JP4973313B2 - カラオケ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、装置の劣化、特に放音手段を含む音響部材・電気回路の劣化を通知するカラオケ装置に関する。
従来、スナックやカラオケ店等に設置されるカラオケ装置の劣化調査や修復等の各種メンテナンスは、カラオケ店の店主からの依頼を受け、サービスセンターのサービスマンが行っている。このメンテナンスにかかる費用を削減するために、カラオケ装置の劣化を防ぐ手段が各種考案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1のカラオケ装置は、画面を切り替えることで表示画面の劣化を防いでいる。しかしながら、これは、表示画面の劣化を遅らせるものであり、表面画面が劣化してもその旨を知らせることはできない。また、スピーカ等が劣化してもその旨を通知することができない。カラオケ店の店主は、利用者からのクレームがくるまで、装置の異常に気付かず、カラオケ店の評判を落とす可能性があった。
特開平09−247628号公報
そこで、この発明は、スピーカやアンプ等が劣化して音が歪んだり、音が出なくなったりすると、その旨を自動で通知するカラオケ装置を提供することにある。
この発明のカラオケ装置は、歌唱者の歌唱音声を含む周囲からの音声をマイクで収音し、音声信号を生成する収音手段と、前記収音手段が生成した音声信号とともに、カラオケ曲を放音する放音手段と、前記放音手段を含む信号処理系の劣化を調べるための測定音を入力する入力手段と、前記入力手段に入力されてから前記放音手段からの放音を経て前記収音手段に収音されるまでの測定音の歪率を測定する歪率測定手段と、前記歪率測定手段が測定した歪率が基準値を超えると、警告を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
この構成では、カラオケ装置は、歌唱者の歌唱音声等をマイクで収音し、収音した歌唱音声の音声信号とともに、カラオケの楽曲音を放音する。また、カラオケ装置には、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べるための測定音が入力される。この測定音は、入力されると、スピーカから放音され、マイクにて収音される。カラオケ装置は、測定音の歪率が基準値を超えると、警告を出力する。測定音の歪率が基準値を超えるということは、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材が劣化していることを意味する。この警告は、カラオケ店内やサービスセンターに通知され、カラオケ店の店主やサービスセンターのサービスマンは、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を知ることができる。このため、店主やサービスマンが手動でアンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べなくてもよいので、カラオケ装置のメンテナンスに係る費用を削減することができる。
また、カラオケ装置が自動でアンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べることで、カラオケ店の店主は、随時アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を把握することができ、利用者からのクレームが発生する前に、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材のメンテナンスを行うことができる。
また、この発明のカラオケ装置は、前記歪率測定手段は、カラオケ曲を構成する楽器音の周波数成分で、且つボーカル帯域を除く周波数帯域の周波数成分を測定音として、歪率を測定することを特徴とする。
この構成では、カラオケ装置は、カラオケ曲の演奏中に、カラオケ曲のオーディオ信号を測定音として、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べる。これにより、カラオケ装置は、測定音を用意する必要がなく、カラオケ曲が演奏される都度、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べることができる。
更に、前記収音手段は、歌唱者の歌唱音声を含む周囲からの音声を収音する第1のマイクと、カラオケ装置の電源がON状態のときに収音可能な第2のマイクと、を備え、前記歪率測定手段は、前記収音手段の第2のマイクが収音した測定音の歪率を測定することを特徴とする。
この構成では、カラオケ装置は、歌唱者の歌唱音声を収音する歌唱用マイク(第1のマイク)と、カラオケ装置の電源がON状態のとき自動的にスイッチがONされる測定用マイク(第2のマイク)とを備え、測定音の収音に測定用マイクを用いる。これにより、カラオケ装置は、自装置の電源がONの状態であれば、歌唱用マイクのスイッチがONされていなくても、測定用マイクで収音して、測定音の歪率を測定することができる。例えば、カラオケ装置の電源のON/OFFに連動して測定したり、カラオケ店の開店前や閉店後の定められた時間に測定したりすることができるので、定期的にカラオケ装置のアンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を調べることができる。
本発明によれば、カラオケ装置は、自装置のアンプやスピーカ等の電気回路や音響部材を経由してから放音した測定音を収音することで、カラオケ装置の電気回路や音響部材の歪率を自動で測定する。これにより、カラオケ装置は、自装置のアンプやスピーカ等の電気回路や音響部材の劣化を自動で調べることができる。また、カラオケ装置は、アンプやスピーカ等の電気回路や音響部材が劣化すると、警告することができる。
本発明に係るカラオケ装置は、測定音を再生してアンプやスピーカ等から放音し、マイクで収音するまでに生じる測定音の歪率を測定する。この測定音は、正弦波の音声信号で構成される。また、測定音の歪率は、測定音の基音と2倍音及び3倍音等の高調波とに基づいて、公知の方法を用いて測定される。カラオケ装置は、この測定音の歪率が基準値を超えると、アンプやスピーカ等が劣化しているとみなして、カラオケ店の店主やサービスマンにその旨を通知する。これにより、カラオケ装置が自動でアンプやスピーカ等の劣化を調べることができるので、サービスマンが手動でアンプやスピーカ等の劣化を調査する必要がない。このため、カラオケ装置のメンテナンスにかかる費用を大幅に削減することができる。また、カラオケ店の店主は、カラオケ装置のアンプやスピーカ等が劣化し始めたことを知ることができるので、ユーザからクレームを受ける前に対処することができる。
「第1実施形態」
第1実施形態に係るカラオケ装置について、図1〜3を参照して説明する。図1は、カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。図2は、歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。図3は、スピーカの説明図である。第1実施形態に係るカラオケ装置は、測定音を放音してアンプやスピーカ等の劣化を調べた後に、カラオケ曲の演奏を開始する。カラオケ装置は、単一の周波数成分からなる測定音を用いて、アンプやスピーカ等の劣化を調べる。
まず、カラオケ装置1aの機能・構成について説明する。図1に示すように、カラオケ装置1aは、操作部10、制御部11、MIDI音源12、ミキサ14、D/A変換部15、AMP16、A/D変換部17、フィルタ部18、歪率測定部19、通知部20、マイク2a、スピーカ3、及び記憶部4を備える。
カラオケ装置1aは、動作中に、測定音42の歪率を求める測定モードと、カラオケ曲41の演奏を行うカラオケモードとに設定される。カラオケ装置1aは、マイク2aのスイッチがONされている可能性が高い、カラオケ曲の演奏直前に測定モードに設定され、測定音42の歪率を求める。カラオケ装置1aは、測定音42の歪率が求まると、カラオケモードに設定され、カラオケ曲41の演奏を開始する。以下、測定モードとカラオケモードとで処理が異なる場合は、モード毎に説明を記載する。
操作部10は、歌唱者等の操作入力を受け、操作入力内容を制御部11へ出力する。例えば、操作部10は、カラオケ曲41の選曲やボリュームの選択や、歪率を測定する周波数の指定等を受け付ける。
制御部11は、操作部10の操作入力を受け、以下に説明するカラオケ装置1aの各機能部を制御する。各機能部の制御方法については、後述する。
記憶部4は、カラオケ曲41のデータ及び単音からなる測定音42のデータ(例えば、100Hz)を記憶する。カラオケ曲41は、色々な楽器音から構成され、測定音42は、正弦波の音声信号である。
MIDI音源12は、制御部11の指示により、測定モード時には、記憶部4に記憶された測定音42のデータを取得してオーディオ信号を生成し、カラオケモード時には、記憶部4からカラオケ曲41のデータを逐次取得してオーディオ信号を生成する。カラオケ曲41は、測定音42の歪率の測定後に、再生される。すなわち、この測定音42は、歌唱者がマイク2aのスイッチをONしてカラオケを歌唱できる状態になり、カラオケ曲41の演奏開始前に放音される。これにより、測定音42をカラオケ曲41と区別して再生することができる。
ミキサ14は、測定モード時、MIDI音源12から入力された測定音42のオーディオ信号をD/A変換部15に出力する。D/A変換部15は、測定音42のオーディオ信号をデジタルデータからアナログ信号に変換してAMP16に出力し、AMP16は、測定音42のオーディオ信号を増幅してスピーカ3に出力する。スピーカ3は、測定音42のオーディオ信号を放音する。
ミキサ14は、カラオケモード時、MIDI音源12から入力されたカラオケ曲41のオーディオ信号と、A/D変換部17でアナログ信号からデジタルデータに変換された収音音声信号と、に対してミキシングを行い、放音音声信号を生成する。ミキサ14は、放音音声信号をD/A変換部15に出力し、D/A変換部15は、放音音声信号をデジタルデータからアナログ信号に変換してAMP16に出力する。AMP16は、放音音声信号を増幅してスピーカ3に出力し、スピーカ3は、放音音声信号を放音する。
マイク2aは、測定モード時、スピーカ3から放音された測定音42を収音して、測定音42のオーディオ信号を生成しA/D変換部17へ出力する。A/D変換部17は、測定音42のオーディオ信号をアナログ信号からデジタルデータに変換して、フィルタ部18へ出力する。フィルタ部18は、測定音42の歪率の算出に用いる周波数成分である測定音42の基音と2倍音及び3倍音等の高調波成分と(以下、測定音42の基音と2倍音及び3倍音等の高調波成分とを歪率算出用周波数成分と称す。)を取得する複数のバンドパスフィルタや、基音の周波数成分のみを取得するバンドパスフィルタやローパスフィルタ及び基音の周波数成分だけを取り除くノッチフィルタ等のフィルタから構成される。フィルタ部18は、歪率算出用周波数成分だけを通過させ、後述する歪率測定部19に出力する。
マイク2aは、カラオケモード時、歌唱者の歌唱音声を収音して、収音音声信号を生成しA/D変換部17へ出力する。A/D変換部17は、収音音声信号をアナログ信号からデジタルデータに変換して、ミキサ14へ出力する。
歪率測定部19は、レベル検出部191、及び歪率算出部192を備える。レベル検出部191は、フィルタ部18から入力される歪率算出用周波数成分のレベルを検出する。レベル検出部191は、検出した歪率算出用周波数成分のレベルを歪率算出部192へ出力する。歪率算出部192は、レベル検出部191が検出した歪率算出用周波数成分のレベルを次式に当てはめて歪率を算出する。
歪率=(2倍音+3倍音+・・・+n倍音)/(基音)*100%
また、歪率算出部192は、算出した歪率が基準値を超えると、測定結果(測定音42の周波数及び算出した歪率)を通知部20へ出力する。この基準値とは、周波数に関係なく同じ値を用いてもよいし、測定音42の周波数毎に定めてもよい。通常、周波数毎に歪みの発生率が異なるので、周波数毎に基準値を設けることで、より適切な基準値を設けることができる。
通知部20は、歪率算出部192から測定結果が入力されると、測定結果の通知を行う。測定結果の通知方法として、例えば、カラオケ映像を表示するディスプレイに測定結果を表示させる方法や、装置の特定のランプを点灯させる方法や、アラーム音を鳴らす方法がある。また、通知部20に通信制御部を備えさせ、カラオケ店舗内の特定のパソコンに測定結果を送信させてもよい。これにより、カラオケ店の店主は、測定音42の歪率が基準値を超えたことを知ることができ、カラオケ装置1aのアンプ16やスピーカ3等が劣化していることを知ることができる。この結果、店主は、サービスマンにカラオケ装置1aのアンプ16やスピーカ3等のメンテナンスを依頼することができる。
また、通知部20に通信制御部を備えさせ、ネットワーク等を介して、サービスセンターに測定結果を通知してもよい。これにより、サービスセンターのサービスマンは、測定音42の歪率が基準値を超えたことを知ることができ、カラオケ装置1aのアンプ16やスピーカ3等が劣化していることを知ることができる。この結果、サービスマンは、カラオケ装置1aのアンプ16やスピーカ3等のメンテナンスを行うことができる。
次に、測定音42の歪率測定時の処理の流れについて、図2を参照して説明する。なお、説明の簡単化のため、測定音42の歪率の測定に関する処理のみを説明する。図2に示すように、マイク2aのスイッチがONされた後に(S101)、MIDI音源12は、記憶部4から測定音42のデータを読み出して再生を開始する(S102)。測定音42は、ミキサ14、D/A変換部15、及びAMP16を介して、スピーカ3から放音される(S103)。
マイク2aが測定音42を収音すると(S104)、測定音42は、A/D変換部17及びフィルタ部18を介することで、歪率算出用周波数成分(測定音42の基音、2倍音及び3倍音等の高調波成分)のみが歪率測定部19へ出力される(S105)。
歪率測定部19は、歪率算出用周波数成分のレベルを測定する(S106)。歪率測定部19は、歪率算出用周波数成分のレベルに基づいて、測定音42の歪率を算出する(S107)。
歪率測定部19は、測定音42の歪率が基準値を超えるか否かを調べる(S108)。測定音42の歪率が基準値を超える場合は(S108:Yes)、測定結果を通知して(S109)、カラオケモードへ移行する。測定音42の歪率が基準値を超えない場合は(S108:No)、通知を行わずに、カラオケモードへ移行する。
以上より、カラオケ装置1aは、測定音42の歪率が基準値を超えていることを通知することができる。測定音42の歪率が基準値を超えているということは、カラオケ装置1aのアンプ16やスピーカ3等が劣化していることを意味する。すなわち、カラオケ装置1aは、自装置のアンプ16やスピーカ3等の劣化を自動で調べて通知することができる。
また、第1実施形態では、カラオケ曲41の演奏直前に、測定音42の歪率を求める。すなわち、マイク2aのスイッチが入っている可能性が高い時で、且つ歌唱者の歌唱が始まる前に、測定音42の歪率を求める。これにより、歌唱者の歌唱音声等の影響を受けずに、歪率算出用周波数成分を取得することができ、測定音42の歪率を正確に求めることができる。また、測定音42に用いる周波数帯域をカラオケ曲41の周波数帯域外等に限定する必要がなく、全周波数帯域を利用することができる。
次に、カラオケ装置1aが備えるスピーカ3がツイータとウーハとを備えるツーウェイスピーカ等である場合について説明する。スピーカ3は、図3に示すように、2つのスピーカユニット31(31a,31b)から構成される。この場合は、各スピーカユニット31a,3abが受け持つ帯域内に歪率算出用周波数成分(測定音42の基音、2倍音及び3倍音等の高調波成分)を持つ周波数成分の測定音42を用いて歪率の測定を行う。例えば、クロスオーバ周波数が1kHzのウーハとツイータとからスピーカ3が構成される場合は、ウーハの劣化を調べるために、200Hzの測定音42を用い、ツイータの劣化を調べるために、2kHzの測定音42を用いることで、3倍高調波までの歪率で診断を行うことができる。このように、クロスオーバ周波数に合わせた適切な周波数成分の測定音42を用いて歪率を測定することで、どちらのスピーカユニット31が劣化しているかを調べることができる。
また、通常、スピーカユニット31の劣化は、周波数帯域全体に同一に生じるのではなく、一部の周波数帯域に顕著に生じる可能性もある。そこで、スピーカユニット31毎に複数の測定音42用意して、歪率を測定する。例えば、対応する周波数が50Hz〜1kHzのウーハと1kHz〜16kHzのツイータからスピーカ3が構成される場合、ウーハの劣化を調べるために、50Hz、100Hz、200Hzの複数の測定音42を用意し、ツイータを調べるために、2kHz、3kHz、5kHzの複数の測定音42を用意して、歪率を測定する。これにより、各スピーカユニット31の劣化をより的確に判断することができる。
更に、スピーカ3の構造、すなわちスピーカ3を構成するスピーカユニット数等に依らず、複数の測定音42(100Hz、200Hz、300Hz、500Hz、700Hz、1kHz、2kHz、3kHz、5kHz)を用意し、歪率を測定する。これにより、スピーカ3の全周波数帯域に歪みが発生しているか否かを調べることができ、スピーカ3の劣化をより的確に判断することができる。
このように、複数の測定音42を用いる場合、カラオケ装置1aは、カラオケ曲41の演奏開始前に、複数の測定音42を順に放音し、歪率を測定する。これにより、一部の周波数帯域に対して顕著に発生する劣化を検出することができる。また、複数の測定音42を順に放音して歪率を測定すると、時間がかかるので、カラオケ曲41の演奏前に待ち時間が発生してしまう。そこで、複数の測定音42の中から1つの測定音42を適宜選択して、歪率を測定する。この場合、複数のカラオケ曲41の演奏を行うことで、複数の測定音42の歪率の測定を行うことができる。これにより、カラオケ曲41の演奏をスムーズに行いながら、一部の周波数帯域に顕著に発生したスピーカ3の劣化を検出することができる。
更に、通常、測定音42の歪みは、高調波成分の高次周波数成分より、低次周波数成分の方が顕著に発生する。また、測定音42の歪みは、測定音42の偶数倍音のみ、奇数倍音のみ、に多く発生する場合がある。そこで、歪率算出部192は、測定音42の2倍音及び3倍音を検出することで、測定音42の歪率を簡便に算出することができる。
「第2実施形態」
第2実施形態に係るカラオケ装置1bについて、図4〜6を参照して説明する。図4は、カラオケ曲に含まれる測定音の説明図である。図5は、カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。図6は、歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。第2実施形態に係るカラオケ装置1bは、カラオケ曲41のオーディオ信号を測定音42として用いる点が、第1実施形態に係るカラオケ装置1aと異なる。
まず、第2実施形態で用いる測定音42について説明する。測定音42には、次の条件(A)〜(C)を満たすカラオケ曲41のオーディオ信号が適している。
(A)測定音42は、図4に示すように、カラオケ曲41の全周波数帯域から、人の音声信号が含まれる周波数帯域(100Hz〜3kHz)を除く帯域(以下、測定音帯域と称す。)に存在するオーディオ信号である。
(B)測定音42は、正弦波に近いオーディオ信号である。
(C)測定音42は、歪率の測定に必要な時間の間、音圧が持続するオーディオ信号である。
測定音42に適したカラオケ曲41のオーディオ信号は、全てのカラオケ曲41に存在するのではなく、一部のカラオケ曲41に存在する。そこで、予め歪率の測定に適したカラオケ曲41と発生時刻とを記憶しておき、歪率の測定に適したカラオケ曲41の演奏時は、上述の測定モードとカラオケモードとを同時に実行する。
これにより、カラオケ曲41の演奏中に、測定音42の歪率を測定することができ、カラオケ装置1bのアンプ16やスピーカ3等の劣化を調べることができる。なお、以下では、カラオケ装置1aとの異なる点のみ説明する。
次に、カラオケ装置1bの機能・構成について説明する。図5に示すように、カラオケ装置1bは、カラオケ装置1aの機能・構成に加えて、更に、測定音記憶部111を備える。
測定音記憶部111は、歪率の測定に適したカラオケ曲41の情報を記憶する。この情報は、対象となる曲名や曲番号等、測定音42を含む楽器等のパート情報、測定音42の放音タイミング等である。
具体的には後述するが、制御部11は、測定音記憶部111を参照し、歪率の測定に適したカラオケ曲41か否かを判断する。歪率の測定に適している場合は、測定音42に適したオーディオ信号をマイク2aが収音したタイミングで、該オーディオ信号の歪率を歪率測定部19に算出させる。
次に、測定音42に適したカラオケ曲41のオーディオ信号の歪率測定時の処理の流れについて、図6を参照して説明する。なお、説明の簡単化のため、公知の方法を用いて行うカラオケ曲41の放音に関する処理は省略し、測定音42の歪率の測定に関する処理のみを説明する。図6に示すように、図2のステップS101〜S105の処理が、ステップS111〜S118の処理に置き換わり、ステップS109の処理の後に、ステップS121の処理が追加される。
カラオケ曲41の選曲が行われると(S111)、制御部11は、測定音記憶部111を参照し、選曲されたカラオケ曲41が測定音42を含むか否かを調べる(S112)。測定音42を含まない場合は(S112:No)、測定音42の歪率を測定しない通常のカラオケ演奏を行う。すなわち、制御部11は、通常のカラオケ演奏時には、カラオケモードのみを実行する。
測定音42を含む場合は(S112:Yes)、マイク2aのスイッチがONされた後に(S113)、MIDI音源12は、記憶部4からカラオケ曲41のデータを読み出して再生する(S114)。カラオケ曲41は、MIDI音源12、ミキサ14、D/A変換部15、及びAMP16を介して、スピーカ3から放音される(S115)。
マイク2aが放音されたカラオケ曲41を収音する(S116)と、制御部11は、測定音記憶部111に記憶している測定音42のパート情報と放音タイミングとに基づいて、収音したカラオケ曲41のオーディオ信号が、測定音42に該当するか否かを調べる(S117)。測定音42に該当しない場合は(S117:No)、ステップS121の処理へ進む。測定音42に該当する場合は(S117:Yes)、制御部11は、カラオケ曲41のオーディオ信号をA/D変換部17及びフィルタ部18を介して、歪率測定部19へ出力する。この際、フィルタ部18は、歪率算出用周波数成分だけを分離して通過させて(S118)、図2の場合と同様に、ステップS106〜S109の処理を行い、ステップS121の処理へ進む。
カラオケ曲41の演奏が終了するまで(S121:No)、ステップS114〜S109の処理を繰り返し行い、カラオケ曲41の演奏が終了すると(S121:Yes)、処理を終了する。これにより、カラオケ装置1bは、測定音42として適切なカラオケ曲41のオーディオ信号の歪率を測定し、自装置のアンプ16やスピーカ3等が劣化しているか否かの判断を、カラオケ曲41の演奏中に自動で行うことができる。
「第3実施形態」
第3実施形態に係るカラオケ装置1cについて、図7,8を参照して説明する。図7は、カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。図8は、歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。第3実施形態に係るカラオケ装置1cは、マイク2a,2bを2本備える点が第1実施形態に係るカラオケ装置1aと異なる。なお、以下では、カラオケ装置1aとの異なる点のみ説明する。
まず、カラオケ装置1cの機能・構成について説明する。図7に示すように、カラオケ装置1cは、カラオケ装置1aの機能・構成に加えて、更に、カラオケ装置1cの電源がON状態の時は、常にスイッチがONされているマイク2bを備える。このマイク2bは、測定音42を収音するために利用するものであり、歌唱音声を収音してもカラオケ再生には利用しない。これにより、マイク2bは、音質等を気にする必要がないので、安価なマイクを用いることができる。
次に、マイクを2本備えた場合の測定音42の歪率測定時の処理の流れについて、図8を参照して説明する。図7に示すように、図2のステップS101の処理が、ステップS131の処理に置き換わる。
カラオケ装置1cの電源がONされると(S131)、ステップS102以降の処理を行う。つまり、第3実施形態では、カラオケ装置1cの電源がONされると、カラオケ装置1cは測定音42の歪率を自動で測定する。カラオケ装置1cの電源は、カラオケ店の開店時にONされており、測定音42の歪率の測定時に顧客の話声等の騒音が生じないので、測定音42の歪率をより正確に測定することができる。また、カラオケ装置1cの電源ONは、日々行われるので、アンプ16やスピーカ3等の劣化を、定期的に調べることができる。
なお、第3実施形態では、カラオケ装置1cの電源ON時に、測定音42の歪率を測定したが、カラオケ装置1cの電源OFF処理の中で、測定音42の歪率を測定してもよい。また、カラオケ店の開店前や閉店後の予め定められた時間に、測定音42の歪率を測定してもよい。
また、第3実施形態では、単一の周波数成分からなる測定音42を用いて、歪率を測定した。これに代えて、測定音42としてカラオケ曲41のオーディオ信号を用いてもよい。この場合、測定音42として、正弦波に近いカラオケ曲41のオーディオ信号で、且つ、歪率の測定に必要な時間の間、音圧が持続するオーディオ信号を用いる。また、第2実施形態と同様の方法で、測定音42の歪率を測定する。
更に、第1及び第3実施形態では、カラオケ装置1は、単一の周波数成分からなる測定音42を用いて歪率の測定を行った。しかし、複数の周波数成分から構成された測定音42を用いて歪率の測定を行ってもよい。この場合、測定音42の基音、2倍音及び3倍音のそれぞれが重ならない複数の周波数成分から測定音42を構成する。例えば、300Hzと700Hzの周波数成分から構成された測定音42を用いる。これにより、300Hzの周波数成分の基音、2倍音、3倍音と、700Hzの周波数成分の基音、2倍音、3倍音と、を容易に取得することができるので、歪率の測定を容易に行うことができる。
加えて、第1〜第3実施形態では、スピーカ3は、2つのスピーカユニット31から構成されるが、1つのスピーカユニット31から構成されてもよいし、3つ以上の複数のスピーカユニット31から構成されてもよい。
カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。 歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。 スピーカの説明図である。 カラオケ曲に含まれる測定音の説明図である。 カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。 歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。 カラオケ装置の機能・構成を示すブロック図である。 歪率測定処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1(1a〜1c)−カラオケ装置、2(2a,2b)−マイク、3−スピーカ、4−記憶部、10−操作部、11−制御部、12−MIDI音源、17−A/D変換部、14−ミキサ、15−D/A変換部、16−AMP、18−フィルタ部、19−歪率測定部、20−通知部、21−フィルタ部、31(31a,31b)−スピーカユニット、41−カラオケ曲、42−測定音、111−測定音記憶部、191−レベル検出部、192−歪率算出部

Claims (3)

  1. 歌唱者の歌唱音声を含む周囲からの音声をマイクで収音し、音声信号を生成する収音手段と、
    前記収音手段が生成した音声信号とともに、カラオケ曲を放音する放音手段と、
    前記放音手段を含む信号処理系の劣化を調べるための測定音を入力する入力手段と、
    前記入力手段に入力されてから前記放音手段からの放音を経て前記収音手段に収音されるまでの測定音の歪率を測定する歪率測定手段と、
    前記歪率測定手段が測定した歪率が基準値を超えると、警告を出力する出力手段と、
    を備えるカラオケ装置。
  2. 前記歪率測定手段は、カラオケ曲を構成する楽器音の周波数成分で、且つボーカル帯域を除く周波数帯域の周波数成分を測定音として、歪率を測定する請求項1に記載のカラオケ装置。
  3. 前記収音手段は、歌唱者の歌唱音声を含む周囲からの音声を収音する第1のマイクと、カラオケ装置の電源がON状態のときに収音可能な第2のマイクと、を備え、
    前記歪率測定手段は、前記収音手段の第2のマイクが収音した測定音の歪率を測定する請求項1又は請求項2に記載のカラオケ装置。
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