは9.4%であった。
比較例2は、図4に示したような、40本のΦ0.5mm光ファイバ心線から構成される光ファイバケーブルで、光ファイバケーブルの寸法はケーブル外径が10.9mm、外被厚が2.1mm、仮想円径が3.7mmである。この光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.692dBとなり、耐側圧特性を満足しないことがわかった。このとき、定数kは0.331であり、占積率αは11.2%であった。
比較例3は、図4に示したような、40本のΦ0.5mm光ファイバ心線から構成される光ファイバケーブルで、光ファイバケーブルの寸法はケーブル外径が10.2mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が3.7mmである。この光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.105dBとなり、耐側圧特性を満足しないことがわかった。このとき、定数kは0.424であり、占積率αは12.8%であった。
従来例1は、6枚の4心テープ心線から構成される光ファイバケーブルで、光ファイバケーブルの寸法はケーブル外径が10.3mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が2.07mmである。この光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.000dBとなり、耐側圧特性を満足している。しかし、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4に較べて、仮想円の面積Sfに対するケーブル断面積Scの割合が小さいために占積率が低いことが判った。このとき、定数kは0.851であり、占積率αは4.0%であった。
従来例2は、10枚の4心テープ心線から構成される光ファイバケーブルで、光ファイバケーブルの寸法はケーブル外径が10.3mm、外被厚が2.5mm、仮想円径が2.47mmである。この光ファイバケーブルに対して、1960N/100mmの荷重を1分間、ケーブルの側面に加えたときに、光損失増加が0.000dBとなり、耐側圧特性を満足している。しかし、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4に較べて、仮想円の面積Sfに対するケーブル断面積Scの割合が小さいために占積率が低いことが判った。このとき、定数kは0.745であり、占積率αは5.8%であった。
上述したように、定数k及び占積率αが、上述の式(2)を満足するように、光ファイバケーブルの寸法を選定することにより、耐側圧特性を満足する適切なケーブル外径かつ適切な外被の厚さがの光ファイバケーブルが得られる。即ち、光ファイバケーブルに外力が加わっても光ファイバの光損失増加が生じることなく、中間後分岐性に優れた光ファイバケーブルが得られる。
上述したようにケーブルの細径化の観点から占積率αは7.0%以上であることが望ましいが、占積率αが7.9%以上であることがより望ましい。
次に本発明の寸法選定方法について説明する。
、1本以上の光ファイバ心線、または、光ファイバ心線の集合体の外周を緩衝体で覆ったケーブルコアと、1本以上の抗張力体と、ケーブルコア及び抗張力体を一括被覆する外被とから構成される光ファイバケーブルの寸法を選定する寸法選定方法であって、1本以上の光ファイバ心線、または、光ファイバ心線の集合体を光ファイバ心線群とし、外被のヤング率をE(N/mm)とし、外被の外径をD(mm)とし、外被の厚さをh(mm)とし、光ファイバ心線群が外接する仮想円の層心径をD(mm)とし、層心径がDよりなる仮想円の面積をS(mm)とし、外径がDよりなる外被の断面積をS(mm)とし、光ファイバケーブルに加わる推定外力をP(N/mm)としたとき、外被の断面積に対する仮想円の面積の割合である占積率α=S/S×100(%)、および、
である定数kが、ともに所定の条件を満足するように、光ファイバケーブルの外被の外径Dと外被の厚さhを選定する。
たとえば、図1に示す光ファイバケーブル10において、光ファイバ心線群が外接する仮想円の層心径Dを3.25mm、外被のヤング率Eを19.6N/mmとし、ケーブルに加わる推定外力Pを19.6N/mmと仮定した場合、定数kを0.53以上とする、すなわち耐側圧特性を満足するためには外被の厚さhを2.5mm以上とする必要があることが上述した計算式から求められる。
また、外被の厚さhを2.5mmとした場合は、外被の外径Dを10.2mm以上12.4mm以下とすることで定数kを0.53以上とすることができ、さらに、占積率αを7.0%以上とするには、外被の外径Dを10.2mm以上12.2mm以下とすればよい。
また、外被の厚さhを2.6mmとした場合は、外被の外径Dを10.0mm以上13.8mm以下とすることで定数kを0.53以上とすることができ、さらに、占積率αを7.0%以上とするには、外被の外径Dを10.0mm以上12.2mm以下とすればよい。
本発明の寸法選定方法によれば、このように耐側圧特性を満足する適切なケーブル外径かつ適切な外被の厚さの光ファイバケーブルの寸法を容易に選定することができる。
すなわち、ケーブル外径・質量が側圧特性を満足させる最小値である寸法、あるいは最小値に近く大きすぎない寸法を有する光ファイバケーブル10を選定できる。
本発明を適用可能な光ファイバケーブル10の断面図の一例を示す図である。 側圧印加による光ファイバケーブル10の状態変化を説明するための図である。 側圧印加による光ファイバケーブル10の変形度合いを表す定数kを説明するための図である。 実施例1の光ファイバケーブルの断面図である。 実施例3及び実施例4の光ファイバケーブルの断面図である。
符号の説明
10、30 光ファイバケーブル
11、31 光ファイバ心線
12 4心テープ心線
13、33 緩衝体
14、34 ケーブルコア
15、35 抗張力体
16、36 切り裂き紐
17、37 外被
38 バンドル糸


Claims (1)

  1. 1本以上の光ファイバ心線、または、前記光ファイバ心線の集合体の外周を緩衝体で覆ったケーブルコアと、1本以上の抗張力体と、前記ケーブルコア及び前記抗張力体を一括被覆する外被とから構成される光ファイバケーブルにおける前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さの最小値及び最大値の寸法選定方法であって、
    1本以上の前記光ファイバ心線、または、前記光ファイバ心線の集合体を光ファイバ心線群とし、
    前記外被のヤング率をE(N/mm)とし、
    前記外被の外径をD(mm)とし、
    前記外被の厚さをh(mm)とし、
    前記光ファイバ心線群が外接する仮想円の層心径をD(mm)とし、
    前記層心径がDよりなる前記仮想円の面積をS(mm)とし、
    前記外径がDよりなる前記外被の断面積をS(mm)とし、
    記光ファイバケーブルに加わる推定外力をP(N/mm)とすると、
    表される定数k、及び、
    で表される前記外被の断面積に対する前記仮想円の面積の割合である占積率α(%)が、
    k≧0.53、かつ、α≧7.0を満たす前記光ファイバケーブルであり、
    k=0.53を満たすときに、前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さが最小値となり、
    α=7.0%を満たすときに、前記光ファイバケーブルとして選定可能な前記外被の厚さが最大値となることを特徴とする寸法選定方法
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