JP4974113B2 - キャリブレーション装置、キャリブレーション方法及びキャリブレーションプログラム - Google Patents
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Description
このような画像形成装置においては、画像信号と実際に印刷されるトナー濃度とを一致させるために、いわゆるガンマ特性(濃度階調特性)の補正が一般的に行われている。
図15(c)に示すように、ガンマ特性は、人間が感じる入力値側と出力値側の変化量が線形であるようにするのが理想的ではあるが(設計者の意図する用に変化をさせることが理想的ではあるが)、実際には、個々の装置毎にバラツキがあり理想の特性を得ることは困難である。
そこで、画像形成装置ではガンマ補正テーブル(図15(b))を備え、装置完成後の初期設定の段階における固有のガンマ特性(図15(a))を補正することで理想の特性に近づけるようにしている。
すなわち、ガンマ補正テーブルは、画像形成装置のガンマ特性と所望のガンマ特性が決まれば、これらのガンマ特性から逆算することによって容易に求めることができる。
このため、従来の画像形成装置においては、定期的、あるいは、ガンマ特性のずれがしきい値を超えたとき等のタイミングで、実際のトナー濃度が適正値となるように、ガンマ特性を補正する必要がある。
具体的には、いくつかの階調に応じたトナーを感光体に付着させ、このトナー濃度をセンサにより測定し、その測定値に基づき実際のガンマ特性が理想特性に近づけるようにガンマ補正テーブルを校正するキャリブレーション処理が一般に行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、装置が出力しうる実際の最大濃度値が規定の最大濃度値に満たない場合には、実際の最大濃度値に達した入力値から最大入力値までの範囲は、最大濃度値の出力が行われるようにキャリブレーションを行うようになっている。
このようなキャリブレーション制御を行うことにより、経年変化により生じた濃度値のずれを解消しつつも、一定の階調性を保つことができるようになっている。
具体的には、所定の入力値(limit min)から最大入力値(255)までの間の階調性しか考慮されていない。
このため、ガンマ特性全体として階調性を損なう場合もあり、却って不自然な画像出力が行われることが問題となっていた。
そして、測定によって得た実際の出力値と理想の出力値とを所定の手段を用いて正規化し、対比できるようにしている。
具体的な正規化手段としては、相対値的補正手段と絶対値的補正手段とがある。
前者は、現状の出力値を実際に出力し得る範囲にもとづき一定の数値に換算するとともに、理想出力値をその出力値の範囲にもとづき一定の数値に換算するものである。
後者は、現状の出力値と理想の出力値とを理想出力値の範囲にもとづき一定の数値に換算するものである。
そして、正規化された測定値と理想値とを対比した上で、相対値的校正手段及び/又は絶対値的校正手段を実行することで所望の入出力特性を実現することができる。
特に、本発明では、相対値的校正手段と絶対値的校正手段とを、所定の割合に応じて融合させて実行するようにしている。
このため、合理的で柔軟なキャリブレーションを実現することが可能となり、出力の質を高めるだけでなく、利便性、信頼性の高いキャリブレーション装置を提供することが可能である。
このため、複数のDCi’からなるカーブの形状を、複数のDRi’からなるカーブの形状に近似させるキャリブレーションを行うことにより理想の階調性を有する入出力特性を容易に取得することができるようになる。
また、DCi’’をDRi’に近似させるキャリブレーションを行うことにより、出力能力の範囲内において、理想の出力値(濃度値)を容易に得ることができるようになる。
つまり、現状の入出力特性に対しての全体的及び/又は局所的な補正が、明確な数値データを基準として実行することが可能となり、ユーザの意向に沿った的確なキャリブレーションを容易に実現することができる。
具体的には、前記ハイブリッド補正テーブル生成手段は、前記補正テーブルAの配合係数をα、前記補正テーブルBの配合係数をβ(但し、β=1−α)とした場合の前記補正テーブルCを、補正テーブルC=補正テーブルA×α+補正テーブルB×βによって求めるようにしている。
そして、入出力処理の際、ハイブリッド補正テーブルCを参照することによって、スムーズな階調性及び理想値の再現性のバランスを考慮したキャリブレーションの実行が可能となる。
また、計算式によってハイブリッド補正テーブルを生成することができるため、入力範囲毎の階調性や出力値の重み付けを係数の設定により容易に行うことが可能となる。
このように、本発明によれば、柔軟なキャリブレーションを容易に実現し、ユーザの意向に沿った最適な入出力特性を得ることができるようになる。
これは、人間の目は、明度の高い(明るい)色に敏感で、明度の低い(暗い)色には鈍感になるといった視覚特性を利用したものである。
すなわち、濃度値が低い階調部では理想出力値にかけ離れていてもその違いを認識しづらいため階調性を重視するキャリブレーションを行い、濃度値が高い階調部では理想出力値に近似した出力値にキャリブレーションを行えば、全体としてバランスが良く、ユーザである人間にとって好適な入出力特性を実現することができる。
従って、ハードウェアの構成にとらわれることなく発明を実施することができるため、汎用性、拡張性に優れた方法として提供することが可能である。
これにより、プリンタ等の画像形成装置のみならず、画像形成装置等に接続されたパーソナルコンピュータ等にプログラムをインストールすることによっても本発明を実現することができ、汎用性,拡張性に優れたキャリブレーションプログラムとして提供することができる。
ここで、以下に示す本発明に係るキャリブレーション装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本発明のキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法における各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
図1に示すとおり、本実施形態の画像形成装置100は、印刷データ取得部10と画像処理部20と記憶部30とエンジン制御部40とエンジン部50とを有しており、これにより本発明のキャリブレーション装置を構成している。
印刷データ取得部10は、ホストコンピュータ200から受信した印刷データを取得し、所定の形式に変換して画像処理部20に出力するものである。
画像処理部20は、印刷データ取得部10が取得した印刷データに対して画像処理を行い、ここで得られた描画データを、エンジン制御部40を介してエンジン部50へ出力する。
特に、本実施形態においては、この画像処理部20においてハイブリッド校正処理を実行することによって、目標とする入出力特性が得られるよう画像処理が行われるようになっている。
図2に示すように、画像処理部20は、出力値測定部21,相対値的補正部22,絶対値的補正部23,相対値的校正部24,絶対値的校正部25,ハイブリッド校正部26及び画像処理制御部27を有している。
出力値測定部(出力値測定手段)21は、現状の入出力特性を把握するため所定のパッチ画像等の出力濃度を測定するものである。
具体的には、現像部51によって現像され、トナーセンサ53によって検出されたパッチ画像等の濃度を測定するものである。
なお、測定された濃度のデータは、相対値的補正部22及び絶対値的補正部23に出力される。
具体的には、相対値的補正部22は、測定濃度値を当該測定濃度値の取り得る範囲にもとづき一定範囲の数値に換算するとともに、対応する設計目標濃度値を当該設計目標濃度値の範囲にもとづき一定範囲の数値に換算するものである。
8bit処理で最大256階調の処理を行う本実施形態の画像形成装置においては、任意の設計目標濃度値をDRi、出力0における最小の設計目標濃度値をDRmin、出力255における最大の設計目標濃度値をDRmaxとし、任意の測定濃度値をDCi、出力0における最小の測定濃度値をDCmin、出力255における最大の測定濃度値をDCmaxとした場合のDRi、DCiの正規化後の値DRi’、DCi’を、
DRi’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
DCi’=((DCi−DCmin)/(DCmax−DCmin))×255
(但し、i=0,1,2,…,254,255)
によって求めることとしている。
本実施形態においては、任意の設計目標濃度値DRi及び任意の測定濃度値DCiの正規化後の値DRi’’及びDCi’’を、
DRi’’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
DCi’’=((DCi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
(但し、i=0,1,2,…,254,255)
によって求めることとしている。
また、絶対値的校正部(絶対値的校正手段)25は、絶対値的補正部23で正規化された各測定濃度値を、同様に正規化された設計目標濃度値に近似させる処理を行うものであり、本実施形態においては、所定の補正テーブルBを補正テーブル生成手段25−1によって生成することによってこれを実現している。
具体的には、補正テーブルAと補正テーブルBとを、以下の式にもとづき演算することによって双方を融合したハイブリッドガンマ補正テーブルCを生成することとしている。
ハイブリッドガンマ補正テーブルC=補正テーブルA×α+補正テーブルB×β(但し、α+β=1)
なお、印刷データ取得部10から出力された印刷データにおける濃度値に関するデータは、記憶部30に格納されている上記補正テーブルを参照することで所定の濃度値に変換されエンジン制御部40に出力される。
現像部51は、印刷対象となる描画データの可視化を行うものであるが、本実施形態においては、測定対象とする複数のカラーパッチ画像データの現像処理を実行する。
転写部52は、エンジン制御部40による駆動制御によって回転駆動する転写ベルトや転写ドラムによって構成されており、現像部51により可視化されたカラーパッチ画像のトナー像を担持する。
トナーセンサ53は、転写部52付近に対面する形で備えられ、転写ベルト上や転写ドラム上に形成されたトナー画像を読み取る。
なお、トナーセンサ53は、転写ベルト等に担持された画像に限らず、紙などの印刷媒体に印刷されたパッチ画像を読み取るようにしても良い。
このように、トナーセンサ53によって読み取られた画像のデータは、エンジン制御部40を介して画像処理部20に送られ、出力値測定部21によってその濃度が測定されることになる。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置のキャリブレーション処理の動作手順を示したフローチャートである。
はじめに、現像部51が、現在の階調特性を示す所定のパッチ画像を、紙又は転写ベルト等に描画する(S1)。
次に、トナーセンサ53は、転写ベルト等に転写された描画データの検出を行い、出力値測定部21が、検出された描画データにおける複数の濃度値を測定する(S2)。
これにより、画像処理制御部27は、画像形成装置の現状の濃度階調特性(入出力特性)を把握する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の現状の入出力特性(実機曲線:実線)と、理想の設計目標値からなる入出力特性(理想曲線:破線)を示した図表である。
また、図5は、本実施形態に係る画像形成装置に予め備えられているガンマ補正テーブルの特性を示した図表である。
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置には、装置固有の入出力特性を補正するため図5の特性を有するガンマ補正テーブルが予め備えられているが、このガンマ補正テーブルを介した入出力処理の結果、現状の入出力特性は図4の実機曲線(実線)に示される形となり、理想曲線(破線)との間には相当のギャップが存在することが確認できる。
ステップS3において、取得したベタ濃度値が設計目標値より薄い場合、相対値的補正部22は、測定した濃度値を所定の方法により正規化する(S4)。
本実施形態における図4の例の場合、実際のベタ濃度値は設計目標値より薄いためステップS4にすすむこととなる。
DRi’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
DCi’=((DCi−DCmin)/(DCmax−DCmin))×255
(i=0,1,2,…,254,255)
(ただし、任意の設計目標値をDRi、出力0における最小の設計目標値をDRmin、出力255における最大の設計目標値をDRmax、とし、対応する任意の測定濃度値をDCi、出力0における最小の測定濃度値をDCmin、出力255における最大の測定濃度値をDCmaxとし、DRi及びDCiの正規化後の値をそれぞれDRi’及びDCi’とする。)
図6は、図4に示す各入出力特性を相対値的補正手段によって正規化した後の各入出力特性(実線:設計目標値、破線:プリンタ出力値)を示した図表である。
図6に示すとおり、理想曲線と実機曲線とは始点及び終点は一致しているが、その傾きが異なっており、階調性の相違を認識することができる。
ここで、図8は、図6に示す各入出力特性を対比しながら現状の入出力特性の形状を所望の入出力特性の形状に近似させた様子を説明するための図表であり、図9は、図8に示す入出力特性の校正を実現するためにガンマ補正テーブルの特性を変更する様子を説明するための図表である。
すなわち、相対値的校正部24は、入出力特性の形状を考慮しつつ、図9に示すように、現在のガンマ補正テーブルの特性(実線)を所定位置(一点鎖線)までずらす処理を行うことで、図8に示すように、現状の入出力特性(実線)は一定の改善を得ることができる(同図一点鎖線参照)。
DRi’’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
DCi’’=((DCi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×255
(i=0,1,2,…,254,255)
(ただし、任意の設計目標値をDRi、出力0における最小の設計目標値をDRmin、出力255における最大の設計目標値をDRmaxとし、対応する任意の測定濃度値をDCiとし、DRi及びDCiの正規化後の値をそれぞれDRi’’及びDCi’’とする。)
これにより、図4に表される各入出力特性は、図7のように表すことができる。
図7は、図4に示す各入出力特性を絶対値的補正手段によって正規化した後の各入出力特性を示した図表である。
図7において、実線は正規化後の設計目標値を示し、破線は正規化後のプリンタ出力値を示すものである。
ここで、図10は、図7に示す各入出力特性を対比しながら現状の出力値を所望の出力値に近似させた様子を説明するための図表であり、図11は、図10に示す入出力特性の校正を実現するためにガンマ補正テーブルの特性を変更する様子を説明するための図表である。
ただし、図7に示すとおり、現状の画像形成装置の出力性能として、0乃至30の濃度値を実現することは不可能である。
従って、絶対値的校正部25は、この点を考慮しつつ、図11に示すように、現在のガンマ補正テーブルの特性(実線)を所定位置(一点鎖線)までずらす処理を行うことで、図10に示すように、現状の濃度値(実線)をその出力能力の範囲で理想値に近似させることができるようになる(同図二点鎖線参照)。
図12は、現状の入出力特性及び理想の入出力特性並びに相対値的校正後の入出力特性及び絶対値的校正後の入出力特性を表した図表である。
図12に示すとおり、補正テーブルAによる相対値的校正によれば、目標設計濃度値とは大きくかけ離れているが階調カーブの形状を同じにでき理論上階調表現を滑らかにすることができる。
一方、同図に示すとおり、補正テーブルBによる絶対値的校正によれば、出力可能な濃度値までは設計目標濃度値と同じにできるが、それ以降は出力可能な濃度値になってしまい、階調表現が一定となり画像がつぶれることとなる。
具体的には、ステップS5において生成したガンマ補正テーブルをTableAとし、ステップS7において生成したガンマ補正テーブルをTableBとした場合、ハイブリッドガンマ補正テーブルTableCは、
TableC(i)=TableA(i)×α(i)+TableB(i)×β(i)
(i=0,1,…,254,255 ただし、α+β=1とする。)
によって求めることができる。
すなわち、この結果、図13に示すように低濃度部は、ほぼ設計目標値に校正され、高濃度部は、滑らかな階調性を有する入出力特性(点線)を得ることができる。
これは、人間の目は、明度の高い(明るい)色に敏感で、明度の低い(暗い)色には鈍感になるといった視覚特性にも合致するものであり、人間の感性を取り入れた合理的なキャリブレーション手法を示すものである。
実際には、ハイブリッド校正部26では、ハイブリッド補正テーブル生成手段26−1が、ある色値Xまでは絶対値的校正を行い、それ以降は滑らかな階調を得るために相対値的校正を行うといった設定のもとハイブリッドガンマ補正テーブルを生成する。
図14は、本実施形態に係る画像形成装置において、ハイブリッドガンマ補正テーブルを生成する様子を説明するための図表である。
例えば、本実施形態の画像形成装置の場合、図13等に示すように、補正可能な最大入力値(出力インク量)は180であるため、そこから30を差し引いた150までは絶対値的校正を行うこととする。
すなわち、0≦X≦150の色値区間は、α(i)=0、β(i)=1でハイブリッドガンマ補正テーブルを生成する。
また、150<X≦184の色値範囲は、α(i)=(0.5/34)×j(j=1,2,…33,34)、β(i)=1−α(i)でガンマ補正テーブルを生成する。
そして、184<X≦255の色値範囲は、α(i)=β(i)=0.5でガンマ補正テーブルを生成する。
このため、現状の出力性能の範囲において、最大出力濃度を十分に活用しつつ、階調性にも考慮したキャリブレーションを実行することが可能となる。
なお、Xの値は任意に設定できるものであり、固定的にしてもよく設定により変更できるようにしても良い。
また、このような切替ポイントを設けずに、全体としてハイブリッドガンマ補正テーブルを割り当てるようにしても良い。
これは、現状の出力性能において表現しうる濃度値に余力があり、出力インク量を抑えることによって所望の入出力特性を実現できるからである。
次いで、相対値的校正部24、絶対値的校正部25が、現状の入出力特性の校正を行うべく、正規化された濃度値のデータを基準として、補正テーブル生成手段24−1及び25−1が補正テーブルA及び補正テーブルBを生成するようにしている。
そして、ハイブリッド補正テーブル生成手段26−1が、補正テーブルA及び補正テーブルBを所定の割合で融合させることによってハイブリッドガンマ補正テーブルCを生成するようにしている。
これにより、ハイブリッド校正部26は、実質的にハイブリッド校正手段を実行することとなる。
また、相対値的校正と絶対値的校正との重み付けを係数の変化だけで自由に設定することができるため、人間の視覚特性を活かした校正の他、様々な入出力特性に応じたキャリブレーションを実行することができる。
さらに、このようなキャリブレーション処理を大幅なハードウェアの改造等をすることなく、プログラムの設定だけで実現することが可能である。
また、これにより、質の高い画像出力を実現するとともに、優れた利便性を提供することが可能になる。
例えば、本発明のキャリブレーション装置として、上述した実施形態ではプリンタ装置からなる画像形成装置を例にとって説明したが、本発明に係るキャリブレーション装置は、プリンタ装置に限らず、コピー機、ファクシミリ、スキャナ、デジタル複合機等に適用する形態であってもよい。
また、上述の実施形態に係る画像形成装置においては、階調数を256とした場合のキャリブレーション処理について説明をしているが、これに限るものではない。例えば、2nの階調数(nビット処理)を有する様々な画像形成装置に容易に適用することが可能である。これによって、より拡張性の高いキャリブレーション装置を実現することができるようになる。
21 出力値測定部
22 相対値的補正部
23 絶対値的補正部
24 相対値的校正部
25 絶対値的校正部
26 ハイブリッド校正部
Claims (5)
- 階調数に対応した入力値と、当該入力値に対応する濃度値を出力値とした入出力特性を補正するための補正テーブルを有し、前記補正テーブルを介して得られる現状の入出力特性を所望の入出力特性に校正するためのキャリブレーション装置であって、
前記現状の入出力特性を示す画像の出力値を測定する出力値測定手段と、
前記測定で得た測定出力値に対し当該測定出力値の取り得る範囲にもとづき正規化を行うとともに、前記測定出力値に対応する設計目標出力値に対し当該設計目標出力値の範囲にもとづき正規化を行う相対値的補正手段と、
前記測定出力値及び前記設計目標出力値に対し、前記設計目標出力値の範囲にもとづき正規化を行う絶対値的補正手段と、
前記相対値的補正手段により正規化した測定出力値を、前記相対値的補正手段により正規化した設計目標出力値に近似させる相対値的校正手段と、
前記絶対値的補正手段により正規化した測定出力値を、前記絶対値的補正手段により正規化した設計目標出力値に近似させる絶対値的校正手段と、
前記相対値的校正手段と前記絶対値的校正手段とを、所定の割合に応じて実行させるハイブリッド校正手段と、を備え、
前記相対値的補正手段は、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’を、
DRi’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’を、
DCi’=((DCi−DCmin)/(DCmax−DCmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行い、
前記絶対値的補正手段は、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’’を、
DRi’’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’’を、
DCi’’=((DCi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行い、
前記ハイブリッド校正手段は、
前記DCi’を前記DRi’に近似させる補正テーブルAと、前記DCi’’を前記DRi’’に近似させる補正テーブルBとを、所定の割合にもとづき融合した補正テーブルCを介した入出力処理を行うことによって、前記相対値的校正手段と前記絶対値的校正手段とを、所定の割合に応じて実行させる
ことを特徴とするキャリブレーション装置。 - 前記補正テーブルCを、
前記補正テーブルAの配合係数をα、前記補正テーブルBの配合係数をβ(但し、β=1−α)とした場合に、
補正テーブルC=補正テーブルA×α+補正テーブルB×βによって求めることを特徴とする請求項1記載のキャリブレーション装置。 - 前記ハイブリッド校正手段は、
一定の出力値未満の範囲においては前記絶対値的校正手段を偏重して実行させ、一定の出力値以上の範囲においては前記相対値的校正手段を偏重して実行させることを特徴とする請求項1又は2記載のキャリブレーション装置。 - 階調数に対応した入力値と、当該入力値に対応する濃度値を出力値とした入出力特性を補正するための補正テーブルを有し、前記補正テーブルを介して得られる現状の入出力特性を所望の入出力特性に校正するためのキャリブレーション方法であって、
前記現状の入出力特性を示す画像の出力値を測定する出力値測定ステップと、
前記測定で得た測定出力値に対し当該測定出力値の取り得る範囲にもとづき正規化を行うとともに、前記測定出力値に対応する設計目標出力値に対し当該設計目標出力値の範囲にもとづき正規化を行う相対値的補正ステップと、
前記測定出力値及び前記設計目標出力値に対し、前記設計目標出力値の範囲に基づき正規化を行う絶対値的補正ステップと、
前記相対値的補正ステップにより正規化した測定出力値を、前記相対値的補正ステップにより正規化した設計目標出力値に近似させる相対値的校正ステップと、
前記絶対値的補正ステップにより正規化した測定出力値を、前記絶対値的補正ステップにより正規化した設計目標出力値に近似させる絶対値的校正ステップと、
前記相対値的校正ステップと前記絶対値的校正ステップとを、所定の割合に応じて実行させるハイブリッド校正ステップと、を有し、
前記相対値的補正ステップは、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’を、
DRi’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’を、
DCi’=((DCi−DCmin)/(DCmax−DCmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行い、
前記絶対値的補正ステップは、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’’を、
DRi’’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’’を、
DCi’’=((DCi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行い、
前記ハイブリッド校正ステップは、
前記DCi’を前記DRi’に近似させる補正テーブルAと、前記DCi’’を前記DRi’’に近似させる補正テーブルBとを、所定の割合にもとづき融合した補正テーブルCを介した入出力処理を行うことによって、前記相対値的校正ステップと前記絶対値的校正ステップとを、所定の割合に応じて実行させるキャリブレーション方法。 - 階調数に対応した入力値と、当該入力値に対応する濃度値を出力値とした入出力特性を補正するための補正テーブルを有する画像形成装置において、前記補正テーブルを介して得られる現状の入出力特性を所望の入出力特性に校正するためのキャリブレーションプログラムであって、
前記画像形成装置を構成するコンピュータを、
前記現状の入出力特性を示す画像の出力値を測定する出力値測定手段、
前記測定で得た測定出力値に対し当該測定出力値の取り得る範囲にもとづき正規化を行うとともに、前記測定出力値に対応する設計目標出力値に対し当該設計目標出力値の範囲にもとづき正規化を行う相対値的補正手段、
前記測定出力値及び前記設計目標出力値に対し、前記設計目標出力値の範囲にもとづき正規化を行う絶対値的補正手段、
前記相対値的補正手段により正規化した測定出力値を、前記相対値的補正手段により正規化した設計目標出力値に近似させる相対値的校正手段、
前記絶対値的補正手段により正規化した測定出力値を、前記絶対値的補正手段により正規化した設計目標出力値に近似させる絶対値的校正手段、
前記相対値的校正手段と前記絶対値的校正手段とを、所定の割合に応じて実行させるハイブリッド校正手段、として機能させるとともに、
前記相対値的補正手段に、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’を、
DRi’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’を、
DCi’=((DCi−DCmin)/(DCmax−DCmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行わせ
前記絶対値的補正手段に、
最大の入力値をN、最小の所望濃度値をDRmin、最大の所望濃度値をDRmaxとした場合の任意の所望濃度値DRiに対する正規化濃度値DRi’’を、
DRi’’=((DRi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めるとともに、
最小の測定濃度値をDCmin、最大の測定濃度値をDCmaxとした場合の任意の測定濃度値DCiに対する正規化濃度値DCi’’を、
DCi’’=((DCi−DRmin)/(DRmax−DRmin))×Nによって求めることによって前記正規化を行わせ、
前記ハイブリッド校正手段に、
前記DCi’を前記DRi’に近似させる補正テーブルAと、前記DCi’’を前記DRi’’に近似させる補正テーブルBとを、所定の割合にもとづき融合させて生成した補正テーブルCを介した入出力処理を行うことによって、前記相対値的校正手段と前記絶対値的校正手段とを、所定の割合に応じて実行させるキャリブレーションプログラム。
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