JP2005049688A - 音響調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 騒音を出すことなく音響周波数特性を短時間にかつ自動的に調整することができる音響調整装置を提供する。
【解決手段】 音場7に対応した目標音響周波数特性データを記憶する目標音響周波数特性データベース36と、音源11から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段12と、調整された調整音響信号を音場7に出力するスピーカ14と、音場7に出力された音響を収音する収音手段15と、調整音響信号を入力する音響信号入力手段22と、調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データを生成する差分特性データ生成手段33と、差分特性データに基づいて音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段34と、音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響信号を調整するための音響調整データを算出する音響調整データ算出手段37とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 音場7に対応した目標音響周波数特性データを記憶する目標音響周波数特性データベース36と、音源11から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段12と、調整された調整音響信号を音場7に出力するスピーカ14と、音場7に出力された音響を収音する収音手段15と、調整音響信号を入力する音響信号入力手段22と、調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データを生成する差分特性データ生成手段33と、差分特性データに基づいて音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段34と、音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響信号を調整するための音響調整データを算出する音響調整データ算出手段37とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、音源から再生された音響信号を調整する音響調整装置に関するものである。
図8に示すように、従来の音響調整装置80としては、室内の音響周波数特性を測定するためのピンクノイズなどの測定信号を発生する測定信号発生器82と、音響周波数特性を測定する音響特性測定器88と、演算手段89により求められたフィルタ係数をデジタルイコライザ84に設定する制御手段90とを設けた構成になっており、アンプ85およびスピーカ86が、デジタルイコライザ84によって調整された音響信号を音響として出力し、音響特性測定器88が、マイクロホンなどの収音手段87を介して室内の音響周波数特性を測定し、演算手段89が、測定された音響周波数特性に基づいて直線位相型FIR(Finite Impulse Response)フィルタに関するフィルタ係数を求める演算を行い、制御手段90が、求められたフィルタ係数をデジタルイコライザ84に設定するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開昭63−234699号公報(第1−7頁、第1図)
しかしながら、上記従来の音響調整装置は、コンサートホールや駅ホーム等の音響調整時に、音響テスト信号としてピンクノイズを使用し、かつ測定された音響周波数特性に基づいて最適な音響周波数特性となるよう制御していたため、近隣への騒音問題が発生すること、および最適な音響周波数特性への調整に時間を要することという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、音響テスト信号としてピンクノイズを使用することなく、短時間に、かつ自動的に音響周波数特性を調整することができる音響調整装置を提供することを目的とする。
本発明の音響調整装置は、音場に対応した目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データを記憶する目標音響周波数特性データ記憶手段と、音源から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段と、前記音響信号調整手段によって調整された調整音響信号を音響として前記音場に出力する音響出力手段と、前記音場に出力された音響を収音する収音手段と、前記収音手段によって収音された収音信号および前記調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定する音響周波数特性測定手段と、前記音響周波数特性測定手段によって測定された音響周波数特性が前記目標音響周波数特性になるように前記音響信号を調整するための音響調整データを算出する音響調整データ算出手段とを備え、前記音響信号調整手段は、前記音響調整データ算出手段によって算出された音響調整データに応じて前記音響信号を調整する構成を有している。
この構成により、収音信号および調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定し、測定された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響信号を調整するための音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音を出すことなく、音響周波数特性を短時間に、かつ自動的に調整することができる。また、音場に対応した目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データに基づいて音響信号を調整するため、いかなる音場にも対応可能な音響調整装置を提供することができる。
また、本発明の音響調整装置は、音場に対応した目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データを記憶する目標音響周波数特性データ記憶手段と、音源から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段と、前記音響信号調整手段によって調整された調整音響信号を音響として前記音場に出力する音響出力手段と、前記音場に出力された音響を収音する収音手段と、前記収音手段によって収音された収音信号および前記調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定する音響周波数特性測定手段と、前記音響周波数特性測定手段によって測定された音響周波数特性が前記目標音響周波数特性になるように前記音響信号を調整するための音響調整データを算出する音響調整データ算出手段とを備え、前記音響周波数特性測定手段は、前記収音手段によって収音された収音信号を入力する収音信号入力手段と、前記収音信号入力手段が前記収音信号を入力するタイミングに対応するように前記調整音響信号を遅延させて入力する音響信号入力手段と、所定時間毎の前記調整音響信号と前記収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成する差分特性データ生成手段と、前記差分特性データ生成手段によって生成された前記所定時間毎の差分特性データから前記所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段とを備え、前記音響調整データ算出手段は、前記音響周波数特性算出手段によって算出された音響周波数特性が前記目標音響周波数特性になるように前記音響調整データを算出する構成を有している。
この構成により、所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成し、生成された所定時間毎の差分特性データから前記所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出し、算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、楽音などの音響周波数特性を短時間で精度良く調整することができる。
さらに、本発明の音響調整装置は、前記収音信号入力手段が、前記音場内に設置された複数の前記収音手段によってそれぞれ収音された収音信号を入力し、前記差分特性データ生成手段が、前記収音手段毎の前記差分特性データから1つの前記収音手段当たりの平均を表す平均差分特性データを前記所定時間毎にそれぞれ生成し、前記音響周波数特性算出手段が、前記差分特性データ生成手段によって生成された前記所定時間毎の平均差分特性データから前記所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する構成を有している。
この構成により、音場内に設置された複数の収音手段によってそれぞれ収音された収音信号に基づいた平均差分特性データをそれぞれ生成し、生成された所定時間毎の平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、音場内の音響周波数特性を均一に調整することができる。
さらに、本発明の音響調整装置は、前記音響信号調整手段が前記音響調整データに応じて前記音響信号を調整した後に、前記音響周波数特性算出手段によって算出された音響周波数特性が騒音か否かを判定する騒音判定手段を備え、前記騒音判定手段が騒音と判定したとき前記音響調整データ算出手段は、前記騒音の特性に応じて前記音響調整データを算出する構成を有している。
この構成により、音場の建築途中などに音響信号を調整した後、音場の建築が完成して聴衆が音場にいるときなどに音響周波数特性が騒音か否かを判定し、騒音と判定したとき騒音の特性に応じて音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音が発生しても聴感度のよい音響周波数特性を調整することができる。
さらに、本発明の音響調整装置は、前記騒音判定手段が騒音と判定したとき前記音響調整データ算出手段は、前記音場に応じて前記音響調整データを算出する構成を有している。
この構成により、音響周波数特性が騒音か否かを判定し、騒音と判定したとき音場に応じて音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音が発生するいかなる音場にも対応可能な音響調整装置を提供することができる。
本発明は、騒音を出すことなく、音響周波数特性を短時間に、かつ自動的に調整することができるという効果を有する音響調整装置を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の音響調整装置について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図1に示す。
本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図1に示す。
本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置1は、音源11から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段12、音響信号調整手段12によって調整された調整音響信号を増幅するアンプ13、アンプ13によって増幅された調整音響信号を音響として音場7に出力するスピーカ14、音場7に出力された音響を収音する収音手段15、収音手段15によって収音された収音信号を入力し、かつ調整音響信号を入力するサウンドデバイス20、およびサウンドデバイス20が出力した収音信号および調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定し、測定された音響周波数特性に基づいて音響信号を調整するための音響調整データを目標音響周波数特性になるように算出するパソコン30を含むように構成される。
なお、音源11は、CD(Compact Disc)プレイヤー、DVD(Digital Versatile Disc)、またはMD(Mini Disc)などの音源となるものであれば如何なるもので構成されてもよい。音場7は、コンサート会場や駅のプラットホームなど音響が発生される場所や空間である。また、本実施の形態に係る音響調整は、主に音場7の建築途中に行われ、または聴衆が音場7にいないとき等に行われる。
音響信号調整手段12は、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)を有するパラメトリックイコライザおよびバンドパスフィルタなどによって構成され、音源11から再生された音響信号を音響調整データに応じて調整するようになっている。なお、音響調整データには、音響周波数等のゲインや共振の鋭さを示すQなどを調整するためのデータが含まれる。また、音響調整装置1の操作者などは、音場7で短時間に音響調整が行えるように、音場7の音響周波数特性を測定する前に、音場7に関する音場の空間規模、音場の使用目的、および音場の残響時間などの条件に基づいて事前に図示していないコンピュータを用いて音響シミュレーションを行う。音響信号調整手段12には、図示していないコンピュータによって予測された音場7に関する最適な音響調整データが予め設定されている。
また、音響信号調整手段12には、パソコン30によって出力された音響調整データが入力され、音響信号調整手段12は、入力された音響調整データに応じて予め設定された音響調整データを補正し、補正した音響調整データに基づいて音響信号を調整するようになっている。
アンプ13は、パワーアンプなどによって構成され、音響信号調整手段12によって調整された調整音響信号を増幅するようになっている。スピーカ14は、アンプ13によって増幅された調整音響信号を音響として音場7に出力するようになっている。
また、スピーカ14は、複数のスピーカを1つのユニットにしたスピーカクラスタの構成でもよく、音域毎に音響を出力するスコーカ、ツイータ、およびウーハなどによって構成されてもよい。なお、本発明に係る音響出力手段は、アンプ13およびスピーカ14などによって構成されるものであり、音響を出力するものであれば如何なるものでもよい。収音手段15は、マイクロホンなどによって構成され、音場7に出力された音響を収音するようになっている。
サウンドデバイス20は、音響信号調整手段12、収音手段15、およびパソコン30とネットワークを介して接続されている。また、サウンドデバイス20は、PCカードでもよく、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)に準拠してパソコン30内に装着されるものでもよい。サウンドデバイス20は、音響信号調整手段12および収音手段15によって出力されたアナログの信号からデジタルの信号に変換するようになっている。
サウンドデバイス20は、収音手段15によって収音された収音信号を入力する収音信号入力手段21および調整音響信号を入力する音響信号入力手段22によって構成される。
収音信号入力手段21は、収音手段15によって収音されたデジタルの収音信号を入力し、入力したデジタルの収音信号をパソコン30に出力するようになっている。
音響信号入力手段22は、入力したデジタルの調整音響信号をパソコン30に出力するようになっている。
また、パソコン30に取り込まれた収音信号および調整音響信号のうち、音響信号入力手段22よりパソコン30に取り込まれた調整音響信号をパソコン30内で遅延させる。音響信号入力手段22に取り込まれた調整音響信号を遅延させる遅延時間は、調整音響信号がアンプ13に入力された時点から音場7および収音手段15を介して収音信号となってサウンドデバイス20に入力されるまでの時間になるようにする。これにより、収音信号と調整音響信号との間のタイミングを合わせることが可能となる。
パソコン30は、サウンドデバイス20で取り込まれた収音信号と調整音響信号との間のタイミングを合わせる機能を持つ。また、調整音響信号と収音信号とをディスプレイに表示する表示手段31、所定時間毎の調整音響信号と収音信号とを蓄積する蓄積手段32、所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成する差分特性データ生成手段33、差分特性データ生成手段33によって生成された所定時間毎の差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段34、スピーカ14によって構成されるスピーカシステムに関わる位相情報、周波数特性、ディレイやアライメントなどのデータが予め記憶されているスピーカデータベース35、種々の音場に対応した目標とする目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データが記憶されている目標音響周波数特性データベース36、および音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出する音響調整データ算出手段37を含むように構成されている。
表示手段31は、サウンドデバイス20によって出力された調整音響信号と収音信号とを音響調整装置1の操作者などに比較させるため、調整音響信号と収音信号とをFFT(Fast Fourier Transform)を用いて変換するなどして、2つの信号に含まれる音響周波数毎のレベル、差分特性、コヒーレンス特性などをディスプレイに表示するようになっている。
蓄積手段32は、サウンドデバイス20によって出力された所定時間毎の調整音響信号と収音信号とをパソコン30のハードディスクなどの記憶手段に蓄積するようになっている。差分特性データ生成手段33は、蓄積手段32が蓄積した所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成するようになっている。なお、差分特性データ生成手段33は、調整音響信号を基準として調整音響信号と収音信号とに含まれる音響周波数毎のレベルの差の2乗和が最小になるような差分特性データを生成するようにしてもよい。また、差分特性データ生成手段33は、例えば、調整音響信号および収音信号の測定対象となる時間が5分間であって、差分特性データを10秒毎に生成する場合、30個の差分特性データを生成するようになっている。なお、測定対象となる時間および所定時間は可変である。
また、差分特性データ生成手段33が、サウンドデバイス20によって出力された所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成し、蓄積手段32が、それぞれ生成された差分特性データを蓄積するようにしてもよい。
音響周波数特性算出手段34は、差分特性データ生成手段33によって生成された所定時間毎の差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出するようになっている。例えば、音響周波数特性算出手段34は、生成された差分特性データから同一の音響周波数に対応する所定時間毎のレベルを抽出し、抽出した所定時間毎のレベルの平均値を算出するなどして音響周波数特性を算出するようにしてもよい。
スピーカデータベース35は、スピーカ14の構成やスピーカ14が音場7に設置される場所に応じてスピーカシステムに関わる位相情報、周波数特性、ディレイやアライメントなどのデータが予め記憶されているものであって、パソコン30のハードディスクなどによって構成される。これらのデータは、事前にコンピュータを用いた音響シミュレーションによって直接音あるいは反射音を含む形で音響調整した結果に応じて決定され、音響信号調整手段12などに予め設定される。
目標音響周波数特性データベース36は、種々の音場に対応した目標とする音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データが記憶されているものであって、パソコン30のハードディスクなどによって構成される。例えば、目標音響周波数特性データベース36には、音場の空間規模、音場の使用目的、および音場の残響時間などに応じた目標音響周波数特性データが予め記憶されている。
また、目標音響周波数特性データは、事前にコンピュータを用いた音響シミュレーションによって直接音および反射音を音響調整した結果に応じて決定され、音場の空間規模、音場の使用目的、および音場の残響時間などに応じて複数に分類されている。なお、音場7の音響周波数特性を測定する前に音響調整装置1の操作者などは、キーボードおよびマウスなどの入力機器を用いて複数に分類されたデータから、音場7にとって最適な目標音響周波数特性データを1つ選択することができる。また、本発明に係る目標音響周波数特性データ記憶手段は、目標音響周波数特性データベース36によって構成されてもよい。
音響調整データ算出手段37は、音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出し、算出した音響調整データを音響信号調整手段12に出力するようになっている。
例えば、音響調整データ算出手段37は、音響調整装置1の操作者などが選択した目標音響周波数特性データを目標音響周波数特性データベース36から取得し、取得した目標音響周波数特性データが表す目標音響周波数特性に音響周波数特性を近づけるために、目標音響周波数特性と音響調整後の音響周波数特性とに含まれる音響周波数毎のレベルの差の2乗和が最小になるように音響調整データを算出するようにしてもよい。
また、図2は、本発明の実施の形態に係る目標音響周波数特性の一例を示す図である。音響調整データ算出手段37が取得した目標音響周波数特性データは、図2に示すような目標音響周波数特性であった場合、算出された音響周波数特性が上限8と下限9との間に収まるように音響調整データを算出するようにしてもよい。
また、音響調整データ算出手段37が取得した目標音響周波数特性データは、フラットな特性であった場合、目標音響周波数特性と音響周波数特性との差が最小になるように、音響信号調整手段12を構成するバンドパスフィルタのバンド数毎に音響調整データを算出するようにしてもよい。なお、この音響調整データ算出のための具体的な手法としては、例えば、文献「"音響伝達系の波形伝達特性補償に対するコンボリューションイコライザの適用"、根生他著、日本音響学会講演論文集、昭和56年10月」に開示されたもの等が知られている。
なお、蓄積手段32、差分特性データ生成手段33、音響周波数特性算出手段34、および音響調整データ算出手段37は、プログラムのモジュールでもよく、これらの手段はパソコン30のCPUなどによって制御されるようにしてもよい。また、音響調整装置1は、音響信号調整手段12がパソコン30に含まれるように構成してもよい。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置の動作について、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図3(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る音響信号入力手段の動作の流れを示すフローチャートである。
まず、音源11から再生された音響信号が音響信号調整手段12によって音響調整データに応じて調整されたとき、調整された調整音響信号は、音響信号入力手段22に入力され、所定時間サンプリングされてアナログからデジタルの調整音響信号に変換される(ステップS11)。デジタルの調整音響信号は、パソコン30に出力され、収音信号と調整音響信号との間のタイミングを合わせた上で、蓄積手段32に蓄積される(ステップS12)。デジタルの調整音響信号がパソコン30に出力された回数が、所定回数に到達したときには、音響信号入力手段22の動作が終了する(ステップS13)。
図3(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る収音信号入力手段の動作の流れを示すフローチャートである。
まず、調整音響信号がスピーカ14によって音場7に音響として出力され、音場7に出力された音響が収音手段15によって収音されたとき、収音された収音信号は、収音信号入力手段21に入力され、所定時間サンプリングされてアナログからデジタルの収音信号に変換される(ステップS21)。次に、デジタルの収音信号は、パソコン30に出力され、蓄積手段32に蓄積される(ステップS22)。デジタルの調整音響信号がパソコン30に出力された回数が、所定回数に到達したときには、音響信号入力手段22の動作が終了する(ステップS23)。
図3(c)は、本発明の第1の実施の形態に係るパソコンの動作の流れを示すフローチャートである。
まず、所定時間毎の調整音響信号と収音信号とが、差分特性データ生成手段33によって蓄積手段32から取り出され、取り出された所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データは、差分特性データ生成手段33によってそれぞれ生成され(ステップS31)、生成されたそれぞれの差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性は、音響周波数特性算出手段34によって算出される(ステップS32)。次に、音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データは、音響調整データ算出手段37によって算出され(ステップS33)、音響信号調整手段12に設定される(ステップS34)。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置は、収音信号および調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定し、測定された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響信号を調整するための音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音を出すことなく、音響周波数特性を短時間に、かつ自動的に調整することができる。
また、音場7に対応した目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データに基づいて音響信号を調整するため、いかなる音場にも対応可能な音響調整装置を提供することができる。
また、所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成し、生成された所定時間毎の差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出し、算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、楽音などの音響周波数特性を短時間で精度良く調整することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図4に示す。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図4に示す。
本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置2は、音源11から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段12、音響信号調整手段12によって調整された調整音響信号を増幅するアンプ13、アンプ13によって増幅された調整音響信号を音響として音場7に出力するスピーカ14、音場7内に設置された収音手段15aおよび収音手段15b、収音手段15aおよび収音手段15bによって収音された収音信号をそれぞれ入力し、かつ調整音響信号を入力するサウンドデバイス40、およびサウンドデバイス40がそれぞれ出力した収音信号および調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定し、測定された音響周波数特性に基づいて音響信号を調整するための音響調整データを目標音響周波数特性になるように算出するパソコン50を含むように構成される。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置を構成する構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、それぞれの説明を省略する。また、本発明の第2の実施の形態に係る収音手段15aおよび収音手段15bの各々は、本発明の第1の実施の形態に係る収音手段15と同一である。なお、本発明の第2の実施の形態に係る収音手段15aおよび収音手段15bは、2つに限定されず、3つ以上の収音手段15が存在してもよい。また、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整は、主に音場7の建築途中に行われ、または聴衆が音場7にいないとき等に行われる。
サウンドデバイス40は、音響信号調整手段12、収音手段15、およびパソコン50とネットワークを介して接続されている。また、サウンドデバイス40は、PCカードでもよく、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)に準拠してパソコン50内に装着されるものでもよい。サウンドデバイス40は、音響信号調整手段12並びに、収音手段15aおよび収音手段15bによって出力されたアナログの信号からデジタルの信号に変換するようになっている。
収音信号入力手段41は、収音手段15aおよび収音手段15bによって収音されたデジタルの収音信号をそれぞれ入力し、それぞれ入力したデジタルの収音信号をパソコン30に出力するようになっている。
パソコン50は、サウンドデバイス40で取り込まれた収音信号と調整音響信号とをタイミングを合わせて取り込み、調整音響信号と収音信号とをディスプレイに表示する表示手段31、所定時間毎の調整音響信号と各収音信号とを蓄積する蓄積手段52、収音手段15毎の差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データを所定時間毎にそれぞれ生成する差分特性データ生成手段53、差分特性データ生成手段53によって生成されたそれぞれの平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段54、スピーカ14によって構成されるスピーカシステムに関わるディレイやアライメントなどのデータが予め記憶されているスピーカデータベース35、種々の音場に対応した目標とする目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データが記憶されている目標音響周波数特性データベース36、および音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出する音響調整データ算出手段37を含むように構成されている。
蓄積手段52は、サウンドデバイス40によって出力された所定時間毎の調整音響信号と、所定時間毎の収音手段15aおよび収音手段15bの収音信号とを蓄積するようになっている。差分特性データ生成手段53は、蓄積手段52が蓄積した所定時間毎の調整音響信号と収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成するようになっている。また、音場7内に設置された収音手段15が複数存在するとき、差分特性データ生成手段53は、蓄積手段52が蓄積した収音手段15毎の差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データを所定時間毎にそれぞれ生成するようになっている。例えば、本発明の第2の実施の形態に係る収音手段が収音手段15aおよび収音手段15bの2つ存在するとき、差分特性データ生成手段53は、所定時間毎の調整音響信号と収音手段15aの収音信号との差分から得られる差分特性データ、および所定時間毎の調整音響信号と収音手段15bの収音信号との差分から得られる差分特性データを生成し、さらに、収音手段15aの差分特性データおよび収音手段15bの差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データを所定時間毎に生成するようになっている。
音響周波数特性算出手段54は、差分特性データ生成手段53によって生成された所定時間毎の平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出するようになっている。例えば、音響周波数特性算出手段54は、生成された平均差分特性データから同一の音響周波数に対応する所定時間毎のレベルを抽出し、抽出した所定時間毎のレベルの平均値を算出するなどして音響周波数特性を算出するようにしてもよい。
なお、蓄積手段52、差分特性データ生成手段53、音響周波数特性算出手段54、および音響調整データ算出手段37は、プログラムのモジュールでもよく、これらの手段はパソコン50のCPUなどによって制御されるようにしてもよい。
以下、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置の動作について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置の動作の流れを示すフローチャートである。なお、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置の動作のうち、本発明の第1の実施の形態に係る音響調整装置の動作と同一のものについては、同一の符号を付す。
まず、所定時間毎の調整音響信号と、所定時間毎の収音手段15aおよび収音手段15bの収音信号とが、差分特性データ生成手段53によって蓄積手段52から取り出され、取り出された収音手段15毎の差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データは、差分特性データ生成手段53によって所定時間毎にそれぞれ生成される(ステップS41)。
次に、差分特性データ生成手段53によって生成された所定時間毎の平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性は、音響周波数特性算出手段54によって算出される(ステップS42)。そして、音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データは、音響調整データ算出手段37によって算出され(ステップS33)、音響信号調整手段12に設定される(ステップS34)。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る収音信号入力手段の動作の流れは、第1の実施の形態に係る収音信号入力手段の動作の流れと同じであり、収音手段15毎に対応する収音信号について本発明の第1の実施の形態に係る収音信号入力手段の動作が行われる。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置は、音場7内に設置された複数の収音手段15によってそれぞれ収音された収音信号に基づいた平均差分特性データをそれぞれ生成し、生成された所定時間毎の平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、音場7内の音響周波数特性を均一に調整することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図6に示す。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置のブロック図を図6に示す。
本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置3は、音源11から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段12、音響信号調整手段12によって調整された調整音響信号を増幅するアンプ13、アンプ13によって増幅された調整音響信号を音響として音場7に出力するスピーカ14、音場7に出力された音響を収音する複数の収音手段15、複数の収音手段15によって収音された収音信号をそれぞれ入力し、かつ調整音響信号を入力するサウンドデバイス40、およびサウンドデバイス40がそれぞれ出力した収音信号および調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定し、測定された音響周波数特性に基づいて音響信号を調整するための音響調整データを目標音響周波数特性になるように算出するパソコン60を含むように構成される。
なお、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置を構成する構成要素のうち、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置を構成する構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、それぞれの説明を省略する。また、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整は、音場7の建築途中などに音響信号調整手段12が音響調整データに応じて音響信号を調整した後、音場7の建築が完成して聴衆が音場7にいるとき等に再度行われる。
また、音場7で短時間に音響調整が行えるように、音響信号調整手段12には、音場7の建築途中などに音響信号が調整されたときの音響調整データが予め設定されている。
パソコン60は、調整音響信号と収音信号とをディスプレイに表示する表示手段31、所定時間毎の調整音響信号と各収音信号とを蓄積する蓄積手段52、収音手段15毎の差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データを所定時間毎にそれぞれ生成する差分特性データ生成手段53、差分特性データ生成手段53によって生成されたそれぞれの平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段54、スピーカ14によって構成されるスピーカシステムに関わるディレイやアライメントなどのデータが予め記憶されているスピーカデータベース35、種々の音場に対応した目標とする目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データが記憶されている目標音響周波数特性データベース36、音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出する音響調整データ算出手段37、および音響信号調整手段12が音響調整データに応じて音響信号を調整した後、音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性が騒音か否かを判定する騒音判定手段68を含むように構成されている。
騒音判定手段68は、音場7の建築途中などに音響信号調整手段12が音響調整データに応じて音響信号を調整した後の音響調整装置3の運用状態に、音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性が騒音か否かを判定するようになっている。
例えば、騒音判定手段68は、事前に音響信号調整時に調整した音響周波数特性を保持しておき、その周波数特性と、算出された音響周波数特性が一致しないとき、音響周波数特性が騒音と判定するようにしてもよい。また、騒音判定手段68が取得した目標音響周波数特性データは、図2に示すような目標音響周波数特性であった場合、算出された音響周波数特性が上限8と下限9との間に収まらないとき、音響周波数特性が騒音と判定するようにしてもよい。
また、騒音判定手段68は、音響周波数特性が騒音と判定したとき、音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性を音響調整データ算出手段67に出力するようになっている。
なお、音響調整装置3の操作者などは、キーボードおよびマウスなどの入力機器を用いて音響調整装置3の初期状態または音響調整装置3の運用状態を選択することができる。また、音響調整装置3は、自動で一定時間毎に音響周波数特性算出手段54が算出する音響周波数特性の変動量に応じて、音響調整装置3の初期状態または音響調整装置3の運用状態を選択することもできる。
また、音場7の建築途中などに音響信号調整手段12が音響調整データに応じて音響信号を調整する前の音響調整装置3の初期状態に、騒音判定手段68は、騒音の判定をせずに音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性を音響調整データ算出手段67に出力するようになっている。
音響調整データ算出手段67は、音響調整装置3の初期状態に音響周波数特性算出手段34によって算出された音響周波数特性が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出し、算出した音響調整データを音響信号調整手段12に出力するようになっている。また、音響調整データ算出手段67は、音響調整装置3の運用状態でかつ騒音判定手段68によって音響周波数特性が出力されたとき、音響周波数特性に基づいて音響調整データを算出し、算出した音響調整データを音響信号調整手段12に出力するようになっている。
また、音響調整装置3の運用状態において、音響調整データ算出手段67は、以下に示すように音場7に応じて音響調整データを算出し、算出した音響調整データを音響信号調整手段12に出力するようになっている。
例えば、音場7が列車の往来する駅のプラットホームなど、騒音の変動が大きい場所である場合には、音響調整データ算出手段67が、音響周波数特性に含まれる音響周波数800Hz位から音響周波数5kHz位までの聴感度のよい音響周波数帯のレベルが上限のレベルまで一様に増加するように音響調整データを一定時間間隔毎に算出し、算出した音響調整データを一定時間間隔毎に音響信号調整手段12に出力するようになっている。なお、音響調整データ算出手段67は、目標音響周波数特性と一致しないような音響周波数帯のレベルを増加させないように音響調整データを算出するようにしてもよい。
また、音場7がデパートやクラシックコンサート会場など、暗騒音のように騒音の変動が小さい場所である場合には、音響調整データ算出手段67が、音響周波数特性に含まれる暗騒音の音響周波数帯が目標音響周波数特性になるように音響調整データを算出し、算出した音響調整データを音響信号調整手段12に出力するようになっている。例えば、音響調整データ算出手段67は、暗騒音の音響周波数帯のゲインを小さく調整するように音響調整データを算出するようにしてもよく、または、音響周波数特性の全ての音響周波数帯においてSN比が一定となるように音響調整データを算出するようにしてもよい。
なお、蓄積手段52、差分特性データ生成手段53、音響周波数特性算出手段54、音響調整データ算出手段67、および騒音判定手段68は、プログラムのモジュールでもよく、これらの手段はパソコン60のCPUなどによって制御されるようにしてもよい。
以下、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置の動作について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置の動作の流れを示すフローチャートである。なお、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置の動作のうち、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置の動作と同一のものについては、同一の符号を付す。音響調整装置3の初期状態において、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置の動作は、本発明の第2の実施の形態に係る音響調整装置の動作と同一である。
まず、音響調整装置3の運用状態において、所定時間毎の調整音響信号と、所定時間毎の収音手段15aおよび収音手段15bの収音信号とが、差分特性データ生成手段53によって蓄積手段52から取り出され、取り出された収音手段15毎の差分特性データから1つの収音手段15当たりの平均を表す平均差分特性データは、差分特性データ生成手段53によって所定時間毎にそれぞれ生成される(ステップS41)。
次に、差分特性データ生成手段53によって生成された所定時間毎の平均差分特性データから所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性は、音響周波数特性算出手段54によって算出される(ステップS42)。そして、音響周波数特性算出手段54によって算出された音響周波数特性が騒音か否かは、騒音判定手段68によって判定される(ステップS51)。
音響周波数特性が騒音と判定されたとき、音響周波数特性に基づいて音響調整データは、音響調整データ算出手段67によって音場7に応じて算出され(ステップS52)、音響信号調整手段12に設定される(ステップS34)。
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態に係る音響調整装置は、音場7の建築途中などに音響信号を調整した後、音場7の建築が完成して聴衆が音場7にいるときなどに音響周波数特性が騒音か否かを判定し、騒音と判定したとき騒音の特性に応じて音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音が発生しても聴感度のよい音響周波数特性を調整することができる。
また、音響周波数特性が騒音か否かを判定し、騒音と判定したとき音場に応じて音響調整データを算出し、算出された音響調整データに応じて音響信号を調整するため、騒音が発生するいかなる音場にも対応可能な音響調整装置を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる音響調整装置は、音楽CD等を再生することで音響周波数特性を騒音を出すことなく、短時間に、かつ自動的に調整することができるという効果を有し、音源から再生された音響信号を調整する音響調整装置等として有用である。
1、2、3、80 音響調整装置
7 音場
8 音響周波数特性の上限
9 音響周波数特性の下限
11 音源
12 音響信号調整手段
13、85 アンプ
14、86 スピーカ(音響出力手段)
15、15a、15b、87 収音手段
20、40 サウンドデバイス
21、41 収音信号入力手段
22 音響信号入力手段
30、50、60 パソコン
31 表示手段
32、52 蓄積手段
33、53 差分特性データ生成手段
34、54 音響周波数特性算出手段
35 スピーカデータベース
36 目標音響周波数特性データベース(目標音響周波数特性データ記憶手段)
37、67 音響調整データ算出手段
68 騒音判定手段
82 測定信号発生器
84 デジタルイコライザ
88 音響特性測定器
89 演算手段
90 制御手段
7 音場
8 音響周波数特性の上限
9 音響周波数特性の下限
11 音源
12 音響信号調整手段
13、85 アンプ
14、86 スピーカ(音響出力手段)
15、15a、15b、87 収音手段
20、40 サウンドデバイス
21、41 収音信号入力手段
22 音響信号入力手段
30、50、60 パソコン
31 表示手段
32、52 蓄積手段
33、53 差分特性データ生成手段
34、54 音響周波数特性算出手段
35 スピーカデータベース
36 目標音響周波数特性データベース(目標音響周波数特性データ記憶手段)
37、67 音響調整データ算出手段
68 騒音判定手段
82 測定信号発生器
84 デジタルイコライザ
88 音響特性測定器
89 演算手段
90 制御手段
Claims (5)
- 音場に対応した目標音響周波数特性に関する目標音響周波数特性データを記憶する目標音響周波数特性データ記憶手段と、音楽ソースである音源から再生された音響信号を調整する音響信号調整手段と、前記音響信号調整手段によって調整された調整音響信号を音響として前記音場に出力する音響出力手段と、前記音場に出力された音響を収音する収音手段と、前記収音手段によって収音された収音信号および前記調整音響信号に基づいて音響周波数特性を測定する音響周波数特性測定手段と、前記音響周波数特性測定手段によって測定された音響周波数特性が前記目標音響周波数特性になるように前記音響信号を調整するための音響調整データを算出する音響調整データ算出手段とを備え、前記音響信号調整手段は、前記音響調整データ算出手段によって算出された音響調整データに応じて前記音響信号を調整することを特徴とする音響調整装置。
- 前記音響周波数特性測定手段は、前記収音手段によって収音された収音信号を入力する収音信号入力手段と、前記調整音響信号を入力する音響信号入力手段と、所定時間毎の前記調整音響信号と前記収音信号との差分から得られる差分特性データをそれぞれ生成する差分特性データ生成手段と、前記差分特性データ生成手段によって生成された前記所定時間毎の差分特性データから前記所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出する音響周波数特性算出手段とを備え、前記音響調整データ算出手段は、前記音響周波数特性算出手段によって算出された音響周波数特性が前記目標音響周波数特性になるように前記音響調整データを算出することを特徴とする請求項1に記載の音響調整装置。
- 前記収音信号入力手段は、前記音場内に設置された複数の前記収音手段によってそれぞれ収音された収音信号を入力し、前記差分特性データ生成手段は、前記収音手段毎の前記差分特性データから1つの前記収音手段当たりの平均を表す平均差分特性データを前記所定時間毎にそれぞれ生成し、前記音響周波数特性算出手段は、前記差分特性データ生成手段によって生成された前記所定時間毎の平均差分特性データから前記所定時間当たりの平均を表す音響周波数特性を算出することを特徴とする請求項2に記載の音響調整装置。
- 前記音響信号調整手段が前記音響調整データに応じて前記音響信号を調整した後に、前記音響周波数特性算出手段によって算出された音響周波数特性が騒音か否かを判定する騒音判定手段を備え、前記騒音判定手段が騒音と判定したとき前記音響調整データ算出手段は、前記騒音の特性に応じて前記音響調整データを算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の音響調整装置。
- 前記騒音判定手段が騒音と判定したとき前記音響調整データ算出手段は、前記音場に応じて前記音響調整データを算出することを特徴とする請求項4に記載の音響調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003282780A JP2005049688A (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 音響調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003282780A JP2005049688A (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 音響調整装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
2003
- 2003-07-30 JP JP2003282780A patent/JP2005049688A/ja active Pending
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