JP2003322559A - 伝達特性測定装置、伝達特性測定方法、及び伝達特性測定プログラム、並びに増幅装置 - Google Patents

伝達特性測定装置、伝達特性測定方法、及び伝達特性測定プログラム、並びに増幅装置

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JP2003322559A JP2002129307A JP2002129307A JP2003322559A JP 2003322559 A JP2003322559 A JP 2003322559A JP 2002129307 A JP2002129307 A JP 2002129307A JP 2002129307 A JP2002129307 A JP 2002129307A JP 2003322559 A JP2003322559 A JP 2003322559A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチチャンネル音響再生環境下において、
マルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチ
ャンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネル
の伝達特性を測定することのできる伝達特性測定装置を
提供する。 【解決手段】 伝達特性測定装置5の被測定対象選択部
51は、5チャンネル分の被測定対象に供給される各入
力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択する。
伝達特性算出&決定部52は、被測定対象選択部51に
より選択された一の被測定対象の伝達特性を算出し、決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャンネル
の音響再生環境下における、測定対象に入力する入力信
号及び該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象
の伝達特性を測定する伝達特性測定装置及び伝達特性測
定方法に関する。
【0002】また、本発明は、マルチチャンネルの音響
再生環境下における、測定対象に入力する入力信号及び
該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象の伝達
特性を測定する伝達特性測定装置によって実行される伝
達特性測定プログラムに関する。
【0003】また、本発明は、マルチチャンネルの音響
再生環境下における、測定対象に入力する入力信号及び
該測定対象からの出力信号を用いて前記測定対象の伝達
特性を測定する伝達特性測定装置を内蔵する増幅装置に
関する。
【0004】
【従来の技術】2個を超える複数個の独立したチャンネ
ルを持つ、いわゆるマルチチャンネルが再生可能なメデ
ィアとしてはディジタルバーサタイルディスク又はディ
ジタルビデオディスク(Digital Versatile Disc or Di
gital Video Disc:DVD)オーディオや、スーパーオ
ーディオコンパクトディスク(Super Audio Compact Di
sc:SACD)等が規格化されている。
【0005】これらの規格におけるマルチチャンネルの
スピーカ位置の設定は、ITU−R(international te
lecommunications union radiocommunication sector)
の勧告BS-775-1Mutichannel Stereophonic Sound Syste
m with and without Accompanying Pictureに基づいて
いる。
【0006】図14には、前記勧告によるマルチチャン
ネルの標準的なスピーカ配置を示す。聴取者Uに対する
フロントの左L,右R、フロントのセンターC、サラウ
ンドの左LS,サラウンドの右RSの5チャンネルの配
置である。また、この5チャンネルの配置に、図15に
示すように低域補正(Low frequency Enhancement:L
FE)を再生するサブウーハー(Sub woofer:SW)ス
ピーカを加えたいわゆる5.1チャンネルの配置も標準
的となっている。
【0007】一方、これらのマルチチャンネルのメディ
アを再生するオーディオ再生装置(プレーヤ)では、メ
ディアの持つ独立した最大チャンネル数に応じた、独立
したオーディオ再生回路とオーディオ出力端子を備えて
いる。光ディスクが5チャンネル又は5.1チャンネル
のオーディオソースを記録しているのであれば、それを
再生するプレーヤの出力端子は5チャンネル又は5.1
チャンネル入力端子を持つ外部アンプに接続され、さら
に外部アンプは5チャンネル又は5.1チャンネルに対
応した各々のスピーカに接続される。
【0008】ところで、現在、前記DVDなどをソース
とした、マルチチャンネル音響再生環境下において、各
々のチャンネルごとの音響特性を測定するには、各チャ
ンネル個々に、テストトーンと呼ばれるピンクノイズや
ホワイトノイズを再生し、それを、ユーザの耳で確認
し、各チャンネルのレベル差を、ユーザがリモコンなど
を用いて手動で調整している。
【0009】また、高品質で高価な高級AVアンプなど
では、リスニングポジションに測定用マイクを置き、ア
ンプ内部にテストジェネレータを用意し、各チャンネル
単位で、テストトーンを再生し、それを、マイクで収音
し、その信号を取り込み、元のテストトーンを用いて、
各チャンネル間のレベル差や、伝搬距離(時間)の差を
測定し、自動的に、レベル差や伝搬距離の差を調整する
機能をもっているものもある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たマルチチャンネル音響再生下の各システムでは、いず
れも各チャンネルごとに、テストトーンを再生しなけれ
ばならなかった。
【0011】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
であり、マルチチャンネル音響再生環境下において、マ
ルチチャンネル音響再生システムに、通常のマルチチャ
ンネル再生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの
伝達特性を測定することのできる伝達特性測定装置及び
伝達特性測定方法の提供を目的とする。
【0012】また、本発明は、マルチチャンネル音響再
生環境下において、マルチチャンネル音響再生システム
に、通常のマルチチャンネル再生を行わせながらも、自
動的に各チャンネルの伝達特性を測定する伝達特性測定
装置をコンピュータにより構成させることができる伝達
特性測定プログラムの提供を目的とする。
【0013】また、本発明は、マルチチャンネル音響再
生環境下において、自動的に各チャンネルの伝達特性が
測定される増幅装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る伝達特性測
定装置は、上述した課題を解決するために、空間的位置
を相互に異ならせた複数mチャンネルの音響再生環境下
における、複数m個の測定対象に入力する入力信号及び
該測定対象からの出力信号を用いて前記m個の測定対象
の内のn(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する
伝達特性測定装置において、前記複数mの測定対象に供
給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに基づ
いて前記n個の測定対象から一の被測定対象を選択する
被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段により
選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号
と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号
とに基づいて伝達特性を算出し、算出した前記一の被測
定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ前記一の被測定
対象を前記複数mの測定対象から除外する伝達特性算出
及び決定手段とを備える。
【0015】被測定対象選択手段は、複数mの測定対象
に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに
基づいてn(n≦m)個の測定対象から一の被測定対象
を選択する。伝達特性算出及び決定手段は、被測定対象
選択手段により選択された一の被測定対象に供給される
入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の出力
信号とに基づいて伝達特性を算出し、算出した一の被測
定対象の伝達特性の採用を決定し、かつ一の被測定対象
を複数mの測定対象から除外する。
【0016】これまで、離散クロススペクトル法を用い
て、音響再生装置から再生された音を、リスニングポジ
ジョンにおいてマイクで収音し、音響再生装置に入力さ
れる元の信号と、マイクで収音した信号とを解析するこ
とにより、リスニングポジションでの、音響特性(振幅
や、インパルス応答(伝搬時間)など)を測定する方法
により、1つのチャンネルの音響再生装置を、ノイズや
インパルスなどの測定信号を用いず、音楽や映画のサウ
ンドそのものを使用して、音響測定することはできるこ
とは明らかになっている。
【0017】本発明では、離散クロススペクトル法によ
る伝達特性測定を用いることにより、マルチチャンネル
再生環境下において、各チャンネルから1チャンネルづ
つテストトーンを出すのではなく、通常のマルチチャン
ネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの測定を
行い、調整することができる。
【0018】このように、本発明では、例えば、DVD
などの再生装置で、マルチチャンネルの再生ソース信号
を再生し、その再生装置に接続された、AVアンプなど
のようなマルチチャンネルに対応したアンプ及び、それ
に接続されたスピーカからなる、マルチチャンネル音響
再生環境下において、マルチチャンネルの再生ソース信
号をそのまま用いてマルチチャンネルで再生しながら、
各チャンネル単位で測定を行い、全チャンネルを測定す
るものである。
【0019】また、測定の後、測定結果を元に、AVア
ンプなどのパラメータを調整することによって自動調整
も行えるようにするものである。
【0020】本発明に係る伝達特性測定装置は、前記課
題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複
数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の
測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力
信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個
の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置にお
いて、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャン
ネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を
選択する被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手
段により選択された前記一の被測定対象に供給される入
力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出
力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出
し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、
前記n個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択
した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の
算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定
手段とを備える。
【0021】被測定対象選択手段は、複数mの測定対象
に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベルに
基づいて一の被測定対象を選択する。伝達特性算出及び
決定手段は、一の被測定対象に供給される入力信号と、
その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号とに
基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算出し
た前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n個の
測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各一の
被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及び採
用と並行しながら行う。
【0022】本発明に係る伝達特性測定方法は、前記課
題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複
数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の
被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの
出力信号を用いて前記m個の内のn(n≦m)個の被測
定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法に
おいて、前記複数mの被測定対象に供給される複数mチ
ャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の被
測定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択
工程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記
一の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号
に対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達
特性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性
の採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数m
の被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程と
を備える。
【0023】本発明に係る伝達特性測定方法は、前記課
題を解決するために、空間的位置を相互に異ならせた複
数mチャンネルの音響再生環境下における、複数m個の
測定対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力
信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個
の測定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方
法において、前記複数mの測定対象に供給される複数m
チャンネルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定
対象を選択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象
選択工程により選択された前記一の被測定対象に供給さ
れる入力信号と、その入力信号に対応する被測定対象の
前記出力信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性
を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採
用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程
が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達
特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及
び決定工程とを備える。
【0024】本発明に係る伝達特性測定プログラムは、
前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異なら
せた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数
m個の被測定対象に入力する入力信号及び該被測定対象
からの出力信号を用いて前記m個の被測定対象の内のn
(n≦m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性
測定装置において実行される伝達特性測定プログラムで
あって、前記複数mの被測定対象に供給される複数mチ
ャンネルの各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測
定対象から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工
程と、前記被測定対象選択工程により選択された前記一
の被測定対象に供給される入力信号と、その入力信号に
対応する被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特
性を算出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の
採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの
被測定対象から除外する伝達特性算出及び決定工程とを
備える。
【0025】本発明に係る伝達特性測定プログラムは、
前記課題を解決するために、空間的位置を相互に異なら
せた複数mチャンネルの音響再生環境下における、複数
m個の測定対象に入力する入力信号及び該測定対象から
の出力信号を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦
m)個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装
置によって実行される伝達特性測定プログラムにおい
て、前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネ
ルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選
択する被測定対象選択工程と、前記被測定対象選択工程
により選択された前記一の被測定対象に供給される入力
信号と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力
信号とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出
し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、
前記n個の測定対象から前記被測定対象選択工程が選択
した各一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の
算出及び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定
工程とを備える。
【0026】本発明に係る増幅装置は、前記課題を解決
するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャ
ンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に
入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて
前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達
特性が測定される増幅装置において、前記複数mの増幅
器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベル
に基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択す
る被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段によ
り選択された前記一の増幅器に供給される入力信号と、
その入力信号に対応する増幅器の前記出力信号とに基づ
いて伝達特性を算出し、算出した前記一の増幅器の伝達
特性の採用を決定し、かつ前記一の増幅器を前記複数m
の増幅器から除外する伝達特性算出及び決定手段とを備
える伝達特性測定装置を内蔵している。
【0027】本発明に係る増幅装置は、前記課題を解決
するために、空間的位置を相互に異ならせた複数mチャ
ンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅器に
入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用いて
前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の伝達
特性が測定される増幅装置において、前記複数mの増幅
器に供給される複数mチャンネルの各入力信号のレベル
に基づいて前記n個の測定対象から一の増幅器を選択す
る被測定対象選択手段と、前記被測定対象選択手段によ
り選択された前記一の被測定対象に供給される入力信号
と、その入力信号に対応する被測定対象の前記出力信号
とに基づいて周波数ポイント毎に伝達特性を算出し、算
出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を、前記n
個の測定対象から前記被測定対象選択手段が選択した各
一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特性の算出及
び採用と並行しながら行う伝達特性算出及び決定手段と
を備える伝達特性測定装置を内蔵している。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態について図面を参照しながら説明する。先ず、第1
の実施の形態は、空間的位置を相互に異ならせたマルチ
チャンネルの音響再生環境下、例えば5チャンネル音響
再生システムの中の被測定対象の伝達特性を測定する伝
達特性測定装置である。5チャンネルで記録された音楽
や、映画のサウンドそのものを使用して、被測定対象、
例えば各増幅器等の伝達特性を測定する。この伝達特性
測定装置の詳細については後述する。
【0029】先ず、5チャンネル音響再生システムの構
成について説明する。この5チャンネル音響再生システ
ムは、5チャンネルのオーディオソースが記録された、
例えばDVD規格の光ディスクから再生した5チャンネ
ルのオーディオ信号を、5チャンネルの各オーディオ信
号に対応した各スピーカから出力するシステムである。
ここでいう5チャンネルとは、聴取者に対して前方側左
チャンネルL、前方側中央チャンネルC、前方側右チャ
ンネルR、後方側左のサラウンドチャンネルLS、後方
側右のサラウンドチャンネルRSに相当するものであ
る。
【0030】図1に示すように、この5チャンネル音響
再生システム1は、図示しない光ディスク再生部から供
給される5チャンネルのアナログオーディオ信号を各チ
ャンネル毎に増幅する増幅部2と、増幅部2により増幅
された各アナログオーディオ信号を出力するスピーカ部
3と、スピーカ部3の各スピーカから出力された音を収
音するマイクロホン4と、前記増幅部2内の各増幅器等
の伝達特性を測定する伝達特性測定装置5とを備えてな
る。
【0031】図示しない光ディスク再生部は、DVD規
格の光ディスクから記録信号を読み出す光学ピックアッ
プと、光学ピックアップが読み出した読み取り信号を増
幅するRFアンプと、RFアンプが増幅した信号からサ
ーボ用信号を生成したり、前記増幅信号に記録パターン
検出処理や誤り訂正処理等の信号処理を施すサーボ・信
号処理部と、このサーボ・信号処理部で生成されたサー
ボ用信号に基づいて光学ピックアップや光ディスクを回
転駆動する機構部と、サーボ・信号処理部で前記信号処
理が施された信号を5チャンネル分の独立したデジタル
オーディオ信号に変換するデコーダー部とを備えてい
る。また、オーディオ再生部は、デコーダー部で変換さ
れた5チャンネル分の独立したデジタルオーディオ信号
を5チャンネルそれぞれにアナログオーディオ信号に変
換するD/A変換部とを備えている。
【0032】増幅部2は、前記D/A変換部からの5チ
ャンネルそれぞれのアナログオーディオ信号を前記各入
力端子21L、21C、21R、21LS、21RSを
介して受け取り、前記増幅部2内の各増幅器22L、2
2C、22R、22LS、22RSで増幅する。
【0033】スピーカ部3は、左チャンネル用のスピー
カ31L、中央チャンネル用のスピーカ31C、右チャ
ンネル用のスピーカ31R、左サラウンドチャンネル用
のスピーカ31LS、右サラウンドチャンネル用のスピ
ーカ31RSを備え、前記増幅部2から供給された各チ
ャネル毎のアナログオーディオ信号を出力する。
【0034】マイクロホン4は、聴取者によるリスニン
グポジションに置かれた測定用マイクロホンであり、5
チャンネルで記録された音楽や、映画のサウンドそのも
のを収音して電気信号に変換し、伝達特性測定装置5に
供給する。
【0035】伝達特性測定装置5は、5チャンネル分の
被測定対象に供給される各入力信号のレベルに基づいて
一の被測定対象を選択する被測定対象選択部51と、被
測定対象選択部51により選択された一の被測定対象の
伝達特性を算出し、決定する伝達特性算出&決定部52
とからなる。
【0036】被測定対象選択部51は、増幅部2の各増
幅器22L、22C、22R、22LS、22RSに入
る前の、前方側左チャンネルL、前方側中央チャンネル
C、前方側右チャンネルR、後方側左のサラウンドチャ
ンネルLS、後方側右のサラウンドチャンネルRSの各
入力アナログオーディオ信号のレベルに基づいて一の被
測定対象を選択する。
【0037】被測定対象選択部51は、図2に示すよう
に、5チャンネル分の被測定対象に供給される5チャン
ネルの入力信号を取り込む取り込み部511と、取り込
み部511によって取り込まれた5チャンネルの各入力
信号のレベルを検出するレベル検出部512と、このレ
ベル検出部512によって検出されたレベルに基づいて
一の被測定対象を選択する選択部513とを備える。
【0038】取り込み部511は、図示しないA/D変
換部によりデジタルオーディオ信号とされたLチャンネ
ル、Rチャンネル、Cチャンネル、LSチャンネル、R
Sチャンネル用の各オーディオ信号を後述するポイント
数Pだけ取り込むことができる容量のL−CH用バッフ
ァメモリ、R−CH用バッファメモリ、C−CH用バッ
ファメモリ、LS−CH用バッファメモリ、RS−CH
用バッファメモリを備えてなる。
【0039】レベル検出部512は、取り込み部511
が前記各バッファメモリに取り込んだデータのレベルを
検出し、最大レベルのチャンネルを、選択部513に選
択させる。このレベル検出部512は、データのレベル
を、ピークトゥピークで検出する。また、FFTにより
周波数軸上に変換し、例えば500Hz〜2kHzとい
うような帯域を使って測定してもよい。また、正規化
(RMS)により測定することもできる。
【0040】このように、取り込み部511が取り込ん
だ5チャンネルの各チャンネル毎に入力されるオーディ
オ信号のレベルをレベル検出部512にてチェックし、
ある一定以上の音量レベルで、かつ5チャンネルの各チ
ャンネルの中で一番大きいレベルであった、チャンネル
を、被測定対象チャンネルとして選択部513が選択す
る。
【0041】伝達特性算出&決定部52は、被測定対象
選択部51で選択された前記一の被測定対象に供給され
る入力信号と,その入力信号に対応する被測定対象の出
力信号とに直交変換処理を施す直交変換部と、この直交
変換部によって得られた前記入力信号のスペクトル及び
前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力信号及び出
力信号の各パワースペクトルを算出するパワースペクト
ル算出部と、前記直交変換部によって得られた前記入力
信号のスペクトル及び前記出力信号のスペクトルの各々
の周波数成分を乗算してクロススペクトルを算出するク
ロススペクトル算出部と、前記パワースペクトル算出部
によって算出された前記入力信号及び出力信号の各パワ
ースペクトルと、前記クロススペクトル算出部によって
算出された前記クロススペクトルとを用いて前記各パワ
ースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの平均値
とを算出するスペクトル平均値算出部と、前記スペクト
ル平均値算出部によって算出された前記各パワースペク
トルの平均値と前記クロススペクトルの平均値とから前
記一の被測定対象の伝達特性を算出する伝達特性算出部
と、前記スペクトル平均値算出部によって算出された前
記入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号
のパワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトル
の平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレン
ス算出部と、前記コヒーレンス算出部によって算出され
たコヒーレンスの値に基づいて前記伝達特性算出部によ
って算出された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を
決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定
対象から除外する伝達特性決定部とを備える。
【0042】図3には、伝達特性算出&決定部52の要
部の詳細を示す。図3の入力端子61には、被測定対象
選択部51で選択された一の被選択対象への入力信号が
ディジタル変換された入力IN1が供給される。入力端
子71には、入力信号IN1に対応する被測定対象の前
記出力信号がディジタル変換された入力IN2が供給さ
れる。
【0043】ここで、伝達特性の測定に必要な音声信号
のサンプル数は、後述する直交変換処理の具体例であ
る、高速フーリエ変換(FFT)のポイント数、及び後
述するパワースペクトル及びクロススペクトルの平均す
る回数を用いて算出される。例えば、上記伝達特定の測
定に必要なサンプル数をS、高速フーリエ変換のポイン
ト数をP、平均する回数をNとする場合には、上記伝達
特性の測定に必要なサンプル数Sは以下の(1)式で表
される。
【0044】S=P×N ・・・(1)
【0045】具体的には、高速フーリエ変換のポイント
数Pが65536、平均する回数Nが4のときには、サ
ンプル数Sは、65536×4の値となる。
【0046】このサンプル数Sは、測定の対象となる伝
達特性が周波数特性(伝達関数)のように詳細なポイン
トで算出されるものであるときには、前記65536ポ
イントとするが、詳細な応答を必要としない、例えばイ
ンパルス応答により遅延時間を概略値として求めるよう
な場合には、1024や、2048ポイントでもよい。
インパルス応答のピーク位置だけが分かればよいので、
大きなポイント数である必要はない。また、何回平均す
るかについても、4回、10回に限定されるものではな
く、測定の対象となる伝達特性の性質に応じて、1、
2、3、5、6、7、9回でもよい。また、20、2
5、30回でもよい。
【0047】なお、この具体例では、入力IN1の信号
に対して入力IN2の信号が高速フーリエ変換のポイン
ト数の範囲を越えて遅延している場合を考慮して、入力
IN2の信号としてはそのまま信号データの先頭から取
り出し、入力IN1の信号としては補正分の信号データ
の先頭から遅延させて取り出す。
【0048】上記入力IN1の信号は入力端子61から
乗算器16に出力されると共に、この入力IN1の信号
に対応する入力IN2の信号が入力端子71から乗算器
73に出力される。
【0049】ここで、所定のサンプル数の音声波形の切
り出しの際には、切り出し区間の両端に急激な変化が起
こらないようにすると共に、スペクトル領域では信号の
スペクトルに窓関数のフーリエ変換の畳み込み、即ち重
みつき移動平均を行うために、元の波形に時間窓を乗算
する処理が必要である。よって、窓関数発生器62、7
2からは、上記乗算器63、73に送られる信号の帯域
に対応する窓関数が発生されて乗算器63、73に供給
される。これにより、上記乗算器63、73では帯域の
信号と窓関数とが乗算され、この乗算された信号は、そ
れぞれFFT解析器64、74に送られる。
【0050】上記FFT解析器64、74では、送られ
た信号データに高速フーリエ変換処理を施すことによ
り、入力IN1の信号の周波数スペクトル及び入力IN
2の信号の周波数スペクトルが求められる。
【0051】上記入力IN1のスペクトルの複素データ
をX(k)とするとき、この複素データX(k)は乗算
器66に送られると共に、複素共役変換器65にも送ら
れる。この複素共役変換器65では送られた複素データ
X(k)が複素共役データX*(k)に変換されて乗算器
66に送られる。この乗算器66では上記FFT解析器
64からの複素データX(k)と上記複素共役データX
* (k)とが乗算されて入力IN1のパワースペクトル
X* (k)X(k)が求められる。このパワースペクト
ルX* ( k)X(k)はレジスタ81aに記憶される。
【0052】同様にして、上記入力IN2のスペクトル
の複素データをY(k)とすると、この複素データY
(k)は乗算器76に送られると共に、複素共役変換器
75に送られる。この複素共役変換器75では送られた
複素データY(k)が複素共役データY* (k)に変換
されて、この複素共役データY* (k)は乗算器76に
送られる。この乗算器76では上記FFT解析器74か
らの複素データY(k)と上記複素共役データY*
(k)とが乗算されて入力IN2のパワースペクトルY*
(k)Y(k)が求められる。このパワースペクトルY*
(k)Y(k)はレジスタ81cに記憶される。
【0053】また、上記複素共役変換器65から出力さ
れる入力IN1のスペクトルの複素共役データX*
(k)と上記FFT解析器74から出力される入力IN
2のスペクトルの複素データY(k)とは乗算器17で
乗算されて、クロススペクトルX* (k)Y(k)が求
められ、このクロススペクトルX* (k)Y(k)はレ
ジスタ81bに記憶される。
【0054】ここで、上記レジスタ81a、81b、8
1cは、上記平均する回数Nに対応してN個から成るも
のであり、N個の入力IN1のパワースペクトルX*
(k)X(k)、入力IN2のパワースペクトルY*
(k)Y(k)、及びクロススペクトルX* ( k)Y
(k)をそれぞれ記憶するものである。
【0055】この後、上記レジスタ81a、81b、8
1cにそれぞれ記憶されたN個の入力IN1のパワース
ペクトルX* (k)X(k)、クロススペクトルX*
(k)Y(k)、及び入力IN2 のパワースペクトルY*
(k)Y(k)は、それぞれ対応する平均値化回路82
a、82b、82cに送られて、入力IN1のパワース
ペクトルの平均値P1(k)、クロススペクトルの平均
値C(k)、及び入力IN2のパワースペクトルの平均
値P2(k)が計算される。
【0056】ここで、上記入力IN1のパワースペクト
ルの平均値P1(k)は(2)式で表され、入力IN2
のパワースペクトルの平均値P2(k)は(3)式で表
され、クロススペクトルの平均値C(k)は(4)式で
表される。
【0057】
【数1】
【0058】
【数2】
【0059】
【数3】
【0060】上記入力IN1のパワースペクトルの平均
値P1(k)及びクロススペクトルの平均値C(k)は
伝達関数演算器85に送られ、この伝達関数演算器85
において被測定物の伝達関数H(k)が計算される。具
体的には、振幅及び位相が伝達関数として計算される。
この伝達関数の値は出力端子87から出力される。
【0061】振幅及び位相を含めた伝達関数H(k)は
以下の(5)式で表され、振幅のみの伝達関数H(k)
は以下の(6)式で表される。
【0062】
【数4】
【0063】
【数5】
【0064】また、上記入力IN1のパワースペクトル
の平均値P1(k)、入力IN2のパワースペクトルの
平均値P2(k)、及びクロススペクトルの平均値C
(k)は、コヒーレンス演算器84に送られる。
【0065】尚、上記平均値化回路82bで求められた
クロススペクトルの平均値C(k)は、複素共役変換器
83に送られてクロススペクトルの平均値C(k)の複
素共役データC* (k)が求められており、このクロス
スペクトルの平均値C(k)の複素共役データC*
(k)もコヒーレンス演算器84に送られる。
【0066】上記コヒーレンス演算器84では、上記入
力IN1のパワースペクトルの平均値P1(k)、入力
IN2のパワースペクトルの平均値P2(k)、クロス
スペクトルの平均値C(k)、及びクロススペクトルの
平均値C(k)の複素共役データC* (k)を用いて、
互いに干渉する光波の性質である干渉性いわゆるコヒー
レンスが求められる。このコヒーレンスをrとすると、
コヒーレンスrは以下の(7)式で表される。
【0067】
【数6】
【0068】このコヒーレンス演算器84によって演算
されたコヒーレンスrは出力端子85を介して図4に示
すような伝達関数決定部88に供給される。また、伝達
関数演算器84によって演算された伝達関数H(k)も
伝達関数決定部88に供給される。
【0069】伝達関数決定部88は、コヒーレンスrの
値に基づいて一の被測定対象の伝達関数H(k)の値の
採用を決定し、かつ前記一の被測定対象を5チャンネル
の被測定対象から除外する。このとき、伝達関数決定部
88は、コヒーレンスrが例えば0.8以上であるとき
に、その結果(伝達関数)を採用し、そのチャンネルを
被測定対象からはずす。
【0070】5チャンネルのようなマルチチャンネルで
同時再生している場合、複数のチャンネルから同時に音
が出る為、被測定チャンネル以外のチャンネルで、同じ
音量レベルで、似た信号成分である場合は、コヒーレン
スrの値が悪化するので、その測定結果は無効とし、測
定チャンネル以外のチャンネルの音量レベルが低いかも
しくは、違う信号成分である場合には、コヒーレンスr
の値が高くなるので、ある一定値以上であれば、その結
果を採用するというものである。
【0071】次に、伝達特性測定装置5の5チャンネル
音響再生システムにおける具体的処理例について図5を
用いて説明する。
【0072】ステップS1にて被測定対象選択部51
は、取り込み部511が取り込む対象となる測定対象の
5チャンネル分が有るか否かをチェックする。測定対象
の5チャンネル分が有るときにはステップS2に進む。
【0073】ステップS2にて被測定対象選択部51
は、測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択す
る。ここでは、前記測定対象の中から選択される一のチ
ャンネルを被測定チャンネルと記している。被測定チャ
ンネルは一つのチャンネルであり、前記測定対象は前記
被測定チャンネルの候補を含む少なくとも一つのチャン
ネルである。このフローが始まった直後であれば、測定
対象は5チャンネルであり、一つの被測定チャンネルの
測定結果が採用されると、その被測定チャンネルが除外
された残りの測定対象は4チャンネルとなる。
【0074】このステップS2での被測定チャンネルの
選択処理の詳細を図6に示す。例えば、被測定対象選択
部51にあって、レベル検出器512は、取り込み部5
11が前記各バッファメモリに取り込んだ5つの測定対
象チャンネルの入力レベルを検出し、入力レベルが一番
大きいチャンネル情報を選択部513に供給する。選択
部513は、レベル検出部512からのチャンネル情報
に基づいて入力レベルが一番大きいチャンネルを被測定
チャンネルとして選択する(ステップS2−1)。次
に、ステップS2−2では、前記ステップS2−1にて
選択された被測定チャンネルの入力レベルが一定値以上
であるか否かをチェックし、一定値以上であれば被測定
チャンネルを確定して図5のステップS3に進む。な
お、このステップS2における被測定チャンネルの選択
の処理方法の他の具体例については後述する。
【0075】図5に戻る。図5のステップS3〜ステッ
プS8は各チャンネル毎の測定となる。ステップS3に
て、伝達特性算出&決定部52は、前記入力IN1及び
入力IN2をFFTに必要なデータ量だけ取り込む。具
体的には、高速フーリエ変換のポイント数P=6553
6分のデータを取り込む。このとき、元の再生ソース信
号に対してマイク入力信号がFFTのポイント数の範囲
を超えて、遅延している場合を考慮し、マイク入力信号
をそのまま、データの先頭から取り出し、元信号をその
補正分データの先頭から遅延させる遅延装置を通してデ
ータを取り込む。なお、最初この遅延装置の遅延時間は
0である。
【0076】その後、ステップS4にてFFT解析に基
づいて伝達関数、コヒーレンスを算出する。このステッ
プS4のサブルーチンを図7に示す。ステップS4−1
では、入力IN1の元の波形に時間窓を乗算した後にF
FT処理を行い、また、ステップS4−2で入力IN2
の元の波形に時間窓を乗算した後にFFT処理を行うこ
とにより、入力IN1、IN2の周波数スペクトルを求
める。
【0077】これにより、ステップS4−3で入力IN
1の周波数ポイント毎のパワースペクトルを算出し、ス
テップS4−4で入力IN2の周波数ポイント毎のパワ
ースペクトルを算出する。さらに、ステップS4−5で
上記入力IN1、IN2のパワースペクトルを用いてク
ロススペクトルを算出する。
【0078】この後、ステップS4−6で、上記ステッ
プS4−1〜S4−5までの処理動作を、各周波数ポイ
ント毎に平均する回数N(=4)回分行ったか否かを判
別し、N回行っていないならばステップS4−1に戻
り、ステップS4−1〜S4−5までの処理動作を行
う。また、N(=4)回行ったならばステップS4−7
に進んで、各周波数ポイント毎に入力IN1、IN2の
パワースペクトルの平均値、及びクロススペクトルの平
均値を求める。
【0079】さらに、ステップS4−8で、入力IN
1、IN2のパワースペクトルの平均値及びクロススペ
クトルの平均値を用いて、互いに干渉する光波の性質で
ある干渉性いわゆるコヒーレンスを計算し、ステップS
4−9で伝達関数を計算する。以上でステップS4のサ
ブルーチンを終了する。
【0080】次に、図5のステップS5にて伝達関数決
定部88は、コヒーレンスが例えば0.8以上とならな
い周波数ポイントがあるか否かの信頼性判別処理を行
う。言い換えると、全ての周波数ポイント毎の測定結果
のコヒーレンスが例えば0.8以上であるか否かをチェ
ックする。このステップS5にてコヒーレンスが0.8
以上とならない周波数ポイントが無い(NO)、つまり
全ての周波数ポイントでコヒーレンスが0.8以上とな
ったと判定すると、ステップS8に進んで、測定結果を
採用し、測定対象チャンネルから除外する。一方、ステ
ップS5の信頼性判別処理においてコヒーレンスが0.
8以上とならない周波数ポイントが未だあると判別する
と、ステップS6に進む。もちろん、このステップS5
にてコヒーレンスが0.8以上となったと判定した周波
数ポイントの伝達関数は伝達関数決定部88に内蔵又は
外付けのテンポラリーバッファメモリに格納される。
【0081】ステップS6にて伝達関数決定部88は、
ステップS2〜ステップS5までの処理を繰り返す繰り
返し回数がZ回に達したか否かをチェックする。この繰
り返し回数のチェックは、どうしてもある周波数ポイン
トで、コヒーレンスが0.8に満たないようなときに、
いつまでも待つのではなく、後述するような補間等によ
り伝達関数を決定することによって、測定の効率を上げ
るために成される。例えばZは5回、10回、15回、
20回のように設定する。Z=10回であるとき、ステ
ップS6は繰り返し回数が9回までのときに、ステップ
S2からの処理を繰り返す。繰り返し回数が10回に達
したときには、ステップS7に進む。
【0082】ステップS7において、繰り返し回数がZ
に達してもコヒーレンスが0.8に満たない周波数ポイ
ントがあるのであれば、伝達関数決定部88は、その周
波数ポイントの伝達関数を前後のデータを用いて、例え
ば補間により算出する。なお、ステップS7にて繰り返
し回数がZに達せず、ステップS2からの処理に戻る場
合、コヒーレンス0.8以上の周波数ポイントでは算出
された伝達関数を平均化(アベレージング)する。
【0083】このステップS7にて算出された伝達関数
を含めた全ての周波数ポイントでの伝達関数はステップ
S8にて測定結果として採用され、測定対象チャンネル
から除外される。このステップS8の処理が終わった後
に、ステップS1に戻ることにより、次の被測定チャン
ネルに関する伝達関数の算出が行われる。
【0084】なお、ステップS6にて繰り返し回数がZ
回、例えば10回に達していないうちには、ステップS
2からの処理が繰り返される訳であるが、この図5、図
6に示す処理手順においては、他のチャンネルを被測定
チャンネルとして選択することもある。
【0085】例えば、始めに、ステップS2にてLチャ
ンネルが被測定チャンネルとされ、ステップS3、ステ
ップS4、ステップS5と進み、このステップS5にて
NOと判定されて、周波数ポイントが10kHz以上の
コヒーレンスが0.8に満たないようなときには、ステ
ップS6にてNOであるので、ステップS2に戻ること
になる。このときのステップS2で、Cチャンネルが被
測定チャンネルとされることがあるということである。
【0086】もちろん、ステップS5にてコヒーレンス
が0.8に達した周波数ポイントの伝達関数は、Lチャ
ンネル用のテンポラリーバッファメモリに周波数ポイン
トをアドレスとして格納されるようになっている。つま
り、Lチャンネルのコヒーレンスが0.8以上となった
周波数ポイントの伝達関数の信頼性の高いものはLチャ
ンネル用のテンポラリーバッファメモリに格納される。
【0087】次のCチャンネルについての測定でも同様
に、ステップS5の信頼性処理の段階で、伝達関数はC
チャンネル用のテンポラリーバッファメモリに格納され
る。
【0088】もちろん、Cチャンネルの全ての周波数ポ
イントでの伝達関数の測定の途中でも、他のチャンネ
ル、例えばRチャンネルや、Lチャンネル、あるいはL
Sチャンネル等が行われることになる。
【0089】そして、ステップS8まで進んだときに
は、例えばLチャンネルや、Cチャンネルの伝達関数は
それぞれのテンポラリーバッファメモリに全ての周波数
ポイントに対応して格納されることになる。
【0090】次に、ステップS5での信頼性判別処理の
具体例について説明する。各スペクトルのN回平均の計
算(ステップS4−7)により計算されたコヒーレンス
は、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均である。こ
のときの各周波数ポイントに対する、コヒーレンスの平
均の特性例を図8に示す。前記平均する回数Nによって
得られたコヒーレンスの平均を示すものである。
【0091】図8に示すように、周波数100Hz未満
においてコヒーレンスは0.8に満たない。100Hz
から10kHzまではコヒーレンスは0.8以上である
が、10kHzを超えるとまたコヒーレンスは0.8に
満たなくなっている。
【0092】よって、伝達関数決定部88は、ステップ
S5の信頼性判別処理において、コヒーレンスが一定値
以上とならない周波数ポイントがあると判定し、ステッ
プS6に進む。
【0093】そして、ステップS6にて繰り返し回数Z
が10回に達するまでに、ステップS2〜ステップS5
が繰り返される。それでも、コヒーレンスが0.8に満
たない周波数ポイントが、例えば100Hz以下や、あ
るいは10kHz以上であったならば、そこの伝達関数
については補間等によって求めることになる。
【0094】なお、前記図5のステップS4、詳細には
図7のステップS4−9によって求められた伝達関数
は、前記5チャンネル音響再生システムのリスニングポ
ジションにおける、他の伝達特性の算出にも用いられ
る。図9には遅延時間の測定の処理手順を示す。なお、
この図9の処理手順は、図5に示したステップS4内
の、図7に示したステップS4−9の後に続く処理であ
る。
【0095】先ず、ステップS11で、終了フラグがO
Nであるか否かを判別する。この終了フラグは、後述す
る処理によりONにされる。
【0096】ここで、終了フラグがONでないと判別さ
れるならば、遅延時間の測定が終了していないので、ス
テップS15に進む。
【0097】このステップS15では、計算した各周波
数ポイントのコヒーレンスの平均値を取り、その平均値
が一定値に満たない場合には、再び図5のステップS3
に戻り、入力IN1、IN2を取り込み、コヒーレンス
の計算までの処理を繰り返す。
【0098】また、各周波数ポイントのコヒーレンスの
平均値が一定値以上の場合には、ステップS16にて、
前記ステップS4−9により算出した伝達関数に逆高速
フーリエ変換(IFFT)処理を施して、被測定物のイ
ンパルス応答h(t)を得る。さらに、インパルス応答
h(t)の最初からFFT処理のポイント数の1/2ま
でのデータについて、ピーク値を検出する。
【0099】この後、ステップS17に進んで、時間−
エネルギ特性の計算を行う。具体的には、インパルス応
答h(t)のデータをデシベル(dB)に換算する。こ
のとき、デシベル値をDとすると、このデシベル値Dは
以下の(8)式を用いて得られる。
【0100】 D=20log|h(t)| ・・・(8)
【0101】さらに、ステップS18で、ピーク値の存
在する時間tPeakを検出する。ここで、上記デシベル換
算した値が他の値に対して一番大きく、ある一定値以
上、例えば−10dB以上であり、かつ、他の値の合計
値の平均に対して一定値以上、例えば40dB以上の差
をもつデータがピーク値とみなされる。このピーク値を
DPeakとすると、このピーク値DPeakは、以下の(9)
式で表される。
【0102】 DPeak=20log|h(tPeak)| ・・・(9)
【0103】この後、ステップS19で、ピーク値の存
在する時間が検出されたか否かを判別する。これによ
り、ピーク値の存在する時間が検出されたと判別される
ならば、ステップS20に進んで、上記検出されたピー
ク値の時間を被測定物の遅延時間とする。また、終了フ
ラグをONにする。
【0104】一方、ステップS18で、得られたデータ
がピークであるための条件を満たさなかった場合には、
ステップS19の判別においてピーク値の存在する時間
が検出されなかったと判別される。
【0105】従って、ステップS21進み、上記検出さ
れたピーク値の絶対値が、今までに得られた過去のピー
ク値の最大値であるか否かを判別する。この判別によ
り、上記ピーク値の絶対値が最大値であると判別される
ならば、ステップS22に進んで上記ピーク値及びこの
ピーク値の時間を記憶し、さらにステップS23に進
む。また、上記ピーク値の絶対値が最大値でないと判別
されるならば、そのままステップS23に進む。
【0106】ステップS23では、現在の遅延装置の遅
延時間dと上記記憶された最大値の時間とを比較する。
この比較により、遅延時間dのほうが大きいとされるな
らば、ステップS25に進んで、現在の遅延時間dにF
FT処理におけるポイント数の1/4を加算して前記ス
テップS3に戻り、現在の遅延時間dにFFT処理にお
けるポイント数の1/4を加算した値を遅延装置の遅延
時間dに設定して、入力IN1、IN2を取り込み、ス
テップS4の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの処
理を行う。
【0107】このようにして、ピーク値が検出されるま
でFFT処理のポイント数の1/4ずつ遅延装置の遅延
時間dの値を遅延させていき、入力IN1、IN2の取
り込みからインパルス応答の計算までの処理を行う。
【0108】この後、ステップS23の比較において、
上記最大値の時間のほうが大きいとされたならばステッ
プS24に進んで、ステップS22で記憶したピーク値
を遅延時間に設定し、終了フラグをONにする。そし
て、ステップS3に戻り、上記遅延時間を入力IN1 1
の遅延装置からの遅延時間dに設定して、入力IN1、
IN2を取り込み、ステップS4の伝達関数及びコヒー
レンスの計算までの操作を行う。
【0109】尚、測定限界までピーク値が検出されなか
った場合には、終了フラグをONにし、それまでに検出
されたピーク値の中で一番大きい値のピーク値の時間を
遅延装置の入力IN1の遅延時間dとして設定し、再び
入力IN1、IN2の取り込みからインパルス応答の計
算までの処理を行う。
【0110】このようにして遅延時間の測定を行ってい
き、ステップS11において終了フラグがONであると
判別されるときには、ステップS12に進んで、各周波
数ポイントのコヒーレンスの平均値が一定値以上である
か否かを確認する。
【0111】この判別により、コヒーレンスの平均値が
一定値以上であると確認されるときには、ステップS1
3において、現在、遅延装置に設定されている入力IN
1の遅延時間dを測定結果とし、表示装置上に上記遅延
時間dを表示して遅延時間の測定処理を終了する。ま
た、コヒーレンスの平均値が一定値未満であると確認さ
れるときには、ステップS14において、表示装置上に
警告(Warninng)を表示して遅延時間の測定処
理を終了する。
【0112】以上に説明したように、第1の実施の形態
の伝達特性測定装置は、5チャンネル音響再生システム
において再生された5チャンネルオーディオソースの5
チャンネルのオーディオ信号を、リスニングポジション
においてマイクロホン4で収音し、通常のマルチチャン
ネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの測定を
行うことができる。
【0113】そして、伝達特性測定装置によって測定さ
れた、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振
幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示
部に表示する。また、測定対象である増幅部の各増幅器
のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝達特
性に基づいて調整することができる。
【0114】なお、この第1の実施の形態における伝達
特性測定装置では、図5に示したステップS2の処理で
ある、測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選択
する処理を、図10に示すようにしてもよい。
【0115】被測定対象選択部51にあって、レベル検
出器512は、取り込み部511が前記各バッファメモ
リに取り込んだ5つの測定対象チャンネルの入力レベル
を検出し、入力レベルが一番大きいチャンネル情報を選
択部513に供給する。選択部513は、レベル検出部
512からのチャンネル情報に基づいて入力レベルが一
番大きいチャンネルを被測定チャンネルとして選択する
(ステップS2−11)。次に、ステップS2−12に
おいて、前記ステップS2−11で選択された被測定チ
ャンネルと測定対象チャンネルの残りのチャンネルとの
レベル差LDが所定値T以上であるか否かをチェック
し、所定値T以上であれば被測定チャンネルを確定して
図5のステップS3に進む。ここで、所定値Tは、10
dB、20dB又は30dB等とする。
【0116】また、前記ステップS2の処理は、図11
に示すような処理でもよい。このときの被測定チャンネ
ルの選択は、被測定チャンネル候補として例えばユーザ
が選択したチャンネルのレベルが測定対象チャンネルの
中で一番大きくなったときになされるものであり、前記
図5における他の処理も前述した処理とは異なってく
る。
【0117】すなわち、ステップS1にて測定対象のチ
ャンネルが有ると判定された後、図11のステップS2
−21にて測定対象チャンネルからユーザによって被測
定チャンネルが選択されると、ステップS2−22にて
レベル検出部は被測定チャンネルのレベルが測定対象チ
ャンネルの中で一番大きいか否かをチェックし、一番大
きいと判定したときに、図5のステップS3以降に進む
ようになる。
【0118】そして、ステップS6にて繰り返し回数が
Zに満たない間には、始めにステップS2でユーザによ
り選択された被測定チャンネルのみの伝達関数の測定が
繰り返されることになる。
【0119】例えば、ステップS2にてLチャンネルが
被測定チャンネルとされたときには、ステップS2〜ス
テップS6が2,3,4,・・・9回と繰り返される間
はずっとLチャンネルが被測定チャンネルとされる。
【0120】次に、第2の実施の形態について説明す
る。この第2の実施の形態は、前述したLチャンネル、
Cチャンネル、Rチャンネル、LSチャンネル、RSチ
ャンネルという5チャンネルに、低域補正(Low freque
ncy Enhancement:LFE)を再生するサブウーハー(S
ub woofer:SW)チャンネルを加えた5.1チャンネ
ル音響再生システムの中の被測定対象の伝達特性を測定
する伝達特性測定装置である。5.1チャンネルで記録
された音楽や、映画のサウンドそのものを使用して、被
測定対象、例えば各スピーカの伝達特性を測定する。
【0121】5.1チャンネル音響再生システムは、
5.1チャンネルのオーディオソースが記録された、例
えばDVD規格の光ディスクから再生した5.1チャン
ネルのオーディオ信号を、5.1チャンネルの各オーデ
ィオ信号に対応した各スピーカから出力するシステムで
ある。
【0122】よって、このシステムは、図12に示すよ
うに、図示しない光ディスク再生部から供給される5.
1チャンネルのアナログオーディオ信号を各チャンネル
毎に増幅する増幅部120と、増幅部120により増幅
された各アナログオーディオ信号を出力するスピーカ部
130と、スピーカ部130の各スピーカから出力され
た音を収音するマイクロホン140と、伝達特性測定装
置150とを備えてなる。
【0123】増幅部120は、前記D/A変換部からの
5.1チャンネルそれぞれのアナログオーディオ信号を
前記各入力端子121SW、121L、121C、12
1R、121LS、121RSを介して受け取り、前記
増幅部120内の各増幅器122SW、122L、12
2C、122R、122LS、122RSで増幅する。
【0124】スピーカ部130は、サブウーハーチャン
ネル用スピーカ131SW、左チャンネル用のスピーカ
131L、中央チャンネル用のスピーカ131C、右チ
ャンネル用のスピーカ131R、左サラウンドチャンネ
ル用のスピーカ131LS、右サラウンドチャンネル用
のスピーカ131RSを備え、前記増幅部120から供
給された各チャネル毎のアナログオーディオ信号を出力
する。
【0125】マイクロホン140は、聴取者によるリス
ニングポジションに置かれた測定用マイクロホンであ
り、5.1チャンネルで記録された音楽や、映画のサウ
ンドそのものを収音して電気信号に変換し、伝達特性測
定装置150に供給する。
【0126】伝達特性測定装置150は、5.1チャン
ネル分の被測定対象に供給される各入力信号のレベルに
基づいて一の被測定対象を選択する被測定対象選択部1
51と、被測定対象選択部151により選択された一の
被測定対象の伝達特性を算出し、決定する伝達特性算出
&決定部152とからなる。
【0127】ところで、サブウーハーは、通常、120
Hz以下の超低域を受け持つものである。よって、サブ
ウーハーで再生できる120Hz以下の帯域について
は、残りの5チャンネルにおいて、伝達特性の算出から
はずすことが可能である。
【0128】被測定対象選択部151においてサブウー
ハーがシステム内にあることを検出すると、この伝達特
性測定装置150の伝達特性算出&決定部152は、残
りの5チャンネルに関する伝達特性の算出処理について
前記超低域部での算出を省略することができる。これに
より前記図5のステップS7、S8の処理を簡略化でき
る。
【0129】この伝達特性測定装置150の他の処理手
順は、前記図2〜図11までの説明を準用することがで
きる。
【0130】よって、この第2の実施の形態の伝達特性
測定装置は、5.1チャンネル音響再生システムにおい
て再生された5.1チャンネルオーディオソースの5.
1チャンネルのオーディオ信号を、リスニングポジショ
ンにおいてマイクロホン140で収音し、通常のマルチ
チャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネルの
測定を行うことができる。
【0131】そして、この伝達特性測定装置によって測
定された、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)によ
る振幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを
表示部に表示する。また、測定対象である増幅部の各増
幅器のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝
達特性に基づいて調整することができる。
【0132】なお、前記二つの実施の形態においては、
測定対象チャンネル中の全てを、被測定チャンネルにし
ても、あるいは特にユーザに指定させた特定チャンネ
ル、例えば前方のL、C及びRチャンネルを被測定チャ
ンネルとしてもよい。
【0133】すなわち、前記m=5又は5.1の測定対
象の内のn=3つから被測定チャンネルを選択してもよ
い。
【0134】また、前記mは2,3,4でも、6,7,
・・・でもよい。もちろん、nもm以内であれば同様に
2,3,4でも、6,7・・でもよい。
【0135】また、前記図5に示したステップS6にて
チェックする繰り返し回数の基準となるZは、例えば5
チャンネルの前方側のL、C、Rでの伝達関数の測定
後、LS、RSに移る際には、小さな数に設定し直すよ
うにしてもよい。例えば10回から、6、7回というよ
うにである。
【0136】また、前記図5、図6、図7、図10、図
11に手順を示した処理に基づいて作成した伝達特性測
定プログラムをCPUにて実行することにより、前記第
1の実施の形態、又は第2の実施の形態と同様の伝達特
性測定装置を、例えばパーソナルコンピュータにて実現
することができる。
【0137】図13において、パーソナルコンピュータ
200のCPU210には、内部バス220を介して前
記伝達特性測定プログラムを格納しているROM23
0、プログラムのワークエリアとなるRAM240、及
び前記増幅部,マイクロホンからの入力IN1、入力I
N2とのインターフェースとなるI/F250が接続さ
れている。
【0138】そして、パーソナルコンピュータ200
は、前記伝達特性測定プログラムをROM230から読
みだし、RAM240をワークメモリにして実行するこ
とにより、前記伝達特性測定装置1又は100として動
作する。
【0139】パーソナルコンピュータ200は、測定し
た伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振幅及
び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示部に
表示する。また、測定対象である増幅部の各増幅器の伝
達関数は、各増幅器のパラメータ更新のために使われ
る。
【0140】これまでに伝達特性測定装置が測定する伝
達特性としては、伝達関数、遅延時間、伝搬時間を挙げ
た。
【0141】そして、伝達特性測定装置によって測定さ
れた、伝達特性の内の伝達関数(周波数特性)による振
幅及び位相等の特性や、遅延時間、伝搬時間などを表示
部に表示したり、また、測定対象である増幅部の各増幅
器のパラメータ更新のために使い、各チャンネルを伝達
特性に基づいて調整することができる、と説明した。
【0142】さらに、これらの伝達特性が実際のマルチ
チャンネル音響再生環境下でどのように用いられるかを
説明しておく。
【0143】例えば、AVアンプではスピーカとリスニ
ングポジションの間の距離を設定する場合が多いので、
伝搬時間は、音速を用いて、距離に換算される。また、
各チャンネルのインパルスレスポンスのピーク値の符号
により、スピーカの極性が正相か逆相かが判断できる。
また、各チャンネルでの時間-エネルギー曲線のピーク
値の差分をもって、レベル差とすることができる。伝達
関数の振幅特性により、低域がどこまで再生できるかの
判断で、スピーカサイズの大小の区別が判断できる。
尚、元信号があるにもかかわらず、マイク入力信号がな
い(あるいは低いレベル以下の)場合は、そのチャンネ
ルが接続されていないことが判断できる。
【0144】
【発明の効果】本発明に係る伝達特性測定装置は、マル
チチャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネ
ル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を
行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測
定することのできる。
【0145】本発明に係る伝達特性測定方法は、マルチ
チャンネル音響再生環境下において、マルチチャンネル
音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再生を行
わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性を測定
することのできる。
【0146】本発明に係る伝達特性測定プログラムは、
マルチチャンネル音響再生環境下において、マルチチャ
ンネル音響再生システムに、通常のマルチチャンネル再
生を行わせながらも、自動的に各チャンネルの伝達特性
を測定する伝達特性測定装置をコンピュータにより構成
させることができる。
【0147】本発明に係る増幅装置は、マルチチャンネ
ル音響再生環境下において、自動的に各チャンネルの伝
達特性が測定される。
【0148】このように本発明によれば、マルチチャン
ネル音響再生システムにおいて、各チャンネルから1チ
ャンネルづつテストトーンを出すのではなく、通常のマ
ルチチャンネル再生を行いながら、自動的に各チャンネ
ルの伝達特性を測定することができる。
【0149】また、サラウンド信号は、効果として用い
られることが多く、音が出ていないことも多い。その
為、元のソース信号を用いる場合、ソース信号に信号が
含まれている場合を検出して測定する必要があるが、本
発明ではこれを解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】5チャンネル音響再生システムの構成を示す図
である。
【図2】伝達特性測定装置の被測定対象選択部の詳細な
構成を示す図である。
【図3】伝達特性測定装置の伝達特性算出部の詳細な構
成を示す図である。
【図4】伝達特性測定装置の伝達特性決定部の詳細な構
成を示す図である。
【図5】伝達特性測定装置の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図6】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを選
択する処理の第1具体例を示すフローチャートである。
【図7】FFTに基づいて伝達関数、コヒーレンスを算
出する処理手順を示すフローチャートである。
【図8】各周波数ポイントに対する、コヒーレンスの平
均の特性例を示す特性図である。
【図9】遅延時間の測定の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図10】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを
選択する処理の第2具体例を示すフローチャートであ
る。
【図11】測定対象チャンネルから被測定チャンネルを
選択する処理の第3具体例を示すフローチャートであ
る。
【図12】5.1チャンネル音響再生システムの構成を
示す図である。
【図13】パーソナルコンピュータの構成を示す図であ
る。
【図14】5チャンネル音響再生システムにおけるスピ
ーカ配置を示す図である。
【図15】5.1チャンネル音響再生システムにおける
スピーカ配置を示す図である。
【符号の説明】
1 5チャンネル音響再生システム、2 増幅部、3
スピーカ部、4 マイクロホン、5 伝達特性測定装置

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間的位置を相互に異ならせた複数mチ
    ャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定対
    象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号を
    用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測定
    対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置において、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から
    一の被測定対象を選択する被測定対象選択手段と、 前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算
    出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を
    決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの測定対
    象から除外する伝達特性算出及び決定手段とを備えるこ
    とを特徴とする伝達特性測定装置。
  2. 【請求項2】 前記被測定対象選択手段は、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    入力信号を取り込む取り込み手段と、 前記取り込み手段によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出手段と、 前記レベル検出手段によって検出されたレベルに基づい
    て一の被測定対象を選択する選択手段とを備えることを
    特徴とする請求項1記載の伝達特性測定装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達特性算出及び決定手段は、 前記被測定対象選択手段で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換手段と、 前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出手段と、 前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出手段と、 前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出手段によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出手段と、 前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出手段と、 前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出手段と、 前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出手段によって算出
    された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、
    かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から
    除外する伝達特性決定手段とを備えることを特徴とする
    請求項1記載の伝達特性測定装置。
  4. 【請求項4】 前記被測定対象選択手段の前記選択手段
    は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複
    数mの被測定対象への各入力信号の中で最大レベルとな
    る入力信号が入力される一の被測定対象を選択すること
    を特徴とする請求項2記載の伝達特性測定装置。
  5. 【請求項5】 前記被測定対象選択手段の前記選択手段
    は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複
    数mの被測定対象への各入力信号の中で最大レベルとな
    る入力信号であり、かつ他の入力信号とのレベル差が所
    定値を超える入力信号が入力される一の被測定対象を選
    択することを特徴とする請求項2記載の伝達特性測定装
    置。
  6. 【請求項6】 前記被測定対象選択手段の前記選択手段
    は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた複
    数mの被測定対象への各入力信号の中で指定された被測
    定対象であり、かつ最大レベルとなる入力信号が入力さ
    れる一の被測定対象を選択することを特徴とする請求項
    2記載の伝達特性測定装置。
  7. 【請求項7】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記伝
    達特性決定手段は、前記コヒーレンス算出手段によって
    算出されたコヒーレンスの値が前記一の被測定対象が他
    の被測定対象からの影響を受けていないことを示す目安
    となるしきい値以上であるときの前記伝達特性を、前記
    直交変換処理における周波数軸上の測定ポイント毎に決
    定することを特徴とする請求項3記載の伝達特性測定装
    置。
  8. 【請求項8】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記直
    交変換手段は、前記直交変換処理を複数N回繰り返すこ
    とを特徴とする請求項3記載の伝達特性測定装置。
  9. 【請求項9】 前記伝達特性算出及び決定手段のスペク
    トル平均値算出手段は、前記直交変換手段が直交変換を
    繰り返した回数Nによって前記各パワースペクトルの平
    均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出すること
    を特徴とする請求項8記載の伝達特性測定装置。
  10. 【請求項10】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰
    り返した回数Nに基づいて前記スペクトル平均値算出手
    段が算出した前記各パワースペクトルの平均値と前記ク
    ロススペクトルの平均値に基づいて、前記伝達特性算出
    手段が算出した伝達特性を、同様にして前記コヒーレン
    ス算出手段が算出したコヒーレンスの値に基づいて決定
    することを特徴とする請求項9記載の伝達特性測定装
    置。
  11. 【請求項11】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しき
    い値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前
    記一の被測定対象の前記コヒーレンスが前記しきい値以
    上であるか否かを判定する処理を所定数Zに達するまで
    繰り返して前記伝達特性の採用を決定することを特徴と
    する請求項7記載の伝達特性測定装置。
  12. 【請求項12】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記一の被測定対象の前記コヒー
    レンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理
    を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しきい
    値以上とならない周波数ポイントがあるときには、その
    周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波数
    ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とする
    請求項11記載の伝達特性測定装置。
  13. 【請求項13】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しき
    い値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前
    記一の被測定対象を含めた前記n個の測定対象の内から
    前記被測定対象選択手段が選択した新たな一の被測定対
    象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否か
    を判定する処理を行い、各一の被測定対象の前記コヒー
    レンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理
    を所定数Zに達するまで繰り返して前記伝達特性の採用
    を決定することを特徴とする請求項7記載の伝達特性測
    定装置。
  14. 【請求項14】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記各一の被測定対象の前記コヒ
    ーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処
    理を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しき
    い値以上とならない周波数ポイントがあるときには、そ
    の周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波
    数ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とす
    る請求項13記載の伝達特性測定装置。
  15. 【請求項15】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記m個の測定対象の内に、周波
    数120Hz以下の帯域のチャンネルを受け持つものが
    あるときには、残りの測定対象の同帯域の伝達関数を前
    記コヒーレンスの値に無関係とすることを特徴とする請
    求項3記載の伝達特性測定装置。
  16. 【請求項16】 前記伝達特性算出及び決定手段にて算
    出され採用が決定された伝達関数に基づいて前記n個の
    測定対象の伝達特性に関するパラメータを出力するパラ
    メータ出力手段を備えることを特徴とする請求項3記載
    の伝達特性装置。
  17. 【請求項17】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測
    定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力
    信号を用いて前記m個の内のn(n≦m)個の被測定対
    象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法におい
    て、 前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネル
    の各入力信号のレベルに基づいて前記n個の被測定対象
    から一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、 前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算
    出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を
    決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定
    対象から除外する伝達特性算出及び決定工程とを備える
    ことを特徴とする伝達特性測定方法。
  18. 【請求項18】 前記被測定対象選択工程は、 前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネル
    の入力信号を取り込む取り込み工程と、 前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選
    択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項17
    記載の伝達特性測定方法。
  19. 【請求項19】 前記伝達特性算出及び決定工程は、 前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出工程と、 前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出工程によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出工程と、 前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出
    された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、
    かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から
    除外する伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする
    請求項17記載の伝達特性測定方法。
  20. 【請求項20】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の被測
    定対象に入力する入力信号及び該被測定対象からの出力
    信号を用いて前記m個の被測定対象の内のn(n≦m)
    個の測定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置に
    おいて実行される伝達特性測定プログラムであって、 前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネル
    の各入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象か
    ら一の被測定対象を選択する被測定対象選択工程と、 前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算
    出し、算出した前記一の被測定対象の伝達特性の採用を
    決定し、かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定
    対象から除外する伝達特性算出及び決定工程とを備える
    ことを特徴とする伝達特性測定プログラム。
  21. 【請求項21】 前記被測定対象選択工程は、 前記複数mの被測定対象に供給される複数mチャンネル
    の入力信号を取り込む取り込み工程と、 前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選
    択する選択工程とを備えることを特徴とする請求項20
    記載の伝達特性測定プログラム。
  22. 【請求項22】 前記伝達特性算出及び決定工程は、 前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出工程と、 前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出工程によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出工程と、 前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出
    された前記一の被測定対象の伝達特性の採用を決定し、
    かつ前記一の被測定対象を前記複数mの被測定対象から
    除外する伝達特性決定工程とを備えることを特徴とする
    請求項20記載の伝達特性測定プログラム。
  23. 【請求項23】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅
    器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用
    いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の
    伝達特性が測定される増幅装置において、 前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各
    入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一
    の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、 前記被測定対象選択手段により選択された前記一の増幅
    器に供給される入力信号と、その入力信号に対応する増
    幅器の前記出力信号とに基づいて伝達特性を算出し、算
    出した前記一の増幅器の伝達特性の採用を決定し、かつ
    前記一の増幅器を前記複数mの増幅器から除外する伝達
    特性算出及び決定手段とを備える伝達特性測定装置を内
    蔵していることを特徴とする増幅装置。
  24. 【請求項24】 前記伝達特性測定装置の前記伝達特性
    算出及び決定手段にて算出され採用が決定された伝達関
    数に基づいて前記n個の測定対象の伝達特性に関するパ
    ラメータを更新することを特徴とする請求項23記載の
    増幅装置。
  25. 【請求項25】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定
    対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号
    を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測
    定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置におい
    て、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択す
    る被測定対象選択手段と、 前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイン
    ト毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象
    の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測
    定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポ
    イント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う
    伝達特性算出及び決定手段とを備えることを特徴とする
    伝達特性測定装置。
  26. 【請求項26】 前記被測定対象選択手段は、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    入力信号を取り込む取り込み手段と、 前記取り込み手段によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出手段と、 前記レベル検出手段によって検出されたレベルに基づい
    て一の被測定対象を選択する選択手段とを備えることを
    特徴とする請求項25記載の伝達特性測定装置。
  27. 【請求項27】 前記伝達特性算出及び決定手段は、 前記被測定対象選択手段で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換手段と、 前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出手段と、 前記直交変換手段によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出手段と、 前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出手段によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出手段と、 前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出手段と、 前記スペクトル平均値算出手段によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出手段と、 前記コヒーレンス算出手段によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出手段によって算出
    された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特
    性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選
    択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎
    の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性
    決定手段とを備えることを特徴とする請求項25記載の
    伝達特性測定装置。
  28. 【請求項28】 前記被測定対象選択手段の前記選択手
    段は、前記取り込み手段によって所定時間取り込まれた
    複数mの被測定対象への各入力信号の中で指定された被
    測定対象であり、かつ最大レベルとなる入力信号が入力
    される一の被測定対象を選択することを特徴とする請求
    項26記載の伝達特性測定装置。
  29. 【請求項29】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記コヒーレンス算出手段によっ
    て算出されたコヒーレンスの値が前記一の被測定対象が
    他の被測定対象からの影響を受けていないことを示す目
    安となるしきい値以上であるときの前記伝達特性を、前
    記直交変換処理における周波数軸上の測定ポイント毎に
    決定することを特徴とする請求項27記載の伝達特性測
    定装置。
  30. 【請求項30】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    直交変換手段は、前記直交変換処理を複数N回繰り返す
    ことを特徴とする請求項27記載の伝達特性測定装置。
  31. 【請求項31】 前記伝達特性算出及び決定手段のスペ
    クトル平均値算出手段は、前記直交変換手段が直交変換
    を繰り返した回数Nによって前記各パワースペクトルの
    平均値と前記クロススペクトルの平均値とを算出するこ
    とを特徴とする請求項30記載の伝達特性測定装置。
  32. 【請求項32】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記直交変換手段が直交変換を繰
    り返した回数Nに基づいて前記スペクトル平均値算出手
    段が算出した前記各パワースペクトルの平均値と前記ク
    ロススペクトルの平均値に基づいて、前記伝達特性算出
    手段が算出した伝達特性を、同様にして前記コヒーレン
    ス算出手段が算出したコヒーレンスの値に基づいて決定
    することを特徴とする請求項31記載の伝達特性測定装
    置。
  33. 【請求項33】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記コヒーレンスの値が前記しき
    い値以上とならない周波数ポイントがあるときには、前
    記一の被測定対象を含めた前記n個の測定対象の内から
    前記被測定対象選択手段が選択した新たな一の被測定対
    象の前記コヒーレンスが前記しきい値以上であるか否か
    を判定する処理を行い、各一の被測定対象の前記コヒー
    レンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処理
    を所定数Zに達するまで繰り返して前記伝達特性の採用
    を決定することを特徴とする請求項30記載の伝達特性
    測定装置。
  34. 【請求項34】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記各一の被測定対象の前記コヒ
    ーレンスが前記しきい値以上であるか否かを判定する処
    理を所定数Z繰り返しても前記コヒーレンスが前記しき
    い値以上とならない周波数ポイントがあるときには、そ
    の周波数ポイントの伝達関数を既に算出された他の周波
    数ポイントの伝達関数を用いて算出することを特徴とす
    る請求項33記載の伝達特性測定装置。
  35. 【請求項35】 前記伝達特性算出及び決定手段の前記
    伝達特性決定手段は、前記m個の測定対象の内に、周波
    数120Hz以下の帯域のチャンネルを受け持つものが
    あるときには、残りの測定対象の同帯域の伝達関数を前
    記コヒーレンスの値に無関係とすることを特徴とする請
    求項27記載の伝達特性測定装置。
  36. 【請求項36】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定
    対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号
    を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測
    定対象の伝達特性を測定するための伝達特性測定方法に
    おいて、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択す
    る被測定対象選択工程と、 前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイン
    ト毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象
    の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測
    定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポ
    イント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う
    伝達特性算出及び決定工程とを備えることを特徴とする
    伝達特性測定方法。
  37. 【請求項37】 前記被測定対象選択工程は、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    入力信号を取り込む取り込み工程と、 前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出工程と、 前記レベル検出工程によって検出されたレベルに基づい
    て一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを
    特徴とする請求項36記載の伝達特性測定方法。
  38. 【請求項38】 前記伝達特性算出及び決定工程は、 前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出工程と、 前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出手段によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出工程と、 前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出
    された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特
    性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選
    択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎
    の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性
    決定工程とを備えることを特徴とする請求項36記載の
    伝達特性測定方法。
  39. 【請求項39】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の測定
    対象に入力する入力信号及び該測定対象からの出力信号
    を用いて前記m個の測定対象の内のn(n≦m)個の測
    定対象の伝達特性を測定する伝達特性測定装置によって
    実行される伝達特性測定プログラムにおいて、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    各入力信号のレベルに基づいて一の被測定対象を選択す
    る被測定対象選択工程と、 前記被測定対象選択工程により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイン
    ト毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象
    の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測
    定対象選択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポ
    イント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う
    伝達特性算出及び決定工程とを備えることを特徴とする
    伝達特性測定プログラム。
  40. 【請求項40】 前記被測定対象選択工程は、 前記複数mの測定対象に供給される複数mチャンネルの
    入力信号を取り込む取り込み工程と、 前記取り込み工程によって取り込まれた複数mチャンネ
    ルの各入力信号のレベルを検出するレベル検出工程と、 前記レベル検出工程によって検出されたレベルに基づい
    て一の被測定対象を選択する選択工程とを備えることを
    特徴とする請求項39記載の伝達特性測定プログラム。
  41. 【請求項41】 前記伝達特性算出及び決定工程は、 前記被測定対象選択工程で選択された前記一の被測定対
    象に供給される入力信号と,その入力信号に対応する被
    測定対象の前記出力信号とに直交変換処理を施す直交変
    換工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルを用いて前記入力
    信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出するパワ
    ースペクトル算出工程と、 前記直交変換工程によって得られた前記入力信号のスペ
    クトル及び前記出力信号のスペクトルの各々の周波数成
    分を乗算してクロススペクトルを算出するクロススペク
    トル算出工程と、 前記パワースペクトル算出工程によって算出された前記
    入力信号及び出力信号の各パワースペクトルと、前記ク
    ロススペクトル算出手段によって算出された前記クロス
    スペクトルとを用いて前記各パワースペクトルの平均値
    と前記クロススペクトルの平均値とを算出するスペクト
    ル平均値算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    各パワースペクトルの平均値と前記クロススペクトルの
    平均値とから前記一の被測定対象の伝達特性を算出する
    伝達特性算出工程と、 前記スペクトル平均値算出工程によって算出された前記
    入力信号のパワースペクトルの平均値と前記出力信号の
    パワースペクトルの平均値及び前記クロススペクトルの
    平均値とからコヒーレンスの値を算出するコヒーレンス
    算出工程と、 前記コヒーレンス算出工程によって算出されたコヒーレ
    ンスの値に基づいて前記伝達特性算出工程によって算出
    された前記一の被測定対象の周波数ポイント毎の伝達特
    性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測定対象選
    択工程が選択した各一の被測定対象の周波数ポイント毎
    の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う伝達特性
    決定工程とを備えることを特徴とする請求項39記載の
    伝達特性測定プログラム。
  42. 【請求項42】 空間的位置を相互に異ならせた複数m
    チャンネルの音響再生環境下における、複数m個の増幅
    器に入力する入力信号及び該増幅器からの出力信号を用
    いて前記m個の増幅器の内のn(n≦m)個の増幅器の
    伝達特性が測定される増幅装置において、 前記複数mの増幅器に供給される複数mチャンネルの各
    入力信号のレベルに基づいて前記n個の測定対象から一
    の増幅器を選択する被測定対象選択手段と、 前記被測定対象選択手段により選択された前記一の被測
    定対象に供給される入力信号と、その入力信号に対応す
    る被測定対象の前記出力信号とに基づいて周波数ポイン
    ト毎に伝達特性を算出し、算出した前記一の被測定対象
    の伝達特性の採用を、前記n個の測定対象から前記被測
    定対象選択手段が選択した各一の被測定対象の周波数ポ
    イント毎の伝達特性の算出及び採用と並行しながら行う
    伝達特性算出及び決定手段とを備える伝達特性測定装置
    を内蔵していることを特徴とする増幅装置。
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