JP4972858B2 - 高分子と光学活性な液晶材料からなる複合体 - Google Patents

高分子と光学活性な液晶材料からなる複合体 Download PDF

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Description

本発明は、光学活性な液晶材料、高分子と光学活性な液晶材料からなる複合体、及びそれら複合体を含有する光素子に関する。
光の強度や偏光状態を高速・高精度で制御する素子(以下、光素子ということがある)は、光情報処理技術において不可欠である。これまで、光素子として電気光学効果(電圧印加による屈折率の変化)を示す無機単結晶が主として使用されてきた。しかしながら、一般に無機単結晶は高価であり、形状の自由度に乏しいため、近年、液晶材料を用いた安価で小型の光素子が注目されている。また、複屈折率を持つ材料、例えば液晶材料の電気光学効果を利用した光素子として液晶表示素子が実用化されている。しかしながら、電圧印加時の液晶化合物の応答時間が長く、液晶表示素子の品位向上には限界がある。応答時間が1m秒以下であればフィールドシーケンシャルが適応可能になり表示品位が格段に向上する。現在知られている実用液晶材料の応答時間は10から20m秒程度である。
電気光学効果を利用した光変調については、ポッケルス効果、カー効果が知られている。カー効果とは電気複屈折値Δnが電場Eの二乗に比例する現象であり、カー効果を示す材料ではΔn=KλEが成立する。(K:カー係数(またはカー定数)、λ:波長)液晶材料の等方相においてもネマチック相(カイラルネマチック相)−等方相転移温度直上において、非常に大きなカー係数が観測されている。液晶材料の等方相におけるカー係数は相関長(ξ)の2乗に比例するとされており、大きなカー係数を得るためには、相関長の制御も重要である(例えば非特許文献1を参照)。相関長(ξ)はある一定の秩序を持った集合体の大きさである。液晶の場合には、分子のダイレクター方向が揃った液晶分子集団(協同的液晶分子集団と呼ぶ)の大きさが相関長(ξ)に相当する。この相関長(ξ)は降温下、液晶の透明点に近づくにしたがい急激に増大する。散乱等が起こらず等方性を示す範囲内で、相関長(ξ)が大きいほど、発現するカー効果が大きいので好ましい。
またネマチック液晶材料の微小滴を高分子マトリックス中に形成する技術が報告されている(例えば非特許文献2を参照)。この高分子/液晶複合体のカー係数は、室温近傍において4×10―10mV−2程度であり、かつ温度に対して敏感である。また、菊池らにより、高分子ネットワークと連続相を有するネマチック液晶からなる複合体からなり、高分子の3次元ネットワーク構造により短距離の秩序を有する協同的液晶分子集団を能動的に形成させる技術が報告されている(例えば非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5を参照)。しかしながら、本技術においてはカー効果の発現温度範囲不十分であり、かつカー係数も低い。また、単なるネマチック液晶材料を高分子等により、ほとんど可視光線を散乱しない程度の微小領域に分割し、カー効果材料として機能させる方法が知られている(例えば特許文献1を参照)。これらに示されている高分子/液晶複合体の液晶材料の含有率は60重量%以下である。
また、キラル液晶と高分子ネットワークを共存させることで、有限な相関長の熱的安定化が液晶相において可能となることが知られている(例えば非特許文献6)。この高分子/キラル液晶複合材料は大きなカー係数を広い温度範囲で発現するものの、液晶材料が最適化されておらず、十分な電気光学効果を発現していない。
優れた光素子を作製するためには可視光領域の波長(400〜700nm)の光を実質的に散乱せず(以下、単に高透明性ということがある)かつ光学的に等方性(以下、単に、等方性ということがある)とすること、次に、その高分子/液晶複合材料が大きなカー係数を安定的に広い温度範囲にわたって示すことが必要である。複合材料中の液晶材料の含有率が低いと、光素子として使用した場合に電圧印加時に複屈折の変化に寄与する部分が少ないため大きな電気複屈折を発現することができない。一方、液晶材料の含有率を高くすると、所望の高透明性と等方性を保持することができない。
通常、公知の液晶材料は、最適な屈折率異方性値(以下、Δnと呼ぶことがある)や誘電率異方性値(以下、Δεと呼ぶことがある)などの諸物性値を得るために液晶相温度範囲、ΔnおよびΔε等の異なる数種類から数十種類の液晶相を有する化合物を混合した組成物として用いられるため、他の液晶性化合物との相溶性が良好であることも必要である。しかし、光素子として実用に供し得るような十分に広い温度範囲にわたって大きなカー係数を安定的に発現することのできる好適な液晶材料、高分子材料および高分子/液晶複合材料に関する技術は見当たらない。
特開平11−183937号公報 Phys. Lett., 69A, 276-278(1978) J.Appl.Phys.,67(9), 4253-4259(1990) 高分子論文集、Vol.59, No.10, 602-607(2002) 第22回液晶討論会講演予稿集3D17、413頁(1996) 日本液晶学会討論会講演予稿集3C07、271頁(1996) 高分子学会予稿集、III Pa145(2004)
本発明の第一の目的は、液晶材料の含有率が高いにもかかわらず、高透明性、等方性であり(以下、擬等方性ということがある)、広い温度範囲で大きくて安定したカー係数を示す高分子/液晶複合体である。第二の目的は、光学活性な化合物と光学活性ではない液晶材料の混合物である光学活性な液晶材料である。第三の目的は、この複合体を含有し電圧を印加することで屈折率が変化する光素子を提供することである。
上記の問題を解決すべく検討した結果、本発明を完成した。本発明は下記の[1]〜[13]項のとおりである。
[1] 電圧無印加時には光学的に等方性であり、光学活性な液晶材料と高分子の複合体において、光学活性な液晶材料が室温でカイラルネマチック相またはブルー相を示し、かつ室温におけるカイラルピッチが10nmから10μmであり、カー係数が1×10−9mV−2以上を示すことを特徴とする高分子/液晶複合体。
[2] 光学活性な液晶材料が合計1〜40重量%の光学活性な化合物と合計60〜99重量%の光学活性ではない液晶材料との混合物であって、かかる光学活性ではない液晶材料がネマチック相を持ち、かつ屈折率異方性と誘電率異方性の積の絶対値が0.5〜60であり、粘度が1000mPa・s以下であり、電圧を印加した時に屈折率が変化することを特徴とする項1に記載の高分子/液晶複合体。
[3] 光学活性ではない液晶材料が式(1)で表される化合物のいずれか1つ、または式(1)で表される化合物群から選ばれた2つ以上の化合物によって構成される液晶組成物であることを特徴とする項2に記載の高分子/液晶複合体。
R−(A−Z)n−A−R (1)
式(1)において、Aは独立に、芳香族性あるいは非芳香族性の3ないし8員環、または、炭素数9以上の縮合環であるが、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられても良い;Rは独立に、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、−N=C=S、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;Zは独立に、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−N(O)=N−、−N=N(O)−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;nは2、3または4である。
[4] 項3において、式(1)の化合物が、式(2)〜(15)のいずれかである高分子/液晶複合体。
Figure 0004972858
式(2)〜(4)において、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCHF3または−OCFCHFCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、 −C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CHO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。
Figure 0004972858
式(5)、および(6)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;Z、およびZは、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−、−CHO−、−CH=CH−COO−または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてa、b、cおよびdは独立して0または1である。
Figure 0004972858
式(7)〜(12)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、あるいはRはフッ素であってもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、またはオクタヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−COO−、−CH=CH−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−SCHCH−、−SCO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも一つはフッ素であり、環Wは独立して、下記に表したW1〜W15であり;そしてeおよびfは独立して0、1または2であるが、eおよびfは同時に0であることはない。
Figure 0004972858
Figure 0004972858
式(13)〜(15)において、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZは独立して−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−C≡C−、−C≡C−CH=CH−C≡C−、−C≡C−(CH−C≡C−、−CHO−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
[5] 項3において、式(1)の化合物が、項4に記載の式(2)〜(4)のいずれかである高分子/液晶複合体。
[6] 項3において、式(1)の化合物が、項4に記載の式(5)および(6)のいずれかである高分子/液晶複合体。
[7] 項3において、式(1)の化合物が、項4に記載の式(7)〜(12)のいずれかである高分子/液晶複合体。
[8] 項3において、式(1)の化合物が、項4に記載の式(13)〜(15)のいずれかである高分子/液晶複合体。
[9] 光学活性な化合物が40μm−1以上の螺旋誘起力HTPを持つことを特徴とする項3から8に記載の高分子/液晶複合体。
[10] 光学活性な液晶材料のピッチが500nm未満であることを特徴とする項3から8に記載の高分子/液晶複合体。
[11] 屈折率異方性と誘電率異方性の積の絶対値が5〜60であり、相間長が10nm〜800nmであることを特徴とする項3から8に記載の高分子/液晶複合体。
[12] 項3から8において、光学活性な化合物が、式(C1)〜(C5)のいずれかである高分子/液晶複合体。
Figure 0004972858
式(C1)〜(C5)において、Aは独立に、芳香族性あるいは非芳香族性の3〜8員環、または、炭素数9以上の縮合環であるが、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられても良い;Rは独立に、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、−N=C=S、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;Zは独立に、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−N(O)=N−、−N=N(O)−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;mは2〜4である。Rは水素または炭素数1〜3のアルキルを示し、Xは単結合、−COO−、−CHO−、−CFO−、−CHCH−を示す。これら化合物において光学活性部位の立体化学は光学的に活性であればいずれでもよい。
[13] 項1〜12のいずれか1項の高分子/液晶複合体を含むことを特徴とする光素子。
本発明によって液晶材料の含有率が高いにもかかわらず高透明性、等方性であり、光素子を製造するのに好適、かつ十分に大きなカー係数を示す高分子/液晶複合材料の製造が可能となる。また、ΔnやΔε等の諸物性値および液晶温度範囲の異なる液晶材料を用いることで所望の広い温度範囲にわたって十分に大きなカー係数を安定的に得ることが可能となる。本発明の高分子/液晶複合材料を用いた光素子は、従来技術に比べて低い電圧で、あるいは高透明性、等方性で高速応答、かつ所望の電気複屈折値に到達することが可能である。
液晶性の用語は、液晶相を持つことおよび液晶相を持たないが液晶組成物の成分として有用なことの総称である。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と表記することがある。式(1)、式(2)などで表わされる化合物をそれぞれ化合物(1)、化合物(2)などと表記することがある。
本発明において、高分子/液晶複合材料の用語は、高分子中に液晶材料が分散している状態を総称する。本発明では特に、高分子と液晶材料は微視的には分離しており、液晶材料のみの領域(ドメイン)の大きさはある一定の標準偏差を持つ分散をしているが、十分に小さいので、巨視的には、即ち可視光領域では均一な状態を示す。本願ではこの状態を擬等方と呼ぶ。高分子の前駆体、即ち重合前の重合性モノマーと液晶材料の混合物は完全に混合し均一な混合物であるが、重合性モノマーが重合する過程において、反応点を持つ重合体は徐々に液晶材料と相分離を起こし、最終的に高分子/液晶複合材料を与える。
本発明において、相関長(ξ)は協同的液晶分子集団の大きさを表し、本願では単位nmで表現する。協同的液晶分子集団の中にある液晶分子はそれらの分子長軸(ダイレクター)がほぼ揃った状態であり、ダイレクターの方向は隣接する協同的液晶分子集団のダイレクターの方向と互いに異なる。全てが均一に配向した液晶状態では相関長は無限大であり、等方性液体では、相関長は1つの液晶分子の大きさに等しい。
句「任意の−CH−は−O−、−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の意味を一例で示す。C−において任意の−CH−を−O−または−CH=CH−で置き換えた基の一部は、CO−、CHO(CH−、CHOCHO−、HC=CH(CH−、CHCH=CH(CH−、およびCHCH=CHCHO−である。このように語「任意の」は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。化合物の化学的安定性を考慮した場合、酸素と酸素とが隣接したCHOOCH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCHOCHO−の方が好ましい。
本発明の第一は、電圧非印加時には光学的に等方性であり、カー係数が1×10−9mV−2以上を示し、光学活性な液晶材料と高分子の複合体である。かかる複合体において、光学活性な液晶材料が室温でカイラルネマチック相またはブルー相を示し、かつ室温におけるカイラルピッチが10nmから10μmである。この光学活性な液晶材料は合計1〜40重量%の1種以上の光学活性な化合物と合計60〜99重量%の光学活性ではない液晶材料との混合物であって、かかる光学活性ではない液晶材料がネマチック相を持ち、かつΔnとΔεの積が0.5〜60であり、粘度が1000mPa・s以下であり、相間長が10nm〜1μmであり、電圧を印加した時に屈折率が変化する時間は1m秒未満であることを特徴とする。本発明の液晶材料/高分子複合体において、液晶材料の含有率は60〜99重量%である。
本発明の第二は、第一の発明の高分子/液晶複合体に使用するに適した光学活性な液晶材料である。光学活性な液晶材料は、合計1〜40重量%の1種以上の光学活性な化合物と合計60〜99重量%の光学活性ではない液晶材料との混合物である。光学活性ではない液晶材料は式(1)〜(15)の化合物から選ばれる。
R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、Z、X、X、L、L、L、L、L、L、L、P、m、n、a、b、c、d、e、f、A、環B、環D、環E、環M、環P、環W、環Q、環T、および環Uを適切に選択することで、目的の物性を有する化合物(1)〜(15)を得ることができる。
式(1)において、Rは独立に、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、−N=C=S、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよいが、好ましいRの例は、水素、フッ素、塩素、または炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、−CN、−N=C=O、−N=C=Sであるが、高い液晶性を得るために分子の少なくとも一方の末端置換基は非極性基であることが好ましい。大きなΔεとΔnが得られるので、他方は−CN、−N=C=O、−N=C=S、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシが好ましい。
式(1)において、Aは独立に、芳香族性あるいは非芳香族性の3ないし8員環、または、炭素数9以上の縮合環であるが、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられても良いが、好ましくは、芳香族性あるいは非芳香族性の5ないし6員環、またはナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはフルオロアルキルで置き換えられてもよい。
各式中、これらの環は左右逆向きに結合してもよい。1,4−シクロへキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はトランス型が好ましい。本発明の化合物の各元素は同位体元素を自然に存在する割合より多く含んでも、物性に大きな差異はない。
式(1)において、Zは独立に、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−N(O)=N−、−N=N(O)−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい結合基である。Zは好ましくは、ΔnおよびΔεを大きくする傾向があり、本発明の目的に合致するので、不飽和結合を含むことが好ましいが、必要な異方性値が得られればいずれの結合基を用いても良い。
式(2)〜(4)において、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよいが、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、アルキニルである。
式(2)〜(4)において、Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCHF3または−OCFCHFCFである。いずれも大きなΔεを誘起するので好ましいが、大きなΔεを得るためにはフッ素の数は多い方が好ましい。
式(2)〜(4)において、環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。ΔnおよびΔεを大きくできるので、芳香環を多く含むことが本発明の目的に合致し好ましい。
式(2)〜(4)において、ZおよびZは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、−(C≡C)1,2,3−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CHO−または単結合であるが、−COO−、−(C≡C)1,2,3−、−CFO−、および−CH=CH−がΔnおよびΔεを大きくするので好ましい。
式(2)〜(4)において、LおよびLは独立して水素またはフッ素であるが、液晶性を損なわない範囲でフッ素であることがΔεを大きくするために好ましい。
式(2)〜(4)はいずれも本発明に好適に使用できるが、より具体的には、(2−1)〜(4−36)である。図中、R、Xはこれまでと同一の意味を示す。
Figure 0004972858
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式(5)および(6)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよいが、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、アルキニルである。
式(5)および(6)において、Xは−CNまたは−C≡C−CNである。環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Kは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,4−フェニレンであるが、分極率異方性を増加することでΔnおよびΔεを大きくできるので、液晶性を損なわない範囲で、芳香環を多く含むことが本発明の目的に合致し好ましい。
式(5)および(6)において、Z、およびZは、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−、−CHO−、−CH=CH−COO−または単結合であるが、−COO−、−CFO−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−(CH=CH)−、および−CH=CH−COO−を含むことが分極率異方性を増加する点で好ましい。
式(5)および(6)において、L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてa、b、cおよびdは独立して0または1である。
式(5)および(6)はいずれも本発明に好適に使用できるが、より具体的には、(5−1)〜(6−6)である。図中、R、R、Xはこれまでと同一の意味を示し、R´は炭素数1〜7のアルキルを示す。
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式(7)〜(12)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、あるいはRはフッ素であってもよいが、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、アルキニルである。
式(7)〜(12)において、環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、またはオクトヒドロナフタレン−2,6−ジイルであるが、ΔnおよびΔεを大きくできるので、液晶性を損なわない範囲で、芳香環を多く含むことが本発明の目的に合致し好ましい。環Wは独立して、W1〜W15であるが、W2〜W8、W10、W12〜15が化学的により安定であり好ましい。
式(7)〜(12)において、ZおよびZは独立して−(CH−、−COO−、−CH=CH−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−S−CHCH−、−SCO−または単結合であるが、−CH=CH−、−C≡C−、−(C≡C)−、および−(C≡C)−を含むことがΔnおよびΔεを増加する点で好ましい。
式(7)〜(12)において、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも一つはフッ素であるが、Δεを大きくできるので、液晶性を損なわない範囲でフッ素を多く含む方が好ましい。
式(7)〜(12)はいずれも本発明に好適に使用できるが、より具体的には、(7−1)〜(12−26)である。図中、R、およびRはこれまでと同一の意味を示す。
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式(13)〜(15)において、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよいが、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、炭素数2〜10のアルケニル、アルキニルである。
式(13)〜(15)において、環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであるが、ΔnおよびΔεを大きくできるので、液晶性を損なわない範囲で、芳香環を多く含むことが本発明の目的に合致し好ましい。
式(13)〜(15)において、ZおよびZは独立して−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−C≡C−、−C≡C−CH=CH−C≡C−、−C≡C−(CH−C≡C−、−CHO−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合であるが、−CH=CH−、および−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、を含むことが分極率異方性を増加する点で好ましい。
式(13)〜(15)はいずれも本発明に好適に使用できるが、より具体的には、(7−1)〜(15−18)である。図中、R、R、およびR´はこれまでと同一の意味を示す。
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光学活性な液晶材料としては、大きなHTPを持つ光学活性化合物であればいずれも本発明に使用できる。その中でも光学活性ではない液晶との高い相溶性と大きなHTPを併せ持つことから、軸不斉を持つ化合物が好ましい。特に、1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオール誘導体(C1)、ソルビトール誘導体(C2)、酒石酸誘導体(C3)、およびビナフトール誘導体(C4)および(C5)が好適である。原料の入手のし易さや合成の簡便さを考慮した場合、化合物(C1)、(C3)〜(C5)の不斉炭素上のベンゼン環およびナフタレン環は非置換でよいが、ベンゼン環およびナフタレン環上の水素がアルキルや液晶性メソゲンで置き換わっていても、同様な優れた特性を示すので構わない。これら化合物において光学活性部位の立体化学は光学的に活性であればいずれでもよい。
光学活性化合物の混合量は合計1〜40重量%であり、混合量を調整することで光学活性な液晶のカイラルピッチや高分子/液晶複合体の相関長を調整できる。混合量は、好ましくは合計5〜25重量%、より好ましくは合計5〜15重量%である。用いる光学活性化合物は1種類だけでもよいが、複数の化合物を混合して用いてもよい。複数の光学活性化合物を用いる場合には、添加量を出来るだけ低く抑えるという面からは、同一のねじれ方向を有する化合物同士の組み合わせが好ましい。カイラルピッチの温度依存性を調整する必要がある場合などには、逆向きのねじれ方向を有する化合物を組み合わせることも出来る。
化合物(C1)〜(C5)の中で特に好ましい化合物は下記の通りである。しかし、これらは代表例であり、同様な特性を示せばいずれのものでも本発明に使用できる。Rは前述と同一の意味を示す。
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化合物(C1)〜(C5)は公知の有機化学的手法を用いることで、当該業者は製造できるが、例えば、下記の先行文献およびそれらに記載されている参考文献を参照することで製造できる。
化合物(C1): WO02/40614
化合物(C2): WO98/00428、EP1,273,585
化合物(C3): WO02/06265
化合物(C4): DE3604901、WO02/06195
化合物(C5): WO02/034739、WO02/094805
光学活性ではない液晶材料は公知のものを好適に使用できる。化学構造や製造方法はデータベースLiqCryst(登録商標、LCI Publisher, Hamburg, Germany)およびその掲載文献を参照できる。また、フーベン・バイル(Houben-Wyle, Methoden der Organische Chemie, Georg-Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセセス(John & Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(John & Wily & Sons, Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Pergamon Press)等に記載された有機合成化学的手法を適宜組み合わせることでも製造できる。
本発明の複合材料を構成するもう一つの成分である高分子について以下に説明する。本発明の複合材料を構成する高分子は特に限定されないが、高分子の原料としては、低分子量のモノマーまたはマクロモノマーの他、オリゴマーを使用することもでき、本発明において高分子の原料モノマーとはこれらを包含する意味で用いている。また、2つ以上の重合性官能基を有する多官能性モノマーを用いることによる三次元架橋構造を有するものが好ましい。高度に高透明性と等方性をより発現させるためには三つ以上の重合性のある官能基を持つモノマーをモノマー中に10重量%以上含有させることが好ましい。また液晶材料との相溶性の面からは、高分子の原料モノマーとしてメソゲン部位を有するものが好ましく。メソゲン部位を有する原料モノマーを一部あるいは全部用いることができる。
メソゲン部位を有さない三つ以上の重合性のある官能基を持つモノマーとして、グリセロール・プロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、ペンタエリスリトール・プロポキシレート・トリアクリレート、ペンタエリスリトール・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・エトキシレート・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・プロポキシレート・トリアクリレート、トリメチロールプロパン・トリアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、ペンタエリスリトール・テトラアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、トリメチロールプロパン・トリメクリレートなどを挙げることができるがこれに限定されない。
メソゲン部位を有する単官能性、または二官能性モノマーは構造上特に限定されないが、下記の式(M1)または式(M2)で表されるモノマーを挙げることができる。
Ra−Y−(A−Z)p−A−Y−Rb (M1)
Rb−Y−(A−Z)p−A−Y−Rb (M2)
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式中、Raは水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、−N=C=S、または炭素数1〜20のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンまたは−CNで置き換えられてもよい。
好ましいRaは、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜19のアルコキシ、炭素数2〜21のアルケニル、および炭素数2〜21のアルキニルである。特に好ましいRaは、−CN、炭素数1〜20のアルキルおよび炭素数1〜19のアルコキシである。これらの基において、アルキルおよびアルケニルは分岐よりも直鎖の方が好ましい。
Rbは、基(M3−1)〜基(M3−7)の重合性基である。
Rdは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいRdは、水素、ハロゲンおよびメチルである。特に好ましいRdは、水素、フッ素およびメチルである。
Aは芳香族性または非芳香族性の5員環、6員環、および炭素数9以上の縮合環であるが、環中の−CH−は−O−、−S−、−NH−、または−NCH−で、環中の−CH=は−N=で置き換わってもよく、環上の水素原子はハロゲン、および炭素数1〜5のアルキル、またはハロゲン化アルキルで置き換わってもよい。好ましいAの具体例は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、またはビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイルであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、これらの環において任意の水素はハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数1〜5のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよい。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接した−CH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しない−CH−O−CH−O−の方が好ましい。硫黄においても同様である。
特に好ましいAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、およびピリミジン−2,5−ジイルである。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はシスよりもトランスの方が好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンは、3−フルオロ−1,4−フェニレンと構造的に同一であるので、後者は例示しなかった。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンと3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンの関係などにも適用される。
本発明において、大きなカー定数を得るためには、高分子のメソゲン部位が本質的に持つΔnが大きいほうが好ましい。この観点から、Aはハロゲン、アルキル、およびハロゲン化アルキルで置換されてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたは9−メチルフルオレン−2,7−ジイルであることが好ましい。複合体の屈折率を最適化するために、メソゲン部位のΔnが本質的に小さい必要がある場合には、Aが1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであることが好ましい。
Yは単結合または炭素数1〜20のアルキレンであり、これらのアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。好ましいYは、単結合、−(CH2−、−O(CH2−、および−(CH2O−であり、rが1〜20の整数である。特に好ましいYは、単結合、−(CH2−、−O(CH2−、および−(CH2O−であり、rが1〜10の整数である。化合物の安定性を考慮して、−Y−Ra、および−Y−Rbは、基中に−O−O−、−O−S−、−S−O−、または−S−S−を有しない方が好ましい。
Zは単結合、−(CH2−、−O(CH2−、−(CH2O−、−O(CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF22−、−(CH2−COO−、−OCO−(CH2−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH22−、−(CH22−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−(CH2−、−(CH2−CFO−、−OCF−または−CFO−であり、qは1〜20の整数である。
好ましいZは単結合、−(CH2−、−O(CH2−、−(CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CH2−COO−、−OCO−(CH2−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−OCF−、および−CFO−である。
pは1〜6の整数である。好ましいpは、1〜3の整数である。pが1のときは、6員環などの環を2つ有する二環の化合物である。pが2と3のときは、それぞれ三環と四環の化合物である。pが1であるとき、2つのAは同一であってもよいし、または異なってもよい。pが2であるとき、3つのA(または2つのZ)は同一であってもよいし、または異なってもよい。pが3〜6であるときについても同様である。Ra、Rb、Rd、Z、AおよびYについても同様である。
化合物(M1)および化合物(M2)はH(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量よりも多く含んでいても同様の特性を有するので好ましく用いることができる。
化合物(M1)および化合物(M2)の更に好ましい例は、化合物(M1−1)〜(M2−27)である。これらの化合物において、Ra、Rb、Rd、Z、A、Yおよびpの意味は、本発明の態様に記載した式(M1)および式(M2)のそれらと同一である。
化合物(M1−1)〜(M2−27)における下記の部分構造について説明する。部分構造(a1)は、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレンを表す。部分構造(a2)は、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンを表す。部分構造(a3)は、任意の水素がフッ素またはメチルのいずれかで置き換えられてもよい1,4−フェニレンを表す。部分構造(a4)は、9位の水素がメチルで置き換えられてもよいフルオレンを表す。
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前述のメソゲン部位を有さないモノマー、およびメソゲン部位を持つモノマー(M1)、および(M2)以外の重合性化合物を必要に応じて使用することができる。
複合体の擬等方性を最適化する目的で、メソゲン部位を持ち3つ以上の重合性官能基を持つモノマーを使用することもできる。メソゲン部位を持ち3つ以上の重合性官能基を持つモノマーとしては公知の化合物を好適に使用できるが、例えば、(M4−1)〜(M4−3)であり、より具体的な例として、特開2000−327632号、特開2004−182949号、特開2004−59772号に記載された化合物をあげることができる。ただし、(M4−1)〜(M4−3)において、R、Z、Y、および(F)は前述と同一の意味を示す。
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基(M3−2)、基(M3−3)、基(M3−4)、基(M3−7)はラジカル重合で重合するのが好適である。基(M3−1)、基(M3−5)、基(M3−6)はカチオン重合で重合するのが好適である。いずれもリビング重合なので、少量のラジカルあるいはカチオン活性種が反応系内に発生すれば重合は開始する。活性種の発生を加速する目的で重合開始剤を使用できる。活性種の発生には光あるいは熱を使用でき、それぞれに最適な開始剤が種々知られている。
光ラジカル重合開始剤の例は、チバスペシャリティー(株)のダロキュアーシリーズから1173および4265(いずれも商品名)、イルガキュアーシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959(いずれも商品名)、などである。
熱によるラジカル重合の好ましい開始剤の例は、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2´−アゾビスイソ酪酸ジメチル(MAIB)、ジt−ブチルパーオキシド(DTBPO)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACN)などである。
光カチオン重合開始剤として、ジアリールヨードニウム塩(以下DASと略す)、トリアリールスルホニウム塩(以下TASと略す)などがあげられる。DASとしては、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナートなどが挙げられる。
DASには、チオキサントン、フェノチアジン、クロロチオキサントン、キサントン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、ルブレンなどの光増感剤を添加することで高感度化することもできる。
TASとしては、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネートなどが挙げられる。
光カチオン重合開始剤の具体的な商品名の例はUCCの製品のうちからサイラキュアーUVI−6990、サイラキュアーUVI−6974、サイラキュアーUVI−6992(それぞれ商品名)、旭電化(株)の製品からアデカオプトマーSP−150、SP−152、SP−170、SP−172(それぞれ商品名)、ローディアの製品からPhotoinitiator 2074(商品名)、チバスペシャリティーの製品からイルガキュアー250(商品名)、GEシリコンズの製品からUV−9380C(商品名)などである。
硬化剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されている従来公知の潜在性硬化剤が使用できる。潜在性エポキシ樹脂用硬化剤は、アミン系硬化剤、ノボラック樹脂系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。アミン系硬化剤の例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、m−キシレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の脂肪族ポリアミン、イソフォロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ラロミン等の脂環式ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエタン、メタフェニレンジアミン等の芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
ノボラック樹脂系硬化剤の例としては、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂などが挙げられる。イミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルへキシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウム・トリメリテートなどが挙げられる。
酸無水物系硬化剤の例としては、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルへキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
また、グリシジル基、エポキシ基、オキセタニル基を有する重合性化合物と硬化剤との硬化反応を促進するための硬化促進剤を含有することができる。例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン等の有機リン系化合物、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類、三ふっ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物などが挙げられる。これらの硬化促進剤は単独または2種以上を混合して使用することができる。
重合開始剤に加えて1種または2種以上の他の好適な成分、例えば触媒、安定剤を含むことができる。特に、安定剤の添加は、例えば貯蔵中の不所望な重合を防止するために、好ましい。安定剤として、原理的にこの目的のために当業者に知られているすべての化合物を用いることができる。安定剤の代表例は、4−エトキシフェノール、ハイドロキノン、またはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である。
本発明の複合体に用いられる高分子は特に限定されないが、一般に、光硬化および熱硬化により調製される。重合性の官能基は特に限定されないが、アクリル基、メタクリル基、グリシジル基、エポキシ基、オキセタニル基、ビニル基などを上げることができが、重合速度の観点からアクリル基およびメタクリル基が好ましい。
高分子/液晶複合体中の液晶材料の含有率は擬等方性を保持できる範囲であれば、カー係数を大きくするために可能な限り高含有率であることが好ましい。本発明の高分子/液晶複合体においては、60〜99重量%がこの要件を満足することができる。好ましくは60〜85重量%であり、より好ましくは65〜85重量%である。
本発明は光学活性な液晶材料を用いることにより、高い液晶材料含有率においても擬等方性を発現することができる。結果として、大きなカー係数を発現することが可能で、さらに、カー係数の温度依存性が小さい材料とすることを可能としたものである。すなわち、本発明の高分子/液晶複合体においては、1×10−9mv−2〜1×10−6mv−2のカー係数を示すことができ、好ましい様態においては、1×10−8mv−2〜1×10−6mv−2のカー係数を示し、かつ温度差10℃におけるカー係数の比が1.5以下である領域が存在する。カー係数が大きいということは、低電圧で屈折率の変化が可能であることを意味し、また、温度差10℃でのカー係数の比が1.5以下であることは、電気複屈折率の温度依存性が小さく、広い温度範囲にわたって安定しているということと同義であり、光素子の設計上有意義である。
本発明の高分子/液晶複合体に使用する光学活性な液晶材料の屈折率異方性(Δn)と誘電率異方性(Δε)の積の絶対値は0.5〜60であることが好ましく、より好ましくは5〜60である。Δnを大きくする、あるいはΔεを大きくする、あるいは両者を大きくすることで、前述の積を大きくすることができるが、応答時間を短くするためにはより大きなΔεを、電気複屈折値Δnを大きくするためにはΔnをより大きくすることが好ましい。ΔnとΔεの積の絶対値は好ましくは5〜60であるが、特に表示素子に使用する際、更に好ましくは10〜60である。
本発明の高分子/液晶複合体に使用する光学活性ではない液晶材料の粘度は1000mPa・s以下であり、好ましくは400mPa・s以下、更に好ましくは200mPa・s以下である。粘度は屈折率変化の応答時間と相関があり、高速応答性を必要とする場合には、低粘性を持つ液晶材料が好ましい。1〜40重量%の光学活性な化合物を混合することで、一般的には、得られる光学活性な液晶材料の粘度も増加するが、光学活性ではない液晶材料の粘度が1000mPa・s以下であれば問題はない。
擬等方性を示せば本発明の高分子/液晶複合体に使用する光学活性な液晶材料のピッチはいずれでも良いが、好ましくは500nm未満、可視光領域での不必要な散乱や反射を避けるために、より好ましくは400nm未満である。ピッチは相関長と密接な関係があるので、高分子の混合割合、光学活性化合物の添加割合、光学活性化合物のHTP等を考慮し目的に応じて最適化する必要がある。
好ましい相関長は10nm〜800nmであるが、カー係数は相関長の二乗に比例するので、擬等方性が得られる範囲で可能な限り大きいことが好ましい。
重合温度は、高分子/液晶複合体が高透明性と等方性を示す温度(但し、重合終了直後には重合部位がクロスニコルの偏光顕微鏡下で着色して見える場合もあるが、この場合にでもアニールすることで等方性を発現する温度であれば良い。以下同じ。)であることが好ましい。より好ましくはモノマーと液晶材料の混合物が等方相またはブルー相を発現する温度で、かつ、等方相ないしは擬等方相で重合を終了する。すなわち、重合後は高分子/液晶複合体が可視光線より長波長側の光を実質的に散乱せずかつ光学的に等方性の状態を発現する温度とするのが好ましい。
本発明の第三は、本発明の高分子/液晶複合体を含む光素子である。
本発明の光素子は、光学活性な液晶材料を用いることにより、高い液晶材料含有率においても擬等方性を発現することができるため、大きなカー係数を発現することが可能で、さらに、カー係数の温度依存性を小さくすることが可能である。すなわち、本発明の光素子は、1×10−9mv−2〜1×10−6mv−2のカー係数を示し、好ましい様態においては、1×10−8mv−2〜1×10−6mv−2のカー係数を示し、かつ温度差10℃におけるカー係数の比が1.5以下である領域が存在する。カー係数が大きいということは、低電圧で屈折率の変化が可能であることを意味し、また、温度差10℃でのカー係数の比が1.5以下であることは、電気複屈折率の温度依存性が小さく広い温度範囲にわたって安定しているということと同義であり、光素子として有用である。本発明の光素子は光学応答が非常に速く、光コンピュータなどの高速スイッチング素子や表示素子として利用できる。
さらに本発明の表示素子は、光学応答が非常に速いので、動画表示が可能である。また、櫛歯電極を使用して電界を印加した場合には、広視角が実現できる。
本発明において、相関長の測定は以下の方法でおこなった。その他の物性値の測定は、日本電子機械工業規格(Standard of Electronic Industries Association of Japan)、EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法に従った。
相関長(ξ):測定に用いたセルはITO電極付ガラス2枚からなるセル(セル厚:12.6〜12.9μm)に本発明のモノマーと光学活性な液晶材料の混合物を注入し、紫外線を照射することにより得た。このセルの散乱プロファイルを高分子フィルムダイナミックス解析装置(大塚電子(株)・DYNA−3000型)により測定した。測定に使用した光源はHe−Neレーザー(633nm)である。散乱プロファイルは散乱ベクトルqを変数とする散乱強度Iの変化として得られる。得られた散乱プロファイルから、q=2.8〜3.0のときのIの平均値を求め、下記のDebye−Buecheの式により相関長(ξ)を求めた。
I(q)=I(0)/(1+ξ
ネマチック相の上限温度(NI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。
ネマチック相の下限温度(T;℃):ネマチック相を有する試料をガラス瓶に入れ、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、T≦−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。記号の修正OKです。宮澤
粘度(η;20℃で測定;mPa・s):粘度の測定にはE型粘度計を用いた。
光学異方性(屈折率異方性;Δn;25℃で測定):測定は、波長589nmの光によりを用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行った。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率n‖は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率n⊥は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
1)誘電率異方性が正である液晶材料:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ツイスト角が80度のTNセルに試料を入れた。このセルにサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。このセルにサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
2)誘電率異方性が負である液晶材料:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ホメオトロピック配向に処理した液晶セルに試料を入れ、サイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後の誘電率(ε‖)を測定した。さらに2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ホモジニアス配向に処理した液晶セルに試料を入れ、サイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後の誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V):測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプである。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。このTN素子に印加する電圧は0Vから10Vまでを0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧である。
電圧保持率(VHR;25℃で測定;%):測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そしてセルギャップは6μmである。この素子は試料を入れたあと紫外線によって重合する接着剤で密閉した。このTN素子にパルス電圧(5Vで60μ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で16.7m秒のあいだ測定し、単位周期において電圧曲線と横軸との間の面積を求めた。TN素子を取り除いたあと測定した電圧の波形から同様にして面積を求めた。2つの面積の値を比較して電圧保持率を算出した。
ピッチ(P;25℃で測定;nm):カノのクサビ法で求めた。(R. R. Canoら、Bull. Fr. Soc. Miner. Cryst., 91, 20 (1968))。液晶材料を角度がθであるカノのクサビ型セルに注入し数時間放置した。クサビ型セルに現れた隣り合う2本のディスクリネーションラインの間隔(L)を測定し、次式によりピッチ(P)を計算した。
P=2L・tanθ
ここで、ディスクリネーションラインの間隔(L)は、測定顕微鏡(Nikon・MM−60型)を用いて測定した。なお、25℃以外の温度で測定する場合は、融点測定装置のホットプレート内にクサビ型セルを挿入し、クサビ型セルが設定温度になった後、2本のディスクリネーションラインの間隔(L)を測微接眼レンズ(Nikon・10XN型)を用いて測定した。
この方法で測定できるピッチは、約1μm〜数百μmであるので、数百nmのピッチの算出は以下の外挿法で行った。例えばカノのクサビ法ではピッチが測定できない10重量%の光学活性な化合物を添加した液晶組成物のピッチを算出するには、以下の方法で行った。1)光学活性な化合物の添加量が5重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%である4つの液晶組成物を調製した。5重量%という添加量はカノのクサビ法で測定できる限界であった。その他の添加量は、5重量%の1/2、1/4、1/8程度になるように決めた。2)これらの液晶組成物のピッチを上記の方法で測定した。3)10重量%に相当するピッチは、4つの液晶組成物における重量%とピッチの逆数との関係を外挿することによって計算した。
ピッチを測定するために調整した液晶組成物の光学活性な化合物の添加量は、添加する光学活性な化合物のHTPの大きさにより、適宜調整した。すなわちHTPの大きな光学活性な化合物を添加した液晶組成物の場合は、例えば4重量%がカノのクサビ法でピッチが測定できる限界だったので、4重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%の4つの液晶組成物を調整した。これよりHTPが小さい光学活性な化合物を添加した液晶組成物の場合は、例えば8重量%、4重量%、2重量%、1重量%の4つの液晶組成物を調整した。
実施例により本発明を詳細に説明する。本発明は下記の実施例によって限定されない。比較例および実施例における化合物は、下記の表1の定義に基づいて記号により表した。表1において、1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルに関する立体配置はトランスである。−CH=CH−の結合基に関する立体配置はトランスである。化合物の割合(百分率)は、組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。最後に、液晶材料の特性値をまとめた。
Figure 0004972858
実施例1
第一段 液晶材料(M001−1)の調製
下記の光学活性ではない化合物を混合し、液晶材料(M001−1)を得た。
2−HBB(F)−F 16%
3−HBB(F)−F 16%
5−HBB(F)−F 32%
5−BB−C 36%
NI=72.6℃、T≦−20℃、Δn=0.167、Δε=8.3、|Δn・Δε|=1.386、η=27.0mPa・s、VHR=90.6%
第二段 光学活性な液晶材料(M001−2)の調製
液晶材料(M001−1)88%とカイラル化合物ZLI−4572(Merck社製)12%混合し、光学活性な液晶材料(M001−2)を得た。光学活性な液晶材料(M001−2)はブルー相を示し、ブルー相から等方相への転移温度は58.2℃であった。また25℃においてはコレステリック相を示し、この温度でのピッチは216nmであった。このピッチから求めたカイラル化合物ZLI−4572のHTPは24.1(μm−1)である。
第三段 モノマーと光学活性な液晶材料の混合物(M001−3)の調製
光学活性な液晶材料(M001−2)87.1%、トリメチロールプロパントリアクリレート5.38%、1,4−ジ(4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)―2−メチルベンゼン7.12%、光重合開始剤として2,2´−ジメトキシフェニルアセトフェノンを0.4%混合し、モノマーと光学活性な液晶材料の混合物(M001−3)を得た。モノマーと光学活性な液晶材料の混合物(M001−3)はブルー相を示し、ブルー相から等方相への転移温度は43.5℃であった。
第四段 高分子/液晶複合材料(M001−4)の調製
モノマーと光学活性な液晶材料の混合物(M001−3)を配向処理の施されていないITO電極付ガラス基板間(電極間距離12.9μm)に注入した。得られたセルを等方相以上の温度まで加熱しこの状態で、紫外光(紫外光強度1.5mWcm−2(365nm))を20分間照射した。得られた高分子/液晶複合材料(M001−4)を60℃まで加温した後、冷却することにより高透明性と等方性を発現した。この状態は室温以下まで保たれた。
実施例2
液晶材料(M001−1)の代わりに液晶材料(M002−1)〜(M021−1)を用いて、実施例1と同様な方法で、光学活性な液晶材料、モノマーと光学活性な液晶材料の混合物、および高分子/液晶複合材料を得た。
液晶材料(M002−1)
3−BBB(F,F)XB−OCF3 7%
2−HB(F,F)XB(F,F)−F 2%
2−BB(F,F)XB(F,F)−F 8%
3−BB(F,F)XB(F)−OCF3 2%
3−HBB(F,F)XB(F)−F 2%
2−HBB(F,F)XB(F,F)−F 3%
3−HBB(F,F)XB(F,F)−F 10%
5−HBB(F)B−2 3%
5−HBB(F)B−3 2%
3−HB−O2 7%
3−HH−4 3%
2−HHB−CL 7%
3−HHB−CL 7%
4−HHB−CL 8%
3−HHB−1 8%
3−HHB−3 3%
3−HGB(F,F)−F 3%
2−HBEB(F,F)−F 3%
3−HBEB(F,F)−F 4%
4−HBEB(F,F)−F 4%
5−HBEB(F,F)−F 4%
NI=114.8℃、T≦−20℃、Δn=0.135、Δε=7.3、|Δn・Δε|=0.986、η=37.2mPa・s、VHR=93.5%。
液晶材料(M003−1)
3−HB−C 20.4%
5−HB−C 30.6%
5−BB−C 21.25%
3−BB−C 12.75%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F 15%
NI=60.2℃、T≦−20℃、Δn=0.133、Δε=13.8、|Δn・Δε|=1.835、η=29.0mPa・s、VHR=92.1%。
液晶材料(M004−1)
3−HB−C 20.4%
5−HB−C 30.6%
7−HB−C 21.25%
3−HBB−C 12.75%
3−HHXB(F,F)−F 15%
NI=73.7℃、T≦−20℃、Δn=0.128、Δε=14.4、|Δn・Δε|=1.843、η=28.6mPa・s、VHR=91.9%。
液晶材料(M005−1)
3−HHXB(F,F)−F 11%
1V2−BEB(F,F)−C 5%
3−HB−C 25%
1−BTB−3 5%
2−BTB−1 10%
3−HH−4 11%
3−HHB−3 9%
3−H2BTB−2 4%
3−H2BTB−3 4%
3−H2BTB−4 4%
3−HB(F)TB−2 6%
3−HB(F)TB−3 6%
NI=82.8℃、T≦−20℃、Δn=0.158、Δε=8.3、|Δn・Δε|=1.311、η=14.3mPa・s、VHR=92.2%.
液晶材料(M006−1)
2−HHB(F,F)−F 16%
3−HHB(F,F)−F 14%
5−HHB(F,F)−F 11%
2−HHB−OCF3 17%
3−HHB−OCF3 14%
2−GB(F)−C 3%
3−GB(F)−C 6%
5−GB(F)−C 11%
3−HGB(F,F)−F 8%
NI=59.8℃、T≦−10℃、Δn=0.074、Δε=12.9、|Δn・Δε|=0.954、η=35.8mPa・s、VHR=92.5%。
液晶材料(M007−1)
2−HNp(F)−F 40%
5−HNp(F)−F 40%
3−HHNp(F)−F 20%
NI=81.6℃、T≦−10℃、Δn=0.123、Δε=6.0、|Δn・Δε|=0.738。
液晶材料(M008−1)
3−H2NpB(F、F)−F 20%
5−H2NpB(F、F)−F 20%
3−HNpTB(F)−F 15%
3−HNp(F)B(F)−F 15%
3−HNp(F)B(F、F)−F 15%
3−HNpB(F)−F 15%
NI=168.8℃、T≦−10℃、Δn=0.229、Δε=9.2、|Δn・Δε|=2.107。
液晶材料(M009−1)
4−NpB−C 10%
4−NpB(F)−C 5%
4−Np(F)B−C 10%
4−Np(F)B(F)−C 10%
5−NpB−C 10%
5−NpB(F)−C 5%
3−Np(F)B(F)−F 6%
4−Np(F)B(F)−F 6%
5−Np(F)B(F)−F 6%
3−Np(F)TB(F)−F 10%
5−Np(F)TB(F)−F 10%
3−NpTB(F、F)−F 6%
5−NpTB(F、F)−F 6%
NI=67.5℃、T≦−10℃、Δn=0.262、Δε=14.5、|Δn・Δε|=3.799。
液晶材料(M010−1)
3−BB(2F、3F)−O2 12%
3−BB(2F、3F)−O4 10%
5−BB(2F、3F)−O4 10%
2−BB(2F、3F)−3 25%
3−BB(2F、3F)−5 13%
5−BB(2F、3F)−5 14%
5−BB(2F、3F)−7 16%
NI=73.4℃、T≦−10℃、Δn=0.198、Δε=−3.5、|Δn・Δε|=0.693。
液晶材料(M011−1)
3−HB−O2 10%
5−HB−3 8%
5−BB(2F、3F)−O2 10%
3−HB(2F、3F)−O2 10%
5−HB(2F、3F)−O2 8%
3−HHB(2F、3F)−O2 12%
5−HHB(2F、3F)−O2 4%
5−HHB(2F、3F)−O1 4%
2−HHB(2F、3F)−1 5%
3−HHB(2F、3F)−1 5%
3−HBB−2 6%
3−BB(2F、3F)B−O3 8%
5−B2BB(2F、3F)−O2 10%
NI=73.0℃、T≦−10℃、Δn=0.128、Δε=−4.0、|Δn・Δε|=0.512。
液晶材料(M012−1)
5−PyB−F 4%
3−PyB(F)−F 4%
2−BB−C 5%
4−BB−C 5%
5−BB−C 5%
2−PyB−2 2%
3−PyB−2 2%
4−PyB−2 2%
6−PyB−O5 3%
6−PyB−O6 3%
6−PyB−O7 3%
6−PyB−O8 3%
3−PyBB−F 6%
4−PyBB−F 6%
5−PyBB−F 6%
3−HHB−1 6%
3−HHB−3 8%
2−H2BTB−2 4%
2−H2BTB−3 4%
2−H2BTB−4 4%
3−H2BTB−2 5%
3−H2BTB−3 5%
3−H2BTB−4 5%
NI=93.7(℃)、η=34.6(mPa・s)、Δn=0.202、Δε=6.5、|Δn・Δε|=1.313、Vth=2.93(V)。
液晶材料(M013−1)
2−BB(F,F)XB(F,F)−F 12%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F 13%
3−HBB(F,F)XB(F)−F 5%
2−HBB(F,F)XB(F,F)−F 10%
3−HBB(F,F)XB(F,F)−F 10%
2−BB(F,F)XBB(F)−F 5%
3−BB(F,F)XBB(F)−F 5%
3−BB(F,F)XB(F,F)B(F)−F 3%
2−BBB(F,F)XB(F,F)−F 3%
3−BBB(F,F)XB(F,F)−F 4%
3−HHB(F,F)−F 8%
4−HHB(F,F)−F 5%
3−H2HB(F,F)−F 10%
3−H2BB(F,F)−F 7%
NI=78.7℃、T≦−20℃、Δn=0.139、Δε=16.4、|Δn・Δε|=2.280、η=39.4mPa・s、VHR=93.6%
液晶材料(M014−1)
2O−BZ―3 20%
3−HEB(2F、3F)―O2 20%
3−H2BB(2F、3F)―O2 15%
3−HHCH2OB(2F、3F)―O2 15%
3−HB―O1 18%
3−HBTB−O1 3%
3−HBTB−O2 3%
3−HBTB−O3 3%
3−HB(F)BH−3 3%
NI=92.0℃、T≦−10℃、Δn=0.147、Δε=−5.8、|Δn・Δε|=0.853。
液晶材料(M015−1)
3−HB−O2 20%
3−HHE―1 12%
4−HEB―O1 9%
4−HEB―O2 7%
5−HEB―O1 8%
3−HBB―1 10%
3−HHB―3 6%
4−HEB(2C、3C)―O4 4%
6−HEB(2C、3C)―O4 4%
3−HEB(2C、3C)―O5 5%
4−HEB(2C、3C)―O5 4%
5−HEB(2C、3C)―O5 3%
2−HBEB(2C、3C)―O2 3%
4−HBEB(2C、3C)―O4 5%
NI=62.0℃、T≦−10℃、Δn=0.107、Δε=−6.4、|Δn・Δε|=0.684。
液晶材料(M016−1)
5−HHVTB−2 10%
3−HB(F)−C 10%
2−HB(F)−C 10%
5−PyB(F)−F 10%
3−GB−C 10%
2−HHB(F)−F 8%
3−HHB(F)−F 8%
5−HHB(F)−F 4%
2−HHB(F)−C 15%
3−HHB(F)−C 15%
NI=87.2℃、T≦−20℃、Δn=0.119、Δε=14.7、|Δn・Δε|=1.749。
液晶材料(M017−1)
V2―HBT―C 10%
3−HBT−C 10%
3−HB−C 10%
5−HB−C 7%
5−BB−C 3%
2−BTB−1 10%
2−BTB−O1 5%
3−HH−4 5%
3−HHB−1 10%
3−HHB−3 11%
3−H2BTB−2 3%
3−H2BTB−3 3%
3−HB(F)TB−2 3%
5−BTB(F)TB−3 10%
NI=100.8℃、T≦−20℃、Δn=0.205、Δε=6.8、|Δn・Δε|=1.394。
液晶材料(M018−1)
3−B(F)B(F)B―CL 9%
5−B(F)B(F)B―CL 24%
3−BB(2F)B(2F)―F 4%
3−HBB(F)−F 4%
5−HBB(F)−F 5%
3−HBB(F、F)−F 9%
5−HBB(F、F)−F 10%
3−HB(F)BH−3 3%
5−HB(F)BH−5 4%
V−HHB(F)−F 6%
2−BB(F)B(F、F)−F 6%
3−BB(F)B(F、F)−F 7%
2−B(F)B2B−CL 5%
3−B(F)B2B−CL 4%
NI=100.0℃、T≦−20℃、Δn=0.200、Δε=12.3、|Δn・Δε|=2.460。
液晶材料(M019−1)
3−HB−NCS 30%
5−HB−NCS 33%
7−HB−NCS 27%
9−HB−NCS 10%
NI=43.0℃、T≦−10℃、Δε=7.3。
液晶材料(M020−1)
3−BB−NCO 20%
5−BB−NCO 15%
3−HB−C 20%
5−HB−C 15%
5−BB−C 14%
3−HBBH−3 5%
5−HBBH−5 5%
3−HBBH−5 6%
液晶材料(M021−1)
3―BTB―C 10%
5−BTB−C 10%
3−HB−C 10%
5−HB−C 7%
5−BB−C 3%
2−BTB−1 10%
2−BTB−O1 5%
3−HH−4 5%
3−HHB−1 10%
3−HHB−3 11%
3−H2BTB−2 3%
3−H2BTB−3 3%
3−HB(F)TB−2 3%
5−BTB(F)TB−3 10%
実施例3
実施例1で得られた、高分子/液晶複合材料(M001−4)が狭持されたセルに正弦波交流電界(周波数1KHz)を印加した際の透過光強度からΔnを測定し、電界強度の二乗に対するΔnのプロットの傾きから、高分子/液晶複合材料(M001−4)が示すカー定数を算出したところ、1.9×10−9mv−2を超えるカー係数を発現し、かつ(25℃のカー定数)/(35℃のカー定数)=1.05であり、温度依存性が小さいことがわかった。

Claims (10)

  1. 学活性な液晶材料と高分子の複合体において、該複合体が電圧無印加時には光学的に等方性であり、光学活性な液晶材料が室温でカイラルネマチック相またはブルー相を示し、かつ室温におけるカイラルピッチが10nmから10μmであり、該複合体のカー係数が1×10−9mV−2以上を示す高分子/液晶複合体であって、光学活性な液晶材料が、合計1〜40重量%の光学活性な化合物と合計60〜99重量%の光学活性ではない液晶材料との混合物であって、かかる光学活性ではない液晶材料がネマチック相を持ち、かつ屈折率異方性と誘電率異方性の積の絶対値が0.5〜60であり、粘度が1000mPa・s以下であり、電圧を印加した時に屈折率が変化する、光学活性ではない液晶材料が式(2)〜(15)のいずれかであり、ただし式(2)におけるZ、式(3)および(4)におけるZおよびZ、式(5)におけるZおよびZ、式(7)および(10)におけるZ、式(8)、(9)、(11)、および(12)におけるZおよびZ、式(13)および(14)におけるZおよびZ、および式(15)におけるZが同時に単結合になることはない、高分子/液晶複合体。

    Figure 0004972858

    式(2)〜(4)において、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCHF3または−OCFCHFCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CHO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。

    Figure 0004972858

    式(5)、および(6)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;Z、およびZは、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−、−CHO−、−CH=CH−COO−または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてa、b、cおよびdは独立して0または1である。

    Figure 0004972858
    式(7)〜(12)において、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、あるいはRはフッ素であってもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、またはオクタヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−COO−、−CH=CH−、−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−SCHCH−、−SCO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも一つはフッ素であり、環Wは独立して、下記に表したW1〜W15であり;そしてeおよびfは独立して0、1または2であるが、eおよびfは同時に0であることはない。

    Figure 0004972858

    Figure 0004972858

    式(13)〜(15)において、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZは独立して−C≡C−、−(C≡C)−、−(C≡C)−、−CH=CH−C≡C−、−C≡C−CH=CH−C≡C−、−C≡C−(CH−C≡C−、−CHO−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
  2. 光学活性ではない液晶材料が、式(2)〜(4)のいずれかを含有する、請求項に記載の高分子/液晶複合体。
  3. 光学活性ではない液晶材料が、式(5)および(6)のいずれかを含有する、請求項に記載の高分子/液晶複合体。
  4. 光学活性ではない液晶材料が、式(7)〜(12)のいずれかを含有する、請求項に記載の高分子/液晶複合体。
  5. 光学活性ではない液晶材料が、式(13)〜(15)のいずれかを含有する、請求項に記載の高分子/液晶複合体。
  6. 光学活性な化合物が40μm−1以上の螺旋誘起力HTPを持つ請求項1からのいずれか1項に記載の高分子/液晶複合体。
  7. 光学活性な液晶材料のピッチが500nm未満である請求項1からのいずれか1項に記載の高分子/液晶複合体。
  8. 屈折率異方性と誘電率異方性の積の絶対値が5〜60であり、相関長が10nm〜800nmである請求項1からのいずれか1項に記載の高分子/液晶複合体
  9. 請求項1からのいずれか1項において、光学活性な化合物が、式(C1)〜(C5)のいずれかである高分子/液晶複合体。

    Figure 0004972858

    式(C1)〜(C5)において、Aは独立に、芳香族性あるいは非芳香族性の3ないし8員環、または、炭素数9以上の縮合環であるが、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜3のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられても良い;Rは独立に、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、−N=C=S、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;Zは独立に、単結合、炭素数1〜8のアルキレンであるが、任意の−CH−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−N(O)=N−、−N=N(O)−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい;mは2〜4である。Rは水素または炭素数1〜3のアルキルを示し、Xは単結合、−COO−、−CHO−、−CFO−、−CHCH−を示す。これら化合物において光学活性部位の立体化学は光学的に活性であればいずれでもよい。
  10. 請求項1〜のいずれか1項の高分子/液晶複合体を含む光素子。
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